2022-008691
情報提供装置、情報提供方法、プログラム、および記録媒体
- 審判番号
- 2022-008691
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-505083外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年06月07日
- 審決日
- 2023年02月16日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】NECソリューションイノベータ株式会社
- 【請求人代理人】辻丸 光一郎
- 【請求人代理人】松縄 正登
- 【請求人代理人】伊佐治 創
- 分類
- P18 .121-Z (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 11項目
第1 手続の経緯
本願は、2019年(平成31年)3月6日(優先権主張 平成30年3月6日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 令和4年6月7日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和4年6月7日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)
「【請求項1】記憶部、識別情報取得部、認証部、提供情報選択部、および出力部を有し、前記記憶部は、関係者情報記憶部と、提供情報記憶部とを有し、続きを表示(全20行)前記関係者情報記憶部は、複数の共同使用建物の関係者情報の記憶部であり、前記関係者情報として、関係者ごとに、認証用識別情報と属性情報とを、紐づけして記憶し、前記属性情報は、前記関係者が使用する共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報を含み、前記提供情報記憶部は、関係者に対する提供情報と、前記提供情報の被提供者の属性情報とを紐づけして記憶し、前記識別情報取得部は、前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報と、前記識別情報が取得された前記共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報とを、紐づけして取得し、前記認証部は、前記取得した対象者の識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報および前記共同使用建物識別情報が一致する場合、本人であると認証し、前記提供情報選択部は、本人認証できた場合、前記記憶された提供情報のうち、前記認証用識別情報に紐づけされた関係者の属性情報と一致する前記被提供者の属性情報に紐づけされた提供情報を選択し、前記出力部は、前記選択した提供情報を、前記認証された共同使用建物識別情報で特定される共同使用建物における表示部に対して出力し、さらに、表示制御部を有し、前記表示制御部は、前記認証部が、連続して複数の識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、連続して前記提供情報を選択した場合に、先に選択された提供情報を一定時間表示した後、連続して次に選択された提供情報が表示されるように制御することを特徴とする情報提供装置。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和3年10月8日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】
記憶部、識別情報取得部、認証部、提供情報選択部、および出力部を有し、
前記記憶部は、
関係者情報記憶部と、提供情報記憶部とを有し、
前記関係者情報記憶部は、
複数の共同使用建物の関係者情報の記憶部であり、
前記関係者情報として、関係者ごとに、認証用識別情報と属性情報とを、紐づけして記憶し、
前記属性情報は、前記関係者が使用する共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報を含み、
前記提供情報記憶部は、
関係者に対する提供情報と、前記提供情報の被提供者の属性情報とを紐づけして記憶し、
前記識別情報取得部は、
前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報と、前記識別情報が取得された前記共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報とを、紐づけして取得し、
前記認証部は、
前記取得した対象者の識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報および前記共同使用建物識別情報が一致する場合、本人であると認証し、
前記提供情報選択部は、
本人認証できた場合、前記記憶された提供情報のうち、前記認証用識別情報に紐づけされた関係者の属性情報と一致する前記被提供者の属性情報に紐づけされた提供情報を選択し、
前記出力部は、前記選択した提供情報を、前記認証された共同使用建物識別情報で特定される共同使用建物における表示部に対して出力し、
さらに、表示制御部を有し、
前記表示制御部は、前記認証部が、連続して複数の識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、連続して前記提供情報を選択した場合に、先に選択された提供情報を一定時間表示した後、次に選択された提供情報が表示されるように制御する
ことを特徴とする情報提供装置。
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「表示制御部」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献1の記載事項、引用発明
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原査定の拒絶の理由で引用された本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2009-146077号公報(平成21年7月2日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。
