審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2023-006428

遊技機

審判番号
2023-006428
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-197914外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年04月19日
審決日
2023年11月14日
公報発行日
2024年02月22日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .113-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-197914「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月 6日出願公開、特開2021- 69661〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和元年10月30日の出願であって、令和4年2月28日付けで拒絶の理由が通知され、同年4月22日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに、同年8月9日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年10月17日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、令和5年1月17日付け(送達日:同年同月24日)で、令和4年10月17日にされた手続補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、それに対して、令和5年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。 第2 令和5年4月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和5年4月19日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲についてする補正を含むものであって、令和4年4月22日提出の手続補正書によって補正された本件補正前の請求項1に、 「【請求項1】 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、 前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、 前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、 前記示唆文字は、複数の文字から構成され、 前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示される、遊技機。」とあったものを、 「【請求項1】 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、 前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、 前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含み、 前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、 前記示唆文字は、複数の文字から構成され、 前記第2再可変表示パターンにおける前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示され、 前記第1再可変表示パターンにおける前記回数表示と、前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示とで、アニメーションの表示態様が異なる、遊技機。」とすることを含む補正である(なお、下線は、補正箇所を明示するために合議体にて付した。)。 2 補正の目的 本件補正は、請求項1について、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「再可変表示」に関し、「前記再可変表示を実行するパターン」が「第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含」むものに限定するとともに、補正前に記載の「前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示される」との事項が「前記第2再可変表示パターンにお」けるものであることを特定し、さらに補正前に記載の「演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示」について「回数」表示であると明瞭にした上で、「前記第1再可変表示パターンにおける前記回数表示と、前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示とで、アニメーションの表示態様が異な」ることを特定するものである。 そうすると、本件補正後の請求項1に係る発明は、本件補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が依然として同一であると認められるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。 3 新規事項について 本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【0258】、【0259】、【0342】、【0356】~【0360】、【0371】~【0390】、【0455】、【0457】、【0471】、【0472】の記載、及び、【図10-32】~【図10―36】、【図10-43】~【図10―47】の図面の記載に基づくものであり、願書に最初に添付した明細書又は図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであるから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 4 独立特許要件について そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否かについて、以下検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(記号A~Iは、本件補正発明を分説するために合議体にて付した。以下、「A」等が付された事項を「構成A」などという。)。 「A 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、 C 前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、 D 前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含み、 E 前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、 F 前記示唆文字は、複数の文字から構成され、 G 前記第2再可変表示パターンにおける前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示され、 H 前記第1再可変表示パターンにおける前記回数表示と、前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示とで、アニメーションの表示態様が異なる、 I 遊技機。」 (2)引用文献1の記載及び引用発明 ア 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由において引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である引用文献1(特開2019-170720号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は合議体にて付した。)。 (ア)「【0019】 [パチンコ機の内部構成について] 図3は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、主として払出動作を制御する払出制御回路150と、主として遊技球の発射動作を制御する発射制御回路160及び、主として前述のメイン表示装置80を制御する演出制御回路200とを備える。」 (イ)「【0026】 演出制御回路200は、遊技進行中や待機中における各種の演出表示や演出動作を制御する。演出制御回路200は、(サブ)CPU200a、(サブ)ROM200b、(サブ)RAM200cを備えてなり、主制御回路100に対して主制御回路100から演出制御回路200に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御回路200は、主制御回路100から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御回路200に接続されたメイン表示装置80の表示画面D1に表示される画像の表示制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(例えば、LED)を多様なパターンにより発行させる発光制御等を実行する。なお、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。 また、演出制御回路200は、CPU200aと接続され、当該CPU200aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して表示画面D1に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御回路200には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。 ・・・ 【0028】 以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。遊技者のハンドルユニット7の操作により打ち出されて、遊技領域31を流下する遊技球が前述の第1始動入賞部品60又は第2始動入賞部品62に入球すると、主制御回路100では所定の始動条件が成立したことに基づいて、特別遊技の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターン(前半変動パターン,後半変動パターン)を決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。 そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り」である場合には、前述の大入賞部品64の開閉体65を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行する。以下、各抽選の概要について説明する。」 (ウ)「【図9】(a)、(b) [図:0001406581000001.jpg] 」 (エ)「【0041】 [特図変動パターン決定抽選について] 図9は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTBの一例を示す図である。同図に示すように、変動パターン決定テーブルTBは、大きく分けて前半変動パターン決定テーブルTBと後半変動パターン決定テーブルTBとが設定される。 ・・・ 【0043】 例えば、図9(a)に示す前半変動パターン決定テーブルTB1には、0~199までの前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連なし(0秒)」なる前半変動パターンが規定され、200~299までの前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連1」なる前半変動パターンが規定され、300~399までの前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連2」なる前半変動パターンが規定され、400~649までの前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連3」なる前半変動パターンが規定され、650~999までの前半変動パターン決定乱数に対応して「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定されている。従って、取得された前半変動パターン決定乱数が例えば「650」であった場合には、前半変動パターンとして「煽り擬似連3」に決定される。 また、後半変動パターン決定テーブルTB1には、0~99までの変動パターン決定乱数に対応して「SP発展大当り1」なる変動パターンが規定され、100~299までの変動パターン決定乱数に対応して「SP発展大当り2」なる変動パターンが規定され、300~599までの変動パターン決定乱数に対応して「SSP発展大当り1」なる変動パターンが規定され、600~999までの変動パターン決定乱数に対応して「SSP発展大当り2」なる変動パターンが規定されている。従って、取得された後半変動パターン決定乱数が「0」であった場合には、変動パターンとして「SP発展大当り1」が決定される。 【0044】 また、図9(b)に示す前半変動パターン決定テーブルTB2には、始動情報の保留記憶数ごとに、所定の前半変動パターン決定乱数の範囲に対応する前半変動パターンが規定されている。例えば、保留記憶数が「1」である場合に取得された変動パターン決定乱数が「960」であった場合には、前半変動パターンとして「煽り擬似連3ガセ」が決定される。また、同様に後半変動パターン決定テーブルTB2には、始動情報の保留記憶数ごとに、所定の後半変動パターン決定乱数の範囲に対応する後半変動パターンが規定されており、後半変動パターン決定乱数に対応する後半変動パターンが決定される。 【0045】 演出の詳細については後述するが、上記変動パターン中、「擬似連」とは、演出図柄の仮停止を伴う演出であって、数字表記はその回数(連続回数)を示すものである。