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特許拒絶査定不服審判

2022-014457

アラート表示システム、アラート表示方法、およびアラート表示プログラム

審判番号
2022-014457
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-194644外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年09月13日
審決日
2023年06月19日
公報発行日
2023年07月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WY (G09G) / P18 .121-WY (G09G)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-194644「アラート表示システム、アラート表示方法、およびアラート表示プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 6月 9日出願公開、特開2023- 81010、請求項の数(17)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年11月30日の出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。 令和4年 1月31日付け:拒絶理由通知書 令和4年 3月28日: 意見書、手続補正書の提出 令和4年 6月27日付け:拒絶査定 令和4年 9月13日: 審判請求書、手続補正書の提出 令和5年 3月31日付け:拒絶理由通知書(以下、「当審拒絶理由」と いう。) 令和5年 4月26日: 意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和4年6月27日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1、及び、5、7-11、15、20に係る発明は、以下の引用文献A-B、D-Eに基づいて、本願請求項3、14、16-17、19、21-22、24に係る発明は、以下の引用文献A-Bに基づいて、本願請求項12-13に係る発明は、以下の引用文献A-Eに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.特開2013-203103号公報 B.特開2015-134521号公報 C.国際公開第2014/192103号 D.特開2005-278938号公報 E.特表2012-529223号公報 第3 当審拒絶理由の概要 理由1(新規性) 本願の請求項12、16、20に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された引用文献1に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 理由2(進歩性) 本願請求項12、16、20に係る発明は、引用文献1に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.国際公開第2015/029554号 第4 本願発明 本願請求項1-17に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明17」という。)は、令和5年4月26日提出の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-17に記載された事項により特定される発明であって、本願発明1-3は以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し、 前記ユーザ端末が、第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を含み、 前記第1表示装置が、前記第1ユーザ端末の表示装置であり、 前記第2表示装置が、前記第2ユーザ端末の表示装置である、 アラート表示システム。 【請求項2】 少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記アラートが最初に表示された表示位置である初期位置から、前記表示装置における操作対象を示すインタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ、前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートが表示されている表示位置から、前記視点座標に向けて前記アラートを移動させることによって、前記アラートの表示態様を変更する、 アラート表示システム。 【請求項3】 少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更し、 前記視点座標が前記領域座標に重なる場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力せず、前記視点座標が前記領域座標に重ならない場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力する、 アラート表示システム。」 なお、本願発明4-17の概要は以下のとおりである。 本願発明4-11は、本願発明1-3のいずれかを減縮した発明である。 本願発明12、15は、それぞれ本願発明1に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 本願発明13、16は、それぞれ本願発明2に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明2とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 本願発明14、17は、それぞれ本願発明3に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明3とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献1及び引用発明 (1) 引用文献1 当審拒絶理由において引用した引用文献1には、以下の記載がある(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。 