審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2022-021311

第1のデバイスが第2のデバイスと通信するための方法及び第1のデバイス

審判番号
2022-021311
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-191808外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年12月28日
審決日
2024年01月23日
公報発行日
2024年04月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (H04L) / P18 .537-WZ (H04L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条、特許法第36条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-191808「第1のデバイスが第2のデバイスと通信するための方法及び第1のデバイス」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 3月11日出願公開、特開2021- 40330〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 16項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2017年(平成29年)10月27日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2016年10月27日(以下、「優先日」という。)、米国)を国際出願日とする特願2019-521454号の一部を令和2年11月18日に新たな特許出願としたものであって、令和2年12月15日に上申書とともに手続補正書が提出され、令和4年2月4日付けで拒絶の理由が通知され、同年6月8日に意見書とともに手続補正書が提出され、同年10月3日付けで拒絶査定(謄本送達日同年10月11日)がなされ、これに対して同年12月28日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされ、令和5年9月28日付けで当審により拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年11月29日に意見書とともに手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明

本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、令和5年11月29日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものと認める。

「第2のデバイスと通信する第1のデバイスであって、
前記第1のデバイスは、オンラインモードでネットワークサーバーと無線通信するように構成され、前記第1のデバイスは、オンラインモードにおいて、ネットワークサーバーから認可設定情報を取得するように構成され、
前記第2のデバイスは、車両用機器コンポーネントと通信するように構成され、
前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと無線通信するように構成され、
前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと、通信リンクを確立するように構成され、 前記第1のデバイスは、前記通信リンクを介して、前記第2のデバイスとの認証に関連する前記認可設定情報を前記第2のデバイスに通信するように構成され、
前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスに対して、前記第2のデバイス又は前記車両用機器コンポーネントのアクション又は動作に関連するコマンドを送信し、
前記認可設定情報は、第1のデバイスが指示することが許可されるコマンドの種類を含み、
第1のデバイスから送信されたコマンドは、第2のデバイスにより許可されているかどうかが検証される第1のデバイス。」

第3 当審拒絶理由の概要

1.(サポート要件)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていない。

2.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

●理由1(サポート要件)について

・請求項 1~17

●理由2(進歩性)について

・請求項 1~17

・引用文献等 1、2

<引用文献等一覧>

1.特開2013-257653号公報

2.特表2013-509640号公報

第4 引用例

1 引用例1に記載された事項及び引用発明

(1)引用例1に記載された事項

当審拒絶理由通知で引用された特開2013-257653号公報(平成25年12月26日公開。以下、「引用例1」という。)には、次のア~カに示す事項が記載されている。(下線は当審で付加。以下同様。)

