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特許拒絶査定不服審判

2022-000569

均一な熱交換および改良された洗浄アクセスを有するガスフライヤおよび方法

審判番号
2022-000569
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-548679
請求日
2022年01月13日
審決日
2022年10月07日
公報発行日
2022年11月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】ヘニー・ペニー・コーポレーション
  • 【請求人代理人】村山 靖彦
  • 【請求人代理人】実広 信哉
  • 【請求人代理人】阿部 達彦
審判長/審判官
  • 審判長 西村 泰英
  • 審判官 マキロイ 寛済
  • 審判官 平城 俊雅
分類
P18 .121-WY (A47J) / P18 .575-WY (A47J)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-548679「均一な熱交換および改良された洗浄アクセスを有するガスフライヤおよび方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 9月21日国際公開、WO2017/161290、平成31年 3月28日国内公表、特表2019-508169、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2017年(平成29年)3月17日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2016年3月17日(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、令和3年3月18日付けで拒絶理由通知がされ、令和3年6月22日付けで手続補正がされ、令和3年9月2日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)がされ、これに対し、令和4年1月13日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正(以下、「審判請求時の補正」という。)がされ、令和4年4月4日付けで前置報告がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(令和3年9月2日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-3、12に係る発明は、以下の引用文献1及び2に基いて、また、請求項4-11に係る発明は、以下の引用文献1ないし3に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.米国特許第4848318号明細書 2.米国特許出願公開第2014/0020568号明細書 3.特開2002-65475号公報 第3 審判請求時の補正について 審判請求時の補正は、特許法第17条の2第3項から第6項までの要件に違反しているものとはいえない。 審判請求時の補正は、請求項1に「前記熱交換フィンが前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」という事項を追加する補正である。これは、補正前の請求項1に記載された「熱交換フィン」について、「プレナム」内での構造を新たに特定するものであって、補正前の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 また、当該補正により請求項1に追加された事項は、当初明細書の段落【0039】、【0043】、及び図8~10に記載されている。 よって、請求項1に係る発明に対して、「前記熱交換フィンが前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」とする事項は、当初明細書等に記載された事項であるから、当該補正は、特許法第17条の2第3項でいう新規事項の追加に該当せず、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、「第4 本願発明」から「第6 対比・判断」までに示すように、補正後の請求項1-11に係る発明は、独立特許要件を満たすものである。 第4 本願発明 本願請求項1-11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明11」という。)は、令和4年1月13日の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-11に記載された事項により特定される次のとおりの発明である。 「 【請求項1】 食品を調理するために加熱される調理媒体を受け入れるように構成された調理チャンバを画定する内装ケーシング(210)であって、底壁(222)と、前記底壁(222)から延びる前端壁(226)および後端壁(228)と、前記前端壁(226)および前記後端壁(228)に接続されて前記底壁(222)から延びる対向する側壁(224)と、を含む内装ケーシング(210)を含んでなるフライポット(12)であって、前記内装ケーシング(210)の外面(234)の周りの空気流のためのプレナム(238)を画定するためにいくつかの位置で前記内装ケーシング(210)から離間された外装ケーシング(212)を含むフライポット(12)と、 