「当り」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB1と「ハズレ」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB2との比較から明らかな通り、「当り」である場合の方が擬似連の連続回数が多い変動パターンに決定され易くなっており、連続回数が多い程、特図当否抽選の結果が「当り」であり、特別遊技を獲得できる期待度が高い傾向となっている。また、「煽り擬似連3」及び「煽り擬似連3ガセ」とは、「擬似連3」に係る変動演出が発生するか否かを事前に報知することによって遊技者の期待回を煽る変動パターンであって、当該変動パターンに決定された場合、後述する特有の煽り演出が表現される。 【0046】 以上のとおり、特図変動パターン決定抽選では、現在の遊技状態及び特図当否抽選の結果に応じた前半変動パターン決定テーブルTB及び後半変動パターン決定テーブルTBを参照すると共に、参照したテーブルの種別によって保留記憶数に依存、又は依存することなく、前半変動パターン決定乱数及び後半変動パターン決定乱数にそれぞれ対応する前半変動パターン及び後半変動パターンを抽出する。各変動パターン決定テーブルTBから、前半変動パターン及び後半変動パターンが決定されると、決定された前半変動パターン及び後半変動パターンに対応する情報を含む前半変動パターンコマンド及び後半変動パターンコマンド(単に変動パターン、変動パターンコマンドと言う場合がある。)が演出制御回路200側に送信され、演出図柄Sの変動表示とともに、変動パターンに従った種々の演出(変動演出)がメイン表示装置80の表示画面D1上に表示されることとなる。 なお、図示の変動パターンの数やその内容は説明の便宜を図るための例示であって、これに限定されるものではない。例えば擬似連の連続回数が4以上となる変動パターンを設定しても良いし、擬似連3以外の擬似連の発生を煽るような変動パターンを設定しても良い。また、前半変動パターン及び後半変動パターンには、それぞれ変動時間(秒)が対応付けられており、各変動時間の合算が第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間、及びメイン表示装置80上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動表示時間、及び当該演出図柄Sの変動表示に伴って表示される変動演出(例えば擬似連演出,予告演出,リーチ演出)の時間となる。なお、遊技状態が普図高確率である場合に参照される不図示の前半変動パターン決定テーブル及び後半変動パターン決定テーブルに規定された各変動パターンの変動時間は、遊技状態が普図低確率である場合よりも相対的に短く設定されており、遊技効率が向上するようになっている。 【0047】 主制御回路100は、変動パターンコマンドの送信と同時に第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御回路100は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御回路200側に後述する特図停止指定コマンドを送信し、表示画面D1上において変動表示される演出図柄Sの変動を停止させる。なお、これらの変動表示に係る処理の詳細については後述する。 以上説明したとおり、主制御回路100は、特別図柄の変動開始時(始動条件の成立時)に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄及び演出図柄Sの最終的な停止の態様によって、特別遊技実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。また、以下、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、一般的に遊技者は、特別図柄の変動表示と同期して表示画面D1上で変動表示される演出図柄Sの停止態様によって特図当否抽選の結果を認識することとなる。なお、上記一連の抽選に関する具体的な処理については、後述する。」 (オ)「【0255】 図32,図33は、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの表示画面D1上において展開される変動演出の流れを示す図である。なお、図32(a),(b)に示す変動演出は、前半変動パターンコマンドとして「煽り擬似連3ガセ」及び後半変動パターンコマンドとして「ガセ擬似ハズレ1」を受信した場合に展開される変動演出と、前半変動パターンコマンドとして「煽り擬似連3」及び後半変動パターンコマンドとして「SP発展大当り2」を受信した場合に展開される変動演出とを比較して示す。 【0256】 図32(a),(b)にそれぞれ示すように、当該変動演出にあっては、擬似連に関する演出を表現する擬似連演出区間と、当該擬似連演出区間後に展開されるリーチ演出区間とに大別される。また、擬似連演出区間は更に煽りパートと擬似連パートとに区別できる。このうち、擬似連演出区間においては、図33に示すような演出が表現される。 【0257】 まず、図33(a)に示すように、演出図柄Sの変動開始直後に「TRY THE TRIPLE」の文字と共に背景が宇宙を表わすような背景に変更され、特殊な演出が開始されたことが報知される。その後、図33(b)に示すように「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージが表示される。ここで、「NEXT」とは擬似連が実行されることを意味しており、「×2」との表記が付されることによって少なくとも複数回(2回以上)の擬似連が発生することを示唆するものである。」 (カ)「【図33】 [図:0001406581000002.jpg] 」 (キ)「【0258】 次に、図33(c)に示すように、遊技者に対してプッシュボタン9Aの操作を促す画像Q1が表示される。当該画像Q1が表示されると、プッシュボタン9Aからの入力が有効となるボタン有効期間(例えば2秒間)が設定され、当該期間中にプッシュボタン9Aからの入力があった場合、或いは、当該期間終了と同時に図33(d)に示す画像に遷移する場合がある。 【0259】 図33(d)は、前半変動パターンとして煽り擬似連3が選択されていた場合の様子を示す図であり、プッシュボタン9Aの操作の結果として「NEXT」のロゴが2つ落下(獲得)した状態を示す。即ち、当該状態は、遊技者のプッシュボタン9Aの操作の結果として演出が成功に終わった結果を報知するものであり、図32(a)に示すように、当該成功により、まず1回目の擬似連が実行される。具体的には、図33(e)に示すように、例えば奇数の演出図柄Sの組み合わせ(図示では3・3・1)が表示画面D1上において仮停止され、1回目の擬似連が実行されたことが報知される。また、当該仮停止の時点において、表示画面D1の角には「NEXT」のロゴが2つ並んで表示されており、更に2回の擬似連が実行されることを示唆している。つまり、煽り擬似連3に係る演出が成功した場合には、初回の擬似連が確定すると共に、更に2回の擬似連、即ち合計3回の擬似連が実行されることが確定し、遊技者の観点からは大当りへの期待度が飛躍的に高まることとなる。 