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特許拒絶査定不服審判

2021-001529

情報指示装置、方法及び通信システム

審判番号
2021-001529
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-506093外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年02月03日
審決日
2022年02月22日
公報発行日
2022年04月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H04W) / P18 .537-WY (H04W)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-506093「情報指示装置、方法及び通信システム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年2月15日国際公開、WO2018/027915、令和元年10月17日国内公表、特表2019-530273、請求項の数(17)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 15項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2016年(平成28年)8月12日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成31年 2月18日 手続補正書の提出

令和 2年 3月25日付け 拒絶理由通知書

令和 2年 5月28日 手続補正書、意見書の提出

令和 2年10月27日付け 拒絶査定

令和 3年 2月 3日 審判請求書、手続補正書の提出

令和 3年 6月30日 上申書の提出

令和 3年 9月 9日付け 拒絶理由通知書(当審)

令和 3年11月12日 手続補正書、意見書の提出

令和 3年12月14日 令和3年12月1日、同月2日、及び同月8日に行われた電話応対等の応対記録の作成

令和 3年12月14日付け 拒絶理由通知書(当審)

令和 3年12月24日 手続補正書、意見書の提出

第2 原査定の概要

原査定(令和2年10月27日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

・請求項 1ないし19

・引用文献等 1

<引用文献等一覧>

1.国際公開第2015/080646号

第3 本願発明について

本願の請求項1ないし17に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明17」という。)は、令和3年12月24日に提出された手続補正書による手続補正(以下、「本件補正」という。)により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし17に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。(下線は請求人が付したものであり補正箇所を示す。)

「 【請求項1】
送信端に構成される情報指示装置であって、
複数の指令を記憶している記憶器;及び
前記記憶器に接続される処理器を含み、
続きを表示(全93行)
前記処理器は、前記指令を実行することで、次の操作、即ち、
1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信する
という操作を実現し、
各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示し、
各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、且つ前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在し、
前記時間間隔は、半フレームであり、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含み、
前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルのペイロード中の1つ又は複数のビットにより明示的に指示される、情報指示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
1つの時間間隔中で送信される複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号の個数は、設定可能である、情報指示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、さらに、
前記物理ブロードキャストチャネルの前記時間間隔中の送信時刻;及び
前記物理ブロードキャストチャネルが所在するタイムユニット又は前記物理ブロードキャストチャネルの送信時刻の、前記時間間隔の開始位置に対しての相対時間
のうちの少なくとも1つを含む、情報指示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
前記複数のタイムユニット中の各タイムユニットは、複数の送信時刻を含み、前記タイムユニットは、1つの期間に対応し、前記送信時刻は、離散時間に対応する、情報指示装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニットの前記時間間隔中の位置;
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序;
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号の前記時間間隔中の送信時刻;及び
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニット又は前記同期信号の送信時刻の、前記時間間隔の開始位置に対しての相対時間
のうちの少なくとも1つを含む、情報指示装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
各前記時間間隔は、複数の前記タイムユニットを含み、
各タイムユニットは、次の時間リソースユニット、即ち、シンボル、サブフレーム、及び伝送時間間隔のうちの任意の1つを含む、情報指示装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、前記送信端により、成形ビームで送信され、
前記時間間隔中で前記成形ビームは、時間分割の方式で、設定可能な複数のタイムユニット又は複数の時刻に同じ又は異なる方向上で送信される、情報指示装置。
【請求項8】
請求項1に記載の情報指示装置であって、
前記同期信号は、プライマリ同期信号及びセカンダリ同期信号を含む、情報指示装置。
【請求項9】
受信端に構成される情報指示装置であって、
複数の指令を記憶している記憶器;及び
前記記憶器に接続される処理器を含み、
前記処理器は、前記指令を実行することで、次の操作、即ち、
送信端により送信される同期信号を検出し、前記送信端は、1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信し、各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示し;
検出された同期信号に基づいて、対応する物理ブロードキャストチャネルを受信し;及び
前記物理ブロードキャストチャネル中でキャリーされる前記時間間隔のタイミング情報を取得し、各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在する
という操作を実現し、
前記時間間隔は、半フレームであり、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含み、
前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルのペイロード中の1つ又は複数のビットにより明示的に指示される、情報指示装置。
【請求項10】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
1つの時間間隔中で送信される複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号の個数は、設定可能である、情報指示装置。
【請求項11】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、さらに、
前記物理ブロードキャストチャネルの前記時間間隔中の送信時刻;及び
前記物理ブロードキャストチャネルが所在するタイムユニット又は前記物理ブロードキャストチャネルの送信時刻の、前記時間間隔の開始位置に対しての相対時間
のうちの少なくとも1つを含む、情報指示装置。
【請求項12】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
前記複数のタイムユニット中の各タイムユニットは、複数の送信時刻を含み、前記タイムユニットは、1つの期間に対応し、前記送信時刻は、離散時間に対応する、情報指示装置。
【請求項13】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニットの前記時間間隔中の位置;
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序;
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号の前記時間間隔中の送信時刻;及び
前記物理ブロードキャストチャネルに対応する同期信号が所在するタイムユニット又は前記同期信号の送信時刻の、前記時間間隔の開始位置に対しての相対時間
のうちの少なくとも1つを含む、情報指示装置。
【請求項14】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
各前記時間間隔は、複数の前記タイムユニットを含み、
各タイムユニットは、次の時間リソースユニット、即ち、シンボル、サブフレーム、及び伝送時間間隔のうちの任意の1つである、情報指示装置。
【請求項15】
請求項9に記載の情報指示装置であって、
前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、前記送信端により、成形ビームで送信され、
前記時間間隔中で前記成形ビームは、時間分割の方式で、設定可能な複数のタイムユニット又は複数の時刻に同じ又は異なる方向上で送信される、情報指示装置。
【請求項16】
送信端及び受信端を含む通信システムであって、
前記送信端は、1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信し、各前記物理ブロードキャストチャネルには、前記時間間隔のタイミング情報がキャリーされ、
前記時間間隔は、半フレームであり、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含み、
前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルのペイロード中の1つ又は複数のビットにより明示的に指示され、
前記受信端は、前記送信端送信の同期信号を検出し、検出された同期信号に基づいて対応する物理ブロードキャストチャネルを受信し、及び、前記物理ブロードキャストチャネル中でキャリーされる前記時間間隔のタイミング情報を取得し、各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在する、通信システム。
【請求項17】
請求項16に記載の通信システムであって、
前記送信端は、基地局であり、前記受信端は、ユーザ装置である、通信システム。」

