特許拒絶査定不服審判
2021-017405
情報処理装置、サーバ、情報処理方法及び情報処理プログラム
- 審判番号
- 2021-017405
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-170287外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月16日
- 審決日
- 2022年09月08日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ヤフー株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-170287「情報処理装置、サーバ、情報処理方法及び情報処理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 3月19日出願公開、特開2020- 42607、請求項の数(16)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成30年9月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 2月24日付け:拒絶理由通知書
令和3年 4月27日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 9月24日付け:拒絶査定(原査定)
令和3年12月16日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和4年 6月 3日付け:拒絶理由(当審拒絶理由)通知書
令和4年 8月 4日 :意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明
本願請求項1ないし16に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明16」という。)は、令和4年8月4日に提出された手続補正書の手続補正(以下、「本件補正」という。)で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし16に記載された事項により特定される発明であり、このうち本願発明1は以下のとおりの発明である。
「 ユーザから入力される文字を受け付ける受付部と、
前記ユーザから入力された現在の文字列から前記ユーザが望む検索ワードを予測し、前記検索ワードに基づいて検索を行い、検索結果を得る検索部と、
前記現在の文字列と、前記検索結果の1つと、予測した前記検索ワードとを表示する表示制御部と、
前記検索結果が表示された期間に応じて、前記検索結果が前記ユーザに受け入れられたか否かを評価する評価部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。」
なお、本願発明2ないし13は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明14は、本願発明1を「サーバ」の発明として特定したものであり、本願発明15は、本願発明1を方法の発明として特定したものであり、本願発明16は、本願発明1をプログラムの発明として特定したものである。
第3 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
(1)引用文献1記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2010-198477号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。(なお、下線は、強調のため当審が付与した。これ以降についても同様。)
「【0012】
図2は、本実施形態の携帯電話機1の内部構成を示すブロック図である。携帯電話機1は、全体の制御を行う制御部51を有し、その他の主な構成要素として、通信部52、アンテナ53、信号処理部54、音声入出力部55、入力部56、表示部57、記憶部58、電源制御部59を備えている。」
「【0025】
まず、制御部51は、入力部56を介して、ユーザからの情報検索アプリケーションの起動指示を受け、それに基づいて情報検索アプリケーションを起動する(S101)。これによって、図6(a)のような情報検索アプリケーションの画面がディスプレイ11に表示される。そして、制御部51は、文字入力キー12aを用いて文字が入力されたことを検出すると(S102のYes)、入力された文字を表示する(S103)。そして、入力された文字をキーとして、変換辞書58aを検索する(S104)。なお、ステップS102で検出された文字は、かな文字の場合もあれば、アルファベットや数字の場合もある。ここでは、かな文字の「あ」が入力されたとして説明する。制御部51は、「あ」が入力されたことを検出すると、変換辞書58aの読みとして「あ」を先頭に有する見出しを優先度の高い順に選出する。これによって、例えば「ある」、「あく」、「開く」などの変換候補が選出される。これらの変換候補は、優先度の高いものから順に、ディスプレイ11に表示される(S105)。
