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特許拒絶査定不服審判

2022-010762

単一リソグラフィ露光パスで複数の空間像を形成すること

審判番号
2022-010762
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-521348外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年07月11日
審決日
2024年12月16日
公報発行日
2025年05月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-WZ (G03F) / P18 .121-WZ (G03F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-521348「単一リソグラフィ露光パスで複数の空間像を形成すること」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月25日国際公開、WO2019/079010、令和 3年 1月 7日国内公表、特表2021-500603〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2018年(平成30年)9月26日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年(平成29年)10月19日、米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概略は次のとおりである。 令和 2年 5月29日 :手続補正書、上申書の提出 令和 3年 5月 6日付け:拒絶理由通知書 同年11月16日 :意見書、手続補正書の提出 令和 4年 3月 3日付け:拒絶査定 (同月10日 :拒絶査定の謄本の送達) 同年 7月11日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和 5年 7月 6日付け:拒絶理由通知書 令和 6年 1月 9日 :意見書、手続補正書の提出 同年 3月29日付け:拒絶理由通知書 同年 9月30日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明の認定 本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和6年9月30日に提出された手続補正書により補正(以下「本件補正」という。)された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであって、その請求項1の記載は以下のとおりである。 「【請求項1】 フォトリソグラフィシステムを使用してリソグラフィ構造を形成する方法であって、 複数の光パルスを含むパルス光ビームを伝搬方向に沿ってマスクに向けることと、 単一の露光パスの間に前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向けることと、 前記単一の露光パスの間に、前記マスクを通過する前記パルスセット内の光パルスに基づいて、前記ウェーハ上のフォトレジストに少なくとも第1の空間像及び第2の空間像を生成することであって、前記第1の空間像が前記ウェーハ上の第1の平面にあり、前記第2の空間像が前記ウェーハ上の第2の平面にあり、前記第1の平面及び前記第2の平面が前記伝搬方向に沿って分離距離だけ互いに離れていることと、 フォトレジストを露光する前記第1の空間像の光と前記ウェーハ上の第1のフォトレジストとの相互作用及びフォトレジストを露光する前記第2の空間像の光と前記ウェーハ上の第2のフォトレジストとの相互作用に基づいて、フォトレジストに前記リソグラフィ構造を形成することであって、前記リソグラフィ構造は、前記分離距離と比較可能な前記伝搬方向に平行な方向におけるサイズを有することと、を含み、 前記パルスセット内のパルスの少なくとも1つが第1のピーク波長を有し、前記パルスセット内の他のパルスの少なくとも1つが前記第1のピーク波長と異なる第2のピーク波長を有することにより、第1及び第2のパルスセットのスペクトルがスペクトル的に異なり、前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づき、 前記第1の空間像に対応する第1のフィーチャが前記第1の平面に形成され、前記第2の空間像に対応する第2のフィーチャが前記第2の平面に形成され、前記第1及び第2のフィーチャ間には、前記伝搬方向に実質的に平行に延在する側壁が形成される、方法。」 第3 当審拒絶理由の概要 本願発明は本件補正前の請求項1に係る発明と同じものであるところ、本件補正前の各請求項に係る発明に対して当審において令和6年3月29日付けで通知した拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)は、本件補正前の請求項1に係る発明に対する次の理由を含むものである。 理由2(新規性欠如) 本件補正前の請求項1に係る発明は、その優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である引用文献1に記載された発明であるから、特許法29条1項3号に該当し、特許を受けることができない。 