ア 「【発明が解決しようとする課題】【0004】かかる従来の電子掲示板システムを用いて、入居者に対して多様な情報を伝達するためには、大画面の表示装置を用いて多数の情報を一度に表示するか、または多数の情報を時分割で表示することが必要となる。しかしながら、大画面の表示装置を用いるものでは、多大な導入コストが必要となる。また、常時表示する必要のない情報を含めて多数の情報が大画面に羅列されることになるため、入居者にとってその時々に必要な情報を見つけだすことが困難となり、結局重要な情報を見落としてしまうという問題があった。一方、多数の情報を時分割で表示するものでは、入居者は共用部を通過する短時間の間に表示装置を見ることになるので、常時表示する必要のない情報も含めて多数の情報が時分割で羅列されると、入居者が共用部を通過する間に常に必要な情報が表示されるとは限らず、結局重要な情報を見落としてしまうという問題があった。【0005】それゆえに、本願発明の目的は、マンションの共用部に表示装置を設置して入居者に情報提示するマンション情報管理システムにおいて、無用な情報の羅列を防止し、重要な情報が的確に伝達されるようにすることである。」
イ 「【発明の効果】【0017】本願発明によれば、無用な情報の羅列を防止して、入居者に対して重要な情報を的確に伝達できるマンション情報管理システムを提供できるという効果がある。」
ウ 「【0019】図1に、本願発明の一実施形態に係るマンション情報管理システムのシステム構成を示す。本システムは、マンションを管理する管理センターに設置され、管理対象マンションの情報を一括管理する管理センターサーバ10と、管理センターにより管理される各マンションに配備され、管理センターサーバ10から提供される情報を受信するマンション端末20と、各マンションの防犯を目的として設置される防犯カメラ30と、各マンションのエントランス40に配備され、マンション端末20により生成された画像を表示するエントランスモニタ42と、各マンションのエレベータ内50に配備され、マンション端末20により生成された画像を表示するエレベータ内モニタ52とを備える。また、各マンションのエントランス40には、エントランスへの人の入着を検知するエントランスセンサ44を備え、エントランスモニタ42にエントランスへの人の入着に同期して常に最も優先度の高い情報から表示されるようにしている。【0020】続きを表示(全17行)管理センターサーバ10は、インターネットに接続されたパーソナルコンピュータやワークステーション等を用いて構成され、管理対象となる各マンションの管理情報が記憶されるマンション管理情報データベースを備える。また、管理センターサーバ10は、Webサーバ機能を有し、各マンションのマンション端末20に対して、マンション管理情報データベースに記憶された情報に基づいてエントランスモニタやエレベータ内モニタに表示する画像を生成するためのWebページを提供する。【0021】各マンションのマンション端末20も、パーソナルコンピュータやワークステーション等を用いて構成され、ルータ22を介してインターネットに接続されている。マンション端末20は、Webブラウザ機能を有し、管理センターサーバ10が提供するWebページにアクセスすることで、エントランスモニタやエレベータ内モニタに表示する画面が生成される。また、マンション端末20には、各マンションにおいて必要な情報をプリントアウトできるようにプリンタ28を備える。【0022】本実施形態のマンション端末では、エントランスモニタ用画面に表示する選択表示項目画面はエントランスセンサ44に同期して表示させ、エレベータ内モニタ用画面に表示する選択表示項目画面はエレベータの到着信号に同期して表示させるので、それぞれの画面やそれに対応する音声を独立に生成する必要がある。このため、本実施形態のマンション端末20は、2枚のグラフィックボードを備え、これらによりマルチスクリーン化した画面を用い、一方のグラフィックボードのエリアにエントランスモニタ用画面を生成し、他方のグラフィックボードのエリアにエレベータ内モニタ用画面を生成する。また、本実施形態のマンション端末20は、2枚の音声出力ボードを備え、一方の音声出力ボードをエントランスモニタ用に使用し、他方の音声出力ボードをエレベータ内モニタ用に使用する。【0023】マンション端末20は、エントランスセンサ44から、エントランスへの人の入着を検知したことを通知する検知信号d44を受信し、エレベータ制御装置54から、エレベータが呼出を受けて呼出階に到着したことを通知するエレベータ到着信号d52を受信するための信号入力デバイス(図示省略)を備える。また、マンション端末20は、マンション設備の異常信号を受信するものとして、エレベータ制御装置54から送信されるエレベータ異常信号d56、火災報知機62から送信される火災報知信号d62、給水ポンプ64から送信されるポンプ異常信号d64を受信するための信号入力デバイス(図示省略)を備える。」
エ 「【0032】図2に、マンション端末20において通常時に生成される画面の構成例を示す。画面の構成は、エントランスモニタ用の画面でもエレベータ内モニタ用の画面でも共通である。通常時に表示される画面には、本願発明の特徴的な表示画面である、複数の表示項目から現在表示対象である表示項目を選択して優先度の順に表示される選択表示項目画面を有し、入居者に対して重要な情報が的確に伝達されるようにしている。また、通常時に表示される画面には、常時表示される画面として、当該マンションが所在するエリヤの最新の道路交通情報が表示される道路交通情報画面と、当該マンションが所在するエリヤの最新の天気予報が表示される天気予報画面と、当該マンションの最寄駅の現在の時刻表が表示される最寄駅時刻表画面と、最新のニュースがマーキー表示されるニュース画面とを含み、入居者に対して日常生活に役立つ各種の便利情報が提供される。続きを表示(全16行)【0033】次に、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに設けられる各マンションにおいて表示される画面の表示内容が設定される各種設定テーブルの例を示す。図3に、選択表示項目画面を生成するために設定される選択表示項目設定テーブルの例を示す。選択表示項目設定テーブルには、表示項目と、表示する日付、表示する曜日、表示する時間帯、優先度、画像データ、表示時間が対応して登録される。尚、日付、曜日、時間帯は指定されていない場合には、それぞれすべての日付、すべての曜日、すべての時刻において表示することを意味する。表示項目は、ゴミ収集情報・設備点検情報・手続情報等のマンション管理情報のほか、スーパーの買得情報・ランチ情報等の広告情報、近隣での道路工事・町中会イベント等の地域情報等が含まれる。例えば、可燃ゴミの収集は、毎週月曜・木曜に収集が行われるので、月・木の0-8時と、その前日である日・水の18-24時に、優先度1で、可燃ゴミの収集に関する画像データ(garb1.png)を5秒間表示する。また、不燃ゴミの収集は、第2水曜と第4水曜に行われるので、8-14日の水曜(第2水曜)と22-28日の水曜(第4水曜)の0-8時と、それらの前日である7-13日の火曜と21-27日の火曜の18-24時に、優先度1で、不燃ゴミの収集に関する画像データ(gaer2.png)を5秒間表示する。