2021-900245
シロバリモイストパッチ、シロバリ、モイストパッチ、パッチ
- 審判番号
- 2021-900245
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-139818外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 6388229
- 請求日
- 2021年06月18日
- 審決日
- 2021年12月07日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】リバースラボ株式会社
- 【権利者代理人】朝比 一夫
- 【権利者代理人】高橋 康久
- 【権利者代理人】江部 武史
- 【権利者代理人】増田 達哉
- 【異議申立人】株式会社 イワミズ
- 【異議申立人代理人】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
- 分類
- T1651.261-Y (W03) / T1651.262-Y (W03) / T1651.263-Y (W03) / T1651.271-Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の3第4項
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 非類似(11号に当たらない)理由: 商標どうしが似ていない結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 異なる(区別できる)称呼: 異なる(区別できる)観念: 比較できない当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 称呼の音の差(本文から自動抽出・参考)
- 4音以上違い音の有無(「ザ」の有無など)相違音「シロバリ」当審の判断(11号の検討部分)で称呼の差異を述べた文から機械的に読み取っています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 音の細かな特徴(本文から自動抽出・参考)
- 長さ: 6〜8音長さ: 9音以上読み方: 併記した読み(振り仮名など)に従う称呼について述べた文から機械的に読み取っています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 結合商標の分離観察・識別力が弱いとされた部分(本文から自動抽出・参考)
- 一体不可分(分離しない)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。本願・引用のどちらの商標についての判断かは区別していません。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標登録第6353697号「モイストパッチ」第3類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第4条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 10項目
第1 本件商標
本件登録第6388229号商標(以下「本件商標」という。)は、「シロバリモイストパッチ」の片仮名と「sirobari Moist Patch」の欧文字を上下二段に併記した構成よりなり、令和2年11月12日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同3年4月20日に登録査定、同年5月12日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標に係る登録異議の申立てにおいて引用する登録第6353697号商標(以下「引用商標」という。)は、「モイストパッチ」の片仮名を標準文字で表してなり、令和元年12月6日に登録出願、第3類「化粧品,プロテオグリカンを含有してなる化粧品,コラーゲン化粧品,パッチ状化粧品,シート状化粧品,美顔用パック,顔の美容用マスク,洗顔フォーム,美容液,クリーム状の美容液,化粧用クリーム,スキンホワイトニングクリーム,マッサージ用ジェル,マッサージクリーム,マッサージ用化粧品,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,つや出し紙,つや出し用研磨布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同3年2月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
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申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。
1 具体的理由
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標との指定商品の類否
本件商標の指定商品「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品である。
イ 本件商標と引用商標との商標の類否
(ア)本件商標前半部の「シロバリ」、「sirobari」からは、日本語の「白針」が想起され、後半部の「モイストパッチ」、「Moist Patch」からは、「Moist」と「Patch」とを組み合わせた英語の造語が想起される。