第4 引用例の記載事項及び引用発明

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原査定の拒絶理由で引用された、国際公開第2015/080646号(以下、「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている。(当審訳は、引用例1の日本語ファミリーである特表2017-503386号公報に基づき、【 】内の数字は、当該公報における段落番号を示す。下線は当審で付与した。)

(1) 「In embodiments herein, a first synchronization signal such as a PSS may be transmitted by the network node 210 to the wireless device 250, repeatedly, N times, in N different OFDM symbols within a subframe, or across multiple subframes. The N transmissions need not occur in adjacent OFDM symbols, they may occur in every other OFDM symbol or more generally even in different subframes or frames.」(第14ページ第15行ないし第19行)

(当審訳: 本明細書の実施形態において、PSSなどの第1の同期信号は、ネットワークノード210からワイヤレスデバイス250へ、1つのサブフレーム内の、または複数のサブフレームにまたがるN個の別々のOFDMシンボル内で、N回にわたり繰り返し伝送されてもよい。N回の伝送が発生するのは、隣接するOFDMシンボルである必要はなく、OFDMシンボル1つおきであっても、さらに範囲を広げて別々のサブフレーム内またはフレーム内であってもよい。(【0057】))

(2) 「The embodiments herein for sending, e.g., utilizing beamforming, to the wireless device 250 the first synchronization signal and the associated information message, for synchronization of the wireless device 250 with the network node 210 may be implemented through one or more processors, such as the processing module 1302 in the network node 210 depicted in Figure 13, together with computer program code for performing the functions and actions of the embodiments herein. The program code mentioned above may also be provided as a computer program product, for instance in the form of a data carrier carrying computer program code for performing the embodiments herein when being loaded into the in the network node 210. One such carrier may be in the form of a CD ROM disc. It may be however feasible with other data carriers such as a memory stick. The computer program code may furthermore be provided as pure program code on a server and downloaded to the network node 210.
The network node 210 may further comprise a memory module 1303 comprising one or more memory units. The memory module 1303 may be arranged to be used to store data in relation to applications to perform the methods herein when being executed in the network node 210. Memory module 1303 may be in communication with the processing module 1302. Any of the other information processed by the processing module 1302 may also be stored in the memory module 1303.」(第31ページ第27行ないし第32ページ第10行)