【0260】 以後、仮停止された演出図柄Sが再び変動を開始すると共に、「NEXT」のロゴが1つ消滅し、再度仮停止するスパンが2回繰り返され、合計3回の擬似連後に所謂リーチが形成される。そして、当該リーチの形成後には、後半変動パターンに従った特定の変動演出(リーチ演出)が展開され、最終的に演出図柄Sが「ハズレ」又は「当り」(図示の例では「当り」)を示す状態で停止表示され、1回の変動演出が終了する。」 イ 認定事項 (ア)引用文献1には、【0043】に「例えば、図9(a)に示す前半変動パターン決定テーブルTB1には、・・・300~399までの前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連2」なる前半変動パターンが規定され、・・・650~999までの前半変動パターン決定乱数に対応して「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定されている。」と記載され、【0044】に「また、図9(b)に示す前半変動パターン決定テーブルTB2には、始動情報の保留記憶数ごとに、所定の前半変動パターン決定乱数の範囲に対応する前半変動パターンが規定されている。・・・」と記載され、【0045】に「「当り」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB1と「ハズレ」である場合に参照される前半変動パターン決定テーブルTB2との比較から明らかな通り、「当り」である場合の方が擬似連の連続回数が多い変動パターンに決定され易くなっており、連続回数が多い程、特図当否抽選の結果が「当り」であり、特別遊技を獲得できる期待度が高い傾向となっている。」と記載されている。 上記記載からみて、普図低確率、「当り」の場合の前半変動パターン決定テーブルTB1を示す【図9】(a)には、300~399までの「100個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連2」なる前半変動パターンが規定され、650~999までの「350個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定されていることが示されていると認められる。 一方、普図低確率、「ハズレ」の場合の前半変動パターン決定テーブルTB2を示す【図9】(b)には、保留記憶数が1~2であるとき、900~939までの「40個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連2」なる前半変動パターンが規定され、980~999までの「20個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定され、保留記憶数が3以上であるとき、900~929までの「30個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「擬似連2」なる前半変動パターンが規定され、990~999までの「10個分」の前半変動パターン決定乱数に対応して「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定されていることが図示されているものと認められる。 このように、引用文献1には、普図低確率、「当り」の場合、「煽り擬似連3」(350個分)は、「擬似連2」(100個分)よりも、前半変動パターン決定乱数の割当分が多く、普図低確率、「ハズレ」の場合、「煽り擬似連3」(20個分、10個分)は、「擬似連2」(40個分、30個分)よりも、前半変動パターン決定乱数の割当分が少ないことが記載されているから、「煽り擬似連3」は、「擬似連2」よりも当りの期待度が高いといえる。 したがって、引用文献1には、「煽り擬似連3は、擬似連2よりも当り期待度が高いこと」(以下「認定事項(ア)」という。)が示されているものと認められる。 (イ)引用文献1には、【0041】に「変動パターン決定テーブルTBは、・・・前半変動パターン決定テーブルTBと後半変動パターン決定テーブルTBとが設定される。」と記載され、【0043】に「・・・前半変動パターン決定テーブルTB1には、・・「煽り擬似連3」なる前半変動パターンが規定されている。・・・」と記載され、【0259】に「・・・仮停止の時点において、表示画面D1の角には「NEXT」のロゴが2つ並んで表示されており」と記載されている。 また、引用文献1の【図33】(d),(e)には、「「NEXT」のロゴが、「X」の文字が、「N」、「E」、「T」の各文字に比して目立つように拡大された状態で表示される」ことが図示されている。 したがって、引用文献1には、「前半変動パターンとして「煽り擬似連3」を含む変動パターンの仮停止時点において、表示画面D1の角に並んで表示される「NEXT」のロゴは、「X」の文字が、「N」、「E」、「T」の各文字に比して目立つように拡大された状態で表示される」こと(以下「認定事項(イ)という。」)が示されているものと認められる。 ウ 引用発明 上記アの記載事項及び上記イの認定事項によると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a~iは、本件補正発明のA~Iに概ね対応させて付与した。)。 「a 主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、遊技進行中や待機中における各種の演出表示や演出動作を制御する演出制御回路200とを備えるパチンコ機1(【0019】、【0026】)であって、 主制御回路100は、 特別図柄の変動開始時に特図当否抽選を実行し、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で変動表示される特別図柄の最終的な停止態様によって、特図当否抽選の結果を報知し(【0046】、【0047】)、 特図当否抽選の結果が「当り」である場合には、大入賞部品64の開閉体65を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技を実行し(【0028】)、 b~h 変動パターン決定テーブルTBとして、前半変動パターン決定テーブルTBと後半変動パターン決定テーブルTBとが設定され(【0041】)、 前半変動パターン決定テーブルTB1には、「擬似連2」、「擬似連3」、「煽り擬似連3」を含む前半変動パターンが規定され(【0043】)、 「当り」である場合の方が擬似連の連続回数が多い変動パターンに決定され易くなっており、連続回数が多い程、特図当否抽選の結果が「当り」であり、特別遊技を獲得できる期待度が高い傾向となっており(【0045】)、 煽り擬似連3は、擬似連2よりも当り期待度が高く(認定事項(ア))、 擬似連の連続回数が4以上となる変動パターンを設定しても良いし、擬似連3以外の擬似連の発生を煽るような変動パターンを設定しても良く(【0046】)、 演出図柄Sは、メイン表示装置80上で、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示と略同期して変動表示され(【0046】)、 