2022-006430
アプリケーションにおける画像を処理する方法、装置、機器端末及び記憶媒体
- 審判番号
- 2022-006430
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-513636外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年04月27日
- 審決日
- 2023年02月28日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】宮崎 修
- 分類
- P18 .537-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 14項目
第1 手続の経緯
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本願は、2018年(平成30年)9月4日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2017年9月7日 中国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
出
第2 原査定の概要
原査定(令和3年12月22日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
本願請求項1~4,8~11,15,16に係る発明は、以下の引用文献1~3に記載された発明に基づいて、本願請求項5~7,12~14に係る発明は、以下の引用文献1~4に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第3 本願発明
本願請求項1~14に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明14」という。)は、令和4年11月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~14に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1,7は次のとおりの発明である。
「【請求項1】端末装置が実行する、アプリケーションにおける画像の処理方法であって、前記端末装置が、前記端末装置が実行するアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信すること、続きを表示(全11行)前記画像がトリガーされることによる、絵文字ファイルを生成する命令に基づいて、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこと、前記絵文字編集ツールと、前記画像をトリガーする絵文字編集操作とにより、前記画像に対応する自作絵文字画像を取得すること、及び前記自作絵文字画像に対応し、かつ前記アプリケーションに構成される自作絵文字ファイルを生成することであって、前記自作絵文字ファイルが前記アプリケーションに呼び出されることで前記アプリケーションが自ら構成した特定機能を実現し、前記特定機能が絵文字作成機能とは異なることを含み、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこととは、前記絵文字編集ツールが前記アプリケーションにリソースファイルとして記憶されており、対応する操作が検出されると、インターフェース関数により呼び出され、起動され、前記アプリケーションのインターフェースに表示されることを指し、前記アプリケーションはソーシャルアプリケーションであり、前記画像は前記ソーシャルアプリケーションのトークで受信又は送信される画像であり、前記アプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信することは、前記ソーシャルアプリケーションのトークインターフェースにおいて、受信及び/又は送信される画像の表示が行われるときに、前記ソーシャルアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信することであって、前記絵文字ファイル生成命令によって、表示される画像のために生成される自作絵文字ファイルが、前記ソーシャルアプリケーションに呼び出され、トークで絵文字画像を渡す機能を実現するために用いられることを含む、処理方法。」