(当審訳: 例えばビームフォーミングを利用して、ワイヤレスデバイス250に対し、ワイヤレスデバイス250とネットワークノード210との同期のために第1の同期信号および関連情報メッセージを送信するための、本明細書の実施形態は、図13に示す、ネットワークノード210内の処理モジュール1302などの1つまたは複数のプロセッサと併せて、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実行するためのコンピュータプログラムコードにより、実施され得る。(中略)

ネットワークノード210は、1つまたは複数のメモリ装置を含むメモリモジュール1303をさらに備えていてもよい。メモリモジュール1303は、ネットワークノード210において実行されたときに本明細書の方法を実行するアプリケーションに関連するデータを格納するために使用されるように配置されてもよい。メモリモジュール1303は処理モジュール1302と通信を行ってもよい。処理モジュール1302によって処理される他の情報のいかなるものも、メモリモジュール1303に格納されてよい。(【0155】及び【0156】))

(3) 「The network node 210 or TP 210 may also transmit an associated information message such as a SSS, at a known location relative to the PSS. So, when the PSS in a certain OFDM symbol has been detected by the wireless device 250, the wireless device 250 may also find the associated SSS at a different time and/or frequency position relative to the PSS. The SSS may then be transmitted by the network node 210 with the same beamforming state as the associated PSS. One way to implement this is for the network node 210 to transmit the SSS multiplexed with the PSS, in the same OFDM symbol, see Figure 3. Another alternative may be to split the SSS in two parts, where each part is on either side of the PSS, to get a symmetric transmission of PSS and SSS with respect to the center frequency.
Figure 3 depicts an example showing a subframe of 14 OFDM symbols, where the PSS and SSS are transmitted by the network node 210 in the same symbol, but at different frequency locations, i.e. subcarrier sets. In each OFDM symbol, a different beam state (B1... B14) may be used by the network node 210 to scan the beams in, for example, the horizontal angle and the azimuth angle. Furthermore, the PBCH, carrying system information, may also be transmitted, by the network node 210, in the same OFDM symbol as the associated PSS and SSS, and in this example, split on both sides of the PSS. Thus, in some embodiments, one or more PBCH may be associated with one PSS.」(第15ページ第6行ないし第23行)

(当審訳: ネットワークノード210またはTP210はまた、PSSに対して相対的な既知の位置で、SSSなどの関連情報メッセージを伝送してもよい。したがって、特定のOFDMシンボル内のPSSがワイヤレスデバイス250によって既に検出されているとき、ワイヤレスデバイス250は、PSSに対して相対的な別の時間および/または周波数位置で関連するSSSも見つけることができる。SSSは次いで、関連するPSSと同じビームフォーミング状態で、ネットワークノード210によって伝送されてもよい。これを実施する1つの方法は、図3に示すように、ネットワークノード210が同一のOFDMシンボル内でPSSが多重されたSSSを伝送することである。もう1つの代替方法として、SSSを2つの部分に分割し、各部分がPSSのいずれかの側にくるようにして、中心周波数に対して対称を成すようなPSSおよびSSSの伝送を実現する方法が考えられる。

図3は、14個のOFDMシンボルで構成されるサブフレームにおいて、PSSおよびSSSが、ネットワークノード210によって、同じシンボル内ではあるが異なる周波数位置すなわちサブキャリアセットで伝送される例を示す。例えば水平角および方位角でビームをスキャンするために、ネットワークノード210によってOFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよい。さらに、システム情報を搬送するPBCHもまた、ネットワークノード210により、関連するPSSおよびSSSと同じOFDMシンボル内で、この例ではPSSの両側に分割されて伝送されてもよい。このように、いくつかの実施形態において、1つまたは複数のPBCHが1つのPSSに関連付けられてもよい。(【0058】及び【0059】))

(4) 「
[図:0001382901000001.jpg]
」(Figure 3)

(当審訳: Figure 3:図3)