演出制御回路200は、前半変動パターンコマンドとして「煽り擬似連3」及び後半変動パターンコマンドとして「SP発展大当り2」を受信した場合に、擬似連に関する演出を表現する擬似連演出区間と、当該擬似連演出区間後に展開されるリーチ演出区間とに大別される変動演出を、演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの表示画面D1上において展開するが、このうち、擬似連演出区間において(【0026】、【0255】、【0256】)、 演出図柄Sの変動開始直後に、「TRY THE TRIPLE」の文字と共に背景が宇宙を表わすような背景に変更され、特殊な演出が開始されたことを報知し、その後、「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージを表示させ(【0257】、【図33】(a),(b))、 次に、遊技者に対してプッシュボタン9Aの操作を促す画像Q1を表示させることで、プッシュボタン9Aからの入力が有効となるボタン有効期間を設定し、当該期間中にプッシュボタン9Aからの入力があった場合、或いは、当該期間終了と同時に、「NEXT」のロゴが2つ落下(獲得)した状態を示す画像に遷移させることで、遊技者のプッシュボタン9Aの操作の結果として演出が成功に終わった結果を報知し、(【0258】、【0259】、【図33】(c),(d))、 その後、仮停止の時点において、奇数の演出図柄Sの組み合わせを表示画面D1上において仮停止させ、1回目の擬似連が実行されたことを報知し、また、当該仮停止の時点において、表示画面D1の角に「NEXT」のロゴを2つ並んで表示させ、更に2回の擬似連が実行されることを示唆しており、遊技者の観点からは大当りへの期待度が飛躍的に高まることとなり(【0259】、【0260】、【図33】(e))、 以後、仮停止された演出図柄Sの変動を再び開始させると共に、「NEXT」のロゴを1つ消滅させ、再度仮停止するスパンを2回繰り返し、合計3回の擬似連後に所謂リーチを形成させ(【0260】)、 前半変動パターンとして「煽り擬似連3」を含む変動パターンの仮停止時点において、表示画面D1の角に並んで表示される「NEXT」のロゴは、「X」の文字が、「N」、「E」、「T」の各文字に比して目立つように拡大された状態で表示される(認定事項(イ))、 i パチンコ機1(【0019】)。」 (3)対比 本件補正発明と引用発明とを、分説に従い対比する。 ア 構成Aについて 引用発明の構成aの「特別図柄」、「変動表示」、「最終的な停止態様によ」る「特図当否抽選の結果」、「「当り」」、「大入賞部品64の開閉体65を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技」、「パチンコ機1」は、それぞれ、本件補正発明の構成Aの「特別識別情報」、「可変表示」、「表示結果」、「特定表示結果」、「遊技者にとって有利な有利状態」、「遊技機」に相当する。 したがって、引用発明の構成aは、本件補正発明の構成A(「特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、」)に相当する構成を備える。 イ 構成Bについて 引用発明の「最終的な停止態様によ」る「特図当否抽選の結果」の「報知」は、本件補正発明の「可変表示の表示結果」の「導出表示」に相当する。 そうすると、上記アより、引用発明の構成aの「特別図柄」が「変動開始」してから「最終的な停止態様によって、特図当否抽選の結果」が「報知」されるまでは、本件補正発明の構成Aの「特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまで」に相当する。 また、引用発明の「演出図柄S」は、本件補正発明の「演出識別情報」に相当する。 そして、引用発明の構成b~hにおいて「奇数の演出図柄Sの組み合わせを表示画面D1上において仮停止させ」たことは、本件補正発明の構成Bの「演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた」ことに相当する。 そうすると、引用発明の構成b~hにおいて「表示画面D1上において」「仮停止された演出図柄Sの変動を再び開始させる」「演出制御回路200」は、本件補正発明の構成Bの「演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段」に相当する。 さらに、引用発明の「演出図柄S」は、「メイン表示装置80上で、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示と略同期して変動表示され」るものであるから、「演出図柄S」の「変動表示」は、「特別図柄」が「変動表示開始」してから「最終的な停止態様によって、特図当否抽選の結果」が「報知」されるまでの間に実行されるものといえる。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成B(「特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、」)に相当する構成を備える。 ウ 構成Cについて 引用発明の構成b~hにおける、「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージを表示させ、「ボタン有効期間」の「終了と同時に、「NEXT」のロゴが2つ落下(獲得)した状態を示す画像に遷移させ、「仮停止の時点において、表示画面D1の角に「NEXT」のロゴを2つ並んで表示させ」ることを含む演出は、「更に2回の擬似連が実行されることを示唆」するものであるところ、「擬似連」では、「演出図柄Sの組み合わせを表示画面D1上において仮停止させ」た後、「仮停止された演出図柄Sの変動を再び開始させる」(本件補正発明の「再可変表示の実行」に相当)から、上記演出は、本件補正発明の構成Cの「再可変表示の実行を示唆する示唆演出」に相当する。 そうすると、引用発明の「演出制御回路200」は、上記演出を実行する機能を有するから、本件補正発明の構成Cの「再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段」に相当する。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成C(「前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、」)に相当する構成を備える。 エ 構成Dについて 引用発明における、「前半変動パターン」として「煽り擬似連3」以外の「擬似連2」などを含む「変動パターン」、「前半変動パターン」として「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」は、それぞれ、本件補正発明の構成Dの「第1再可変表示パターン」、「第2再可変表示パターン」に相当し、引用発明の、「前半変動パターン」として「擬似連2」又は「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」は、本件補正発明の構成Dの「再可変表示を実行するパターン」に相当する。 また、引用発明の「煽り擬似連3は、擬似連2よりも当り期待度が高」いことは、本件補正発明において、「第1再可変表示パターン」と「第2再可変表示パターン」とで「有利状態に制御される割合が」「異なる」ことに相当する。 