2022-002759
振動式センサ用に駆動信号を生成する方法
- 審判番号
- 2022-002759
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-149405外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年02月24日
- 審決日
- 2022年10月18日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】マイクロ モーション インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】特許業務法人 有古特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G01N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 22項目
第1.手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)4月18日(パリ条約による優先権主張2013年4月23日 米国)を国際出願日とする特願2016-510709号の一部を平成29年7月11日に新たな特許出願とした特願2017-135247号の一部を、さらに令和元年8月16日に新たな外国語書面出願としたものであって、令和2年8月18日付けで拒絶理由が通知され、同年11月24日付けで意見書及び誤訳訂正書(以下「本件誤訳訂正書」という。)が提出され、令和3年4月16日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年7月9日付けで意見書が提出され、同年10月18日付けで拒絶査定されたところ、令和4年2月24日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2.原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。ここで、本件誤訳訂正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~13に係る各発明を、それぞれ「本願発明1」~「本願発明13」という。
1 拒絶の理由
本願発明1~13は、引用文献1に記載された発明および引用文献2~5に記載された技術事項や周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
2 引用文献等一欄
引用文献1.特表2004-511771号公報
引用文献2.特開2002-291264号公報
引用文献3.国際公開第2005/088823号
引用文献4.特表2009-511934号公報
引用文献5.特表2009-509167号公報
第3.本願各発明
本願発明1~13は、本件誤訳訂正書で補正された特許請求の範囲の請求項1~13に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。ここで、独立請求項である請求項1および7において、各構成の冒頭に付した「A」などは当審にて付した分説記号であり、以下、該各構成について該分説記号を用い「構成A」などという。後記する引用発明についても同様である。
「 【請求項1】A 振動式センサ(5)の駆動信号を生成する方法(600)であって、B 振動信号を付与するように構成された振動要素(104、510)を振動させる工程と、C 受信回路(134)を用いて前記振動要素(104、510)から振動信号を受信する工程と、続きを表示(全54行)D 前記受信回路(134)及び前記振動要素(104、510)に連結された駆動回路(138)を用いて、所定の周波数にて前記振動要素(104、510)を振動させる駆動信号を生成する工程と、E 測定された位相差φmを決定するために、生成された駆動信号の位相を振動信号の位相と比較する工程と、F 測定された位相差φmと目標位相差φtと比較して、測定された位相差φmが目標位相差φtであるかを決定する工程と、G 測定された位相差φmと目標位相差φtとの比較に基づいて、コマンド周波数ωを決定する工程であって、G1 測定された位相差φmが目標位相差φtに等しければ、コマンド周波数ωは前記振動要素の周波数であり、G2 測定された位相差φmが目標位相差φtより大きければ、コマンド周波数ωは減少され、G3 測定された位相差φmが目標位相差φt未満であれば、コマンド周波数ωは増加されるように決定される工程と、H 駆動回路(138)の開ループ駆動部(147)の信号生成器(147c)にコマンド周波数ωを供給する工程を備え、I 前記駆動信号は駆動回路(138)内の開ループ駆動部(147)の信号生成器(147c)によってコマンド周波数ωにて生成される、J 方法(600)。【請求項2】更に、位相検知器を用いて、駆動信号と振動信号の少なくとも1つから、少なくとも1つの周波数成分を除去する工程を備える、請求項1に記載の方法(600)。【請求項3】前記生成された駆動信号の位相を振動信号の位相と比較する工程は、駆動信号と振動信号の相関付けを実行する工程を備える、請求項1に記載の方法(600)。【請求項4】前記駆動信号を振動信号と比較する工程は、駆動信号及び振動信号の何れか1つに複素共役を実行する工程と、該共役を実行された駆動信号及び振動信号の一方を、複素共役を実行されていない駆動信号及び振動信号の他方と掛け合わせる工程を備える、請求項1に記載の方法(600)。【請求項5】更に、前記測定された位相差φmが目標位相差φtにあるときは、流体密度を測定する工程を備える、請求項1に記載の方法(600)。【請求項6】前記信号生成器(147c)を用いてコマンド周波数ωにて駆動信号を生成する工程は、駆動シンセサイザ(544)を用いて合成された駆動信号を形成する工程と、デジタル/アナログコンバータ(534)を用いて合成された駆動信号を生成された駆動信号に変換する工程を含む、請求項1に記載の方法(600)。【請求項7】7B 振動信号を付与するように構成された振動要素(104、510)と、7C 該振動要素(104)から振動信号を受信する受信回路(134)と、7D1 前記受信回路(134)及び振動要素(104)に連結された駆動回路(138)を備え、7D2 該駆動回路(138)は所定の周波数にて振動要素(104、510)を振動させる駆動信号を生成し、7E 測定された位相差φmを決定するために、生成された駆動信号の位相と振動信号の位相とを比較して、7G 測定された位相差φmと目標位相差φtとの比較に基づいて、コマンド周波数ωを決定し、7G1 測定された位相差φmが目標位相差φtに等しければ、コマンド周波数ωは前記振動要素の周波数であり、7G2 測定された位相差φmが目標位相差φtより大きければ、コマンド周波数ωは減少され、7G3 測定された位相差φmが目標位相差φt未満であれば、コマンド周波数ωは増加されるように決定し、7H 駆動回路(138)の開ループ駆動部(147)の信号生成器(147c)にコマンド周波数ωを供給するように構成され、7I 前記駆動信号は駆動回路(138)内の開ループ駆動部(147)の信号生成器(147c)によってコマンド周波数ωにて生成される、7J 振動式センサ(5)。【請求項8】前記駆動回路(138)は更に、位相検知器(147b)を用いて、駆動信号と振動信号の少なくとも1つから、少なくとも1つの周波数成分を除去するように構成される、請求項7に記載の振動式センサ(5)。