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特許拒絶査定不服審判

2020-016888

容器内清浄化装置および清浄化方法

審判番号
2020-016888
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-072820外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年12月08日
審決日
2021年06月16日
公報発行日
2021年08月27日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H01L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016- 72820「容器内清浄化装置および清浄化方法」拒絶査定不服審判事件〔平成29年10月 5日出願公開,特開2017-183654,請求項の数(8)〕について,次のとおり審決する。

結論

【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は,特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 21項目
【理 由】

第1 手続の経緯

本願は,平成28年3月31日の出願であって,令和元年11月18日付けで拒絶理由通知がされ,令和2年3月24日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がされ,同年9月1日付けで拒絶査定(原査定)がされ,これに対し,同年12月8日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。

第2 原査定の理由の概要

原査定(令和2年9月1日付け拒絶査定)の理由の概要は次のとおりである。

本願の請求項1~8に係る発明は,以下の引用文献1,2に記載された発明及び周知技術(引用文献3,4,5)に基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧

1.特開2009-164369号公報

2.特開2009-239006号公報

3.特開2010-72624号公報

4.特開2014-27258号公報

5.特開平6-177053号公報

第3 本願発明

本願請求項1~8に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」~「本願発明8」といい,まとめて「本願発明」ともいう。)は,令和2年12月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され,ウエハを取り出し可能な容器主開口を有するウエハ搬送容器内を清浄化する容器内清浄化装置であって,
前記ウエハ搬送容器を載置する載置部と,
ウエハを搬送する搬送ロボットが配置されておらず,ミニエンバイロメントや処理室へ繋がるドアが形成されておらず,前記容器主開口に接続する装置開口を備える清浄化室と,
前記容器主開口を閉鎖する蓋および前記装置開口を閉鎖するドアを開閉し,前記ウエハ搬送容器内と前記清浄化室とを連通させる開閉機構と,
前記清浄化室の上部に配置され,前記清浄化室の下方に向かって,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な第1のガス放出手段と,
前記清浄化室内に配置され,前記装置開口に向かって不活性ガスを放出可能な第2のガス放出手段と,
を有し,
前記第1のガス放出手段は,クリーンドライエアーと不活性ガスとの共通の放出口を有しており,前記放出口は,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出する容器内清浄化装置。」

