特許拒絶査定不服審判
2021-013321
サーバ装置、端末装置、情報処理方法、およびプログラム
- 審判番号
- 2021-013321
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-137703
- 請求日
- 2021年10月04日
- 審決日
- 2023年06月13日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社プレイド
- 【請求人代理人】谷川 英和
- 審判長/審判官
- 審判長 ▲吉▼田 耕一
- 審判官 野崎 大進
- 審判官 山澤 宏
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2017-137703「サーバ装置、端末装置、情報処理方法、およびプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 2月 7日出願公開、特開2019- 20943、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成29年7月14日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
令和2年12月 2日付け 拒絶理由通知
令和3年 2月10日 意見書・手続補正書 提出
令和3年 7月14日付け 拒絶査定(原査定)
令和3年10月 4日 審判請求書・手続補正書 提出
令和4年 6月 8日付け 拒絶理由通知
令和4年 8月 1日 意見書・手続補正書 提出
令和5年 2月21日付け 拒絶理由通知
令和5年 4月27日 意見書・手続補正書 提出
第2 原査定の概要
原査定(令和4年7月14日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
1.(新規性)本願の特許請求の範囲の請求項1、4、5、7、9、10、12に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された下記の引用文献Aに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2.(進歩性)本願の特許請求の範囲の請求項1、4、5、7、9、10、12に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであり、
本願の特許請求の範囲の請求項3、6に係る発明は、以下の引用文献AおよびBに記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
A.特開2017-21801号公報
B.矢島竜児、見せかけの「オムニチャンネル」に限界
“連携/統合”がもたらす顧客を知る効果、
コールセンタージャパン、日本、株式会社リックテレコム、
2016年11月20日、第19巻、第12号、pp.32-34
第3 当審拒絶理由の概要
1 令和4年6月8日付け拒絶理由
令和4年6月8日付けで当審が通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由1」という。)の概要は、次のとおりのものである。
1.(明確性)本願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36
条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
記
・請求項 1-9
請求項1、6、8における「特定のECサイトに対して操作に基づいた1以上の操作情報」は、日本語として不正確であり誤記と思われる。
・請求項 1
請求項1において「前記ウェブサイト」と記載されているが、これより前に「ECサイト」は記載されているが、「ウェブサイト」という記載はなく、「前記」の示すところが不明確である。
2.(進歩性)本願の特許請求の範囲の請求項1、6、8に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし3に記載された周知技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであり、
本願の特許請求の範囲の請求項2,5-7,9に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし3に記載された周知技術ならびに引用文献4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2017-21801号公報(原査定の引用文献A)
2.特許第6134042号公報(周知技術を示す文献)
3.特開2015-207322号公報(周知技術を示す文献)
4.矢島竜児、見せかけの「オムニチャンネル」に限界
“連携/統合”がもたらす顧客を知る効果、
コールセンタージャパン、日本、株式会社リックテレコム、
2016年11月20日、第19巻、第12号、pp.32-34
(原査定の引用文献B)
2 令和5年2月21日付け拒絶理由(最後)
令和5年2月21日付けで当審が通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由2」という。)の概要は、次のとおりのものである。
1.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
記
・請求項1、2、5-8
「前記チャットの際に」とは、具体的にどのようなタイミングを特定しているのか明確でない。
・請求項2、6、8
「ECサイトへの訪問の際に」とは、具体的にどのようなタイミングを特定しているのか明確でない。
・請求項2、6、8
「前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問の際に」なる記載に関して、「訪問の際に」の係り受け先が、「訪問の際に・・・送受信されたメール・・・投稿した投稿情報・・・・送受信されたショートメッセージ」、または「訪問の際に・・・取得する交流情報取得部」のいずれにも解釈することができ、当該請求項における発明特定事項が明確でない。
・請求項4、10
「ECサイトに訪問中の相手方とチャットを行っている際に」なる記載に関して、「チャットを行っている際に」の係り受け先が、「チャットを行っている際に・・・送受信されたメール・・・投稿した投稿情報・・・・送受信されたショートメッセージ」、または「チャットを行っている際に・・・取得する交流情報取得部」のいずれにも解釈することができ、当該請求項における発明特定事項が明確でない。
2.(進歩性)本願の特許請求の範囲の請求項1、5、7に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献5に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであり、
本願の特許請求の範囲の請求項2、4、6、8、10に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであり、
本願の特許請求の範囲の請求項3、9に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献5に記載された技術に基づいて、または、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2017-21801号公報(原査定の引用文献A)
5.特開2002-218065号公報
4.矢島竜児、見せかけの「オムニチャンネル」に限界
“連携/統合”がもたらす顧客を知る効果、
コールセンタージャパン、日本、株式会社リックテレコム、
2016年11月20日、第19巻、第12号、pp.32-34
(原査定の引用文献B)
第4 本願発明
本願請求項1に係る発明ないし請求項10に係る発明(以下、それぞれ、「本願発明1」ないし「本願発明10」という。)は、令和5年4月27日提出の手続補正書によって補正(以下、「本件補正」という。)された特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置であって、