対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)の部分で前記内装ケーシング(210)に接続された複数の熱交換フィン(236)であって、前記内装ケーシング(210)と前記外装ケーシング(212)との間に延在して前記プレナム(238)内の前記空気流のための流路を形成する複数の熱交換フィン(236)と、 前記フライポット(12)内の前記調理媒体を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させる少なくとも1つの赤外線バーナー(218)と、 を含んでなる、食品を調理するためのガスフライヤ(10)であって、 少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)からの熱エネルギーが、放射によって前記内装ケーシング(210)内に伝達され、さらに、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)によって加熱される前記プレナム(238)を通る空気流に基づく前記内装ケーシング(210)内への対流によっても伝達され、 複数の前記熱交換フィン(236)が、少なくとも対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)を横切って前記内装ケーシング(210)および前記調理媒体へのほぼ均一な熱エネルギーの伝達を前記空気流が行うことを導くような構成に配置され、 前記内装ケーシング(210)の対向する前記側壁(224)のそれぞれが、 開口部から前記調理チャンバ内に略垂直に延びる上部側壁パネル(264)と、 前記上部側壁パネル(264)に接続され前記上部側壁パネル(264)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのフランクを画定する中央側壁パネル(262)と、 前記底壁(222)および前記中央側壁パネル(262)のそれぞれに接続され、前記中央側壁パネル(262)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのウエルを画定する下部側壁パネル(260)と、 を含んでおり、 前記熱交換フィン(236)が、対向する前記側壁(224)の前記中央側壁パネル(262)および前記上部側壁パネル(264)に沿って配置されており、 前記熱交換フィンの少なくとも一部は、ステンレス鋼から形成されたU字形要素によって画定され、対向する前記側壁および前記後端壁に固定されて結合され、それによって空気流からの対流熱伝達の表面積を増加させており、 前記熱交換フィンが前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されていることを特徴とするガスフライヤ。 【請求項2】 少なくとも1つの前記赤外線バーナーが、対向する前記側壁の前記下部側壁パネルに近接して配置された第1および第2の赤外線バーナーを含み、前記下部側壁パネルに沿った放射および対流と、前記中央側壁パネルおよび前記上部側壁パネルに沿った前記熱交換フィンによってもたらされる表面積の増加による対流と、によって、前記内装ケーシングおよび前記調理媒体への熱エネルギーの均一な伝達がされることを特徴とする、請求項1に記載のガスフライヤ。 【請求項3】 前記下部側壁パネルが垂直方向からウエル角だけ傾斜し、前記中央側壁パネルが水平方向からフランク角だけ傾斜し、前記ウエル角と前記フランク角は両方とも鋭角であって、前記調理チャンバのフランクとウエルとが、前記内装ケーシングの前記底壁に向かって幅が狭くなるテーパ状の輪郭を画定することを特徴とする、請求項1または2に記載のガスフライヤ。 【請求項4】 前記ウエル角が約8度で、前記フランク角が約19度であることを特徴とする、請求項3に記載のガスフライヤ。 【請求項5】 前記下部側壁パネルが、前記ウエルの頂部におけるウエル幅と、前記ウエルの底部における底壁幅とを画定するように互いに離間して配置され、前記ウエル幅が前記底壁幅の寸法の少なくとも1.3倍であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のガスフライヤ。 【請求項6】 前記ウエル幅が、前記底壁幅の寸法の少なくとも1.6倍であることを特徴とする、請求項5に記載のガスフライヤ。 【請求項7】 前記下部側壁パネルが、前記ウエルの頂部におけるウエル幅を画定するように互いに離間して配置され、前記下部側壁パネルはまた、前記中央側壁パネルと前記底壁との間の垂直方向のウエル深さを画定し、前記ウエル深さが前記ウエル幅の寸法の1.5倍以下であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のガスフライヤ。 【請求項8】 前記フライポットが、前記調理チャンバの前記ウエルと連通する排出ポートをさらに含み、前記排出ポートが、前記底壁に接続され、略垂直に配向されていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のガスフライヤ。 【請求項9】 前記下部側壁パネルのウエル角と前記中央側壁パネルのフランク角とが、前記調理チャンバ内の固形粒状物またはデブリが前記調理チャンバの前記ウエルの前記底壁に落下するように構成され、ウエル深さおよびウエル幅が、洗浄サイクルにおいて前記ウエルおよび排出ポートにアクセスするのに十分なスペースを提供していることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載のガスフライヤ。 【請求項10】 前記内装ケーシングが、前記前端壁と前記後端壁との間に延在して前記調理チャンバを第1および第2のサブフライポットに分離する仕切り壁をさらに含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載のガスフライヤ。 