【0026】
さらに、制御部51は、ステップS104によって選出された変換候補のうち、最も優先度の高い変換候補をキーワードとして検索処理を実行する(S106)。ここで、検索の対象となるのは、例えば、Webページや、受信メール、電話帳、辞書、TV番組表などである。図6に示した例では、対象としてWebページ、メール、電話帳、辞書、TV番組表という選択肢のタブが表示されており、Webページを検索の対象として選択されている状態を示している。なお、図6に示した例のタブには、「入力予測」というタブがあるように、このアプリケーションでは、入力した文字に対して検索を行わず、文字変換だけを行うモードが存在しても良い。また、検索の対象として、図6ではWebページやメール、電話帳、辞書、TV番組表などがある場合を表しているが、これらの検索対象はユーザが自由に設定できても良い。検索対象をユーザが設定可能な場合、検索対象はいくつ設定できても良い。例えば、着信履歴やスケジュールなども検索の対象として追加することが考えられる。
【0027】
ステップS106で、制御部51は、最も優先度の高い変換候補をキーワードとして、現在選択されている検索対象(図6に示した例では、Web)の検索を行う。そして、得られた検索結果を記憶部58に記憶させるよう制御する。また、得られた検索結果のうち、ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果を表示する(S107)。この結果、ディスプレイ11は、図6(b)に示したような表示がされた状態となる。つまり、入力文字「あ」に対して、入力予測結果である「ある」、「あく」、「開く」、「あ」、「1」、「あれは」、「あの」が左下の欄に表示され、これらの候補の中で最も優先度の高い「ある」という候補に対するWebの検索結果が右下に表示される。」
「【0030】
なお、すでに入力された文字に引き続き、次の文字が入力されたときには、ステップS103からの処理を行う。図6(c)では、「あ」という文字に引き続き、「さ」という文字が入力された場合のディスプレイ11の表示を示している。図6(c)の例では、入力文字が「あ」から「あさ」に変化したことにより、変換辞書58aを「あさ」によって検索して「あさ」から始まる読みを有する変換候補がディスプレイ11の左下に表示されている。そして、抽出された変換候補を用いて、検索対象(例えばWeb)の検索を行った結果が右下に表示されている。」
「【図6】
[図:0001389201000001.jpg]
」
(2)引用発明
上記(1)より、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 携帯電話機1であって、
全体の制御を行う制御部51を有し、
制御部51は、
文字入力キー12aを用いて文字が入力されたことを検出すると(S102のYes)、入力された文字を表示し(S103)、入力された文字をキーとして、変換辞書58aを検索し(S104)、変換候補が選出され、変換候補は、優先度の高いものから順に、ディスプレイ11に表示され(S105)、
最も優先度の高い変換候補をキーワードとして、現在選択されている検索対象の検索を行い、得られた検索結果のうち、ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果を表示し(S107)、
すでに入力された文字に引き続き、次の文字が入力されたときには、ステップS103からの処理を行う、
携帯電話機1。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2018-025918号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0011】
図1に示すように、検索システム1には、端末装置10(図2参照)と、提供元装置50-1と、抽出装置100とが含まれる。端末装置10と、提供元装置50-1と、抽出装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。また、図1に示した検索システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の提供元装置50-1と、複数台の抽出装置100が含まれてもよい。」
「【0029】
次に、図2を用いて、提供元装置50-1が作成したコンテンツC512追加後における、抽出装置100による検索結果の提供について説明する。まず、抽出装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からクエリを取得する(ステップS17)。図2の例では、抽出装置100は、端末装置10からクエリ「CDE」を取得する。図2に示す例において、ユーザU1は、端末装置10の画面に表示された検索画面を表示するページW11中の検索窓にクエリ「CDE」を入力し、検索ボタンを押下する。そして、端末装置10は、抽出装置100へ検索クエリ「CDE」を送信する。
【0030】