【請求項9】前記駆動回路(138)は更に、駆動信号と振動信号の相関付けを実行するように構成されている、請求項7に記載の振動式センサ(5)。【請求項10】前記駆動回路(138)は更に、駆動信号及び振動信号の何れか1つに複素共役を実行する工程と、該共役を実行された駆動信号及び振動信号の一方を、複素共役を実行されていない駆動信号及び振動信号の他方と掛け合わせる工程を実行するように構成されている、請求項7に記載の振動式センサ(5)。【請求項11】前記駆動回路(138)は更に、測定された位相差φmが目標位相差φtにあるときは、流体の密度を測定するように構成されている、請求項7に記載の振動式センサ(5)。【請求項12】前記駆動回路(138)は、位相検知器(147b、542)を備え、該位相検知器(147b)は、駆動信号の位相及び振動信号の位相の比較からコマンド周波数ωを決定し、該コマンド周波数ωを信号生成器(147c)に供給するように構成されている、請求項7に記載の振動式センサ(5)。【請求項13】前記信号生成器(147c)は、合成された駆動信号を形成するように構成された駆動シンセサイザ(544)と、合成された駆動信号を生成された駆動信号に変換するように構成されたデジタル/アナログコンバータ(534)を備える、請求項7に記載の振動式センサ(5)。」
第4.引用文献・引用発明等
1 引用文献1の記載事項
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原査定で引用した引用文献1には次の記載がある。
(1)発明の詳細な説明欄の記載事項
「【0001】本発明は、振動可能なユニット、駆動/受信ユニット及び制御/評価ユニットを有し、前記振動可能なユニットが容器内部の規定された測定位置内に配置されており、もしくは振動ユニットが、規定された浸漬(しんし)深さまで媒体内に浸漬するように設置されており、かつ駆動/受信ユニットが振動可能なユニットを励振するかもしくは駆動/受信ユニットが振動可能なユニットの振動を受信する、容器内の媒体の粘度を測定及び/又は監視する装置に関する。・・・【0018】続きを表示(全22行)本発明による装置の最後に挙げた選択的な有利な1実施態様によれば、制御/評価ユニットに信号発生器が配属されており、該信号発生器は、駆動ユニットを、振動可能なユニットが漸進的に異なる振動周波数で振動する(この場合、振動周波数は選択された周波数帯域の範囲内にある)(→周波数掃引)ように制御する。・・・【0022】図1は、種々の減衰係数ξを有する媒体内の振動可能なユニット2の3つの周波数/位相曲線をを示す。3つの曲線の折り返し点は、実質的に膜の剛性及び振動部材の質量によって決定される共振周波数frである。図1から明らかなように、振動可能なユニット2の駆動信号と応答信号の間の位相φは90°の共振の場合にある。低い減衰(減衰係数ξ1)の場合には、既に僅かな位相変化dfが180°の急激な位相変化を生じる(位相変化は急激に行われる)。より大きな減衰係数ξ2、ξ3の場合には、0°から180°への位相変化は程度の差こそあれなめらかに行われる。一定の周波数及び位相範囲においては、周波数/位相曲線は直線的経過を示し、この場合勾配は媒体による減衰に依存する。・・・【0025】図4は、本発明による装置1の第1実施例のブロック図を示す。この第1実施態様によれば、漸進的に2つの所定の位相φ1、φ2が駆動振動と応答信号との間に設定される。両者の位相値φ1、φ2の設定は、以下になお詳細に説明する励振回路9を介して行われる。引き続き、位相値φ1、φ2と結合された周波数値f1、f2が決定される。引き続き、周波数変化df=f2-f1により、記憶されたデータを採用して媒体の粘度ηが算出される。この粘度測定のための第1のモードは、振動検出器を用いて予め決められた充填高さが達成されたことを確認することができるような方法と多くの類似性を有する。唯一の相異は、原理的に、充填面測定の場合には専ら振動可能なユニット2の固有周波数もしくは共振周波数が考慮されるが、一方粘度測定の場合には振動可能なユニット2の少なくとも2つの位相値φ1、φ2及び異なった周波数f1、f2及び/又は相応する周波数変化df=f2-f1が考慮される点にある。・・・【0028】図5には、図4で使用される励振回路9のブロック図が示されている。該励振回路9は、図5に示されたブロック図から明らかなように、複数の機能を有する。該回路は、受信信号Rxを受信電極7でピックアップする。応答信号Rxは、バンドパスフィルタ13を介して導かれる。バンドパスフィルタ13は、有利には極めて小さい帯域幅を有するので、単数又は複数の所望の周波数のみがバンドパスフィルタ13の出力部に存在するに過ぎない。引き続き、濾波された応答信号Rxは増幅器14に供給され、かつ増幅される。図示の場合には、位相シフター15内で2つの一定の位相値φ1、φ2が設定される。増幅器16及びローパスフィルタ17を介して、応答信号は駆動信号16に駆動信号Txとしてフィードバックされかつ振動可能なユニット2はそれぞれ設定された位相値φ1、φ2で励振される。【0029】励振回路9から、応答信号Rxはマイクロプロセッサ10に達し、該マイクロプロセッサはそれぞれの位相値φ1、φ2に相当する周波数f1、f2を算出する。引き続き、周波数差df=f2-f1が決定され、かつ記憶ユニット11に記憶された相応するデータと比較される。周波数変化dfと粘度ηとの間の明白な関数関係に基づき、媒体のその都度の粘度ηを算出することができる。媒体の算出された粘度ηは、例えば入力/ディスプレイユニット12を介して操作者に認識させることができる。もちろん、算出された粘度値を制御素子を作動させるために使用することもできる。【0030】本発明による装置1の選択的実施例によれば、周波数fは所定の周波数帯域内で変化される。従って、振動可能なユニット2は異なった周波数で駆動される(→周波数掃引)。異なった周波数には、異なった位相値が配属されている。一定の周波数帯域の連続的経過は図6にグラフで示されている。図7には、この本発明による装置1のブロック図が示されている。【0031】この本発明による装置の第2実施例においては、周波数掃引中に、予め固定された位相値φ1、φ2に属する2つの周波数f1、f2が局在化される。具体的には、この目的のための一定の周波数範囲f1、f2が連続的ステップにおいて掃引される。予め固定された位相値φ1、φ2が測定されるや否や、位相値φ1、φ2に属する周波数f1、f2が算出される。引き続き、周波数差df=f2-f1に基づき、媒体の粘度ηが決定される。【0032】振動可能なユニット2は、信号発生器19によって所定の周波数及び有利には所定の振幅の駆動信号Txで励振される。駆動信号Txは、信号マッチングユニット18に供給され、該ユニットは信号を、受信ユニット21で読み取ることができるように処理する。従って、受信ユニット21は振動可能なユニット2の応答信号Rxを受信し、位相メータ22は駆動信号と応答信号の間の相応する位相シフトを決定する。制御ユニット20は、周波数変化dfを算出するための全プロセスに対して応答可能である。これは位相比較を実施し、信号発生器19の周波数を制御しかつ最後に相応する周波数差dfを計算する。引き続き、算出された周波数変化dfにより、コンバータ23内で媒体の粘度ηが決定される。このために、記憶されたテーブル値、特性曲線又は式が使用される。」
(2)図面の記載事項
