商標拒絶査定不服審判
2022-000377
エーケーオーエム、アコム
- 審判番号
- 2022-000377
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-003758
- 請求日
- 2022年01月11日
- 審決日
- 2022年10月07日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ハローグッバイ
- 【請求人代理人】福地 武雄
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W1825) / T18 .262-WY (W1825) / T18 .263-WY (W1825)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第10条第1項、商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 3758拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第18類「かばん金具,がま口口金,レザークロス,皮革,皮革製包装用容器,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」及び第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、令和3年1月14日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年6月16日付けで拒絶理由の通知がされ、同年7月28日に意見書が提出されたが、同年10月6日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同4年1月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、別掲2のとおり、「acom」の欧文字を書してなる商標(以下、これらをまとめて「引用商標1」という。)及び別掲3のとおり、「アコム」の片仮名を書してなる商標(以下、これらをまとめて「引用商標2」という、)であり、引用商標1及び引用商標2の商標権は、現に有効に存続しているものである。
なお、引用商標1及び引用商標2をまとめていう場合は、引用商標という。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、白く太いラインとそのラインの中に赤色の欧文字「AKOM」が配置された赤色の長方形とその長方形の影を表す黒の長方形からなるところ、引用商標とは、外観において差異を有するものの、「アコム」の称呼を同一にし、観念は比較することができず、本願商標の構成中の「AKOM」の文字を装飾する赤黒長方形は、強く支配的な印象を与えるほど独創的なものであるとはいえないから、本願商標と引用商標とは、外観に差異を有するとしても、称呼を同一にし、それぞれ相紛らわしく、類似する商標であるというべきであり、また、本願の指定商品と引用商標の指定商品はそれぞれ同一又は類似するから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなるところ、本願商標は、「AKOM」の欧文字と赤色の長方形及びその長方形の影を表す黒色の長方形(以下「赤黒長方形」という。)がまとまり良く配置されている。
そして、本願商標は、その構成全体として、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないものであり、本願商標の構成中、「AKOM」の欧文字は、一般の辞書等に載録された成語ではなく、本願の指定商品との関係で、商品の品質等を表示するものであると判断すべき特別な事情はないことから、「AKOM」の欧文字が、自他商品の識別標識として機能を果たし得ないと判断すべき特別な事情は、認められないものである。
したがって、本願商標は、その構成中の「AKOM」の欧文字に相応して、「エーケーオーエム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
上記2のとおり、引用商標1は、「acom」の欧文字を書してなり、引用商標2は、「アコム」の片仮名を書してなるところ、引用商標1は、構成文字に相応して、「エーシーオーエム」の称呼を生じるものであり、当該文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを有する語ではなく、特定の意味合いを有するものとして認識されているような事情も見いだせないことから、特定の観念は生じない。
また、引用商標2は、構成文字に相応して、「アコム」の称呼を生じるものであり、当該文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを有する語ではなく、特定の意味合いを有するものとして認識されているような事情も見いだせないことから、特定の観念は生じない。
なお、仮に、「acom」の欧文字及び「アコム」の片仮名が、請求人が主張する「アコム株式会社」の略称と認識し得る場合は、引用商標1は、「アコム」の称呼を生じ、引用商標は、「アコム株式会社」の略称の観念が生じ得る。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観について
本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、赤黒長方形の有無等の明らかな差異があることから、外観において区別し得るものである。
さらに、本願商標の構成中の「AKOM」の欧文字と引用商標1「acom」の欧文字とを比較したとしても、両者は、「K」と「c」の差異を有し、4文字という短い文字構成においては、この差異が視覚的印象に与える影響は少ないとはいえず、両者は外観において区別し得るものであり、また、本願商標の構成中の「AKOM」の欧文字と引用商標2「アコム」の片仮名とを比較したとしても、両者は、欧文字と片仮名で文字種が相違するから、両者は外観において区別し得るものである。
イ 称呼について
(ア)本願商標と引用商標1の称呼について
本願商標の構成中の「AKOM」の欧文字より生じる「エーケーオーエム」の称呼と引用商標1「acom」の欧文字より生じる「エーシーオーエム」の称呼は、構成音数を同じくし、第3音目の「ケ」と「シ」の音が相違するとしても、当該差異音は、比較的聴取し難い中間に位置することから、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがあり、称呼において類似するものである。
なお、仮に、引用商標1「acom」の欧文字より、「アコム」の称呼を生じると判断した場合は、本願商標より生じる「エーケーオーエム」の称呼と、引用商標1「acom」の欧文字より生じる「アコム」の称呼は、それぞれ構成音数及び音構成において顕著な差異を有することから、明瞭に聴別できるものである。
(イ)本願商標と引用商標2の称呼について
本願商標より生じる「エーケーオーエム」の称呼と、引用商標2「アコム」の片仮名より生じる「アコム」の称呼は、それぞれ構成音数及び音構成において顕著な差異を有することから、明瞭に聴別できるものである。
ウ 観念について
本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念において比較することができない。
なお、仮に、引用商標が、「アコム株式会社」の略称の観念を生じると判断した場合は、本願商標と引用商標は、相紛れるおそれはない。
エ 小括
本件商標と引用商標1とは、観念は比較できず、称呼において類似する場合があるとしても、これらの外観が明確に区別し得るものであることからすると、両商標の外観の相違が、称呼の共通性を凌駕するものと判断するのが相当であるから、両商標は非類似の商標である。
また、本件商標と引用商標2は、観念は比較できないとしても、外観上、明確に区別し得るものであり、両商標より生じる称呼は、明らかに相違するものであるから、両商標は非類似の商標である。
なお、仮に、本願商標が、「アコム」の称呼のみ生じると判断した場合、本願商標と引用商標とは、観念は比較できず、称呼において類似する場合があるとしても、これらの外観が明確に区別し得るものであることからすると、両商標の外観の相違が、称呼の共通性を凌駕するものと判断するのが相当であるから、両商標は非類似の商標である。
また、本願商標が、「アコム」の称呼のみ生じ、かつ、引用商標が、「アコム株式会社」の略称の観念を生じると判断した場合においては、本願商標と引用商標とは、互いに「アコム」の称呼を共通にするとしても、これらの外観は、明確に区別し得るものであり、観念において相紛れるおそれはないから、両商標は、非類似の商標である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものであるとしても、本願商標は、引用商標と類似しない商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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