理由3(進歩性欠如) 本件補正前の請求項1に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明である引用文献1に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献一覧> 1.特表2007-511074号公報 第4 当審の判断 1 引用文献1に記載された事項及び引用発明等の認定 (1)引用文献1に記載された事項 当審拒絶理由に引用され、本願の優先日前に日本国内又は外国において発行された特表2007-511074号公報(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。下線は当審が付したものである。 「【背景技術】 【0003】 焦点深度(DOF)が重要な問題であることは、半導体製造分野において公知である。1989年にフクダ(日立中央研究所)は、露光が2段階の焦点位置を用いて行われるFLEX(焦点自由度向上露光)を用いてDOFを増大する方法を提案している。これは、1989年9月26日にフクダ他に付与された「パターン形成方法及びそれを実施するための投影アライナ」という名称の米国特許第4,869,999号(フクダI)に説明されており、その明細書はまた、以下のように説明している: 露光光学系の有効焦点深度は、光軸上の異なる位置にある像点を有する複数の光ビームを重ね合わせることにより増大させることができ、すなわち、マスクパターン像を基板表面のトポグラフィの上部と下部の間の領域で正確に形成することができることが本発明者の調査によって明らかとなった。用語「像点」は、露光光学系に対するマスクパターンの共役平面上の点を示している。従って、レジスト層によって被覆された基板をマスクを通じて露出光に露出するための「露光」作動がレジスト層とマスクパターンの像平面の間の光軸方向の異なる位置関係において複数回行われる時、又は異なる位置関係において露光作動が同時に行われる時には、マスクパターンの像は、基板表面のトポグラフィの上部及び下部のみならずトポグラフィの上部と下部の中間の位置にも正確に形成することができる。すなわち、細かなパターンをトポグラフィの全域にわたって正確に形成することができる(第3欄、33~54行、強調を付加)。また、フクダIは、以下のように説明している。 更に、本発明の本実施形態では、光軸の方向に基板を移動することにより、マスクパターンの像平面が基板内に(又は、上に)2つの異なる位置において形成された。代替的に、光軸の方向にマスクパターンを有するレチクルを移動し、屈折係数において空気と異なる透明材料を露光光学系に導入し、露光光学系の全体又は一部分において大気圧を変更し、多重焦点を有するレンズを用い、異なる平面においてマスクパターンの像平面を形成する複数の露光光学系からの光ビームを重ね合わせるか、又は同一の露光光学系において異なる波長又は連続する波長を用いることにより、マスクパターンの像平面を異なる位置に形成することができる(第6欄、37~53行、強調を付加)。 【0004】 また、ステッパが2つの焦点面の間の連続的なステージ運動を可能にする例えばニコンによって売られているシステムが例えば提案されている。 1990年6月26日にフクダ他に付与された「投影アライナ及び露光方法」という名称の米国特許第4,937,619号(フクダII)では、別々のレーザビームが発生し、光学的に組み合わされてリソグラフィツールにあるレチクルに同時に到達する複数の異なる波長を有する単一ビームを生成するシステムが提案されている。フクダIIはまた、以下のように説明している: 図5は、本発明の第3の実施形態の構成図である。図5に示す実施形態は、反射ミラー31、エタロン32、エキシマレーザガス空洞33、出力ミラー34、ミラー35、エタロン角度制御回路36、レーザ振動制御回路37、露光波長制御回路38、照明光学システム14、レチクル15、投影レンズ16、基板ステージ17、及び投影アライナに対して要求される様々な要素を含む。 エタロン32は、反射ミラー31、エキシマレーザガス空胴33、及び出力ミラー34から構成されたエキシマレーザ共振器により振動させられるレーザビームの帯域幅を狭くし、エタロン32の角度を高精度調節することにより帯域幅が狭くなった光の中心波長を変更する。波長制御回路38は、エタロンの角度を所定の値に設定するためにエタロン角度制御回路36に指令を送り、このエタロンの角度に対して所定の個数の露光パルスのレーザ振動を引き起こすためにレーザ振動制御回路37に指令を送る。露光波長制御回路38は、基板上に設けられた1つの露光領域の露光中に、設定されたエタロン32の角度を上述の機能を用いて変更することができ、複数の異なる波長を有する光を用いて投影露光を行うことができる。投影レンズ16は、レチクル15上のパターンを上述の複数の波長の各々に関して同一の光軸上の異なる位置上に集束させるために、本発明の投影アライナを用いて焦点自由度向上露光を行うことができる。 図5に示すように反射ミラー31とレーザ共振器33の間に配置する代わりに、エタロン32及び波長制御手段は、例えば、出力ミラー34とレーザガス空洞33の間又は出力ミラー34と照明光学システム14の間に配置することができる。更に、上述のラインナローイング及び波長変更は、エタロンの角度を変更する方法に限定されない。 本実施形態は、ただ1つのエキシマレーザが用いられるために経済的に有利である。