商標拒絶査定不服審判
2021-015267
ヘブン
- 審判番号
- 2021-015267
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-153110
- 請求日
- 2021年11月09日
- 審決日
- 2022年07月14日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社CHANCE-LAND
- 【請求人代理人】高橋 孝仁
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 大森 友子
- 審判官 清川 恵子
- 分類
- T18 .261-Z (W43) / T18 .262-Z (W43) / T18 .263-Z (W43) / T18 .264-Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-153110拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和元年12月5日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 1月 4日付け:拒絶理由通知書
令和3年 2月12日受付:意見書、手続補正書
令和3年 8月 6日付け:拒絶査定
令和3年11月 9日受付:審判請求書
2 本願商標
本願商標は、「HEAVEN」の文字を標準文字で表してなり、第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願、その後、本願の指定役務については、上記1の手続補正書により、第43類に属する別掲1のとおり役務に補正されたものである。
3 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6026916号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成29年6月6日に登録出願、第43類「インドカレー・インド料理の提供」を指定役務として同30年3月16日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、前記2のとおり、「HEAVEN」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「天国、極楽」(「ジーニアス英和辞典第4版」 株式会社大修館書店)を意味する英語として広く一般に親しまれているものである。
そうすると、本願商標からは、その構成文字に相応して「ヘブン」の称呼及び「天国、極楽」の観念を生ずるものである。
イ 引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、右手に器のようなものと左手にナンのようなものを持っているインド人らしき人物の図形を描き、その下に「インドカレーヘブン」の片仮名を書した帯図形を配し、さらにその下に「Heaven」の欧文字を黄色で顕著に表した、図形と文字との結合商標である。
そして、引用商標を構成する「インドカレーヘブン」の「インドカレー」の文字は、その指定役務との関係で提供される対象物を表したにすぎないから、識別力を有しないか又は極めて弱いものである。また、その下の「Heaven」の欧文字は、上に表された片仮名「ヘブン」の欧文字表記と理解されるところ、該欧文字は、茶色の縁取りをし、黄色の肉太の書体で明確に大きく表されてなるから、看者に強い印象を与えるものであり、図形部分や他の文字部分とは視覚上分離して認識されるものである。
さらに、該欧文字は、引用商標の指定役務との関係において、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであって、図形部分や他の文字部分と常に一体不可分のものとして認識しなければならない関連性は見いだせない。
そうすると、引用商標構成中の「Heaven」の文字が、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということができ、該「Heaven」の文字を要部として抽出し、本願商標と比較して商標の類否判断をすることも許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その構成中の文字部分全体に相応して生じる「インドカレーヘブンヘブン」の称呼のほか、「Heaven」の欧文字部分から「ヘブン」の称呼をも生じ、上記アと同様に「天国、極楽」の観念を生ずるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは全体の外観においては異なるものの、本願商標と引用商標の「Heaven」の文字とを対比すると、引用商標の文字がデザイン化されていることを考慮しても、「H」の大文字を同じくし、その他の文字は大文字と小文字の差異はあるとしても、同じつづりの欧文字からなるものであるから、本願商標と引用商標は外観において相紛らわしいものというべきである。
次に、本願商標と引用商標とは、共に「ヘブン」の称呼を生じるものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標は、共に「天国、極楽」の観念を生じるものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観において相紛らわしく、かつ、称呼及び観念を共通にするものであるから、これらを総合して、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否
本願の指定役務中、第43類「ホストクラブにおける飲食物の提供又はこれに関する助言・相談若しくは情報の提供」と、引用商標の指定役務である第43類「インドカレー・インド料理の提供」とは、提供する店舗の形態が異なる場合があるとしても、共に、飲食物を提供することに何ら変わりはないというべきであるから、本願の指定役務と引用商標の指定役務は、類似するものである。
オ 小括
したがって、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、引用商標の指定役務と類似する役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、ホストクラブの需要者は、店員による接待を求める女性であり、仮にインド料理店の需要者に女性を含むという点で共通するとしても、当該女性の目的(接待か食事か)が異なる以上、役務提供場面における需要者の属性は明らかに異なる。また、ホストクラブの需要者が、ウェブサイトの検索において、ホストクラブとインド料理店等の一般の飲食店とを誤認混同する機会は存在しない旨主張している。
しかしながら、上記(1)エのとおり、本願商標と引用商標の指定役務は、共に、飲食物を提供することに何ら変わりはなく、接待サービスの有無にかかわらず、同じ「飲食サービス業」(「日本標準産業分類」(総務省)、「大分類M-宿泊業、飲食サービス業 中分類76-飲食店」)に含まれるものであって、需要者の範囲も飲食を求める者で共通するから、本願の指定役務と引用商標の指定役務に、同一又は類似の商標を使用した場合には、役務の出所について誤認・混同するおそれがあるものとみるのが相当である。
また、ウェブサイトの検索については、需要者が検索する語によってその結果は相違するものであって、需要者が必ずしも請求人が想定している語で検索するとは限らないから、需要者が誤認混同する機会が全くないとはいえない。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
その他、請求人の主張を総合してみても、上記(1)の判断を覆すに足る事情を見いだせない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-015267