「【請求項7】端末装置に構成される、アプリケーションにおける画像の処理装置であって、アプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信するように構成される命令受信ユニットと、前記画像がトリガーされることによる、絵文字ファイルを生成する命令に基づいて、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すように構成される絵文字編集呼び出しユニットと、前記絵文字編集ツールと、前記画像をトリガーする絵文字編集操作とにより、前記画像に対応する自作絵文字画像を取得するように構成される自作絵文字取得ユニットと、前記自作絵文字画像に対応し、かつ前記アプリケーションに構成される自作絵文字ファイルを生成するように構成される設定ユニットであって、前記自作絵文字ファイルが前記アプリケーションに呼び出されることで前記アプリケーションが自ら構成した特定機能を実現する設定ユニットと、を含み、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこととは、前記絵文字編集ツールが前記アプリケーションにリソースファイルとして記憶されており、対応する操作が検出されると、インターフェース関数により呼び出され、起動され、前記アプリケーションのインターフェースに表示されることを指し、前記アプリケーションはソーシャルアプリケーションであり、前記画像はソーシャルアプリケーションにおけるトークで受信又は送信される画像であり、前記命令受信ユニットは、さらに、前記ソーシャルアプリケーションのトークインターフェースにおいて、受信及び/又は送信される画像の表示が行われるときに、前記ソーシャルアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信するように構成され、前記絵文字ファイル生成命令によって、表示される画像のために生成される自作絵文字ファイルが、前記ソーシャルアプリケーションに呼び出され、トークで絵文字画像を渡す機能を実現するために用いられる、処理装置。」
なお、本願発明2~6,本願発明8~12は、それぞれ、本願発明1、本願発明7を減縮した発明であり、本願発明13、本願発明14は、それぞれ、本願発明1を引用する「端末装置」、「記憶媒体」の発明である。
第4 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1
(1)原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は当審による。以下同様。)。
「[図:0001394977000001.jpg]」
(当審訳: [0072] 再び図2を参照すると、これは、本発明の一実施形態による、カスタム絵文字を共有するための別の方法の概略フローチャートであり、この実施形態で説明される端末は、カメラなどのデバイスを備えており、ユーザは、ユーザの現在の絵文字画像を取得する。前記方法には次のものが含まれる:
[0073] S201:前記端末がカスタム絵文字のトリガー操作を検出すると、端末はカメラを起動し、撮影された絵文字画像を取得する。
[0074] 具体的には、インスタントメッセージングアプリケーションのマンマシンインターフェイスにカスタム画像撮影ボタンを設定し、ユーザがボタンをクリックすると、端末のカメラを起動し、ユーザの現在の絵文字画像を取得するための写真を撮影する。
[0075] S202:前記端末は、このとき、前記インスタントメッセージングアプリケーションの画像編集領域に、前記絵文字画像をオリジナル絵文字画像として表示する。
[0076] 撮影後、端末OS(例えばApple社のIOS)のカメラ構築ブロックが提供するapi(アプリケーションプログラミングインターフェース)から画像データを取得することができ、前記画像編集領域に前記オリジナル絵文字画像を再描画する。同時に、前記インスタントメッセージングアプリケーションがサポートする画像編集ツールの一部を前記画像編集領域に表示し、前記オリジナル絵文字画像をユーザが編集できるようにしてもよい。
[0077] S203:前記端末は、取得した編集操作コードに従って、表示された前記オリジナル絵文字画像を編集する。キーボードやタッチパネルでユーザが選択した編集ツールに従って、オリジナル絵文字画像を編集して再描画し、編集後の画像を前記画像編集領域に表示させる。
[0078] S204:前記端末は、前記編集が完了した後、サーバに保存要求を送信し、前記保存要求には、前記インスタントメッセージングアプリケーションにログインするためのアカウント情報および前記カスタム絵文字情報が含まれる。
[0079] S205:前記サーバは、前記保存要求からのカスタム絵文字情報を、前記アカウント情報に対応する絵文字ギャラリーに格納する。
[0080] S206:前記サーバは、前記アカウント情報のマルチログイン時に、前記共有ログイン端末に通知情報を送信し、前記カスタム絵文字情報に基づく前記絵文字ギャラリーの更新を促す。)
(2)上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「カスタム絵文字を共有するための方法であって、端末は、カメラを備えており、インスタントメッセージングアプリケーションのマンマシンインターフェイスにカスタム画像撮影ボタンを設定し、ユーザがボタンをクリックすると、端末のカメラを起動し、ユーザの現在の絵文字画像を取得するための写真を撮影し、前記端末は、このとき、前記インスタントメッセージングアプリケーションの画像編集領域に、前記絵文字画像をオリジナル絵文字画像として表示し、前記インスタントメッセージングアプリケーションがサポートする画像編集ツールの一部を前記画像編集領域に表示し、キーボードやタッチパネルでユーザが選択した編集ツールに従って、オリジナル絵文字画像を編集して再描画し、編集後の画像を前記画像編集領域に表示させ、前記端末は、前記編集が完了した後、サーバに保存要求を送信し、前記サーバは、前記保存要求からのカスタム絵文字情報を、前記アカウント情報に対応する絵文字ギャラリーに格納する、方法。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。