ア 「【0027】
(第一の実施形態)
<システム構成>
第一の実施形態に係るカーシェアリングシステムについて、システム構成図である図1を参照しながら説明する。第一の実施形態に係るカーシェアリングシステムは、利用者が所持するユーザ端末10、管理サーバ20、車両に搭載された車載端末30から構成されるシステムである。なお、ユーザ端末10および車載端末30は、それぞれ複数の端末から構成されてもよい。第一の実施形態では、車両の貸出しを行う形態について説明する。」
イ 「【0029】
まず、ユーザ端末10について説明する。ユーザ端末10は、利用者が所持している携帯型コンピュータであり、車載端末30と通信を行う機能を有している。ユーザ端末10は携帯電話やスマートフォンなどであってもよい。
ユーザ鍵記憶部11は、利用者に固有な鍵であるユーザ鍵を記憶する手段である。ユーザ鍵の詳細、および生成方法については後述する。
…中略…
【0031】
車両通信部14は、車載端末30と通信を行うための通信手段であり、本発明における処理要求転送手段である。車載端末との通信は、無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離の無線通信によって行うことができる。」
ウ 「【0034】
次に、管理サーバ20について説明する。管理サーバ20は、ユーザ端末10からの要求に応じて、車両を制御するための情報である処理要求を生成するためのサーバである。
ユーザ鍵記憶部21は、利用者のユーザ鍵を記憶する手段である。システムを利用する全ての利用者に対応するユーザ鍵を個別に記憶している。
【0035】
端末通信部22は、ユーザ端末10との通信を行うための手段であり、本発明における受信手段、および送信手段である。サーバ通信部13と同様の手段によって通信を行う。
制御部23は、管理サーバ20全体の制御を司る手段である。具体的には、ユーザ端末10からの要求を受けて、車両を制御するための情報である処理要求を生成する処理や、生成した処理要求をユーザ端末へ送信する処理などを行う手段である。制御部23が、本発明における処理要求生成手段である。」
エ 「【0037】
次に、車載端末30について説明する。車載端末30は、利用者に貸し出される車両に搭載された端末である。
制御部31は、車載端末30全体の制御を司る手段である。具体的には、ユーザ端末を経由して送信された処理要求を取得して実行する処理や、処理要求の実行結果をユーザ端末へ送信する処理などを行う手段である。
車両鍵記憶部32は、車両に対応する秘密鍵を記憶する手段であり、本発明における第二の固有鍵記憶手段である。車両鍵記憶部32に記憶される秘密鍵は、管理サーバが有する車両鍵記憶部24にも記憶されている。
端末通信部33は、ユーザ端末10との通信を行うための手段である。車両通信部14と同様の手段によって通信を行う。制御部31および端末通信部33が、本発明における要求処理手段を構成する。」
オ 「【0043】
次に、制御部23は、取得した予約情報から、該当する車両に対する処理要求(以降、車両制御情報と称する)を生成する(S24)。車両制御情報とは、車両を利用可能にするための情報である。車両制御情報の構成例を図5に示す。本実施形態では、車両制御情報は、制御コマンドと有効時間の二つのフィールドからなる。制御コマンドには、車両のドアを開錠するコマンドが定義されており、有効時間には、制御コマンドが有効となる時間が定義されている。本例の場合、「2012年6月1日の9時50分から11時15分まで有効」といった情報が定義されている。
【0044】
次に、制御部23は、生成した車両制御情報を、車両鍵記憶部24が記憶している車両鍵で暗号化する(S25)。ここで使用される車両鍵は、予約対象の車両に対応する鍵である。そして、制御部23は、端末通信部22を通して、暗号化した車両制御情報をユーザ端末10へ送信する(S26)。ユーザ端末10は、送信された情報を一時的に記憶する。
続きを表示(全11行)
…中略…
【0046】
一方、ユーザ端末10に記憶された、暗号化された車両制御情報は、利用者が車両を利用する際に車載端末30へ送信される。図6は、入出力部12を通して表示される車両開錠画面の例である。利用者が、車両の近くで開錠ボタンを押すと、車両通信部14から端末通信部33へ暗号化された車両制御情報が送信される。
図7は、車載端末30が車両貸出時に行う処理フローチャートである。ユーザ端末10が、暗号化された車両制御情報を送信することで、図7のフローチャートが開始される。
【0047】
ステップS31では、端末通信部33が、ユーザ端末10から送信された情報を受信する。次に、制御部31が、車両鍵記憶部32に記憶されている車両鍵を用いて情報の復号を行う(S32)。これにより、車載端末は、管理サーバによって生成された車両制御情報を取得することができる。
次に、制御部33(当審注:制御部31の誤記と認められる。)が、取得した車両制御情報を実行する(S33)。車両制御情報は、定義された有効時間内でのみ実行が可能であり、本例の場合、2012年6月1日の9時50分から11時15分までの間以外では実行することができない。現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され、利用者は車両に乗車することができる。」
カ 「図7
[図:0001408629000001.jpg]
」