スーパーの買得情報は、近隣のスーパーからの広告依頼を有償または無償で受付け、指定された日付の14-18時に、優先度1で、当該スーパーのチラシ画像データ(ads1.png)を10秒間表示する。ランチ情報は、近隣のレストランからの広告依頼を有償または無償で受付け、指定された日付の10-12時に、優先度1で、当該レストランのチラシ画像データ(ads2.png)を10秒間表示する。エレベータ点検情報は、日付により指定された期間に、優先度2で、エレベータ点検情報画面データ(ins1.png)を10秒間表示する。また、例えば3月の引越のシーズンに、優先度3で、マンションの手続情報画面データ(pro1.png)を10秒間表示したり、近隣の引越業者の広告画像データ(ads3.png)を10秒間表示することなどが設定されている。尚、この選択表示項目設定テーブルでは、ゴミ収集情報とスーパー買得情報とランチ情報を優先度1に設定し、設備点検情報と地域情報を優先度2に設定し、手続情報と業者情報を優先度3に設定しているが、これらは表示される情報の順序が定義されるものであり、情報の重要性に応じて自由に設定してよい。」
オ 「【0035】図6に、マンション端末20において実行される画面生成処理の処理手順を示す。画面生成処理は、通常時の表示画面を生成する通常時表示処理(S10)と、通常時表示処理において生成される選択表示項目画面をエントランスセンサやエレベータの到着信号に同期させる同期処理(S20)と、マンションの設備異常を検知したときに表示される異常警報画面を生成する異常警報表示処理(S30)とから構成される。【0036】続きを表示(全11行)通常時表示処理(S10)は、後述する個別の画面生成処理を起動するものであって、エントランスモニタ用の選択表示項目画面生成処理を起動し(S11)、エレベータ内モニタ用の選択表示項目画面生成処理を起動し(S12)、防犯カメラ画面生成処理を起動し(S13)、道路交通情報画面生成処理を起動し(S14)、天気予報画面生成処理を起動し(S15)、最寄駅時刻表画面生成処理を起動し(S16)、ニュース画面生成処理を起動する(S17)。尚、防犯カメラ画面生成処理・道路交通情報画面の生成・天気予報画面生成処理・最寄駅時刻表画面生成処理・ニュース画面生成処理は、いずれもエントランスモニタ用画面とエレベータ内モニタ用画面の両方を生成するものであって、エントランスモニタ用PC画面にエントランスモニタ用画面を生成し、エレベータ内モニタ用PC画面にエレベータ内モニタ用画面を生成する。【0037】同期処理(S20)は、エントランスセンサからエントランスへの人の入着検知信号d44を受信したときに(S21)、エントランスモニタ用の選択表示項目画面生成処理を再起動し(S22)、エントランスへの人の入着に同期して常に最も優先度の高い表示項目から表示されるようにしている。また、エレベータの到着信号d54を受信したときに(S23)、エレベータ内モニタ用の選択表示項目画面生成処理を再起動し(S24)、エレベータの到着に同期して常に最も優先度の高い表示項目から表示されるようにしている。上記実施形態では、エレベータ内モニタは、エレベータの到着信号に同期させて表示項目を選定させるものとしたが、エレベータ内にセンサを設け、エレベータ内に人が入ったことを検知して同期させるようにしてもよく、エレベータ内に設けられた防犯カメラの映像を用いてエレベータ内に人が入ったことを検知して同期させるようにしてもよい。また、上記実施形態では、選択表示項目画面生成処理を再起動することで当該処理を最初から実行させるように構成したが、再起動する際には再起動フラグをセットするようにし、選択表示項目画面生成処理の各段階で再起動フラグを確認して、これがセットされているときは最初に戻るように構成してもよい。」
カ 「【0040】図7に、選択表示項目画面生成処理(S100)の処理手順を示す。最初に、選択表示項目画面の表示位置や画面の大きさを設定する表示設定を行う(S102)。この場合に、エントランスモニタ用の画面はエントランスモニタ用PC画面に生成し、エレベータ内モニタ用の画面はエレベータ内モニタ用PC画面に生成する。次に、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに登録されている当該マンションの選択表示項目設定テーブルの設定情報を取得し(S104)、選択する表示項目の優先度iの初期値を最も優先度の高い1に設定する(S106)。次に、現在の日付、曜日、時刻を取得し(S108)、現在の日時に表示する優先度iの表示項目がある場合に(S110)、当該表示項目の画像データを取得して表示する(S116)。尚、同一優先度の表示項目が複数ある場合には(S112)、抽出された表示項目を順次選択する(S114)。そして、当該表示項目の表示時間が経過したら(S118)、優先度iをインクリメント(S120)し、全設定項目が終了するまでS108から繰り返す。全設定項目が終了したら(S122)、S104に戻って選択表示項目設定テーブルに設定されている優先度1の表示項目から繰り返す。尚、上記実施形態では、同一優先度の表示項目が複数ある場合は、表示項目が繰り返し周期毎に順次選択されるようにしたが、ランダムに選択されるようにしてもよく、抽出された表示項目がまとめて表示されるようにしてもよい。」
キ 「【0047】図13に、上記画面生成処理により生成される通常時の表示画面の例を示す。防犯カメラ画面にはゴミ置場のリアルタイム映像が表示され、道路交通情報画面には当該マンションが所在するエリヤの現在の渋滞状況が表示され、天気予報画面には当日の天気予報が表示され、最寄駅時刻表画面には当該マンションの最寄駅の現在の時刻の時刻表が表示され、ニュース画面には最新のニュースがマーキー表示される。選択表示項目画面には、上図では翌日のゴミ収集情報(資源ゴミ)が表示され、下図では当日のスーパーの買得情報が表示されているが、これらは現在の日時・曜日・時刻により表示する項目が選別され、指定された表示時間が経過後に次の情報に自動更新される。また、表示項目には優先度が指定されており、エントランスモニタ42ではエントランスセンサ44からのエントランスへの人の入着検知信号d44に同期して常に優先度の高いものから順に表示され、エレベータ内モニタ52ではエレベータ制御装置44からのエレベータ到着信号d54に同期して常に優先度の高いものから順に表示される。」