「写真をタップで閲覧できないを回避写真が閲覧できない状況を回避する方法は簡単です。友だちから送られてきた写真を、トーク上で画像をタップするだけです。なお、自分が投稿した写真は期限切れがありません。[図:0001394977000002.jpg]続きを表示(全12行)期間が過ぎると保存できなくなるので注意!同じ画面の下部にはいくつかメニューがあるのでご紹介します。画面下部の共有ボタンを押すと、それぞれ「ホームに投稿」「他のトークへ送信」「その他アプリで共有」が行えます。特に「他のトークへ送信」は、もらった写真を転送をする際に役立ちます。おもしろ写真を別の友だちに送る時に有効です。[図:0001394977000003.jpg]トーク画面上の写真をタップ(左)画面下部左の共有ボタンタップ時(右)画像の下にあるのが加工ボタン。『LINE Camera』をダウンロードしていれば、写真の加工と保存、そのあとに友だちや「ホーム」へ投稿できます。[図:0001394977000004.jpg]加工ボタン(左)写真の加工画面(右」
3 引用文献3
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献3には、図面とともに、次の記載がある。
「LINEの最新版(LINE 7.3.0)で、画像を送信する際に、インスタのように文字を入れたり、らくがきしたりできるようになりました☆ LINEアプリ内で画像をトリミングすることもできるんです。これらの便利な機能の使い方を紹介します。」
「地味に面倒だった画像のトリミングがLINEアプリ内で可能に!今まではできなかった、画像のトリミングが可能になりました☆[図:0001394977000005.jpg]アプトピライターのポッポくんを隠し撮りしましたやり方はまず、送信したい画像をダブルタップで開いて、左下にある画像編集ツールの左から2番目のアイコンをタップします。[図:0001394977000006.jpg]すると、色んなサイズにトリミングすることができます丶(^o^)丿編集後、「送信」をタップすると、トリミングされたサイズでトークに送信されます♪」
4 引用文献4
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献4には、図面とともに、次の記載がある。
「[図:0001394977000007.jpg]」(8頁6~9行)
(当審訳: 図3fのようにユーザが絵文字にしたい画像上にキャプチャ領域(320)を正確に位置させた状態でマウス左ボタンクリックを解除(第2マウスイベント)すると、図3gのように画面拡大ウィンドウ(310)オーバーキャプチャ領域(320)が消え、選択された絵文字画像(330)がマイ絵文字ウィンドウにさらに表示される。このように選択された絵文字画像(330)は、適切な画像ファイルの形態でユーザコンピュータのハードディスクに記憶される。)
(図3f)「
[図:0001394977000008.jpg]
」
(図3g)「
[図:0001394977000009.jpg]
」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明の「カスタム絵文字を共有するための方法」は、「端末」において、「前記インスタントメッセージングアプリケーションがサポートする画像編集ツールの一部を前記画像編集領域に表示し、キーボードやタッチパネルでユーザが選択した編集ツールに従って、オリジナル絵文字画像を編集して再描画し、編集後の画像を前記画像編集領域に表示させ」る工程、すなわち「インスタントメッセージングアプリケーション」における「オリジナル絵文字画像」を処理する工程を含むものである。
そして、引用発明の「端末」、「インスタントメッセージングアプリケーション」、「オリジナル絵文字画像」は、それぞれ、本願発明1の「端末装置」、「アプリケーション」、「画像」に相当する。
よって、引用発明の「カスタム絵文字を共有するための方法」と、本願発明1とは、後述する相違点を除き、
「端末装置が実行する、アプリケーションにおける画像の処理方法」
である点で一致する。