なお,本願発明2~6は,本願発明1を減縮した発明であり,本願発明7は,本願発明1の方法に対応する発明であり,本願発明8は,本願発明7を減縮した発明である。

第4 引用文献,引用発明等

1 引用文献1について

(1)引用文献1の記載事項

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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2009-164369号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下,同様である。)。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は,半導体製造プロセス等において,ポッドと呼ばれる搬送容器に内部保持された被収容物たる例えばウエハを半導体処理装置間にて移送する際に用いられる所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムと,半導体処理装置等との間において被収容物の搬送を行う被収容物搬送システムに関する。より詳細には,ウエハを収容する密閉容器たる所謂FOUP(Front-Opening Unified Pod)と呼ばれるポッドが載置され,当該ポッドの蓋を開閉して該ポッドに対するウエハの移載を行うFIMSシステム及び該FIMSシステムと接続された微小空間であって内部にウエハ移載用のロボットを要する搬送室とを有する被収容物(ウエハ)搬送システムに関する。」
イ 「【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体素子の小型化・高性能化に伴って,従来はそれほど問題とならなかった,ポッド内部に侵入した酸素等による酸化が留意され始めている。これら酸化性の気体は,ウエハ表面或いはウエハ上に形成された各種層に極薄の酸化膜を形成する。このような酸化膜の存在により,微細半導体素子が所望の特性を確保できない可能性が出てきている。対策として,酸素分圧等が制御されていない気体の,ポッド外部からポッド内部への侵入を抑制することが考えられる。具体的な方法として,特許文献2には,FIMSシステムにおけるポッドの開口に隣接する領域に気体の供給ノズルと吸引ノズルとを設けてポッド開口を略閉鎖する気流膜を形成する構成が示されている。当該気流膜の形成により,外部気体のポッド内部への侵入を防止している。
【0009】
しかしながら,移載ロボットが配置される所謂微小空間に対しては,フィルタを介して単に塵等の管理が為された通常の空気の供給しか行われていない。従って,ウエハをポッドから搬出する際或いはポッドに搬入する際には,ウエハは常に酸化性気体の管理が為されていない環境下を通過することとなってしまう。実際には,この搬送操作は極短時間で行われる操作であり,現状の半導体製造工程においては大きな問題となっていない。しかし,例えば結露といった現象のように水分等は短時間であってもウエハ表面に付着可能であり,一旦付着した場合には各種薄膜の酸化を抑制することは困難である。
【0010】
本発明は,以上の背景に鑑み,ポッド解放後及びウエハの搬送時においても,ウエハが存在する空間における酸素等酸化性の気体の分圧を所定の低いレベルに抑制することを可能とする,被収容物たるウエハの搬送システムを提供することを目的とする。具体的には,ウエハを収容するポッドの蓋を開き,且つポッドからウエハを取り出して処理装置に送り,且つ処理装置から送られたウエハを再度他のポッドに搬入する操作を行う搬送システムであって,酸化性気体を極力低減した環境下でこれら操作を行うことを可能とする搬送システムを提供することを目的とする。」
ウ 「【発明を実施するための最良の形態】
・・・
【0018】
本発明に係るウエハ搬送システム1は,ポッド2がローディングされる載置台5,第一の室11及び当該第一の室に付随する構成,第二の室31及び当該第二の室に付随する構成,及びこれら構成をからの情報を集約し且つこれら構成を制御する制御装置55を含む。第一の室11は,第一の隔壁13,第一の開口部15,第一のドア17,FFU(ファンフィルタユニット)19,第一の不活性ガス供給系21,FFUシャッター23,及び第一の排気ポート25を有する。また,第二の室31は,第二の隔壁33,第三の隔壁35,第二の開口部37,第二のドア39,第二の不活性ガス供給系41,及び搬送用ロボット43を有する。第三の隔壁35は,不図示の処理室と処理室ドア45を介して連通可能な第三の開口部47が設けられている。
続きを表示(全14行)
【0019】
載置台5は,上面に載置されるポッド2を所定位置に固定可能となるように,ポッド下面に配置される構成との協働が可能な例えばピン等からなる位置決め手段6,及びクランプ部材からなる固定手段7を有する。ポッド2は,当該所定位置において,開口が第一の室11側の第一の開口部15と所定間隔を空けて正対するよう載置台上に載置される。載置台5は,更に当該ポッド2を第一の開口部15に対して接近或いは離間させるためのポッド駆動機構8を有する。従って,載置台5上の所定位置にローディングされたポッド2は当該駆動機構8によって第一の開口部15に向けて移動される。ここで,載置台5上にポッド2が載置された状態を制御装置55が検知すると,制御装置55はこれからウエハの搬送操作が実施されると判断し,後述するウエハを好適な環境にて搬送するための各種操作の実行を促す。従って,ポッド2の載置は,本実施形態においてはウエハ搬送操作の開始の信号を生成する操作と看做される。なお,これら位置決め手段6,固定手段7,及びポッド駆動機構8はウエハ搬送システムとしては必須の構成であるが,本発明の特徴的構成ではなく種々の改変が可能であることから図1A及び1Bにおいて簡略化して示し,且つ具体的な構造の説明に関しても省略する。
【0020】
第一の開口部13は,ポッド2の開口を閉鎖する蓋が通過可能であって且つ蓋本体の開口周囲の壁に対しては正対可能な大きさを有する。第一のドア17は,第一の開口部13を略閉鎖する初期状態と,当該開口部13を完全に開放する収容状態との間で移動可能である。また,第一のドア17は蓋との当接面において当該蓋を保持するための蓋保持機構18を有する。初期状態においてポッド2の蓋が第一のドア17と当接すると,当該ドア17はこの蓋を保持し,載置台5上に固定されるポッド2より蓋を分離し,当該蓋と共に収容位置に後退する。より詳細には当該ドア17は,蓋の分離及び再装着において図中矢印Cに示す動作を為し,蓋を分離した状態から図中矢印Dの方向に沿った動作を為して収容位置に移動する。これら矢印C及びDに示される方向に沿った動作は,第一のドア17と接続される第一のドア駆動機構16によって為される。
【0021】
第一の室11の上面にはFFU19が配置されており,当該室11の下方にはFFU19から導入されるクリーンエア(塵等が管理された所謂清浄空気)に見合った量の気体を排気可能な不図示の第一の排気系に接続される第一の排気ポート25が設けられている。FFU19により導入される清浄空気量と,第一の排気ポート25及び第一のドア17と第一の開口部15との隙間から外部に至る空気量とを,制御装置55が適切に制御することにより,第一の室11の内部圧力は,外部空間の圧力,即ち大気圧に対して高い圧力とされる。なお,本実施形態においては第一のドア17は第一の開口部15を完全に閉鎖するわけではないが,この圧力差によって実質的に外部空間から第一の室11内部への気体の侵入も防止される。従って,本発明においては第一のドア17は第一の開口部15を閉鎖するものとして以降述べることとする。また,第一の室11内から外部空間に排出される気体の経路は,制御装置55によって排気量等を変更可能な第一の排気ポート25のみならず,前述した第一のドア17と第一の開口部15との間で形成される隙間も含む。従って,第一の室11における気体の排出経路は,これらを含めて第一の排気系として総括される。
【0022】
第一の室11は,更にFFUシャッター23及び第一の不活性ガス供給系21を有する。FFUシャッター23にはシャッター駆動機構24が付随する。該シャッター駆動機構24は,第一の室11の内部空間に影響を与えない収容位置と,FFU19の下方に移動して第一の室11に対してFFU19を空間的に分離する閉鎖位置との2位置の間で,FFUシャッター23を図中矢印Eに沿った方向に移動する。第一の不活性ガス供給系21は,FFU19と同様に第一の室11の上部に配置される。当該配置は,FFUシャッター23がFFU19を第一の室11から空間的に分離した状態において,当該室11に不活性ガス(以降窒素を例示して述べる。)を供給可能な位置とされる。なお,本実施形態では,単純に第一の室11の前方側に第一の不活性ガス供給系21を配置し,後方側にFFU19を配置しているが,前述の条件を満たせば,当該配置に限定されない。第一の不活性ガス供給系21は,第一の供給量制御バルブ63を介して不活性ガス供給源61と接続されている。第一の供給量制御バルブ63おいては,制御装置55によって,FFU19から第一の室11へのクリーンエアの供給が停止された状態において,FFU19が供給するクリーンエア量と同等の窒素を当該第一の室11に供給可能となるように供給窒素量が制御される。
【0023】
通常FFUは下方空間に対してクリーンエアを供給するが,本発明の課題でも述べたように,FFUの構成物質が遊離する恐れがある。当該遊離物質は,FFUが生成するダウンフローに運ばれて該ダウンフロー中を搬送されるウエハ等に付着する可能性がある。本発明においては,第一のドア17が第一の開口部15を閉鎖する所謂待機状態においてFFU19によるダウンフロー(図中矢印Aに示される気流)を用いて当該室11内部の塵の管理を行っている。ウエハの搬送操作に際して,制御装置55は,FFU19からの清浄空気の供給を停止する。同時に,FFUシャッター23をFFU19下方のクリーンエアの放出口近傍に突出させ,FFUシャッター23による第一の室11に対するFFU19放出口の空間的分離を行う。更に,制御装置55は,第一の不活性ガス供給系21からFFU19と同等の流量での窒素の供給を実施させる。以上の操作による供給気体の変更の結果,FFU19を経由させること無く塵等に対する清浄度及び酸化性気体の分圧が管理された窒素を第一の室11内に供給し,且つ当該窒素によるダウンフローの形成が可能となる。従って,FFU19からの遊離物質がウエハに至る可能性を大きく低減することが出来る。また,実際にウエハ搬送時のみという必要最小限の期間のみ窒素を使用するということにより,使用する窒素量を必要最小限とするという効果を得ることが可能となる。」
エ 「【図1A】
【図1B】
」