(5) 「2. The method of claim 1 , wherein the first synchronization signal is a Primary Synchronization Signal, PSS, and wherein the associated information message comprises an associated second synchronization signal, wherein the second synchronization signal is a Secondary Synchronization Signal, SSS.
3. The method of any of claims 1-2, wherein the associated information message comprises an associated Physical Broadcast CHannel, PBCH, wherein the associated PBCH further comprises associated system information.」(第38ページ第17行ないし第24行)

(当審訳: 2.前記第1の同期信号が一次同期信号(PSS)であり、かつ前記関連情報メッセージが関連する第2の同期信号を含み、前記第2の同期信号が二次同期信号(SSS)である、請求項1に記載の方法。

3.前記関連情報メッセージが関連物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含み、前記関連PBCHが関連システム情報をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。(【請求項2】及び【請求項3】))

(6) 「In addition, a beam index n={1 , ... ,N} may be signaled in the PBCH, to inform the wireless device 250 on which beam state of the maximally possible N beam states was used in the particular OFDM symbol. The PBCH may also comprise explicit signaling of the subframe offset and/or the frame offset.」(第18ページ第15行ないし第19行)

(当審訳: さらに、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかをワイヤレスデバイス250に通知するために、PBCH内でビームインデックスn={1,...,N}を伝達してもよい。PBCHは、サブフレームオフセットおよび/またはフレームオフセットの明示的なシグナリングも含んでいてよい。(【0067】))

(7) 「Figure 5 depicts an example showing a positive detection by the wireless device 250 of PSS in OFDM symbol k=5, and thus, also SSS and PBCH detection in OFDM symbol k=12, since the network node 210 or TP 210 uses the same beamformer state in symbol k=5 and k=12 from which the wireless device 250acquires at least the subframe offset Delta_S = 12 to the start of the subframefrom either the SSS, for the embodiment where each SSS is different, or the PBCH information. In Figure 5, subframe offset, as used herein, is represented as "symbol offset".」(第19ページ第17行ないし第23行)

(当審訳: 図5は、ワイヤレスデバイス250による、OFDMシンボルk=5におけるPSSのポジティブ検出(positive detection)、よって、さらにOFDMシンボルk=12におけるSSSおよびPBCH検出の例を示す。これは、ネットワークノード210またはTP210は、シンボルk=5およびk=12で同じビームフォーマ状態を使用し、これにより、ワイヤレスデバイス250は、少なくとも、各SSSが相異なる実施形態の場合はSSS、またはPBCH情報のいずれかからサブフレームの開始までのサブフレームオフセットDelta_S=12を獲得することによる。図5では、本明細書におけるサブフレームオフセットを「シンボルオフセット」と表す。(【0070】))

(8)

「
[図:0001382901000002.jpg]
」(Figure 5)

(当審訳: Symbol offset:シンボルオフセット

Figure 5:図5)

引用例1の上記記載、及び移動体通信分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。

ア 上記(1)には「PSSなどの第1の同期信号は、ネットワークノード210からワイヤレスデバイス250へ、・・・伝送されてもよい」と記載されているから、引用例1には、送信端に構成されるネットワークノードが、記載されているといえる。

イ 上記(2)には、「本明細書の実施形態は、・・・ネットワークノード210内の処理モジュール1302などの1つまたは複数のプロセッサと併せて、本明細書の実施形態の機能およびアクションを実行するためのコンピュータプログラムコードにより、実施され得る」こと、「ネットワークノード210は、1つまたは複数のメモリ装置を含むメモリモジュール1303をさらに備えていてもよい」こと、「メモリモジュール1303は、ネットワークノード210において実行されたときに本明細書の方法を実行するアプリケーションに関連するデータを格納するために使用されるように配置されてもよい」こと、「メモリモジュール1303は処理モジュール1302と通信を行ってもよい」こと、及び「処理モジュール1302によって処理される他の情報のいかなるものも、メモリモジュール1303に格納されてよい」ことが記載されているから、引用例1には、ネットワークノードが、複数のコンピュータプログラムコードを記憶しているメモリモジュール;及び前記メモリモジュールに接続されるプロセッサを含むことが、記載されているといえる。

