特許訂正審判
2022-390197
自動運転制御装置及び車両
- 審判番号
- 2022-390197
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-068525
- 登録番号
- 6883176
- 請求日
- 2022年11月02日
- 審決日
- 2023年01月24日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】CASE特許 株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 水野 治彦
- 審判官 鈴木 充
- 審判官 木村 麻乃
- 分類
- P141 .832-Y (G08G) / P141 .851-Y (G08G) / P141 .841-Y (G08G) / P141 .854-Y (G08G) / P141 .855-Y (G08G) / P141 .856-Y (G08G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第3項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6883176号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第6883176号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項〔1~17〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判に係る特許第6883176号(以下「本件特許」という。)の請求項1~17に係る特許についての出願は、2015年(平成27年)11月18日(優先権主張 平成26年11月19日、日本国)を国際出願日とする特願2016-560272号の一部を平成31年1月16日に新たな特許出願である特願2019-5457号とし、さらにその一部を平成31年3月29日に新たな特許出願としたものであって、令和3年5月12日にその特許権の設定登録がされ、その後、令和4年11月2日に本件訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~17について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)は、特許法第126条第3項の規定に従い、一群の請求項を構成する請求項1~17を訂正単位とするものであって、その内容は次のとおりである。
1 訂正事項1
本件訂正前の請求項1に「前記高度自動化モードにおいて実行する前記自動制御機能は、前記車両を発進又は停止させる自動発進/停止制御、前記車両を車線に沿って走行させる車線維持制御、前記車両に車線変更を行わせる車線変更制御、」と記載されているのを「前記高度自動化モードにおいて実行する前記自動制御機能は、前記車両に車線変更を行わせる車線変更制御、」と、訂正する。
2 訂正事項2
本件訂正前の請求項1に「継続される前記自動運転動作は、前記自動発進/停止制御、前記車線維持制御、前記車線変更制御、」と記載されているのを「継続される前記自動運転動作は、前記車線変更制御、」と、訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的
訂正事項1に係る訂正は、訂正前にあった「前記高度自動化モードにおいて実行する前記自動制御機能」が含む自動制御機能の選択肢から「前記車両を発進又は停止させる自動発進/停止制御」及び「前記車両を車線に沿って走行させる車線維持制御」を削除するものであって、訂正前に記載された択一的記載の要素の削除に該当するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1に係る訂正は、訂正前にあった択一的記載の要素を削除するものであり、本件特許の明細書の【0115】には「上記7種類の制御機能のうちどれを実行させるか、即ち自動運転レベルについては、運転者等が任意に設定できるよう構成されている。具体的には、図3Aに示すように、高度自動化モード及び基本モードの双方とも、自動運転レベルを任意に設定できる。ただし、基本モードについては、レベル7は設定できず、レベル0~レベル6の何れかを設定可能である。一方、高度自動化モードについては、レベル0は設定できず、レベル1~レベル7の何れかを設定可能である。さらに、基本モードのレベルは、高度自動化モードのレベルよりも低いレベルの範囲内で設定可能である。逆に言えば、高度自動化モードのレベルは、基本モードのレベルよりも高いレベルの範囲内で設定可能である。」と記載され、また、同【0118】には「なお、どのレベルでどの自動制御機能を実行させるかについては、図3Aに例示した内容に限定されない。例えば、レベルが1つ上がる毎に実行される自動制御機能が1つずつ増えていくことは必須ではない。どのレベルでどの自動制御機能を実行させるかについては適宜決めてもよい。」とも記載されていることから、当該訂正は、新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
訂正事項1によって本件請求項1に係る技術的事項は減縮されており、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものでもないから、訂正事項1に係る訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に適合するものである。
(4)独立特許要件について
訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、本件訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。
そして、訂正事項1は、訂正前にあった択一的記載の要素を削除することで、特許請求の範囲を減縮するものであるから、本件訂正後の請求項1に係る発明も、訂正前の請求項1に係る発明と同様、新規性・進歩性を有している。また、本件訂正に起因する記載不備も認められない。したがって、当該発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見出せない。
また、本件訂正後の請求項1を引用する本件訂正後の請求項2~17に係る発明についても、本件訂正後の請求項1に係る発明と同様に特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由はない。
したがって、本件訂正後における特許請求の範囲の請求項1~17に係る発明は特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
2 訂正事項2について
(1)訂正の目的
訂正事項2に係る訂正は、訂正事項1により、訂正前にあった「前記高度自動化モードにおいて実行する前記自動制御機能」が含む自動制御機能の選択肢から「前記車両を発進又は停止させる自動発進/停止制御」及び「前記車両を車線に沿って走行させる車線維持制御」を削除されたことに伴い、「継続される前記自動運転動作」から、「前記自動発進/停止制御」及び「前記車線維持制御」を削除することにより、不整合が生じないようにするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項2に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正により不整合が生じないようにするための訂正であるから、上記(1)イで述べたのと同様に、新たな技術的事項を導入するものではなく、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。
(3)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
訂正事項2に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正により不整合が生じないようにするための訂正であるから、上記(1)ウで述べたのと同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではなく、特許法第126条第6項に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第3項に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第3項、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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