ア [図1] 「 [図:0001399152000001.jpg] 」 イ 段落[0016] 「[0016] 図1は、本実施形態による情報処理システムの基本構成を示した説明図である。図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、情報処理装置10、およびカメラ20を含む。 」 ウ [図3] 「 [図:0001399152000002.jpg] 」 エ 段落[0037]-[0040] 「[0037] <<2.実施形態の詳細な説明>> <2-1.構成> 図3は、本実施形態による情報処理装置10の構成を示した機能ブロック図である。図3に示したように、情報処理装置10は、制御部100、通信部120、入力部122、および表示部124を有する。 [0038] [2-1-1.制御部100] 制御部100は、情報処理装置10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、情報処理装置10の動作を全般的に制御する。また、図3に示したように、制御部100は、視線特定部102、目視位置算出部104、視線距離算出部106、文字サイズ算出部108、表示制御部110、および入力判断部112を有する。 [0039] [2-1-2.視線特定部102] (A.利用者2の位置の特定) 視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の位置を特定する。より具体的には、視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の目の位置を特定する。例えば、視線特定部102は、カメラ20による撮影画像から、例えば目、鼻、または顔の輪郭などの特徴点を抽出することにより、利用者2の顔を検出する。そして、視線特定部102は、例えば検出された利用者2の目と目の間の距離、または利用者2の顔の大きさなどに基づいて、カメラ20からの利用者2の相対的な位置を算出する。 [0040] (B.利用者2の視線方向の特定) また、視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の視線方向を特定する。例えば、視線特定部102は、カメラ20による撮影画像から検出された利用者2の顔の画像に基づいて、利用者2の目を検出する。そして、視線特定部102は、検出された利用者2の目の画像に対してパターンマッチングを行うことにより、利用者2の視線方向を特定する。」 オ [図5] 「 [図:0001399152000003.jpg] 」 カ 段落[0044] 「[0044] [2-1-3.目視位置算出部104] 目視位置算出部104は、視線特定部102により特定された利用者2の目の位置、および利用者2の視線方向に基づいて、表示面30における利用者2の目視位置を算出する。ここで、目視位置は、例えば図5に示した座標(a,b)の点の位置のように、利用者2が表示面30において見ている位置、または見ている位置の近傍の領域である。」 キ [図11] 「 [図:0001399152000004.jpg] 」 ク 段落[0076]-[0079] 「[0076] (C.通知情報42の表示) また、変形例として、表示制御部110は、さらに、利用者に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能である。さらに、表示制御部110は、利用者2の目視位置の変化に応じて通知情報42の表示位置を移動させることも可能である。ここで、通知情報42は、例えば、情報処理装置10の異常などを通知するメッセージであったり、地震情報や緊急速報などであってもよい。または、通知情報42は、メニュー画像40のような、様々な形式の画像であってもよい。 [0077] ここで、図11を参照して、上記の機能についてより詳細に説明する。図11は、利用者2が視線方向を変化させた場合における通知情報42の表示位置の変化例を示した説明図である。なお、図11は、通知情報42として、「HDDに異常が発見されました。」というメッセージが表示されている例を示している。 [0078] 例えば、図11に示したように、利用者2が、図11の左側の図に示した目視位置から右側の図に示した目視位置へ変化させるように、視線方向を変化させた場合には、表示制御部110は、通知情報42の表示位置を、通知情報42aから通知情報42bのように水平方向に変化させる。または、表示制御部110は、利用者2の目視位置の変化に応じて通知情報42の表示位置を垂直方向に変化させる。 [0079] あるいは、表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させる。または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる。」 (2) 引用発明 よって、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されているものと認められる。 「情報処理システムは、情報処理装置10、およびカメラ20を含み、 情報処理装置10は、制御部100、通信部120、入力部122、および表示部124を有し、 制御部100は、情報処理装置10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、情報処理装置10の動作を全般的に制御し、視線特定部102、目視位置算出部104、視線距離算出部106、文字サイズ算出部108、表示制御部110、および入力判断部112を有し、 視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の位置を特定し、また、視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の視線方向を特定し、 目視位置算出部104は、視線特定部102により特定された利用者2の目の位置、および利用者2の視線方向に基づいて、表示面30における利用者2の目視位置を算出し、 表示制御部110は、利用者2に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり、ここで、通知情報42は、例えば、情報処理装置10の異常などを通知するメッセージであったり、地震情報や緊急速報などであって、 表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる、 情報処理システム。」 