商標取消審判
2021-300668
グリーンテックドライアイスクリーニングシステムズジャパン、グリーンテクドライアイスクリーニングシステムズジャパン、グリーンテックドライアイスクリーニングシステムズ、グリーンテクドライアイスクリーニングシステムズ、グリーンテックジャパン、グリーンテクジャパン、グリーンテック、グリーンテク、テック、テク、ドライアイスクリーニングシステムズジャパン、ドライアイスクリーニングシステムズ、ドライアイスクリーニング、ドライアイス
- 審判番号
- 2021-300668
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2011-083322
- 登録番号
- 5507185
- 請求日
- 2021年09月03日
- 審決日
- 2022年11月14日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】グリーンテック
- 【請求人代理人】特許業務法人 有古特許事務所
- 【被請求人】株式会社 グリーンテックジャパン
- 【被請求人代理人】加藤 光宏
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 豊田 純一
- 審判官 山村 浩
- 分類
- T132 .1 -Z (X35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第2項、商標法第50条第1項、商標法第70条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5507185号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5507185号商標の指定役務中、第35類「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5507185号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成23年11月7日に登録出願、第35類「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同24年7月13日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和3年9月27日になされたものであるから、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年9月27日から令和3年9月26日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書、令和3年11月25日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同4年2月1日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)にて、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1及び甲第1号証の2を提出した。
なお、以下、証拠の表記にあたっては、甲(乙)第1号証を「甲(乙)1」のように省略して表示する場合があり、また、枝番号の全てを引用する場合は、枝番号を省略して表示する。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、第35類「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件審判請求に係る指定役務」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
(1)被請求人が提出した証拠(乙1~乙7)中、本件商標と社会通念上同一と認められ得る商標が表示されているのは、パンフレット(乙1、乙2)のみであるが、本件商標の権利者(以下「本件商標権者」という。)は、本件審判請求に係る指定役務を業として提供していない。
(2)平成19年に施行された小売等役務商標制度は、小売業者又は卸売業者(以下「小売業者等」という。)を保護するための制度である。
したがって、本件商標権者が小売業者等ではなく、他人である小売業者等に使用権の設定もしていない場合、「小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「小売等役務」という場合がある。)について登録商標を使用していると主張することはできない。しかるに、本件商標権者は、ドライアイスを製造していないばかりか、販売も行っていない。
パンフレット(乙1,乙2)からは、本件商標権者が「ドライアイス洗浄機」の製造販売業者であることが分かるが、当該業務に付随する「SERVICE サービス」の説明欄(当該パンフレットの第18頁)の「ドライアイスの入手方法」の記載の下には、「ご安心いただけるお近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引ください。」と記載されている。
また、パンフレット(乙1,乙2)の第18頁の「お願い」の記載の下には、「全国のドライアイス製造工場様へお客様をご紹介させていただきます。手数料はいただきません。」等と記載されている。
本件商標権者は、ドライアイスの製造も販売もしていないが、適当な製造・販売業者を紹介するので、ドライアイスの購入希望者は当該業者と直接、すなわち、本件商標権者を通さずに取引して欲しい旨、一方、当該業者には「お客様」の紹介は無償である旨を明記しているのである。