その後、抽出装置100は、クエリに対応するコンテンツを検索結果として決定する(ステップS18)。図2の例では、抽出装置100は、索引情報記憶部122-1とコンテンツ情報記憶部123-1とに基づいて、クエリ「CDE」に対応する検索結果を決定する。具体的には、抽出装置100は、結果情報RS11に示すように、クエリ「CDE」に対応するコンテンツを検索結果として決定する。例えば、抽出装置100は、索引情報記憶部122-1に示す順位に基づいて、コンテンツC512を順位「1位」とし、コンテンツC121を順位「2位」とし、コンテンツC122を順位「3位」とし、コンテンツC123を順位「4位」とする。
【0031】
その後、抽出装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10へ検索結果を提供する(ステップS19)。図2の例では、抽出装置100は、コンテンツC512を順位「1位」とし、コンテンツC121を順位「2位」とし、コンテンツC122を順位「3位」とし、コンテンツC123を順位「4位」とする検索結果を端末装置10へ提供する。」
「【0101】
また、上述した例では、ユーザによるアンケートへの回答という明示的な評価情報を用いる場合を示したが、評価情報は上記に限らずユーザの検索結果に対する評価が推定可能であればどのような情報が用いられてもよい。例えば、抽出装置100Aは、クエリに対応するコンテンツが検索結果として提供されたユーザが検索結果を閲覧した時間が所定の時間以上である場合、そのユーザが検索結果に対して満足したと推定してもよい。また、例えば、抽出装置100Aは、検索クエリに対応するコンテンツが検索結果として提供されたユーザが検索結果を閲覧したコンテンツ数が所定の時間以上である場合、そのユーザが検索結果に対して満足したと推定してもよい。」
よって、引用文献2には、次の技術事項が記載されていると認められる。
「 検索システム1には、端末装置10と、提供元装置50-1と、抽出装置100とが含まれ、
抽出装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からクエリを取得し、
その後、抽出装置100は、クエリに対応するコンテンツを検索結果として決定し、例えば、抽出装置100は、索引情報記憶部122-1に示す順位に基づいて、コンテンツC512を順位「1位」とし、コンテンツC121を順位「2位」とし、コンテンツC122を順位「3位」とし、コンテンツC123を順位「4位」とし、
その後、抽出装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10へ検索結果を提供し、例では、抽出装置100は、コンテンツC512を順位「1位」とし、コンテンツC121を順位「2位」とし、コンテンツC122を順位「3位」とし、コンテンツC123を順位「4位」とする検索結果を端末装置10へ提供し、
評価情報はユーザの検索結果に対する評価が推定可能であればどのような情報が用いられてもよく、例えば、抽出装置100Aは、クエリに対応するコンテンツが検索結果として提供されたユーザが検索結果を閲覧した時間が所定の時間以上である場合、そのユーザが検索結果に対して満足したと推定してもよい、こと。」
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3(特表2009-506429号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0029】
ブロック208では、推測検索結果がユーザに与えられる。例示的な推測検索結果106は図1A~図1D、図4および図5に描かれる。推測検索結果はユーザが検索クエリを入力している同一のウェブページ上に表示され得る。推測検索結果は、ウェブページへのリンク、ウェブページそのもの、グラフィック(例えば、対話式マップ)およびテキスト記述を含むが、但しこれらに限定されない、多くの種々の形態を取ることが可能である。従って、ユーザは推測検索結果を見ることができ、検索クエリが完成したことを指示する前に、推測検索結果の関連性を決定することができる。典型的な状況では、情報がユーザに殺到しないように、限定された1セットの結果がユーザに表示される。検索エンジンはウェブページ全体または更新された情報のみをクライアントノードに転送して、クライアントノードがクライアントノード上に現在記憶されているウェブページに統合し得る。1つの実施形態では、クライアントノードはAJAXエンジンを有し、クライアントと検索エンジンとの間のデータ伝送を容易にすると共に、更新されたウェブページを解釈して表示する(rendering)のを助ける。」
「【0065】
検索エンジンにより得られた検索結果はユーザのコンピュータに送信され、表示される。特定予測クエリがユーザの意図するクエリである場合は、特定予測クエリに基づいた検索結果が、ユーザがクエリフィールドに別の文字を入力する前であっても、および意図するクエリを完全に入力し終わるまさに直前であっても、ユーザのモニタに現れ得る。特定予測クエリがユーザの意図する検索でない場合、ユーザはリスト中の異なる予測クエリを選択するか、あるいは文字のタイプを続けることができ、このときに、選択された、または新たな特定予測クエリに基づく新たな検索結果のセットが、ユーザインターフェースを介して表示されることになる。」