2 引用文献A及び引用文献A記載事項 (1) 引用文献A 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献Aには、以下の記載がある。 ア 【図2】 「 [図:0001399152000005.jpg] 」 イ 段落【0046】-【0048】 「【0046】 [第1の実施形態] 第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。 【0047】 図2は、本実施形態に係る車両用表示装置1を含むシステムの構成の一例を示す図である。 【0048】 図2に示す車両2は、ウインドシールド3を備えている。運転者は、ウインドシールド3を通して、前方の景色を認識する。さらに、ウインドシールド3は、コンバイナ(反射部材)として機能する処理が施されている。このコンバイナに対して、車両2に含まれる車両用表示装置1から光を照射することにより、運転者は表示画像を視認できる。」 ウ 【図4】 「 [図:0001399152000006.jpg] 」 エ 段落【0052】-【0055】 「【0052】 図4は、車両用表示装置1の内部構成の一例を示す図である。なお、図4には簡単のため、本実施形態に係る車両用表示装置1に関係するモジュールのみを記載する。 【0053】 車両用表示装置1は、視線検出部10と、制御部20と、画像表示部30と、を含んでいる。さらに、制御部20は、視野推定部40と、物体検出部50と、危険度判定部60と、警報画像制御部70と、表示終了判断部80と、を含んでいる。 【0054】 視線検出部10は、眼を撮像することで、運転者の視線方向を検出する。具体的には、運転者の顔画像を撮像できる車内の位置にカメラを配置する。取得した顔画像データから運転者の眼で反射した位置と、瞳孔の位置と、を視線検出部10は検出する。その後、視線検出部10は、それらの位置関係に基づいて、運転者の視線方向を検出する。なお、視線方向検出の方式は、各種存在するが、その方式は問わない。 【0055】 視野推定部40は、視線検出部10が検出した運転者の視線に応じて、運転者の中心視野及び周辺視野に対する推定値を変更する。より具体的には、運転者がある物体を認識した際に、視線が移動すれば、その物体が存在する領域は周辺視野であると推定できる。一方、視線が移動しなければ、その物体が存在する領域は中心視野に含まれると推定できる。従って、車両用表示装置1を初めて動作させる際には、運転者の視野を計測する機会を設けることが望ましい。 オ 【図5】-【図7】 「 [図:0001399152000007.jpg] 」 カ 段落【0060】-【0069】 「【0060】 危険度判定部60は、車外の物体の種類、位置、車両の走行環境の少なくともいずれかの情報に基づいて、危険度を判定する。例えば、車外の物体が人であって、自車との距離が極めて近い、さらには自車の進行エリア内に近づいている(衝突の可能性が高い)場合には、危険度は高く判定される。一方、車外の物体が人であっても、自車との距離が遠い、又は、進行エリア内から徐々に離れていく(衝突の可能性が低い)場合には、危険度は低く判定される。さらに、車外の物体の種類と位置が同程度であっても、走行環境により危険度が異なる。例えば、同じ車外の物体であっても、夜間と昼間では、夜間の方が、危険度が高く判定される。また、見通しの悪い環境で走行する場合には、即座に危険度が高いとは限らないが、衝突の恐れのある運転注意エリア等では、接近する車外の物体の危険度は相対的に高くする。 【0061】 警報画像制御部70は、運転者に警報箇所を通知する警報画像を生成する。その後、画像表示部30が警報画像をウインドシールド3に表示する。 【0062】 ここで、警報画像制御部70は、警報箇所を起点とし、中心視野の方向に向かって、変化する警報画像を生成する。物体検出部50が車外の物体を検出した場合、警報画像制御部70は、車外の物体の存在する位置の近傍に警報画像を表示する。そして、警報画像制御部70は、その警報画像を中心視野の方向に移動させて表示する。警報画像制御部70は、移動させた軌跡の画像を消去してもよいし、残してもよい。 【0063】 さらに、警報画像制御部70は、危険度判定部60の判定結果に応じて、警報画像の表示態様を変更する。表示態様には、警報画像の形状、色彩、移動速度、表示周期の少なくともいずれかが含まれる。例えば、危険度に応じて、予め定めた表示範囲内で、警報画像の移動を繰り返すことが考えられる。以下、警報画像の表示範囲について、3段階の危険度を例示して、説明する。なお、以下の例示は、対象とする危険度を3段階に限定する趣旨ではない。 【0064】 初めに、第1の危険度における警報画像の表示範囲について説明する。ここで、第1の危険度とは、3段階の危険度の中で、最も低い危険度とする。上述のとおり、車外の物体の危険度が低い場合に、過度な警報表示をすると、運転者に煩わしさを与え、かえって運転の妨げとなる。そこで、警報画像制御部70は、車外の物体の危険度が低い場合には、周辺視野内に限り警報画像の移動させることが好ましい。 【0065】 図5は、第1の危険度における警報画像の表示の一例を示す図である。図5において、周辺視野302の中に車外の物体303aが存在する。物体検出部50は、車外の物体303aを検出する。この場合、警報画像制御部70は、警報画像304aを生成し、矢印A1で示す方向に警報画像304aを移動させる。なお、第1の危険度は、相対的に危険度が低いため、警報画像制御部70は、警報画像304aの移動を周辺視野302内に止めることが好ましい。即ち、中心視野301の内部にまで、警報画像304aを表示しない。 【0066】 次に、第2の危険度における警報画像の表示範囲について説明する。ここで、第2の危険度とは、第1の危険度よりも高い危険度である。この場合には、運転者に第1の危険度よりは、車外の物体に対して、運転者の注意を喚起させることが望まれる。しかし、運転者の視界を妨げる程の過度な警報表示は控えることが好ましい。そこで、警報画像制御部70は、中心視野の外周を回り込むように警報画像を移動させる。 【0067】 図6は、第2の危険度における警報画像の表示の一例を示す図である。図6においても、周辺視野302の中に車外の物体303bが存在する。物体検出部50は、車外の物体303bを検出する。