ウ 上記(1)には、「PSSなどの第1の同期信号は、ネットワークノード210からワイヤレスデバイス250へ、1つのサブフレーム内の・・・N個の別々のOFDMシンボル内で、N回にわたり繰り返し伝送されてもよい」ことが記載されており、また、上記(3)には、「14個のOFDMシンボルで構成されるサブフレームにおいて、PSSおよびSSSが、ネットワークノード210によって、同じシンボル内・・・で伝送される」こと、「ネットワークノード210によってOFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよい」こと、及び「PBCHもまた、ネットワークノード210により、関連するPSSおよびSSSと同じOFDMシンボル内で・・・伝送されてもよい」ことが記載されており、さらに、上記(5)には、「一次同期信号(PSS)・・・二次同期信号(SSS)・・・物理ブロードキャストチャネル(PBCH)」と記載されている。

そして、上記「イ」で検討したとおり、引用例1に記載された「プロセッサ」は、「メモリモジュール」に格納された「コンピュータプログラムコード」を実行することで、引用例1に記載された実施形態を実現するものといえるから、引用例1には、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムコードを実行することで、次の操作、即ち、14個のOFDMシンボルで構成される1つのサブフレーム中の複数のOFDMシンボルに複数の物理ブロードキャストチャネル(PBCH)並びに複数の一次同期信号(PSS)および二次同期信号(SSS)を送信し、OFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよいという操作を実現することが、記載されているといえる。

エ 上記(6)には、「PBCHは、サブフレームオフセット・・・の明示的なシグナリングも含んでいてよい」こと、及び「PBCH内でビームインデックスn・・・を伝達してもよい」ことが記載されているから、引用例1には、各前記PBCHは、サブフレームオフセットの明示的なシグナリング、又はビームインデックスnを含むことが、記載されているといえる。

オ 上記(3)及び(4)には、「ネットワークノード210・・・はまた、PSSに対して相対的な既知の位置で、SSS・・・を伝送してもよい」こと、「SSSは次いで、関連するPSSと同じビームフォーミング状態で、ネットワークノード210によって伝送されてもよい」こと、「これを実施する1つの方法は、図3に示すように、ネットワークノード210が同一のOFDMシンボル内でPSSが多重されたSSSを伝送することである」こと、及び「1つ・・・のPBCHが1つのPSSに関連付けられてもよい」ことが記載されているから、引用例1には、各前記PBCHは、各前記PSSおよびSSSに一対一対応し、且つ前記PBCH及びその対応するPSSおよびSSSは、所定の時間関係を有し、前記サブフレーム中の時間的に同じ位置に所在することが、記載されているといえる。

カ 上記(7)及び(8)には、「図5は、ワイヤレスデバイス250による、・・・OFDMシンボルk=12におけるSSSおよびPBCH検出の例を示す。・・・ワイヤレスデバイス250は、少なくとも、・・・PBCH情報・・・からサブフレームの開始までのサブフレームオフセットDelta_S=12を獲得する・・・。図5では、本明細書におけるサブフレームオフセットを「シンボルオフセット」と表す。」と記載されており、前記「サブフレームの開始までのサブフレームオフセット(すなわちシンボルオフセット)」は、上記「エ」で検討したとおり、「PBCH」に含まれるから、引用例1には、各前記PBCHについて、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含むことが、記載されているといえる。

また、上記(6)には、「特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかをワイヤレスデバイス250に通知するために、PBCH内でビームインデックスn={1,...,N}を伝達してもよい」と記載されているから、引用例1には、各前記PBCHについて、前記ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知することが、記載されているといえる。

以上をまとめると、引用例1には、各前記PBCHについて、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含み、前記ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知することが、記載されているといえる。

キ 上記「エ」で検討したとおり、上記(6)の記載から、「サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」及び「ビームインデックスn」はPBCHに含まれるといえるから、引用例1には、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリング及び前記ビームインデックスnは、前記物理ブロードキャストチャネルに含まれる、ネットワークノードが、記載されているといえる。