ク 「【0052】上記実施形態では、エントランスセンサによりエントランスへの人の入着を検知し、優先度の高い情報から提示されるようにしたが、更にエントランスにカメラを備え、エントランスに入着した入居者を識別し、エントランスモニタに当該識別された入居者に対応した情報を提示する機能を設けてもよい。例えば、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに、入居者の画像と、性別・年齢・職業・趣味等の属性情報が設定された入居者情報テーブルを設け、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報を指定できるようにする。また、マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得する。尚、画像の照合は、例えば、キャプチャーされた画像について、顔の外形輪郭、目・鼻・口等の位置や形状等の特徴量を求める特徴抽出演算を行い、それを入居者情報テーブルに登録されている画像の特徴量と比較することで行うことができる。そして、選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象(当審注:「表示対象」は「表示対象者」の誤記と認められる。)の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象とする。このようにすることで、当該情報を提供する対象者を絞り込むことができるので、入居者に対して重要な情報をより的確に伝達できる。また、広告情報を入居者に提供する場合に、属性情報に応じて提供する情報を絞り込むことができるので、より広告効果を高めることができる。また、上記と同様に、エレベータ内にカメラを備え、エレベータ内に入った入居者を識別し、エレベータ内モニタに当該識別された入居者に対応した情報を提示する機能を設けてもよい。尚、上記、エントランスに備えるカメラやエレベータ内に備えるカメラは、防犯用カメラと兼用することができる。」
ケ 【図1】「
[図:0001396987000001.jpg]
」
コ 【図2】「
[図:0001396987000002.jpg]
」
サ 【図3】「
[図:0001396987000003.jpg]
」
シ 【図6】「
[図:0001396987000004.jpg]
」
ス 【図7】「
[図:0001396987000005.jpg]
」
セ 【図13】「
[図:0001396987000006.jpg]
」
したがって、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「本システムは、マンションを管理する管理センターに設置され、管理対象マンションの情報を一括管理する管理センターサーバ10と、管理センターにより管理される各マンションに配備され、管理センターサーバ10から提供される情報を受信するマンション端末20と、各マンションのエントランス40に配備され、マンション端末20により生成された画像を表示するエントランスモニタ42とを備え、各マンションのエントランス40には、エントランスへの人の入着を検知するエントランスセンサ44を備え管理センターサーバ10は、インターネットに接続されたパーソナルコンピュータやワークステーション等を用いて構成され、管理対象となる各マンションの管理情報が記憶されるマンション管理情報データベースを備え、Webサーバ機能を有し、各マンションのマンション端末20に対して、マンション管理情報データベースに記憶された情報に基づいてエントランスモニタに表示する画像を生成するためのWebページを提供し、各マンションのマンション端末20も、パーソナルコンピュータやワークステーション等を用いて構成され、ルータ22を介してインターネットに接続されており、続きを表示(全22行)マンション端末20は、Webブラウザ機能を有し、管理センターサーバ10が提供するWebページにアクセスすることで、エントランスモニタに表示する画面が生成され、マンション端末20は、エントランスセンサ44から、エントランスへの人の入着を検知したことを通知する検知信号d44を受信するための信号入力デバイスを備え、通常時に表示される画面には、本願発明の特徴的な表示画面である、複数の表示項目から現在表示対象である表示項目を選択して優先度の順に表示される選択表示項目画面を有し、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに設けられる各マンションにおいて表示される画面の表示内容が設定される選択表示項目設定テーブルには、表示項目と、表示する日付、表示する曜日、表示する時間帯、優先度、画像データ、表示時間が対応して登録され、マンション端末20において実行される画面生成処理は、通常時の表示画面を生成する通常時表示処理(S10)と、通常時表示処理において生成される選択表示項目画面をエントランスセンサに同期させる同期処理(S20)とから構成され、通常時表示処理(S10)は、後述する個別の画面生成処理を起動するものであって、エントランスモニタ用の選択表示項目画面生成処理を起動し(S11)、同期処理(S20)は、エントランスセンサからエントランスへの人の入着検知信号d44を受信したときに(S21)、エントランスモニタ用の選択表示項目画面生成処理を再起動し(S22)、選択表示項目画面の表示位置や画面の大きさを設定する表示設定を行い(S102)、この場合に、エントランスモニタ用の画面はエントランスモニタ用PC画面に生成し、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに登録されている当該マンションの選択表示項目設定テーブルの設定情報を取得し(S104)、選択する表示項目の優先度iの初期値を最も優先度の高い1に設定し(S106)、現在の日付、曜日、時刻を取得し(S108)、現在の日時に表示する優先度iの表示項目がある場合に(S110)、当該表示項目の画像データを取得して表示し(S116)、当該表示項目の表示時間が経過したら(S118)、優先度iをインクリメント(S120)し、全設定項目が終了するまでS108から繰り返し、全設定項目が終了したら(S122)、S104に戻って選択表示項目設定テーブルに設定されている優先度1の表示項目から繰り返し、表示項目には優先度が指定されており、エントランスモニタ42ではエントランスセンサ44からのエントランスへの人の入着検知信号d44に同期して常に優先度の高いものから順に表示され、更にエントランスにカメラを備え、エントランスに入着した入居者を識別し、エントランスモニタに当該識別された入居者に対応した情報を提示する機能を設けてもよく、例えば、管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに、入居者の画像と、性別・年齢・職業・趣味等の属性情報が設定された入居者情報テーブルを設け、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報を指定できるようにし、マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得し、選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象とすることを特徴とするマンション情報管理システム。」