前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額のうちの1以上の動的属性値、前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上の動的属性値、およびスコアを取得する属性値取得部と、
前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部とを具備し、
前記スコアは、
前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、サーバ装置。
【請求項2】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置であって、
前記第一端末の第一ユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、1以上の動的属性値を取得する属性値取得部と、
前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する属性値送信部と、
前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得部と、
前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信部とを具備するサーバ装置。
【請求項3】
ECサイトに訪問中の相手方のユーザとチャットを行う端末装置であって、
請求項1または請求項2に記載のサーバ装置から、チャットを行っている相手方のユーザのECサイトにおけるスコアを受信する端末動的属性値取得部と、
前記端末動的属性値取得部が受信した前記スコアを、チャットの開始から終了までの間に出力する端末動的属性値出力部とを具備し、
前記スコアは、
前記ECサイトにおける購入回数、前記ECサイトにおける購入金額、前記ECサイトにおける総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、端末装置。
【請求項4】
ECサイトに訪問中の相手方のユーザとチャットを行う端末装置であって、
前記相手方のユーザとの間で送受信されたメール、前記相手方のユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記相手方のユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記相手方の前記ECサイトへの訪問中に、サーバ装置が前記チャットの開始指示を受信したことに応じて、当該サーバ装置から受信する端末交流情報取得部と、
前記端末交流情報取得部が受信した前記交流情報を出力する端末交流情報出力部とを具備する端末装置。
【請求項5】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置を構成する受信部、属性値取得部、および属性値送信部で実現される情報処理方法であって、
前記受信部が、前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信ステップと、
前記属性値取得部が、前記受信ステップで受信された1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額のうちの1以上の動的属性値、前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上の動的属性値、およびスコアを取得する属性値取得ステップと、
前記属性値送信部が、前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信ステップとを具備し、
前記スコアは、
前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、情報処理方法。
【請求項6】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置を構成する受信部、属性値取得部、属性値送信部、交流情報取得部、および交流情報送信部で実現される情報処理方法であって、
前記受信部が、前記第一端末の第一ユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信ステップと、
前記属性値取得部が、前記受信ステップで受信された1以上の操作情報を用いて、1以上の動的属性値を取得する属性値取得ステップと、
前記属性値送信部が、前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する属性値送信ステップと、
前記交流情報取得部が、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得ステップと、
前記交流情報送信部が、前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信ステップとを具備する情報処理方法。
【請求項7】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置で動作するプログラムであって、
コンピュータを、
前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額のうちの1以上の動的属性値、前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上の動的属性値、およびスコアを取得する属性値取得部と、
前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部として機能させるためのプログラムであって、
前記スコアは、
前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、プログラム。
【請求項8】
チャットの開始指示の受信により、第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置で動作するプログラムであって、
コンピュータを、
前記第一端末の第一ユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、1以上の動的属性値を取得する属性値取得部と、
前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する属性値送信部と、
前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得部と、
前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
相手方のユーザとチャットを行う端末装置において動作するプログラムであって、
前記端末装置を、
請求項1または請求項2に記載のサーバ装置から、チャットを行っている相手方のユーザ
のECサイトにおけるスコアを受信する端末動的属性値取得部と、
前記端末動的属性値取得部が受信した前記スコアを出力する端末動的属性値出力部として
機能させるためのプログラムであって、
前記スコアは、
前記ECサイトにおける購入回数、前記ECサイトにおける購入金額、前記ECサイトにおける総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、プログラム。
【請求項10】
ECサイトに訪問中の相手方のユーザとチャットを行う端末装置を、
前記相手方のユーザとの間で送受信されたメール、前記相手方のユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記相手方のユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記相手方の前記ECサイトへの訪問中に、サーバ装置が前記チャットの開始指示を受信したことに応じて、当該サーバ装置から受信する端末交流情報取得部と、
前記端末交流情報取得部が受信した前記交流情報を出力する端末交流情報出力部として機能させるためのプログラム。」
第5 引用文献
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載
