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商標取消審判

2020-300664

ロゴス

審判番号
2020-300664
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2015-051121
登録番号
5851662
請求日
2020年09月24日
審決日
2021年10月01日
公報発行日
2022年10月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ロゴス オーストラリア グループ ピーティーワイ リミテッド
  • 【請求人代理人】田中 克郎
  • 【請求人代理人】稲葉 良幸
  • 【請求人代理人】佐藤 俊司
  • 【請求人代理人】飯田 遥
  • 【被請求人】株式会社 ロゴスコーポレーション
  • 【被請求人代理人】大西 正夫
審判長/審判官
  • 審判長 岩崎 安子
  • 審判官 森山 啓
  • 審判官 小田 昌子
分類
T132 .1 -Y (W37)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条、商標法第2条、商標法第2条第3項、商標法第2条第3項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5851662号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5851662号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成27年5月29日に登録出願、第37類「建設工事,建設工事に関する助言」を含む第4類、第5類、第6類、第8類、第9類、第10類、第11類、第12類、第14類、第15類、第17類、第18類、第19類、第20類、第21類、第22類、第24類、第25類、第27類、第28類、第31類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同28年4月14日に登録査定、同年5月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 なお、本件審判の請求の登録は、令和2年10月19日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の平成29年10月19日から令和2年10月18日までを以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、「商標法第50条第1項の規定により、登録第5851662号商標の指定商品及び指定役務中、第37類『建設工事,建設工事に関する助言』(以下「請求に係る指定役務」という。)についての登録を取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品及び指定役務中、請求に係る指定役務について、継続して3年以上日本国内において本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないことから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 (1)2019年4月3日の商談及び同年5月29日の商談について 被請求人は、被請求人の大阪本社の外壁や入り口の立て看板、商談スペースに設置されたディスプレイに本件商標と社会通念上同一の商標が掲示されており(乙7の1~乙7の6、乙8の1、乙8の2)、この本社において札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行ったことをもって、被請求人が本件商標を請求に係る指定役務について使用(商標法第2条第3項第8号)したと主張する。 しかしながら、そもそも、商標の使用があるとするためには、「当該商標が、その商品(役務)との具体的関係において使用されていることを必要とするものと解するのが相当である」ところ(最高裁昭和42年(行ツ)第32号、甲1、甲2)、商標権者である被請求人の本社のビルの壁面やビル内部の案内板に掲示される商標は、単にそのビルに被請求人の本社が所在していることを示しているにすぎず、何ら具体的な役務との関係において使用されているものではない。 仮に本件商標が掲示されたビルにおいて行われた商談が、建設工事に関するものであって、商談に訪れたサッポロ不動産開発株式会社(以下「サッポロ不動産開発」という。)の従業員が、ビルに掲示された本件商標を目にする機会があるとしても、このような本件商標の使用態様では、請求に係る指定役務との具体的関係において使用されているものとは到底認められないから、当該行為によって本件商標について使用の事実があったということはできない。 また、被請求人は、当該商標の使用が商標法第2条第3項第8号に規定の広告的使用に該当すると主張する。 しかし、商標を役務の広告に使用する行為とは、役務に関する広告、定価表又は取引書類に標章を付して展示したり、頒布する行為であるところ(商標法第2条第3項8号)、被請求人の本社のビルの壁面やビル内部の案内板は、請求に係る指定役務に関する広告でもなければ、請求に係る指定役務に関する定価表や取引書類でもないことは明らかである。 このようなものに商標が付されただけで登録商標の「使用」とされてしまうのであれば、ビルの壁面に商標を付しただけで、そのビル内で行われるあらゆる商談に関しての商標の使用となることとなり、事実上、あらゆる役務に関して不使用による取消しを免れることになりかねず、商標権の保護範囲を不当に拡大させることとなる。 したがって、被請求人の大阪本社の外壁や入り口の立て看板、商談スペースに設置されたディスプレイに本件商標を掲示する行為は、その役務との具体的関係において使用されているものでない以上、請求に係る指定役務についての本件商標の使用(商標法第2条第3項第8号)には該当しない。 (2)2019年5月28日13:35のメール(乙4の2の1)について 被請求人は、本件商標が表示される動画を被請求人の従業員がサッポロ不動産開発の従業員に電子メールで送付した行為が、「請求に係る指定役務に関する広告に標章を付して電磁的方法によって提供する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当すると主張する。 しかし、そもそも、当該動画は、キッズパークが完成した際にキッズパーク内で、キッズパークを訪れた需要者向けに放映されるコンテンツである(乙4の2の1)。 動画内容も、「BBQで5種類のピザづくりに挑戦!一番おいしいのは・・・」という芸人が登場するようなものであって(乙4の2の3)、請求に係る指定役務とは何らの関連性もない内容で、請求に係る指定役務に関する定価表や取引書類でないことも明らかである。 加えて、被請求人が提出した証拠(乙4の5の1)からは、当該動画の添付されたメールを受信したサッポロ不動産開発の従業員であるK氏がこの動画の内容を確認したことまでは明らかではない。 したがって、当該動画も本件商標が表示されているとしても、かかる行為は、請求に係る指定役務についての本件商標の使用(商標法第2条第3項第8号)には該当しない。 (3)2019年10月11日16:27のメール(乙4の5の1)について 被請求人は、本件商標が表示されている「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)をサッポロ不動産開発の従業員が請求人の従業員宛に電子メールで送付した行為が、「請求に係る指定役務に関する広告に標章を付して電磁的方法によって提供する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当すると主張する。 しかし、「LOGOSKS2校」は、被請求人自身も認めるとおり、キッズパークそのものを一般需要者に宣伝し広告する目的で制作された記事であり、請求に係る指定役務とは何らの関連性もない内容であって、この記事に表れる本件商標が、請求に係る指定役務に関する広告と認められる余地はない。 