特許拒絶査定不服審判
2022-016430
装着型空気浄化器
- 審判番号
- 2022-016430
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-501300外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年10月13日
- 審決日
- 2024年02月20日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】伊藤 怜愛
- 分類
- P18 .121-WY (A62B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-501300「装着型空気浄化器」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 1月30日国際公開、WO2020/021232、令和 3年11月18日国内公表、特表2021-531092、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2019年(令和元年)7月11日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2018年7月23日 英国(GB))を国際出願日とする出願であって、令和3年12月7日付け(発送日:令和3年12月14日)で拒絶理由が通知され、令和4年4月5日に意見書が提出されたが、令和4年6月1日付け(発送日:令和4年6月14日)で拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、これに対して令和4年10月13日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正されたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は以下のとおりである。
(1)(進歩性)この出願の請求項1ないし14に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
・請求項1ないし14に対して:引用文献1ないし4
<引用文献一覧>
1.韓国登録特許第10-1796969号公報
2.特表平3-503249号公報
3.特表2015-515202号公報
4.特開2013-38989号公報
第3 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1ないし14に係る発明(以下「本願発明1」ないし「本願発明14」という。)は、令和4年10月13日の手続補正により補正がされた特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定される以下のとおりのものであると認める。
「【請求項1】
頭部装着型空気浄化器であって、
ユーザの第1の耳を覆って装着されるように配置された第1のスピーカ組立体と、
前記ユーザの第2の耳を覆って装着されるように配置された第2のスピーカ組立体と、を備え、
前記第1のスピーカ組立体は、フィルタ組立体と、前記フィルタ組立体を通る空気流を生成するためのモータ駆動インペラと、濾過済み空気流を前記スピーカ組立体から放出するための、前記フィルタ組立体より下流側の空気出口とを備え、
前記頭部装着型空気浄化器が更に、
前記濾過済み空気流を前記第1のスピーカ組立体から受け取るように配置されたノズルであって、前記受け取った濾過済み空気流を前記頭部装着型空気浄化器から放出するように配置された空気出口を備える前記ノズルと、
前記モータ駆動インペラの最大回転速度が9,000~18,000RPMであるように、前記第1のスピーカ組立体の前記モータ駆動インペラの回転速度を制御するよう配置された制御回路と、
を備え、
前記モータ駆動インペラが、少なくとも25mmの先端直径を有する混流インペラである、
頭部装着型空気浄化器。
【請求項2】
前記制御回路は、前記モータ駆動インペラの最大回転速度が10,000~14,000RPM、好ましくは10,000~12,000RPMであるように、前記第1のスピーカ組立体の前記モータ駆動インペラの回転速度を制御するよう配置される、請求項1に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項3】
前記第1のスピーカ組立体は、最大流量が少なくとも1.2リットル/秒、好ましくは少なくとも1.25リットル/秒、より好ましくは少なくとも1.5リットル/秒の濾過済み空気流を提供するよう構成される、請求項1又は2に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項4】
前記第1のスピーカ組立体のインペラが、35mm以上、より好ましくは40mm以上の先端直径を有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項5】
前記第1のスピーカ組立体のインペラが、略円錐形状を有する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項6】