(イ)引用発明の「端末」は、「前記インスタントメッセージングアプリケーションの画像編集領域に、前記絵文字画像をオリジナル絵文字画像として表示し、前記インスタントメッセージングアプリケーションがサポートする画像編集ツールの一部を前記画像編集領域に表示し、キーボードやタッチパネルでユーザが選択した編集ツールに従って、オリジナル絵文字画像を編集して再描画し、編集後の画像を前記画像編集領域に表示させ」るとの動作を行うから、「インスタントメッセージングアプリケーション」に「表示」される「オリジナル絵文字画像」に対応する「ユーザ」による「画像編集ツール」の「選択」を受信し、当該「選択」に基づいて、「インスタントメッセージングアプリケーションの画像編集領域」に「表示」された「画像編集ツール」を呼び出し、当該「画像編集ツール」と、「オリジナル絵文字画像を編集」する操作とにより、「オリジナル絵文字画像」に対応する「編集後の画像」を取得するといえる。
そして、引用発明における「ユーザ」による「画像編集ツール」の「選択」は、それによって「編集後の画像」が「カスタム絵文字」として生成されることになるから、本願発明1の「絵文字ファイル生成命令」と、「絵文字生成命令」である点で共通する。この点は、本願発明1の「絵文字ファイルを生成する命令」(「絵文字ファイル生成命令」と同義であると解される。)との対比においても同様である。
また、引用発明の「インスタントメッセージングアプリケーションの画像編集領域」に「表示」された「画像編集ツール」、「編集後の画像」は、それぞれ、本願発明1の「前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツール」、「自作絵文字画像」に相当し、引用発明の「オリジナル絵文字画像を編集」する操作と、本願発明1の「前記画像をトリガーする絵文字編集操作」とは、「絵文字編集操作」である点で共通する。
以上の点について、上記(ア)を踏まえると、引用発明の「端末」における上記動作と、本願発明1の
「前記端末装置が、前記端末装置が実行するアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信すること、前記画像がトリガーされることによる、絵文字ファイルを生成する命令に基づいて、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこと、前記絵文字編集ツールと、前記画像をトリガーする絵文字編集操作とにより、前記画像に対応する自作絵文字画像を取得すること」
とは、
「前記端末装置が、前記端末装置が実行するアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字生成命令を受信すること、絵文字を生成する命令に基づいて、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこと、前記絵文字編集ツールと、絵文字編集操作とにより、前記画像に対応する自作絵文字画像を取得すること」
である点で一致する。
(ウ)引用発明の「インスタントメッセージングアプリケーション」は、メッセージを送受信するための通信用のアプリケーションであるから、引用発明と本願発明1における
「前記アプリケーションはソーシャルアプリケーションであ」る
こととは、
「前記アプリケーションは通信用のアプリケーションであ」る
という点で共通する。
イ したがって、本願発明1と引用発明とは以下の点で一致する。
(一致点)
「端末装置が実行する、アプリケーションにおける画像の処理方法であって、前記端末装置が、前記端末装置が実行するアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字生成命令を受信すること、絵文字を生成する命令に基づいて、前記アプリケーションに埋め込まれた絵文字編集ツールを呼び出すこと、前記絵文字編集ツールと、絵文字編集操作とにより、前記画像に対応する自作絵文字画像を取得することを含み、前記アプリケーションは通信用のアプリケーションである、方法。」
ウ また、本願発明1と引用発明とは以下の点で相違する。
(相違点1)
「絵文字生成命令」が、本願発明1では「絵文字ファイル生成命令」であるのに対して、引用発明では、「ユーザ」による「画像編集ツール」の「選択」であって、「編集後の画像」を「ファイル」として生成することが特定されるものではない点。
(相違点2)
本願発明1の「絵文字ファイルを生成する命令」は、「前記画像がトリガーされることによる」ものであるのに対して、引用発明の「ユーザ」による「画像編集ツール」の「選択」は、「前記インスタントメッセージングアプリケーションがサポートする多数の画像編集ツールを前記画像編集領域に表示し、キーボードやタッチパネルでユーザが選択」することによるものである点。
(相違点3)
本願発明1の「絵文字編集操作」は、「前記画像をトリガーする」ものであるのに対して、引用発明の「オリジナル絵文字画像を編集」する操作は、その内容が特定されるものではない点。
(相違点4)
本願発明1は、「前記自作絵文字画像に対応し、かつ前記アプリケーションに構成される自作絵文字ファイルを生成することであって、前記自作絵文字ファイルが前記アプリケーションに呼び出されることで前記アプリケーションが自ら構成した特定機能を実現し、前記特定機能が絵文字作成機能とは異なることを含」むものであるのに対して、引用発明は、そのような構成を含むものではない点。