図1・5・6・7はそれぞれ次のとおりである。
ア 図1
「[図:0001390436000001.jpg]」
イ 図5
「[図:0001390436000002.jpg]」
ウ 図6
「[図:0001390436000003.jpg]」
エ 図7
「[図:0001390436000004.jpg]」
(3)引用発明1
上記(1)・(2)の記載から、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。ここで、各構成の末尾の括弧内に認定の主たる根拠となる記載箇所を示した。
「a 容器内の媒体の粘度を測定する装置1において、振動可能なユニット2を漸進的に異なる周波数fの駆動信号で駆動するための周波数掃引方法であって、(【0001】・【0018】)b 励振回路9が設定する駆動信号により、振動可能なユニット2を漸進的に異なる振動周波数で振動させる工程と、(【0018】・【0028】)c 励振回路9の受信電極7で振動可能なユニット2の応答信号を検出する工程と、(【0028】)d 励振回路9の受信電極7で検出した応答信号をバンドパスフィルタ13および増幅器14を介し位相シフター15に供給し、位相シフター15内で一定の位相値φ1・φ2が設定された後、増幅器16とローパスフィルタ17を介して駆動信号としてフィードバックし、振動可能なユニット2をそれぞれ設定された位相値φ1、φ2で励振する工程と、(【0028】)e 励振回路9により、漸進的に2つの所定の位相φ1、φ2が駆動振動と応答信号との間に設定され、(【0025】)励振回路9からの応答信号をマイクロプロセッサ10によりそれぞれの位相値φ1、φ2に相当する周波数f1、f2を算出する工程と、(【0029】)f 位相比較を実施し、信号発生器19の周波数を制御しかつ最後に相応する周波数差df(=f2-f1)を計算する工程と、(【0031】・【0032】)g 周波数差df=f2-f1に基づき媒体の粘度ηを決定するために、一定の周波数範囲f1、f2を連続的に掃引し、予め固定された位相値φ1、φ2が測定されるや否や、位相値φ1、φ2に属する周波数f1、f2を算出する工程と、(【0025】・【0031】)j を備える方法。」
2 引用文献2の記載
(1)引用文献2の記載事項
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原査定で引用した引用文献2には次の記載がある。
「【発明の詳細な説明】【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子を有する圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの駆動装置、圧電アクチュエータの駆動方法、時計および携帯機器に関する。・・・続きを表示(全33行)【0029】【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するに、本実施形態では、本発明による圧電アクチュエータによって駆動されるカレンダ表示機構を備えた腕時計を例示する。A.全体構成まず、図1は、本発明の一実施形態に係る腕時計において、圧電アクチュエータを組み込んだカレンダ表示機構の主要構成を示す平面図である。同図に示すように、圧電アクチュエータAは、面内方向(図の紙面と平行な方向)に伸縮振動する振動板10を備えている。また、駆動対象となるロータ100は地板(支持体)103に回転自在に支持され、振動板10と当接する位置に配置されており、振動板10に生じる振動によってその外周面が叩かれると、図中矢印で示す方向に回転駆動されるようになっている。【0030】次に、カレンダ表示機構は、ロータ100を介して圧電アクチュエータAに連結されており、ロータ100の駆動力によって駆動される。カレンダ表示機構の主要部は、ロータ100の回転を減速する減速輪列とリング状の日車50とから大略構成されている。また、減速輪列は日回し中間車40と日回し車60とを備えている。・・・【0053】各振動の共振周波数と印加される駆動信号の周波数との関係は、印加される駆動信号の電圧値が一定であるとき、各振動の振幅は各振動の共振周波数を最大として駆動信号の周波数が共振周波数から離れると、次第に小さくなる特性となる。また、振動板10の屈曲振動は、縦振動時の重力アンバランスで誘発されるため、縦振動の振幅の大きさ等により縦振動との位相差がずれる。即ち、駆動信号の周波数によって縦振動の位相と屈曲振動の位相の差が変化する特性を有している。必要な駆動を得るためには、各々の振動をどの程度の振幅で、かつどの程度の位相差で励振させるかを設定する必要があるが、これらは上述した如く、振動板10の特性から圧電素子30,31に印加される駆動信号の周波数に依存される。本実施形態では、図12に示すように、一次の縦振動の共振周波数と二次の屈曲振動の共振周波数の間のある値fsの周波数を駆動信号の周波数として採用し、当該周波数の駆動信号を圧電素子30,31に供給するといった駆動を行う。【0054】C3.検出用電極次に、検出用電極について、図13ないし図15に基づいて説明する。図13は、振動板10の面上の四隅近傍に配置された検出用電極P1、P2、P3、P4を示したものである。図14および図15は、この検出用電極P1~P4のうち、検出用電極P1,P4からの検出された検出信号の電圧値を無負荷状態、駆動状態に分けて実験した結果である。図14は無負荷(フリー)状態で、振動板10の圧電素子30,31に供給される駆動信号の周波数を変化させたときに得られた検出用電極P1,P4から検出される検出信号の電圧値およびインピーダンスを示した図である。・・・。【0055】次に、図14および図15から検知されたことに付いて述べる。前提として、駆動条件下(押圧力、駆動トルク等)を、無負荷状態、駆動状態に拘わらず、振動板10はほぼ同じ振動(縦振動、屈曲振動)を行なうものとする。・・・【0056】検出用電極の配置位置・・・2)検出用電極内で振動板本来の振動による歪みで発生する電圧値を相殺し、ロータ100からの反作用による歪みで発生した検出信号のみを検出できるような位置に電極を設ける(図22の検出用電極34D)。・・・【0060】VCO(電圧制御発振回路)505は、調整信号Vfを受けて、ドライバ回路506に出力される基準信号Vgの周波数を調整するものである。即ち、VCO505は、調整信号Vfの電圧値が前回の調整信号Vfの電圧値よりも高くなった場合、基準信号Vgの周波数を所定値f0だけ上げ、調整信号Vfの電圧値が前回の調整信号Vfの電圧値よりも低くなった場合、基準信号Vgの周波数を所定値f0だけ下げるように調整される。また、VCO505は、起動時に、初期値Vf1の調整信号Vfを受けた場合に、ある周波数の基準信号Vgを出力する。この周波数は、例えば周波数fsta(約284.0kHz)とする。ドライバ回路506は、基準信号Vgを受けて、この基準信号Vgの周波数で一定の電圧値となる駆動信号Vhを振動板10の電極33に向けて出力する。そして、この駆動信号Vhは振動板10の圧電素子30,31に供給される。・・・【0070】D3.1つの検出信号を使う他の駆動回路D3-1.駆動回路500Cの構成次に、図26に基づいて駆動回路500Cについて説明する。この駆動回路500Cは、位相差-電圧変換回路508と、定電圧回路509と、比較回路503と、電圧調整回路504と、電圧制御発振回路(・・・VCO)505と、ドライバ回路506とを具備して構成されている。