前記第2のスピーカ組立体は、フィルタ組立体と、前記フィルタ組立体を通る空気流を生成するためのモータ駆動インペラと、濾過済み空気流を前記スピーカ組立体から放出するための、前記フィルタ組立体より下流側の空気出口とを備え、前記ノズルは更に、前記濾過済み空気流を前記第2のスピーカ組立体から受け取り、受け取った前記濾過済み空気流の両方を前記頭部装着型空気浄化器から放出するように配置される、請求項1乃至5の内の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項7】
前記制御回路は更に、前記モータ駆動インペラの最大回転速度が10,000~14,000RPM、好ましくは10,000~12,000RPMであるように、前記第2のスピーカ組立体の前記モータ駆動インペラの回転速度を制御するよう配置される、請求項6に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項8】
前記第2のスピーカ組立体は、最大流量が少なくとも1.2リットル/秒、好ましくは少なくとも1.25リットル/秒、より好ましくは少なくとも1.5リットル/秒の濾過済み空気流を提供するよう構成される、請求項6又は7に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項9】
前記第2のスピーカ組立体のインペラが、25mm以上、好ましくは35mm以上、より好ましくは40mm以上の先端直径を有する、請求項6乃至8の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項10】
前記第2のスピーカ組立体のインペラが、略円錐形状を有する混流インペラである、請求項6乃至9の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項11】
前記制御回路は、前記第1のスピーカ組立体及び前記第2のスピーカ組立体の両方に対して能動型ノイズ消去(ANC)を実装するよう構成される、請求項1乃至10の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項12】
前記第1のスピーカ組立体及び前記第2のスピーカ組立体がそれぞれ、前記制御回路に能動型ノイズ消去入力を提供するよう配置されたフィードバックマイクロホン及びフィードフォワードマイクロホンの内の少なくとも1つを備える、請求項11に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項13】
前記制御回路は、前記第1のスピーカ組立体及び前記第2のスピーカ組立体の内の少なくとも1つ内に配置された1又は2以上の回路基板を備える、請求項1乃至12の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。
【請求項14】
前記第1のスピーカ組立体がヘッドバンドの第1の端部に取り付けられ、前記第2のスピーカ組立体が、前記ヘッドバンドの反対側の第2の端部に取り付けられ、前記ヘッドバンドがユーザの頭部に装着されるように配置される、請求項1乃至13の何れか一項に記載の頭部装着型空気浄化器。」
第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付与した。以下同様。)。
(1)「
[図:0001407286000001.jpg]
」
(当審訳)
「[0001]本発明は空気噴射ヘッドホンに関することとして、特にヘッドホンを通じて音楽などをききながら空気が顔の先方に噴射されて使用者が新鮮な空気で呼吸をするようにできる空気噴射ヘッドホンに関する。」
(2)「
[図:0001407286000002.jpg]
[図:0001407286000003.jpg]
[図:0001407286000004.jpg]
」
(当審訳)
「[0028]図1ないし図5に図示されたように本発明の空気噴射ヘッドホンは、耳栓部(10)と、連結部材(20)と、ノズル部(30)と、空気供給部(40)と、フィルター(50)、スクリーン(60)を含んで成り立つ。
[0029]前記耳栓部(10)は内側面にスピーカー(11)が形成されて、一対で成り立っている。
[0030]このような前記耳栓部(10)の内側には緩衝材が結合されており、これは従来のヘッドホンを構成する構成と等しい。」
(3)「
[図:0001407286000005.jpg]
」
(当審訳)
「[0034]前記ノズル部(30)は前記連結部材(20)に結合または形成されて空気を外部で噴射する。」
(4)「
[図:0001407286000006.jpg]
」
(当審訳)
「[0047]前記空気供給部(40)は前記ノズル部(30)に空気を供給することとして、空気ポンプまたはファンなどで成り立つ。」
(5)「
[図:0001407286000007.jpg]
[図:0001407286000008.jpg]
[図:0001407286000009.jpg]
[図:0001407286000010.jpg]
[図:0001407286000011.jpg]
[図:0001407286000012.jpg]
[図:0001407286000013.jpg]
」
(当審訳)
「[0049]本実施例で前記空気供給部(40)はファンで成り立って、前記耳栓部(10)に装着されている。
[0050]前記空気供給部(40)は本実施例の図面に図示されたところのように前記耳栓部(10)の外側に結合されることもできて、騒音低減などのために前記耳栓部(10)の上部または下部など前記耳栓部(10)の中心ではない偏心した位置に結合されることもできる。
