2021-016572
定減速ユニットクラッシュボックス
- 審判番号
- 2021-016572
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-555153外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月02日
- 審決日
- 2022年09月27日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】テッサラクト ストラクチュラル イノベーションズ,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】大貫 敏史
- 【請求人代理人】江口 昭彦
- 【請求人代理人】内藤 和彦
- 分類
- P18 .113-Z (B60R) / P18 .121-Z (B60R)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 11項目
第1 手続の経緯
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本願は、2017年(平成29年)4月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年4月21日、米国(US))を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 令和3年12月2日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和3年12月2日にされた手続補正を却下する。
[理由]
1 補正の内容
(1)本件補正後の特許請求の範囲
令和3年12月2日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線は補正箇所を示す。)。
「 自動車両用のクラッシュボックスであって、第1のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第1のクラッシュパッドであって、前記第1のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記一つ以上のポケットの第1の構成を有する第1のクラッシュパッドと、第2のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第2のクラッシュパッドであって、前記第2のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記第1のクラッシュパッドの前記一つ以上のポケットの第1の構成とは異なる前記一つ以上のポケットの第2の構成を有する第2のクラッシュパッドと、を含み、前記第1のクラッシュパッドは、前記第2のクラッシュパッドの上に積み重ねられる、クラッシュボックス。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和3年7月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「 自動車両用のクラッシュボックスであって、第1のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第1のクラッシュパッドであって、第1の構成を有する第1のクラッシュパッドと、第2のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第2のクラッシュパッドであって、前記第1のクラッシュパッドの第1の構成とは異なる第2の構成を有する第2のクラッシュパッドと、を含み、前記第1のクラッシュパッドは、前記第2のクラッシュパッドの上に積み重ねられる、クラッシュボックス。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「第1の構成を有する第1のクラッシュパッド」について、「前記第1のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記一つ以上のポケットの」という限定を付加し、「前記第1のクラッシュパッドの第1の構成とは異なる第2の構成を有する第2のクラッシュパッド」について、「前記第2のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記第1のクラッシュパッドの前記一つ以上のポケットの第1の構成とは異なる前記一つ以上のポケットの第2の構成を有する」という限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献、引用文献の記載、引用発明等
ア 引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由で引用され、本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内で頒布された実願昭50-29159号(実開昭50-134595号)のマイクロフィルム(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。
(ア)記載事項
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a 明細書第1ページ第13~15行
「 本考案は、自動車用複合バンパ又はフェンダとして使用するようにしたエネルギー吸収装置に関する。」
b 明細書第3ページ第14行~第4ページ第15行
