商標拒絶査定不服審判
2022-650076
ブイシイシイ、ベンチャーコクリエーション、ベンチャー、コクリエーション
- 審判番号
- 2022-650076
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1552076
- 請求日
- 2022年08月10日
- 審決日
- 2023年06月29日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ORIGGIN PTE. LTD.
- 【請求人代理人】亀卦川 巧
- 【請求人】AGENCY FOR SCIENCE, TECHNOLOGY AND RESEARCH
- 【請求人代理人】亀卦川 巧
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T18 .261-Z (W3536) / T18 .262-Z (W3536) / T18 .263-Z (W3536)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
国際商標登録第1552076号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類及び第36類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2020年6月29日に国際商標登録出願されたものである。
本願は、2021年10月15日付け暫定拒絶の通報がされ、令和4年1月21日付けで意見書が提出され、同日付け手続補正書により、本願の指定役務は、別掲2に記載のとおりの役務(以下「原審補正役務」という。)に補正されたが、2022年4月26日付けで拒絶査定がされ、これに対し、令和4年8月10日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4475386号商標(以下「引用商標」という。)は、「VCC」の文字を標準文字で表してなり、平成12年6月14日に登録出願、第35類及び第41類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同13年5月18日に設定登録され、この商標権は、現に有効に存続しているものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標と引用商標は、両商標の全体の外観は相違するものの、本願商標の要部である「VCC」の文字と引用商標とは、観念において比較できないとしても、「VCC」のつづりを同じくし、「ブイシイシイ」の称呼を共通にする類似の商標であり、原審補正役務と引用商標に係る指定役務とは同一又は類似の役務を含むものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号の該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「VCC」の欧文字(以下「本願VCC」という。)とその下に一行分の空白をあけて「Venture Co-Creation」の欧文字(以下「Venture Co-Creation」という。)を2段に横書きしてなるところ、「本願VCC」と「Venture Co-Creation」は、重なることなく配置されていることからすると、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものである。
また、「本願VCC」と「Venture Co-Creation」より生じる「ブイシイシイベンチャーコークリエーション」の称呼は、やや長く、よどみなく一連に称呼し得るとはいい難いものである。
さらに、「本願VCC」は、「Venture Co-Creation」の各語の頭文字である「V」、「C」及び「C」を結合したと認識する場合があるとしても、「VCC」の欧文字は、特定の意味合いを想起させる語ではない。
一方、「Venture Co-Creation」は、「Venture」が「新興企業」の意味を有し(「現代用語の基礎知識2020」株式会社自由国民社発行)、「Co-Creation」が「共創」の意味を有する語(goo辞書「デジタル大辞泉」)であるから、構成全体として「新興企業の共創」といった企業理念のような意味合いを理解させる語であることから、原審補正役務との関係において、当該文字が、「本願VCC」と比べて、強い自他役務の識別標識としての機能を有するとはいい難く、また、「本願VCC」と「Venture Co-Creation」との間に観念的な関連性は見いだせない。
そうすると、本願商標は、引用商標との類否を判断するに当たって、本願商標の構成中の「本願VCC」を要部として抽出し、これのみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中の「本願VCC」に相応した「ブイシイシイ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「VCC」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に相応して「ブイシイシイ」の称呼が生じ、当該欧文字は、特定の意味合いを想起させる語ではないことから、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを対比すると、両商標は、構成全体を見た場合、「Venture Co-Creation」の文字の有無に明らかな差異があることから、これらは外観において相違するものの、本願商標の要部である「本願VCC」と引用商標とは、「VCC」のつづりを共通にすることから、これらは外観において類似するものである。
また、本願商標の要部である「本願VCC」より生じる「ブイシイシイ」の称呼と引用商標より生じる「ブイシイシイ」の称呼は同一であることから、両商標は、称呼を共通にするものである。
そうすると、本願商標の要部と引用商標は、いずれも特定の観念が生じないため、観念において比較し得ないものの、外観において類似し、称呼を共通にする相紛れるおそれのある類似の商標であるから、本願商標と引用商標は、類似の商標と判断するのが相当である。
(4)原審補正役務と引用商標に係る指定役務の類否について
原審補正役務中の第35類「Business consultancy; provision of business information relating to joint ventures; business management.」は、引用商標に係る指定役務中の第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」と同一又は類似の役務である。
(5)小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、原審補正役務は、引用商標に係る指定役務と類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、本願商標は「本願VCC」と「Venture Co-Creation」が一行分の空白を介して表されているが、これらが著しく離れているとまではいえないこと、「本願VCC」は「Venture Co-Creation」の略称であると容易に理解することができ、観念上のつながりもあること、「ブイシイシイベンチャーコークリエーション」という称呼も一気に称呼できることから、本願商標は一体不可分のものであり、本願商標と引用商標を対比すると、外観・称呼及び観念の全てが異なる旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、「本願VCC」と「Venture Co-Creation」との間には一行分の空白を有し、重なることなく配置されていることからすると、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないものであること、本願商標の構成文字全体より生じる「ブイシイシイベンチャーコークリエーション」の称呼は、やや長く、よどみなく一連に称呼し得るとはいい難いこと、「Venture Co-Creation」は、構成全体として「新興企業の共創」といった企業理念のような意味合いを理解させる語であることから、原審補正役務との関係において、「本願VCC」と比べて、強い自他役務の識別標識としての機能を有するとはいい難いことに加え、「本願VCC」と「Venture Co-Creation」との間に観念的な関連性は見いだせないことから、本願商標は、引用商標との類否を判断するに当たって、本願商標の構成中の「本願VCC」を要部として抽出し、これのみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、本願商標の要部と引用商標は、観念において比較し得ないものの、外観において類似し、称呼を共通にする相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
よって、請求人の上記主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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