商標拒絶査定不服審判
2022-013216
バイト
- 審判番号
- 2022-013216
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-098385
- 請求日
- 2022年08月23日
- 審決日
- 2023年02月27日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
- 【請求人代理人】弁理士法人 快友国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W28) / T18 .262-Z (W28) / T18 .263-Z (W28) / T18 .264-Z (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-98385拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第28類「ゴルフクラブ」を指定商品として、2021年(令和3年)2月10日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和3年8月6日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年11月15日付けで拒絶理由の通知、同4年2月22日付けで意見書の提出、同年5月17日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年8月23日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5953460号商標(以下「引用商標」という。)は、「BITE!」の文字を標準文字で表してなり、平成28年12月6日に登録出願、第28類「ゴルフクラブ,ゴルフクラブ用シャフト,ゴルフクラブ用グリップ,ゴルフクラブヘッド,ゴルフクラブ用ヘッドカバー,ゴルフ用ボール,ゴルフ用手袋,ゴルフ用キャディーバッグ,ゴルフバッグ(車付,車のないもの),ゴルフクラブ専用スタンド,ゴルフスイング練習器具,ゴルフ用ティ,ゴルフ用ディボット修復具,ゴルフ用グリーンマーカー,ゴルフ用具,運動用具」を指定商品として、同29年6月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、口内を見せるように大きく開けた口の様子を描写した図形と、その口の内部に「BITE!」の文字を表してなるところ、その構成文字は、「(人・物)をかむ。かみつく。」の意味を有する英語「BITE」と「感嘆符」の「!」(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)を、間隔なく、横一列に配置してなるものである。
そして、本願商標の構成中「BITE!」の文字部分は、口の図形の内部に配置されているものの、右側のひときわ目立つ位置に、相応の大きさ、かつ、読み取りやすい書体で、唯一の文字部分として明瞭に記載されているから、外観上、見る者に強い印象を与えるとともに、看者の注意を強く引くものである。
また、本願商標の図形部分は、大きく開けた口の様子を描写した図形と理解できるものの、「BITE!」の文字部分とは、その意味合いにおいて密接な関連性を有しているとまではいい難いし、一連一体となった特定の称呼が生じるものでもない。
そうすると、本願商標は、「BITE!」の文字部分と口の図形部分とが、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、それぞれが独立して出所識別機能を発揮し得る要部といえる。
以上によれば、本願商標は、その要部である「BITE!」の構成文字に相応して、「バイト」の称呼が生じ、「かむ。かみつく。」程度の観念が生じる。
イ 引用商標について
引用商標は、「BITE!」の文字を標準文字で横書きしてなるところ、その構成文字は、「(人・物)をかむ。かみつく。」の意味を有する英語「BITE」と「感嘆符」の「!」(前掲書参照)を、間隔なく、横一列に配置してなるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「バイト」の称呼が生じ、「かむ。かみつく。」程度の観念が生じる。
ウ 本願商標と引用商標の比較
本願商標の要部と引用商標を比較すると、外観においては、「BITE!」の構成文字を共通にするものであり、互いに極めて似通った印象を与える。また、称呼においては、「バイト」の称呼を共通にし、観念においては、「かむ。かみつく。」の観念を共通にする。
そうすると、本願商標と引用商標は、要部の比較において、外観において極めて似通った印象を与えるものであり、称呼及び観念を共通にするから、これらを総合して全体的に考察すれば、同一又は類似の商品に使用するときは、出所について誤認混同を生じるおそれがあるから、両商標は類似の商標と認められる。
エ 請求人の主張について
(ア)請求人は、本願商標は、口から「BITE!」という言葉が発せられているような印象を受けるもので、文字部分と図形部分は視覚的にも印象的にも一体的な構成であり、外観上不可分一体の関係にあるから、引用商標とは、外観において類似しない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、「BITE!」の文字部分が、口の図形を模した装飾的な枠で囲まれているとの印象を与え得る構成態様からなるもので、吹き出し風の枠に囲まれているものでもないから、上記アのとおり、文字部分と図形部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではなく、それぞれが独立して出所識別機能を発揮し得る要部といえる
そうすると、本願商標と引用商標は、要部の比較において、外観上極めて似通った印象を与える。
(イ)請求人は、ゴルフの分野では、「BITE」は「ボールにスピンがかかって止まること」を意味するため、引用商標は当該意味を需要者に想起させるが、本願商標の「BITE!」の文字は、口及び歯の図形と相まって「歯を使って物を噛む」という観念を想起させるから、観念において一致しない旨を主張する。
しかしながら、「BITE」の語について、ゴルフの分野において請求人主張の意味合いにおける使用方法があり得るとしても、その指定商品と関連して、請求人主張の意味合いで取引上普通に使用されている実情までは見いだせず、引用商標に接する需要者及び取引者が、通常の辞書に掲載された意味から離れて、請求人主張の意味を直ちに想起するといえるほどの具体的な証拠や根拠は見いだし難い。
そうすると、引用商標は、上記イのとおり、その構成文字に相応して、「バイト」の称呼が生じ、「かむ。かみつく。」程度の観念が生じる。
また、本願商標の「BITE!」の文字部分は、上記ア及び請求人主張のとおり、「バイト」の称呼が生じ、「かむ。かみつく。」程度の観念が生じる。
したがって、本願商標と引用商標は、称呼及び観念を共通にする。
(2)本願商標と引用商標の指定商品の類否
本願商標の指定商品「ゴルフクラブ」は、引用商標の指定商品「ゴルフクラブ,ゴルフクラブ用シャフト,ゴルフクラブ用グリップ,ゴルフクラブヘッド,ゴルフクラブ用ヘッドカバー,ゴルフ用ボール,ゴルフ用手袋,ゴルフ用キャディーバッグ,ゴルフバッグ(車付,車のないもの),ゴルフクラブ専用スタンド,ゴルフスイング練習器具,ゴルフ用ティ,ゴルフ用ディボット修復具,ゴルフ用グリーンマーカー,ゴルフ用具,運動用具」とは、同一の商品を含むものであり、また、いずれも運動用具製造業者やゴルフクラブ製造業者、スポーツ用品小売業者、ゴルフ用品小売業者などの、同一の営業主により製造又は販売されている商品である。
したがって、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似する商品と認められる。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と同一又は類似する商標であって、その指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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