それに加えて、帯域幅ナローイング装置が反射ミラー及び出力ミラーの間に配置されるので、帯域幅のナローイングによるレーザ出力の低下は、小さな値に制限することができる。 本発明の投影アライナを用いることにより、細かいパターンの焦点深度が第1の実施形態と同一の方法で増大することが確認された。 【0005】 1994年4月12日にヤンに付与された「リソグラフィにおける焦点自由度を強化する方法及び装置」という名称の米国特許第5,303,002号では、別々に発生したレーザビームを組み合わせてレチクルにおいて複数の波長を有する単一ビームを得ることが同じく提案されている。ヤンはまた、単一のレーザシステムからの3つの出力ビームの発生を提案しているが、提案された実施形態は、実際的ではない。 【0006】 上述で参照した本出願人の譲渡人に譲渡された以前の出願では、例えば、複数の離散的スペクトルを有効に含む、レーザシステムにより出力されたパルスバースト中の一連のパルスにわたる見かけのスペクトルを生成する波長及び帯域幅同調機構を用いる「スペクトル加工」が提案されている。’280特許及び’773出願は、以下のように示唆している: 次に、高速に応答する同調機構を使用して、パルスバースト内のレーザパルスの中心波長を調節し、望ましいレーザスペクトルを近似するパルスバーストに関する積分スペクトルを得る。レーザビーム帯域幅は、フォトレジストフィルムにおいて向上したパターン解像度を生成するために、少なくとも2つのスペクトルピークを有する有効なビームスペクトルを生成するように制御される。・・・好ましい実施形態では、波長同調ミラーは、レーザの繰返し数と同位相の500ディザ毎秒を超えるディザ速度でディザ処理される。・・・別の実施形態では、一連のレーザパルスに対して2つのピークを有する望ましい平均スペクトルを生成するために、最大変位は、レーザパルスと一対一に合わせられた。他の好ましい実施形態は、3つの別々の波長を利用するものである。 以上の付与された特許の開示内容は、本明細書に引用として組み込まれている。 【0007】 「レーザスペクトル調節露光による解像度の向上」に対する頭字語であるRELAXは、一実施形態によると、焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工するという概念に基づいている。PROLITHソフトウエアを用いたシミュレーションは、二重ピークスペクトル形状が、例えば、接点孔及びライン間隔パターンの特定構成に対する露光自由度の許容範囲内の犠牲を伴って、DOFを2~3倍に改善することができることを明らかにしている。光スペクトルは、例えば、フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク(同時か又は交替するパルスにおいて)を含むことができる。これは、所定の妥当な(6~12%)露光自由度において、非常に厚いレジスト(400nm及びそれよりも大きい)でさえもその全ての部分を許容可能な焦点深度範囲内に入れるものである。二重ピークによる露光の結果、レジストの側壁は、レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらす。接点孔の閉塞又は露光不足がより少ないことは、チップ製造業者に対して歩留りの改善及び収益性の増大を生む。本発明の実施形態の態様により、本出願人は、ピーク間分離に対するロット単位の制御をもたらす解決法を提供する。最適な分離は、CD、照明条件、マスク情報、及びレーザスペクトルを用いたシミュレーションによって判断することができる。本出願人の提案はまた、分割スペクトルの下でのエネルギの積分値合計が、スペクトル及び中心波長から対称に分離させることができる初期(未分割)スペクトル及びピークからのエネルギの全積分に等しくなるということを提供する。 RELAXの特定の実施は、例えば、波面分割、測定学、及び光を用いる用途、例えばウェーハスキャナの走査ウインドウとの同期の実際の実施と、本発明の実施形態の態様によって対処される同様の問題とにおいて、既存のレーザ光源システム、例えばガス放電レーザ光源システムに対する修正を必要とする。」 (2)引用文献1に記載された事項から当業者が把握できる事項 前記(1)によれば、【0007】に記載される「レーザスペクトル調節露光による解像度の向上(RELAX)」について、当業者は次の事項を把握することができるといえる。 ア 「RELAX」は、「焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工するという概念に基づいている」ものであって、「二重ピークによる露光の結果、レジストの側壁は、レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらす」ものである(【0007】)ところ、まず、ここでいう「レジストの側壁」は、フォトリソグラフィ分野の技術常識に照らせば、パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されたフォトレジストの構造に含まれる側壁であるといえる。 イ また、「RELAX」は、上記のとおり、「レーザスペクトル調節露光による解像度の向上」に係るものであるが、同時に、「レジストの側壁」、すなわち、フォトレジストの構造をもたらすものともいえるから、引用文献1には、レーザスペクトル調節露光による解像度の向上(RELAX)についての方法であって、パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造を得る方法が記載されているといえる。 