特許拒絶査定不服審判
2022-020236
配送管理装置、配送管理方法及びプログラム
- 審判番号
- 2022-020236
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-203696外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月13日
- 審決日
- 2023年06月26日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】楽天グループ株式会社
- 【請求人代理人】石井 裕一郎
- 分類
- P18 .121-WY (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-203696「配送管理装置、配送管理方法及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 6月20日出願公開、特開2022- 91028、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年12月8日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 2月22日付け:拒絶理由通知書
令和4年 5月 2日: 意見書、手続補正書の提出
令和4年 9月 7日付け:拒絶査定
令和4年12月13日: 審判請求書の提出
第2 原査定の概要
原査定(令和4年9月7日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-5に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
1.特開2018-195206号公報
第3 本願発明
本願請求項1-5に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明5」という。)は、令和4年5月2日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-5に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、4は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテムのそれぞれについて、
前記アイテムが前記アイテムの発送者から配送業者に引き渡された引渡し日時と、前記アイテムが前記配送業者から前記アイテムの宛先へ配達された配達日時と、が登録される配送管理装置であって、
前記発送者から前記引渡し日時の登録を受け付け、前記配送業者から前記配達日時の登録を受け付ける登録受付部と、
前記登録受付部により、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが前記配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録が受け付けられると、
前記第1引渡し日時が登録された後、前記配送業者から前記第1アイテムが前記第1宛先へ配達される第1配達日時が登録される前に、第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、
前記第1宛先と、前記第2宛先と、が一致し、
前記配送業者に引き渡された第2引渡し日時が登録されているが、
前記第2宛先へ配達される第2配達日時が登録されていない
第2アイテムを検索する検索部と、
前記検索部により該当する第2アイテムが検索されると、前記第1宛先及び前記第2宛先に対応付けられる宛先端末へ、前記第1アイテムと前記該当する第2アイテムとをまとめて配達するためのまとめ配達希望日時帯を設定できる旨の通知を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする配送管理装置。」
「【請求項4】
複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテムのそれぞれについて、
前記アイテムが前記アイテムの発送者から配送業者に引き渡された引渡し日時と、前記アイテムが前記配送業者から前記アイテムの宛先へ配達された配達日時と、が登録される配送管理装置が実行する配送管理方法であって、
前記配送管理装置が、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが前記配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録を受け付けると、
前記第1引渡し日時が登録された後、前記配送業者から前記第1アイテムが前記第1宛先へ配達される第1配達日時が登録される前に、第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、
前記第1宛先と、前記第2宛先と、が一致し、
前記配送業者に引き渡された第2引渡し日時が登録されているが、
前記第2宛先へ配達される第2配達日時が登録されていない
第2アイテムを検索する検索工程と、
前記配送管理装置が、前記検索工程において該当する第2アイテムが検索されると、前記第1宛先及び前記第2宛先に対応付けられる宛先端末へ、前記第1アイテムと前記該当する第2アイテムとをまとめて配達するためのまとめ配達希望日時帯を設定できる旨の通知を送信する送信工程と、
を備えることを特徴とする配送管理方法。」
また、本願発明2、3は、本願発明1を減縮した発明である。
さらに、本願発明5は、本願発明1に対応する「プログラム」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
第4 引用文献、引用発明
1 引用文献1、引用発明
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。)。
「【図1】
[図:0001399262000001.jpg]
」
「【0012】
図1に示す情報提供装置10は、通知処理および設定処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。なお、情報提供装置10は、通知処理を実行する通知サーバ、および、設定処理を実行する設定サーバが協調して動作することにより、実現されてもよい。例えば、情報提供装置10は、電子商店街において取引の対象となった商品の配送を行う配送業者DCから、商品の配送に関する配送情報を取得する。このような場合、情報提供装置10は、配送情報から商品の配送先となる利用者Uを特定し、商品が配送先に配送される配達日時等の通知を特定した利用者Uに対して通知する。」
「【0026】
ここで、情報提供装置10は、配送業者サーバ300から配送先の電話番号を含む配送情報を取得する(ステップS3)。このような場合、情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配達日時を通知する(ステップS4)。
【0027】