当審拒絶理由1および2の引用文献1である特開2017-21801号公報(原査定の引用文献A)には、図面とともに以下の記載がある。(下線は、当審が付加した。以下同様。)
ア 「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
企業等は、自身のウェブページを消費者等に閲覧させるだけでなく、ウェブページから自身の商品等を購入してもらうことを所望している。しかしながら、現状では、企業等が消費者等を自身のウェブページに誘致する手段はあっても、ウェブページを閲覧中の消費者等に対して企業等からコンタクトをとる手段がない。このため、消費者等は、閲覧する企業等のウェブページの操作を、自分自身で行うことが求められる。しかしながら、消費者等が、所望の情報を見つけられなかったり、操作が分からなかったりして、企業等のウェブページから離れてしまうことがある。企業等のウェブページから消費者等が離脱すると、商品の販売や提供につながらず、企業等にとって収益の機会の損失等につながる。よって、企業等には、自身が設けているウェブページを閲覧する消費者等に対して、実際の店舗のような接客を行い、直接コンタクトを取り、所望の情報の提供や操作の支援をすることにより、ウェブページからの離脱を抑制したいという希望がある。」
イ 図2
[図:0001398677000001.jpg]
ウ 「【0027】
図2は、画面共有サーバの構成例を示す図である。画面共有サーバ30は、ID発番部31、チャット部32、画面共有部33、格納部34を含む。
(中略)
【0029】
チャット部32は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現する。画面共有部33は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での画面共有を実現する。格納部34は、画面共有サーバ30で使用される各種データ、各種テーブル等を格納する。チャット部32、画面共有部33は、制御部の一例である。ID発番部31、チャット部32、画面共有部33は、一体として機能してもよい。ID発番部31、チャット部32、画面共有部33は、受信部または送信部として機能し得る。」
エ 図5
[図:0001398677000002.jpg]
オ 「【0048】
図5は、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10の例を示す図である。利用者管理テーブルT10は、利用者端末10に割り当てたIDと、利用者端末10のIPアドレスと、利用者端末10が企業等のウェブページにアクセスを開始した日時と、利用者端末10のIPアドレスと、過去30日間の来訪回数と、本日の来訪回数と、利用ブラウザ名と、検索ワードと、接続元URLと、利用者端末10が接続しているウェブページのURL(閲覧中URL)とを対応付けて格納する。」
カ 「【0105】
画面共有サーバ30のチャット部32は、チャット画面に対して文字情報が入力されたことを検出し、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10(図5参照)に対して、文字情報が入力されたことを示す情報を、対応する項目に関連付けて格納することで更新する。また、画面共有サーバ30のチャット部32は、SQ310において、更新された利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50-1~50-mに表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50-1~50-mに対して送信する。」
キ 図13
[図:0001398677000003.jpg]
ク 「【0106】
オペレータ端末50-1は、画面共有サーバ30から利用者管理画面を更新するための情報を受信すると、表示部に表示されている利用者管理画面を更新する。図13は、オペレータ端末50-1に表示されている利用者管理画面の一例を示している。なお、図13では、画面の左上には、待機中のオペレータの人数がリアルタイムで表示される。より詳細には、この例では、待機中のオペレータが2人で、離席中のオペレータが1人と表示されている。また、ID検索ボタンの右側には、この設定画面が表示されているオペレータ端末のオペレータの現在のステータスである「待機中」が表示されている。待機中の右側の「離席中にする」ボタンが操作されると、ステータスを変更することができる。また、「離席中にする」ボタンが操作されると、左上のリアルタイムモニタの離席中の人数が増加し、待機中の人数が減少する。また、オペレータが戻ってきた場合に、図示しない「待機中にする」ボタンが操作されると、ステータスが変更され、左上のリアルタイムモニタの待機中の人数が増加し、離席中の人数が減少する。また、画面の右上には、サイトを訪れている利用者の人数が「現在4名がサイト訪問中」と表示されている。
【0107】
図13において、「ID」は、図11のSQ307において各利用者端末に付与されるIDを示している。「アクセス開始日時」は、利用者がサイトにアクセスを開始した日時を示している。「滞在時間」は、利用者がサイトに滞在している時間を示している。「利用者IPアドレス」は、利用者のIPアドレスを示している。「来訪回数(30日間)」は、過去30日間においてサイトに訪れた回数を示している。「来訪回数(本日)」は、本日、サイトに訪れた回数を示している。「利用者環境」は、利用者端末が用いているOS(Operating System)およびブラウザを示している。「検索キーワード」は、サイトを訪れた利用者が検索サイトで入力したキーワードを示している。「参照元URL」は、リンクをクリックしてサイトにアクセスした利用者が、直前に閲覧していたウェブページのアドレスを示す。「閲覧中URL」は、利用者が現在閲覧中のウェブページのアドレスを示す。「閲覧ページ数」は、サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示すとともに、現在閲覧中のURLまでの利用者の移動履歴を示す。より詳細には、「閲覧ページ数」をオペレータが操作することで、それまでに閲覧した各ページのURLと滞在時間が表示される。「チャット」は、それぞれの利用者とオペレータの間におけるチャットの状態を示す。例えば、IDが101の利用者では、「詳細を開く」ボタンの上には「対応中(〇〇)」が表示され、オペレータの〇〇がチャットによる対応を行っていることが示されている。IDが102の利用者では、「詳細を開く」ボタンの右上には四角で囲まれた「2」が表示されている。この四角で囲まれた数字は、利用者からの着信数を示している。
【0108】 図13に示す「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、「詳細を開く」が「詳細を閉じる」に変更され、四角で囲まれた数字が消え、「あなたが担当」が表示されるとともに、図14に示す詳細情報が表示される。図14の例では、基本情報として利用者のID、IPアドレス、利用者環境、および、閲覧中のページが表示されている。また、その下にはチャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができる。なお、図13において、図示しない「詳細を閉じる」ボタンが操作されると、図14に示す詳細情報が画面から消去されるとともに、「詳細を閉じる」が「詳細を開く」に変更される。」
キ 図14
[図:0001398677000004.jpg]
ク 「【0130】
(実施形態の作用、効果)