「 第1図及び第2図に示す如く、吸収エレメント(2)によつて支持されるU字型ビーム(1)は遮蔽板(3)に挿入される。本考案の特徴に依れば、吸収エレメント(2)は熱可塑性樹脂又は熱可塑物質又は熱硬化性樹脂のいずれかで成形したかなり薄い壁を備える並置した単一の細長い中空部材で構成される。断面図において、該部材は六角形(第3図参照)、4角形(第4図参照)、又は円形(第5図に示す如く、相対円は連結仕切りによつて連結される)等の外形を有する各種型式のものがある。該型式のエネルギー吸収部材が圧縮応力を受ける時、該仕切りが彎曲しはじめる最大応力に相応するピーク(4)は第6図に示す曲線上に見られる。この場合該曲線は細長い中空部材に沿つて形成される連続的な屈曲に相応する波形形状(5)を有する。」
c 明細書第7ページ第14行~第8ページ第10行
「 別の実施例に依れば、連結仕切り(20)を細長い中空部材と一体化してそれと直角に位置決め可能である。該仕切り(20)は重要なめり込み通路を可能ならしめるように長手方向の寸法を大きくした中空部材で成形して使用すれば特に効果的である(第10図参照)。実際、実質的に長手方向寸法を短くした2個のエネルギー吸収エレメントの1端に仕切り(20)を設け、その末端を相互連結すれば(第11図参照)、全体寸法が同一で1端に1個しか仕切りを設けないエネルギー吸収エレメントを1個用いるよりも(第10図参照)更に効果的である。」
d 明細書第17ページ第14行~第18ページ第4行
「 第1図は本考案に依るバンパの実施例を示す横断面図である。第2図は第1図のバンパの1部を裂開した等角投影図である第3図、第4図及び第5図はエネルギー吸収エレメントを構成する室の3種類の異なる実施例を示す。」
e 明細書第18ページ第9~11行
「 第10図乃至第13図は本考案に依る異なる4種類の吸収装置の各々の長手方向断面図である。」
(イ)図面
a 第1図
「[図:0001394658000001.jpg]」
b 第2図
「[図:0001394658000002.jpg]」
c 第3図
「[図:0001394658000003.jpg]」
d 第4図
「[図:0001394658000004.jpg]」
e 第5図
「[図:0001394658000005.jpg]」
f 第11図
「[図:0001394658000006.jpg]」
イ 認定事項
(ア)上記ア(ア)bの「吸収エレメント(2)は」「かなり薄い壁を備える並置した単一の細長い中空部材で構成される」という記載、上記ア(ア)dの「第3図、第4図及び第5図はエネルギー吸収エレメントを構成する室の3種類の異なる実施例を示す」という記載、及び第3図~第5図より、中空部材のかなり薄い壁が、エネルギー吸収エレメントを構成する室を画定するものであることが理解できる。
そして、中空部材が第3図に示された六角形、第4図に示された4角形、又は第5図に示された円形の外形のいずれを有するものであっても、中空部材のかなり薄い壁は、吸収エレメント(2)の外周を形成する部分と、吸収エレメント(2)の内側を形成する部分とを有するものであることが理解できる(参考図1~参考図3を参照されたい。)。
[参考図1:引用文献1の第3図に、当審が説明及び引き出し線を付加したもの]
[図:0001394658000007.jpg]
[参考図2:引用文献1の第4図に、当審が説明及び引き出し線を付加したもの]
[図:0001394658000008.jpg]
[参考図3:引用文献1の第5図に、当審が説明及び引き出し線を付加したもの]
[図:0001394658000009.jpg]
(イ)上記ア(ア)bの「該型式のエネルギー吸収部材が圧縮応力を受ける」という記載、及び第1~2図より、圧縮応力の方向は、吸収エレメント(2)の中空部材が延びる長手方向であるものと認められる。
(ウ)上記ア(ア)cの「長手方向寸法を短くした2個のエネルギー吸収エレメントの1端に仕切り(20)を設け、その末端を相互連結」するという記載、第11図、及び上記(イ)より、2個のエネルギー吸収エレメントの仕切り(20)は、吸収エレメントの長手方向の前方端と後方端にそれぞれ設けられて相互に連結し、2個のエネルギー吸収エレメントが長手方向に並ぶものであり、圧縮応力を受ける方向が2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向であることが理解できる。また、第11図において、2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向寸法が互いに異なる構成が示されているものと認められる。
ウ 引用発明
上記ア及びイから、引用文献1には、第11図の実施例に係る次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
<引用発明>
「 自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置であって、吸収エレメント(2)はかなり薄い壁を備える並置した単一の細長い中空部材で構成され、中空部材のかなり薄い壁は、吸収エレメント(2)の外周を形成する部分と、吸収エレメント(2)の内側を形成する部分とを有し、中空部材のかなり薄い壁が、エネルギー吸収エレメントを構成する室を画定し、連結仕切り(20)を細長い中空部材と一体化してそれと直角に位置決め可能であり、実質的に長手方向寸法を短くした2個のエネルギー吸収エレメントの1端に仕切り(20)を設け、その末端を相互連結し、2個のエネルギー吸収エレメントの仕切り(20)は、エネルギー吸収エレメントの長手方向の前方端と後方端にそれぞれ設けられて相互に連結し、2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向寸法が互いに異なり、2個のエネルギー吸収エレメントが長手方向に並ぶものであり、 圧縮応力を受ける方向が2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向である、自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置。」