(2)引用発明

上記(1)の記載事項(特に下線部)より、引用例1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「利用者が所持するユーザ端末10、管理サーバ20、車両に搭載された車載端末30から構成されるシステムにおけるユーザ端末10であって(【0027】)、
ユーザ端末10は、利用者が所持している携帯型コンピュータであり、車載端末30と通信を行う機能を有し、携帯電話やスマートフォンなどであってもよく(【0029】)、車載端末30と通信を行うための通信手段である車両通信部14を有し、車載端末との通信は、無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離の無線通信によって行うことができ(【0031】)、
ユーザ端末10からの要求に応じて、車両を制御するための情報である処理要求を生成するための管理サーバ20は(【0034】)、ユーザ端末10との通信を行う端末通信部22と、管理サーバ20全体の制御を司る制御部23とを有し(【0035】)、
車両に搭載された端末である車載端末30は、車載端末30全体の制御を司る手段である制御部31を有し、ユーザ端末を経由して送信された処理要求を取得して実行し、端末通信部33は、ユーザ端末10との通信を行い(【0037】)、
管理サーバ20の制御部23は、取得した予約情報から、該当する車両に対する車両制御情報を生成し、車両を利用可能にするための情報である車両制御情報は、制御コマンドと有効時間の二つのフィールドからなり、制御コマンドには、車両のドアを開錠するコマンドが定義されており、有効時間には、制御コマンドが有効となる時間が定義され、「2012年6月1日の9時50分から11時15分まで有効」といった情報が定義されていて(【0043】)、
管理サーバ20の制御部23は、生成した車両制御情報を、車両鍵記憶部24が記憶している車両鍵で暗号化し、端末通信部22を通して、暗号化した車両制御情報をユーザ端末10へ送信し、ユーザ端末10は、送信された情報を一時的に記憶し(【0044】)、
暗号化された車両制御情報は、利用者が車両を利用する際に車載端末30へ送信され(【0046】、図7)、
端末通信部33が、ユーザ端末10から送信された情報を受信し、制御部31が、車両鍵記憶部32に記憶されている車両鍵を用いて情報の復号を行い、車載端末は、管理サーバによって生成された車両制御情報を取得して、制御部31が、取得した車両制御情報を実行し、車両制御情報は、定義された有効時間内でのみ実行が可能であり、2012年6月1日の9時50分から11時15分までの間以外では実行することができず、現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され、利用者は車両に乗車することができる(【0047】、図7)システムのユーザ端末10。」

2 引用例2

(1)引用例2に記載された事項

当審拒絶理由通知で引用された特表2013-509640号公報(平成25年3月14日公表。以下、「引用例2」という。)には、次の事項が記載されている。

ア 「【0112】
図3は、いくつかの実施形態に従って、車両アクセスキットと車両とのインターフェース接続300の一実施形態を示す図である。図の例において、車両アクセスキット302は、車両アクセスキットの車両バスアダプタ304を介して車両バス306(例えば、CANバス、LINバス)に接続される。したがって、車両アクセスキットは、車両のエンジン制御ユニット(ECU)308に接続されており、ECU308は、様々な車両作動装置310(例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、ウィンドウ制御、温度制御、ルーフ制御、および/または、エンジン始動装置)、様々な車両センサ312(例えば、温度、速度、および/または、加速度センサ)、ならびに、車両エンジン314に接続される。」
イ 「図3
[図:0001408629000002.jpg]
」

第5 対比

1 本願発明と引用発明との対比

本願発明と引用発明とを対比する。

(1)引用発明の「ユーザ端末10」は、「車載端末30」と通信を行うものであり、引用発明の「ユーザ端末10」及び「車載端末30」は、それぞれ本願発明の「第1のデバイス」及び「第2のデバイス」に相当するから、引用発明は、本願発明の「第2のデバイスと通信する第1のデバイス」との構成を有するといえる。

(2)引用発明の「管理サーバ20」は、本願発明の「ネットワークサーバー」に相当する。

引用発明の「ユーザ端末10」は、「携帯電話やスマートフォンなどであってもよ」いものであるところ、「管理サーバ20」の「端末通信部22」が「ユーザ端末10との通信を行う」際に、互いに無線で通信することは技術常識であり、当該無線で通信している状態を“オンラインモード”と称することは任意であるから、上記(1)の認定も踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、オンラインモードでネットワークサーバーと無線通信するように構成され」る構成を有するといえる。

(3)本願発明の「認可設定情報」は、「第1のデバイス」が、「オンラインモードにおいて、ネットワークサーバーから」「取得」されるものであるところ、引用発明の「管理サーバ20」は、「生成した車両制御情報」を、「ユーザ端末10へ送信」していることから、当該「車両制御情報」は、本願発明の「認可設定情報」に対応するものといえる。

そして、上記(1)及び(2)における、「第1のデバイス」、「第2のデバイス」及び「ネットワークサーバー」の対応関係も踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、オンラインモードにおいて、ネットワークサーバーから認可設定情報を取得するように構成され」るとの構成を有するといえる。

