商標拒絶査定不服審判
2021-008417
ウマカデショウガ、ウマカデショーガ、ウマカ
- 審判番号
- 2021-008417
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-082237
- 請求日
- 2021年06月26日
- 審決日
- 2022年01月17日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社人作
- 【請求人代理人】原 信海
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 大森 友子
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .261-Z (W29) / T18 .262-Z (W29) / T18 .263-Z (W29) / T18 .264-Z (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 82237拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「肉製品,加工水産物,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」を指定商品として令和2年6月18日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年7月27日付けで拒絶理由の通知がされ、同年9月3日及び同月9日に意見書が提出されたが、同3年3月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年6月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5591814号商標(以下「引用商標」という。)は、「うまかで生姜」の文字を標準文字で表してなり、平成24年12月11日登録出願、第29類「生姜入りの肉製品,生姜入りの寒天,生姜入りのところてん,その他の生姜入りの加工水産物,生姜入りの油揚げ,生姜入りの凍り豆腐,生姜入りのこんにゃく,生姜入りの豆乳,生姜入りの豆腐,生姜入りの納豆」を指定商品として、同25年6月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1) 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、「うまかdeしょうが」の文字を茶色で横書きしてなるところ、その構成文字は、欧文字で表示されている「de」の文字種が他の文字部分と異なるとしても、構成全体としては、同書、同大、同色で横一行にまとまりよく一体的に表してなるもので、特定の文字部分だけが独立して看者の注意を引くようなものではないから、全体で一連一体の語を表してなると看取できるものである。
また、本願商標構成中の「de」の欧文字は、直ちに何らかの意味合いを想起、認識させるものとはいえず、このような特定の意味合いを有しない欧文字については、我が国で広く親しまれている英語又はローマ風の読みに倣って称呼されるとみるのが自然である。そうすると、「de」の欧文字部分は「デ」と称呼されるから、本願商標全体からは「ウマカデショウガ」の称呼を生じるものと認められる。
なお、請求人が主張するように、「de」の欧文字をフランス語で「ド」又は「ドゥ」と称する場合があるとしても、本願商標の構成態様及び本願指定商品との関係において、「de」の部分をフランス語と理解し、発音するべき格別の理由は見いだせない。
そして、本願商標の構成中の「うまか」の文字が「おいしい」という意味を表す九州地方の方言として使用される語であり、「しょうが」の文字が「ショウガ科の多年草。」の意味を有するとしても、「しょうが」の文字は、他にも、「・・・たからには。 ・・・た以上は。」など様々な意味を有する語(出典:広辞苑第七版 岩波書店)である。また、上記のとおり「de」の欧文字は直ちに特定の意味合いを認識させる語とは認められない。
そうすると、これらを組み合わせた本願商標全体の「うまかdeしょうが」の文字からは、直ちに特定の意味合いが生じるとはいい難く、特定の意味合いを有する語として認識されているというような事情も見いだせないものであって、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当であるから、本願商標は、特定の観念を生じない。
(2)引用商標について
引用商標は、「うまかで生姜」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で、まとまりよく一体的に表されており、「ウマカデショウガ」の称呼を生じるものである。
そして、引用商標構成中の「うまか」の文字は、「おいしい」という意味を表す九州地方の方言として使用される語であり、「で」の文字は、助詞、接続詞等として様々な意味を有する語であり、「生姜」の文字は「ショウガ科の多年草」(いずれも出典:広辞苑第七版 岩波書店)の意味を有する語であるとしても、これらを組み合わせた引用商標全体の「うまかで生姜」の文字から直ちに特定の意味合いが生じるとはいい難く、特定の意味合いを有する語として認識されているというような事情も見いだせないものであって、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当であるから、引用商標は、特定の観念を生じない。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について検討するに、外観においては、看者の注意をひく語頭部の「うまか」の文字を共通にする。
また、差異を有する中間部及び語尾部については、本願商標の「de」と引用商標の「で」及び、本願商標の「しょうが」と引用商標の「生姜」において、文字の種類(欧文字と平仮名、平仮名と漢字)が相違するとしても、商標の使用において、書体や商標の構成文字を、同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記されることが一般に行われている取引の実情があることに鑑みれば、各部分における文字種の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。
さらに、本願商標はポップ体と思しき一般に用いられる書体で表され、引用商標は態様上の特徴が認められない標準文字で表されている。
上記を併せ考慮すると、本願商標と引用商標の外観は、全体として、近似するものというのが相当である。
次に、称呼においては、本願商標と引用商標とは、「ウマカデショウガ」の称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、称呼を共通にし、外観において近似するものであるから、これらを総合して考察すれば、本願商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品は、引用商標の指定商品を包含するものであるから、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似する商品である。
(5)小括
以上のとおり、本願商標は、先願に係る他人の登録商標である引用商標と類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は、称呼に関して、引用商標は、「ウマカデ」と「ショウガ」という2文節の称呼からなり、両者間で一呼吸の間が空く称呼が生じる一方、本願商標は、「ウマカ」、「ド若しくはドゥ」又は「デ」、「ショウガ」の3文節の称呼からなり、各文節の間で一呼吸の間が空くという称呼、あるいは「ウマカデショウガ」という一連一体の称呼が生じることから、本願商標と引用商標とは、称呼上明らかに相違する旨主張する。
しかしながら、上記(3)で述べたとおり、本願商標と引用商標は「ウマカデショウガ」の称呼を共通にするものである。そして、当該称呼は7音と比較的短く、よどみなく一連に称呼できるものであって、本願商標と引用商標が2つ又は3つの文節の称呼からなり、各文節の間で一呼吸の間を空けて称呼すべき事情は見いだせず、請求人の主張を認めるに足りる的確な証拠もない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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