いうまでもなく、ドライアイスの「(販売)業者の紹介」や「お客様の紹介」は、ドライアイスの小売等役務とは非なるものであり、むしろ、かかる役務を提供する本件商標権者がドライアイスの小売業者等でないことの証左である。
(3)なお、被請求人は、乙第3号証ないし乙第7号証を示した上で、本件商標権者が「業者」や「お客様」の紹介だけでなく、「販売を行っている」と主張しているが、それは、(i)洗浄用ドライアイスの「注文を受け付け」、「販売業者に対し、顧客を納品先として指定して」、「発注」し、(ii)当該業者が当該顧客に「納品」し、(iii)本件商標権者が顧客に「代金を請求、受領」し、当該販売業者に「代金を支払う」態様による、とのことである。
しかしながら、これらの一連の過程は「(ドライアイスの)販売の取次又は仲介」にほかならず、「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」とは性質を異にするばかりか、商標法上、類似もしない役務である。
念のため付言するならば、被請求人は、このような販売取次又は仲介の役務についてすら本件商標の使用の立証ができていない。
乙第3号証ないし乙第7号証には、本件商標が一切表示されておらず、当該取次等の役務との関係において本件商標が出所表示機能等を発揮せしめられていた事実は何ら示されていないためである。
(4)被請求人は、そもそも本件商標権者が業として提供していない役務について、本件商標を使用していると主張することはできない。加えて、被請求人は、「ドライアイス(販売)業者」と指称する者が本件商標に係る専用使用権者又は通常使用権者であるとの主張・立証を何ら行っていないから、いずれかの者が本件商標の使用をしている事実も認められない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、答弁書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標の使用事実の要点
本件商標権者は、要証期間内において、日本国内において、本件審判請求に係る指定役務について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用している。
(2)本件商標の使用の事実
ア 本件販売事業について
本件商標権者は、ドライアイス洗浄機を販売した顧客に対して、洗浄用ドライアイスの販売を行っている。その販売態様は、(i)本件商標権者が顧客から洗浄用ドライアイスの注文を受け付け、当該注文に基づき、本件商標権者が、ドライアイス販売業者に対し、顧客を納品先として指定して洗浄用ドライアイスを発注する、(ii)当該ドライアイス販売業者は、本件商標権者からの発注に従って洗浄用ドライアイスを顧客に納品する、(iii)本件商標権者は、顧客に対して代金を請求、受領するとともに、ドライアイス販売業者に対して、代金を支払う、というものである。以下、本件商標権者のこのような態様による販売を「本件販売事業」という。
本件商標権者は、本件販売事業において、本件商標を使用している。
イ 乙第1号証及び乙第2号証の記載内容
乙第1号証のパンフレット(以下「本件パンフレット」という。)は、平成31年4月に発行された、本件商標権者によるドライアイス洗浄機、アクセサリーの販売及び関連サービスの提供に関する総合パンフレットである。
本件パンフレットの第2頁には、左上に別掲2のとおりの標章(以下「使用標章1」という。)が表示されている。また、裏表紙には、別掲3のとおりの標章(以下「使用標章2」という。以下「使用標章1」と「使用標章2」をまとめていう場合は「使用標章」という。)が表示されている。
いわゆる色違い商標は登録商標と同一と扱われる(商標法第70条第1項)。
そして、本件パンフレットの第18頁には、本件商標権者が提供するサービスが示されており、その左下に「ドライアイスの入手方法」の見出しの下、「ご安心いただけるお近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引下さい。」の記載がある。
乙第2号証のパンフレットは、令和3年7月に発行されたものであり、本件パンフレットと同じ箇所に、本件商標及び本件商標権者が提供するサービスについての記載がある。
すなわち、本件商標権者が、少なくとも平成31年4月から令和3年7月の期間、上記態様で本件商標を使用していたことは明らかである。
ウ 本件商標の本件審判請求に係る指定役務についての使用
本件商標は本件パンフレットに表示されているから、これは、本件パンフレットに掲載されたドライアイス洗浄機、アクセサリー及びこれに関連するサービスに関する広告に本件商標を使用する行為(商標法第2条第3項第8号)に該当するといえる。
本件パンフレットには、「ドライアイスの入手方法」との見出しの下、その内容として「お近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引下さい。」と記載されており、顧客は、本件商標権者による「紹介」を通じて、洗浄用ドライアイスを購入できるから、そもそも本件商標権者が直接に顧客に洗浄用ドライアイスを販売しているか否かに関わらず、本件商標権者は、本件審判請求に係る指定役務を行っているといえる。
また、洗浄用ドライアイスは、種々の業者が販売できるところ、顧客は、本件パンフレットに基づいて、また、本件商標権者に対する業務上の信用に基づき、本件商標権者が紹介するドライアイス業者を選択するから、本件商標は、本件審判請求に係る指定役務について識別標識として機能しているといえる。
さらに、上記「お近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引下さい。」の記載は、本件販売事業を表している。