この場合、警報画像制御部70は、警報画像304bを生成し、中心視野301近傍に到達するまでは矢印A2で示す方向に警報画像304bを移動させる。そして、中心視野301の近傍では、矢印B2及び矢印C2で示すように、中心視野301の外周を回り込むように警報画像304bを移動させる。 【0068】 次に、第3の危険度における警報画像の表示範囲について説明する。ここで、第3の危険度とは、最も高い危険度とする。この場合には、運転者の煩わしさよりも、運転者に車外の物体を知覚させることを優先する。そこで、警報画像制御部70は、警報画像を周辺視野内、及び中心視野内で移動させる 【0069】 図7は、第3の危険度における警報画像の表示の一例を示す図である。図7においても、周辺視野302の中に車外の物体303cが存在する。物体検出部50は、車外の物体303cを検出する。この場合、警報画像制御部70は、警報画像304cを生成し、矢印A3で示す方向に警報画像304cを移動させる。そして、危険度が最も高いため、警報画像制御部70は、中心視野301内にも警報画像304cを移動させる。」 キ 段落【0089】-【0091】 「【0089】 [変形例1] 本実施形態に係る車両用表示装置1では、ウインドシールド3に警報画像の表示をする場合について、説明した。しかし、車両の前方ではなく、ナビゲーション用のディスプレイ、メータディスプレイに対して、運転者の注意を喚起したい場合もある。その場合には、車両用表示装置1は、ウインドシールド3に代えて、ナビゲーション用のディスプレイ、メータディスプレイの少なくともいずれかに警報画像を表示してもよい。 【0090】 [変形例2] 本実施形態に係る車両用表示装置1では、車外の物体に対して、運転者の注意を喚起するために、視覚刺激(警報画像)を利用する場合について説明した。しかし、聴覚刺激(警報音)によって、車外の物体に対して、運転者の注意を喚起してもよい。つまり、運転者の周囲に音場を生成し、警報音により、警報箇所を運転者に報知してもよい。または、警報画像と、警報音と、を併用して、運転者の注意を喚起してもよい。 【0091】 なお、車両用表示装置1の各機能は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置に格納し、そのプログラムを主記憶部にロードしてCPU(Central Processing Unit)で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。」 (2) 引用文献A記載事項 よって、引用文献Aには、次の技術事項(以下、「引用文献A記載事項」という。)が開示されているものと認められる。 「車両用表示装置1を含むシステムであって、 車両2は、ウインドシールド3を備え、ウインドシールド3におけるコンバイナ(反射部材)に対して、車両2に含まれる車両用表示装置1から光を照射することにより、運転者は表示画像を視認でき、 車両用表示装置1は、視線検出部10と、制御部20と、画像表示部30と、を含み、 制御部20は、視野推定部40と、物体検出部50と、危険度判定部60と、警報画像制御部70と、表示終了判断部80と、を含み、 視線検出部10は、眼を撮像することで、運転者の視線方向を検出し、 視野推定部40は、視線検出部10が検出した運転者の視線に応じて、運転者の中心視野及び周辺視野に対する推定値を変更し、 危険度判定部60は、車外の物体の種類、位置、車両の走行環境の少なくともいずれかの情報に基づいて、危険度を判定し、 警報画像制御部70は、運転者に警報箇所を通知する警報画像を生成し、 画像表示部30が警報画像をウインドシールド3に表示し、 物体検出部50が車外の物体を検出した場合、警報画像制御部70は、車外の物体の存在する位置の近傍に警報画像を表示し、そして、警報画像制御部70は、その警報画像を中心視野の方向に移動させて表示し、 警報画像制御部70は、危険度判定部60の判定結果に応じて、警報画像の表示態様を変更し、 第1の危険度は、相対的に危険度が低いため、警報画像制御部70は、警報画像304aの移動を周辺視野302内に止め、即ち、中心視野301の内部にまで、警報画像304aを表示せず、 第2の危険度の場合、警報画像制御部70は、警報画像304bを生成し、中心視野301近傍に到達するまで、警報画像304bを移動させ、そして、中心視野301の近傍では、中心視野301の外周を回り込むように警報画像304bを移動させ、 第3の危険度の場合、警報画像制御部70は、警報画像304cを生成し、警報画像304cを移動させ、そして、危険度が最も高いため、警報画像制御部70は、中心視野301内にも警報画像304cを移動させ、 車両用表示装置1は、ウインドシールド3に代えて、ナビゲーション用のディスプレイ、メータディスプレイの少なくともいずれかに警報画像を表示してもよく、 警報音により、警報箇所を運転者に報知してもよい、または、警報画像と、警報音と、を併用して、運転者の注意を喚起してもよく、 車両用表示装置1の各機能は、その機能を提供するプログラムを、記憶装置に格納し、そのプログラムを主記憶部にロードしてCPU(Central Processing Unit)で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である、 車両用表示装置1を含むシステム。」 3 引用文献B 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献Bには、段落【0065】に、以下の記載がある。 「【0065】 なお、図12や図14では、前方車両や歩行者への注意を促す警告表示は、注意対象を囲む矩形としたが、図15のように、注意対象とは少しずらした位置に「吹き出し」として表示して、注意対象の視認性を確保してもよい。」 4 引用文献C 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献Cには、段落【0052】に、以下の記載がある。 「【0052】 上記の状態において、表示位置決定部5は、タイマ4によって計測された一定時間内に利用者の注視点が情報の表示領域に移動してきた場合、利用者が情報を見ていると判断して、視線検知部2から送られてくる注視点が情報の表示領域から離れない限りは情報の表示位置を変更しない。この際、タイマ4はリセットされる。」 5 引用文献D 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献Dには、段落【0002】に、以下の記載がある。 