以上を総合すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「 送信端に構成されるネットワークノードであって、
複数のコンピュータプログラムコードを記憶しているメモリモジュール;及び
前記メモリモジュールに接続されるプロセッサを含み、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムコードを実行することで、次の操作、即ち、
14個のOFDMシンボルで構成される1つのサブフレーム中の複数のOFDMシンボルに複数の物理ブロードキャストチャネル(PBCH)並びに複数の一次同期信号(PSS)および二次同期信号(SSS)を送信し、OFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよい
という操作を実現し、
各前記PBCHは、サブフレームオフセットの明示的なシグナリング、又はビームインデックスnを含み、
各前記PBCHは、各前記PSSおよびSSSに一対一対応し、且つ前記PBCH及びその対応するPSSおよびSSSは、所定の時間関係を有し、前記サブフレーム中の時間的に同じ位置に所在し、
各前記PBCHについて、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含み、前記ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知し、
前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリング及び前記ビームインデックスnは、前記物理ブロードキャストチャネルに含まれる、ネットワークノード。」

第5 対比・判断

1.本願発明1について

本願発明1と引用発明とを対比する。

(1) 引用発明の「ネットワークノード」は、PBCH並びにPSSおよびSSSを送信することで、情報を指示する装置であるといえるから、本願発明の「送信端に構成される情報指示装置」と、引用発明の「送信端に構成されるネットワークノード」は、「送信端に構成される情報指示装置」である点で、一致する。

(2) 引用発明の「コンピュータプログラムコード」、「メモリモジュール」、及び「プロセッサ」は、本願発明の「指令」、「記憶器」、及び「処理器」にそれぞれ含まれるから、本願発明の情報指示装置が「複数の指令を記憶している記憶器;及び前記記憶器に接続される処理器を含」むことと、引用発明のネットワークノードが「複数のコンピュータプログラムコードを記憶しているメモリモジュール;及び前記メモリモジュールに接続されるプロセッサを含」むことは、「複数の指令を記憶している記憶器;及び前記記憶器に接続される処理器を含」む点で、一致する。

(3) 上記(2)の内容に加えて、引用発明の「サブフレーム」及び「OFDMシンボル」は、本願発明の「時間間隔」及び「タイムユニット」にそれぞれ含まれ、また、引用発明の「物理ブロードキャストチャネル(PBCH)」は本願発明の「物理ブロードキャストチャネル」に相当し、さらに、引用発明の「一次同期信号(PSS)」および「二次同期信号(SSS)」はいずれも本願発明の「同期信号」に相当するから、本願発明の「前記処理器は、前記指令を実行することで、次の操作、即ち、1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信するという操作を実現」することと、引用発明の「前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムコードを実行することで、次の操作、即ち、14個のOFDMシンボルで構成される1つのサブフレーム中の複数のOFDMシンボルに複数の物理ブロードキャストチャネル(PBCH)並びに複数の一次同期信号(PSS)および二次同期信号(SSS)を送信し、OFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよいという操作を実現」することは、「前記処理器は、前記指令を実行することで、次の操作、即ち、1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信するという操作を実現」する点で、一致する。

(4) 引用発明のPBCHに含まれる「サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」が、サブフレームオフセットの明示的な情報を含む制御シグナルを意味することは、移動体通信分野の技術常識から明らかであり、また、当該サブフレームオフセットの明示的な情報は、下記(6)で後述するとおり、本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報」に含まれるといえ、さらに、PBCHは、前記制御シグナルを含んで送信されることにより前記サブフレームオフセットの明示的な情報を指示しているといえるから、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」することと、引用発明の「各前記PBCHは、サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」を含むことは、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」する点で、共通するといえる。

一方、引用発明のPBCHに含まれる「ビームインデックスn」もまた、下記(6)で後述するとおり、本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報」に含まれるといえ、さらに、PBCHは前記ビームインデックスnを含んで送信されることにより前記ビームインデックスnを指示しているといえるから、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」することと、引用発明の「各前記PBCHは」「ビームインデックスnを含」むことは、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」する点で、共通するといえる。

以上をまとめると、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」することと、引用発明の「各前記PBCHは、サブフレームオフセットの明示的なシグナリング、又はビームインデックスnを含」むことは、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示」する点で、一致するといえる。

(5) 上記(3)の内容を考慮すると、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、且つ前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在」することと、引用発明の「各前記PBCHは、各前記PSSおよびSSSに一対一対応し、且つ前記PBCH及びその対応するPSSおよびSSSは、所定の時間関係を有し、前記サブフレーム中の時間的に同じ位置に所在する」ことは、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、且つ前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の位置に所在」する点で、一致する。