ウ さらに、「RELAX」は、前記アのとおり、「焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工するという概念に基づいている」ものであるところ、ここでいう「レーザスペクトル」の「加工」とは、その直前の段落である【0006】に「スペクトル加工」の説明があることから、当該段落の記載を踏まえて、レーザシステムにより出力されたパルスバースト中の一連のパルスにわたる見かけのスペクトルを生成することであって、高速に応答する同調機構を使用して、パルスバースト内のレーザパルスの中心波長を調節し、望ましいレーザスペクトルを近似するパルスバーストに関する積分スペクトルを得ることであることを、当業者は把握できる。 (3)引用発明の認定 前記(1)に摘記した引用文献1に記載された事項及び前記(2)で認定した引用文献1に記載された事項から当業者が把握できる事項によれば、引用文献1には、【0007】に記載された「レーザスペクトル調節露光による解像度の向上(RELAX)」に関して、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(引用発明の認定に用いた段落番号等を参考までに括弧内に付してある。)。 <引用発明> 「レーザスペクトル調節露光による解像度の向上(RELAX)についての方法であって、パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造を得る方法において、(前記(2)イ) 焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工するものであって、(【0007】) ここで、レーザスペクトルの加工とは、レーザシステムにより出力されたパルスバースト中の一連のパルスにわたる見かけのスペクトルを生成することであって、高速に応答する同調機構を使用して、パルスバースト内のレーザパルスの中心波長を調節し、望ましいレーザスペクトルを近似するパルスバーストに関する積分スペクトルを得ることであり、(前記(2)ウ) 二重ピークスペクトル形状が、DOFを2~3倍に改善することができ、(【0007】) 光スペクトルは、フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク(同時か又は交替するパルスにおいて)を含むことができ、(【0007】) 所定の妥当な(6~12%)露光自由度において、非常に厚いレジスト(400nm及びそれよりも大きい)でさえもその全ての部分を許容可能な焦点深度範囲内に入れるものであり、(【0007】) 二重ピークによる露光の結果、レジストの側壁は、レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらし、(【0007】) 前記レジストの側壁は、パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されたフォトレジストの構造に含まれる側壁である、(前記(2)ア) 方法」 2 対比 (1)対比分析 ア 本願発明の「フォトリソグラフィシステムを使用してリソグラフィ構造を形成する方法であって、」「方法。」という特定事項について 引用発明の「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造」は、本願発明の「リソグラフィ構造」に相当する。そして、技術常識に照らせば、パターン露光を行う際に、フォトリソグラフィシステムを使用するのは明らかであるから、引用発明の「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造を得る方法」は、本願発明の「フォトリソグラフィシステムを使用してリソグラフィ構造を形成する方法」に相当する。 したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 イ 本願発明の「複数の光パルスを含むパルス光ビームを伝搬方向に沿ってマスクに向けることと、」「を含み、」という特定事項について (ア)引用発明は、「レジストの側壁」を「二重ピークによる露光」により得るものであるところ、当該「露光」光に含まれる「二重ピーク」は、「焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工」して得られたスペクトル(なお、当該スペクトルは、引用発明において、「積分スペクトル」、「二重ピークスペクトル」及び「光スペクトル」と称されているものである。)に含まれるものである。そして、この「2つ(又はそれよりも多く)のピーク」は、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す」ものであって、「同時か又は交替するパルス」によって形成されていると解される。このように、引用発明の「露光」光は、「同時か又は交替するパルス」によって形成されたものであって、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出」し、かつ、「焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルを含む光であると解されるところ、当該光が、「ビーム」として提供されることは、技術常識に照らして明らかである。 