本実施形態のシステムは、ウェブページの表示データに、利用者端末10を識別するIDの発番を要求し、オペレータ端末50と間で画面共有を行うためのスクリプトを含ませる。当該スクリプトに基づいて、画面共有サーバ30は、利用者端末10にIDを発番し、利用者端末10と画面共有サーバ30との間にセッションを張り、利用者端末10におけるウェブページへの接続を管理する。また、利用者端末10の利用者がチャットによりオペレータ端末50と文字情報による通信を行うと、画面共有サーバ30からオペレータ端末50に利用者端末10に割り当てたIDが通知される。IDの通知は、公衆電話回線網における音声通信において、行われてもよい。利用者端末10に割り当てられたIDを通知されたオペレータ端末50では、画面共有サーバ30から提供される利用者管理画面において、IDに基づいて画面共有する利用者端末10を特定し、利用者端末10との間の画面共有を開始する。チャットの画面や音声通信によってIDが通知されることで、複数の利用者がウェブページを閲覧していたとしても、チャットや音声通信で遣り取りしている利用者の利用者端末10を特定することができる。
(中略)
【0132】
企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、チャットや音声通信によってやり取りをしながら、企業等のウェブページの表示画面を共有する。オペレータは、共有している表示画面及びチャットや音声通信を利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、商品、サービスの説明、文字入力の代行などを行うことができる。これにより、利用者が、商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページから、所望の情報を見つけられなかったり、操作が分からなかったりといった理由で、離脱することを抑制することができる。また、企業等側のオペレータが、共有している画面及びチャットや音声通信などを用いて、消費者側の利用者に対して、より積極的に接客をすることで、商品の販売やサービスの提供等の売り上げの向上に繋げることができる。本実施形態の構成によれば、対面による接客のような消費者等に対する支援を、物理的距離が離れていても実現することができる。」
(2)引用発明
上記(1)より、特に、下線部に着目すると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「画面共有サーバ30は、チャット部32、格納部34を含み、チャット部32は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現し、格納部34に格納される利用者管理テーブルT10は、利用者端末10に割り当てたIDと、利用者端末10のIPアドレスと、接続元URLと、利用者端末10が接続しているウェブページのURL(閲覧中URL)とを対応付けて格納し、
チャット部32は、チャット画面に対して文字情報が入力されたことを検出し、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10に対して、文字情報が入力されたことを示す情報を、対応する項目に関連付けて格納することで更新し、利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信し、
オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、「参照元URL」は、リンクをクリックしてサイトにアクセスした利用者が、直前に閲覧していたウェブページのアドレスを示し、「閲覧中URL」は、利用者が現在閲覧中のウェブページのアドレスを示し、「閲覧ページ数」は、サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示すとともに、現在閲覧中のURLまでの利用者の移動履歴を示し、「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、「詳細を開く」が「詳細を閉じる」に変更され、チャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができ、
利用者端末10と画面共有サーバ30との間にセッションを張り、利用者端末10におけるウェブページへの接続を管理し、
企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、チャットによってやり取りをしながら、企業等のウェブページの表示画面を共有し、オペレータは、共有している表示画面及びチャットを利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、商品、サービスの説明、文字入力の代行などを行うことができ、これにより、利用者が、商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページから、離脱することを抑制することができ、企業等側のオペレータが、共有している画面及びチャットや音声通信などを用いて、消費者側の利用者に対して、より積極的に接客をすることで、商品の販売やサービスの提供等の売り上げの向上に繋げることができる、
画面共有サーバ30。」
2 引用文献2ないし6
(1)引用文献2の記載
当審拒絶理由1の引用文献2である特許第6134042号公報には、以下の記載がある。
ア 「【0020】
なお、図1及び図2では、提供装置100が検索サービスや電子商取引サービスを提供する場合を示すが、外部の情報処理装置が検索サービスや電子商取引サービスを提供する場合、提供装置100は検索サービスや電子商取引サービスを提供しなくてもよい。この場合、提供装置100は、検索サービスや電子商取引サービスを提供する外部の情報処理装置等から各種情報を取得し、コンテンツの提供を行う商品の決定のみを行ってもよい。」
イ 「【0029】
また、例えば、提供装置100は、商品を購入する際における行動が少ないユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、商品を購入する際に要する時間等のコストが小さいユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト(例えばショップサイトA)等における平均滞在時間が所定の条件を満たすユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト等において商品を購入したユーザのうち、所定のサイト等における平均滞在時間が所定の閾値未満であるユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト等において商品を購入した際における所定のサイト等における平均滞在時間が、所定の閾値未満であるユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト等における平均ページ遷移数が所定の条件を満たすユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト等において商品を購入したユーザのうち、所定のサイト等における平均ページ遷移数が所定の閾値未満であるユーザを優良ユーザと判定してもよい。例えば、提供装置100は、所定のサイト等において商品を購入した際における所定のサイト等における平均ページ遷移数が、所定の閾値未満であるユーザを優良ユーザと判定してもよい。」
(2)引用文献3の記載
当審拒絶理由1の引用文献3である特開2015-207322号公報には、以下の記載がある。
ア 「【0023】
尚、サーバ装置1のハードウェア構成は特に限定されるものではないが、例えば、サーバ装置1は、CPU、補助記憶装置、主記憶装置、ネットワークインターフェース及び入出力インターフェースを備えるコンピュータにより構成される。この場合、前記補助記憶装置には、制御部10、情報提供部11、データ更新部12及びメール処理部13の機能を実現するためのプログラムが格納されている。また、前記補助記憶装置の所定領域には、上述した記憶部14が形成されている。そして、制御部10、情報提供部11、データ更新部12及びメール処理部13の機能は、前記CPUが補助記憶装置に格納された前記プログラムを前記主記憶装置にロードして実行することにより実現される。」
イ 「【0027】
