2020-013380
アイテム選択の曖昧性を解消するためのシステムおよび方法
- 審判番号
- 2020-013380
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-188221外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年09月25日
- 審決日
- 2022年01月05日
- 公報発行日
- 2022年02月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】グーグル エルエルシー
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 分類
- P18 .537-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 17項目
第1 手続の経緯
折りたたみ中(クリックで表示)
本願は,2014年(平成26年)4月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年4月10日,米国)を国際出願日とする出願である特願2016-507657号の一部を平成30年10月3日に新たな特許出願としたものであって,その手続の経緯は,概略,以下のとおりである。
令和元年 9月 6日付け 拒絶理由通知
令和元年12月16日 意見書・手続補正書 提出
令和2年 5月20日付け 拒絶査定
令和2年 9月25日 審判請求書 提出
令和2年 9月30日 手続補正書(方式) 提出
令和3年 8月10日付け 拒絶理由通知
令和3年11月16日 意見書・手続補正書 提出
第2 原査定の概要
原査定(令和2年5月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願の特許請求の範囲の請求項1-5に係る発明は,以下の引用文献AないしDに基いて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
A.米国特許出願公開第2011/0055739号明細書
B.特開2011-107823号公報
C.特開2008-267955号公報
D.特開2003-295996号公報
第3 当審拒絶理由の概要
令和3年8月10日付けで当審が通知した拒絶理由の概要は,次のとおりのものである。
1.(サポート要件違反)本件出願は,特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載の技術的範囲は,本願の課題を解決しない技術的事項を含むものとなっているから,特許法第36条第6項第1号の要件を満たしていない,
2.(進歩性欠如)本件出願の下記の請求項1ないし5に係る発明は,その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2010-238098号公報
2.米国特許出願公開第2011/0055739号明細書
(原査定の引用文献A)
第4 本願発明
本願請求項1-5に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明5」という。)は,令和3年11月16日提出の手続補正書によって補正(以下,「本件補正」という。)された特許請求の範囲の請求項1-5に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。(下線部が補正箇所である。)
「【請求項1】コンピューティングデバイスにおいて,ユーザインターフェイスを介してインタラクティブメニューを提供するための方法であって,前記ユーザインターフェイスを介して,複数の個々に選択可能なアイテムを地理的マップ上に提供するステップと,前記複数の個々に選択可能なアイテムのいくつかが提供される前記地理的マップ上の領域との接触を検出するステップと,続きを表示(全17行)前記接触が,単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するステップと,前記地理的マップ上における前記接触の領域に位置する複数のアイテムからアイテムを選択するためのメニューを提供するステップであって,前記接触が検出された前記領域の中心を概ね中心とする弧に沿って,前記メニューにおいて前記複数のアイテムをマーカとして配置するステップであって,前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない,ステップと,ユーザが前記領域との接触を維持する間のみ,前記メニューを提供するステップとを含む,前記メニューを提供するステップと,前記ユーザが前記領域との接触を中止する場合,前記複数のアイテムのうち,どのアイテムが選択されたかを決定するステップとを含む,方法。【請求項2】前記マーカがテキストにより注釈を付けるステップをさらに含む,請求項1に記載の方法。【請求項3】前記メニューを提供するステップが,前記マーカを大きな白丸として提供し,ユーザが容易に見て選択することを可能にするステップを含む,請求項1に記載の方法。【請求項4】前記個々に選択可能なアイテムが地理マーカであり,前記地理マーカの各々は,前記地理マーカと関連付けられる地理的場所に対応する各地点において,デジタルマップに重ね合わせる,請求項1に記載の方法。【請求項5】前記メニューがアクティブである間,前記デジタルマップとのその他の対話は一時的に保留される,請求項4に記載の方法。」