ここで、位相差-電圧変換回路508および定電圧回路509以外は、前述した駆動回路500Aの構成と同様であるので、その説明を省略するものとする。位相差-電圧変換回路508は、検出用電極53Cから検出された検出信号Vaの位相と、駆動信号Vhの位相との位相差を検出し、平均位相差に相当する電圧値を有する位相差電圧信号Vjを比較回路503に出力する。ここで、図27に基づいて、位相差-電圧変換回路508の概要構成について説明する。位相差-電圧変換回路508は、位相差検出部508Aおよび平均電圧変換部508Bとに大別される。位相差検出部508Aは、検出信号Vaおよび駆動信号Vhが入力され、両信号の位相差に相当するパルス幅を有する位相差信号Vpdを生成し、平均電圧変換部508Bに出力する。図28に検出信号Vaおよび駆動信号Vhの位相差が小さい場合(位相差=Δφ1の場合)の例を示す。検出信号Vaおよび駆動信号Vhの波形がそれぞれ図28(a)に示すような場合、検出される位相差に相当する位相差信号Vpdのパルス幅は、図28(b)に示すようにΔφ1となる。そこで、平均電圧変換部508Bは、図示しない積分回路により位相差信号Vpdのパルス幅Δφ1に相当する平均電圧値Vav1を有する位相差電圧信号Vjを生成し、比較回路503に出力する。・・・【0074】次に、位相差-電圧変換回路508は、検出用電極34Cから検出信号Vaおよび駆動信号Vhを読込み(ステップSc5)、この検出信号Vaの位相と駆動信号Vhの位相の位相差から、前述した如くの処理によって、位相差電圧信号Vjを生成し、比較回路に出力する(ステップSc6)。比較回路503は、位相差電圧信号Vjの電圧値と定電圧回路509から出力される基準位相差信号Vkの電圧値とを比較する(ステップSc7)。ステップSc8の比較において、位相差電圧信号Vjの電圧値が基準位相差信号Vkの電圧値以上の場合、即ち、Vj≧Vk ・・・(6)である場合には(ステップSc8;YES)、比較回路503は、”H”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSc8)。一方、ステップSc8の比較において、位相差電圧信号Vjの電圧値が基準位相差信号Vkの電圧値よりも小さい場合、即ち、Vj<Vk ・・・(7)である場合には(ステップSc8;NO)、比較回路503は、”L”レベルの比較結果信号Veを電圧調整回路504に出力する(ステップSc9)。【0075】これにより、電圧調整回路504は、比較結果信号Veを受けて、この比較結果信号Veが”H”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値に所定電圧値Vf0を加えた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する。一方、比較結果信号Veが”L”レベルの場合には、先の基準信号Vfの電圧値から所定電圧値Vf0を引いた電圧値を有する基準信号Vfを生成し、VCO505に出力する(ステップSc10)。電圧調整回路504が再び調整信号VfをVCO505に対して出力し、VCO505が調整信号Vfを受けて、電圧値に対応させた周波数が変更された基準信号Vgをドライバ回路506に出力し(ステップSc2)、ドライバ回路506が周波数の基準信号Vgを受けて、周波数fが変更された駆動信号Vhを振動板10の電極33,33に出力する(ステップSc3)。これにより、駆動信号Vhの周波数は、検出される振動板10の歪みに応じて順次変更されることとなる。・・・【0078】次に、上記構成の圧電アクチュエータAを備えたカレンダ表示機構の自動更新動作について図1、図3、図4および図31を参照しつつ説明する。各日において午前0時になると、午前0時検出手段601によって午前0時になったことが検出され、駆動回路500が起動される。これにより、駆動回路500から縦振動の共振周波数にほぼ一致するロータ回転数が最大となる周波数の駆動信号Vhが振動板10の圧電素子30,31に電極33,33を介して供給される。」
(2)引用文献2に記載された発明
上記(1)から、引用文献2には次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「2a 圧電アクチュエータが備える振動板の振動が、駆動信号の周波数によって縦振動の位相と屈曲振動の位相の差が変化する特性や、印加される駆動信号の電圧値が一定であるとき、各振動の振幅は各振動の共振周波数を最大として駆動信号の周波数が共振周波数から離れると、次第に小さくなる特性を有することに照らし、一次の縦振動の共振周波数と二次の屈曲振動の共振周波数の間のある値fsの周波数を駆動信号の周波数として採用し、当該周波数の駆動信号を圧電素子に供給する駆動を行う圧電アクチュエータの制御方法であって、(【0028】・【0053】)2b 振動板の面上に検出用電極を設け、(【0054】)2c 位相差-電圧変換回路により、検出用電極からの検出信号と駆動信号との位相差を検出し、比較回路に位相差電圧信号を出力し、(【0070】・【0074】)2d 比較回路は、位相差電圧信号と基準位相差信号とを比較し、前者が後者より大きい場合は「H」レベルの、小さい場合は「L」レベルの比較結果信号を電圧調整回路に出力し、(【0074】)2e 電圧調整回路は、基準信号電圧値比較結果信号が「H」レベルの場合は、基準信号Vfに所定電圧値Vf0を加えた電圧値を有する調整された基準信号Vfを生成し、基準信号電圧値比較結果信号が「L」レベルの場合は、基準信号Vfに所定電圧値Vf0を減じた電圧値を有する調整された基準信号Vfを生成し、電圧制御発振回路に出力し、(【0075】)2f 電圧制御発振回路は、調整された基準信号Vfに対応した変更された周波数を持つ基準信号Vgをドライバに出力し、2g ドライバは基準信号Vgを受けて周波数が変更された駆動信号を振動板に出力する、(【0075】)2h 制御方法。」
3 引用文献3の記載
(1)引用文献3の記載事項
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原査定で引用した引用文献3には次の記載がある。
「[0008]本発明の圧電アクチュエータの駆動装置は、圧電素子に所定の駆動周波数を有する駆動信号が与えられることにより振動する振動体を有した圧電アクチュエータを駆動する圧電アクチュエータの駆動装置であって、前記駆動信号を前記振動体の圧電素子に供給する駆動手段と、前記振動体の振動を検出するとともに、検出した検出信号を出力する振動検出手段と、前記検出信号から検知される振動体の振動状態が目標振動状態に近づくように前記駆動信号の駆動周波数を変更させる駆動周波数変更手段と、電源電圧および前記圧電アクチュエータの駆動電圧のうちの少なくとも一方を検出する電圧検出手段と、前記駆動信号の駆動周波数を所定駆動周波数から増加または減少させる駆動周波数変更処理を前記駆動周波数変更手段に実行させるとともに、前記電圧検出手段で検出した電圧の低下速度に基づき、この低下速度が予め設定した基準低下速度よりも速い場合には、駆動周波数を前記所定駆動周波数に戻してから前記駆動周波数変更処理を再実行させる制御手段とを備えたことを特徴とする。・・・[0012]続きを表示(全28行)また、本発明の圧電アクチュエータの駆動装置では、前記駆動周波数変更手段は、前記駆動信号と前記検出信号との位相差を検出する位相差検出手段と、前記位相差と予め設定された目標位相差とを比較する比較手段とを有し、この比較結果に基づいて前記位相差が前記目標位相差に近づくように前記駆動信号の駆動周波数を変更させることが好ましい。