例えば、情報提供装置10は、識別情報と対象とを対応付けるための対応付け情報の一例であり、電話番号と、各利用者とを対応付けた電話番号情報を参照する。より具体的には、情報提供装置10は、通信事業者(所謂「通信キャリア」)から予め電話番号情報を取得し、取得した電話番号情報を参照することにより、配送業者サーバ300から取得した電話番号に対応付けられた利用者である利用者Uを特定する。
【0028】
より具体的には、情報提供装置10は、利用者Uが所有する端末装置であって、通信事業者から発行された電話番号が割り当てられている端末装置である利用者端末100を特定する。なお、情報提供装置10は、通信事業者が保持する電話番号情報を参照する権限を有している場合には、自装置に電話番号情報を保持しなくてもよい。この場合、情報提供装置10は、適宜、通信事業者が保持するサーバ装置にアクセスし、電話番号情報を参照してもよい。
【0029】
続いて、情報提供装置10は、特定した利用者端末100に通知するメッセージを生成する。例えば、情報提供装置10は、配送情報に基づいて、利用者U宛の配送品が届く日時や、配送品の発送元の名称等を含むメッセージを生成する。情報提供装置10は、生成したメッセージを、特定した利用者端末100に送信する。例えば、情報提供装置10は、通信事業者が提供するサービスであるSMS(Short Message Service)を利用して、利用者端末100にメッセージを通知する。」
「【0031】
〔1-2.設定処理の一例〕
ここで、利用者Uにより複数の商品が販売された場合、販売業者によっては、配送対象となる配送品が複数になる場合がある。また、利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であっても、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合には、同一の配送業者DCにより複数個の配送品が利用者Uに配送されることとなる。このように、同一の配送業者DCにより同一の利用者U又は配送先に複数の配送品が配送される場合は、配達日時をまとめることで、効率的な配達を実現できると考えられる。しかしながら、各配送品ごとに配達日時を揃えるのは、手間がかかるため、利用者Uに対して各配送品の配達に係るメッセージを送信したとしても、各配送品の配達日時をまとめるとは限らない。
【0032】
そこで、情報提供装置10は、上述した通知処理に加えて、以下の設定処理を実行する。まず、情報提供装置10は、同じ配送先に対して配送される複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時が設定されたか否かを判定する。そして、情報提供装置10は、複数の配送品の配達日時が同じ日時になるように、各配送品の配達日時が設定されたと判定された場合は、配送先と対応する利用者Uに対する所定の報酬を設定する。
【0033】
例えば、情報提供装置10は、利用者Uから各配送品の配達日時として、各配送品を配達する日付と、各配送品を配達する時間帯との組を受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者Uに対して配送される複数の配送品の配達日時として、同一の日時および時間帯の組が設定された場合は、利用者Uに対して所定のインセンティブを設定する。例えば、情報提供装置10は、各種電子商取引において利用可能なポイントや、利用者端末100の使用料金を補充可能なポイント等、利用者Uに対して利益となりえる任意の報酬を設定する。この結果、情報提供装置10は、利用者Uに対して、複数の配送品の配達日時をまとめる動機づけを提供することができるので、複数の配送品の配達日時をまとめさせる結果、より効率的な配送を実現することができる。
【0034】
例えば、情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配送日時を通知する際、その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定する。ここで、利用者Uと対応する配送先とは、利用者Uが居住する配送先等、利用者Uが配送品を受け取り可能な配送先である。そして、情報提供装置10は、配達されていない複数の配送品が存在する場合は、各配送品の配送日時を通知するとともに、複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時を設定する旨の提案メッセージを利用者Uに対して送信する。」
「【図2】
[図:0001399262000002.jpg]
」
「【0062】
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図2は、第1の実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。」
「【0064】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、電話番号情報データベース31、配送情報データベース32、および報酬データベース33を記憶する。)
「【図4】
[図:0001399262000003.jpg]
」
「【0072】
図2に戻り、配送情報データベース32は、配送情報に関する各種の情報が登録される。図4に、実施形態に係る配送情報データベース32の一例を示す。図4は、実施形態に係る配送情報データベースの一例を示す図である。配送情報データベース32は、個々の配送に関する情報である配送情報を記憶する。図4に示した例では、配送情報データベース32は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送先情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有する。
【0073】
「配送情報ID」は、個々の配送を識別する識別情報を示す。なお、配送情報IDは、例えば、発送の依頼が行われ、配送が発生する度に配送業者によって生成される。「配送業者ID」は、配送業者を識別する識別情報を示す。」
したがって、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「情報提供装置10であって、電子商店街において取引の対象となった商品の配送を行う配送業者DCから、商品の配送に関する配送情報を取得し、配送情報から商品の配送先となる利用者Uを特定し、商品が配送先に配送される配達日時等の通知を特定した利用者Uに対して通知するものであり、
情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配達日時を通知し、
具体的には、情報提供装置10は、利用者Uが所有する端末装置であって、通信事業者から発行された電話番号が割り当てられている端末装置である利用者端末100を特定し、
続いて、情報提供装置10は、配送情報に基づいて、利用者U宛の配送品が届く日時や、配送品の発送元の名称等を含むメッセージを生成し、生成したメッセージを、特定した利用者端末100に送信し、
利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合であって、同一の配送業者DCにより同一の利用者U又は配送先に複数の配送品が配送される場合、