また、データ更新部12は、店舗端末5から送信される利用実績(利用年月日、会員のユーザ名(ユーザID)、店舗名(店舗ID)、会計金額)を受付けると、店舗利用履歴データベース70に当該受付けた利用実績を登録(格納)するようになっている。また、データ更新部12は、所定の会員ランク更新タイミング(例えば、3ヶ月に1回)で、店舗利用履歴データベース70に登録されたユーザの店舗利用履歴、飲食店情報提供サイト上での実績(コメント投稿数、ファン登録数、閲覧回数等)等を用いてユーザの会員ランクを設定し、ユーザデータベース20に登録されている会員ランクを更新する。また、データ更新部12は、所定のポイント更新タイミングで(例えば、前記利用実績を登録する都度)、前記利用実績、飲食店情報提供サイト上での実績(コメント投稿数、ファン登録数、閲覧回数等)に基づいて、ユーザ端末3のユーザにポイントを付与する。この場合、データ更新部12は、ユーザデータベース20に登録されているユーザのポイントを更新する。尚、各ユーザ端末3の飲食店情報提供サイト上での実績(コメント投稿数、ファン登録数、閲覧回数等)は記憶部14の所定領域に格納されている。」
(3)引用文献4の記載
当審拒絶理由1および2の引用文献4(原査定の引用文献B)である「矢島竜児、見せかけの「オムニチャンネル」に限界“連携/統合”がもたらす顧客を知る効果、コールセンタージャパン、日本、株式会社リックテレコム、2016年11月20日、第19巻、第12号、pp.32-34」には、以下の記載がある。
ア (34頁左欄14行~同頁中欄6行)
「ひとつの画面で業務を遂行
オペレータの作業効率も向上
対応履歴を記録するアプリケーションベンダー各社もまた、チャネル統合機能を訴求している。
セールスフォース・ドットコムの「Service Cloud」は、電話、メール、チャット、LINEなどのチャネル対応履歴を一元管理可能だ。下の画面はその例で、「CHANNEL」の箇所に活用チャネルがアイコン表示されている。また、各顧客対応画面では、LINEによる対応画面も表示。購入商品などを確認しながら応対できる点は電話と同様で、オペレータにとってわかりやすいインタフェースといえる。」
イ (34頁左下図)
「画面の右側にはLINEでの対応画面を表示。すべてのチャネルからのコンタクトをひとつの画面で対応できる」
(4)引用文献5の記載
当審拒絶理由2の引用文献5である特開2002-218065号公報には、以下の記載がある。
ア 「【0032】図2は顧客から着信があった時、応対するオペレータがデータ端末装置として使うパーソナルコンピュータPC(以下PCと略称する)14のモニター上に表示される画面内容の一例で、過去の取引によって顧客ランクを一般顧客、優良顧客、VIPに区分してユーザ名、商品の割引率と共に表示される。この表示はオペレータの操作によって図の右側に示した表示に遷移する。苦情の多い顧客の場合には図2(5)に示した画面に遷移する。」
イ 「【0038】図8は、顧客ランクの一覧表で、過去の購入金額合計でランクと割引率が決まるようになっている。更に顧客ランクは、一般顧客、優良顧客、VIPの3つに分類される。」
ウ 「【0081】この様にしてオペレータが顧客と通話状態になったとき、オペレータのPC14上には図2左側に示した内容が表示され、顧客名、顧客のランク、割引率を知ることができる。
【0082】以上の説明では、初回顧客に対してはオペレータが対応して顧客データを入力する方法を前提としていた。しかし、顧客がPC20からインターネット19、ルータR18を経由してワールドワイドウェブサーバWWWSV17へアクセスし、ファイアウォールFW16を通してデータベースサーバDBSV12を制御して、顧客がPC20から顧客IDの登録、およびその他の顧客データの入力をすることも可能である。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、コールセンタのオペレータが顧客に応答した時、顧客毎の基本的なデータをオペレータに表示できるので、オペレータは顧客との会話をよりスムーズに進めることができる効果がある。」
第6 対比・判断
1 本願発明1
(1)対比
本願発明1と、引用発明とを対比する。
ア 引用発明において、「画面共有サーバ30は、チャット部32、格納部34を含み、チャット部32は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現し、」「チャット部32は、チャット画面に対して文字情報が入力されたことを検出し、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10に対して、文字情報が入力されたことを示す情報を、対応する項目に関連付けて格納することで更新し、利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信し、」「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、(中略)「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができ」るとされている。
ここで、引用発明の「利用者端末」、「オペレータ端末」は、それぞれ、本願発明1の「第一端末」、「第二端末」に相当する。
引用発明の「画面共有サーバ30」は、「チャット部32」により、「利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現」するものであり、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができ」るのであるから、引用発明の「画面共有サーバ30」は、本願発明1と同様に、「第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置」であるといえる。
しかし、本願発明1では、「チャットの開始指示の受信により、」チャットを支援しているのに対して、引用発明では、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され」ている点で相違している。
イ 引用発明において、「企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、チャットによってやり取りをしながら、企業等のウェブページの表示画面を共有し、オペレータは、共有している表示画面及びチャットを利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、商品、サービスの説明、文字入力の代行などを行うことができ、これにより、利用者が、商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページから、離脱することを抑制することができ」るとされている。
ここで、引用発明の「利用者端末10の利用者」が「閲覧している」「企業等のウェブページ」は、「商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページ」であるから、本願発明1における「特定のECサイト」に相当する。
また、「企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、(中略)企業等のウェブページの表示画面を共有し、オペレータは、共有している表示画面(中略)を利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、(中略)の説明、文字入力の代行などを行うことができ」ていることは、「利用者端末10の利用者」と「ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータ」とが「共有している表示画面」に対する「操作」「文字入力」などの操作情報を互いに送信・受信していることは明らかであり、これらの操作情報は、画面共有サーバ30を介して送受信されているといえ、引用発明も、本願発明1と同様に、「第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部」に相当する構成を具備しているといえる。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と」「を具備」する「サーバ装置」である点で共通しているといえる。