このような構成によれば、位相差検出手段で検出した位相差と目標位相差との比較に基づいて、駆動周波数変更手段によってフィードバック制御が実施されるので、迅速に駆動周波数を変更することができる。すなわち、前述したように、駆動信号および検出信号の位相差と駆動電圧の駆動周波数との依存性が知られており、この依存性は、共振周波数をまたぐ駆動周波数領域において、大きな位相差(例えば、180゜近く)から小さな位相差(例えば、0°近く)まで変化するものとなっている。このため、位相差と目標位相差との大小から、駆動周波数を増加させるか減少させるかが即座に決定でき、制御を迅速化させることができる。・・・[0034]以上の構成において、圧電アクチュエータAの振動体12は、駆動制御装置100から所定の周波数の駆動信号が圧電素子に印加されることで第1の振動モードである縦振動と、この縦振動に誘発されて第2の振動モードである屈曲振動とが発生し、その板面を含む平面内において当接部13が楕円軌道を描いて運動する。ロータ20は、この振動体12の当接部13によってその外周面が叩かれ、図2中矢印で示すように、時計回りに回転駆動される。このロータ20の回転は、H回し中間車30を介してH回し車40に伝達され、このH回し車40がH車50を時計回り方向に回転させる。・・・[0035][1-2.圧電アクチュエータAの駆動制御装置の構成]先ず、駆動制御装置100の構成を説明する前に、振動体12の振動状態と印加される駆動信号の駆動周波数との関係について、図3に基づいて説明する。図3は、駆動電圧信号の駆動周波数に対する、振動体12の振動状態(検出信号と駆動電圧信号との位相差、圧電アクチュエータAの消費電力、および駆動効率)の関係を示す図である。ここで、検出信号は、振動体12の圧電素子に配置された振動検出手段としての振動検出電極(圧電素子)から得られる信号であり、振動体12の振動を表すものである。同図において、実線で示された位相差、および破線で示された消費電力は、駆動電圧の駆動周波数の増加に伴って低下し、一点鎖線で示された駆動効率は、特定の駆動周波数(本実施形態では、276kHz近傍の周波数)でピークを有するようになっている。すなわち、圧電アクチュエータAの駆動効率は、駆動電圧の駆動周波数に依存し、駆動効率に優れた最適な駆動周波数(最適駆動周波数fo、目標振動状態を実現させるための周波数)が存在することが分かる。・・・[0036]次に、本実施形態の駆動制御装置について、図4に基づいて説明する。本実施形態の駆動制御装置100は、ICチップ上に回路として実装されたものであって、上述のような振動体12の振動状態と駆動信号の駆動周波数との関係から、最適駆動周波数f0となる位相差を目標位相差として設定し、駆動時に検出される位相差が目標位相差に近づくように、振動体12に印加する駆動電圧信号の駆動周波数を変更して圧電アクチュエータAをフィードバック制御する。また、駆動制御装置100は、圧電アクチュエータAの起動時に最適駆動周波数foよりも十分に高い周波数(初期周波数£max)から順次周波数を減少させて、駆動電圧信号の駆動周波数を最適周波数foに合致させるスイープ制御を実施するものでもある。・・・[0038]駆動周波数変更手段120は、第1および第2の波形整形回路121,122と、位相差検出手段としての位相差DC変換回路123と、比較手段としての位相差比較回路124と、アップダウンカウンタ126と、DA変換回路127と、可変周波数発振回路128とを備えている。すなわち、駆動周波数変更手段120は、ドライバ110から振動体12に出力される駆動信号と、この駆動信号を振動体12の駆動電極に印加した結果、振動体12の振動により振動検出電極から出力される検出信号とを検出し、これらの駆動信号と検出信号との位相差を検出するとともに、検出した位相差と最適駆動周波数f0に基づいて設定した目標位相差とを比較し、比較結果に基づいて駆動信号の駆動周波数を変更し、この変更された駆動周波数信号をドライバ110に出力するものである。ドライバ110は、振動体12の駆動電極と電気的に接続され、可変周波数発振回路128から出力される出力信号を増幅し、駆動信号を振動体12の駆動電極に印加する回路である。[0039]第1および第2の波形整形回路121,122は、それぞれドライバ110および振動体12の振動検出電極と電気的に接続され、ドライバ110から出力される駆動信号、および振動検出電極から出力される検出信号を入力し、これらの駆動信号および検出信号の波形を整形し、整形した駆動信号および検出信号を位相差DC変換回路123に出力する回路である。位相差DC変換回路123は、波形整形回路121,122にて整形された駆動信号および検出信号の位相差に応じた信号を出力する回路である。この位相差DC変換回路123は、図示しない位相差検出部と、平均電圧変換部とを備えている。位相差検出部は、駆動信号および検出信号の位相差に相当するパルス幅の位相差信号を生成し、この位相差信号を平均電圧変換部に出力する。平均電圧変換部は、位相差検出部から出力される位相差信号を平均化し、駆動信号および検出信号の位相差に比例したレベルの位相差信号を位相差比較回路124に出力する。[0040]位相差比較回路124は、位相差DC変換回路123から出力される位相差信号の電圧値と、最適駆動周波数f0に基づいて設定された目標位相差125に相当する比較電圧値とを比較して、比較結果である比較情報をアップダウンカウンタ126に出力する。この位相差比較回路124は、例えば、コンパレータ等から構成され、位相差信号の電圧値が比較電圧値以下である場合に、比較情報としてのハイレベルの信号(H)をアップダウンカウンタ126に出力する。また、位相差信号の電圧値が比較電圧値よりも大きい場合に比較情報としてのローレベルの信号(L)をアップダウンカウンタ126に出力する。これにより、ドライバ110から出力される駆動信号の駆動周波数を設計上の最適な駆動周波数f0近傍にロックする駆動制御を実施する。[0041]アップダウンカウンタ126は、位相差比較回路124から出力される比較情報(HまたはLの信号)に基づいて、可変周波数発振回路128に駆動信号の駆動周波数を変更させる回路であり、図示しない2つのANDゲートを備えている。このANDゲートは、位相差比較回路124から出力される比較情報の信号(HまたはL)と、CR発信回路150から発信されるCLK信号とを入力し、このCLK信号の入カタイミングに応じて、比較情報がハイレベルの信号(H)であればアップカウント入力を実施し、比較情報がローレベルの信号(L)であればダウンカウント入力を実施する。アップダウンカウンタ126は、例えば、12ビットのカウンタ等から構成されており、ANDゲートからのアップカウント入力またはダウンカウント入力により、カウンタ値をアップあるいはダウンし、12ビットのカウンタ値をD/A変換回路127に出力する。[0042]D/A変換回路127は、内部にアップダウンカウンタ126のカウンタ値に応じた周波数制御電圧値が設定されている。そして、このD/A変換回路127は、アップダウンカウンタ126から出力されるカウンタ値を入力すると、このカウンタ値に応じた周波数制御電圧値に相当する周波数制御電圧信号を可変周波数発振回路128に出力する。可変周波数発振回路128は、D/A変換回路127から出力される周波数制御電圧信号に応じた周波数で発振し、その信号をドライバ110に出力する。そして、ドライバ110は、可変周波数発振回路128から出力される出力信号に応じた駆動周波数の駆動信号を振動体12の駆動電極に印加する。」