「【背景技術】 【0002】 近年、マイクロソフトコーポレーションのウィンドウズ(登録商標)では、2台のモニターを1画面として利用するマルチモニターやデュアルディスプレイと呼ばれる機能が、オペレーションシステムの標準機能として搭載されている。この標準機能では、2台の表示装置の画面を1つの画面として利用するものであり、ユーザは、両画面上の所望の位置に自由にウィンドウを配置することができる。このとき、マウスカーソルなども両画面上を自由に行き来させることができる。」 6 引用文献E 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献Eには、以下の記載がある。 (1) 【図15】 「 [図:0001399152000008.jpg] 」 (2) 段落【0095】 「【0095】 実施の形態では、表示装置10aは、第一の投影領域501及び第二の投影領域502のような複数の投影領域を自動的に調整する画像調整ツールを含む。図15に示されるように、表示装置10aは、デュアルスクリーンGUI(Graphic User Interface)をもつコンピュータ装置のビデオ出力として使用される。たとえば、第一の投影領域501は、ホスト又はオリジナルのデスクトップを表示するために使用され、第二の投影領域502は、拡張デスクトップを表示するために使用される。」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1) 対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「情報処理システムは、情報処理装置10、およびカメラ20を含み、 情報処理装置10は、制御部100、通信部120、入力部122、および表示部124を有し、 制御部100は、情報処理装置10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、情報処理装置10の動作を全般的に制御し」、「表示制御部110は、利用者2に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり、ここで、通知情報42は、例えば、情報処理装置10の異常などを通知するメッセージであったり、地震情報や緊急速報などであ」る。 したがって、引用発明の「通知情報42」は、本願発明1の「アラート」に相当し、引用発明の「情報処理システム」は、本願発明1の「少なくとも一つのプロセッサを備え、前記少なくとも一つのプロセッサが」、アラートを表示する「アラート表示システム」に相当する。 イ 引用発明の「情報処理装置10」は、本願発明1の「ユーザ端末」に相当する。 そして、上記アの点も踏まえると、引用発明の「表示制御部110は、利用者2に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり」、「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明1の「表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し」ていることと、「ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し」ている点で共通するといえる。 ウ 引用発明の「視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の視線方向を特定し、 目視位置算出部104は、視線特定部102により特定された利用者2の目の位置、および利用者2の視線方向に基づいて、表示面30における利用者2の目視位置を算出し」ていることは、本願発明1の「前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し」ていることに相当する。 エ 引用発明の「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明1の「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し」ていることと、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更し」ている点で共通するといえる。 オ したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更する、 アラート表示システム。」 [相違点1-1] 本願発明1では、「表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し」、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し」ているのに対し、引用発明は、「第1表示装置」と「第2表示装置」を備えておらず、これに伴って、「表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し」、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し」ていない点。 [相違点1-2] 本願発明1では、「前記ユーザ端末が、第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を含み、 前記第1表示装置が、前記第1ユーザ端末の表示装置であり、 前記第2表示装置が、前記第2ユーザ端末の表示装置である」のに対し、引用発明では、 「前記ユーザ端末が、第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を含み、前記第1表示装置が、前記第1ユーザ端末の表示装置であり、前記第2表示装置が、前記第2ユーザ端末の表示装置である」ことが特定されていない点。 (2) 当審の判断 「第1表示装置」と「第2表示装置」に関して相互に関連する、上記[相違点1-1]及び[相違点1-2]について、まとめて検討する。 本願発明1の上記[相違点1-1]及び[相違点1-2]に係る、「表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し」、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し」、「前記ユーザ端末が、第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を含み、前記第1表示装置が、前記第1ユーザ端末の表示装置であり、前記第2表示装置が、前記第2ユーザ端末の表示装置である」ことについては、上記引用文献1には記載されておらず、周知技術であるともいえない。 