(3)周知文献1の記載事項
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周知技術を示すために当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2002-304354号公報(平成14年10月18日出願公開。以下「周知文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0021】データベース12内では、各電子掲示板の情報が蓄積されている。電子掲示板群は、図2に示すように各集合住宅の識別情報(以下「住宅識別子」と呼ぶ)に関連づけて管理されている。すなわち、住宅識別子「1」の集合住宅に対する連絡掲示板、一般掲示板、広告掲示板は、住宅識別子「2」の集合住宅に対するものとは独立して管理される。尚、共用掲示板は、住宅識別子とは関係なく管理されている。尚、各住宅識別子には、その集合住宅の名称や所在地、管理人の連絡先等の情報が関連づけられている。」
イ 【図2】「
[図:0001396987000007.jpg]
」
したがって、「各集合住宅の識別情報に関連付けて情報を管理すること」は、本願の優先日前における周知技術であると認められる。
(4)周知文献2の記載事項
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周知技術を示すために当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2017-111286号公報(平成29年6月22日出願公開。以下「周知文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
ア 「【0017】サイネージ端末装置1A、1Bおよび1Cは、広告閲覧者(単に閲覧者と称する場合もある)すなわち広告を呈示(表示)すべき対象者に向けて映像(動画や静止画を含む)を表示する。サイネージ端末装置1A、1Bおよび1Cはまた、表示すべき映像に付属する音声(および音声に付属することのある音響成分)を再生する。広告、映像、音声(音響成分)は、情報と称する場合もある。」
イ 「【0068】図7は、あるサイネージ端末装置が表示すべき情報(広告)を決定する際の処理を、ソフトウエア的に示す。【0069】サイネージ端末装置は、カメラから入力された映像を解析した結果をもとに、閲覧者(通行人)の属性情報を更新する[S001]。【0070】サイネージ端末装置は、現在表示している情報(広告)が終了した時点での閲覧者の属性の予測が可能かを、情報管理サーバ111に問い合わせることにより判定する[S002]。【0071】サーバは、あるサイネージ端末装置が現在表示している情報(広告)が終了した時点での閲覧者の属性の予測が可能であるとき[S002-YES]、予測した予測値をもとに、次に表示すべき情報(広告)を決定する[S003]。」
ウ 「【0104】図10は、実施形態に係る電子機器を含む情報表示システムの別の一例を示す概略図である。なお、以下の説明において、図1あるいは図9が示す要素と同じか類似する要素については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。図11は、図10が示す情報表示システムを、模式的に示す概略図である。【0105】図10および図11が示す情報表示システム301は、例えば3台のサイネージ(広告表示)端末装置3A(A~N(Nは正の整数)の添え字を付して複数台を識別する)、サイネージ端末装置3Bおよびサイネージ端末装置3C、情報管理サーバ111、通信ネットワークNTWおよび任意の位置に位置する所定数のカメラ311A,311B,・・・,を少なくとも含む。カメラ311A,311B,・・・,の数は、サイネージ端末装置の数よりも少なくとも構わないが、サイネージ端末装置の数より同数であってもサイネージ端末装置の数よりも多くとも構わない。続きを表示(全16行)【0106】カメラ311A,311B,・・・,は、サイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cの前を通りすぎる人、あるいは立ち止まっている人(閲覧者)の属性を解析するため、閲覧者の映像(外見的な情報)を得る。カメラ311A,311B,・・・,は、映像解析部315および通信部316を含み、自身で取得する閲覧者の映像(外見的な情報)と閲覧者の位置とを、通信部316を経由して情報管理サーバ111に送信する。【0107】情報管理サーバ111は、サイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cが表示する映像に対応する映像データを蓄積(保持)し、管理する。なお、情報管理サーバ111の表示内容決定部116は、カメラ311A,311B,・・・,の位置と個々のサイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cの位置と基づいて、任意のサイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cが表示すべき情報を決定する。【0108】通信ネットワークNTWは、サイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cのそれぞれと、情報管理サーバ111と、カメラ311A,311B,・・・,とを、を無線あるいは有線のLAN(Local Area Network)により、情報の受け渡しが可能に接続する。通信ネットワークNTWはまた、サイネージ端末装置3A、3Bおよび3C相互間ならびにカメラ311A,311B,・・・,および情報管理サーバ111との間でデータの受け渡しを行う。【0109】以下、図10(および図11)が示す情報表示システム301においては、サイネージ端末装置3A、3Bおよび3Cのそれぞれは、通信部16を通じ、カメラ311A,311B,・・・,からの閲覧者の属性に基づいて情報管理サーバ111で予測した閲覧者の属性情報に応じて特定される情報(広告)を、情報管理サーバ111の広告蓄積部113から事前に取得する。【0110】このように、図10(および図11)が示す情報表示システム301においても、次のサイネージ端末装置が表示すべき広告(情報)は、閲覧情報管理部115が保持する閲覧者の属性情報と端末位置記憶部114が保持する個々のサイネージ端末装置の位置情報とから、どのような属性の閲覧者群が通過するかを予測した予測結果(情報)を基に、決定する。