「【0067】
クライアント800におけるユーザはウェブブラウザ802に部分クエリを入力する。部分クエリ812はネットワーク805でフロントエンドサーバ804に送信される。フロントエンドサーバ804は本発明の任意の実施形態において必要な要素ではない。その主たる目的は、対話式検索エンジンシステムにセキュリティを付加することである。ネットワーク850もまた、任意の実施形態において必須の要素ではなく、本発明が実施され得る1つのアプローチを示すのに図示されるだけである。ネットワーク850はローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)またはインターネットであり得る。フロントエンドサーバ804は部分クエリ812を、上述のクエリプレディクタ806に転送して、クエリプレディクタ806はその部分クエリを処理する。
【0068】
フロントエンドサーバ804、クエリプレディクタ806および検索エンジン808または任意のこれらの組み合わせは同一装置上で実行され得る。但し、図示および簡素化の目的で、それらはそれぞれ異なる装置に存在する。
【0069】
クエリプレディクタ806は部分クエリに基づいて、1つ以上の予測クエリのセットを決定して、それら814をフロントエンドサーバ804に送り返す。予測クエリのセットと共に、クエリプレディクタ306はそのセット内の予測クエリのいずれが特定予測クエリであるかを指示するさらなるデータを送信する。クエリプレディクタ806は、どの予測クエリが特定予測クエリかを決定するか、またはウェブブラウザ802にその決定を行うのに十分な情報を与えるかのいずれかが行われる。フロントエンドサーバ804はその後、予測クエリ814および特定予測クエリを示すデータをネットワーク850でクライアント800に転送して、ウェブブラウザ802上に表示する。
【0070】
予測クエリのセットを受信すると、ウェブブラウザ802はネットワーク850でフロントエンドサーバ804に特定予測クエリ816を送信して、フロントエンドサーバ804は特定予測クエリ816を検索エンジン808に転送する。上述の検索エンジン808は特定予測クエリを処理して検索結果を得る。検索結果818は最後にフロントエンドサーバ804に送信され、フロントエンドサーバ804はそれら818をネットワーク850でクライアント800に転送する。」
「【図6】
[図:0001389201000002.jpg]
」
「【図8A】
[図:0001389201000003.jpg]
」
よって、引用文献3には、次の技術事項が記載されていると認められる。
「 推測検索結果はユーザが検索クエリを入力している同一のウェブページ上に表示され、ユーザは推測検索結果を見ることができ、検索クエリが完成したことを指示する前に、推測検索結果の関連性を決定することができ、典型的な状況では、情報がユーザに殺到しないように、限定された1セットの結果がユーザに表示され、
検索エンジンにより得られた検索結果はユーザのコンピュータに送信され、表示され、特定予測クエリがユーザの意図する検索でない場合、ユーザはリスト中の異なる予測クエリを選択するか、あるいは文字のタイプを続けることができ、このときに、選択された、または新たな特定予測クエリに基づく新たな検索結果のセットが、ユーザインターフェースを介して表示され、
クライアント800におけるユーザはウェブブラウザ802に部分クエリを入力し、部分クエリ812はネットワーク805でフロントエンドサーバ804に送信され、
フロントエンドサーバ804は部分クエリ812を、上述のクエリプレディクタ806に転送し、
クエリプレディクタ806は部分クエリに基づいて、1つ以上の予測クエリのセットを決定して、それら814をフロントエンドサーバ804に送り返し、
予測クエリのセットと共に、クエリプレディクタ306はそのセット内の予測クエリのいずれが特定予測クエリであるかを指示するさらなるデータを送信し、
フロントエンドサーバ804はその後、予測クエリ814および特定予測クエリを示すデータをネットワーク850でクライアント800に転送して、ウェブブラウザ802上に表示し、
ウェブブラウザ802はネットワーク850でフロントエンドサーバ804に特定予測クエリ816を送信して、フロントエンドサーバ804は特定予測クエリ816を検索エンジン808に転送し、
検索エンジン808は特定予測クエリを処理して検索結果を得、
検索結果818は最後にフロントエンドサーバ804に送信され、フロントエンドサーバ804はそれら818をネットワーク850でクライアント800に転送する、こと。」
4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4(特表2017-501505号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0053】