(2)引用文献に記載された発明

前記(1)ウの記載事項によれば,引用文献1には,以下の発明(以下,「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

「ポッド2がローディングされる載置台5,
第一の隔壁13,第一の開口部15,第一のドア17,FFU(ファンフィルタユニット)19,第一の不活性ガス供給系21,FFUシャッター23,及び第一の排気ポート25を有する第一の室11,
第二の隔壁33,第三の隔壁35,第二の開口部37,第二のドア39,第二の不活性ガス供給系41,及び搬送用ロボット43を有する第二の室31,
及びこれら構成からの情報を集約し且つこれら構成を制御する制御装置55を含み,
前記第三の隔壁35は,処理室と処理室ドア45を介して連通可能な第三の開口部47が設けられており,
前記第一の開口部15は,前記ポッド2の開口を閉鎖する蓋が通過可能であり,
前記第一のドア17は,前記第一の開口部15を略閉鎖する初期状態と,当該開口部15を完全に開放する収容状態との間で移動可能であり,
前記初期状態において前記ポッド2の蓋が前記第一のドア17と当接すると,当該ドア17はこの蓋を保持し,前記載置台5上に固定されるポッド2より蓋を分離し,当該蓋と共に前記収容位置に後退し,これらの動作は,前記第一のドア17と接続される第一のドア駆動機構16によって為され,
前記FFU19及び前記第一の不活性ガス供給系21は,前記第一の室11の上部に配置されており,前記FFU19から供給されるクリーンエアによりダウンフローが形成され,前記第一の不活性ガス供給系21から供給される窒素によりダウンフローが形成され,
ウエハの搬送操作に際して,前記制御装置55は,前記FFU19からのクリーンエアの供給を停止し,更に,前記第一の不活性ガス供給系21から前記FFU19と同等の流量での窒素の供給を実施するウエハ搬送システム1。」