すなわち、情報管理サーバ111の表示内容決定部116は、閲覧情報管理部115が保持する任意のサイネージ端末装置の前を通過した閲覧者(閲覧者群)の属性情報と個々のサイネージ端末装置が位置している位置の情報、例えばサイネージ端末装置相互間の間隔や隣接する方向、等を用いて次にサイネージ端末装置の前を通過する閲覧者群(閲覧者)を予測した結果に基づいて、それぞれのサイネージ端末装置がどの情報(広告)を表示するのがよいか、を決定する。【0111】この方式は、個々のサイネージ端末装置と独立して設けられるカメラにおいて取得する閲覧者の属性情報に基づいて、情報管理サーバにて、サイネージ端末装置が次に表示する情報(広告)を決定する方式であるが、処理の流れは、上述した他の実施形態と同様である。なお、閲覧者の属性を解析する映像解析部をカメラに設け、ディスプレイ単体あるいはデータ供給媒体とディスプレイとを組み合わせて運用するシステムにおいて、カメラを、サイネージ端末装置に利用可能なディスプレイと独立に配置することは、汎用性の高いディスプレイの利用を可能とする。このことは、システム全体のコストを低減できる。」
エ 【図7】「
[図:0001396987000008.jpg]
」
オ 【図10】「
[図:0001396987000009.jpg]
」
カ 【図11】「
[図:0001396987000010.jpg]
」
したがって、「カメラからの閲覧者の属性に基づいて、予測した閲覧者の属性情報に応じて特定される情報を表示する情報表示装置において、現在表示している情報が終了した時点での閲覧者の属性の予測が可能であるとき、予測した予測値をもとに、次に表示すべき情報を決定し、その情報を表示すること」は、本願の優先日前における周知技術であると認められる。
(4)引用発明との対比
本件補正発明と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「マンション」は、本件補正発明の「共同使用建物」に相当する。また、引用発明の「入居者」は、本件補正発明の「共同使用建物の」「関係者」に相当する。
イ 引用発明の「マンション管理情報データベース」は、本件補正発明の「記憶部」に相当する。
ウ 引用発明において、「更にエントランスにカメラを備え、エントランスに入着した入居者を識別し、エントランスモニタに当該識別された入居者に対応した情報を提示する機能を設けてもよく」、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行」うことから、「エントランスカメラ」が、識別に用いる情報である「画像」を取得していることは明らかである。したがって、引用発明の「エントランスカメラの画像」及び「エントランスカメラ」は、それぞれ、本件補正発明の「識別情報」及び「識別情報取得部」に相当する。
エ 引用発明において、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得」することから、入居者の認証を行っていることは明らかである。したがって、引用発明は、本件補正発明の「認証部」に相当する構成を有しているといえる。
オ 引用発明において、「当該表示項目の画像データを取得して表示」することから、「表示項目の画像データ」は、入居者に対して提供される情報といえる。したがって、引用発明の「表示項目の画像データ」は、本件補正発明の「提供情報」に相当する。また、引用発明において、「選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象とする」ことから、引用発明は、本件補正発明の「提供情報選択部」に相当する構成を有しているといえる。
カ 引用発明の「表示」は、本件補正発明の「出力」に相当する。また、引用発明において、「マンション端末20により生成された画像を表示するエントランスモニタ42とを備え」ることから、引用発明は、本件補正発明の「出力部」に相当する構成を有しているといえる。
キ 上記イ-カを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「記憶部、識別情報取得部、認証部、提供情報選択部、および出力部を有」する点で一致する。
ク 引用発明の「入居者情報テーブル」は、「入居者の画像と、性別・年齢・職業・趣味等の属性情報が設定された」ものであるから、上記アを踏まえると、本件補正発明の「関係者情報記憶部」に相当する。また、引用発明の「選択表示項目設定テーブル」は、「表示項目と、表示する日付、表示する曜日、表示する時間帯、優先度、画像データ、表示時間が対応して登録され」るものであるから、上記オを踏まえると、本件補正発明の「提供情報記憶部」に相当する。さらに、引用発明において、「入居者情報テーブル」及び「選択表示項目設定テーブル」は、マンション管理情報データベースに設けられている。
したがって、上記イを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「前記記憶部は、関係者情報記憶部と、提供情報記憶部とを有」する点で一致する。
ケ 引用発明において、「マンション管理情報データベース」に「管理対象となる各マンションの管理情報が記憶され」、「マンション管理情報データベースに、入居者の画像と、性別・年齢・職業・趣味等の属性情報が設定された入居者情報テーブルを設け」ることから、「入居者情報テーブル」に、管理対象である複数のマンションの入居者情報が記憶されていることは明らかである。また、引用発明の「入居者の画像」は、入居者の識別のための認証に用いられる情報であることは明らかであるから、本件補正発明の「認証用識別情報」に相当する。さらに、引用発明において、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得」することから、「入居者の画像」と「入居者の属性情報」とを紐づけて記憶していることは明らかである。
したがって、上記ア、クを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「前記関係者情報記憶部は、複数の共同使用建物の関係者情報の記憶部であり、前記関係者情報として、関係者ごとに、認証用識別情報と属性情報とを、紐づけして記憶」する点で一致する。
コ 引用発明において、「選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象とする」から、ここで、「表示対象者」は「入居者」を意味することを考慮すると、「選択表示項目設定テーブル」は、入居者に対する表示項目の画像データと、入居者の属性情報とを紐づけて記憶していることは明らかである。また、引用発明の「入居者」及び「表示対象者」はともに、「表示項目の画像データ」を提供される者であるといえるから、本件補正発明の「提供情報の被提供者」に相当するといえる。