【請求項11】 請求項1から10のいずれか一項に記載のガスフライヤを用いて食品を調理する方法であって、 前記ガスフライヤ(10)のフライポット(12)を調理媒体で満たすステップであって、前記フライポット(12)が前記調理媒体を受けるための調理チャンバを画定する内装ケーシング(210)を含み、前記内装ケーシング(210)が、底壁(222)と、前記底壁(222)から延びる前端壁(226)および後端壁(228)と、前記底壁(222)から延びる対向する側壁(224)と、によって画定された、フライポット(12)を調理媒体で満たすステップと、 ガスの燃焼によって熱エネルギーを発生させる少なくとも1つの赤外線バーナー(218)を作動させるステップと、 温度を上昇させるために、前記内装ケーシング(210)および前記調理媒体に、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)から発生した熱エネルギーを伝達するステップであって、前記熱エネルギーの伝達は、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)からの放射と、前記内装ケーシング(210)の外面(234)に沿って形成されたプレナム(238)を通って流れ、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)によって加熱される空気流を使った対流と、を含み、前記フライポット(12)がまた、対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)の部分で前記内装ケーシング(210)に接続された複数の熱交換フィン(236)を含む、熱エネルギーを伝達するステップと、 前記食品を調理する時間、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)からの熱エネルギーによって加熱された前記調理媒体中に食品を配置するステップと、 少なくとも対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)を横切って前記内装ケーシング(210)に、少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)からの熱エネルギーをほぼ均一に伝達するステップと、 を含んでおり、 前記内装ケーシング(210)の対向する前記側壁(224)のそれぞれが、開口部から前記調理チャンバ内に略垂直に延びる上部側壁パネル(264)と、前記上部側壁パネル(264)に接続され前記上部側壁パネル(264)から角度を付けて延びる中央側壁パネル(262)と、前記中央側壁パネル(262)に接続され前記中央側壁パネル(262)から角度を付けて延びる下部側壁パネル(260)と、を含み、前記内装ケーシング(210)に少なくとも1つの前記赤外線バーナー(218)からの熱エネルギーをほぼ均一に伝達する前記ステップが、 前記下部側壁パネル(260)に沿った放射および対流によって前記熱エネルギーを伝達するステップと、 前記中央側壁パネル(262)および前記上部側壁パネル(264)に沿った対流によって前記熱エネルギーを伝達するステップであって、前記熱交換フィン(236)が前記中央側壁パネル(262)および前記上部側壁パネル(264)に沿って配置され、これらの領域での対流熱伝達のための表面積を増加させている、対流によって前記熱エネルギーを伝達するステップと、 を含み、 前記中央側壁パネルおよび前記上部側壁パネルに沿った対流によって前記熱エネルギーを伝達するステップが、前記熱交換フィンの少なくとも一部を、ステンレス鋼から形成され、対向する前記側壁および前記後端壁に固定されて結合されたU字形要素に設けることによって促進されることを特徴とする食品を調理する方法。」 第5 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で強調のために付加した。以下同様。)。 (1)「 [図:0001390395000001.jpg] 」(明細書第3欄第32行~第55行) (当審訳) 「図1を参照すると、特に、いわゆるディープファットフライングのために適合されたタイプの調理装置が示されている。図示された装置は、全体が符号10で示されており、ファーストフード店及びその他の食品サービス施設等において商業的な調理目的のために使用されるタイプのものである。装置10は、フライポットアセンブリ14のための包囲体を形成する、概して矩形の絶縁されていない金属のキャビネット12を含む。フライポットアセンブリ14は、キャビネット12内に取り外し可能に挿入され、かつ上壁13によって適切に支持されている。また、キャビネット12は、図1に示されている対向する側壁15と、フライポットアセンブリに関連したコントロール及び他の装置にアクセスするためにヒンジ結合された前面パネル16とを含み、そのことは本明細書に後述される。装置10はまた、種々の食品を調理する装置10を制御する際に使用するための筐体12の前壁の一部を形成し、適切な温度及び時間の制御を含む適当な制御パネル18を備えている。キャビネット12はまた、フライポットアセンブリ14の外に配置され、1つまたは複数の調理籠22を昇降させるための適切な機構を含む壁組立体20を含む。ルーバ付き空気入口グリル17は、前パネル16の一部として設けられてもよい。」 (2)「 [図:0001390395000002.jpg] [図:0001390395000003.jpg] 」(明細書第3欄第56行~第4欄第9行) (当審訳) 「次に、図2及び図4を参照すると、フライポットアセンブリ14は、内部に滑らかな壁部のチャンバ40a、40bを形成する前後の各端壁32、34と、対向する側壁36および38を含む単一のステンレススチール製容器型のフライポット30を備えている。