2 引用文献2について

(1)引用文献2の記載事項

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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2009-239006号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は,半導体製造プロセス等において,シリコンウエハ等を半導体処理装置間にて移送する際に用いられる密閉容器の蓋開閉装置及び方法に関する。より詳細には,該密閉容器はシリコンウエハを収容して当該装置間での該ウエハの搬送に供せられる容器であって,本発明は当該容器の蓋の開閉を行うための装置,当該開閉装置を用いた該容器内部のガスを置換するガス置換装置,及び当該容器からウエハを取り出すために該容器から蓋を取り外し且つ該容器内部に対するシリコンウエハの搬入搬出を可能とする,ロードポート装置たる所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムに関する。」
イ 「【0020】
本発明の一実施形態に係るガス置換装置20は,前述したポッド1に対して,蓋3を取り外すと共に当該ポッド内部に封入された気体を新鮮且つ清浄な窒素に置き換える装置である。図1に示すように,ガス置換装置20は,ポッド本体2aを支持するポッドテーブル22,パージ用室21を構成する筐体23,パージ用室21内部に配置される第一のガスノズル25及び第二のガスノズル27,及び筐体23に設けられた筐体開口23aを閉鎖可能なチャンバープレート29を含んで該プレート29を駆動するプレート駆動機構37を有している。ポッドテーブル22は,実際にポッド本体2aが載せられる載置テーブル,該載置テーブル上に配置されてポッド本体2aの載置位置を規定する位置決め機構,位置決めされたポッド本体2aを載置テーブル上に固定する固定機構,固定されたポッド本体2aをパージ用室21方向に移動させ蓋3をチャンバープレート29に当接する位置まで載置テーブルと共に該ポッド1を移動させる載置テーブル駆動機構を有する。なお,これらポッドテーブル22に含まれる各種構成は,例えば特許文献1等に開示される公知の要素から構成されることから当該明細書での詳細説明は省略する。
【0021】
第一のガスノズル25はパージ用室21の天井部分に配置され,当該室の上面から下面に対してパージ用の不活性ガスである窒素ガスの流れを形成可能となるように構成される。また筐体23は,パージ用室21の下面に排気口21aを有する。当該排気口21aは不図示の排気系と接続されており,当該室21内部の気体,及び第一のガスノズル25から供給される不活性ガスを排出可能としている。筐体開口23aは,ポッドテーブル22上に載置されるポッド本体2の開口2aと正対する位置に設けられており,当該開口を含む平面と蓋3を含む平面とを平行に維持した状態において,該蓋3が通過可能な大きさを有している。第二のガスノズル27は,当該筐体開口23aに近接し,本形態において鉛直方向に延在する該筐体開口23aの両側辺と平行に配置され,パージ用室21とポッド2本体内部とが連通した状態においてポッド本体2内部に対して直接的に不活性ガスを供給可能となるようにガス供給方向が設定されている。」
ウ 「【図1】
」

(2)引用文献2に記載された発明

前記(1)イの記載によれば,引用文献2には,以下の発明(以下,引用発明2」という。)が記載されていると認められる。

「ポッド1に対して,蓋3を取り外すと共に当該ポッド内部に封入された気体を新鮮且つ清浄な窒素に置き換える装置であって,
ポッド本体2aを支持するポッドテーブル22,パージ用室21を構成する筐体23,パージ用室21内部に配置される第一のガスノズル25及び第二のガスノズル27,及び筐体23に設けられた筐体開口23aを閉鎖可能なチャンバープレート29を含んで該プレート29を駆動するプレート駆動機構37を有し,
前記第一のガスノズル25は前記パージ用室21の天井部分に配置され,当該パージ用室の上面から下面に対してパージ用の不活性ガスである窒素ガスの流れを形成可能となるように構成され,
第二のガスノズル27は,前記パージ用室21と前記ポッド2本体内部とが連通した状態において前記ポッド本体2内部に対して直接的に不活性ガスを供給可能となるようにガス供給方向が設定されるガス置換装置20。」