通知処理に加えて、以下の設定処理を実行し、
例えば、情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配送日時を通知する際、その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定し、配達されていない複数の配送品が存在する場合は、各配送品の配送日時を通知するとともに、複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時を設定する旨の提案メッセージを利用者Uに対して送信し、
情報提供装置10は、記憶部30を有し、
記憶部30は、配送情報データベース32を記憶し、
配送情報データベース32は、配送情報に関する各種の情報が登録されるとともに、配送情報データベース32は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送先情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有し、
「配送情報ID」は、個々の配送を識別する識別情報を示す、
情報提供装置10。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明における「販売業者」は、「配送業者」「を利用して」「配送品」の「配送」、すなわち発送を行っている者であるといえる。また、引用発明の「利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合であって、同一の配送業者DCにより同一の利用者U又は配送先に複数の配送品が配送される場合」における「複数の配送品」は、「異なる」、すなわち、複数の「販売業者」から「同一の」「配送先」へ「配送」される「複数の配送品」であるといえる。
したがって、引用発明の「利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合であって、同一の配送業者DCにより同一の利用者U又は配送先に複数の配送品が配送される場合」における「複数の配送品」は、本願発明1の「複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテム」に相当する。
イ 引用発明の「情報提供装置10」は、「記憶部30を有し、」「記憶部30は、配送情報データベース32を記憶し、」「配送情報データベース32は、配送情報に関する各種の情報が登録されるとともに、配送情報データベース32は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送先情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有」するから、引用発明の「情報提供装置10」は、「配送情報に関する各種の情報が登録される」ものであるといえる。また、「配送情報ID」は、「個々の配送を識別する識別情報を示す」ものであるから、「配送情報データベース32」は、個々の配送品に関する情報が登録されているといえる。
したがって、上記アを踏まえると、引用発明の「利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合であって、同一の配送業者DCにより同一の利用者U又は配送先に複数の配送品が配送される場合」、「情報提供装置10は、記憶部30を有し」、「記憶部30は、配送情報データベース32を記憶し、配送情報データベース32は、配送情報に関する各種の情報が登録されるとともに、配送情報データベース32は、「配送情報ID」、「配送業者ID」、「発送元ID」、「サービス名」、「配送先の電話番号」、「配送先情報」、「変更締め切り日時」といった項目を有し、「配送情報ID」は、個々の配送を識別する識別情報を示す」構成は、本願発明1の「複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテムのそれぞれについて、前記アイテムが前記アイテムの発送者から配送業者に引き渡された引渡し日時と、前記アイテムが前記配送業者から前記アイテムの宛先へ配達された配達日時と、が登録される」構成と、「複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテムのそれぞれについて、前記アイテムに関する情報、が登録される」点で共通する。
ウ 引用発明の「情報提供装置10」が行う、「電子商店街において取引の対象となった商品の配送を行う配送業者DCから、商品の配送に関する配送情報を取得し、配送情報から商品の配送先となる利用者Uを特定し、商品が配送先に配送される配達日時等の通知を特定した利用者Uに対して通知する」処理は、配送管理を行う処理であるといえる。
したがって、引用発明の「情報提供装置10であって、電子商店街において取引の対象となった商品の配送を行う配送業者DCから、商品の配送に関する配送情報を取得し、配送情報から商品の配送先となる利用者Uを特定し、商品が配送先に配送される配達日時等の通知を特定した利用者Uに対して通知するものであ」る構成は、本願発明1の「配送管理装置」に相当する。
エ 引用発明において「情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配送日時を通知する際、その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定」することにより判定される「複数の配送品」は、その中の2つの配送品に関して、「第1」の「配送先」と「第2」の「配送先」が一致している「複数の配送品」であるといえる。また、「利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合」には、販売業者が異なる複数の配送品に対して、「その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定」する処理を行っているといえる。さらに、「存在するか否かを判定」する処理は、検索処理である。
したがって、上記アを踏まえると、引用発明の「利用者Uにより異なる販売業者の商品が購入された場合であって、各販売業者が同一の配送業者DCを利用している場合」、「情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配送日時を通知する際、その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定」する構成は、本願発明1の「前記登録受付部により、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが前記配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録が受け付けられると、前記第1引渡し日時が登録された後、前記配送業者から前記第1アイテムが前記第1宛先へ配達される第1配達日時が登録される前に、第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、前記第1宛先と、前記第2宛先と、が一致し、前記配送業者に引き渡された第2引渡し日時が登録されているが、前記第2宛先へ配達される第2配達日時が登録されていない第2アイテムを検索する検索部」と、「第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、前記第1宛先と、前記第2宛先と、が一致し、未だ配達されていない第2アイテムを検索する検索部」である点で共通する。