よって、当業者といえども、引用文献1に記載された技術的事項から、本願発明1の上記[相違点1-1]及び[相違点1-2]に係る構成を容易に想到することはできない。 したがって、本願発明1は、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても引用文献1に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 本願発明2について (1) 対比 本願発明2と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「情報処理システムは、情報処理装置10、およびカメラ20を含み、 情報処理装置10は、制御部100、通信部120、入力部122、および表示部124を有し、 制御部100は、情報処理装置10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、情報処理装置10の動作を全般的に制御し」、「表示制御部110は、利用者に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり、ここで、通知情報42は、例えば、情報処理装置10の異常などを通知するメッセージであったり、地震情報や緊急速報などであ」る。 したがって、引用発明の「通知情報42」は、本願発明2の「アラート」に相当し、引用発明の「情報処理システム」は、本願発明2の「少なくとも一つのプロセッサを備え、前記少なくとも一つのプロセッサが」、アラートを表示する「アラート表示システム」に相当する。 イ 引用発明の「情報処理装置10」は、本願発明2の「ユーザ端末」に相当する。 そして、上記アの点も踏まえると、引用発明の「表示制御部110は、利用者に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり」、「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明2の「ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し」ていることに相当する。 ウ 引用発明の「視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の視線方向を特定し、 目視位置算出部104は、視線特定部102により特定された利用者2の目の位置、および利用者2の視線方向に基づいて、表示面30における利用者2の目視位置を算出し」ていることは、本願発明2の「前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し」ていることに相当する。 エ 引用発明の「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明2の「前記アラートが最初に表示された表示位置である初期位置から、前記表示装置における操作対象を示すインタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ、前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートが表示されている表示位置から、前記視点座標に向けて前記アラートを移動させることによって、前記アラートの表示態様を変更する」ことと、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更する」点で共通するといえる。 オ したがって、本願発明2と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更する、 アラート表示システム。」 [相違点2] 本願発明2では、「前記アラートが最初に表示された表示位置である初期位置から、前記表示装置における操作対象を示すインタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ、前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートが表示されている表示位置から、前記視点座標に向けて前記アラートを移動させることによって、前記アラートの表示態様を変更する」のに対し、引用発明は、「操作対象を示すインタフェース」を表示しておらず、これに伴って、「初期位置」から、「インタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ」、その後、「前記視点座標に向けて前記アラートを移動させ」ていない点。 (2) 当審の判断 上記[相違点2]について検討する。 本願発明2の上記[相違点2]に係る、「前記アラートが最初に表示された表示位置である初期位置から、前記表示装置における操作対象を示すインタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ、前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートが表示されている表示位置から、前記視点座標に向けて前記アラートを移動させることによって、前記アラートの表示態様を変更する」ことについては、上記引用文献1には記載されておらず、周知技術であるともいえない。 よって、当業者といえども、引用文献1に記載された技術的事項から、本願発明2の上記[相違点2]に係る構成を容易に想到することはできない。 したがって、本願発明2は、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても引用文献1に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 3 本願発明3について (1) 対比 本願発明3と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「情報処理システムは、情報処理装置10、およびカメラ20を含み、 情報処理装置10は、制御部100、通信部120、入力部122、および表示部124を有し、 制御部100は、情報処理装置10に内蔵されるCPU150、RAM154などのハードウェアを用いて、情報処理装置10の動作を全般的に制御し」、「表示制御部110は、利用者に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり、ここで、通知情報42は、例えば、情報処理装置10の異常などを通知するメッセージであったり、地震情報や緊急速報などであ」る。 