図3Aにおいて、4つのナビゲーショナル検索結果344a~344dが示され、たとえば図2のブロック206において決定されたナビゲーショナル検索結果のスーパーセットを表す。第1のナビゲーショナル検索結果344aは、たとえば、索引127から情報エンジン122によって取得された、ロナルドレーガンの誕生日に関する情報を含む。第2のナビゲーショナル検索結果344bは、たとえば、索引127から情報エンジン122によって取得された、ロナルドレーガンの生誕地に関する情報を含む。第3のナビゲーショナル検索結果344cは、たとえば、索引125から索引付けエンジン120によって取得された、ロナルドレーガンに関連付けられているノベルティ品目が購入され得る商用Webサイトへのリンクを含む。第4のナビゲーショナル検索結果344dは、たとえば、索引125から索引付けエンジン120によって取得された、レーガンの対ミャンマー国の政策に関するWebサイトへのリンクを含む。ナビゲーショナル検索結果344a~344dの下は、標準検索結果346である。
【0054】
図3Bにおいて、ナビゲーショナル検索結果のサブセット344aおよび344bは、1つまたは複数の信号に基づいて図3Aに示されるスーパーセット(すなわち、344a~344d)から選択されている。たとえば、図3Aに示される4つの候補のナビゲーショナル検索結果のスーパーセットは、たとえばロナルドレーガンの誕生日および生誕地についての情報のような、2つのナビゲーショナル検索結果のサブセットに絞り込まれている。この絞り込みは、たとえば、ノベルティ品目または政策よりも、事実に基づく歴史へのユーザの関心を反映する以前の検索クエリに基づいてもよい。図3Bにおいて、候補のナビゲーショナル検索結果344cおよび344bの除去によって、さらに多くのスペースが作り出されたので、より多くの標準検索結果346が見えるようになった。しかし、一部の実施態様において、同じかまたはそれより少ない標準結果が表示されてもよい。
【0055】
一部の実施態様において、ユーザには、図3Aおよび図3Bからの両方のグラフィカルユーザインターフェイスが連続して提示されてもよい。たとえば、図3Aのグラフィカルユーザインターフェイスは、最初に提示されてもよい。次いで、しばらく休止した後(およびユーザが追加の文字をタイプしないと仮定して)、グラフィカルユーザインターフェイスは、図3Bに示されるグラフィカルユーザインターフェイスに遷移することができる。一部の実施態様において、ユーザには、図3Bに示されるグラフィカルユーザインターフェイスのみが提示されてもよい。一部の実施態様において、検索結果提示インターフェイス340をクライアントデバイス106に送達する前に、余分な候補のナビゲーショナル検索結果344cおよび344dは除去されてもよい。その他の実施態様において、余分な候補は、表示に先立って、クライアントデバイス106により検索結果提示インターフェイス340から除去されてもよい。さらにその他の実施態様において、図3Bのインターフェイスは最初に提示されてもよく、次いで休止の後、(たとえば、ナビゲーショナル結果の不正確な表面化を回避するため)図3Aのインターフェイスに拡張されてもよい。」
「【図3A】
[図:0001389201000004.jpg]
」
「【図3B】
[図:0001389201000005.jpg]
」
第4 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「携帯電話機1」は、「全体の制御を行う制御部51」を有し、当該「制御部51」は、「文字入力キー12aを用いて文字が入力されたことを検出する」機能を備えているといえる。
ここで、「文字入力キー12aを用いて文字」を「入力」するのは、「携帯電話機1」の“ユーザ”であることは自明である。
また、「文字が入力されたことを検出する」機能は、「制御部51」が“入力される文字を受け付ける”機能を備えていることを前提としているといえる。
よって、引用発明の「制御部51」は、本願発明1の「ユーザから入力される文字を受け付ける受付部」に相当する手段を備えているといえる。
イ 引用発明の「制御部51」は、「入力された文字をキーとして、変換辞書58aを検索し(S104)、変換候補が選出され、」「最も優先度の高い変換候補をキーワードとして、現在選択されている検索対象の検索を行い、得られた検索結果のうち、ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果を表示」する機能を備えているといえる。
ここで、引用発明の「入力された文字」及び「変換候補」はそれぞれ、上記アを参酌すれば、本願発明1の「前記ユーザから入力された現在の文字列」及び「前記ユーザが望む検索ワード」に相当する。
そして、引用発明において、「入力された文字をキーとして、変換辞書58aを検索し」「変換候補」を「選出」することは、本願発明1の「前記ユーザから入力された現在の文字列から前記ユーザが望む検索ワードを予測」することに相当する。
そして、引用発明において、「制御部51」が、上記「変換候補」のうち、「最も優先度の高い変換候補をキーワードとして、現在選択されている検索対象の検索を行」うことは、本願発明1の「前記検索ワードに基づいて検索を行」うことに相当する。また、「得られた検索結果」との構成から、「検索」により、「検索結果」を「得」ることは自明である。