(6) 上記(4)で検討したとおり、引用発明のPBCHに含まれる「サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」が、サブフレームオフセットの明示的な情報を含む制御シグナルを意味することは明らかであるから、引用発明の「前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含」むことは、前記制御シグナルに含まれるサブフレームオフセットの明示的な情報が、「前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含」むことといえる。

また、引用発明の「前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセット」は、本願発明の「前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置」に含まれるといえる。

そうすると、引用発明の前記「サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」に明らかに含まれ、前記「シンボルオフセット」を含む、サブフレームオフセットの明示的な情報は、前記「前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置」を含む本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報」に含まれるといえる。

したがって、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置・・・を含」むことと、引用発明の「各前記PBCHについて、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含・・・」むことは、「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置・・・を含」む点で、共通するといえる。

一方、引用発明においては、「14個のOFDMシンボルで構成される1つのサブフレーム中の複数のOFDMシンボルに・・・OFDMシンボル毎に異なるビーム状態(B1...B14)が用いられてもよ」く、「ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知」するものであるから、ここで前記「N」は「14」である。

そして、前記「ビームインデックスn={1,...,N}」は、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレーム中の伝送順序を示すから、本願発明の「前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序」と同様に、本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報」に含まれるといえる。

そうすると、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、・・・前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含」むことと、引用発明の「各前記PBCHについて、・・・前記ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知」することは、「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、・・・前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含」む点で、共通するといえる。

以上をまとめると、本願発明の「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含」むことと、引用発明の「各前記PBCHについて、前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリングは、前記PBCHが送信されるOFDMシンボルの前記サブフレームの開始までのシンボルオフセットを含み、前記ビームインデックスn={1,...,N}は、特定のOFDMシンボルにおいて、最大限可能なN個のビーム状態の内どのビーム状態が用いられたかを通知」することは、「各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含」む点で、一致する。

(7) 引用発明の「サブフレームオフセットの明示的なシグナリング」に含まれるサブフレームオフセットの明示的な情報(上記(4)を参照。)、及び「ビームインデックスn」は、上記(6)で検討したとおり本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報」に含まれ、また、上記(4)で検討したとおりPBCHによって「指示」されるといえる。

さらに、「サブフレームオフセット」は、サブフレームオフセットの明示的な情報により「明示的に指示される」ことが明らかであり、また、「ビームインデックスn」は、当該ビームインデックスn自体がPBCHに含まれるから、「明示的に指示される」ことが明らかである。

そうすると、本願発明の「前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルのペイロード中の1つ又は複数のビットにより明示的に指示される、情報指示装置」と、引用発明の「前記サブフレームオフセットの明示的なシグナリング及び前記ビームインデックスnは、前記物理ブロードキャストチャネルに含まれる、ネットワークノード」は、「前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルにより明示的に指示される、情報指示装置」である点で、一致する。

以上のことから、本願発明1と引用発明の一致点及び相違点は、次のとおりである。

(一致点)

「 送信端に構成される情報指示装置であって、
複数の指令を記憶している記憶器;及び
前記記憶器に接続される処理器を含み、
前記処理器は、前記指令を実行することで、次の操作、即ち、
1つの時間間隔中の複数のタイムユニットに複数の物理ブロードキャストチャネル及び複数の同期信号を送信する
という操作を実現し、
各前記物理ブロードキャストチャネルは、前記時間間隔のタイミング情報を指示し、
各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、且つ前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の位置に所在し、
各前記物理ブロードキャストチャネルについて、前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の位置又は前記物理ブロードキャストチャネルが送信されるタイムユニットの前記時間間隔中の伝送順序を含み、
前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルにより明示的に指示される、情報指示装置。」

(相違点1)

「物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号」の位置について、本願発明では時間間隔中の「時間的に異なる位置」に所在するのに対して、引用発明では、サブフレーム(時間間隔)中の「時間的に同じ位置」に所在する点。

(相違点2)

「時間間隔」について、本願発明では「半フレームであ」るのに対して、引用発明では「サブフレームであ」る点。

(相違点3)