したがって、引用発明の「通知情報42」は、本願発明3の「アラート」に相当し、引用発明の「情報処理システム」は、本願発明3の「少なくとも一つのプロセッサを備え、前記少なくとも一つのプロセッサが」、アラートを表示する「アラート表示システム」に相当する。 イ 引用発明の「情報処理装置10」は、本願発明3の「ユーザ端末」に相当する。 そして、上記アの点も踏まえると、引用発明の「表示制御部110は、利用者に通知するための通知情報42を表示面30に表示させることが可能であり」、「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明3の「ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し」ていること」に相当する。 ウ 引用発明の「視線特定部102は、カメラ20による撮影画像に基づいて、利用者2の視線方向を特定し、 目視位置算出部104は、視線特定部102により特定された利用者2の目の位置、および利用者2の視線方向に基づいて、表示面30における利用者2の目視位置を算出し」ていることは、本願発明3の「前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し」ていることに相当する。 エ 引用発明の「表示制御部110は、利用者2の目視位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に追従させて通知情報42の表示位置を移動させ、または、表示制御部110は、利用者2の目視位置から例えば水平方向または垂直方向に関して所定の距離だけ離れた位置に通知情報42を表示させ、そして、目視位置の変化に合わせて、通知情報42の表示位置を、目視位置から所定の距離だけ離しながら移動させる」ことは、本願発明3の「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更し」ていることに相当する。 オ したがって、本願発明3と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「少なくとも一つのプロセッサを備え、 前記少なくとも一つのプロセッサが、 ユーザ端末の表示装置にアラートを表示し、 前記ユーザ端末のユーザの視線を検知して、前記表示装置における前記ユーザの視点座標を取得し、 前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートの表示態様を変更する、 アラート表示システム。」 [相違点3] 本願発明3では、表示装置におけるユーザの視点座標を取得して、表示装置における視点座標とアラートの領域座標とに基づいてアラートの表示態様を変更するものにおいて、「前記視点座標が前記領域座標に重なる場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力せず、前記視点座標が前記領域座標に重ならない場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力する」のに対し、引用発明では、「前記視点座標が前記領域座標に重なる場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力せず、前記視点座標が前記領域座標に重ならない場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力する」ものではない点。 (2) 当審の判断 上記[相違点3]について検討する。 本願発明3の上記[相違点3]に係る、表示装置におけるユーザの視点座標を取得して、表示装置における視点座標とアラートの領域座標とに基づいてアラートの表示態様を変更するものにおいて、「前記視点座標が前記領域座標に重なる場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力せず、前記視点座標が前記領域座標に重ならない場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力する」ことについては、上記引用文献1には記載されておらず、周知技術であるともいえない。 よって、当業者といえども、引用文献1に記載された技術的事項から、本願発明3の上記[相違点3]に係る構成を容易に想到することはできない。 したがって、本願発明3は、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても引用文献1に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 4 本願発明4-17について 本願発明4-11は、本願発明1-3のいずれかを減縮した発明であり、本願発明12、15は、それぞれ本願発明1に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり、本願発明13、16は、それぞれ本願発明2に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明2とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり、本願発明14、17は、それぞれ本願発明3に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明3とカテゴリ表現が異なるだけの発明であるから、本願発明4-17は、本願発明1-3のいずれかと同じ理由により、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても、引用発明に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第7 原査定についての判断 1 本願発明1について 令和5年4月26日付けの補正による、補正後の請求項1は、上記[相違点1-1]及び[相違点1-2]に係る、「表示装置として第1表示装置および第2表示装置を備えるユーザ端末の前記第1表示装置にアラートを表示し」、「前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記視点座標が前記第2表示装置上にある場合に、前記アラートの表示態様を変更し」、「前記ユーザ端末が、第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を含み、前記第1表示装置が、前記第1ユーザ端末の表示装置であり、前記第2表示装置が、前記第2ユーザ端末の表示装置である」との技術的事項を備えており、当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Eには記載されておらず、周知技術でもない。 