以上より、引用発明の「制御部51」は、本願発明1の「前記ユーザから入力された現在の文字列から前記ユーザが望む検索ワードを予測し、前記検索ワードに基づいて検索を行い、検索結果を得る検索部」に相当する手段を備えているといえる。
ウ 引用発明の「制御部51」は、「入力された文字を表示」し、「変換候補」を「優先度の高いものから順に、ディスプレイ11に表示」し、「得られた検索結果のうち、ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果を表示」する機能を備えているといえる。(なお、上記第3の1(1)で摘記した引用文献1の【図6】を参酌すれば、これらの表示は同じ画面で同時になされている。)
そして、引用発明の「ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果」と本願発明1の「前記検索結果の1つ」とは、「前記検索結果」である点において共通する。
よって、上記ア及びイを参酌すれば、引用発明の「制御部51」と、本願発明1の「前記現在の文字列と、前記検索結果の1つと、予測した前記検索ワードとを表示する表示制御部」とは、「前記現在の文字列と、前記検索結果と、予測した前記検索ワードとを表示する表示制御部」に相当する手段を備える点において共通する。
エ 引用発明の「携帯電話機1」は、後述する相違点を除いて、本願発明1の「情報処理装置」に相当する。
(2)一致点、相違点
上記(1)より、本願発明1と引用発明は、次の点において一致ないし相違する。
・一致点
「 ユーザから入力される文字を受け付ける受付部と、
前記ユーザから入力された現在の文字列から前記ユーザが望む検索ワードを予測し、前記検索ワードに基づいて検索を行い、検索結果を得る検索部と、
前記現在の文字列と、前記検索結果と、予測した前記検索ワードとを表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。」
・相違点
(相違点1)
本願発明1は、「検索結果の1つ」を表示するのに対し、引用発明は、「ディスプレイ11に表示可能な件数分の検索結果を表示」する点。
(相違点2)
本願発明1は、「前記検索結果が表示された期間に応じて、前記検索結果が前記ユーザに受け入れられたか否かを評価する評価部」との構成を備えるのに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。
(3)相違点についての判断
上記相違点1及び2は、いずれも「検索結果」に関する事項であるのでまとめて判断する。
引用文献2には、複数のコンテンツを検索結果として表示し、ユーザが検索結果を閲覧した時間に応じて、検索結果を評価することが記載されているといえるが、ここで、「ユーザが検索結果を閲覧した時間」は、本願発明1の「前記検索結果が表示された期間」に相当するか否か明らかではなく、また、引用文献2に記載の技術は、複数の検索結果を表示する点において、本願発明1とは前提が異なる。
また、引用文献3には、検索システムにおいて、「特定予測クエリ」に基づいて検索された「推測検索結果」として、「限定された1セットの結果」が表示されることが記載されているといえるが、ここで、「限定された1セットの結果」が本願発明1の「検索結果の1つ」に相当するか否か明らかではなく、また、引用文献3には、「検索エンジンにより得られた検索結果はユーザのコンピュータに送信され、表示され、特定予測クエリがユーザの意図する検索でない場合、ユーザはリスト中の異なる予測クエリを選択するか、あるいは文字のタイプを続けることができ、このときに、選択された、または新たな特定予測クエリに基づく新たな検索結果のセットが、ユーザインターフェースを介して表示され」と、ユーザの意図と検索結果の表示時間との関係について示唆があるものの、引用文献3には、そもそも検索結果を評価することは記載されておらず、よって、その評価に「前記検索結果が表示された期間」を用いることも記載されていない。
また、引用文献4には、「ナビゲーショナル検索結果344a~344d」から選択された「ナビゲーショナル検索結果のサブセット344aおよび344b」を表示することが記載されているものの、「検索結果の1つ」を表示し、「前記検索結果が表示された期間」に応じて当該「検索結果」を評価することは記載されていない。
以上から、上記相違点1及び2に係る本願発明1の構成、すなわち、「検索結果の1つ」を表示し、当該「検索結果」が「表示された期間」に応じて、当該「検索結果」を評価することは、引用文献2ないし4のいずれにも記載されていない。
また、上記相違点1及び2に係る本願発明1の構成は、本願出願前の技術常識であったとも認められない。
したがって、本願発明1は、当業者であっても引用文献1ないし4に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2ないし13について
本願発明2ないし13は、上記相違点1及び2に係る本願発明1の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1ないし4に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明14について