[0051]そして、前記空気供給部(40)が作動するようにするために電源が必要であるが、これは前記耳栓部(10)または連結部材(20)にバッテリーが内蔵するか、電線を通じて外部電源に連結されるようにする。
[0052]前記フィルター(50)は前記空気供給部(40)を通じて前記ノズル部(30)に供給される空気を濾過する役目をする。
[0053]本実施例で前記フィルター(50)は前記空気供給部(40)と共に前記耳栓部(10)の外側に装着されている。
[0054]前記耳栓部(10)は前記空気供給部(40)で供給される空気が流動するように中空状に成り立って、前記連結部材(20)の内部と連通される。
[0055]連結部材(20)は、中空形状からなるか、内部に流路が形成され、耳栓部(10)の内部と連通し、ノズル部(30)に空気が排出されるようにする。」
(6)「【図3】
[図:0001407286000014.jpg]
」
(7)【図3】の図示内容から、濾過済み空気流を耳栓部(10)から放出するための、フィルター(50)より下流側の空気出口を備えていることが看て取れる。
上記記載事項及び認定事項からみて、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
〔引用発明〕
「空気噴射ヘッドホンであって、
内側面にスピーカー(11)が形成された一対の耳栓部(10)と、
前記耳栓部(10)は、フィルター(50)と、空気供給部(40)と、濾過済み空気流を前記耳栓部(10)から放出するための、前記フィルター(50)より下流側の空気出口とを備え、
前記空気噴射ヘッドホンが更に、
耳栓部(10)の内部と連通される連結部材(20)であって、濾過された空気を排出するノズル部(30)が形成された連結部材(20)と、を備える、
空気噴射ヘッドホン。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「本発明は、火災発生時の熱、煙、有害な煙霧による影響、或いは特に研究所や化学プラント工場で漏洩した有害ガスによる影響に対して有効な防護用フードに関する。」(2頁右下欄7-9行)
(2)「また、駆動装置は非常に小型で、例えば10mm程度の直径による少なくとも1個以上のリチウム電池を有する。ファン及びモータは非常に小型の単一シリンダユニットに結合される。このユニットは40~60mmの長さを有し、18~25mmの直径を有する。小型化されたモータとファンユニットと電池は1重量増大、嵩や保持性能及び保管性を損なうことなく小スペースの′バッグ型′防護用フードの内部にコンパクトに収納できる。事実、フードにとって単独で電力が供給される2つのファンユニット及びモータユニットを備えることは好ましい、小型であるにも係らず、ファンは細流の空気流及び遠心流の空気流の双方を生成することが可能であり、かつ毎分70リツトルの全空気/廃棄ガスの通過能力を有している。」(3頁左下欄19行-右下欄4行)
(3)「本発明に用いられるファン及びモータユニットを装備すると、毎分70リツトルの空気/廃棄ガスを処理できる。座りがちの成人の平均吸気量は約70リツトル/分であり、通常平均から激しい間で75から80リットル/分になり、非常に激しい作業率の場合で100リツトル/分程度である。単一のファンユニットで最も緊急事態に廃棄ガスを十分に浄化でき、2個のファンユニットを配置すると非常に激しい動作や長く着用していても着用者にとって快適性を十分に保証できる能力を有する。」(5頁左上欄10-17行)
上記記載事項からみて、引用文献2には次の事項(以下「引用文献2記載事項」という。)が記載されている。
〔引用文献2記載事項〕
「防護用フードであって、ファン及びモータは単一シリンダユニットに結合され、このユニットは40~60mmの長さ及び18~25mmの直径を有し、ファンは毎分70リツトルの全空気/廃棄ガスの通過能力を有していること。」
3 引用文献3
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「【0001】本発明は、オーディオ信号処理に関し、特に、アクティブノイズキャンセリングと知覚雑音補償とを組み合わせることにより、例えばヘッドフォンを介したサウンドの再生の知覚品質を改善して、サウンド再生の視聴品質を改善する装置および方法に関する。」
(2)「【0058】このヘッドフォンは、2つのイヤーキャップ241および242を備える。イヤーキャップ241は、例えば、少なくとも1つのマイクロフォン261、および上述した実施態様の1つによるサウンド再生知覚品質改善装置251を備える。図2のヘッドフォンの実施形態において、サウンド再生知覚品質改善装置251は、イヤーキャップ241に一体化される。イヤーキャップ241のスピーカは、サウンド再生知覚品質改善装置251のオーディオ出力信号を再生する。同様に、イヤーキャップ242も、例えば、少なくとも1つのマイクロフォン262、および上述した実施態様の1つによるサウンド再生知覚品質改善装置252を備える。図2のヘッドフォンの実施形態において、サウンド再生知覚品質改善装置252は、イヤーキャップ242に一体化される。イヤーキャップ242のスピーカは、サウンド再生知覚品質改善装置252のオーディオ出力信号を再生する。図2は、ヘッドフォンを装着した聴取者280をさらに示す。」