なお、引用文献Aには、「引用文献A記載事項」(上記第5の2(2)参照)として、「車両用表示装置1は、ウインドシールド3に代えて、ナビゲーション用のディスプレイ、メータディスプレイの少なくともいずれかに警報画像を表示してもよ」いことが「変形例」として記載され、2つのディスプレイを使用することが開示、示唆されており、引用文献Bには、警報箇所に警報画像の表示を行う周知技術が開示され、引用文献Cには、所定時間経過までの視点座標と領域座標とに基づいて、警報の表示態様を変更するか否かを制御することが開示され、引用文献D、Eには、それぞれ、2つの表示装置を組合わせて1つの画面として扱うことを可能にする、いわゆる「マルチモニター」や「デュアルディスプレイ」と呼ばれる周知技術が開示されているが、本願発明1の上記[相違点1-1]及び[相違点1-2]に係る技術的事項は開示されていない。 よって、本願発明1は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Eに基づいて容易に発明をすることができたものではない。 2 本願発明2について 令和5年4月26日付けの補正による、補正後の請求項2は、上記[相違点2]に係る、「前記アラートが最初に表示された表示位置である初期位置から、前記表示装置における操作対象を示すインタフェースの表示位置に基づいて設定される表示位置に向けて前記アラートを移動させ、前記視点座標と、前記表示装置における前記アラートの領域座標とに基づいて、前記アラートが表示されている表示位置から、前記視点座標に向けて前記アラートを移動させることによって、前記アラートの表示態様を変更する」との技術的事項を備えており、当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Eには記載されておらず、周知技術でもない。 なお、引用文献Aには、「引用文献A記載事項」(上記第5の2(2)参照)として、「第2の危険度の場合、警報画像制御部70は、警報画像304bを生成し、中心視野301近傍に到達するまで、警報画像304bを移動させ、そして、中心視野301の近傍では、中心視野301の外周を回り込むように警報画像304bを移動させ」ることが記載され、警報画像を2段階で移動させることが開示、示唆されているが、本願発明2の上記[相違点2]に係る技術的事項は開示されていない。 よって、本願発明2は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Eに基づいて容易に発明をすることができたものではない。 3 本願発明3について 令和5年4月26日付けの補正による、補正後の請求項3は、上記[相違点3]に係る、表示装置におけるユーザの視点座標を取得して、表示装置における視点座標とアラートの領域座標とに基づいてアラートの表示態様を変更するものにおいて、「前記視点座標が前記領域座標に重なる場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力せず、前記視点座標が前記領域座標に重ならない場合には、前記アラートに関連付けられた既定音を出力する」との技術的事項を備えており、当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Eには記載されておらず、周知技術でもない。 なお、引用文献Aには、「引用文献A記載事項」(上記第5の2(2)参照)として、「警報音により、警報箇所を運転者に報知してもよい。または、警報画像と、警報音と、を併用して、運転者の注意を喚起してもよ」いことが「変形例」として記載され、「警報音」を併用することが開示、示唆されているが、本願発明3の上記[相違点3]に係る技術的事項は開示されていない。 よって、本願発明3は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Eに基づいて容易に発明をすることができたものではない。 4 本願発明4-17について 本願発明4-11は、本願発明1-3のいずれかを減縮した発明であり、本願発明12、15は、それぞれ本願発明1に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり、本願発明13、16は、それぞれ本願発明2に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明2とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり、本願発明14、17は、それぞれ本願発明3に対応する方法、プログラムの発明であって、本願発明3とカテゴリ表現が異なるだけの発明であるから、本願発明4-17は、本願発明1-3のいずれかと同じ理由により、当業者であっても、原査定における引用文献A-Eに基づいて容易に発明できたものとはいえない。 5 小活 したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-014457

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  • 2023-014565拒絶査定不服審判 / 2024-12-12 / 請求不成立ゲート駆動回路及びこれを含む表示装置
    共通の審決分類: 113・G09G、121・G09G
  • 2023-003524拒絶査定不服審判 / 2024-09-04 / 原査定取消(特許/登録すべき)表示ドライバ、表示装置及び表示パネルの駆動方法
    共通の審決分類: 113・G09G、121・G09G

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