そうすると、引用発明の当該「露光」光は、本願発明の「光ビーム」に相当し、さらに、当該「露光」光は、「同時か又は交替するパルス」によって形成されていることから、本願発明の「複数の光パルスを含むパルス光ビーム」に相当するといえる。 (イ)また、引用発明は、「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造を得る方法」であるところ、技術常識に照らせば、当然に「パターン露光」を行うための「マスク」が存在するといえる。そして、前記(ア)に照らせば、引用発明は、本願発明でいう「複数の光パルスを含むパルス光ビームを伝搬方向に沿ってマスクに向ける」ものといえる。 (ウ)したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 ウ 本願発明の「単一の露光パスの間に前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向けることと、」「を含み、」という特定事項について (ア)前記イ(ア)のとおり、引用発明の「露光」光は、「同時か又は交替するパルス」によって形成されたものであって、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出」し、かつ、「焦点深度(DOF)を増大させるために2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルを含む光であるところ、ここでいう「ピーク」が、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク」と同一のものであることは明らかであるから、「ピーク」とは、スペクトルにおける「ピーク」、すなわち波長の「ピーク」を指すものであるといえる。また、前記イ(イ)を踏まえれば、引用発明が、本願発明でいう「前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向け」るものであることは明らかである。 そこで、まず、引用発明において、「露光」光を形成する「パルス」が「同時」の「パルス」である場合について検討すると、当該「露光」光は、「2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルを含む光であるところ、互いに異なる波長の「ピーク」を有する複数の「パルス」が「同時」に存在する光であるといえることから、このような「露光」光では、必然的に、本願発明でいう「単一の露光パスの間に」これを用いることになる。そうすると、引用発明は、「露光」光を形成する「パルス」が「同時」の「パルス」である場合には、本願発明でいう「単一の露光パスの間に前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向ける」ものといえる。 次に、引用発明において、「露光」光を形成する「パルス」が「交替するパルス」である場合について検討すると、当該「露光」光は、「2つ(又はそれよりも多く)のピークを有するようにレーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルを含む光であるところ、互いに異なる波長の「ピーク」を有する複数の「パルス」を「交替」させて得られる光であるといえるとともに、このような「露光」光は、一の「スペクトル」とみなせる程度に高速で交替する「パルス」からなるといえる。そうすると、当該「露光」光でも、上記と同様に、必然的に、本願発明でいう「単一の露光パスの間に」これを用いることになるといえる。したがって、引用発明は、「露光」光を形成する「パルス」が「交替するパルス」である場合にも、やはり本願発明でいう「単一の露光パスの間に前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向ける」ものといえる。 (イ)したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 エ 本願発明の「前記単一の露光パスの間に、前記マスクを通過する前記パルスセット内の光パルスに基づいて、前記ウェーハ上のフォトレジストに少なくとも第1の空間像及び第2の空間像を生成することであって、前記第1の空間像が前記ウェーハ上の第1の平面にあり、前記第2の空間像が前記ウェーハ上の第2の平面にあり、前記第1の平面及び前記第2の平面が前記伝搬方向に沿って分離距離だけ互いに離れていることと、」「を含み、」という特定事項について (ア)引用発明は、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す」ものであり、これは、「焦点深度(DOF)を増大させるために」なされることから、「フォトレジスト内」にある一の「最適焦点面」及び他の一の「最適焦点面」に、いずれも、パターンの像が形成されているといえるのであり、したがって、これらの「パターンの像」が、それぞれ、本願発明の「第1の空間像」及び「第2の空間像」に相当する。そして、引用発明は、本願発明でいう「前記ウェーハ上のフォトレジストに少なくとも第1の空間像及び第2の空間像を生成する」ものといえる。 (イ)引用発明の上記「2つの異なる最適焦点面」は、「焦点深度(DOF)を増大させる」ためのものであることから、引用発明の「露光」光の伝搬方向に沿って存在しているものといえるのであり、そうである以上、引用発明は、本願発明でいう「前記第1の空間像が前記ウェーハ上の第1の平面にあり、前記第2の空間像が前記ウェーハ上の第2の平面にあり、前記第1の平面及び前記第2の平面が前記伝搬方向に沿って分離距離だけ互いに離れている」ものといえる。 (ウ)前記(ア)及び(イ)に、前記ウ(ア)の説示を合わせると、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えているといえる。 オ 本願発明の「フォトレジストを露光する前記第1の空間像の光と前記ウェーハ上の第1のフォトレジストとの相互作用及びフォトレジストを露光する前記第2の空間像の光と前記ウェーハ上の第2のフォトレジストとの相互作用に基づいて、フォトレジストに前記リソグラフィ構造を形成することであって、前記リソグラフィ構造は、前記分離距離と比較可能な前記伝搬方向に平行な方向におけるサイズを有することと、を含み、」という特定事項について (ア)前記エ(ア)の説示を踏まえると、引用発明は、本願発明でいう「フォトレジストを露光する前記第1の空間像の光と前記ウェーハ上の第1のフォトレジストとの相互作用及びフォトレジストを露光する前記第2の空間像の光と前記ウェーハ上の第2のフォトレジストとの相互作用に基づいて、フォトレジストに前記リソグラフィ構造を形成する」ものといえる。 (イ)また、引用発明は、「二重ピークによる露光の結果、レジストの側壁は、レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたら」すものであるところ、この「レジストの側壁」は、「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されたフォトレジストの構造に含まれる」側壁である。このように、当該「レジストの側壁」は、「レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたら」すように形成されるから、引用発明の「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造」は、前記エ(イ)での説示も合わせると、本願発明でいう「前記分離距離と比較可能な前記伝搬方向に平行な方向におけるサイズを有する」ものといえる。 (ウ)したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 カ 本願発明の「前記パルスセット内のパルスの少なくとも1つが第1のピーク波長を有し、前記パルスセット内の他のパルスの少なくとも1つが前記第1のピーク波長と異なる第2のピーク波長を有することにより、第1及び第2のパルスセットのスペクトルがスペクトル的に異なり、前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づき、」という特定事項について (ア)前記ウ(ア)で検討したとおり、引用発明は、「露光」光が、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク」を有するように「レーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルを含んでいるものであり、「露光」光として、互いに異なる波長の「ピーク」を有する複数の「パルス」が「同時」に存在する光か、又は互いに異なる波長の「ピーク」を有する複数の「パルス」を「交替」させて得られる光を用いている。 そうすると、引用発明の上記互いに異なる波長の「ピーク」を有する複数の「パルス」のうち、一の波長の「ピーク」を有する「パルス」が、本願発明の「第1のピーク波長を有」する「前記パルスセット内のパルスの少なくとも1つ」に相当するとともに「第1のパルスセット」を構成しており、また、他の一の波長の「ピーク」を有する「パルス」が、本願発明の「前記第1のピーク波長と異なる第2のピーク波長を有」する「前記パルスセット内の他のパルスの少なくとも1つ」に相当するとともに「第2のパルスセット」を構成しているといえる。そして、引用発明は、本願発明でいう「第1及び第2のパルスセットのスペクトルがスペクトル的に異な」るものといえる。 (イ)また、引用発明は、「レーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルが、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク」を有するものであるところ、前記エ(ア)で説示した「フォトレジスト内」にある一の「最適焦点面」に形成されるパターンの像と、他の一の「最適焦点面」に形成されるパターンの像との間の距離は、「2つのスペクトルピーク」の違い、すなわち波長の「ピーク」の差に基づくものであることは明らかである。したがって、引用発明は、本願発明でいう「前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づ」くものといえる。 (ウ)したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 キ 本願発明の「前記第1の空間像に対応する第1のフィーチャが前記第1の平面に形成され、前記第2の空間像に対応する第2のフィーチャが前記第2の平面に形成され、前記第1及び第2のフィーチャ間には、前記伝搬方向に実質的に平行に延在する側壁が形成される」という特定事項について (ア)前記エ(ア)で検討したとおり、引用発明は、「フォトレジスト内」にある一の「最適焦点面」及び他の一の「最適焦点面」に、いずれも、パターンの像(本願発明の「第1の空間像」及び「第2の空間像」に相当。)