この点、本件商標の「シロバリモイストパッチ」、「sirobari Moist Patch」は、前半部と後半部とで、日本語と英語とからなり、一体感がないことから、前半部の「シロバリ」、「sirobari」と後半部の「モイストパッチ」、「Moist Patch」とに分離して観察することもできる。
そうすると、本件商標の「シロバリモイストパッチ」、「sirobari Moist Patch」から生じる「シロバリモイストパッチ」の称呼が全体として11音からなり、冗長であることも相まって、前半部の「シロバリ」、「sirobari」から「シロバリ」の称呼及び、後半部の「モイストパッチ」、「Moist Patch」から「モイストパッチ」の称呼が生じるといえる。
さらには、特許情報プラットフォームの本件商標の称呼の欄においても、「シロバリモイストパッチ、シロバリ、モイストパッチ、パッチ」の称呼が付されており、「シロバリモイストパッチ」の他に「シロバリ」及び「モイストパッチ」の称呼が割り振られている。
(イ)以上より、本件商標からは、「シロバリモイストパッチ」の他に「シロバリ」、「モイストパッチ」の称呼が生じるものである。
引用商標は、「モイストパッチ」の片仮名を標準文字で表してなることから、「モイストパッチ」の称呼を生じるものである。
そうすると、本件商標の後半部から生じる「モイストパッチ」と、引用商標から生じる「モイストパッチ」との称呼が共通する。
(ウ)さらに、本件商標の上段の「シロバリモイストパッチ」は、前半部と後半部とで、日本語と英語とからなり、一体感がないことから、前半部の「シロバリ」と後半部の「モイストパッチ」とに分離して観察することもできる。
本件商標の上段の「シロバリモイストパッチ」の後半部の「モイストパッチ」は、引用商標の「モイストパッチ」と片仮名の文字において共通する。
特に本件商標の上段の見やすい位置に「モイストパッチ」が配置されていることからも、本件商標に接する需要者においても、印象に残りやすく目立つといえる。
そうすると、本件商標の上段の後半部に配置される「モイストパッチ」は、需要者の印象に残りやすく、目立つ部分に配置されることから、引用商標の「モイストパッチ」と外観上、相紛らわしいものである。
(エ)以上のとおり、本件商標と引用商標とは、「モイストパッチ」の称呼を共通し、「モイストパッチ」の外観を共通しており、両商標を対比した場合、相紛らわしいものであることから類似商標である。
ウ 小括
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼と外観が共通する類似商標であるため、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 引用商標及び商標「MOIST PATCH」の周知性について
引用商標及び商標「MOIST PATCH」は、申立人が販売するパック化粧品の商標として2020年から使用が開始され、現在に至っている。
イ 申立人の販売するパック化粧品の包装箱(甲3)によれば、パック化粧品の包装箱の表側の中央部の目立つ位置に商標「MOIST PATCH」が使用されていることがわかる。
また、パック化粧品の収容される容器の表側の左上の目立つ位置に商標「MOIST PATCH」が使用されていることがわかる。
ウ 申立人のインターネットホームページ(甲4)によれば、引用商標及び商標「MOIST PATCH」が大々的に使用されていることがわかる。
この点、申立人は、2020年6月に第三者機関を通じて、ニードル化粧品10商品を対象にしたサイト比較イメージ調査を行ったところ、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」を付した「ハーリス モイストパッチ」が全国の30代から60代の主婦が選ぶ口コミ満足度の高いニードル化粧品第1位に選ばれた(甲5)。
上記のイメージ調査によっても、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」が付されたパック化粧品が市場において、注目が高いことがわかる。
さらには、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」が付されたパック化粧品は、2021年4月7日に2021年度モンドセレクションで金賞を受賞し、ブランドイメージは高まっている(甲16)。
エ 雑誌の掲載について
申立人は、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」について、さらに申立人に係るブランドとして広く需要者に浸透させるべく、雑誌等を通じて宣伝活動を行っている。
例えば、株式会社主婦と生活社の発行する月刊誌の「ar(アール)」(2020年8月号)、株式会社講談社の発行する月刊誌の「VOCE(ヴォーチェ)」(2020年9月号)、株式会社タンクパブリケーションズの発行する月刊誌の「Pococe(ポコチェ)」、(2020年7月号及び12月号)、株式会社主婦の友社の発行する月刊誌の「ゆうゆう」(2020年9月号)に掲載を行って宣伝広告を行っている(甲6~甲10)。
オ 動画を通じた宣伝広告について
(ア)2020年10月より、プロレスラーの長州力氏の親子をイメージキャラクターとしたCMを作成し、YouTubeなどを通じて、配信を行っている(甲12)。
(イ)2020年10月より、プロレスラーのKENSO選手の夫婦をイメージキャラクターとしたCMを作成し、YouTubeなどを通じて、配信を行っている(甲13)。
(ウ)2020年9月より、「ハーリス モイストパッチ お手入れガイド動画」と題したCMを作成し、YouTubeなどを通じて、配信を行っている(甲14)。