(2)引用文献3に記載された発明
上記(1)から、引用文献3には次の発明(以下「引用発明3」という。)が記載されていると認められる。
「3a 駆動電圧信号の駆動周波数に対する、振動体12の振動状態(検出信号と駆動電圧信号との位相差、圧電アクチュエータの消費電力、および駆動効率)の関係から求められる、圧電アクチュエータを、その駆動効率に優れた最適な駆動周波数(最適駆動周波数fo、目標振動状態を実現させるための周波数)に制御するために、([0035])3b 最適駆動周波数foとなる位相差を目標位相差として設定し、駆動時に検出される位相差が目標位相差に近づくように、振動体に印加する駆動電圧信号の駆動周波数を変更して圧電アクチュエータをフィードバック制御する方法であって、([0036])3c 駆動周波数変更手段が、ドライバから振動体に出力される駆動信号と、該駆動信号を振動体の駆動電極に印加した結果、振動体の振動により振動検出電極から出力される検出信号とを検出し、3d これらの駆動信号と検出信号との位相差を検出するとともに、続きを表示(全13行)3e 検出した位相差と最適駆動周波数f0に基づいて設定した目標位相差とを比較し、比較結果に基づいて駆動信号の駆動周波数を変更し、この変更された駆動周波数信号をドライバに出力するものであり、([0038])3f 位相差検出部が位相差信号を生成・出力し、([0039])3g 位相差比較回路が位相差信号の電圧値と目標位相差に相当する比較電圧値とを比較し、3h 位相差信号の電圧値が比較電圧値以下である場合には比較情報としてのハイレベルの信号(H)を、位相差信号の電圧値が比較電圧値よりも大きい場合には比較情報としてのローレベルの信号(L)を、アップダウンカウンタに出力し、([0040])3i アップダウンカウンタは、位相差比較回路から出力される比較情報がHであればカウンタ値をアップカウントし、Lであればカウンタ値をダウンカウントし、結果のカウント値をD/A変換回路に出力し、([0041])3j D/A変換回路は、カウンタ値に応じた周波数制御電圧値を持つ周波数制御電圧信号を可変周波数発振回路に出力し、3k 可変周波数発振回路は、周波数制御電圧信号に応じた周波数で発振し、3l その信号に応じた駆動周波数の駆動信号をドライバが振動体の駆動電極に印加する、3m 駆動周波数制御方法。([0042])」
4 引用文献4の記載
原査定で引用した引用文献4には次の記載がある。
「【技術分野】【0001】本発明は、流量計の第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との間の位相差を決定するための計器電子装置及び方法に関する。・・・続きを表示(全20行)【0003】材料で満たされたシステムの振動モードは、部分的に、流管と流管内の材料との組合せ質量によって決定される。材料は、流量計の入口側に接続されたパイプラインから流量計に流れ込む。次に、材料は1つ又は複数の流管を通して導かれ、流量計から、出口側に接続されたパイプラインに出て行く。【0004】駆動部は力を流管に加える。力は流管を振動させる。材料が流量計を通って流れていない場合、流管に沿った全ての点は全く同じ位相で振動する。材料が流管を通って流れ始めるとき、コリオリの加速度により、流管に沿った各点には、流管に沿った他の点とは異なる位相が生じる。流管の入口側の位相は駆動部に対して遅れ、一方、出口側の位相は駆動部に対して進む。センサは流管の異なる点に配置されて、異なる点の流管の運動を示す正弦波信号を生成する。2つのセンサ信号間の位相差は、1つ又は複数の流管を通って流れる材料の質量流量に比例する。従来技術の一手法では、離散的フーリエ変換(DFT)又は高速フーリエ変換(FFT)を使用してセンサ信号間の位相差を決定する。位相差と流管アセンブリの振動周波数応答とを使用して質量流量を得る。・・・【課題を解決するための手段】・・・【0011】流量計の第1のセンサ信号と第2のセンサ信号との間の位相差を決定する方法が、本発明の実施の形態により提供される。この方法は、第1のセンサ信号及び第2のセンサ信号を受け取ること、第1のセンサ信号から90度位相シフトを生成すること、及び、第1のセンサ信号及び90度位相シフトから周波数を計算することを含む。この方法は、周波数を使用して正弦信号及び余弦信号を生成することを更に含む。この方法は、正弦信号及び余弦信号を使用して第1のセンサ信号及び第2のセンサ信号を直交復調して位相差を決定することを更に含む。・・・【0065】デシメーション・ブロック610及び611は、LPO直交復調信号及びRPO直交復調信号をデシメートすることができる。例えば、デシメーション・ブロック610及び611は、例えば約10分の1にこれらの2つの信号をデシメートすることができる。更に、デシメーション・ブロック610及び611は、復調信号の任意の所望のフィルタ処理も行うことができる。例えば、一つの実施の形態では、デシメーション・ブロック610及び611は、センサ信号の同相(I)成分及び直角位相(Q)成分から高調波内容(すなわち高周波成分)を除去して信号をデシメートするために使用される多相デシメーション・フィルタを含むことができる。フィルタ係数は、例えば10分の1のデシメーションなどの、入力信号のデシメーションを行うように選ぶことができる。デシメーション・ブロック610及び611は復調されたRPO信号を共役ブロック612に渡し、復調されたLPO信号を相関ブロック614に渡す。【0066】共役ブロック612は、復調されたRPO信号に対して複素共役処理を行う。共役ブロック612は、復調されたRPO信号の共役処理されたものを相関ブロック614に渡す。【0067】相関ブロック614は、復調されたLPO信号と復調されたRPO信号との相関を取る。共役処理とその後に続く相関は相互相関処理を含む。複素相関は、式(17)及び(18)に示される結果を生成する乗算を含むことができる。その結果、相関ブロック614は位相差(又は位相角)値を生成する。決定された位相差は様々な流れ特性を決定するために使用されることができる。図6に示す2つの別個の直交復調プロセスのために、位相差部分600も直交復調チェーンとも呼ばれることができる。」
5 引用文献5の記載
原査定で引用した引用文献5には次の記載がある。