第5 引用文献
1 引用文献1
(1)引用文献1の記載
引用文献1には,以下の記載がある。(下線は,当審が付加した。以下同様。)
ア 「【技術分野】【0001】本発明は,端末装置,情報提示システム及び端末画面表示方法に関するものである。【背景技術】続きを表示(全18行)【0002】携帯電話事業における移動体通信技術は,アナログ方式の第一世代から,音声通話に加えてデジタル技術によるデータ通信を実現したPDC方式やGSM方式等の第二世代を経て,現在ではより高速なデータ通信やマルチメディアを利用した各種サービスを提供するW-CDMA等の第三世代へと発達を続けている。また,このような通信技術を利用する移動体通信端末においてもCPU等のプロセッサ,メモリ,各種周辺デバイスおよび実装技術の各分野で技術革新が進められた結果,多機能化と高機能化の双方で飛躍的な進歩を達成している。【0003】このように移動体通信および端末に関する技術が高度に発達したことにより,音声通話に加えて,テレビ通話,電子メール,Webブラウジング,チャット等の様々な通信サービスが携帯電話で実現されている。また,多機能化した端末には液晶/有機EL表示モジュール,カメラモジュール,非接触ICカードモジュール,赤外線通信モジュール,Bluetooth(登録商標)通信モジュール,WiFi通信モジュール,GPSモジュールのような各種デバイスが搭載されている。さらに,端末の多機能化はソフトウェアの面でも進んでおり,各種モジュールを制御する種々のアプリケーションソフト,また各種ビューワ,マルチメディアプレーヤ,ブラウザ,メーラ,ゲーム,PIM等のアプリケーションソフトがオペレーティングシステム上に実装されており,マルチタスク機能により複数のアプリケーションを同時並行的に実行することで極めて高度な機能が実現可能となっている。【0004】一方,情報処理の分野では,コンピュータグラフィックスにより仮想的な現実空間を構成する仮想現実(Virtual Reality),現実空間の映像をコンピュータで処理して情報を付加する拡張現実感(AR;Augumented Reality)に関する研究が進められており,特に最近では拡張現実感技術(AR技術)が注目されている。AR技術の実現方法には様々な態様が考えられるが,その一つにカメラ付き携帯電話を利用したものを挙げることができる。例えば米国MOBILIZY社は,携帯電話向けオープンプラットフォームの一つであるAndroid向けに,カメラでキャプチャーした実空間の風景映像に観光情報を付加して表示するトラベルガイドのアプリケーション製品を提供している。このアプリケーションは,端末の位置情報(GPS測位またはユーザのマニュアル入力による)をサーバに送信し,サーバに予め登録された情報のうち周辺の観光情報をサーバから端末へレスポンスさせ,取得した観光情報を風景映像に付加して表示することにより拡張現実感を実現するものである。【0005】また,特許第3700021号には,カメラでイメージを取得するとともにカメラの位置および姿勢を測定し,測定されたカメラの位置および姿勢から記憶装置の所定アドレスに格納されたデータを読み出し,読み出されたデータをカメラで取得したイメージに結合させて表示するAR技術について開示されている。(中略)【発明が解決しようとする課題】【0007】カメラでキャプチャーした実空間の映像に情報を表示する拡張現実感技術においては,情報を情報バルーン,アイコン等のグラフィックスオブジェクトとして実空間の映像に重畳することになるが,表示する情報の量が多くなると画面は非常に煩雑となり,さらにグラフィックスオブジェクトが重なり合うようになると視認,ならびに操作対象としての選択も難しくなる。このような問題は小型の表示装置が使用されている携帯電話やPDA等のモバイル端末では特に顕著である。さらに,近時のモバイル端末にはタッチパネルを採用したものもあるが,画面上にグラフィックスオブジェクトが密集している状態でタッチパネルを操作することは極めて困難である。【0008】上記事情に鑑み,本発明は,実空間の映像に表示する情報の量が多くなっても画面の煩雑化を抑制することができる端末装置,情報提示システム及び端末画面表示方法を提供することを目的とする。」