側壁36と38(図4参照)は、底壁部35と、フライポットの比較的狭い部分40aを形成する下側垂直部37及び39を有し、これらの底部は、調理屑の循環を最小限に抑えるために、コールドゾーンを形成することを含む。側壁36、38は外方に広げられており、部分41および42で上方に傾斜しており、垂直側壁部37、39を連結して離隔した上側壁部43および45に示すように、内部に調理チャンバ40bを形成する。ディープウェル室部分40bと傾斜した上部側壁41及び42の構成は、調理油の循環のための優れた調理室形状と油内に所望の温度勾配を提供する。フライポット30は、上面に開口部を画定する上部環状リム44を備えていることが好ましい。前壁32は、簀の子を形成し、図2は、前方に突出する突出部33を備えている。」 (3)「 [図:0001390395000004.jpg] 」(明細書第4欄第10行~第33行) (当審訳) 「さらに図4を参照すると、フライポット30は、対向する垂直側壁部43と45からそれぞれ下方に延び、かつそれらに好適に固定された対向する外側壁部46および48を含み、さらに、部分50及び52をそれぞれ含んでいる。壁部分50及び52は、傾斜側壁部41、42から間隔を置き、部分41および42の外側表面に沿って燃焼ガスを排出し、さらに本明細書に記載する独特の構造を含むための熱交換流路54、56を備えるチャンバを画定している。外側壁46および48は、好適には、逆溝形部材58に溶接されるが、図5にも参照される垂直に延びる短い部分の下部端で終了する。チャンネル部材58は、離れて配置されており、下方の側壁37と39に適切に溶接される各チャネルアセンブリ60-62に対向する。チャンネル部材58および60-62は、それぞれのバーナー組立体66を受け入れかつ支持するために対向配置されたスロットを画定している。バーナー組立体66は、対向する側壁37および39から離間された流路54、56と流体連通しているが、図4、燃焼室68、70のそれぞれが画定される。」 (4)「 [図:0001390395000005.jpg] 」(明細書第5欄第54行~第68行) (当審訳) 「再び図2及び6を参照するに、バーナー組立体66は、各管100、102を介して燃料空気混合気を受けるように構成されている。管100および102はそれぞれ、各管の底部側から下方に突出するボス114に螺着され適当な取付け具を備えた燃料噴射ノズル112が設けられている。ノズル112は、管100および102の内部に注入される天然ガス、ブタンまたはプロパンのようなガス燃料を組立体バーナー66に導入される吸入空気と混合するように導くためのそれぞれ燃料供給導管113及び115に接続されている。噴射ノズル112の各々は、各チューブ100、102の内に突出しており、一例として図2を参照すると、先端部111とを備えている。」 (5)「 [図:0001390395000006.jpg] 」(明細書第7欄第9行~第30行) (当審訳) 「フライポット14は、燃焼チャンバ68及び70で発生する燃焼ガスから、フライポット30の内部に入れられた調理油に、より効率的な熱伝達を提供する。これに関連して、流路54と56及びプレナム80とフライポットの後壁との間に形成されたチャンバ74における熱伝達はまた、本明細書で記載された一般的なタイプの従来のフライ装置の場合よりも大きい。再び図4及び図8を参照すると、流れ方向付けおよび撹拌翼の配置および上側側壁部分41および42の上に配置される熱伝達フィンが示されている。図8を参照すると、特に、上部側壁41は、側壁41と側壁部47に沿って燃焼ガスの流れを導くように適合されたある程度L字形のプレート状のフィン又は羽根166、167および168が直列に設けられている。羽根166および167は、それらのそれぞれの流路を提供するために、互いに実質的に平行に配設され、約50°の角度で配置されている。フライポットの前壁32および後壁34の面に関連している。」 (6)「 [図:0001390395000007.jpg] 」(明細書第7欄第31行~第50行) (当審訳) 「燃焼室68からの燃焼ガスの流れは、例えば、フライポット壁部37(図4)により定義された第1の熱伝導領域を加熱した後、流路54に流入する。羽根166と167との間を流れ、羽根168に衝突する。燃焼ガス流の横断流路54は、フライポットの側壁部分41及び47(図4)を含む二次伝熱領域に沿って流れる。羽根168は、流路54に流入する流れの約半分が前壁76によって形成された閉鎖部材に向けられることを特徴とするフライポットの前壁及び後壁に向かって略水平方向にガス流を方向転換し、次に羽根168の前縁に到達した後、方向を逆転し、羽根168は、上方側壁部分47と外側壁46との間に規定される流路54の一部を通ってプレナム80へ向かって流れる。羽根167と166との間で、フライポット30の後方に向かってチャネル内に流入した燃焼ガスの流れは、羽根168によって偏向され、プレナム80の方へ直接流れる。」 (7)「 [図:0001390395000008.jpg] 」(明細書第8欄第4行~第27行) (当審訳) 「ここで図9を参照すると、フライポット30の後壁部34は、略L字形部材172、173、174、175及び176の流れ方向及び伝熱羽根又はフィンの配列を備えている。羽根172~175は、互いに対向して配置され、槽アセンブリ14の縦方向の中心線に向かって傾斜した対向する組で設けられている。羽根176は、中心線に沿って垂直に、かつ全体的に配向された羽根172~175との間の流路を通って流れる燃焼ガスの流れを偏向させて、ほぼ上向きにされる。