3 引用文献3について

原査定の拒絶の理由に周知技術として引用された引用文献3(特開2010-72624号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は,レチクル収納装置およびレチクル保管方法に関する。」
イ 「【0020】
本実施形態のレチクル収納装置10は,ストッカ20内の状態を検知する検出部(酸素濃度計67)と,検出部(酸素濃度計67)の検知結果に基づいてガス流路30を通じてストッカ20内に供給されるガスを第一ガス(窒素ガス)と第二ガス(乾燥空気)とに交互に切り替える制御部60と,をさらに備えている。
【0021】
より具体的には,本実施形態の検出部は,ストッカ20内の第一ガス(窒素ガス)または第二ガス(乾燥空気)の濃度を検知する酸素濃度計67である。
続きを表示(全16行)
【0022】
ここで,検出部が第一ガスまたは第二ガスの濃度を検知するとは,第一ガスまたは第二ガスに含有される特定の成分の濃度を検知して,第一ガスまたは第二ガスの濃度に換算することを含む。すなわち,本実施形態のように,酸素濃度計67によってストッカ20内の酸素濃度を検知して,乾燥空気(第二ガス)の濃度を比例演算によって検出してもよい。
【0023】
酸素濃度計67と制御部60とは,信号線69によって電気的に接続されている。なお,酸素濃度計67は,ガス流路30の開口端とは離間した位置,具体的にはストッカ20の収納部22における互いに異なる内壁面に設けられるとよい。これにより,収納部22に流入するパージガスの影響を受けず,収納部22の内部の酸素濃度を酸素濃度計67によって正確に測定することができる。
【0024】
酸素濃度計67はストッカ20内における酸素濃度を所定の時間間隔で測定し,信号線69を通じて検出信号を制御部60に送信する。
制御部60は,検出信号に基づいて,ストッカ20内における酸素濃度および乾燥空気(第二ガス)の濃度を検知する。乾燥空気中の酸素濃度は既知であり,具体的には約20%で一定であることから,制御部60は,酸素濃度計67からの検出信号(酸素濃度値)に基づいて,ストッカ20内における乾燥空気(第二ガス)の濃度を容易に演算することができる。
【0025】
ガス流路30の具体的な切り替え動作は以下のようにして行う。すなわち,開閉弁42,44,46は電磁弁であり,それぞれ制御部60と信号線62,64,66により接続されている。
そして,制御部60は,開閉弁42,44,46の開閉を切り換えることにより,窒素ガスと乾燥空気とによってストッカ20を交互にパージする。具体的には,第一パージ工程として,制御部60は開閉弁42と開閉弁46に対して開放命令を送信する。開閉弁42,46が開放されると,ストッカ20内の初期空気は排気口38より排気され,ストッカ20内に第一ガス容器50より窒素ガスが供給される。なお,開閉弁44は閉止しておく。開閉弁46を開放してストッカ20より初期空気の排気を開始するタイミングと,開閉弁42を開放してストッカ20に窒素ガスを供給するタイミングについては,互いに同時でもよく,相違してもよい。ストッカ20の内圧を所定に保持する観点からは,両者をほぼ同時とするとよい。
【0026】
所定時間の排気および給気がおこなわれたところで,制御部60は開閉弁46と開閉弁42に対してそれぞれ閉止命令を送信する。窒素ガスによるパージ時間は,予め制御部60に設定された時間に亘っておこなってもよく,または,ストッカ20の内圧を制御部60で検知して所定の内圧となった時点で開閉弁46と開閉弁42を個別に閉止してもよい。制御部60でストッカ20の内圧を検知する場合には,ストッカ20内に設置した圧力センサ(図示せず)の出力信号を,図示しない信号線を通じて制御部60に取り込むとよい。」
ウ 「【図1】
」