(3)対比・判断
ア 本件発明と引用発明を対比する便宜上、引用発明を、以下の構成A~構成Eに分説する。
「構成A:自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置であって、構成B:吸収エレメント(2)はかなり薄い壁を備える並置した単一の細長い中空部材で構成され、中空部材のかなり薄い壁は、吸収エレメント(2)の外周を形成する部分と、吸収エレメント(2)の内側を形成する部分とを有し、中空部材のかなり薄い壁が、エネルギー吸収エレメントを構成する室を画定し、連結仕切り(20)を細長い中空部材と一体化してそれと直角に位置決め可能であり、実質的に長手方向寸法を短くした2個のエネルギー吸収エレメントの1端に仕切り(20)を設け、その末端を相互連結し、構成C:2個のエネルギー吸収エレメントの仕切り(20)はエネルギー吸収エレメントの長手方向の前方端と後方端にそれぞれ設けられて相互に連結し、2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向寸法が互いに異なり、構成D:2個のエネルギー吸収エレメントが長手方向に並ぶものであり、圧縮応力を受ける方向が2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向である、構成E:自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置。」
イ 引用発明の構成A及びEについて検討する。
構成A及び構成Eの「自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置」は、エネルギーを吸収するときに変形するものであることは明らかであるから、本件補正発明の「自動車両用のクラッシュボックス」及び「クラッシュボックス」のいずれにも相当する。
ウ 引用発明の構成Bについて検討する。
(ア)構成Bの「吸収エレメント(2)」及び「エネルギー吸収エレメント」は、「自動車用複合バンパとして使用するようにしたエネルギー吸収装置」を構成するものであり、エネルギーを吸収するときに変形するものであることは明らかであるから、いずれも本件補正発明の「クラッシュパッド」に相当する。また、構成Bの「実質的に長手方向寸法を短くした2個のエネルギー吸収エレメント」の一方は本件補正発明の「第1のクラッシュパッド」に相当し、他方は本件補正発明の「第2のクラッシュパッド」に相当する。
(イ)構成Bの「中空部材のかなり薄い壁」の「吸収エレメント(2)の外周を形成する部分」、「吸収エレメント(2)の内側を形成する部分」は、本件補正発明の「周縁を画定する外装」、「外装内に配置され」る「リブ」に、それぞれ相当する。
(ウ)構成Bにおいて、「連結仕切り(20)を細長い中空部材と一体化してそれと直角に位置決め可能であ」ることから、上記「連結仕切り(20)」は、本件補正発明の「ウェブ」に相当する。
(エ)構成Bの「エネルギー吸収エレメント」は、自動車用複合バンパとして使用するものであるから、衝突エネルギを吸収することは明らかである。そして、上記(ア)~(ウ)を踏まえると、構成Bの、「中空部材を構成するかなり薄い壁」のうちのエネルギー吸収エレメントの内側を形成する部分と、連結仕切り(20)とからなる構造は、本件補正発明の「外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造」に相当する。
(オ)構成Bの「室」は、中空部材のかなり薄い壁により画定されるものであるから、本件補正発明の「ポケット」に相当する。そして、構成Bの「中空部材のかなり薄い壁が、エネルギー吸収エレメントを構成する室を画定」する構成は、本件補正発明の、クラッシュパッドが「リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有」する構成に相当する。
(カ)上記(ア)~(オ)を踏まえると、構成Bは、第1のクラッシュパッド及び第2のクラッシュパッドの各々が、外装と、リブおよびウェブ構造と、ポケットとを有する構成であるから、本願発明の「第1のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第1のクラッシュパッドであって、前記第1のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記一つ以上のポケットの第1の構成を有する第1のクラッシュパッドと、第2のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第2のクラッシュパッドであって、前記第2のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、」「前記一つ以上のポケットの第2の構成を有する第2のクラッシュパッドと、を含」む構成に相当する。
エ 引用発明の構成Cについて検討する。
構成Cの「2個のエネルギー吸収エレメントの仕切り(20)はエネルギー吸収エレメントの長手方向の前方端と後方端にそれぞれ設けられて相互に連結」する構成は、室(ポケット)を形成する仕切り(20)(ウェブ構造)の位置が、室(ポケット)の前方端にあるものと、後方端にあるものといえるから、室(ポケット)における仕切り(20)(ウェブ構造)の長手方向位置が、一方のエネルギー吸収エレメント(第1のクラッシュパッド)と他方のエネルギー吸収エレメント(第2のクラッシュパッド)との間で互いに異なる構成といえる。