(4)引用発明の「ユーザ端末10」は、「車載端末30と通信を行うための通信手段である車両通信部14を有」することから、上記(1)及び(2)の認定を踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと無線通信するように構成され」との構成を有するといえる一方で、引用発明の「車載端末30」が、他のコンポーネントと通信することは特定されていないので、本願発明の「前記第2のデバイスは、車両用機器コンポーネントと通信するように構成され」るとの構成を有するものとはいえない。(相違点1)

(5)引用発明の「ユーザ端末10」の「車両通信部14」が「車載端末との通信は、無線LANやBluetooth(登録商標)などの近距離の無線通信によって行うことができ」ることを踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと、通信リンクを確立するように構成され」るとの構成を有するといえる。

(6)引用発明の「車両制御情報」は、「定義された有効時間内でのみ実行が可能であ」って、「現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され、利用者は車両に乗車することができる」ことから、「車載端末30」との認証に関連するものといえる。

また、引用発明の「車両制御情報」は、「利用者が車両を利用する際に車載端末30へ送信され」ることから、上記(1)の「第1のデバイス」及び「第2のデバイス」に関する認定、上記(3)の「認可設定情報」に関する認定及び上記(5)の認定も踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、前記通信リンクを介して、前記第2のデバイスとの認証に関連する前記認可設定情報を前記第2のデバイスに通信するように構成され」るとの構成を有するといえる。

(7)引用発明の「車載端末30」の「制御部31」は、「取得した車両制御情報を実行」するとともに、「現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され」るものであり、当該「ドアを開錠するコマンド」は、上記(1)の「第2のデバイス」の認定を踏まえると、“第2のデバイスのアクション又は動作に関連するコマンド”であるといえる。

そして、引用発明は、「車載端末30」の「端末通信部33」が、「ユーザ端末10から送信された情報」である「管理サーバによって生成された車両制御情報」を「ユーザ端末10」から「取得」するものであるから、上記(1)の認定を踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスに対して、前記第2のデバイス又は前記車両用機器コンポーネントのアクション又は動作に関連するコマンドを送信し」との構成に対し、“前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスに対して、前記第2のデバイスのアクション又は動作に関連するコマンドを送信”する限りにおいて、一致するといえる。

(8)引用発明の「車両制御情報」は、「制御コマンドと有効時間の二つのフィールドからな」るものであり、当該「制御コマンド」には、「車両のドアを開錠するコマンド」が定義されるとともに、当該「有効時間」には、「制御コマンドが有効となる時間が定義され」ていることから、引用発明の「車両制御情報」は、「車両に搭載された端末である車載端末30」に対して、「車両のドアを開錠」することと、所定の時間内に「コマンドが有効」となるという“コマンドの種類”、すなわち、“ユーザ端末10”が指示することが許可されるコマンドの種類を含んでいるといえる。

したがって、上記(3)及び(6)の「認可設定情報」に関する認定を踏まえれば、引用発明は、本願発明の「前記認可設定情報は、第1のデバイスが指示することが許可されるコマンドの種類を含み」との構成を有するといえる。

(9)引用発明の「車載端末」は、「車両制御情報を取得」して、当該「車両制御情報」に「定義された有効時間内」である、「2012年6月1日の9時50分から11時15分までの間以外では実行することができず、現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され」るものであるが、当該「車両制御情報」の検証を「車載端末」で行うことは特定されていないことから、引用発明は、本願発明の「第1のデバイスから送信されたコマンドは、第2のデバイスにより許可されているかどうかが検証される」との構成を有しない点(相違点2)で相違する。

2 一致点及び相違点

以上、上記1(1)~(9)の対比を踏まえると、引用発明と本願発明とは次の一致点及び相違点を有する。

〈一致点〉

第2のデバイスと通信する第1のデバイスであって、

前記第1のデバイスは、オンラインモードでネットワークサーバーと無線通信するように構成され、前記第1のデバイスは、オンラインモードにおいて、ネットワークサーバーから認可設定情報を取得するように構成され、