4 引用文献4について

原査定の拒絶の理由に周知技術として引用された引用文献4(特開2014-27258号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は,半導体製造プロセス等において,ポッドと呼ばれる密閉型の搬送容器の内部に保持されたウエハを半導体処理装置に移載する,或いはウエハを該半導体処理装置より該ポッドに移載する際に用いられる所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システム,即ちロードポート装置に関する。また,本発明は該ロードポート装置を用いたEFEM(Equipment front end module,以下EFEMと称する。)システムにも関する。」
イ 「【0019】
ポッド搬入モードでは,ポッド1における蓋の開閉をロードポート装置103で行う直前であって,ドア19によって開口部15を開放した際に開口部15前の雰囲気における酸素濃度を予め低下させる操作が行われる。即ち,ポッド1を開放した場合に酸化性雰囲気がその内部に収容されたウエハに対して影響する恐れが低い低濃度が,酸素濃度の閾値2として選択される。なお,急激な不活性ガス供給を停止した場合に例えば気体が淀む空間等からの酸素の流出の恐れがあることから,この閾値2は実際に影響が無いとされる濃度よりもより低い値に設定される。また,雰囲気における酸素濃度を急激に低下させる必要があることから,不活性ガス流量は最も大きくなるように設定される。なお,このポッド搬入モードでは酸素濃度の細かく管理する必要があることから,当該操作の実行時間を規定するタイマは最も短いタイマ2に設定される。」
ウ 「【0038】
次に,EFEMシステム100に対して実際にポッド1を載置してこれに収容されるウエハを取出す工程について,各々の工程での装置状態を模式的に示す図8を用いて説明する。図8は,図5に示したEFEMシステム100について,EFEM部101及び3台のロードポート装置103からなる構成において3個のポッド1を開放する操作の各々の工程を簡略化して示している。図8Aは,ポッド1はまだ搬送されてきておらず,EFEM部101は上限閾値1を選択した前述したアイドルモードにあり,且つロードポート装置103におけるガスパージは停止された状態にある。この状態ではアイドルモードによりEFEM部101内での酸素濃度が所定の濃度範囲内となるように窒素流量の制御が為され,酸素濃度が低下して閾値以下となったことにより下限閾値3を用いる維持モードに移行する。この状態からポッド1の載置-蓋の取り外しによる開放,が実行される。」
エ 「【図8】
」

5 引用文献5について

原査定の拒絶の理由に周知技術として引用された引用文献5(特開平6-177053号公報)には,図面とともに次の事項が記載されている。

ア 「【0009】ロードロック室Bを純窒素ガスで大気遮断するには,図2で二点鎖線で示されるように,内外の各ドア5a,5bを閉じると共に,空気供給路20の切換弁15を閉じておいて,純窒素ガス供給路10の切換弁12を開いて,所定の圧力の純窒素ガスをロードロック室Bの小室7に連続供給する。このようにして,空気で充満されているロードロック室Bに純窒素ガスが供給されると,この純窒素ガスは空気中に拡散して混合すると同時に,純窒素ガスの供給圧によって内部の空気は底部の搬出穴16及び排出ホース17を通って装置外部に排出される。このロードロック室Bの容積は小さく(0.1~0.15m3程度),しかも供給当初における純窒素ガスの供給量を多くすれば,短時間のうちにロードロック室B内の空気は全て排出されて,純窒素ガスと置換されて,このロードロック室Bは,純窒素ガスで充満されてほぼ無酸素状態となる。主室Aの酸素濃度は,10ppm程度であるのに対して,ロードロック室Bの酸素濃度は20ppm程度となるようにしてある。そして,ロードロック室Bの酸素濃度が上記値に達したと推定される時間を見計らって,純窒素ガスの単位時間当りの供給量を少なくして,連続供給し続ける。これによって,ロードロック室Bの窒素ガスは,その供給圧により底部の排出穴16を通って,その供給量に対応した量だけ排出され続けて,上記した酸素濃度が維持されて,大気遮断状態が維持される。このようにして,ロードロック室Bが純窒素ガスによりロードロックされたならば,図2で実線で示されるように,内側のドア5bを開閉させて,主室Aとロードロック室Bとの間において,ウェハキャリアの出し入れを行うことができる。
【0010】一方,ロードロック室Bと装置外部との間において,ウェハキャリアの出し入れを行う場合には,図3に示されるように,双方のドア5a,5bを閉じて,切換弁12を閉じることによって純窒素ガスの供給を絶ち,この状態でモータMによって送風機13を作動させて,小室7及びフィルター8を介してロードロック室Bに大量の空気を供給する。これにより,ロードロック室B内の純窒素ガスは,短時間のうちにその全てが底部の排出穴16及びホース17を通って外部に排出されて,空気と置換される。その後に,図4に示されるように,外側のドア5aを開いて,ロードロック室Bと装置外部との間においてウェハキャリアの出し入れを行う。」
イ 「【図2】
【図3】
」

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

ア 本願発明1と引用発明1とを対比する。

(ア)引用文献1の前記第4 1(1)アの記載によれば,ポッドは,内部に被収容物たる例えばウエハが保持される搬送容器であるから,引用発明1の「ポッド2」は,本願発明1の「ウエハ搬送容器」に相当する。そして,引用発明1の「ポッド2の開口」は,内部に保持されているウエハを取り出し可能であることは明らかであるから,本願発明1の「ウエハを取り出し可能な容器主開口」に相当する。