構成Cの「2個のエネルギー吸収エレメントの長手方向寸法が互いに異なる」構成は、エネルギー吸収エレメントを構成する中空部材の長手方向寸法が互いに異なる構成となることから、上記ウを踏まえると、中空部材のかなり薄い壁により画定される室(ポケット)の長手方向寸法が、一方のエネルギー吸収エレメント(第1のクラッシュパッド)と他方のエネルギー吸収エレメント(第2のクラッシュパッド)との間で互いに異なる構成といえる。
そうすると、構成Cは、一方のエネルギー吸収エレメント(第1のクラッシュパッド)と他方のエネルギー吸収エレメント(第2のクラッシュパッド)とは、室(ポケット)を形成する仕切り(20)(ウェブ構造)の長手方向の位置、あるいは、室(ポケット)の長手方向寸法が異なるものであるから、構成Cは、本件補正発明の「第2のクラッシュパッド」の「前記一つ以上のポケットの第2の構成」が、「前記第1のクラッシュパッドの前記一つ以上のポケットの第1の構成とは異なる」構成に相当する。
オ 引用発明の構成Dについて検討する。
構成Dは、2個のエネルギー吸収エレメント(第1のクラッシュパッド及び第2のクラッシュパッド)が圧縮応力を受ける方向に並ぶものであるから、本件補正発明の「前記第1のクラッシュパッドは、前記第2のクラッシュパッドの上に積み重ねられる」構成に相当する。
カ 上記ア~オを踏まえると、引用発明の構成A~構成Eは、本件補正発明の、
「 自動車両用のクラッシュボックスであって、第1のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第1のクラッシュパッドであって、前記第1のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記一つ以上のポケットの第1の構成を有する第1のクラッシュパッドと、第2のクラッシュパッドの周縁を画定する外装と、前記外装内に配置され、衝突エネルギを吸収するように構成されたリブおよびウェブ構造とを有する第2のクラッシュパッドであって、前記第2のクラッシュパッドは、前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し、前記第1のクラッシュパッドの前記一つ以上のポケットの第1の構成とは異なる前記一つ以上のポケットの第2の構成を有する第2のクラッシュパッドと、を含み、前記第1のクラッシュパッドは、前記第2のクラッシュパッドの上に積み重ねられる、クラッシュボックス。」
に相当するものといえる。
キ してみると、本件補正発明と引用発明には相違点が存在せず、本件補正発明は引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許法第29条第1項の規定により、特許を受けることができない。
また、仮に、本件補正発明と引用発明との間に相違点があるとしても、本件補正発明は引用発明に基いて、本願の優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正発明は、特許法第29条第1項又は同法同条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1~30に係る発明は、令和3年7月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~30に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」ともいう。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、以下の理由を含むものである。
1.(新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2.(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された以下の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
実願昭50-29159号(実開昭50-134595号)のマイクロフィルム(引用文献1)
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1に記載された事項、引用発明等は、上記第2[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、上記第2[理由]2で検討した本件補正発明から、第1のクラッシュパッドについて、「前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し」、第1のクラッシュパッドの第1の構成が「前記一つ以上のポケット」であるという限定事項を削除し、第2のクラッシュパッドについて、「前記リブおよびウェブ構造の一つ以上のリブの間に画定される一つ以上のポケットを有し」、第2のクラッシュパッドの第2の構成が「前記一つ以上のポケットの第1の構成とは異なる前記一つ以上のポケット」であるという限定事項を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明は、上記第2[理由]2(3)で検討したとおり、引用発明であるか、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明であるか、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、また、同第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-016572