したがって、引用発明の構成dは、本件補正発明の構成D(「前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含み、」)に相当する。 オ 構成Eについて 上記ウより、引用発明における、「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージを表示させ、「ボタン有効期間」の「終了と同時に、「NEXT」のロゴが2つ落下(獲得)した状態を示す画像に遷移させ、「仮停止の時点において、表示画面D1の角に「NEXT」のロゴを2つ並んで表示させ」ることを含む演出は、本件補正発明の「前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出」に相当するところ、「2つ落下(獲得)した状態」の「「NEXT」のロゴ」、及び、「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される「「NEXT」のロゴ」は、「更に2回の擬似連が実行されることを示唆」するものであって、4つの文字から構成されるから、本件補正発明の構成Eの「再可変表示の実行を示唆する示唆文字」に相当し、「表示画面D1」に表示されるから、本件補正発明の構成Eの「再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パート」に相当する。 さらに、引用発明における、「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージにおける「×2」、「2つ落下(獲得)した状態」の「「NEXT」のロゴ」、及び、「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される「「NEXT」のロゴ」は、いずれも「更に2回の擬似連が実行されることを示唆」するものであるから、本件補正発明の構成Eの「演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示」に相当し、「表示画面D1」に表示されるから、本件発明の構成Eの「演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示を表示手段に表示する回数表示パート」に相当する。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成E(「前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、」)に相当する構成を備える。 カ 構成Fについて 引用発明の構成b~hにおける「「NEXT」のロゴ」は、4つの文字から構成されるから、上記オより、本件補正発明の構成Fの「示唆文字は、複数の文字から構成され」ることに相当する。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成Fに相当する構成を備える。 キ 構成Gについて 上記エより、引用発明の構成dの「前半変動パターンとして「煽り擬似連3」を含む変動パターン」は、本件補正発明の構成Gの「第2再可変表示パターン」に相当するから、上記オより、引用発明の「2つ落下(獲得)した状態」の「「NEXT」のロゴ」、及び、「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される「「NEXT」のロゴ」を構成する4つの文字は、本件補正発明の構成Gにおける「前記第2再可変表示パターンにおける前記文字表示パートにお」ける「前記示唆文字」に相当する。 そして、引用発明の上記「「NEXT」のロゴ」を構成する「「X」の文字」、「「NEXT」のロゴ」を構成する「「N」、「E」、「T」の各文字」、「目立つように拡大された状態で表示される」ことは、それぞれ、本件補正発明の構成Gにおける「特定文字」、「示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字」、「強調された態様で表示され」ることに相当する。 したがって、引用発明の構成gは、本件補正発明の構成G(「前記第2再可変表示パターンにおける前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示され、」)に相当する。 ク 構成Hについて 上記オより、引用発明の構成b~hにおける「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージにおける「×2」、「2つ落下(獲得)した状態」の「「NEXT」のロゴ」、及び、「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される「「NEXT」のロゴ」は、本件補正発明の「回数表示」に相当する。 そして、引用発明の「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージにおける「×2」、「「NEXT」のロゴ」は、「ロゴ落下でNEXT×2GET」とのメッセージにおいて「×2」が表示された後、「2つ落下(獲得)した状態」から「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される状態へと変化するアニメーションを伴うものであるから、本件補正発明の構成Hの「アニメーションの表示態様」を伴う「第2再可変表示パターンにおける回数表示」に相当する。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成H(「前記第1再可変表示パターンにおける前記回数表示と、前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示とで、アニメーションの表示態様が異なる、」)と、「第2再可変表示パターンにおける回数表示は、所定のアニメーションの表示態様を伴う」点で共通する。 ケ 構成Iについて 引用発明の構成iの「パチンコ機1」は、本件補正発明の構成Iの「遊技機」に相当する。 したがって、引用発明の構成iは、本件補正発明の構成I(「遊技機」)に相当する。 上記ア~ケによれば、本件補正発明と引用発明は、 「A 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、 C 前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、 D 前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含み、 E 前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する回数表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、 F 前記示唆文字は、複数の文字から構成され、 G 前記第2再可変表示パターンにおける前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示され、 H’前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示は、所定のアニメーションの表示態様を伴う、 I 遊技機。」