(相違点5)
本願発明1では、「通信用のアプリケーション」が「ソーシャルアプリケーション」であるとともに、「前記画像は前記ソーシャルアプリケーションのトークで受信又は送信される画像であ」るのに対して、引用発明では、「通信用のアプリケーション」が「インスタントメッセージングアプリケーション」であり、当該アプリケーションにおける「オリジナル絵文字画像」が「カメラ」で「撮影」された「写真」である点。
(相違点6)
本願発明1は、「前記アプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信すること」が「前記ソーシャルアプリケーションのトークインターフェースにおいて、受信及び/又は送信される画像の表示が行われるときに、前記ソーシャルアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信することであって、前記絵文字ファイル生成命令によって、表示される画像のために生成される自作絵文字ファイルが、前記ソーシャルアプリケーションに呼び出され、トークで絵文字画像を渡す機能を実現するために用いられることを含む」ものであるのに対して、引用発明は、そのような構成を含むものではない点。
(2)判断
事案に鑑みて、相違点6について先に検討する。
相違点6に係る構成における「前記ソーシャルアプリケーションのトークインターフェースにおいて、受信及び/又は送信される画像の表示が行われるときに、前記ソーシャルアプリケーションに表示される画像に対応する絵文字ファイル生成命令を受信することであって、前記絵文字ファイル生成命令によって、表示される画像のために生成される自作絵文字ファイルが、前記ソーシャルアプリケーションに呼び出され」るとの事項については、引用文献1~4のいずれにも記載されておらず、本願の出願日前において周知技術であったともいえない。
引用文献2には、「写真が閲覧できない状況を回避する方法として、写真を、トーク上で画像をタップする」こと、及び、「同じ画面の下部にはいくつかメニューがあり、画像の下にあるのが加工ボタンにより、写真の加工と保存、そのあとに友だちや「ホーム」へ投稿できること」が記載されていると認められ、また、引用文献3には、「LINEで、画像を送信する際に文字を入れたり、らくがきしたりできること」、及び、「送信したい画像をダブルタップで開いて、左下にある画像編集ツールのアイコンをタップするとトリミングすることができ、編集後、「送信」をタップすると、トリミングされたサイズでトークに送信されること」が記載されていると認められるが、相違点6に係る上記の事項について記載されているとはいえない。
よって、他の相違点について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1~4に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2~14について
本願発明7は、本願発明1に対応する「処理装置」の発明であり、実質的に本願発明1と発明のカテゴリが相違するのみである。
また、本願発明2~6,本願発明8~12は、それぞれ、本願発明1、本願発明7を減縮した発明であり、本願発明13、本願発明14は、それぞれ、本願発明1を引用する「端末装置」、「記憶媒体」の発明である。
そうすると、本願発明2~14も、相違点6に係る技術的事項を(実質的に)有するものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1~4に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 原査定についての判断
本願発明1~14は相違点6に係る技術的事項を(実質的に)有するものであり、上記第5のとおり、引用文献1~4に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
当審が令和4年10月25日付けで通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
この出願は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
請求項1には、「エモティコンファイル」、「エモティコン編集ツール」等、「エモティコン」との用語を含む記載があるが、当該用語は本願明細書に記載されていないため、当該用語がどのような概念を意味するのか、本願明細書の記載を参酌しても明らかでない。
また、上記用語は他の請求項にも記載されており、当該用語が記載されている請求項を引用する請求項を含め、請求項1~16に係る発明は明確でない。
これに対して、令和4年11月9日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の各請求項の記載は、「エモティコン」との用語を含まないものとされている。
よって、当審拒絶理由は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-006430