商標拒絶査定不服審判
2022-008022
ダイヤカンパニーリミテッド、ダイヤ
- 審判番号
- 2022-008022
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-127220
- 請求日
- 2022年05月27日
- 審決日
- 2023年12月20日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ダイヤコーポレーション
- 【請求人代理人】辻田 朋子
- 【請求人代理人】下田 一徳
- 【請求人代理人】樋口 頼子
- 【請求人代理人】中川 慶太
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .261-Z (W35) / T18 .262-Z (W35) / T18 .263-Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-127220拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし、令和2年8月28日に登録出願された商願2020-106628に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同3年10月13日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年10月28日付けで拒絶理由の通知がされ、同年12月15日受付で意見書が提出されたが、同4年3月4日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年5月27日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由(要旨)
1 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下「引用商標」という。)は、次の2のとおりであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
そして、原査定は、本願商標は、引用商標と類似であって、その指定商品と類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
2 登録第6237754号商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成31年3月1日に登録出願、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」を含む第12類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年3月19日に設定登録されたものである。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)商標の類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、左に円及び略長方形からなる図形を配し、中央に「DAIYA」の文字を太字で大きく表し、右に「co.,ltd.」の文字を細字で小さく表した構成からなるものである。
そして、本願商標の構成中、図形部分と文字部分とは、重なり合うことなく、視覚上明確に分離して観察されるものである。
また、本願商標の構成中、図形部分と文字部分とを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情も見いだせない。
そうすると、本願商標の構成中、図形部分と文字部分とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められない。
また、本願商標の構成中「co.,ltd.」の文字部分は、法人組織を表したものと認識されるものであるから、自他役務の識別標識としての機能はないか弱い部分であるといえる。
他方、本願商標の構成中「DAIYA」の文字部分は、中央に太字で大きく表されているものであるから、本願商標に接する取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、本願商標は、その構成中「DAIYA」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中「DAIYA」の文字部分から、「ダイヤ」の称呼を生じ、「ダイヤ(ダイヤモンド)」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、灰色で縁取られた赤色の略四角形内に、中央に大きく太字の白抜きで表された「Daiya」の文字及びその下に小さく細字の白抜きで表された「Joy Life Design」の文字を配した構成からなるものである。
引用商標の構成中、略四角形部分は、その態様からして、単なる輪郭又は装飾と認識されるものといえるから、自他商品の識別標識としての機能を果たさない部分といえる。
一方、引用商標の構成中の文字部分については、「Daiya」の文字部分と「Joy Life Design」の文字部分とが、文字の太さ及び大きさを異にしているため、視覚上明確に分離して観察されるものである。
また、「Daiya」の文字部分と「Joy Life Design」の文字部分とは、全体として特定の観念を生じるものとはいえず、他に、両者を常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情も見いだせない。
そして、引用商標の構成中「Daiya」の文字部分は、中央に大きく太字で表されていることからすると、該文字部分は、引用商標に接する取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、引用商標は、その構成中「Daiya」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その構成中「Daiya」の文字部分から、「ダイヤ」の称呼を生じ、「ダイヤ(ダイヤモンド)」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
そこで、本願商標の構成中「DAIYA」の文字部分と引用商標の構成中「Daiya」の文字部分とを比較すると、両者は、大文字か小文字かの違いはあるものの、「DAIYA(Daiya)」の構成文字を共通にするものであるから、外観において近似した印象を与えるものである。
また、両者は、いずれも「ダイヤ」の称呼及び「ダイヤ(ダイヤモンド)」の観念を生じるものであるから、称呼及び観念を共通にする。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛らわしい類似する商標と判断するのが相当である。
(2)本願商標の指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定役務は「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であるところ、「身の回り品」には「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」が含まれるといえるから、「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」には「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」も含まれるといえる。
そうすると、本願商標の指定役務中「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と引用商標の指定商品中「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」とは、役務の提供と商品の製造・販売が同一の事業者によって行われることがあり、役務の提供場所と商品の販売場所が一致し、需要者の範囲も一致するといえる。
してみると、本願商標の指定役務中「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と引用商標の指定商品中「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」とは、類似するものというべきである。
(3)小括
以上により、本願商標は、引用商標に類似する商標であって、引用商標の指定商品と類似する役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」との関係において、「DAIYA」又は「Daiya」の文字は、化粧用具・身飾品を始めとする身の回り品の原材料等に用いられることから、出所識別標識としての機能を強く発揮するものではなく、本願商標及び引用商標の称呼及び観念の共通性をもって、両商標の出所の混同を生じるものではない旨主張し、証拠方法として数件のウェブサイトの写しを提出している。
請求人の提出に係る証拠によれば、毛先がダイヤモンドのような形にそろえられた「化粧ブラシ」が広告されているウェブサイトが1件存在することが認められる。
しかしながら、これのみによって、本願商標及び引用商標の構成中「DAIYA」又は「Daiya」の文字部分を商品の形状を表したものと認識されるとはいえない。
他に、本願商標及び引用商標に接する取引者、需要者が、本願商標及び引用商標の構成中「DAIYA」又は「Daiya」の文字部分を商品の形状を表したものと認識するというべき事情は見いだせない。
そうすると、「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」との関係において、本願商標及び引用商標の構成中「DAIYA」又は「Daiya」の文字部分が、出所識別標識としての機能を強く発揮するものではないということはできない。
なお、本願商標の指定役務中、引用商標の指定商品と類似するものは、「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であるから、たとえ「身の回り品」に「身飾品」が含まれ、「ダイヤモンド」が「身飾品」の原材料に用いられるとしても、上記1(2)判断を左右するものではない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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