の点で一致し、構成Hに関し、次の点で相違する。 [相違点1](構成H) 「回数表示」が伴う「アニメーション」に関して、本件補正発明では、「第1再可変表示パターンにおける回数表示と、第2再可変表示パターンにおける回数表示とで、アニメーションの表示態様が異なる」のに対し、引用発明では、「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」の「「NEXT」のロゴ」については、「2つ落下(獲得)した状態」から「表示画面D1の角に」「2つ並んで表示」される状態へと変化するアニメーション表示を伴うものであるが、「擬似連2」を含む「変動パターン」が、本件補正発明のように「回数表示を表示手段に表示する回数表示パート」を含む「示唆表示」を実行するという前提構成を備えるか否か不明であるため、本件補正発明のような構成Hを備えない点。 (4)合議体の判断 上記「(3)対比」の「エ 構成Dについて」において検討したように、引用発明は、「煽り擬似連3は、擬似連2よりも当り期待度が高」い(「有利状態に制御される割合が」「異なる」)構成(構成b~h)を備えている。 また、前記「(3)対比」の「オ 構成Eについて」において検討したように、引用発明は、「「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」として、「ボタン有効期間」の「終了と同時に、「NEXT」のロゴが2つ落下(獲得)した状態を示す画像に遷移させる」演出を行った後、「仮停止の時点において、表示画面D1の角に「NEXT」のロゴを2つ並んで表示させ」る演出を行うもの、すなわち、本件補正発明の構成Hの「第2再可変表示パターンにおける回数表示」における「アニメーション」表示を行う構成を備えるものである。 そうすると、引用発明における「擬似連2」を含む「変動パターン」の演出内容として、「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」における演出内容と同様に、「アニメーションの表示態様」を用いた「回数表示」を行う構成に想到することに、格別の困難性を見いだすことはできない。 そして、有利状態に制御される期待度に応じて演出を異ならせることは、当該技術分野における技術常識であるから、擬似連2の演出をアニメーションの表示とするにあたり、「煽り擬似連3」とは異なるアニメーション表示態様とすることで、「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」よりも「特別遊技を獲得できる期待度」が低いことを遊技者が認識できるようにし、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。 さらに、引用発明では、「擬似連の連続回数が4以上となる変動パターンを設定しても良いし、擬似連3以外の擬似連の発生を煽るような変動パターンを設定しても良」いこと(構成b~h)も特定されており、引用発明において、「煽り擬似連3」に加えて「煽り擬似連4」を含む「変動パターン」を設ける場合には、「煽り擬似連4」の方が「煽り擬似連3」よりも「擬似連の連続回数が多い」ことから、「特別遊技を獲得できる期待度が高い傾向」とされることは自明である。 ここで、「煽り擬似連4」を含む「変動パターン」は、上記「(3)対比」の「エ」で検討したように、「煽り擬似連3」以外の「擬似連2」などを含む「変動パターン」に対応することから、本件補正発明の「第1再可変表示パターン」に相当することとなる。 そして、この場合、「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」の演出内容に倣って、「煽り擬似連4」を含む「変動パターン」の演出内容を、「演出図柄Sの変動開始」後に「ロゴ落下でNEXT×3GET」とのメッセージを表示させ、その後、「「NEXT」のロゴ」」が3つ「落下(獲得)した状態を示す画像に遷移させ」、「仮停止の時点において、表示画面D1の角に「NEXT」のロゴ」を3つ「並んで表示させ」る、異なるアニメーション表示とするものとし、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。 (5)請求人の主張について 請求人は、令和5年4月19日付けの審判請求書において、次の主張をする。 「引用文献1には、本願発明のように、有利状態に制御される割合が互いに異なる2種類の再可変表示パターンがあること、および、2種類の再可変表示パターンにおける回数表示においてアニメーションの表示態様が異なることについては開示も示唆もされていません。」 そこで、請求人の上記主張について検討する。 先ず、上記請求人の主張のうち、「引用文献1には、本願発明のように、有利状態に制御される割合が互いに異なる2種類の再可変表示パターンがあること」「については開示も示唆もされていません。」について検討する。 前記「(3)対比」の「エ 構成Dについて」において検討したように、引用発明の「擬似連2」を含む「変動パターン」と「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」とは、後者が前者よりも「特別遊技を獲得できる期待度が高い」ことから、本件補正発明の「有利状態に制御される割合」の「異なる」「再可変表示パターン」に相当するものである。 また、上記「(4)合議体の判断」において検討したように、「煽り擬似連4」を含む「変動パターン」の方が、「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」よりも、「特別遊技を獲得できる期待度が高い」といえることから、引用発明の「煽り擬似連3」を含む「変動パターン」と「煽り擬似連4」を含む「変動パターン」とは、本件補正発明の「有利状態に制御される割合」の「異なる」「再可変表示パターン」に相当するものである。 したがって、引用発明は、本件補正発明の構成Dに相当する構成を備える。 次に、上記請求人の主張のうち、「2種類の再可変表示パターンにおける回数表示においてアニメーションの表示態様が異なることについては開示も示唆もされていません。」について検討する。 この点は、前記「(3)対比」において、相違点1として抽出し、前記「(4)合議体の判断」において検討したように、引用発明に基づいて当業者が容易になし得たものである。 よって、請求人の上記主張を採用することはできない。 (6)小括 上記(2)~(5)において検討したように、本件補正発明は、引用発明、及び、上記周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 5 まとめ 以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和4年4月22日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(記号A~Iは、本件補正発明の分説に対応させて合議体にて付した。)。 