したがって、上記ア、クを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「前記提供情報記憶部は、関係者に対する提供情報と、前記提供情報の被提供者の属性情報とを紐づけして記憶」する点で一致する。
サ 引用発明において、「更にエントランスにカメラを備え、エントランスに入着した入居者を識別し、エントランスモニタに当該識別された入居者に対応した情報を提示する機能を設けてもよく」、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行」うことから、エントランスカメラは、マンションのエントランスで取得された対象者の画像を取得しているといえる。
したがって、引用発明の「エントランスカメラの画像」は、上記ア、ウを踏まえると、本件補正発明の「前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報」に相当し、また、引用発明は、本願発明1の「前記識別情報取得部は、前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報と、前記識別情報が取得された前記共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報とを、紐づけして取得」する構成と、「前記識別情報取得部は、前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報を取得」する点で共通するといえる。
シ 引用発明の「登録」は、本件補正発明の「記憶」に相当する。また、引用発明において、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得」することから、上記サを踏まえると、エントランスカメラの対象者の画像と入居者情報テーブルに登録された入居者の画像とが一致するかを判定し、画像が一致する場合、本人であると認証しているといえる。
したがって、上記ウ、エ、ケを踏まえると、引用発明は、本件補正発明の「前記認証部は、前記取得した対象者の識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報および前記共同使用建物識別情報が一致する場合、本人であると認証」する構成と、「前記認証部は、前記取得した対象者の識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報が一致する場合、本人であると認証」する点で共通する。
ス 引用発明において、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得し」、「選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象とする」から、上記オ、コ、シを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「前記提供情報選択部は、本人認証できた場合、前記記憶された提供情報のうち、前記認証用識別情報に紐づけされた関係者の属性情報と一致する前記被提供者の属性情報に紐づけされた提供情報を選択」する点で一致する。
セ 引用発明の「エントランスモニタ42」は、「各マンションのエントランス40に配備され」ているから、上記アを踏まえると、本件補正発明の「共同使用建物における」「表示部」に相当する。また、引用発明において、「選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象と」し、「当該表示項目の画像データを取得して表示」することから、上記ア、オ、カ、スを踏まえると、引用発明は、本件補正発明の「前記出力部は、前記選択した提供情報を、前記認証された共同使用建物識別情報で特定される共同使用建物における表示部に対して出力」する構成と、「前記出力部は、前記選択した提供情報を、共同使用建物における表示部に対して出力」する点で共通する。
ソ 引用発明において、「管理センターサーバ10のマンション管理情報データベースに登録されている当該マンションの選択表示項目設定テーブルの設定情報を取得し(S104)、選択する表示項目の優先度iの初期値を最も優先度の高い1に設定し(S106)、現在の日付、曜日、時刻を取得し(S108)、現在の日時に表示する優先度iの表示項目がある場合に(S110)、当該表示項目の画像データを取得して表示し(S116)、当該表示項目の表示時間が経過したら(S118)、優先度iをインクリメント(S120)し、全設定項目が終了するまでS108から繰り返し、全設定項目が終了したら(S122)、S104に戻って選択表示項目設定テーブルに設定されている優先度1の表示項目から繰り返し、表示項目には優先度が指定されており、エントランスモニタ42ではエントランスセンサ44からのエントランスへの人の入着検知信号d44に同期して常に優先度の高いものから順に表示され」ることから、引用発明は、本件補正発明の「表示制御部」に相当する構成を有しているといえる。
タ 引用発明において、「マンション端末20は、エントランスカメラの画像をキャプチャーし、入居者情報テーブルに登録された入居者の画像との照合を行い、所定の一致度が得られた場合に、入居者情報テーブルから当該入居者の属性情報を取得し、選択表示項目画面生成処理において、表示項目を選択する際に、選択表示項目設定テーブルに表示対象者の属性情報が指定されている場合には、取得された属性情報が登録されている属性情報と一致している表示項目を選択して表示対象と」し、「当該表示項目の画像データを取得して表示」することから、上記ウ-オ、セ、ソを踏まえると、引用発明は、本件補正発明の「前記表示制御部は、前記認証部が、連続して複数の識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、連続して前記提供情報を選択した場合に、先に選択された提供情報を一定時間表示した後、連続して次に選択された提供情報が表示されるように制御する」と、「前記表示制御部は、前記認証部が、識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、前記提供情報を選択した場合に、選択された提供情報が表示されるように制御する」点で共通する。
チ 引用発明の「マンション情報管理システム」は、「マンションを管理する管理センターに設置され、管理対象マンションの情報を一括管理する管理センターサーバ10と、管理センターにより管理される各マンションに配備され、管理センターサーバ10から提供される情報を受信するマンション端末20と、各マンションのエントランス40に配備され、マンション端末20により生成された画像を表示するエントランスモニタ42とを備え」るものであるから、情報を提供する装置であるといえる。