細長い横羽根又はバッフル177はまた、プレナム80と後壁34とによって画定されるチャンバ74の上縁を横切って配置され、付加的な熱伝達表面を提供する。羽根172~177の構成は、羽根166~168と実質的に同じであり、これらのガイドベーンはさらに、互いに離れたスポット溶接により後壁34に固定されている。これにより、燃焼ガスが燃焼室68および70から流れると、ガスが流路54及び56を通じて、かつチャンバ74を通じて、実質的な熱交換量が得られる。これらは本明細書に記載されるフロー方向付けおよび伝熱フィンまたは羽根の構成のおかげである。」 (8)「 [図:0001390395000009.jpg] 」(請求項16、明細書第14欄第40行~第45行) (当審訳) 「16. バーナー装置は、第1熱伝達領域とは、燃料-空気混合物の燃焼によって加熱される領域にほぼ対応する熱放射物体を含み、次に一次熱伝達領域に熱を放射することを特徴とする、請求項15に記載の改良。」 (9)「FIG. 1 [図:0001390395000010.jpg] 」 (10)「FIG. 2 [図:0001390395000011.jpg] 」 (11)「FIG. 4 [図:0001390395000012.jpg] 」 (12)「FIG. 8 [図:0001390395000013.jpg] 」 (13)「FIG. 9 [図:0001390395000014.jpg] 」 上記(2)及び(5)の記載から「調理チャンバ40b」は、「調理油」を受け入れるように構成されていることが分かる。そして、上記(1)の記載から、「装置10」は、食品を調理するものだと分かるから、「調理油」は、食品を調理するために加熱されるものであることが明らかである。 また、上記(3)、(5)、(6)、(7)の記載、(11)における図4、(12)における図8、及び(13)における図9から、左右の位置、すなわちいくつかの位置で「フライポット30」から離間された「外側壁部46, 48」によって「流路54及び56」及び「チャンバ74」が画定され、これらが「フライポット30」の外面の周りの空気流のための流路となることが分かる。 また、上記(2)の記載から、「部分41および42」は、「側壁36および38」の一部であることが分かり、上記(5)の記載、上記(11)における図4、及び(12)における図8から、「羽根166、167および168」は、「上側側壁部分41および42」に設けられることが分かる。そして、前述の「部分41および42」と「上側側壁部分41および42」は、同一部分を指すことが明らかであるから、「羽根166、167および168」は、「側壁36および38」で「フライポット30」に接続されているといえる。 なお、上記(2)に記載された「部分41および42」及び「傾斜した上部側壁41及び42」、上記(3)に記載された「傾斜側壁部41、42」及び「部分41および42」、上記(5)に記載された「上側側壁部分41および42」、「上部側壁41」、「側壁41」は、対応する番号毎に同じ部分を指すことは明らかであるため、以下、まとめて「傾斜側壁部41, 42」と呼ぶことにする。 また、上記(4)の記載から、「バーナー組立体66」は、ガス燃焼によって熱エネルギーを発生させていることが分かり、上記(5)の記載から、当該熱エネルギーによって、「フライポットアセンブリ14」内の「調理油」が加熱されることは、明らかである。 また、上記(6)、(7)の記載、(11)における図4、(12)における図8、及び(13)における図9から、「羽根166~168」及び「羽根172~177」は、上記「流路54及び56」と「チャンバ74」を通る空気流のための流路を形成していることが分かる。 また、上記(6)、(7)、(8)の記載から、「バーナー組立体66」の熱エネルギーは、上記「流路54及び56」と「チャンバ74」を通る空気流に基づく対流によるだけでなく、放射によっても「フライポット30」内に伝達されることが分かる。そして、このような熱伝達構造は、「フライポット30」の外面を空気流により包括的に加熱するものであるので、「フライポット30」および「調理油」へのほぼ均一な熱エネルギーの伝達を実現するものであることは、当業者にとって自明である。 また、上記(11)における図4、及び(12)における図8から、「羽根166~168」及び「羽根172~177」のうち「羽根166~168」については、「傾斜側壁部41, 42」に沿って配置されることが看取できる。 また、上記(5)、(6)、(7)の記載から、「羽根166~168」及び「羽根172~177」は、それぞれ空気流からの対流熱を伝達する機能を有していることが分かり、上記「流路54及び56」及び「チャンバ74」に配置され、L字形状によって空気流と接触する面積が増加していることを考慮すると、これらが対流熱伝達の表面積を増加させるものであることは、当業者にとって明らかである。 したがって、上記引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「食品を調理するために加熱される調理油を受け入れるように構成された調理チャンバ40bを画定するフライポット30であって、底壁部35と、前記底壁部35から延びる前壁32および後壁34と、前記前壁32および前記後壁34に接続されて前記底壁部35から延びる対向する側壁36, 38と、を含むフライポット30を含んでなるフライポットアセンブリ14であって、前記フライポット30の外面の周りの空気流のための流路である流路54,56及びチャンバ74を画定するためにいくつかの位置で前記フライポット30から離間された外側壁部46, 48を含むフライポットアセンブリ14と、 対向する前記側壁36, 38および前記後壁34の部分で前記フライポット30に接続された複数の羽根166~168, 172~177であって、前記フライポット30と前記外側壁部46, 