また,引用文献1の第4 1(1)ウの【0019】の記載によれば,ポッド2は載置台上に載置されるものであるから,引用発明1の「ポッド2がローディングされる載置台5」は,本願発明1の「ウエハ搬送容器を載置する載置部」に相当する。

(イ)引用発明1の「第一の室11」は「第一の開口部15」及び「第一のドア17」を有するものであるところ,「前記第一の開口部15は,前記ポッド2の開口を閉鎖する蓋が通過可能であり,前記第一のドア17は,前記第一の開口部15を略閉鎖する初期状態と,当該開口部15を完全に開放する収容状態との間で移動可能であ」るから,引用発明1の「第一の室11」は,「ポッド2の開口」に接続する「第一の開口部15」を備えているといえる。

また,引用発明1の「第一の室11」には,ウエハを搬送する搬送ロボットは配置されていない。

そうすると,引用発明1の「ポッド2の開口」に接続する「第一の開口部15」を備える「第一の室11」と,本願発明1の「ウエハを搬送する搬送ロボットが配置されておらず,前記容器主開口に接続する装置開口を備える清浄化室」とは,「ウエハを搬送する搬送ロボットが配置されておらず,前記容器主開口に接続する装置開口を備える」「室」である点で共通する。

(ウ)引用発明1の「前記ポッド2の開口を閉鎖する蓋」は,本願発明1の「容器主開口を閉鎖する蓋」に相当する。また,引用発明1の「前記第一のドア17」は,「前記第一の開口部15を略閉鎖する」ものであるから,本願発明1の「前記装置開口を閉鎖するドア」に相当する。

そして,引用発明1は,「前記初期状態において前記ポッド2の蓋が前記第一のドア17と当接すると,当該ドア17はこの蓋を保持し,前記載置台5上に固定されるポッド2より蓋を分離し,当該蓋と共に前記収容位置に後退し,これらの動作は,前記第一のドア17と接続される第一のドア駆動機構16によって為され」るものであるから,「第一のドア駆動機構16」は,「ポッド2の蓋」及び「第一のドア17」を開閉し,「ポッド2」と「第一の室11」を連通させるものであるといえる。

そうすると,引用発明1の「ポッド2の蓋」及び「第一のドア17」を開閉し,「ポッド2」と「第一の室11」を連通させる「第一のドア駆動機構16」は,本願発明1の「開閉機構」と,「前記容器主開口を閉鎖する蓋および前記装置開口を閉鎖するドアを開閉し,前記ウエハ搬送容器内と前記」「室とを連通させる開閉機構」である点で共通する。

(エ)引用発明1は,「前記FFU19及び前記第一の不活性ガス供給系21は,前記第一の室11の上部に配置されており,前記FFU19から供給されるクリーンエアによりダウンフローが形成され,前記第一の不活性ガス供給系21から供給される窒素によりダウンフローが形成され,ウエハの搬送操作に際して,前記制御装置55は,前記FFU19からのクリーンエアの供給を停止し,更に,前記第一の不活性ガス供給系21から前記FFU19と同等の流量での窒素の供給を実施する」ものであるから,引用発明1の「前記FFU19及び前記第一の不活性ガス供給系21」は,前記第一の室11の上部に配置され,クリーンエアと窒素ガスとを切り替えて放出可能であるといえる。

そうすると,引用発明1の「前記FFU19及び前記第一の不活性ガス供給系21」と,本願発明1の「前記清浄化室の上部に配置され,前記清浄化室の下方に向かって,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な第1のガス放出手段」とは,「室の上部に配置され,前記」「室の下方に向かって,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な第1のガス放出手段」である点で共通する。

(オ)前記(ア)~(エ)を参照すると,引用発明1の「ウエハ搬送システム1」と本願発明1の「容器内清浄化装置」は,「装置」である点で共通する。

(カ)以上から,本願発明1と引用発明1との間には,次の一致点,相違点があるといえる。

<一致点>

「ウエハを取り出し可能な容器主開口を有するウエハ搬送容器を備える装置であって,
前記ウエハ搬送容器を載置する載置部と,
ウエハを搬送する搬送ロボットが配置されておらず,前記主開口に接続する装置開口を備える室と,
前記容器主開口を閉鎖する蓋および前記装置開口を閉鎖するドアを開閉し,前記ウエハ搬送容器内と前記室とを連通させる開閉機構と,
前記清浄化室の上部に配置され,前記室の下方に向かって,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出可能な第1のガス放出手段と,
を有する装置。」