「【技術分野】【0001】本発明は、振動流量計に関し、より詳細には、振動流量計のための駆動信号を生成する計器電子機器及び方法に関する。・・・【0003】典型的なコリオリ質量流量計は、パイプライン又はその他の輸送システムにおいて直列に接続され、システムにおいて例えば流体及びスラリなどの物質を運搬する1つ又は複数の導管を含む。各導管は、例えば、単純曲げモード、捩れモード、半径方向モード及び結合モードを含む1組の固有振動モードを有すると見なされることができる。典型的なコリオリ質量流量測定の応用例では、物質が導管内を流れるとき、導管は1つ又は複数の振動モードで励振され、導管に沿って間隔を置いて設定された地点で、導管の動きが測定される。典型的には、励振は、周期的に導管を摂動させるアクチュエータ、例えば、ボイスコイル型駆動体などの電気機械装置によって提供される。質量流量は、変換器位置における動きの間の時間遅延又は位相差を測定することによって決定されることができる。典型的には、2つのそのような変換器(又はピックオフ・センサ)が、1つ又は複数の流管の振動応答を測定するために利用され、典型的にはアクチュエータの上流及び下流の位置に配置される。2つのピックオフ・センサは、ケーブルによって電子機器に接続される。機器は2つのピックオフ・センサから信号を受け取り、質量流量測定値を導出するために信号を処理する。・・・【0078】図6は、本発明による、閉ループ・デジタル駆動機構600のブロック図である。ブロック図は、この実施の形態における処理システム203に含まれる様々な機能を表す。駆動体増幅器ハードウェア(増幅器は図示せず)へのデジタル駆動体出力は、図の左上側にある。駆動電流及び駆動電圧が、RTD回路からの温度及び2つのピックオフ信号(LPO及びRPO)とともに、センス・ボードから入力調整ブロック601に入力される。入力調整ブロック601は任意の方式のフィルタリング及びデシメーションを実行することができる。」
第5.対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明1とを対比する。
ア 構成aの「容器内の媒体の粘度を測定する装置1」、「駆動信号」はそれぞれ、構成Aの「振動式センサ」、「駆動信号」に相当する。
イ 構成bの「励振回路9が設定する」「漸進的に異なる振動周波数」の「駆動信号」は、構成Bの「振動信号」に相当する。
また、構成bの「振動可能なユニット2」は、構成Bの「振動要素」に相当する。
ウ 構成cの「励振回路9の受信電極7」、「応答信号を検出する」こと、はそれぞれ、構成Cの「受信回路」、「振動信号を受信」すること、に相当する。
エ(ア)構成dで「駆動信号としてフィードバック」する信号が「励振回路9」の「位相シフタ-15」、「増幅器16」で生成されることは、構成Dの「駆動信号を生成する」ことに相当する。
(イ)上記(ア)のとおり、「駆動信号としてフィードバック」する信号を生成する「励振回路9」の「位相シフタ-15」及び「増幅器16」からなる回路部分は、その「位相シフター15」が「励振回路9の受信電極7で検出した応答信号をバンドパスフィルタ13および増幅器14を介し」供給され、かつ、「振動可能なユニット2を・・・励振」するのであるから、「受信電極7」及び「振動可能なユニット2」と回路的に連結しているということができ、このような連結関係を有する構成dの前記回路部分は、構成Dで「前記受信回路(134)及び前記振動要素(104、510)に連結された駆動回路(138)」に相当する。
(ウ)上記(ア)・(イ)およびイ・ウによれば、「振動回路9」には「受信電極7」や、「駆動信号としてフィードバックし、振動可能なユニット2をそれぞれ設定された位相値φ1、φ2で励振する」ことを通じて、「振動可能なユニット2」がその振動の受信と励振とを可能に連結されているといえ、「振動回路9」内では、構成Dの「受信回路」、「駆動回路」にそれぞれ相当する「励振回路9の受信電極7」と、「位相シフター15」・「増幅器16」・「ローパスフィルタ17」からなる回路要素群とが「位相シフター15」を介し相互に連結されているといえる。
よって、構成b・cは構成Dの「前記受信回路(134)及び前記振動要素(104、510)に連結された駆動回路(138)」に相当する構成を備えるといえる。
オ(ア)構成eによれば「位相φ1、φ2」が「駆動振動と応答信号との間に設定され」るもの、すなわち、駆動振動と応答信号との位相差と解し得ることから、以下の(イ)~(エ)の相当関係が導ける。
(イ)構成gに含まれる、「一定の周波数範囲f1、f2を連続的に掃引し、予め固定された位相値φ1、φ2が測定される」なる工程は、構成Eの「生成された駆動信号の位相を振動信号の位相と比較する工程」に相当する。
(ウ)上記(ア)によれば、構成gに含まれる、「一定の周波数範囲f1、f2を連続的に掃引し、予め固定された位相値φ1、φ2が測定される」なる工程はまた、周波数の掃引に伴い、駆動振動と応答信号との位相差が固定値であるφ1またはφ2に一致することを意味すると解し得るから、構成gの「予め固定された位相値φ1、φ2」は構成Fの「目標位相差φt」に相当する。
よって、構成gの「周波数差df=f2-f1に基づき媒体の粘度ηを決定するために、一定の周波数範囲f1、f2を連続的に掃引し、予め固定された位相値φ1、φ2が測定されるや否や」すなわち「位相値φ1、φ2が測定され」たことを確認する工程は、構成Fの「測定された位相差φmと目標位相差φtと比較して、測定された位相差φmが目標位相差φtであるかを決定する工程」に相当するといえる。
(エ)上記(イ)・(ウ)によれば、構成gの「一定の周波数範囲f1、f2を連続的に掃引し、予め固定された位相値φ1、φ2が測定される」なる、駆動信号と振動信号との位相を比較する工程の目的は、構成F「測定された位相差φmが目標位相差φtであるかを決定する」ことに相当するといえるから、構成gに係る工程の目的は、構成Eの「生成された駆動信号の位相を振動信号の位相と比較する工程」を「測定された位相差φmを決定するために」行うことに相当するといえる。
(2)一致点・相違点
上記(1)によれば、本願発明1と引用発明1とは、下記アの点で一致し、下記イの各点で相違する。
ア 一致点
「A 振動式センサ(5)の駆動信号を生成する方法(600)であって、B振動信号を付与するように構成された振動要素(104、510)を振動させる工程と、C 受信回路(134)を用いて前記振動要素(104、510)から振動信号を受信する工程と、D 前記受信回路(134)及び前記振動要素(104、510)に連結された駆動回路(138)を用いて、所定の周波数にて前記振動要素(104、510)を振動させる駆動信号を生成する工程と、E 測定された位相差φmを決定するために、生成された駆動信号の位相を振動信号の位相と比較する工程と、F 測定された位相差φmと目標位相差φtと比較して、測定された位相差φmが目標位相差φtであるかを決定する工程と、を備える、J 方法。」
イ 相違点
(ア)相違点1(構成G~G3)
本願発明1では、位相差測定結果に基づく駆動信号の周波数の決定が、測定された駆動信号と振動信号との位相差φmと目標位相差φtとの比較に基づいて、
測定された位相差φmが目標位相差φtに等しければ、コマンド周波数ωは前記振動要素の周波数であり、(構成G1)
測定された位相差φmが目標位相差φtより大きければ、コマンド周波数ωは減少され、(構成G2)
測定された位相差φmが目標位相差φt未満であれば、コマンド周波数ωは増加されるように(構成G3)
決定されるのに対し、引用発明1では、駆動信号の周波数は漸進的に異なる周波数fの駆動信号で周波数掃引する(構成a、b)ものであり、測定された位相差に基づく決定や増減を行わない点。
(イ)相違点2(構成H・I)
本願発明1では、駆動信号を、コマンド周波数ωなる信号を開ループ駆動部の信号生成器に供給することで、コマンド周波数ωにて生成されるのに対し、引用発明1では、受信した振動信号を位相シフタによって移相した信号を駆動信号としてフィードバックするものであって、駆動信号の生成にあたり、その周波数を規定する信号の供給を受けて生成する信号生成器が介在しない点。
(3)相違点の検討
ア 相違点1及び2について
相違点1及び相違点2は、関連するのでまとめて検討する。
(ア)構成Iの「開ループ駆動部」の技術的意義がその文言からは明確でないことから、本願明細書の記載を参酌する。