加えて、被請求人が提出した証拠(乙4の5の1)によると、「LOGOSKS2校」は、そもそもサッポロ不動産開発の従業員であるK氏が被請求人のH氏に宛てたメールに添付されていたものであるから(乙4の5の1)、商標権者である被請求人によってなされた行為でもない。 したがって、本件商標が表示されている「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)をサッポロ不動産開発の従業員が被請求人宛に電子メールで送付した行為は、請求に係る指定役務についての本件商標の広告的使用(商標法第2条第3項第8号)であるとは到底認められない。 (4)2019年10月31日の商談について 被請求人は、被請求人の従業員が、サッポロ不動産開発の従業員であるN1氏に札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を手渡し、その封筒に本件商標が付されていたことをもって、本件商標が請求に係る指定役務について使用されたと主張する。 しかし、見積書を封筒に入れて「手渡した」とする被請求人の主張は、以下に詳述するとおり、全く信憑性がない。 ア 見積書は2019年10月21日時点で既にサッポロ不動産開発のN1氏に確認され、送付されていること 2019年10月21日の11:02分付けでサッポロ不動産開発のN1氏から被請求人のH氏宛に送られた電子メールには、「先日頂いております最終見積書ですが、社印がありませんでしたので、社印入りにてご提出をお願い致します。」との記載があり(乙4の6)、これに対する同日11:47分付の被請求人のH氏からサッポロ不動産開発のN1氏宛の電子メールには、「社印押印分を添付しておりますので、ご確認の程、宜しくお願いいたします。(原本は本日発送いたします)」との記載とともに、社印が押印された最終見積書が同メールに添付されていることが確認できる(乙4の6)。 さらに、同日12:03分付けでN1氏がH氏に宛てた電子メールでは、「見積書はPDFで大丈夫ですので、原本は不要です。」と回答し、見積書の原本が不要であることも伝えている(乙4の6)。 これら一連のやりとりからすれば、既に2019年10月21日付で札幌ファクトリーキッズパークに関する最終見積書は、被請求人であるH氏によりサッポロ不動産開発のN1氏宛にメール及び郵送済みなのである。 しかも、N1氏は、見積書の原本は不要である旨もH氏に明確に伝えている。 それにも関わらず、後日、2019年10月31日に、既に送付済みの見積書を敢えて封筒に入れて手渡す合理的理由など全くない。 したがって、被請求人の主張は事実との整合性が取れず、極めて不自然といわざるを得ない。 イ 未使用の封筒は、請求に係る指定役務についての本件商標の使用とはいえないこと 被請求人が使用証拠として提出する見積書(乙11)や注文請書(乙12)そのものには本件商標が表示されていないことは明らかであるから、本件商標の使用証拠として提出されたものは、本件商標が付された未使用の封筒(乙10の2)のみである。 しかし、未使用の封筒は、請求に係る指定役務との具体的な関連性が確認できないから、請求に係る指定役務についての使用を立証するものではない。 この点、取消2006-30735において、未使用の封筒に手書きで会社名を記載し、これを使用証拠として提出した事案において、特許庁審判部は、「これら大学ノート及び封筒は、取引者、需要者に対して配布等する役務に関する宣伝広告物や取引書類とはいえない」と認定し、未使用の封筒では、使用証拠としての証拠能力がないことを認定している(甲2)。 したがって、仮に本件商標が封筒の表面に表れているとしても、当該未使用の封筒(乙10の2)をもって、請求に係る指定役務について本件商標を使用したことにはならない。 ウ 小括 以上のとおり、被請求人の従業員が、サッポロ不動産開発の従業員であるN1氏に札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を手渡したとする被請求人の主張には、全く信憑性がないばかりか、そもそも未使用の封筒を提出したのみでは、請求に係る指定役務についての本件商標の使用の事実が立証されていないことは明らかである。 なお、被請求人は、サッポロ不動産開発の従業員による証明書(乙10の1)を提出しているが、事実との整合性が取れていない以上、当該証明書は何ら請求に係る指定役務についての使用の事実を立証するものではない。 (5)2019年10月21日付の請求書及び2019年10月31日付の工事完了ご報告書の送付について 被請求人は、被請求人のH氏が、サッポロ不動産開発のN1氏に札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する2019年10月21日付の請求書(乙13)及び同年10月31日付の工事完了ご報告書(乙14)入りの封筒(乙15の2)を郵送し、その封筒に本件商標が付されていることをもって、本件商標が請求に係る指定役務について使用されたと主張する。 しかし、被請求人が使用証拠として提出する請求書(乙13)及び工事完了ご報告書(乙14)そのものには本件商標が表示されておらず、本件商標の使用証拠として提出された封筒(乙15の2)は、未使用の封筒である。 また、提出された証拠からは、当該書類入りの封筒が、いつ送付され、いつ受領されたのかという点も明らかではないから、要証期間内の行為であることも明らかではない。 したがって、仮に本件商標が封筒の表面に表れているとしても、当該未使用の封筒(乙15の2)をもって、請求に係る指定役務について本件商標を使用したことにはならない。 (6)結言 以上述べたとおり、被請求人が提出する書類等に表示された商標は、全て、請求に係る指定役務についての商標の使用ということはできない。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求め、答弁において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第16号証(枝番を含む。)を提出した。 1 本件商標権者(被請求人)について 被請求人は、アウトドア用品・アウトドアウェアなどの企画・販売・製造及び付随業務を行う株式会社であって(乙1)、被請求人の実店舗であるロゴスショップを2020年11月28日時点において日本全国に46店舗展開し、かつ、運営している(乙2)。 2 被請求人による建設工事及びその助言に関して 被請求人は、サッポロ不動産開発から同社が運営する複合商業施設であるサッポロファクトリー(乙3の1)内の札幌ファクトリーキッズパーク(乙3の2)の内装工事(内装の建設工事)及びその助言の依頼を受け、その内装工事を請け負うと共にサッポロ不動産開発に対して内装工事の助言を行った。 以下、前記内装工事及びその助言に関して、サッポロ不動産開発と被請求人との間で行ったやり取りについて説明する。 ただし、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事(内装の建設工事)にかかる金額や契約内容に関しては、営業秘密にかかるものであるので、マスキングして開示しない。 (1)被請求人とサッポロ不動産開発との間のやり取りに関して ア 2019年4月3日の商談 被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のO氏、A氏及びK氏とが、被請求人の大阪本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号)で、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行った(乙5)。 