「【請求項1】 A 特別識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となったことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、 B 特別識別情報の可変表示が開始されてから当該特別識別情報の可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、演出識別情報の可変表示を一旦仮停止させた後に演出識別情報の可変表示を再開する再可変表示を実行する再可変表示手段と、 C 前記再可変表示の実行を示唆する示唆演出を実行する示唆演出手段と、を備え、 E2 前記示唆演出は、前記再可変表示の実行を示唆する示唆文字を表示手段に表示する文字表示パートと、演出識別情報の可変表示の実行回数を示唆する表示を前記表示手段に表示する回数表示パートとを含み、 F 前記示唆文字は、複数の文字から構成され、 G2 前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示される、 I 遊技機。」 2 原査定の拒絶の理由(令和4年8月9日付け) 原査定の請求項1についての拒絶の理由は、概略、次のとおりである。 「1.(新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 2.(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 (引用文献等については引用文献等一覧参照) ●理由1(新規性)、理由2(進歩性)について ・請求項 1 ・引用文献等 1 <引用文献等一覧> 1.特開2019-170720号公報 」 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載及び引用発明は、前記「第2[理由]」の「4」の「(2)引用文献1の記載及び引用発明」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記「第2[理由]」で検討した本件補正発明(同「4」の「(1)本件補正発明」を参照)から、「前記再可変表示を実行するパターンは、第1再可変表示パターンと、前記有利状態に制御される割合が当該第1再可変表示パターンと異なる第2再可変表示パターンとを含み、」(構成D)との限定を省くとともに、「前記文字表示パートにおいて、前記示唆文字に含まれる前記複数の文字のうちの特定文字が、当該示唆文字に含まれる当該複数の文字のうちの当該特定文字以外の文字よりも強調された態様で表示され」(構成G)るのが「前記第2再可変表示パターンにお」けるものであるとの限定を省き、さらに「前記第1再可変表示パターンにおける前記回数表示と、前記第2再可変表示パターンにおける前記回数表示とで、アニメーションの表示態様が異なる、」(構成H)との限定を省くものである。 そうすると、前記「第2」の「4」の「(4)対比」において検討したとおり、本件補正発明と引用発明は、前者が構成Hを備えるのに対し、後者が構成Hを備えていない点で相違するものの、その余の点で一致していたところ、本願発明は構成Hを備えていないから、本願発明と引用発明は相違するところがない。 よって、本願発明は、引用文献1に記載された発明である。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項3号に該当し、特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-006428

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決1,228件(株式会社三共)
  • 2025-010767拒絶査定不服審判 / 2026-08-05 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 株式会社三共
  • 2025-016767拒絶査定不服審判 / 2026-08-05 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 株式会社三共
  • 2025-016040拒絶査定不服審判 / 2026-07-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 株式会社三共
  • 2025-016041拒絶査定不服審判 / 2026-07-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 株式会社三共
  • 2025-016042拒絶査定不服審判 / 2026-07-14 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 株式会社三共
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決218件(特許法29条1項)
  • 2023-005764拒絶査定不服審判 / 2024-03-04 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条1項
  • 2020-001128拒絶査定不服審判 / 2020-11-24 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条1項
  • 2017-000692拒絶査定不服審判 / 2017-09-12 / 請求不成立パチンコ遊技機
    共通の条文: 特許法29条1項
  • 2016-007074拒絶査定不服審判 / 2017-02-27 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条1項
  • 2025-701006異議申立 / 2026-06-11 / 請求成立(取消)管理システム
    共通の条文: 特許法29条1項
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)4,637件(113・A63F、121・A63F)
  • 2025-007784拒絶査定不服審判 / 2026-08-13 / 原査定取消(特許/登録すべき)制御プログラム、制御方法及びコンピュータ
    共通の審決分類: 113・A63F、121・A63F
  • 2025-006086拒絶査定不服審判 / 2026-07-28 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 113・A63F、121・A63F
  • 2025-007399拒絶査定不服審判 / 2026-07-28 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 113・A63F、121・A63F
  • 2025-009763拒絶査定不服審判 / 2026-07-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 113・A63F、121・A63F
  • 2025-014461拒絶査定不服審判 / 2026-07-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 113・A63F、121・A63F

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存