<相違点>

相違点1:本願発明1は,「EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され」る「ウエハ搬送容器内を清浄化する容器内清浄化装置」であるのに対して,引用発明1は,「処理室」を有する,「ウエハ搬送システム1」であって,「ポッド2」内を清浄化する容器内清浄化装置ではない点。

相違点2:「ウエハを搬送する搬送ロボットが配置されておらず,前記容器主開口に接続する装置開口を備える」「室」について,本願発明1は,「ミニエンバイロメントや処理室へ繋がるドアが形成されて」いない「清浄化室」であるのに対して,引用発明1は,「搬送用ロボット43を有する第二の室31」へ繋がる「第二のドア39」が形成されており,清浄化室かどうか不明である点。

相違点3:本願発明1は,「前記清浄化室内に配置され,前記装置開口に向かって不活性ガスを放出可能な第2のガス放出手段」を有しているのに対し,引用発明1は,そのような構成を有していない点。
相違点4:本願発明1は,「前記第1のガス放出手段は,クリーンドライエアーと不活性ガスとの共通の放出口を有しており,前記放出口は,クリーンドライエアーと不活性ガスとを切り替えて放出する」のに対し,引用発明1は,そのような構成を有していない点。

(2)相違点についての判断

ア 相違点1について検討すると,引用発明2は,「ポッド1に対して,蓋3を取り外すと共に当該ポッド内部に封入された気体を新鮮且つ清浄な窒素に置き換える装置」であって,引用文献2の前記第4 2(1)ウの図面を参照すると,他の処理装置とは一緒に設置されるものではないから,相違点1に係る本願発明1の「EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され」る「ウエハ搬送容器内を清浄化する清浄化装置」であるといえる。

イ 一方,引用文献1の前記第4 1(1)ア及びイの記載によれば,引用発明1は,「半導体製造プロセス等において,ポッドと呼ばれる搬送容器に内部保持された被収容物たる例えばウエハを半導体処理装置間にて移送する際に用いられる所謂FIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)システムと,半導体処理装置等との間において被収容物の搬送を行う被収容物搬送システムに関する」ものであって,「ポッド解放後及びウエハの搬送時においても,ウエハが存在する空間における酸素等酸化性の気体の分圧を所定の低いレベルに抑制することを可能とする,被収容物たるウエハの搬送システムを提供すること」を発明が解決しようとする課題とするものである。

そうすると,引用発明1の「ウエハ搬送システム1」は,半導体処理装置等の「処理装置」へ,ウエハを搬送することを前提とするものであるから,引用発明2のような,相違点1に係る本願発明1の「EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され」る「ウエハ搬送容器内を清浄化する清浄化装置」とすることには阻害要因がある。

また,引用文献3~5には,相違点1に係る本願発明1の「EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され」る「ウエハ搬送容器内を清浄化する清浄化装置」については,記載も示唆もされていない。

ウ したがって,引用発明1において、相違点1に係る本願発明1の特定事項とすることは、当業者が容易になし得るものとはいえない。

エ よって,相違点2~4について判断するまでもなく,本願発明1は,引用文献1,2に記載された発明及び周知技術(引用文献3~5)に基づいて,当業者が容易に発明できたものとはいえない。

2 本願発明2~6について

本願発明2~6は,いずれも本願発明1の全ての発明特定事項を有しているから,本願発明1と同様の理由により,引用文献1,2に記載された各発明及び周知技術(引用文献3~5)に基づいて,当業者が容易に発明できたものとはいえない。

3 本願発明7,8について

本願発明7は,本願発明1に対応する方法の発明であり,本願発明1に対応する発明特定事項を有しているから,本願発明1と同様の理由により,引用文献1,2に記載された各発明及び周知技術(引用文献3~5)に基づいて,当業者が容易に発明できたものとはいえない。

また,本願発明8は,本願発明7の全ての発明特定事項を有しているから,本願発明7と同様の理由により,引用文献1,2に記載された各発明及び周知技術(引用文献3~5)に基づいて,当業者が容易に発明できたものとはいえない。

第6 原査定について

1 理由(特許法第29条第2項)について

審判請求時の補正により,本願発明1~8は,いずれも「EFEMや処理室を有する処理装置とは別途設置され」る「ウエハ搬送容器内を清浄化する清浄化装置」という事項を有するものとなっており,前記第5で検討したとおり,拒絶査定において引用された引用文献1,2に記載された各発明及び周知技術(引用文献3)に基づいて,当業者が容易に発明できたものとはいえない。

したがって,原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。

また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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2020-016888

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