イ 2019年5月28日13:35のメール(乙4の2の1) 被請求人の副社長のS氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏へ、大ラフ案を提案し、ロゴス駅という架空の設定で汽車の底流と駅を作ったこと、汽車があるスペースは子供達のBBQままごとやテントでくつろげるスペースとすること、その奥はプロジェクターでコンテンツを流すイメージであること、プロジェクターで流すコンテンツとして弊社で流している芸人のコンテンツやスタッフによる番組があること、及び、これらのコンテンツの著作権はクリアにしているため常時流すことが可能であることを連絡した(添付ファイル:LOGOS_KIDS_0528(乙4の2の2))。 メール本文に記載された被請求人のスタッフによる番組(https://youtu.be/Az8xUIbwY7M)は、【絶品!】BBQで5種類のピザ作りに挑戦!一番美味しいのは・・・【おそロゴス#9】(乙4の2の3)である。 ウ 2019年5月29日の商談 被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のO氏、A氏及びK氏とが、被請求人の大阪本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号)で、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行った(乙6)。 エ 2019年9月12日10:55のメール(乙4の3の1) 被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏へ、キッズスペースのラフイメージを提供し、サッポロ不動産開発側の要望に沿って修正していきたいことを連絡した(添付ファイル:sapporo kids station 20190911 ラフ案(乙4の3の2))。 オ 2019年10月7日15:30のメール(乙4の4の1) 被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏、O氏、A氏、T氏へ、キッズステーション(キッズパーク)の最終の見積書を送付し、かつ、備考欄に記載のとおり、ステージ上の柱・梁の本数については現在調整中であることを連絡した(添付ファイル:サッポロファクトリー様/KIDS STATIONお見積書 2019年10月7日(乙4の4の2))。 カ 2019年10月11日16:27のメール(乙4の5の1) サッポロ不動産開発の従業者のK氏から、被請求人の従業者のH氏へ、タブロイドの名称修正・パース図を反映したデータを送付し、かつ、その確認を依頼した(添付ファイル:LOGOSKS2校(乙4の5の2))。 キ 2019年10月25日注文書 被請求人が、サッポロ不動産開発からサッポロファクトリー2条館1階H-113キッズパーク造作工事に関する注文書(乙9)を受領した。 ク 2019年10月21日15:46のメール(乙4の6) 下記(ウ)の下層メールを受けて、被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏へ、原本請求書と完了報告書の件を承知したことを連絡した。 (ア)2019年10月21日11:02AMの下層メール サッポロ不動産開発の従業者のN1氏から、被請求人の従業者のH氏へ、最終見積書に社印がないこと及び社印入りでの提出依頼を連絡した。 (イ)2019年10月21日11:47AMの下層メール 被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏へ、社印押印した最終見積書を添付して送付し、その確認の依頼をし、かつ、最終見積書の原本を本日発送することを連絡した。 (ウ)2019年10月21日12:03PMの下層メール サッポロ不動産開発の従業者のN1氏から、被請求人の従業者のH氏へ、見積書はPDFで良く、原本は不要であること、請求書の際は原本請求書と完了報告書(納品書の様なもの)を送付して欲しいこと等を連絡した。 ケ 2019年10月31日の商談 サッポロファクトリー2条館1F(札幌市中央区北2条東4丁目)で、被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏とが、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関して商談を行い、かつ、被請求人のH氏からサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4T目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの別掲2の構成よりなる標章(以下「使用商標1」という。)が付された封筒(乙10の2)を手渡した(乙10の1)。 コ 2019年10月21日付の請求書(乙13)及び2019年10月31日付の工事完了ご報告書(乙14) 被請求人のH氏からサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に、サッポロファクトリー2条館1階H-113キッズパーク造作工事に関する請求書(乙13)及び工事完了ご報告書(乙14)を使用商標1が付された封筒(乙15の2)に入れて郵送し、同人が請求書及び工事完了ご報告書入りの封筒(乙15の2)を受領した(乙15の1)。 (2)小括 以上のとおり、被請求人は、要証期間に、複合商業施設であるサッポロファクトリー(乙3の1)内の札幌ファクトリーキッズパーク(乙3の2)の内装工事(すなわち、内装の建設工事)及びその助言(すなわち、建設工事の助言)の依頼を受け、その内装工事を請け負うと共に、サッポロ不動産開発に対して内装工事の助言を行っている。 したがって、被請求人が、日本国内において、要証期間に、取消請求役務中の「建設工事」及び「建設工事の助言」という役務を提供していることは明らかである。 3 本件商標の使用について (1)2019年4月3日の商談(1回目)に関して 被請求人は、遅くとも2016年7月14日から現在に至るまで(乙7の1、乙7の2、乙8の1、乙8の2)、被請求人の大阪本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号)の外壁に別掲3の構成よりなる標章(以下「使用商標2」という。)を表示しており(乙7の1、乙7の2、乙8の1、乙8の2)、大阪本社の入口の立て看板に使用商標1を表示しており(乙7の3、乙7の4)、かつ、大阪本社の商談スペースに設置されたディスプレイに別掲4の構成よりなる標章(以下「使用商標3」という。)(乙7の5、乙7の6)を表示している。このように被請求人は、前述の三つの標章を、要証期間において、看板として表示している。 サッポロ不動産開発の従業者であるO氏、A氏及びK氏は、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を、株式会社ロゴスコーポレーションの副社長のS氏、同社の直営事業部店舗開発課のH氏及びN2氏と行うために、要証期間内の2019年3月13日から同年同月26日にアポイントを取得した上で(乙4の1)、要証期間内の2019年4月3日に、被請求人の大阪本社を訪れている(乙5)。 してみると、サッポロ不動産開発の従業者が、被請求人の大阪本社を訪れた際に、被請求人の大阪本社に表示された前述の三つの標章を、被請求人が提供する内装工事及び内装工事の助言(建設工事及び建設工事に関する助言)を示す商標として認識することは明らかである(乙5)。 よって、被請求人が、要証期間において、前述の三つの標章を、被請求人が提供する内装工事及び内装工事の助言(建設工事及び建設工事に関する助言)を示す商標として表示する行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「商品若しくは役務に関する広告に標章を付して展示する行為」に該当する。 