すなわち、本件商標権者は、顧客から直接に洗浄用ドライアイスの注文を受け付け、ドライアイス業者から納品させるという形で、その販売を行っている。
本件パンフレットに「紹介」及び「直接お取引」などと記載されているのは、ドライアイスが本件商標権者ではなくドライアイス業者から納品されることを考慮したためである。
以上のとおり、本件商標権者は、ドライアイスの小売又は卸売に係る事業を営んでおり、本件商標権者の顧客は、本件パンフレットによって、本件商標権者を通じて洗浄用ドライアイスを購入できるから、本件商標は、本件審判請求に係る指定役務について使用されているといえる。
エ 本件販売事業の裏付け
以下、被請求人は、本件商標権者が本件販売事業を営んでいることを証拠に基づき立証する。
乙第3号証は、本件商標権者に対する注文書である。「納入場所」として「盟和産業株式会社」(以下「盟和産業社」という。)と記載されており、その下の注文区分に「購入」と記載されているとおり、同社が本件商標権者に対して、発注した注文であることが分かる。注文内容は、「ドライアイス(上型清掃用)」を、「21年4月9日」を納期として2箱、「21年4月29日」を納期として3箱であると記載されている。
乙第4号証は、配達専用用紙である。本件商標権者が、乙第3号証の注文書に基づく注文を受けて、ドライアイス販売業者である岩谷産業株式会社(以下「岩谷産業社」という。)に対して、注文したものである。下にある欄には、「配達場所」として、乙第3号証の注文書に係る納入場所である「盟和産業株式会社」の記載がある。
また、上にある欄には、「2021年4月9日」に「30kg(15kg×2箱)」、「2021年4月29日」に「45kg(15kg×3箱)」と記載されており、その内容は乙第3号証の注文書に係る注文内容と符合している。
乙第5号証は、納品書である。本件商標権者が盟和産業社に宛てたものであり、納品の内容は、「ドライアイスペレット 3mmタイプ」が30kgであるから、乙第3号証の注文書に記載された2021年4月9日分の注文内容に符合している。
したがって、乙第5号証により、本件商標権者の顧客である盟和産業社からの注文書(乙3)に基づく注文に応じて、ドライアイスが納品されたことが分かる。
納品されたドライアイスの金額は、2箱で6,600円と記載されている。
乙第6号証は、「御見積書」である。本件商標権者が、盟和産業社に対して宛てたものであり、見積単価として、ドライアイスが15kgで3,300円であることが記載されている。この金額は、乙第5号証の納品書に記載された金額と符合する。
乙第7号証は、請求書である。本件商標権者が盟和産業社に対して宛てたものであり、同社に対して4月9日に30kg、同月29日に45kgが納品されたこと、それらの金額が4月9日分は6,600円、同月29日分は9,900円であることが分かる。これらの内容は、同社による注文(乙3)、納品(乙5)、見積もり(乙6)のいずれとも符合するものである。
以上によれば、本件商標権者が、盟和産業社からの注文を受けた後、その内容で岩谷産業社に発注して、盟和産業社にドライアイスが納品されたこと、それに応じた代金を本件商標権者が盟和産業社に対して請求していることが分かる。
したがって、本件商標権者は、本件販売事業を営んでいることが分かる。
オ まとめ
以上のとおり、本件商標権者は、少なくとも平成31年4月から令和3年7月の期間、本件商標を本件審判請求に係る指定役務について使用しているといえる。
2 当審における令和4年6月21日付け審尋及びその回答
審判長は、令和4年6月21日付け審尋により、被請求人に対し、本件販売事業は、本件審判請求に係る指定役務であるとは判断できない旨の合議体の暫定的見解を提示し、期間を指定して、これに対する回答を求めたが、相当の期間を経過するも、被請求人はこの審尋に対して、何ら応答していない。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証は、「DRY-ICE POWER」と称する「ドライアイス洗浄機」のパンフレットであり、当該パンフレットの表紙には、「ドライアイス洗浄機」の記載、本号証の第2頁に、別掲2のとおりの使用標章2の記載があり、本号証の第18頁の左下に、「ドライアイスの入手方法」の記載、その下に「必要とするドライアイスペレット3mmタイプは、規格のみ注意するのではなく高品質で安価なものでないと洗浄能力やランニングコストに大きく影響してしまいます。ご安心いただけるお近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引下さい。」の記載があり、本号証の第19頁の下部に「株式会社 グリーンテックジャパン 〒514-0834 三重県津市大倉19-1 Tel059-223-0188 FAX059-229-5733」の記載があり、当該パンフレットの裏表紙に、別掲3のとおりの使用標章2の表示があり、右下隅に「2019.4」の記載がある。
なお、本号証は、「ドライアイス洗浄機」のパンフレットであって、洗浄用ドライアイスに関するパンフレットではない。
また、当該パンフレットの発行数や頒布先等は不明である。