が形成されているといえることから、「パターン露光後のフォトレジストを現像して形成されるフォトレジストの構造」は、本願発明でいう「前記第1の平面に形成され」る「前記第1の空間像に対応する第1のフィーチャ」と「前記第2の平面に形成され」る「前記第2の空間像に対応する第2のフィーチャ」を備えているといえる。 (イ)引用発明の「レジストの側壁」は、本願発明の「側壁」に相当する。そして、前記オ(イ)も踏まえると、当該「側壁」は、本願発明でいう「前記第1及び第2のフィーチャ間に」形成された「前記伝搬方向に」「延在する側壁」であるといえる。 (ウ)そうすると、本願発明と引用発明とは、「前記第1の空間像に対応する第1のフィーチャが前記第1の平面に形成され、前記第2の空間像に対応する第2のフィーチャが前記第2の平面に形成され、前記第1及び第2のフィーチャ間には、前記伝搬方向に」「延在する側壁が形成される」点で共通する。 他方、「側壁」が、本願発明は、「前記伝搬方向に実質的に平行」に延在するものであるのに対し、引用発明は、「レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらすもの」であるものの、「伝搬方向に実質的に平行」といえるのかは不明である。 (2)一致点及び相違点 前記(1)の対比分析の結果をまとめると、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は次のとおりである。 <一致点> 「フォトリソグラフィシステムを使用してリソグラフィ構造を形成する方法であって、 複数の光パルスを含むパルス光ビームを伝搬方向に沿ってマスクに向けることと、 単一の露光パスの間に前記パルス光ビームの前記光パルスの一セットを、前記マスクを通過させてウェーハに向けることと、 前記単一の露光パスの間に、前記マスクを通過する前記パルスセット内の光パルスに基づいて、前記ウェーハ上のフォトレジストに少なくとも第1の空間像及び第2の空間像を生成することであって、前記第1の空間像が前記ウェーハ上の第1の平面にあり、前記第2の空間像が前記ウェーハ上の第2の平面にあり、前記第1の平面及び前記第2の平面が前記伝搬方向に沿って分離距離だけ互いに離れていることと、 フォトレジストを露光する前記第1の空間像の光と前記ウェーハ上の第1のフォトレジストとの相互作用及びフォトレジストを露光する前記第2の空間像の光と前記ウェーハ上の第2のフォトレジストとの相互作用に基づいて、フォトレジストに前記リソグラフィ構造を形成することであって、前記リソグラフィ構造は、前記分離距離と比較可能な前記伝搬方向に平行な方向におけるサイズを有することと、を含み、 前記パルスセット内のパルスの少なくとも1つが第1のピーク波長を有し、前記パルスセット内の他のパルスの少なくとも1つが前記第1のピーク波長と異なる第2のピーク波長を有することにより、第1及び第2のパルスセットのスペクトルがスペクトル的に異なり、前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づき、 前記第1の空間像に対応する第1のフィーチャが前記第1の平面に形成され、前記第2の空間像に対応する第2のフィーチャが前記第2の平面に形成され、前記第1及び第2のフィーチャ間には、前記伝搬方向に延在する側壁が形成される、方法。」である点。 <相違点> 「側壁」が、本願発明は、「前記伝搬方向に実質的に平行」に延在するものであるのに対し、引用発明は、「レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらすもの」であるものの、「伝搬方向に実質的に平行」といえるのかは不明である点。 3 判断 (1)相違点について 引用発明は、「非常に厚いレジスト(400nm及びそれよりも大きい)でさえもその全ての部分を許容可能な焦点深度範囲内に入れるもの」であって、「二重ピークによる露光の結果、レジストの側壁は、レジスト全体にわたって許容範囲の角度を維持し、臨界寸法の良好な制御をもたらす」ものであるところ、引用文献1の【0003】の「露光光学系の有効焦点深度は、光軸上の異なる位置にある像点を有する複数の光ビームを重ね合わせることにより増大させることができ、すなわち、マスクパターン像を基板表面のトポグラフィの上部と下部の間の領域で正確に形成することができることが本発明者の調査によって明らかとなった。用語「像点」は、露光光学系に対するマスクパターンの共役平面上の点を示している。従って、レジスト層によって被覆された基板をマスクを通じて露出光に露出するための「露光」作動がレジスト層とマスクパターンの像平面の間の光軸方向の異なる位置関係において複数回行われる時、又は異なる位置関係において露光作動が同時に行われる時には、マスクパターンの像は、基板表面のトポグラフィの上部及び下部のみならずトポグラフィの上部と下部の中間の位置にも正確に形成することができる。」の記載にも照らせば、引用発明の「焦点深度範囲内」には、正確にマスクパターン像が形成されるといえる。そして、この場合、引用発明では、「露光」光の伝搬方向に沿って実質的に同じマスクパターン像が形成されることになるから、フォトレジストにおける露光される部分と露光されない部分の境界は、「露光」光の伝搬方向に実質的に平行になるといえ、したがって、現像後のレジストの「側壁」も、「露光」光の伝搬方向に実質的に平行になるといえる。 