48との間に延在して前記流路54,56及びチャンバ74の前記空気流のための流路を形成する複数の羽根166~168, 172~177と、 前記フライポットアセンブリ14内の前記調理油を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させるバーナー組立体66と、 を含んでなる、食品を調理するための装置10であって、 少なくとも1つの前記バーナー組立体66からの熱エネルギーが、放射によって前記フライポット30内に伝達され、さらに、少なくとも1つの前記バーナー組立体66によって加熱される前記流路54,56及びチャンバ74を通る空気流に基づく前記フライポット30内への対流によっても伝達され、 複数の前記羽根166~168, 172~177が、少なくとも対向する前記側壁36, 38および前記後壁34を横切って前記フライポット30および前記調理油へのほぼ均一な熱エネルギーの伝達を前記空気流が行うことを導くような構成に配置され、 前記フライポット30の対向する前記側壁36, 38のそれぞれが、 開口部から前記調理チャンバ内に略垂直に延びる垂直側壁部43, 45と、 前記垂直側壁部43, 45に接続され前記垂直側壁部43, 45から角度を付けて延びる傾斜側壁部41, 42と、 前記底壁部35および前記傾斜側壁部41, 42のそれぞれに接続され、前記傾斜側壁部41, 42から角度を付けて延びる下側垂直部37, 39と、 を含んでおり、 前記羽根166~168が、対向する前記側壁36, 38の前記傾斜側壁部41, 42に沿って配置されており、 前記羽根166~168, 172~177は、L字形のプレート状であり、それによって空気流からの対流熱伝達の表面積を増加させている、 食品を調理するための装置10。」 2.引用文献2について また、原査定の請求項1-3、12に対する拒絶の理由に引用された上記引用文献2には、次の事項の記載と、関連する図2の図示がある。 「 [図:0001390395000015.jpg] 」 (当審訳) 「[0001]本発明は、概して、調理装置に関する。特に、本発明は、加熱要素からの熱伝達に関するフライヤー、より具体的には天然ガスの燃焼からの炎源とするものである。」 「 [図:0001390395000016.jpg] 」 (当審訳) 「[0032]表面のこのような増大の一実施形態が図2に示されており、フライヤー槽200は、側面に燃焼を適用するために構成されている。側壁210がテーパ状である低温ゾーンと呼ばれる食物破片を捕捉するために狭い領域220を提供する。フィン構造230は、良好な熱伝達用拡張面を提供するために側壁上に構成されている。典型的には、壁210はステンレス鋼製であり、フィンは、アルミニウムから形成することができる。インパクトボンディング(衝撃接合)工程は、ステンレス鋼をアルミニウムに取り付けるために使用することができる。タンク200のフィンの製造プロセスは以下のとおりである。ステンレス鋼のシート上へ接着アルミニウムに影響を与え、機械加工された複数のフィンを作成し、タンク形状を構成するステンレス鋼板を折り曲げ、次に溶接タンクを完成させる。フィン220は、壁上で水平方向に延びるように構成され、それらは壁に沿って下方へ任意の角度で延びることができる。」 「 [図:0001390395000017.jpg] 」 (当審訳) 「[0033]熱伝達をさらに改善するために、タンクの表面の近くに火炎を閉じ込めるためにチャネルを形成することが好ましい。そうするために、壁とプレートとの間の熱の流れを制限するためにタンクの壁210に近接して配置される押さえ板240である。より良好な効率に寄与する押さえ板240由来の二種の主要な効果がある。第1は、火炎が、フィン付き壁210との良好な接触を有するようにコルゲート状構造に拡張された領域を完全に利用するために対流熱伝達を改善するために制限される。第2は、壁210から失われた赤外放射を減少させる。放射パワーは、温度の4乗に比例する。T1はタンクの温度、T2はケルビンでの温度に比例する放射損失、T3の温度は制限板の温度とする。平衡状態では、その関係は、T12-T32=T32-T22が設定されている。350°FつまりT1=176℃でフライヤーの周囲温度T2は25℃であり、T1は85.7℃と計算することができる。タンクから失われた放射はそれ故、押さえ板の存在に起因して28%減少することが計算される。これは、対流熱伝達の改善と全体の効率改善の5-10%に変換することになる。従って、このプレートがタンクの壁にフィンがなくても有用である。好ましくは、タンクに面するプレートの表面は、このプレートの他方の表面は、放射損失を低減するために光沢が粗化処理された良好な放射特性を有するように暗くなるであろう。押え板との間の距離は、タンクの壁は、0.25-2インチの範囲内にあることが好ましい。」 「 [図:0001390395000018.jpg] 」 ここで、上記段落[0032]の「フィン220は、壁上で水平方向に延びるように構成され」との記載は、上記図2やその他の記載と照らし合わせると、「フィン230は、壁上で水平方向に延びるように構成され」の誤記であることが明らかである。 また、上記図2から、「フィン構造230」は、「側壁210」のうち、中央に位置する傾斜側壁部だけでなく、前記傾斜側壁部の上方において接続されて略垂直に延びる上部側壁部にも設けられていることが分かる。 したがって、当該引用文献2には、次の技術的事項(以下、「引用文献2記載事項」という。)が記載されていると認められる。 (引用文献2記載事項) 「天然ガスの燃焼を炎源とするフライヤーにおいて、前記フライヤーは、側壁210を有するフライヤー槽200と、前記側壁210の外側に近接して配置される押さえ板240を備え、前記側壁210と前記押さえ板240との間の空間にはチャネルが形成され、前記チャネル内において、前記側壁210の壁上で水平方向に延びるようにアルミニウム製のフィン構造230が設けられ、前記フィン構造230は、前記側壁210のうち、中央に位置する傾斜側壁部だけでなく、前記傾斜側壁部の上方において接続されて略垂直に延びる上部側壁部にも設けられること。」 第6 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 引用発明における「調理油」、「調理チャンバ40b」、「フライポット30」、「底壁部35」、「前壁32」、「後壁34」、「対向する側壁36, 38」、「フライポットアセンブリ14」、「流路54,56及びチャンバ74」、「外側壁部46, 48」、「複数の羽根166~168, 172~177」、「装置10」、「垂直側壁部43, 45」は、それぞれ本願発明1における「調理媒体」、「調理チャンバ」、「内装ケーシング(210)」、「底壁(222)」、「前端壁(226)」、「後端壁(228)」、「対向する側壁(224)」、「フライポット(12)」、「プレナム(238)」、「外装ケーシング(212)」、「複数の熱交換フィン(236)」、「ガスフライヤ(10)」、「上部側壁パネル(264)」に相当する。 また、引用発明における「前記フライポットアセンブリ14内の前記調理油を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させるバーナー組立体66」は、「前記フライポット(12)内の前記調理媒体を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させるバーナー」である限りにおいて、本願発明1における「前記フライポット(12)内の前記調理媒体を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させる少なくとも1つの赤外線バーナー(218)」と一致する。 また、引用発明における「前記垂直側壁部43, 45に接続され前記垂直側壁部43, 45から角度を付けて延びる傾斜側壁部41, 42」は、「垂直側壁部43, 45」と「下側垂直部37, 39」の間に位置するものであるため、その配置及び構造からして、調理チャンバのフランクを画定するものであることが明らかであるから、本願発明1における「前記上部側壁パネル(264)に接続され前記上部側壁パネル(264)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのフランクを画定する中央側壁パネル(262)」に相当するといえる。 また、引用発明における「前記底壁部35および前記傾斜側壁部41, 42のそれぞれに接続され、前記傾斜側壁部41, 42から角度を付けて延びる下側垂直部37, 39」は、調理チャンバの底部に位置するものであるため、その配置及び構造からして、調理チャンバのウェルを画定するものであることが明らかであるから、本願発明1における「前記底壁(222)および前記中央側壁パネル(262)のそれぞれに接続され、前記中央側壁パネル(262)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのウエルを画定する下部側壁パネル(260)」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「食品を調理するために加熱される調理媒体を受け入れるように構成された調理チャンバを画定する内装ケーシング(210)であって、底壁(222)と、前記底壁(222)から延びる前端壁(226)および後端壁(228)と、前記前端壁(226)および前記後端壁(228)に接続されて前記底壁(222)から延びる対向する側壁(224)と、を含む内装ケーシング(210)を含んでなるフライポット(12)であって、前記内装ケーシング(210)の外面(234)の周りの空気流のためのプレナム(238)を画定するためにいくつかの位置で前記内装ケーシング(210)から離間された外装ケーシング(212)を含むフライポット(12)と、 対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)の部分で前記内装ケーシング(210)に接続された複数の熱交換フィン(236)であって、前記内装ケーシング(210)と前記外装ケーシング(212)との間に延在して前記プレナム(238)内の前記空気流のための流路を形成する複数の熱交換フィン(236)と、 前記フライポット(12)内の前記調理媒体を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させる少なくとも1つのバーナーと、 を含んでなる、食品を調理するためのガスフライヤ(10)であって、 少なくとも1つの前記バーナーからの熱エネルギーが、放射によって前記内装ケーシング(210)内に伝達され、さらに、少なくとも1つの前記バーナーによって加熱される前記プレナム(238)を通る空気流に基づく前記内装ケーシング(210)内への対流によっても伝達され、 複数の前記熱交換フィン(236)が、少なくとも対向する前記側壁(224)および前記後端壁(228)を横切って前記内装ケーシング(210)および前記調理媒体へのほぼ均一な熱エネルギーの伝達を前記空気流が行うことを導くような構成に配置され、 前記内装ケーシング(210)の対向する前記側壁(224)のそれぞれが、 開口部から前記調理チャンバ内に略垂直に延びる上部側壁パネル(264)と、 前記上部側壁パネル(264)に接続され前記上部側壁パネル(264)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのフランクを画定する中央側壁パネル(262)と、 前記底壁(222)および前記中央側壁パネル(262)のそれぞれに接続され、前記中央側壁パネル(262)から角度を付けて延び、それによって前記調理チャンバのウエルを画定する下部側壁パネル(260)と、 を含んでおり、 前記熱交換フィン(236)が、対向する前記側壁(224)の前記中央側壁パネル(262)に沿って配置されており、 前記熱交換フィンの少なくとも一部は、対向する前記側壁および前記後端壁に固定されて結合され、それによって空気流からの対流熱伝達の表面積を増加させている、 ガスフライヤ。」 (相違点) (相違点1)「前記フライポット(12)内の前記調理媒体を加熱するためにガス燃焼によって熱エネルギーを発生させる少なくとも1つのバーナー」に関して、本願発明1は、「赤外線バーナー(218)」を備えるのに対し、引用発明は、「バーナー組立体66」が、赤外線バーナーであるか不明である点。 (相違点2)本願発明1における「熱交換フィン(236)」は、「対向する前記側壁(224)の前記中央側壁パネル(262)および前記上部側壁パネル(264)に沿って配置されて」いるのに対し、引用発明における「羽根166~168」は「対向する前記側壁36, 38の前記傾斜側壁部41, 42」に沿って配置されてはいるものの、「垂直側壁部43, 45」に沿って配置されていない点。 (相違点3)本願発明1における「熱交換フィン(236)」は、「ステンレス鋼から形成されたU字形要素によって画定され」るのに対し、引用発明における「羽根166~168, 172~177」は、L字形のプレート状であって、材質も不明である点。 (相違点4)本願発明1では、「熱交換フィン」が、「前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」構造となっているのに対し、引用発明における「羽根166~168, 172~177」は、そのような構造となっているか不明である点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑み、相違点4から検討する。 相違点4に係る本願発明1の「前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」という「熱交換フィン」の構造は、本件明細書の発明の詳細な説明の段落【0043】及び対応する図8、10の記載を参酌すれば、「フィン236の間の通路」が、壁面の長さに沿ってサイズがわずかに拡大するような構造を採用することによって、「対応する空気流」の「流れ横断面」が、「ブロア244と排気チムニ240との間の流れを介して低い圧力降下が生じるように選択」され、「システムのために低い容量またはサイズの送風機244の使用を可能」にするという機能、作用をもたらすものであると認められる。 この点、引用発明の「羽根166~168, 172~177」は、図8、図9等から、空気流の流路を画定する機能を有することは認められるものの、例えば、引用文献1の図8では、図面の中央付近において、空気流が図面上の左右方向に分岐しており、ここでは比較的大きな圧力降下が生じていると推認されることから、本願発明1のように「前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された」ものであるとは認められない。 また、引用文献2に記載された「フィン構造230」も、「側壁210の壁上で水平方向に延び」ているだけであって、相違点4に係る発明特定事項である、「前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」という「熱交換フィン」の構造を示す記載ないし図示は、引用文献2にはなく、係る事項が当業者に周知慣用な技術的事項であるとも認められない。 そして、本件明細書の発明の詳細な説明の段落【0043】に記載された「熱交換フィン236およびプレナム238を通る流路の設計は、高いエネルギー効率を有するIRバーナー218からの均一な熱伝達を可能にする(したがって、調理媒体側で高い温度および均一性を可能にする)」という本願発明の効果は、たとえ当業者であっても、引用発明及び引用文献2記載事項から予測できるものではない。 したがって、上記相違点1ないし3について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2記載事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。 2.本願発明2-11について 本願発明2-11も、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2記載事項並びに引用文献3に記載された技術的事項に基いて容易に発明できたものとはいえない。 第7 原査定について 審判請求時の補正により、本願発明1-11はいずれも「前記熱交換フィンが前記プレナムを流路に分割し、前記プレナムを通る前記空気流によって生じる圧力降下を最小限にするように構成された流路のフロー断面を画定するように前記熱交換フィンが互いに離間されている」という事項を有するものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1ないし3に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。 したがって、原査定の理由(特許法第29条第2項)を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-000569

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