オ 引用発明の「配達されていない複数の配送品が存在する場合は、」における「配達されていない複数の配送品」は、「その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定」することにより存在が判定された複数の配送品である。また、引用発明において「各配送品の配送日時を通知するとともに、複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時を設定する旨の提案メッセージを利用者Uに対して送信」する処理は、「通知処理に加えて、」「実行」されるものであり、当該通知処理では、「利用者Uが所有する端末装置」「である利用者端末100を特定し」、「メッセージを、特定した利用者端末100に送信」しているから、「提案メッセージ」についても、「利用者Uが所有する端末装置」「である利用者端末100」に対して送信していると認められ、当該「利用者Uが所有する端末装置」「である利用者端末100」は、「利用者Uと対応する配送先」であり「配達されていない複数の配送品」の「配送先」に対応付けられるものであるといえる。さらに、引用発明の「各配送品の配送日時を通知するとともに、複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時を設定する旨の提案メッセージ」における「通知」及び「メッセージ」は、複数の配送品をまとめて配達するための配達日時を設定できる旨の「通知」及び「メッセージ」であるといえる。
したがって、上記エを踏まえると、引用発明の「配達されていない複数の配送品が存在する場合は、各配送品の配送日時を通知するとともに、複数の配送品の配達日時が同じになるように、各配送品の配達日時を設定する旨の提案メッセージを利用者Uに対して送信」する構成は、本願発明の「前記検索部により該当する第2アイテムが検索されると、前記第1宛先及び前記第2宛先に対応付けられる宛先端末へ、前記第1アイテムと前記該当する第2アイテムとをまとめて配達するためのまとめ配達希望日時帯を設定できる旨の通知を送信する送信部」に相当する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「複数の発送者から1又は複数の宛先へ発送される複数のアイテムのそれぞれについて、前記アイテムに関する情報、が登録される配送管理装置であって、
第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、
前記第1宛先と、前記第2宛先と、が一致し、
未だ配達されていない
第2アイテムを検索する検索部と、
前記検索部により該当する第2アイテムが検索されると、前記第1宛先及び前記第2宛先に対応付けられる宛先端末へ、前記第1アイテムと前記該当する第2アイテムとをまとめて配達するためのまとめ配達希望日時帯を設定できる旨の通知を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする配送管理装置。」
(相違点1)
本願発明1では、「前記アイテムが前記アイテムの発送者から配送業者に引き渡された引渡し日時と、前記アイテムが前記配送業者から前記アイテムの宛先へ配達された配達日時と、が登録される」のに対し、引用発明ではこのような構成について特定されていない点。
(相違点2)
本願発明1では、「前記発送者から前記引渡し日時の登録を受け付け、前記配送業者から前記配達日時の登録を受け付ける登録受付部」を備えるのに対し、引用発明ではこのような構成について特定されていない点。
(相違点3)
本願発明1では、「前記登録受付部により、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが前記配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録が受け付けられると」、第2アイテムを検索するのに対し、引用発明では、「情報提供装置10は、配送情報から特定される利用者Uに対して配送日時を通知する際」、その利用者Uと対応する配送先に対して配送される配送品であって、未だ配達されていない複数の配送品が存在するか否かを判定する処理を行っている点。
(相違点4)
本願発明1では、「検索部」により検索される「第2アイテム」が、「前記第1引渡し日時が登録された後、前記配送業者から前記第1アイテムが前記第1宛先へ配達される第1配達日時が登録される前に」、第2発送者から第2宛先へ発送される第2アイテムであって、「前記配送業者に引き渡された第2引渡し日時が登録されているが、前記第2宛先へ配達される第2配達日時が登録されていない」ものであるが、引用発明ではこのような構成について特定されていない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、「引渡し日時の登録」に関する点で互いに関連している上記相違点2-3についてまとめて先に検討する。
登録受付部が発送者から引渡し日時の登録を受け付け、配送業者から配達日時の登録を受け付け、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録が受け付けられると、検索部が第2アイテムを検索することは、引用文献1には記載されておらず、本願の出願前において周知技術であったともいえない。
また、情報処理分野の技術常識に照らすと、本願の出願前において「イベント発生ごとにその日時の情報を含めて登録すること」は周知技術であったと認められる。しかしながら、引用発明に上記周知技術を適用しても、上記相違点2-3に係る本願発明1の構成には至らない。
よって、上記相違点1、4について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2、3について
本願発明2、3は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3 本願発明4について
本願発明4は、上記相違点3に係る本願発明1の構成と実質的に同じ「前記配送管理装置が、第1発送者から第1宛先へ発送される第1アイテムが前記配送業者に引き渡された第1引渡し日時の登録を受け付けると、」「第2アイテムを検索する」という構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
5 本願発明5について
本願発明5は、本願発明1の構成に対応する構成を実質的に備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明1-5は、当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-020236