使用商標1ないし使用商標3(以下まとめて「使用商標」ともいう)の楓部分の外観は、本件商標の楓部分の外観と同一であり、かつ、使用商標の文字部分「LOGOS」の楓部分内の位置、大きさ及び範囲は、本件商標の文字部分「LOGOS」の楓部分内の位置、大きさ及び範囲と同じであるので、使用商標は、本件商標との比較において、外観において同視される図形であり並びに呼称において同一及び観念において異なるものではない文字からなるものであるから、使用商標は本件商標と社会通念上同一である。 (2)2019年5月29日の商談(2回目)に関して 被請求人は、2019年5月29日の商談においても、上記(1)と同様に、要証期間内の2019年4月29日から同年5月24日にアポイントを取得した上で(乙4の2の1)、要証期間内の2019年5月29日に商談を行い、本件商標と社会通念上同一である使用商標を、被請求人が提供する内装工事及び内装工事の助言(建設工事及び建設工事に関する助言)を示す商標として使用している(乙6)。 (3)2019年5月28日13:35のメール(乙4の2の1)に関して 被請求人の従業者の2019年5月28日13:35のメール本文には、「汽車があるスペースは子供達のBBQままごとやテントでくつろげるスペースで、奥はプロジェクターでコンテンツを流すイメージです。弊社で流している芸人さんのコンテンツや、スタッフによる番組などは著作権はクリアにしているので常時流すことは可能です。」と記載されている。 そうすると、サッポロ不動産開発の従業者が、同メール本文に記載された被請求人のスタッフによる番組(https://youtu.be/Az8xUIbwY7M)をクリックして、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関連する被請求人の「【絶品!】BBQで5種類のピザ作りに挑戦!一番美味しいのは・・・【おそロゴス#9】の動画(乙4の2の3)」を視聴し、その内容を確認することは必然であるといえる。 この動画は、要証期間内の2019年5月26日から現在に至るまで公開されており(乙4の2の3)、当該メール送信日時(2019年5月28日)及びそれ以降においても当然公開されている。 同動画の下側には「18,437回視聴・2019/05/29」が表示され、その下側に使用商標1が表示されている。また、動画の開始から15:20~15:40に使用商標1が表示される。 サッポロ不動産開発の従業者は、被請求人によって提供される札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関連して前述の動画を視聴し、使用商標1を認識することになることから、かかる行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「役務に関する広告に標章を付して電磁的方法によって提供する行為」に該当する。 (4)2019年10月11日16:27のメール(乙4の5の1)に関して 2019年10月11日16:27のメール(乙4の5の1)の添付ファイルLOGOSKS2校(乙4の5の2)には、使用商標1が表示されており、かつ、「KIDS STATION produced by LOGOS」、「『ロゴス』プロデュースのキッズパークが、北海道に初上陸!」及び「ファミリー層に絶大な人気を誇るアウトドアブランド『LOGOS(ロゴス)』がプロデュースするキッズパークが北海道に初上陸!」と記載されている。 当該メール(乙4の5の1)において、サッポロ不動産開発の従業者であるK氏は、LOGOSKS2校(乙4の5の2)の内容の確認を被請求人の従業者であるH氏に求めている。 してみると、LOGOSKS2校(乙4の5の2)は、被請求人の許諾を得て、サッポロ不動産開発によって、被請求人によって内装工事及びその助言がなされたキッズパークの宣伝広告に使用されるものであることは明らかである。 かかる行為は、キッズパークの宣伝広告だけでなく、被請求人がキッズパークの内装工事及びその助言を行うことができる宣伝広告としても機能することから、商標法第2条第3項第8号にいう「役務に関する広告に標章を付して頒布する行為」に該当する。 (5)2019年10月31日の商談(3回目)に関して サッポロファクトリー2条館1F(札幌市中央区北2条東4丁目)で、要証期間内の2019年10月31日に、被請求人のH氏がサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を手渡した(乙10の1)。 この封筒には使用商標1が付されている(乙10の2)。 以上のとおり、被請求人は、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言を行っていることは明らかであるので、これらの役務に前述の標章を商標として使用していることは明白である。 (6)2019年10月21日付の請求書及び2019年10月31日付の工事完了ご報告書の送付に関して サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する2019年10月21日付の請求書(乙13)及び2019年10月31日付の工事完了ご報告書(乙14)入りの封筒(乙15の2)が、被請求人のH氏からサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に郵送され、同人が受領している(乙15の1)。 この封筒には使用商標1が付されている(乙15の2)。 以上のとおり、被請求人は、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言を行っていることは明らかであるので、これらの役務に前述の標章を商標として使用していることは明白である。 (7)まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件商標と社会通念上同一である使用商標を、キッズパークの内装工事及びその助言(すなわち、請求に係る指定役務「建設工事及び建設工事に関する助言」)について、要証期間に、日本国内において使用している。 第4 審尋 当審より被請求人に対し、令和3年4月22日付け審尋において、被請求人が提出した証拠によっては、要証期間内の令和元年(2019年)10月31日に、乙第10号証の2及び乙第15号証の2の封筒が存在していたことが不明確であるため、要証期間に、商標権者が、請求に係る指定役務について本件商標を使用していることを被請求人が証明しているものとはいえない旨の合議体の暫定的見解及び請求人が提出した令和3年2月15日付けの審判事件弁駁書に対する回答を求めた。 第5 審尋に対する回答 被請求人は、令和3年5月27日付けの回答書及び同年6月7日付けの上申書において、審尋に対する回答を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第10号証の3、乙第15号証の3,乙第17号証ないし乙第27号証(枝番を含む。)を提出した。 1 合議体の暫定的見解への回答 校正有用受注伝票(乙17の1)に示されるとおり、株式会社日興商会は、平成30年(2018年)9月18日に、被請求人から、被請求人の長3クラフト封筒を3000枚受注しており、かつ、同封筒に表示される被請求人の東京支店が所在するビルの階数を、10Fから8Fに変更する指示を受けている。 また、納品書(乙17の2)に示されるとおり、株式会社日興商会は、令和元年(2019年)9月26日に、被請求人の長3クラフト封筒3000枚を被請求人に納品している。 そして、被請求人の東京支店から本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号 株式会社ロゴスコーポレーション)宛てに郵送された令和元年(2019年)11月5日消印の使用商標1が付された封筒(乙18の1)が存在する。 長3クラフト封筒は、本体の長さが約235mmであり、本体の幅が120mmの定形封筒であるところ(乙19)、封筒(乙18の1)は、開封時に一部カットされているため、その本体の長さが若干短くなっているが、本体の長さは約233mmであり、本体の幅は120mmである(乙18の2)ので、長3クラフト封筒であり(乙19)、表示される東京支店の所在するビルの階数が8階となっている(乙18の1)。 