(エ)2020年9月より、「ハーリス モイストパッチ 地上波CM」と題したCMを作成し、神戸、大阪を放映の範囲とするサンテレビジョンの「週感!PV」において2020年9月28日(月)16:55から放映を行った(甲15)。
カ 申立人による大々的、かつ継続的な宣伝広告活動を通じて全国的に使用した結果、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」は、申立人のブランドを指標するものとして取引者・需要者に広く認識されるものに至り、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」は本件商標の登録出願時(令和2年11月12日)には既に周知な商標となっていたものであることに疑う余地はない。
キ 他方、本件商標は、商標法第4条第1項11号の適用の項において述べたように、引用商標「モイストパッチ」及び商標「MOIST PATCH」と称呼上・外観上相紛らわしいことが明らかであり、申立人と何らかの関係があるかのごとく印象をあたえるおそれを有するものである。
ク 本件商標の指定商品について
本件商標の指定商品「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」は、化粧品店やドラッグストアなどの同一の店舗内の店頭で一般的に販売される商品であり、同一市場で取引されるものである。
ケ 以上のとおり、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、あたかも申立人の商品、あるいは申立人と何らかの関連ある者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所につき混同を生じさせるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
2 むすび
以上のとおり、本件商標と引用商標とは互いに類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、本件商標は、申立人の商品、あるいは申立人と何らかの関連ある者の業務に係る商品であるかのごとく、その出所につき混同を生じさせるおそれがあるものであるため、商標法第4条第1項第15号に該当する。
第4 当審の判断
1 引用商標及び商標「MOIST PATCH」の周知性について
(1)申立人の提出した証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。
ア 申立人は、2020年から、「ハーリス モイストパッチ」という商品名のパック化粧品(以下「申立人商品」という。)を販売していたことがうかがえる(甲3~甲10)。そして、申立人商品の包装箱や個包装の袋の表面には「MOIST PATCH」の表示が見られるものの、当該文字の下側には、ややデザイン化された「HERRIS」の文字が共に表示されている。
イ 申立人は、引用商標及び商標「MOIST PATCH」について、申立人に係るブランドとして広く需要者に浸透させるべく、雑誌等を通じて宣伝活動を行っているとして証拠を提出している(甲6~甲10)が、これらは、2020年7月から12月にかけての5件の雑誌における申立人商品の紹介記事である。
そして、その掲載内容は、雑誌の中の1頁の一部において、他社の取り扱いに係る複数の商品と共に申立人商品が掲載されているにとどまるものであり、かつ、これらの紹介記事において、申立人商品は、「ハーリス モイストパッチ」又は「HERRIS MOIST PATCH」として紹介されている。
ウ 申立人は、動画を通じた宣伝広告を行っているとして証拠を提出している(甲11~甲15)。これらの証拠には、申立人商品の包装箱や個包装の袋が掲載されているものもあるが、上記アと同様に、申立人商品の包装箱や個包装の袋の表面には「MOIST PATCH」の表示が見られるものの、当該文字の下側には、ややデザイン化された「HERRIS」の文字が共に表示されている。また、これらの動画の視聴者数や視聴期間等に係る証拠は提出されていない。
エ 申立人は、申立人商品が、2021年4月7日に2021年度モンドセレクションで金賞を受賞した旨主張し、自身のホームページを提出している(甲16)。これには、「プロテオグリカンを配合したニードル化粧品。刺すプロテオグリカン『ハーリス モイストパッチR(決定注:「R」は丸で囲まれている。)』が2021年度モンドセレクション金賞受賞」というタイトルが表示されている。
(2)判断
上記(1)によれば、申立人は、2020年から、申立人商品を販売していることはうかがえるものの、申立人商品についての雑誌における紹介記事は、多数の頁数からなる雑誌の中の1頁の一部において、他社の取り扱いに係る複数の商品と共に申立人商品が掲載されているにとどまるものであり、動画の視聴者数や視聴期間等に係る証拠も提出されていない。
また、申立人商品の包装箱や個包装の袋の表面には「MOIST PATCH」の表示が見られるものの、当該文字の下側には、ややデザイン化された「HERRIS」の文字が共に表示されており、雑誌の紹介記事やモンドセレクション金賞受賞に関する記事において、申立人商品は、「ハーリス モイストパッチ」又は「HERRIS MOIST PATCH」として紹介されている。
その他、引用商標及び商標「MOIST PATCH」のみを使用した具体的な申立人商品の販売を示す証拠や、申立人商品の売上高や市場シェアなどの実績、取引状況等を示す客観的な証拠の提出はなく、他に、本件商標の登録出願時及び登録査定時における引用商標及び商標「MOIST PATCH」の使用事実を示す客観的な証拠は見いだせない。