本願発明14は、本願発明1を「サーバ」の発明として特定したものであり、上記相違点1及び2に係る本願発明1の構成に対応する技術事項を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1ないし4に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4 本願発明15及び16について
本願発明15は、本願発明1を方法の発明として特定したものであり、本願発明16は、本願発明1をプログラムの発明として特定したものであり、いずれも、上記相違点1及び2に係る本願発明1の構成に対応する技術事項を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用文献1ないし4に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第5 原査定の概要及び原査定についての判断
原査定は、請求項1ないし14、16及び17に係る発明は、上記引用文献1、2及び4に記載された発明に基いて、請求項15に係る発明は、上記引用文献1ないし4に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。
しかしながら、本件補正により補正された請求項1ないし16は、それぞれ上記相違点1及び2に係る本願発明1の、「検索結果の1つ」を表示し、当該「検索結果」が「表示された期間」に応じて、当該「検索結果」を評価する、という構成又はこれに対応する技術事項を有するものとなっており、上記のとおり、本願発明1ないし16は、上記引用文献1ないし4に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第6 当審拒絶理由について
1 理由1(明確性要件)について
当審拒絶理由においては、特許法第36条第6項第2号に係る理由1(明確性要件)に関し、概略、以下の拒絶の理由を通知した。
(1)請求項1、16及び17に記載の「従来のサジェスト表示欄」は、いかなるものであるのか明確ではない。
(2)請求項1、16及び17の記載において、「予測した文字列」は、「従来のサジェスト表示欄の領域」に表示されるのか否かが明確ではない。
(3)請求項1及び15ないし17の記載において、「検索ワードを予測」することと、「予測した文字列」との関係が不明確である。
(4)請求項2に記載の「前記サジェスト表示欄」が、引用する請求項1に記載の何を指しているのか、不明確である。
(5)請求項2に記載の「前記現在の文字列が表示される領域の下側に位置する前記サジェスト表示欄の領域に、前記現在の文字列と、前記検索結果とを表示する」の技術的意義が不明確である。
上記(1)および(2)に関し、本件補正により、本件補正前の請求項1、16及び17に記載されていた「従来のサジェスト表示欄」は、本件補正後の請求項1、15及び16においては削除された。
上記(3)に関し、本件補正により、本件補正前の請求項1及び15ないし17に記載されていた「予測した文字列」は、本件補正後の請求項1及び14ないし16の記載においては「前記検索ワード」に補正された。
上記(4)及び(5)に関し、本件補正により、本件補正前の請求項2は削除された。
よって、本件補正後の請求項1ないし16の記載は明確となった。
2 理由2(サポート要件)について
当審拒絶理由においては、特許法第36条第6項第1号に係る理由2(サポート要件)に関し、概略、以下の拒絶の理由を通知した。
(1)請求項1及び15ないし17の記載において、「現在の文字列」と「検索結果」とを同じ領域に表示することは、発明の詳細な説明に記載されていない。
(2)請求項1ないし17に係る発明は、「検索結果」を1つ表示することを具体的に特定しておらず、実質的に発明の詳細な説明に記載したものではない。
(3)請求項2の記載において、「現在の文字列」が、「前記現在の文字列が表示される領域」とその下側に位置する「前記サジェスト表示欄」の領域の両方に表示されることは、発明の詳細な説明に記載されていない。
上記(1)に関し、本件補正により、本件補正後の請求項1及び14ないし16の記載において、「前記現在の文字列と、前記検索結果の1つと、予測した前記検索ワードとを表示する」と補正された結果、「現在の文字列」と「検索結果」とを同じ領域に表示するものには限定されなくなった。
上記(2)に関し、本件補正により、本件補正後の請求項1及び14ないし16の記載において、「検索結果の1つ」と補正された。
上記(3)に関し、本件補正により、本件補正前の請求項2は削除された。
よって、本件補正後の請求項1ないし16の記載は、発明の詳細な説明に記載したものとなった。
上記のとおり、当審拒絶理由はいずれも解消した。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明1ないし16は、当業者が引用文献1ないし4に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-017405