上記記載事項からみて、引用文献3には次の事項(以下「引用文献3記載事項」という。)が記載されている。
〔引用文献3記載事項〕
「アクティブノイズキャンセリングヘッドフォンであって、イヤーキャップ241および242を備えること。」
4 引用文献4
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「【0001】本開示は、電源制御回路、電子機器およびノイズキャンセリングヘッドフォンに関する。本開示は、特に、スイッチがオン状態を保持したままであっても、通電の遮断後、一時的に入力電圧が上昇したときの通電の再開が防止される電源制御回路、電子機器およびノイズキャンセリングヘッドフォンに関する。」
(2)「【0065】スライダ45L,45Rの先端には、ハンガ47L,47Rがそれぞれ設けられている。図3Bに示すように、ハンガ47Lは、下部カバー体45Lcとの接合面において、該接合面に垂直な軸L1を回転軸として回転自在に支持される。ハンガ47L,47Rは、イヤパッド55Lを備えるハウジング53Lとイヤパッド55Rを備えるハウジング53Rとをそれぞれ支持する。」
上記記載事項からみて、引用文献4には次の事項(以下「引用文献4記載事項」という。)が記載されている。
〔引用文献4記載事項〕
「ノイズキャンセリングヘッドフォンであって、イヤパッド55Lとイヤパッド55Rとを備えること。」
第5 対比及び判断
1 本願発明1について
本願発明1と引用発明とを対比すると、引用発明における「空気噴射ヘッドホン」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本願発明1における「頭部装着型空気浄化器」に相当する。同様に、引用発明における「内側面にスピーカー(11)が形成された一対の耳栓部(10)」は、本願発明1における「ユーザの第1の耳を覆って装着されるように配置された第1のスピーカ組立体」及び「ユーザの第2の耳を覆って装着されるように配置された第2のスピーカ組立体」に、引用発明における「フィルター(50)」は、本願発明1の「フィルタ組立体」に、引用発明における「空気供給部(40)」は、本願発明1における「前記フィルタ組立体を通る空気流を生成するためのモータ駆動インペラ」に、引用発明における「耳栓部(10)の内部と連通される連結部材(20)であって、濾過された空気を排出するノズル部(30)が形成された連結部材(20)」は、本願発明1における「前記濾過済み空気流を前記第1のスピーカ組立体から受け取るように配置されたノズルであって、前記受け取った濾過済み空気流を前記頭部装着型空気浄化器から放出するように配置された空気出口を備える前記ノズル」に、それぞれ相当する。
したがって、両者の一致点、相違点は以下のとおりである。
〔一致点〕
「頭部装着型空気浄化器であって、
ユーザの第1の耳を覆って装着されるように配置された第1のスピーカ組立体と、
前記ユーザの第2の耳を覆って装着されるように配置された第2のスピーカ組立体と、を備え、
前記第1のスピーカ組立体は、フィルタ組立体と、前記フィルタ組立体を通る空気流を生成するためのモータ駆動インペラと、濾過済み空気流を前記スピーカ組立体から放出するための、前記フィルタ組立体より下流側の空気出口とを備え、
前記頭部装着型空気浄化器が更に、
前記濾過済み空気流を前記第1のスピーカ組立体から受け取るように配置されたノズルであって、前記受け取った濾過済み空気流を前記頭部装着型空気浄化器から放出するように配置された空気出口を備える前記ノズルと、を備える、
頭部装着型空気浄化器。」
〔相違点〕
本願発明1は「前記モータ駆動インペラの最大回転速度が9,000~18,000RPMであるように、前記第1のスピーカ組立体の前記モータ駆動インペラの回転速度を制御するよう配置された制御回路と、を備え、前記モータ駆動インペラが、少なくとも25mmの先端直径を有する混流インペラである」のに対し、引用発明はこのような構成を備えていない点。
上記相違点について検討する。
空気噴射ヘッドホンの技術分野において、モータ駆動インペラが、少なくとも25mmの先端直径を有する混流インペラである点は、いずれの文献にも記載されていない。
また、空気噴射ヘッドホンの技術分野において、モータ駆動インペラを少なくとも25mmの先端直径を有する混流インペラとすることは、本願の出願前に周知の技術ではなく、当業者が適宜なし得た設計的事項であるとの事情もない。
したがって、本願発明1は、引用発明及び引用文献2記載事項ないし引用文献4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2 本願発明2ないし14について
本願発明2ないし14は、本願発明1の発明特定事項を全て含み、さらに本願発明2ないし本願発明14で新たに特定される発明特定事項を含むものであるから、本願発明1に対して述べたものと同様の理由により、引用発明及び、引用文献2記載事項ないし引用文献4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
3 小括
したがって、本願発明1ないし14は、引用発明及び、引用文献2記載事項ないし引用文献4記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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