そうすると、具体的な使用事実に基づいて、引用商標及び商標「MOIST PATCH」の使用状況を把握し、その周知性の程度を客観的に推し量ることができないから、引用商標及び商標「MOIST PATCH」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表すものとして、取引者・需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、「シロバリモイストパッチ」の片仮名と「sirobari Moist Patch」の欧文字を上下二段に併記した構成よりなるところ、「sirobari Moist Patch」の文字は、辞書等に載録されている語ではなく、全体として特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせないものであるから、一種の造語として認識されるものである。
また、その構成中、いずれかの文字部分が殊更に看者の注意をひくというような事情も見いだせないことに加え、上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを表したものとして無理なく認識し得るものである。
そして、これより生じる「シロバリモイストパッチ」の称呼も、やや冗長であるものの、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって一体のものと認識されるというべきであり、その構成文字に相応して「シロバリモイストパッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「モイストパッチ」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「モイストパッチ」の称呼を生じるものの、当該文字は、辞書等に載録されている語ではなく、特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせないものである。
そうすると、引用商標は、「モイストパッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標と引用商標の外観を比較すると、両者の構成はそれぞれ上記(1)及び(2)のとおりであるから、欧文字及び「シロバリ」の文字の有無等により、判然と区別し得るものである。
イ 称呼について
本件商標から生じる「シロバリモイストパッチ」の称呼と引用商標から生じる「モイストパッチ」の称呼を比較すると、構成音数、「シロバリ」の音の有無の差異等から、両者は明瞭に聴別し得るものである。
ウ 観念について
本件商標及び引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することはできない。
エ そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)小括
本件商標と引用商標とは、上記(3)のとおり、非類似の商標であるから、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標及び商標「MOIST PATCH」の周知性について
上記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標及び商標「MOIST PATCH」は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く知られていたと認めることはできないものである。
(2)本件商標と引用商標及び商標「MOIST PATCH」との類似性の程度について
本件商標と引用商標は、上記2(3)のとおり、非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
また、申立人が周知性を主張する商標「MOIST PATCH」は、辞書等に掲載がないものであり、特定の意味合いを想起させない一種の造語として理解されるものであって、その構成文字に相応して、「モイストパッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、本件商標と「MOIST PATCH」は、上記2(3)と同様に、非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
そうすると、本件商標と引用商標及び商標「MOIST PATCH」は、いずれも別異の商標であり、類似性の程度が高いとはいえないものである。
(3)商品の関連性及び需要者の共通性について
申立人商品は、本件商標の指定商品と同一又は類似するものといえるから、商品の関連性を有し、需要者を共通にするものである。
(4)小括
上記(1)ないし(3)を総合的に判断すれば、本件商標の指定商品と申立人商品が関連性を有し、需要者を共通にするものであるとしても、引用商標及び商標「MOIST PATCH」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く認識されているとは認められないものであり、本件商標と引用商標及び商標「MOIST PATCH」の類似性の程度も高いとはいえないものである。
そうすると、本件商標の商標権者が、本件商標をその指定商品について使用しても、取引者・需要者が、申立人若しくは引用商標及び商標「MOIST PATCH」を連想又は想起することはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-900245