(2)乙第2号証は、「DRY-ICE POWER」と称する「ドライアイス洗浄機」のパンフレットであり、その表紙には、「ドライアイス洗浄機」の記載、本号証の第2頁に、別掲2のとおりの使用標章2の記載があり、本号証の第18頁の左下に、「ドライアイスの入手方法」の記載、その下に「必要とするドライアイスペレット3mmタイプは、規格のみ注意するのではなく高品質で安価なものでないと洗浄能力やランニングコストに大きく影響してしまいます。ご安心いただけるお近くのドライアイス製造工場様をご紹介させていただきますので直接お取引下さい。」の記載があり、本号証の第19頁の下部に「株式会社 グリーンテックジャパン 〒514-0834 三重県津市大倉19-1 Tel059-223-0188 FAX059-229-5733」の記載があり、当該パンフレットの裏表紙に、別掲3のとおりの使用標章2の表示があり、右下隅に「2021.7」の記載がある。
なお、本号証は、「ドライアイス洗浄機」のパンフレットであって、洗浄用ドライアイスに関するパンフレットではない。
また、当該パンフレットの発行数や頒布先等は不明である。
(3)乙第3号証は、「注文書」と題する書面の写しであって、本号証の右上に「2021年3月29日」の記載、本号証の左上に「(株)グリーンテックジャパン」の記載、その下に「下記の品物を注文しますから指定通り間違いなくご納入下さい。」の記載、その下に「納入場所: 盟和産業株式会社 長野工場」の記載、その下に「注文区分: 購入」の記載があり、その下の表中、「品名」、「数量」、「単位」、「単価」、「金額」及び「納期日」の欄に、それぞれ、「ドライアイス(上型清掃用)」、「2」、「箱」、「3,300」、「6,600」及び「21年4月9日」の記載、その下に「ドライアイス(上型清掃用)」、「2」、「箱」、「3,300」、「6,600」及び「21年4月9日」の記載がある。
なお、当該注文書には、本件商標又は使用標章の表示はない。
(4)乙第4号証は、「配達専用用紙」と題する書面の写しであって、本号証の右上に「2021年3月29日」の記載、その下に「株式会社 グリーンテックジャパン」の記載があり、本号証の左上に「岩谷産業株式会社」の記載、その下に「下記のとおりドライアイスを発注致しますので宜しくお願い致します。」の記載があり、その下の表中、「配達日」及び「発注数量」の欄に、それぞれ、「2021年4月9日 金曜日」及び「30kg(15kg×2箱)」の記載、その1行下に「2021年4月29日 木曜日」及び「45kg(15kg×3箱)」の記載があり、その下の表中、「配達場所」の欄に「盟和産業株式会社」の記載がある。
なお、当該配達専用用紙には、本件商標又は使用標章の表示はない。
(5)乙第5号証は、「納品書」と題する書面の写しであって、本号証の右上に「発行日 2021年4月9日」の記載があり、本号証の左上に「盟和産業株式会社御中」の記載、その下に「下記の通り納品いたしました。」の記載があり、その下の表中、「品名」、「単価」、「数量」、「単位」及び「金額」の欄に、それぞれ、「ドライアイスペレット 3mmタイプ」、「¥220」、「30」、「kg」及び「¥6,600」の記載があり、本号証の左下に「〒514-0834」の記載、その下に「三重県津市大倉19番1号」の記載、その下に「株式会社グリーンテックジャパン」の記載がある。
なお、当該納品書には、本件商標又は使用標章の表示はない。
(6)乙第6号証は、「御見積書」と題する書面の写しであって、本号証の右上に「発行日:2021年4月22日」の記載、その下に「株式会社 グリーンテックジャパン」の記載、その下に「〒514-0834 三重県津市大倉19番1号」の記載があり、本号証の左上に「盟和産業株式会社 御中」の記載、その下に「下記の通り、御見積り申し上げます」の記載、その下に「洗浄用ドライアイス」の記載があり、その下の表中、「品名」、「数量kg」、「単価」及び「価格」の欄に、それぞれ、「【DRYICE POWER】用3mmペレット」、「15」、「220」及び「3,300」の記載がある。
なお、当該御見積書には、本件商標又は使用標章の表示はない。
(7)乙第7号証は、「請求書」と題する書面の写しであって、本号証の右上に「発行日:2021年4月30日」の記載、その2行下に「株式会社 グリーンテックジャパン」の記載、その下に「〒514-0834 三重県津市大倉19番1号」の記載があり、本号証の左上に「盟和産業株式会社 御中」の記載、その下に「下記の通りご請求申し上げます」の記載、その下に「合計金額(税込) ¥18,150」の記載があり、その下の表中、「品名」、「数量」、「単位」、「単価」及び「金額」の欄に、「ドライアイスペレット 3mmタイプ」について、それぞれ、「4/9納品」、「30.0」、「kg」、「¥220」及び「¥6,600」の記載、その1行下に「4/29納品」、「45.0」、「kg」、「¥220」及び「¥9,900」の記載がある。
なお、当該請求書には、本件商標又は使用標章の表示はない。
2 判断
被請求人は、本件商標権者が、要証期間内に、本件審判請求に係る指定役務に関する広告である本件パンフレットに、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)を付して頒布した旨主張しているので、これについて検討する。
(1)使用標章及び本件商標について
本件パンフレット(乙1,乙2)には、別掲2のとおりの使用標章1及び別掲2のとおりの使用標章2が表されている。
そして、本件商標と使用標章1とは、使用標章1の構成中に長方形の背景図形があるとしても、かかる図形は、3段に書された「GREEN TECH」の欧文字、「DRY・ICE CLEANING SYSTEM」の欧文字及び「JAPAN」の欧文字の背景と認識し得ることから、3段に書された「GREEN TECH」の欧文字、「DRY・ICE CLEANING SYSTEM」の欧文字及び「JAPAN」の欧文字よりなる本件商標と使用標章1は、社会通念上同一の商標と認められる。
また、本件商標と使用標章2は、色彩が相違するものの構成文字を同じくするものであるから、社会通念上同一の商標と認められる。