「前記時間間隔のタイミング情報は、前記物理ブロードキャストチャネルにより明示的に指示される」ことについて、本願発明では「前記物理ブロードキャストチャネルのペイロード中の1つ又は複数のビットにより」明示的に指示されるとの発明特定事項を含むのに対して、引用発明では、当該発明特定事項が特定されていない点。

上記相違点1について検討すると、1つのサブフレーム中の複数のOFDMシンボルに複数の物理ブロードキャストチャネル(PBCH)並びに複数の一次同期信号(PSS)および二次同期信号(SSS)を送信し、各前記PBCHは、各前記PSSおよびSSSに一対一対応し、且つ前記PBCH及びその対応するPSSおよびSSSは、所定の時間関係を有する場合に、前記物理ブロードキャストチャネル(PBCH)及びその対応する同期信号(PSSおよびSSS)が、前記時間間隔中の「時間的に異なる位置」に所在するようにすることは、移動体通信分野における周知技術であるとはいえない。

そうすると、上記相違点2及び3について論及するまでもなく、引用発明に基づいて上記相違点1に係る発明特定事項とすること、すなわち、前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号が、前記時間間隔中の「時間的に異なる位置」に所在するようにすることは、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたこととはいえない。

したがって、本願発明は、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

2.本願発明2ないし8について

本願発明2ないし8は、本願発明1の発明特定事項を全て含むから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

3.本願発明9ないし15について

本願発明9は、「送信端に構成される情報指示装置」の発明である本願発明1と対応する「受信端に構成される情報指示装置」の発明であり、少なくとも、本願発明1の上記相違点1に係る発明特定事項を含む「前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在する」という発明特定事項を含むものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

また、本願発明10ないし15は、本願発明9の発明特定事項を全て含むから、本願発明9と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

4.本願発明16及び17について

本願発明16は、「送信端及び受信端を含む通信システム」の発明であり、少なくとも、本願発明1の上記相違点1に係る発明特定事項を含む「前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置に所在する」という発明特定事項を含むものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

本願発明17は、本願発明16の発明特定事項を全て含むから、本願発明16と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

第6 原査定についての判断

本願発明1ないし17は、上記「第5」の「1.」ないし「4.」のとおり、当業者であっても、引用発明に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。

したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 当審が通知した拒絶理由について

1.当審拒絶理由の概要

当審が令和3年12月14日付け拒絶理由通知書で通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。

1.(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

記

●理由1(明確性)について

・請求項 1ないし8

請求項1の第7段落には、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、且つ前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有する異なる位置に所在し、」という記載があるが、「所定の時間関係を有する異なる位置」とは、所定の時間関係を有し時間的に異なる位置、時間的に同一であっても良い所定の時間関係を有し周波数的に異なる位置、あるいは他の位置、のいずれを意味するのか、不明確である。

・請求項 9ないし17

請求項9の第7段落には、「各前記物理ブロードキャストチャネルは、各前記同期信号に一対一対応し、前記物理ブロードキャストチャネル及びその対応する同期信号は、所定の時間関係を有する異なる前記時間間隔中の位置に所在する」という記載があるが、「所定の時間関係を有する」という限定は、「前記時間間隔」に係るのか、「前記時間間隔中の位置」に係るのか、不明確であり、また、「異なる」という限定は、「前記時間間隔」に係るのか、「前記時間間隔中の位置」に係るのか、不明確であり、さらに、「所定の時間関係を有する異なる前記時間間隔中の位置」とはどのような位置を意味するのか、不明確である。

請求項16の第6段落の記載にも、同様の不備がある。

2.当審拒絶理由についての判断

(1) 本件補正により、本件補正前の請求項1における「所定の時間関係を有する異なる位置」という記載は、「所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置」という記載へ補正されたから、当審拒絶理由の「●理由1(明確性)について」「・請求項 1ないし8」で指摘した拒絶理由は、解消された。

(2) 本件補正により、本件補正前の請求項9及び16における「所定の時間関係を有する異なる前記時間間隔中の位置」という記載は、「所定の時間関係を有し、前記時間間隔中の時間的に異なる位置」という記載へ補正されたから、当審拒絶理由の「●理由1(明確性)について」「・ 請求項9ないし17」で指摘した拒絶理由は、解消された。

(3) 以上のとおり、当審拒絶理由は全て解消された。

第8 むすび

以上のとおり、本願発明1ないし17は、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものでない。

したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-001529

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