ウ 引用発明において、「利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信し、」「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、「参照元URL」は、リンクをクリックしてサイトにアクセスした利用者が、直前に閲覧していたウェブページのアドレスを示し、「閲覧中URL」は、利用者が現在閲覧中のウェブページのアドレスを示し、「閲覧ページ数」は、サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示すとともに、現在閲覧中のURLまでの利用者の移動履歴を示し」ているとされている。
ここで、引用発明の「閲覧ページ数」は、「サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示す」ものであるから、利用者の「サイト」の「閲覧」により動的に変化するといえる。
そして、引用発明の「画面共有サーバ30」が、「参照元URL」及び「閲覧中URL」が「格納」された「利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信」することにより、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面」において「閲覧ページ数」が示されるのであるから、引用発明の「情報共有サーバ30」は、「閲覧ページ数」に関する「利用者管理画面を更新するための情報」を取得しているといえる。
よって、引用発明の「画面共有サーバ30」は、本願発明1の「前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額、スコアのうちの1以上の動的属性値を取得する属性値取得部」と、「前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける1以上の動的属性値を取得する」点で共通する構成を備えるといえる。
したがって、本願発明1と引用発明とは、「前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける」「1以上の動的属性値」「を取得する属性値取得部と」「を具備」する「サーバ装置」である点で共通しているといえる。
しかし、本願発明1の動的属性値は、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額のうちの1以上と、前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上であるのに対し、引用発明の動的属性値は、「サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示す」ものである点で相違している。
また、本願発明1は、属性値取得部が、前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、スコアも取得しており、さらに、前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部とを具備しているのに対し、引用発明は、属性値取得部が、スコアを取得しておらず、前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部とを具備していない点で相違している。
(2)一致点
本願発明1と、引用発明とは、以下の点で一致する。
「第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置であって、
前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、前記ECサイトにおける1以上の動的属性値を取得する属性値取得部と、
を具備する、
サーバ装置。」
(3)相違点
本願発明1と、引用発明とは、以下の点で相違する。
ア 相違点1-1
本願発明1では、「チャットの開始指示の受信により、」チャットを支援しているのに対して、引用発明では、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され」ている点。
イ 相違点1-2
本願発明1の動的属性値は、前記ECサイトにおける購入回数、購入金額、総購入金額のうちの1以上と、前記ECサイトまたは前記ECサイトのウェブページの滞在時間、PV数、平均滞在時間のうちの1以上であるのに対し、引用発明の動的属性値は、「サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示す」ものである点。
ウ 相違点1-3
本願発明1は、属性値取得部が、前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、スコアも取得しており、さらに、前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部とを具備しているのに対し、引用発明は、属性値取得部が、スコアを取得しておらず、前記チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部とを具備していない点。
(4)相違点について
事案に鑑みて、まず、上記相違点1-3について検討する。
本願発明1の相違点1-3に係る「前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、スコアも取得し」、「チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する」構成は、引用文献1ないし5には、いずれも、記載も示唆もなく、当該構成が本願出願前に周知であったとも認められない。
したがって、引用発明および引用文献2ないし引用文献5記載の技術事項に基づいて、本願発明1の相違点1-3に係る「前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、スコアも取得し」、「チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する」構成は、当業者が想到し得たものではない。
(5)小括
以上から、その他の相違点1-1および1-2について検討するまでもなく、本願発明1は、引用発明および引用文献2ないし引用文献5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。
2 本願発明2
(1)対比
本願発明2と、引用発明とを対比する。
ア 引用発明において、「画面共有サーバ30は、チャット部32、格納部34を含み、チャット部32は、利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現し、」「チャット部32は、チャット画面に対して文字情報が入力されたことを検出し、画面共有サーバ30の格納部34に格納される利用者管理テーブルT10に対して、文字情報が入力されたことを示す情報を、対応する項目に関連付けて格納することで更新し、利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信し、」「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、(中略)「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができ」るとされている。
ここで、引用発明の「利用者端末」、「オペレータ端末」は、それぞれ、本願発明2の「第一端末」、「第二端末」に相当する。
引用発明の「画面共有サーバ30」は、「チャット部32」により、「利用者端末10とオペレータ端末50との間での文字情報によるチャットを実現」するものであり、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され、利用者との間で文字情報による双方向通信を行うことができ」るのであるから、引用発明の「画面共有サーバ30」は、本願発明2と同様に、「第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置」であるといえる。