(イ)構成Iの「開ループ駆動部」は、「閉ループ」に係るものではないと解されるところ、「閉ループ回路」、「閉ループアプローチ」について、本願明細書には、下記の記載がある。
「【0004】従来技術の振動式センサは、閉ループ回路を使用してドライバ用の駆動信号を供給する。・・・受信した振動信号は、閉ループ回路が目標周波数に達することを可能にするフィードバックを備える。フィードバックを用いて、閉ループ回路は駆動周波数を漸増的に変更し、目標周波数に達するまで、振動信号を監視する。」
「【0005】流体の目標周波数は、駆動信号と振動信号の所望の位相差と関連がある。流体の粘度及び密度のような流体特性は、駆動信号と振動信号の位相差が135°及び45°である場合、周波数から決定される。第1の位相差φ1及び第2の位相差φ2と表示されるこれらの所望の位相差は、半分のパワー即ち3dBに相当する。第1の目標周波数ω1は、第1の位相差φ1が135°である場合の周波数として規定される。第2の目標周波数ω2は、第2の位相差φ2が45°である場合の周波数として規定される。・・・」
「【0006】閉ループアプローチは一般的に、第2の位相差φ2に達するために、駆動信号周波数をどれほどシフトするかを決定すべく、振動信号の周波数を測定する。・・・しかし、流体特性を測定するための閉ループアプローチは、関連する幾つかの問題を有する。・・・従って、閉ループアプローチに関連した周波数測定が不要である振動式センサ用の駆動信号を生成する方法を求めるニーズがある。」
(ウ)また、構成Iの「開ループ駆動部」及び「コマンド周波数」について、本願明細書中で下記の説明がなされている。
「【0030】・・・駆動回路138は開ループ駆動部147を含む。開ループ駆動部147は駆動回路138によって用いられて、駆動信号を生成し、生成された駆動信号を振動要素104に(例えば、第1ピエゾ要素122に)供給する。幾つかの実施形態では、開ループ駆動部147は、最初の周波数ωoで開始して、目標位相差φtに達する駆動信号を生成する。開ループ駆動部147は振動信号からのフィードバックに基づいて作動しない。・・・【0043】・・・測定された位相差φmはコマンド周波数ωを決定するのに用いられる。・・・【0053】動作では、位相検知器147bは、信号生成器147cにコマンド周波数ωを送信することができる。幾つかの実施形態では、駆動回路138はコマンド周波数ωで且つ開ループの方法で振動要素104(例えば、第1歯112、ドライバ510a)を振動させ、目標位相差φtに達する。目標位相差φtは流体密度を正確に測定すべく、45°である。しかし、代替の実施形態では、目標位相差φtは他の値である。」
(エ)上記(イ)・(ウ)を踏まえれば、本願発明1の構成Iにおける「開ループ駆動部」は、振動式センサにおいて、駆動信号と振動信号との第1の位相差φ1から第2の位相差φ2に達するようにするためのものを含む駆動信号を供給する際に、振動信号の周波数を測定することなく、測定された駆動信号と振動要素の振動との位相差に基づいて決定されたコマンド周波数ωで振動要素を振動させ、目標位相差に達する制御をするものと解される。
(オ)上記第4の2(2)、第4の3(2)で認定したところによれば、引用発明2及び引用発明3は、共に、《振動要素に所望の振動を駆動するにあたり、測定された駆動信号と振動要素の振動との位相差と、目標位相差とを比較し、前記測定された位相差が前記目標位相差より大きいか小さいかに応じ、駆動周波数を減少または増加させる制御手法》を採用するものである点で、本願発明1の相違点1に係る構成G~G3のコマンド周波数ωの決定手順、及び、同相違点2に係る「開ループ駆動部」によるコマンド周波数ωに基づく駆動信号の生成手順と共通しているといえる。
(カ)しかし、引用文献1には、引用発明1において、引用発明1における周波数掃引に基づく駆動信号の生成方法に代えて、周波数掃引によらない他の駆動信号の生成方法を採用することについて、記載も示唆もされていない。
また、引用発明1は粘度を測定するための装置に関するので、振動可能なユニットをそれぞれ設定された位相差φ1、φ2で励振し、第1の位相差φ1から第2の位相差φ2に達するように制御しなければならないところ、引用発明2及び引用発明3は、特に腕時計におけるカレンダ表示機構の圧電アクチュエータに関するもので技術分野が異なる上、引用発明1のように複数の設定された位相差に達するような場面を想定するものではない。
以上を踏まえれば、引用発明1において、引用発明2や引用発明3で採用している技術的手段を採用する動機付けはない。
(キ)その他、引用文献4・5も、相違点1及び相違点2に係る構成を備えるものではなく、該構成が周知技術に属するといえる証拠はない。
(ク)以上のとおりであるから、引用発明1において、相違点1及び相違点2に係る本願発明1の構成とすることは、当業者であっても、引用文献1~5に記載された発明及び周知技術に基づいて容易になし得たこととはいえない。
(4)本願発明1についてのまとめ
上記(1)~(3)のとおりであるから、本願発明1は、引用文献1~5及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
2 本願発明7について
上記第3.に示したとおり、本願発明7は、方法の発明である本願発明1のカテゴリを物の発明に変更した発明にあたり、本願発明7の構成7B・7C・7D1及び7D2・7E・7G~7Jはそれぞれ、本願発明1の構成B・C・D・E・G~Jに対応する。
また、引用文献1には、引用発明1のカテゴリを物の発明に変更した発明(以下「引用発明1-2」という。)が記載されているといえる。
よって、本願発明7と引用発明1-2との間には、少なくとも、上記相違点1、2と同様の相違点(それぞれ相違点7-1・7-2という。)が存在する。
そして、上記1(3)イと同様の理由により、構成7Iに係る相違点7-1・相違点7-2について、当業者であっても、引用文献1~5の記載事項及び周知技術に基づいて容易になし得たこととはいえない。
したがって、本願発明7は、引用文献1~5及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
3 本願発明2~6について
本願発明2~6は本願発明1をさらに減縮した発明であるから、該各発明と引用発明1との間には、少なくとも上記相違点1・2が存在する。
よって、上記1に説示したものと同様の理由により、本願発明2~6は、引用文献1~5に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明することができたものとはいえない。
4 本願発明8~13について
本願発明8~13は本願発明7をさらに減縮した発明であるから、該各発明と引用発明1-2との間には、少なくとも上記相違点7-1・7-2と同様の相違点が存在する。
よって、上記2に説示したものと同様の理由により、本願発明8~13は、引用文献1~5に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明することができたものとはいえない。
第6.原査定について
上記第5.で説示したとおり、本願発明1~13は引用文献1~5に記載された発明及び周知技術に基づいて容易に発明することができたものとはいえないから、原査定を維持することはできない。
第7.むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-002759