一方、封筒(乙10の2、乙15の2)は、本体の長さが235mmであり、本体の幅が120mmである(乙10の3、乙15の3)ので、長3クラフト封筒であり(乙19)、表示される東京支店の所在するビルの階数が8階となっている(乙10の2、乙15の2)。 以上のとおり、封筒(乙10の2、乙15の2、乙18の1)と同サイズであり、かつ、表示される東京支店の所在するビルの階数が8階である被請求人の長3クラフト封筒は、平成30年(2018年)9月18日に作成が開始され(乙17の1)、封筒(乙10の2、乙15の2)が使用される令和元年(2019年)10月31日の約一ヶ月前にも納品されており(乙17の2)、かつ、封筒(乙18の1)が令和元年(2019年)11月5日の時点で使用されていることが明らかであることから、封筒(乙18の1)と同じ封筒(乙10の2、乙15の2)が、令和元年(2019年)10月31日に存在していることは明らかである。 また、校正有用受注伝栗(乙17の1)及び納品書(乙17の2)に示されるとおり、この種の封筒は、多量の枚数を一度に注文し、順次使用していくものであることから、封筒(乙18の1)の存在のみをもってしても、その5日前の令和元年(2019年)10月31日に封筒(乙10の2、乙15の2)が存在していたことは明らかである。 さらに、サッポロ不動産開発のN1氏が封筒(乙10の2、乙15の2)の受け取りを証明していることからも(乙10の1、乙15の1)、封筒(乙10の2、乙15の2)が令和元年(2019年)10月31日に存在することに疑いはない。 2 弁駁への反論 (1)「本社ビルの壁面等に提示される商標(乙7~乙8)は、請求に係る指定役務との具体的関係において使用されているとは認められず、商標の使用といえない」との主張について 商標法50条所定の「使用」は、当該商標がその指定商品又は指定役務について何らかの態様で使用(商標法2条3項各号)されていれば足り、出所表示機能を果たす態様に限定されるものではないというべきである(平成26年(行ケ)第10234号(乙20の1)及び平成28年(行ケ)第10115号(乙20の2))。また、取消2006-030899においては、「上記のビル看板やテナント看板、教室のドア部分等における「SUCCEED/サクシード」の文字は、一面、請求人が主張しているように、地理的な意味での場所の表示としての役割を果たしていることは否定できないとしても、知識の教授等の役務に係る商標の性質上、役務を提供する施設(教室等)に標章を表示することもその使用形態の一つと解されるものであるから、各種知識の教授等の役務を提供する施設(教室等)に表示されている上記標章は、単に、地理的な意味での場所を表示しているものではなく、被請求人が提供する役務を識別するための標識(商標)として表示されているものといわなければならない。」と認定されている。 しかるところ、2019年4月3日及び2019年5月29日に、サッポロ不動産開発のK氏と、被請求人のS氏、H氏及びN2氏とが、被請求人の大阪本社において、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行っており、K氏は、被請求人の大阪本社内において、被請求人から札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言の提供(役務の提供)を受けていることから(乙5、乙6)、請求に係る指定役務の性質上、被請求人の大阪本社に表示された使用商標2(乙7の1、乙7の2、乙8の1、乙8の2)、大阪本社の入口の立て看板に表示された使用商標1(乙7の3、乙7の4)、大阪本社の商談スペースに設置されたディスプレイに表示された使用商標3(乙7の5、乙7の6)は、商標法第2条第3項第3号の「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(すなわち、大阪本社、立て看板及び商談スペース)に標章を付する行為」、同項第4号の「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(すなわち、大阪本社、立て看板及び商談スペース)に標章を付したものを用いて役務を提供する行為」及び同項第5号の「役務の提供の用に供する物(すなわち、大阪本社、立て看板及び商談スペース)に標章を付したものを役務の提供のために展示する行為」について使用されていることは明らかである。 また、サッポロ不動産開発のK氏は、被請求人の大阪本社の前を偶然又は別の目的でとおりかかったわけではなく、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行う目的で、被請求人の大阪本社を訪れており、K氏は、被請求人の大阪本社内において、被請求人から札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言の提供(役務の提供)を受けているのであるから(乙5、乙6)、K氏が、上記使用商標を札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言と何らかの関係で使用されていると認識することは明らかであり、K氏自身もそのように証明している(乙5、乙6)。 してみると、上記使用商標の使用は、商標法第2条第3項第8号の使用にも該当する。 (2)「動画(乙4の2の3)は、キッズパークを訪れた需要者向けに放映されるコンテンツであり、内容も請求に係る指定役務とは何ら関連性がない」との主張について 「商標法2条3項1号所定の使用とは異なり、同項8号所定の使用においては、指定商品に直接商標が付されていることは必要ではないところ、リンクを通じて原告のウェブページの商品カタログに飛び、加工食料品たる原告商品の広告を閲覧できること、そして、そのような広告はインターネットを利用した広告として一般的な形態の一つであると解されることからすると、原告のメールマガジン及びWeb版における「クラブハウス」の表示が、原告商品に関する広告に当たらないということはできない。」と判示されている(平成21年(行ケ)第10354号(乙21))。 しかるところ、サッポロ不動産開発のK氏が、2019年5月28日13:35の電子メール(乙4の2の1)に記載されたURLをクリックすると、LOGOS公式YouTubeチャンネルのウェブサイトにアクセスし(乙4の2の3、乙16の1~乙16の3)、そのウェブサイトの概要欄の「LOGOS公式YouTubeチャンネル」の表示の左側には使用商標1が表示されている(乙4の2の3)。 電子メール(乙4の2の1)においては、被請求人のS氏からサッポロ不動産開発のK氏に対して札幌ファクトリーキッズパークの大ラフ案が提供されていることから、その内容は、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言に関するものである。そうすると、K氏が、クリックにより表示される前述のウェブサイト(乙4の2の3)の使用商標1を、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言と何らかの関係で使用されていると認識することは明らかである。 このようにクリックにより表示されるウェブサイトにおいて、標章を表示することは、インターネットを利用した広告として一般的な形態の一つであると解されることから、商標法第2条第3項第8号の使用に該当する。 なお、キッズパークで放映される動画である以上、キッズパークの担当者であるK氏が、上記URLをクリックせず、そのウェブサイト及び同ウェブサイトで放映される動画を視聴しないとうことはありえないため、ウェブサイト及び同ウェブサイトで放映される動画を視聴したと強く推認される。現に、K氏は、2019年5月28日13:35の電子メール(乙4の2の1)に記載されたURLをクリックし、LOGOS公式YouTubeチャンネルのウェブサイトにアクセスし(乙4の2の3、乙16の1~乙16の3)、そのウェブサイトの概要欄の「LOGOS公式YouTubeチャンネル」の表示の左側に表示される使用商標1を札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言に関する識別標識として認識したことを証明している(乙27)。 (3)「『LOGOSKS2校』(乙4の5の2)は、キッズパークそのものを一般需要者に宣伝広告する目的で制作された記事であり、請求に係る指定役務とは何ら関連性がないから、請求に係る指定役務に関する広告と認められる余地はない」との主張について この種のキッズパークは、サッポロファクトリー等の商業施設内に設けられるものであり、その需要者は、一般需要者ではなく、サッポロ不動産開発のK氏等のような商業施設の運営会社の担当者となる。 このような商業施設の運営会社の担当者が、「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)記載の「『ロゴス』プロデュースのキッズパーク」や「KIDS STATION produce by LOGOS」等の宣伝広告に接すれば、被請求人がキッズパークをプロデュース(生み出す)できる、すなわち、キッズパークを生み出すための建築工事及び/又はその助言をすることができると明確に認識することになり、当該担当者がキッズパークを所望すれば、被請求人はキッズパークの建築工事及び/又はその助言を受注することに繋がる。 このように「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)のような宣伝広告は、一般需要者に対するキッズパーク自体の宣伝広告だけでなく、商業施設の運営会社の担当者に対するキッズパークの建築工事又はその助言の宣伝広告もなしていることは明らかであるので、商標法第2条第3項第8号の使用に該当する。 また、乙4の5の1のメールは、サッポロ不動産開発の従業員であるK氏が被請求人のH氏に宛てたメールであるが、同メールには、「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)が添付された上で、「先日から何度も恐縮ではございますが、ご確認下さいますよう、宜しくお願いいたします。」と記載されている。すなわち、K氏は、「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)の内容及びこれに付された使用商標1の使用許可の確認を被請求人のH氏に求めており、被請求人の許可を得た上で、宣伝広告に使用することになる。このような許可を出して被請求人がサッポロ不動産開発に宣伝広告をさせる行為は、上記のとおり、一般需要者に対するキッズパーク自体の宣伝広告だけでなく、商業施設の運営会社の担当者に対するキッズパークの建築工事又はその助言の宣伝広告もなしているので、被請求人の商標法第2条第3項第8号の使用に該当する。 なお、サッポロファクトリーのウェブペ-ジ(乙22の1)においては、被請求人の許可を得た「LOGOSKS2校」(乙4の5の2)と同様の「ファミリー層に絶大な人気を誇るアウトドアブランド『LOGOS(ロゴス)』がプロデュースするキッズパークが北海道初上陸!」及び「KIDS STATION produced by LOGOS(文字の後に、使用商標1が表示されている。)」という宣伝文句が使用されたキッズパークに関する宣伝広告ページが、遅くとも要証期間内の令和2年(2020年)9月30日(乙22の2)から現在に至るまで表示されている。この宣伝広告ページも、上記したとおり、一般需要者に対するキッズパーク自体の宜伝広告だけでなく、商業施設の運営会社の担当者に対するキッズパークの建築工事又はその助言の宣伝広告もなしている。 (4)「見積書を封筒(乙10の2)に入れて『手渡した』とする被請求人の主張は、・・・全く信憑性がない」との主張について この請求人の主張は、以下のとおり、失当である。 ア サッポロ不動産開発によって受領印が押された注文請書(乙23)が存在することについて サッポロ不動産開発によって受領印が押された注文請書(乙23)が存在する。そのため、 被請求人の注文請書(乙12)が、 サッポロ不動産開発によって受け取られていることに疑いはない。 答弁のとおり、見積書(乙11)は、注文請書(乙12)と共に封筒(乙10の2)に入れて、被請求人のH氏からサッポロ不動産開発のN1氏に手渡されている(乙10の1)。 注文請書(乙23)がサッポロ不動産開発によって受領されているのであるから、見積書(乙11)も、サッポロ不動産開発によって受け取られていることになる。受け取ったN1氏自身も、見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を受け取ったことを証明しているので(乙10の1)、見積書(乙11)が封筒(乙10の2)に入れて令和元年(2019年)10月31日に手渡されたことについて疑いはない。 イ 原本が不要であるとされた見積書(乙11)を、封筒(乙10の2)に入れてサッポロ不動産開発の従業員であるN1氏に手渡したことについて 2019年10月21日11:47の被請求人のH氏からN1氏への電子メールの「社印押印分を添付しておりますので、ご確認の程、宜しくお願いいたします。(原本は本日発送いたします)」に対して、2019年10月21日12:03のN1氏から被請求人のH氏に宛てた電子メールでは、「見積書はPDFで大丈夫ですので、原本は不要です。」との回答があったことから、被請求人のH氏は、見積書の原本をN1氏に郵送していない。そして、2019年10月31日に、N1氏と打ち合わせをする機会があったことから、見積書の原本をN1氏に手渡している。 このようにメールで送付済みの見積書の原本を、原本が不要であるといわれているとしても、見積書の送付先の担当者に直接合う際に、念のため、当該担当者に手渡すことは、商取取引上、よくあることであり、何ら不自然ではない。現に、受け取ったN1氏自身も、受け取ったことを証明している(乙10の1)。 ウ 未使用の封筒は、請求に係る指定役務についての本件商標の使用とはいえないことについて 被請求人は、封筒(乙10の2)だけをもって、請求に係る指定役務について使用商標1の使用を立証しているのではなく、上記1のとおり、2019年10月31日に封筒(乙10の2)が実在していたこと、封筒(乙10の2)の表面に使用商標1が付されていること、及び、見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を受け取ったサッポロ不動産開発のN1氏自身が、その受け取り(封筒(乙10の2)に取引書類である見積書(乙11)及び注文請書(乙12)が入っていたことを含む。)を証明している(乙10の1)ことをもって、本願商標と社会通念上同一である使用商標1が、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言、すなわち、請求に係る指定役務について使用していることを立証している。 特に、N1氏が取引書類である見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)の受け取りを証明していることから(乙10の1)、封筒(乙10の2)に付された使用商標1が札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言、すなわち、請求に係る指定役務と具体的な関連性をもって使用されたことは明らかである。 そもそも、封筒は、その内容物を受領した後、その受領者によって廃棄されることが一般的であって、現実に使用された封筒を使用証拠として提出することは非常に困難であるので、その代わりに、未使用の封筒を使用証拠として提出せざるを得ないといえる。 そうすると、現実に使用された封筒が使用証拠として提出されなければ、商標の使用の立証ができないとされるべきではなく、上記したとおり、2019年10月31日に封筒(乙10の2)が実在していたこと、封筒(乙10の2)の表面に使用商標1が付されていること、及び見積書(乙11)及び注文請書(乙12)入りの封筒(乙10の2)を受け取ったN1氏自身が、その受け取りを証明している(乙10の1)こと等の種々の立証をもって、使用商標1の請求に係る指定役務について使用が認められるべきである。 (5)「書類入りの封筒(乙15)が、いつ送付され、受領されたのかという点も明らかでなく、要証期間内の行為であることが明らかでないから、本件商標が封筒に表示されているとしても、未使用の封筒(乙15の2)をもって、請求に係る指定役務について本件商標を使用したことにはならない」との主張について 被請求人は、封筒(乙15の2)だけをもって、請求に係る指定役務について使用商標1の使用を立証しているのではなく、上記1のとおり、2019年10月31日に封筒(乙15の2)が実在していたこと、封筒(乙15の2)の表面に使用商標1が付されていること、サッポロ不動産開発によって受領印が押された御請求書(乙24)が存在すること及び御請求書(乙13)及び工事完了御報告書(乙14)入りの封筒(乙15の2)を受け取ったサッポロ不動産開発のN1氏自身が、その受け取り(封筒(乙15の2)に取引書類である御請求書(乙13)及び工事完了御報告書(乙14)が入っていたことを含む。)を証明している(乙15の1)ことをもって、本願商標と社会通念上同一である使用商標1が、札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言、すなわち、請求に係る指定役務について使用していることを立証している。 特に、N1氏が取引書類である御請求書(乙13)及び工事完了ご報告書(乙14)入りの封筒(乙15の2)の受け取りを証明していることから(乙15の1)、封筒(乙15の2)に付された使用商標1が札幌ファクトリーキッズパークの内装工事及びその助言、すなわち、 請求に係る指定役務と具体的な関連性をもって使用されたことは明らかである。 さらに、御請求書(乙13)の日付が 2019年10月21日であり、工事完了御報告書(乙14)の日付が 2019年10月31日であり かつ サッポロ不動産開発によって受領印が押された御請求書(乙24)が存在することを鑑みると、御請求書(乙13)が要証期間内に郵送され、N1氏によって受け取られていると解するのが自然である。 しかも、被請求人名義の銀行口座の通帳(乙26)に記載された口座番号の銀行口座の2020年(令和2年)3月21日~同年3月31日のご利用明細の4頁(乙25)においては、2020年(令和2年)3月23日に被請求人の口座にサッポロ不動産開発株式会社から振り込みがなされていることが確認できる。 なお、上記のしたとおり、現実に使用された封筒を使用証拠として提出することは非常に困難であるので、その代わりに、未使用の封筒を使用証拠として提出せざるを得ない。 そうすると、現実に使用された封筒が使用証拠として提出されなければ、商標の使用の立証ができないとされるべきではなく、上記したとおり、2019年10月31日に封筒(乙15の2)が実在していたこと、封筒(乙15の2)の表面に使用商標1が付されていること、サッポロ不動産開発によって受領印が押された御請求書(乙24)が存在すること及び御請求書(乙13)及び工事完了御報告書(乙14)入りの封筒(乙15の2)を受け取ったN1氏自身が、その受け取りを証明している(乙15の1)こと、サッポロ不動産開発から被請求人に対して2020年(令和2年)3月23日に振り込みがある(乙25、乙26)こと等の種々の立証をもって、使用商標1の請求に係る指定役務について使用が認められるべきである。 第6 当審の判断 1 事実認定 被請求人の提出した証拠及び当事者の主張によれば、以下の事実を認めることができる。 (1)被請求人は、アウトドア用品・アウトドアウェアなどの企画・販売・製造等を行う株式会社であって(乙1)、被請求人の実店舗であるロゴスショップを2020年(令和2年)11月28日時点において日本全国に46店舗展開し、かつ、運営している(乙2)。また、同月30日時点において北海道のサッポロファクトリー2条館に、被請求人がプロデュースするキッズパークが設けられている(乙3の2)。 (2)2019年(平成31年)4月3日に、被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のO氏、A氏及びK氏とが、被請求人の大阪本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号)で、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行った(乙4の1、乙5)。 (3)2019年(令和元年)5月28日13:35のメールで、被請求人の副社長のS氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏へ、大ラフ案を提案し、ロゴス駅という架空の設定で汽車の底流と駅を作ったこと、汽車があるスペースは子供達のBBQままごとやテントでくつろげるスペースとすること、その奥はプロジェクターでコンテンツを流すイメージであること、プロジェクターで流すコンテンツとして被請求人の会社で流している芸人のコンテンツやスタッフによる番組があること、及び、これらのコンテンツの著作権はクリアにしているため常時流すことが可能であることを連絡した(添付ファイル:大ラフ案(乙4の2の2))(乙4の2の1)。 (4)2019年(令和元年)5月29日に、被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のO氏、A氏及びK氏とが、被請求人の大阪本社(大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号)で、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する商談を行った(乙4の2の1、乙6)。 (5)2019年(令和元年)9月12日10:55のメールで、被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏へ、キッズスペースのラフイメージを提供し、サッポロ不動産開発側の要望に沿って修正していく旨を連絡した(添付ファイル:ラフ案(乙4の3の2))(乙4の3の1)。 (6)2019年(令和元年)10月7日15:30のメールで、被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のK氏、O氏、A氏、T氏へ、キッズステーション(キッズパーク)の最終見積書を送付し、同見積書の備考欄に記載のとおり、ステージ上の柱・梁の本数については現在調整中であることを連絡した(添付ファイル:2019年10月7日付の見積書(乙4の4の2))(乙4の4の1)。 (7)2019年(令和元年)10月11日16:27のメールで、サッポロ不動産開発の従業者のK氏から、被請求人の従業者のH氏へ、タブロイドの名称修正・パース図を反映したデータを送付し、その確認を依頼した(添付ファイル:LOGOSKS2校(乙4の5の2))(乙4の5の1)。 (8)2019年(令和元年)10月21日11:02のメールで、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏から、被請求人の従業者のH氏へ、最終見積書に社印がないため、社印入りでの最終見積書の提出を依頼した(乙4の6)。 (9)2019年(令和元年)10月21日11:47のメールで、被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏へ、社印押印した最終見積書(乙11)を送付し、最終見積書の確認の依頼をし、かつ、最終見積書の原本を発送する旨を連絡した(乙4の6)。 (10)2019年(令和元年)10月21日12:03のメールで、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏から、被請求人の従業者のH氏へ、見積書はPDFで良く、原本は不要であること、請求書の際は原本請求書と完了報告書(納品書の様なもの)を送付して欲しい旨を連絡した(乙4の6)。 (11)2019年(令和元年)10月21日15:46のメールで、被請求人の従業者のH氏から、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏へ、原本請求書と完了報告書の件を承知した旨を連絡した(乙4の6)。 (12)被請求人の長3クラフト封筒(乙10の2、乙15の2)は、令和元年(2019年)9月26日に3000枚納品されており(乙17の2)、かつ、令和元年(2019年)11月5日に使用(乙18の1)されていることから、同封筒(乙10の2、乙15の2)は、令和元年(2019年)10月31日に存在していたものと認められる。 (13)2019年(令和元年)10月31日に、サッポロファクトリー2条館1F(北海道札幌市中央区北2条東4丁目)で、被請求人の副社長のS氏、被請求人の従業者のH氏及びN2氏と、サッポロ不動産開発の従業者のN1氏とが、サッポロファクトリー(札幌市中央区北2条東4丁目)内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関して商談を行い、被請求人のH氏からサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に、サッポロファクトリー内の札幌ファクトリーキッズパークの内装工事に関する見積書(乙11)及び注文請書(乙12)の入った封筒(乙10の2)を手渡した(乙10の1、乙23)。当該封筒には、使用商標1、「株式会社ロゴスコーポレーション」及び「大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号」が表示されている(乙10の2)。 (14)被請求人のH氏からサッポロ不動産開発の従業者のN1氏に、札幌ファクトリーキッズパーク造作工事(内装工事)に関する2019年10月21日付の請求書(乙13)及び2019年10月31日付の工事完了ご報告書(乙14)を、使用商標1が表示された封筒(乙15の2)に入れて郵送し、N1氏が請求書及び工事完了ご報告書入りの封筒(乙15の2)を受領したとされた(乙15の1、乙24)。 2 判断 上記1で認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標 封筒(乙10の2)に表示された使用商標1は、緑色の楓の葉の図形を表し、当該楓の葉の図形内右下に「LOGOS」の欧文字を白抜きで表してなるのに対し、本件商標は、黒色の楓の葉の図形を表し、当該楓の葉の図形内右下に「LOGOS」の欧文字を白抜きで表してなるところ、両商標は色彩が異なるのみで、いずれも同一の図形と文字の組み合わせからなるものであるから、使用商標1は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。 (2)使用役務 本件商標の使用に係る役務は、「札幌ファクトリーキッズパーク造作工事(内装工事)」(乙9,乙10の1、乙11~乙14,乙15の1、乙23、乙24)であるところ、当該役務は、請求に係る指定役務中、第37類「建設工事」の範ちゅうに含まれるものである。 (3)使用時期 被請求人の従業員であるH氏から、サッポロ不動産開発の従業者であるN1氏に、札幌ファクトリーキッズパーク造作工事(内装工事)の取引書類(見積書(乙11)及び注文請書(乙12))の入った封筒(乙10の2)が手交された商談は、2019年(令和元年)10月31日に行われたものであるから、要証期間内である(乙10の1、乙17の2、乙18の1)。 (4)使用場所 2019年(令和元年)10月31日の商談は、北海道札幌市中央区北2条東4丁目に所在する「サッポロファクトリー2条館1F」で行われたものであるから、日本国内での使用である(乙10の1)。 (5)使用者 封筒(乙10の2)には、被請求人の名称「株式会社ロゴスコーポレーション」及び居所「大阪府大阪市住之江区平林南2丁目11番1号」の表示があり、2019年(令和元年)10月31日の商談で、サッポロ不動産開発に対し、取引書類(見積書(乙11)及び注文請書(乙12))の入った封筒(乙10の2)を手交したのは、被請求人の従業員(乙10の1)であるから、被請求人、すなわち商標権者が本件商標の使用者である。 (6)使用行為 2019年(令和元年)10月31日の商談において、本件商標と社会通念上同一の商標が付された封筒(乙10の2)に取引書類(見積書(乙11)及び注文請書(乙12))を入れて手交した行為は、「取引書類に標章を付して頒布する行為」(商標法第2条第3項第8号)が行われたものと認められる。 (7)小括 上記(1)ないし(6)で判断したとおり、本件商標の商標権者は、要証期間に日本国内において、請求に係る指定役務中、第37類「建設工事」の範ちゅうに含まれる「内装工事」に関する取引書類(見積書及び注文請書)の入った封筒に本件商標と社会通念上同一の商標を付して頒布する行為(商標法第2条第3項第8号)を行っていたことが認められる。 3 請求人の主張について (1)請求人は、札幌ファクトリーキッズパークに関する最終見積書は、2019年10月21日に、被請求人であるH氏によりサッポロ不動産開発のN1氏宛にメールで送付され、かつ、N1氏は、見積書の原本は不要である旨をH氏に伝えているにも関わらず、同月31日に、既に送付済みの見積書をあえて封筒に入れて手渡す合理的理由など全くないから、見積書を封筒に入れて「手渡した」とする被請求人の主張は、全く信憑性がない旨主張している。 しかしながら、被請求人のH氏は、N1氏からの見積書の原本発送は不要である旨のメールを受けて、見積書の原本を郵送はしなかったが、2019年(令和元年)10月31日に、N1氏と打ち合わせをする機会があったことから、見積書の原本を注文請書とともにN1氏に手渡したものであるところ、メールで送付済みの見積書の原本を、原本が不要であるといわれていたとしても、後日、見積書の送付先の担当者と直接合う際に、他の取引書類とともに、当該担当者に手渡すことは、商取取引上、何ら不自然なことではないし、現に、受け取ったN1氏自身も、受け取ったことを証明しているところである(乙10の1、乙24)。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 (2)また、請求人は、使用証拠として提出された見積書(乙11)や注文請書(乙12)には本件商標が表示されておらず、本件商標が付されているのは未使用の封筒(乙10の2)のみであるところ、未使用の封筒は、請求に係る指定役務との具体的な関連性が確認できないから、請求に係る指定役務についての使用を立証するものではない旨主張している。 しかしながら、2019年(令和元年)10月31日の商談において、本件商標と社会通念上同一の商標が付された封筒(乙10の2)に、札幌ファクトリーキッズパーク造作工事(内装工事)に関する取引書類(見積書(乙11)及び注文請書(乙12))を入れて手交されたことは、上記1及び2のとおりであるから、請求に係る指定役務(「建築工事」の範ちゅうに含まれる「内装工事」)との具体的な関係において本件商標が使用されたものということができる。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 4 まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件商標の商標権者が、要証期間に日本国内において、請求に係る指定役務について、本件商標と社会通念上同一の商標の使用をしていたことを証明したと認められる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りではない。 よって、結論のとおり審決する。

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2020-300664

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