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商標拒絶査定不服審判

2021-016476

ケンコーゾーシンアドバイザー、ケンコーゾーシン、アドバイザー

審判番号
2021-016476
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-010589
請求日
2021年10月28日
審決日
2022年12月22日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】健康増進コンサルティング株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 松江
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 飯田 亜紀
分類
T18 .13 -Z (W41)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項、商標法第3条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020- 10589拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和2年1月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年 1月19日付け:拒絶理由通知書 令和3年 5月10日 :意見書の提出 令和3年 7月12日付け:拒絶査定 令和3年10月28日 :審判請求書及び手続補正書の提出 令和4年 6月13日付け:証拠調べ通知書 令和4年 7月26日 :意見書及び手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、「健康増進アドバイザー」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第41類及び第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和2年1月20日に登録出願され、その後、指定役務については、当審における上記1の同4年7月26日付け手続補正書により、最終的に、第41類「電子出版物の提供及びそれに関する情報の提供,電子出版物の制作及びこれらに関する情報の提供,インターネット・携帯電話を含む通信回線を用いて行う音楽・音声・画像・動画の提供及びこれらに関する情報の提供」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原審において、「本願商標は、「健康増進アドバイザー」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「健康」の文字は「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと」を、「増進」の文字は「能力などを、ましすすめること」を、「アドバイザー」の文字は「助言者」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)を、それぞれ意味し、全体として「健康を増進するための助言者」程度を認識させるものである。また、本願指定役務との関係において、健康を増進するための助言をする者が「健康増進アドバイザー」と称されている。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、取引者及び需要者は、健康を増進するための助言をする者による役務であると理解するにとどまるというのが相当であり、本願商標は単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するにとどまるものであるというのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 4 当審においてした証拠調べ 審判長は、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、令和4年6月13日付けで、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、上記証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して、意見を申し立てる機会を与えた。 5 証拠調べ通知に対する請求人の意見 (1)別掲について、「健康増進アドバイザー」の文字が使用されているが、「健康増進アドバイザー」とは何か、どんなことをアドバイスするのか、どんな資格であり、どこの団体、組織が付与する資格かなど、一般人が判るように明記されていない以上、役務の直接的な質等を表示するものとして一般に使用され、知られているとはいえない。 (2)本願の令和4年7月26日付け手続補正書による補正後の指定役務を提供する業界において、「健康増進アドバイザー」の文字が、役務の直接的な質等を表示するものとして一般に使用されているとはいえない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について ア 「商標法3条1項3号が、その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録の要件を欠くと規定しているのは、このような商標は、指定役務との関係で、その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が、本件役務について役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというためには、本件審決がされた(略)時点において、本願商標が本件役務との関係で役務の質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の取引者、需要者によって本願商標が本件役務に使用された場合に、将来を含め、役務の質を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される。」(知財高裁平成27年(行ケ)第10061号 同年9月16日判決言渡、知財高裁平成27年(行ケ)第10062号 同年9月16日判決言渡、知財高裁平成27年(行ケ)第10152号 同年11月30日判決言渡)。 イ 本願商標は、「健康増進アドバイザー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「健康」の文字は「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと」の意味を、「増進」の文字は「能力などを、ましすすめること」の意味を、そして、「アドバイザー」の文字は「助言者」(いずれも「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)の意味をそれぞれ有する語であって、各語はいずれも一般に親しまれているものである。 そして、例えば、地域の活性化・交流の課題を抱える市町村に派遣された専門家がその助言をする「地域振興アドバイザー」(国土交通省のウェブサイト参照https://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/chisei/crd_chisei_tk_000028.html)、化学物質に関する専門知識や、的確に説明する能力等を有する人材として、化学物質に関する客観的な情報提供やアドバイスを行う「化学物質アドバイザー」(環境省のウェブサイト参照https://www.env.go.jp/chemi/communication/taiwa/haikei/adviser.html)、地方自治体・大学等における消費者教育推進方策等に係る指導助言をする「消費者教育アドバイザー」(文部科学省のウェブサイト参照https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/syouhisha/detail/1339570.htm)などの事例があるように、何らかの専門的知識について助言、すなわちアドバイスをする者を「○○アドバイザー」(○○は、その助言する内容を表す語)と呼称されることが一般に行われている。 そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、全体として「健康を増進するための助言をする者」程の意味合いを容易に認識、理解させるものである。 また、「健康増進アドバイザー」の文字が、「健康を増進するための助言をする者」程の意味合いで、職種の一つを認識させるような使用がされている事実があることは別掲からうかがえるものであり、そのうち、別掲(1)ないし(7)、及び(14)は、本願の指定役務である第41類に関する分野における使用である。 さらに、知識の教授やセミナーの企画・運営又は開催を行う業界においては、講義内容に関するテキスト、問題集及びDVD等が制作・販売されている実情があることは、経験則上明らかであるといえる。 そうすると、本願商標を令和4年7月26日付け手続補正書による補正後の指定役務(以下「補正後の指定役務」という。)に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、健康増進アドバイザーによる役務であること、すなわち、「健康を増進するための助言をする者による役務」という役務の質を表示したものと認識、理解させるにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、別掲について、「健康増進アドバイザー」の文字を使用しているが、「健康増進アドバイザー」とは何か、どんなことをアドバイスするのか、どんな資格であり、どこの団体、組織が付与する資格かなど、一般人が判るように明記されていない以上、役務の直接的な質等を表示するものとして一般に使用され、知られているとはいえない旨主張する。 しかしながら、上記1のとおり、何らかの専門的知識について助言、すなわちアドバイスをする者を「○○アドバイザー」(○○は、その助言する内容を表す語)と呼称されることが一般に行われていること、そして、本願商標を構成する、「健康」、「増進」及び「アドバイザー」の各語が、いずれもよく知られた語であることを踏まえると、本願商標は、全体として「健康を増進するための助言をする者」程の意味合いを容易に認識、理解させるものである。加えて、別掲のように、「健康増進アドバイザー」の文字が、「健康を増進するための助言をする者」程の意味合いで、職種の一つを認識させるような使用がされている実情が少なくないことを考慮すると、本願商標を補正後の指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、健康増進アドバイザーによる役務、すなわち、健康を増進するための助言をする者による役務の提供という役務の質を表示したものと認識、理解させるというのが相当であり、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないことは上記(1)イのとおりである。 イ 請求人は、本願の補正後の指定役務を提供する業界において、「健康増進アドバイザー」の文字が、役務の直接的な質等を表示するものとして一般に使用されているとはいえない旨主張する。 しかしながら、本願の指定役務である第41類の分野において、「健康増進アドバイザー」の文字が、「健康を増進するための助言をする者」程の意味合いで、職種の一つを認識させるような使用がされている事実があること、及び知識の教授やセミナーの企画・運営又は開催を行う業界においては、講義内容に関するテキスト、問題集及びDVD等が制作・販売されている実情があることは、経験則上明らかであることは、上記(1)イのとおりである。 ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-016476

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