したがって、前記相違点は実質的な相違点ではない。また、仮に相違点であっても、当業者であれば、引用文献1に記載された技術的事項に基づいて、前記相違点に係る本願発明の構成に容易に想到するといえる。 (2)本願発明の奏する作用効果について 本願発明と引用発明とに実質的な相違点は存在しないところ、引用発明は、本願発明の奏する効果を当然に奏するものといえる。また、仮に相違点があっても、本願発明の作用効果は、本願発明の構成が奏するものとして、引用発明及び引用文献1に記載された技術的事項に基づいて当業者が予測し得る範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 4 請求人の主張について (1)請求人は、本願発明は引用発明と異なるものであって、新規性及び進歩性を有する旨を主張し、その根拠として、引用文献1には、本願発明の「前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づ」くという構成について、開示も示唆もされていない点を挙げている。 (2)しかしながら、以下のとおり、請求人の主張は採用できない。 前記2(1)カ(イ)で説示したとおり、引用発明は、「レーザスペクトルを加工」して得られたスペクトルが、「フォトレジスト内に2つの異なる最適焦点面を作り出す2つのスペクトルピーク」を有するものであるところ、当該構成から、引用発明が、本願発明でいう「前記分離距離が、前記第1のピーク波長と前記第2のピーク波長の差に基づ」くという構成を備えていることは明らかである。 なお、引用文献1の【0004】で引用されている米国特許第4937619号(フクダII)の3欄33~47行及び第2図(一部の日本語訳は、対応日本語ファミリー文献である特開昭64-77123号公報によった。参考までに対応日本語ファミリー文献のページ及び行番号を括弧内に付してある。)には、以下の記載がされているところ、当該記載からも、引用発明において、2つの異なる最適焦点面に形成されるパターンの像間の距離が、2つのピーク波長の差に基づいていることを首肯できる。 (3欄33~47行) 「As shown in FIG. 2, the position of the focal plane of the mask pattern largely changes because of chromatic aberration even within the range of the natural bandwidth of KrF excimer laser. If the spectrum is narrowed in width around illustrated wavelengths λ1 and λ2, and two monochromatic light beams as represented by phantom outlines in FIG. 2 are used simultaneously or alternately to perform projection exposure, the mask pattern is focused onto two positions, which are located on an optical axis at an internal of Δ, simultaneously or alternately. In case of KrF excimer laser, |λ2-λ1| can be so chosen as to be approximately 0.01 to 0.1 nm, for example. Accordingly, Δ can be defined to be approximately 1 to 10 μm.」 (訳:第2図に示した様にKrFエキシマレーザの自然帯域巾の範囲内でも、色収差によりマスクパターンの結像位置は大きく変化する。(日本語ファミリー文献の3ページ左下欄12~14行) そこで、上記図中の波長λ1、λ2を中心に各々スペクトルを狭帯域化し、1点鎖線で示した様な2つの単色光を同時又は交互に用いて投影露光すると、マスクパターンは同一光軸上の互いにΔ離れた位置に又は交互に結像する。(日本語ファミリー文献の3ページ左下欄15~19行) KrFエキシマレーザの場合、|λ2-λ1|は、約0.01~0.1nmとなるように選択することができる。それに応じて、Δを約1~10μmに規定することができる。) (第2図) 「 [図:0001421634000001.jpg] 」 (訳: [図:0001421634000002.jpg] ) 5 小括 以上のとおり、本願発明は、引用発明である。また、本願発明は、引用発明及び引用文献1に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第5 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法29条1項3号に該当し、特許を受けることができない。また、本願発明は、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-010762

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