したがって、引用発明の「マンション情報管理システム」は、本件補正発明の「情報提供装置」に相当する。
したがって、本件補正発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「記憶部、識別情報取得部、認証部、提供情報選択部、および出力部を有し、前記記憶部は、関係者情報記憶部と、提供情報記憶部とを有し、前記関係者情報記憶部は、続きを表示(全18行)複数の共同使用建物の関係者情報の記憶部であり、前記関係者情報として、関係者ごとに、認証用識別情報と属性情報とを、紐づけして記憶し、前記提供情報記憶部は、関係者に対する提供情報と、前記提供情報の被提供者の属性情報とを紐づけして記憶し、前記識別情報取得部は、前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報を取得し、前記認証部は、前記取得した対象者の識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報が一致する場合、本人であると認証し、前記提供情報選択部は、本人認証できた場合、前記記憶された提供情報のうち、前記認証用識別情報に紐づけされた関係者の属性情報と一致する前記被提供者の属性情報に紐づけされた提供情報を選択し、前記出力部は、前記選択した提供情報を、共同使用建物における表示部に対して出力し、さらに、表示制御部を有し、前記表示制御部は、前記認証部が、識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、前記提供情報を選択した場合に、選択された提供情報が表示されるように制御することを特徴とする情報提供装置。」
(相違点1)
関係者情報記憶部において、本件補正発明では、「前記属性情報は、前記関係者が使用する共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報を含」むのに対し、引用発明では、共同使用建物識別情報について特定されていない点。
(相違点2)
識別情報取得部において、本件補正発明では、「前記共同使用建物のエントランスで取得された対象者の識別情報と、前記識別情報が取得された前記共同使用建物を特定する共同使用建物識別情報とを、紐づけして取得」するのに対し、引用発明では、共同使用建物識別情報について特定されていない点。
(相違点3)
認証部において、本件補正発明では、「前記取得した対象者の識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報と、前記記憶部に記憶した認証用識別情報およびそれに紐づけされた共同使用建物識別情報とが、一致するかを判定し、前記識別情報および前記共同使用建物識別情報が一致する場合、本人であると認証」するのに対し、引用発明では、共同使用建物識別情報について特定されていない点。
(相違点4)
出力部において、本件補正発明では、「前記選択した提供情報を、前記認証された共同使用建物識別情報で特定される共同使用建物における表示部に対して出力」するのに対し、引用発明では、共同使用建物識別情報について特定されていない点。
(相違点5)
表示制御部において、本件補正発明では、「前記認証部が、連続して複数の識別情報を判定し、かつ、前記提供情報選択部が、連続して前記提供情報を選択した場合に、先に選択された提供情報を一定時間表示した後、連続して次に選択された提供情報が表示されるように制御する」のに対し、引用発明では、連続に係る構成について特定されていない点。
(5)判断
以下、相違点について検討する。
ア 相違点1-4について
上記相違点1-4は、「共同使用建物識別情報」に関するものである点で互いに関連しているので、まとめて検討する。
上記(3)のとおり、「各集合住宅の識別情報(本件補正発明の「共同使用建物識別情報」に相当。)に関連付けて情報を管理すること」は、本願の優先日前における周知技術である。
したがって、引用発明において、上記周知技術を適用し、マンションの識別情報と当該マンションの入居者の画像とを紐づけ、また、マンションの識別情報と当該マンションのエントランスモニタ42とを紐づけることにより、上記相違点1-4の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
イ 相違点5について
マンションのエントランスにおいて、入居者が連続して入ってくることは、一般的によく発生する事象である。そして、引用発明でそのような事象が発生した場合、先に入ってきた入居者の属性情報に応じて選択された表示項目の画像データを一定時間表示した後、次に入ってきた入居者の属性情報に応じて選択された表示項目の画像データを表示することになることは、当業者にとって自明なことである。
そして、上記(4)のとおり、「カメラからの閲覧者の属性に基づいて、予測した閲覧者の属性情報に応じて特定される情報を表示する情報表示装置において、現在表示している情報が終了した時点での閲覧者の属性の予測が可能であるとき、予測した予測値をもとに、次に表示すべき情報を決定し、その情報を表示すること」は、本願の優先日前における周知技術であるから、上記の引用発明の場合において、上記周知技術を適用すると、先に入ってきた入居者の属性情報に応じて選択された表示項目の画像データを一定時間表示した後、その終了時点で、すなわち連続して、次に入ってきた入居者の属性情報に応じて選択された表示項目の画像データを表示することとなることは、当業者にとって自明なことであるといえる。
したがって、引用発明において、上記周知技術を適用し、上記相違点5の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
ウ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
エ したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和4年6月7日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1-8に係る発明は、令和3年10月8日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1-8に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1-8に係る発明は、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「表示制御部」に係る限定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(4)、(5)に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-008691