しかし、本願発明2では、「チャットの開始指示の受信により、」チャットを支援しているのに対して、引用発明では、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され」ている点で相違している。
イ 引用発明において、「企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、チャットによってやり取りをしながら、企業等のウェブページの表示画面を共有し、オペレータは、共有している表示画面及びチャットを利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、商品、サービスの説明、文字入力の代行などを行うことができ、これにより、利用者が、商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページから、離脱することを抑制することができ」るとされている。
ここで、引用発明の「利用者端末10の利用者」が「閲覧している」「企業等のウェブページ」は、「商品やサービスの宣伝や販売、提供等を目的とするウェブページ」であるから、本願発明2における「特定のECサイト」に相当する。
また、「企業等のウェブページを閲覧している利用者端末10の利用者と、ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータとが、(中略)企業等のウェブページの表示画面を共有し、オペレータは、共有している表示画面(中略)を利用して、利用者に、ウェブページの操作方法、(中略)の説明、文字入力の代行などを行うことができ」ていることは、「利用者端末10の利用者」と「ウェブページを開設する企業等のオペレータ端末50を使用するオペレータ」とが「共有している表示画面」に対する「操作」「文字入力」などの操作情報を互いに送信・受信していることは明らかであり、これらの操作情報は、画面共有サーバ30を介して送受信されているといえ、引用発明も、本願発明2と同様に、「第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部」に相当する構成を具備しているといえる。
したがって、本願発明2と引用発明とは、「前記第一端末のユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と」「を具備」する「サーバ装置」である点で共通しているといえる。
ウ 引用発明において、「利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信し、」「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、「参照元URL」は、リンクをクリックしてサイトにアクセスした利用者が、直前に閲覧していたウェブページのアドレスを示し、「閲覧中URL」は、利用者が現在閲覧中のウェブページのアドレスを示し、「閲覧ページ数」は、サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示すとともに、現在閲覧中のURLまでの利用者の移動履歴を示し」ているとされている。
ここで、引用発明の「閲覧ページ数」は、「サイト訪問時のページから現在閲覧中のページまでの閲覧ページ数を示す」ものであるから、利用者の「サイト」の「閲覧」により動的に変化するといえる。
そして、引用発明の「画面共有サーバ30」が、「参照元URL」及び「閲覧中URL」が「格納」された「利用者管理テーブルT10に基づいて、オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面を更新するための情報をオペレータ端末50に対して送信」することにより、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面」において「閲覧ページ数」が示されるのであるから、引用発明の「情報共有サーバ30」は、「閲覧ページ数」に関する「利用者管理画面を更新するための情報」を取得しているといえる。
よって、引用発明の「画面共有サーバ30」は、本願発明2と同様に、「前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、1以上の動的属性値を取得する」構成を備えるといえる。
また、引用発明の「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面」において「閲覧ページ数」が示されるのであるから、引用発明の「画面共有サーバ30」は、本願発明2と同様に、「前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する」構成を備えるといえる。
したがって、本願発明2と引用発明とは、「前記第一端末の第一ユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する属性値送信部と」「を具備」する「サーバ装置」である点で共通しているといえる。
(2)一致点
本願発明2と、引用発明とは、以下の点で一致する。
「第一端末と第二端末とのチャットを支援するサーバ装置であって、
前記第一端末の第一ユーザが特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した1以上の操作情報を用いて、1以上の動的属性値を取得する属性値取得部と、
前記1以上の動的属性値を第二端末に送信する属性値送信部と、
を具備するサーバ装置。」
(3)相違点
本願発明2と、引用発明とは、以下の点で相違する。
ア 相違点2-1
本願発明2では、「チャットの開始指示の受信により、」チャットを支援しているのに対して、引用発明では、「オペレータ端末50に表示されている利用者管理画面において、」「「詳細を開く」ボタンをオペレータが操作すると、(中略)チャット画面が表示され」ている点。
イ 相違点2-2
本願発明2は、「前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得部と、
前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信部と」を具備しているのに対し、引用発明は、これらの構成を備えていない点。
(4)相違点について
事案に鑑みて、まず、上記相違点2-2について検討する。
本願発明2の相違点2-2に係る「前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得部」および「前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信部」という構成は、引用文献1ないし5には、いずれも、記載も示唆もなく、当該構成が本願出願前に周知であったとも認められない。
したがって、引用発明および引用文献2ないし引用文献5記載の技術事項に基づいて、本願発明2の相違点2-2に係る「前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する交流情報取得部」および「前記チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する交流情報送信部」という構成は、当業者が想到し得たものではない。
(5)小括
以上から、その他の相違点2-1について検討するまでもなく、本願発明2は、引用発明および引用文献2ないし引用文献5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。
3 本願発明3,5,7,9
本願発明3,5,7,9は、本願発明1のカテゴリのみを、「サーバ装置」の発明から、それぞれ、「端末装置」の発明、および、「情報処理方法」の発明、「サーバ装置で動作するプログラム」の発明、「端末装置において動作するプログラム」の発明へと変更したものであり、本願発明1と同様の構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明1と同様の理由により、引用発明および引用文献2ないし引用文献5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。
4 本願発明4,6,8,10