前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと無線通信するように構成され、

前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスと、通信リンクを確立するように構成され、

前記第1のデバイスは、前記通信リンクを介して、前記第2のデバイスとの認証に関連する前記認可設定情報を前記第2のデバイスに通信するように構成され、

前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスに対して、前記第2のデバイスのアクション又は動作に関連するコマンドを送信し、

前記認可設定情報は、第1のデバイスが指示することが許可されるコマンドの種類を含む、

第1のデバイス。

〈相違点1〉

本願発明が、「前記第2のデバイスは、車両用機器コンポーネントと通信するように構成され」ているのに対し、引用発明の「車載端末30」が、車両用機器コンポーネントと通信するように構成されることは特定されていない点。

〈相違点2〉

本願発明が、「第1のデバイスから送信されたコマンドは、第2のデバイスにより許可されているかどうかが検証される」のに対し、引用発明の「車載端末」で「車両制御情報」の検証が行われることが特定されていない点。

第6 判断

上記相違点について検討する。

1 相違点1について

引用発明の「車載端末30」の「制御部31」は、「車載端末30全体の制御を司る手段であ」るところ、当該「車載端末30」が、当該「車両」の制御を司る所定のコンポーネント(例えば上記引用例2に記載された「ECU308」等参照。)などと通信するよう構成することは、当業者であれば容易に想到できるものである。

したがって、相違点1は格別なものとはいえない。

2 相違点2について

引用発明は、「車両制御情報」が「利用者が車両を利用する際に車載端末30へ送信され」たうえ、当該「車載端末」は、「ユーザ端末10から送信され」た当該「車両制御情報を取得して、制御部31が、取得した車両制御情報を実行」することによって、例えば、「2012年6月1日の9時50分から11時15分までの間以外では実行することができ」なかったり、「現在時刻が、定義された有効時間内である場合、ドアを開錠するコマンドが処理され」たりするのであるから、「車載端末」側で、当該「車両制御情報」に基づくコマンドが許可されているかどうかを検証しているともいえ、引用発明において、「ユーザ端末10」から送信されたコマンドを「車載端末」で許可されているかどうかを検証すること、すなわち、第1のデバイスから送信されたコマンドを第2のデバイスで許可されているかどうかを検証することは、当業者が容易になし得たものである。

3 むすび

以上検討したとおり、相違点1及び2はいずれも格別なものではなく、またそのことによる効果も、当業者であれば普通に想起し得る程度のことに過ぎない。

したがって、本願発明は、引用発明及び引用例2に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明は、優先日前に頒布された引用例1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2022-021311

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決255件(株式会社デンソー)
  • 2025-008226拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)固定子、及び固定子の製造方法
    同じ当事者: 株式会社デンソー
  • 2025-015297拒絶査定不服審判 / 2026-06-09 / 原査定取消(特許/登録すべき)装置、基地局及び方法
    同じ当事者: 株式会社デンソー
  • 2025-004390拒絶査定不服審判 / 2026-06-08 / 請求不成立車両用動力伝達装置
    同じ当事者: 株式会社デンソー
  • 2024-015272拒絶査定不服審判 / 2026-05-07 / 請求不成立熱交換器
    同じ当事者: 株式会社デンソー
  • 2025-013946拒絶査定不服審判 / 2026-04-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)通信装置、基地局、及び通信方法
    同じ当事者: 株式会社デンソー
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)730件(121・H04L、537・H04L)
  • 2025-011291拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)ネットワークにおけるケーブル障害の診断
    共通の審決分類: 121・H04L、537・H04L
  • 2025-010820拒絶査定不服審判 / 2026-08-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)データ伝送方法および装置
    共通の審決分類: 121・H04L、537・H04L
  • 2025-013952拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 原査定取消(特許/登録すべき)設定グラントのダウンリンクフィードバック情報の伝送方法、装置及び媒体
    共通の審決分類: 121・H04L、537・H04L
  • 2025-007247拒絶査定不服審判 / 2026-06-09 / 原査定取消(特許/登録すべき)コンピュータプログラム、方法、及び、サーバ装置
    共通の審決分類: 121・H04L、537・H04L
  • 2025-010230拒絶査定不服審判 / 2026-05-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)セルラーネットワークにおけるニューラルネットワークベースの送信フィードバック
    共通の審決分類: 121・H04L、537・H04L

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存