(2)使用者について
使用標章の使用者は、本件商標権者であることが確認できる。
(3)使用役務について
ア 被請求人は、「本件商標権者は、ドライアイスの小売又は卸売に係る事業を営んでおり、本件商標権者の顧客は、本件パンフレット(乙1)によって、本件商標権者を通じて洗浄用ドライアイスを購入できるから、本件商標は、本件審判請求に係る指定役務について使用されているといえる。」旨主張する。
イ 商標法において保護対象となっている「小売等役務」とは、商品の品揃え、陳列、接客サービス等といった最終的に商品の販売により収益をあげる小売業者等の提供する総合的なサービス活動全体を一括りにして一つの小売等役務として保護されるものであるが、これらのサービスは、小売等の業務において商品販売に付随したサービスであることに変わりはなく、個々のサービス活動を独立したものとして個別に商標法上の役務として取り扱うものではない。
小売等役務の構成要素と考えられる商品の小売において小売業者が顧客に対して行う個々のサービス活動の代表的なものとして、顧客の商品選択の便宜のために、販売する商品のレイアウト等を工夫したカタログの提供、例えば商品「ドライアイス」の販売に関し、商品カタログへの商品の掲載方法を工夫することにより商品の選択の便宜を図ること等が挙げられる。
ウ そこで、被請求人が提出したパンフレット(乙1、乙2)を参照するに、当該パンフレットは、「ドライアイス用洗浄機」について、商品のレイアウト等を工夫して作成されていることから、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を目的として作成されたものであると推認し得る。
エ しかしながら、当該パンフレットにおいては、商品「ドライアイス」の購入方法についての記載があるものの、取引者、需要者が商品「ドライアイス」を選択しやすいように、商品のレイアウト等に工夫をする等は行われておらず、商品「ドライアイス」の選択について便宜は図られていない。
オ その他、被請求人が提出した全証拠を確認しても、本件商標権者が、「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務を提供していると判断し得る根拠は見いだせない。
カ そうすると、本件商標権者は、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務を提供していることは推認できるものの、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、本件審判請求に係る指定役務の範ちゅうに属さないものである。
(4)使用時期、使用行為について
本件商標権者は、使用標章を付した本件パンフレットを、要証期間内の平成31年4月に頒布したことが推認できる。
(5)小括
以上のとおり、本件商標権者は、使用標章を付した本件パンフレットを、要証期間に頒布したことが推認でき、本件商標と使用標章は、社会通念上同一の商標であることは認められるが、本件パンフレットは、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を目的として作成されたものであって、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務は、本件審判請求に係る指定役務である「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の範ちゅうに属する役務とは認められないものである。
その他被請求人の提出した証拠を参照しても、本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、要証期間に、日本国内において、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)を本件審判請求に係る指定役務について使用したことを認めるに足る証拠は見いだせない。
3 被請求人の主張について
(1)被請求人は、「本件商標権者は、ドライアイスの小売又は卸売に係る事業を営んでおり、本件商標権者の顧客は、本件パンフレット(乙1)によって、本件商標権者を通じて洗浄用ドライアイスを購入できるから、本件商標は、本件審判請求に係る指定役務について使用されているといえる。」旨主張する。
しかしながら、本件パンフレットは、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を目的として作成されたものであって、「ドライアイス用洗浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の役務は、「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の範ちゅうに属する役務とは認められない。
(2)その他、被請求人の主張はいずれも採用できない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定役務についての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえない。
また、被請求人は、当該使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定役務中、「洗浄用ドライアイスの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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