本願発明4,6,8,10は、本願発明2のカテゴリのみを、「サーバ装置」の発明から、それぞれ、「端末装置」の発明、および、「情報処理方法」の発明、「サーバ装置で動作するプログラム」の発明、「端末装置において動作するプログラム」の発明へと変更したものであり、本願発明2と同様の構成を備えているから、上記2で述べたとおり、本願発明2と同様の理由により、引用発明および引用文献2ないし引用文献5に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に想到し得たものではない。
第7 原査定についての判断
1 本願発明1
令和5年4月27日提出の手続補正書による補正後の、本願発明1の「属性値取得部」について、「前記購入回数、前記購入金額、前記総購入金額のうちの1以上のパラメータ、および前記滞在時間、前記PV数、前記平均滞在時間のうちの1以上のパラメータを算出式に代入し、算出されたスコアである、スコアも取得」すると技術的に限定され、さらに、「チャットの開始指示の受信後に、前記スコアを第二端末に送信する属性値送信部」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的限定および技術的事項は、原査定における引用文献A(当審拒絶理由1および2における引用文献1)および引用文献B(当審拒絶理由1および2における引用文献4)には記載されておらず、本願出願前における周知技術でもないので、本願発明1は、当業者であっても、原査定における引用文献AおよびBに基づいて容易に発明できたものではない。
2 本願発明2
令和5年4月27日提出の手続補正書による補正後の、本願発明2の「交流情報取得部」について、「前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の第二ユーザとの間で送受信されたメール、前記第一端末の第一ユーザがSNSサーバに投稿した投稿情報、前記第一端末の前記第一ユーザと前記第二端末の前記第二ユーザとの間で送受信されたショートメッセージのうちのいずれかの情報である交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する」と技術的に限定され、さらに、「交流情報送信部」について、「チャットの開始指示の受信に応じて、前記交流情報を前記第二端末に送信する」と技術的に限定された。当該技術的限定は、原査定における引用文献A(当審拒絶理由1および2における引用文献1)および引用文献B(当審拒絶理由1および2における引用文献4)には記載されておらず、本願出願前における周知技術でもないので、本願発明2は、当業者であっても、原査定における引用文献AおよびBに基づいて容易に発明できたものではない。
3 本願発明3,5,7,9
本願発明3,5,7,9は、本願発明1のカテゴリのみを、「サーバ装置」の発明から、それぞれ、「端末装置」の発明、および、「情報処理方法」の発明、「サーバ装置で動作するプログラム」の発明、「端末装置において動作するプログラム」の発明へと変更したものであり、本願発明1と同様の構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明1と同様の理由により、原査定における引用文献AおよびBに基づいて容易に発明できたものではない。
4 本願発明4,6,8,10
本願発明4,6,8,10は、本願発明2のカテゴリのみを、「サーバ装置」の発明から、それぞれ、「端末装置」の発明、および、「情報処理方法」の発明、「サーバ装置で動作するプログラム」の発明、「端末装置において動作するプログラム」の発明へと変更したものであり、本願発明2と同様の構成を備えているから、上記2で述べたとおり、本願発明2と同様の理由により、原査定における引用文献AおよびBに基づいて容易に発明できたものではない。
5 小括
以上から、原査定を維持することはできない。
第8 当審拒絶理由についての判断
1 当審拒絶理由1
(1)(明確性)
ア 令和5年4月27日提出の手続補正書による補正後の、本願発明1、6,8の「特定のECサイトに対して行った操作に基づいた1以上の操作情報」という記載は、日本語として明確であり、誤記は解消している。
イ 令和5年4月27日提出の手続補正書による補正後の、本願発明1では、「前記ECサイト」と記載されており、不明瞭であるとされた「前記ウェブサイト」という記載は修正されている。
ウ 以上から、当審拒絶理由1で指摘した明確性要件違反の拒絶理由は解消している。
(2)(進歩性)
ア 上記第6の1で述べたように、本願発明1は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし3に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 上記第6の2で述べたように、本願発明2は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 上記第6の3で述べたように、本願発明3,5,7,9は、いずれも、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
エ 上記第6の4で述べたように、本願発明4,6,8,10は、いずれも、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし4に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
オ 以上から、当審拒絶理由1で指摘した進歩性の拒絶理由は解消している。
(3)小括
したがって、当審拒絶理由1で指摘した拒絶の理由は、いずれも解消している。
2 当審拒絶理由2
(1)(明確性)
ア 令和5年4月27日提出の手続補正書により、本願発明1、2,5-8の「前記チャットの際に」という記載は、「前記チャットの開始指示の受信後に、」と補正され、「スコアを第二端末に送信する」タイミングの技術的意味が明確となった。
イ 令和5年4月27日提出の手続補正書により、本願発明2,6,9の、タイミングと係り受けが不明瞭であるとされた「前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問の際に、・・・送受信されたメール、・・・交流情報を取得する」という記載は、「交流情報を、前記第一端末の前記第一ユーザによるECサイトへの訪問中に取得する」と補正されており、タイミングと係り受けの技術的意味が明確となった。
ウ 令和5年4月27日提出の手続補正書により、本願発明4,10の、係り受けが不明瞭であるとされた「ECサイトに訪問中の相手方とチャットを行っている際にの訪問の際に、・・・送受信されたメール・・・投稿した投稿情報・・・・送受信されたショートメッセージ・・・交流情報を取得する」という記載は、「交流情報を、前記相手方の前記ECサイトへの訪問中に、サーバ装置が前記チャットの開始指示を受信したことに応じて、当該サーバ装置から受信する」と補正されており、係り受けの技術的意味が明確となった。
エ 以上から、当審拒絶理由2で指摘した明確性要件違反の拒絶理由は解消している。
(2)(進歩性)
ア 上記第6の1および3で述べたように、本願発明1、3,5,7,9はいずれも、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし5に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
イ 上記第6の2および4で述べたように、本願発明2、4,6,8,10はいずれも、引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし5に記載された技術に基づいて、その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではない。
ウ 以上から、当審拒絶理由2で指摘した進歩性の拒絶理由は解消している。
(3)小括
したがって、当審拒絶理由2で指摘した拒絶の理由は、いずれも解消している。
第9 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-013321