イ 「【0032】まず端末装置100について説明する。図2は本実施形態における端末装置100の機能ブロック図である。この端末装置100は,主として,端末の位置情報を取得する位置情報取得部101と,画面を表示する表示部102と,ユーザのキー操作による入力を受け付けるキー入力部103と,端末が向いている方位を検出する方位センサ104と,通信網150と接続して通信を行う通信部105と,実空間の映像を取得するカメラ部106と,所定のプログラムおよびデータを記憶する記憶部107と,各部の動作を制御するとともに所定の情報処理を実現する制御部108とから構成されている。(中略)【0034】表示部102は,画面表示を行うためのLCDモジュール113およびLCDコントローラ112と,画面にユーザがタッチする操作に反応し,ユーザの接触位置を検出するセンサモジュール114および位置検出部111とを備え,画面表示機能およびタッチパネル機能を実現したものである。すなわち,表示部102は,制御部108からのデータおよび制御信号をLCDコントローラ112で受け付けて所定の画面をLCDモジュール113で表示するとともに,画面をタッチするユーザの操作をセンサモジュール114で受け付けて位置検出部111にて接触位置を検出し,その接触位置に関する位置信号を制御部108に入力として通知するものである。本実施形態の端末装置100おいては,後述する動作に従って,カメラ部106により取得した実空間の映像に拡張現実感サーバから取得した情報を付加して表示することによりユーザに拡張現実感を提供し,また表示機能およびタッチパネル機能によりユーザインターフェイスを提供する。」
ウ 「【0040】制御部108は,不図示のCPU上で記憶部107に記憶されたプログラムを実行することにより仮想的に構成される機能ブロックであって,端末装置100の位置情報取得部101,表示部102,キー入力部103,方位センサ104,通信部105,カメラ部106および記憶部107といった各機能ブロックとの間でデータおよび制御信号をやり取りすることにより,端末装置100の各種機能を実現するものである。また,本実施形態における端末装置100の制御部108は,位置情報取得部101が取得した端末位置情報を送信してリクエストすることにより拡張現実感サーバ300から端末位置情報に応じた拡張現実感情報のレスポンスを受けて,拡張現実感をユーザに提供する。この場合に特徴的な機能として,制御部108,前記カメラ部の撮影した実空間の映像を表示部102に表示させつつ,拡張現実感情報を実空間の映像に重畳する表示位置を決定し,当該表示位置に当該拡張現実感情報と対応したグラフィックスオブジェクトを重畳して描画する際に,重畳する表示位置が近接した複数の拡張現実感情報を1つの集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させる処理を行う。以下,このような処理について詳細に説明する。(中略)【0044】続きを表示(全15行)しかしながら,図4に示されるように,画面上に表示される拡張現実感情報の量が多くなると,画面が煩雑となり,また,アイコンが重なり合って視認し難くなる。さらに,本実施形態では表示部102にタッチパネル機能を設けているが,図4(c)に示した状態で密集したアイコンをタッチして操作することは極めて困難である。【0045】そこで,本実施形態では,さらに,図5(a)に示すように重畳する表示位置が近接するアイコン(アイコングループα,β,γ)については,個々のアイコンを表示することなく,図5(b)に示すように,アイコンが密集していることを示す集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させる。図5(b)に示すように,ここでの集合グラフィックスオブジェクトは,複数のアイコンが重なり合った図柄のアイコンである。このような集合グラフィックスオブジェクトを使用することにより,実空間の映像に拡張現実感情報を表示した画面を図6に示す。図6に示されるように,集合グラフィックスオブジェクトを使用することで画面の表示は簡素化され,画面が煩雑化して視認し難くなることを防ぐことができる。(中略)【0048】以上のように,重畳する表示位置が近接した複数の拡張現実感情報を1つの集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させることで,画面が煩雑化して視認し難くなることを防ぐことができる。ここで,集合グラフィックスオブジェクトから個々の拡張現実感情報に対するインターフェイスを設計する必要がある。最も簡単な方法は,カーソルを集合グラフィックスオブジェクトに合わせるキー操作をすることで情報のリストが表示部102に表示され,再度キー操作をすることで目的の情報が選択されるインターフェイスとすることである。しかし,本実施形態では,タッチパネル機能を備えた表示部102を利用して,以下に示す画面遷移のインターフェイスを提案する。【0049】このインターフェイスでは,図6に示した集合アイコンα上をユーザがタッチしたことを検出すると,表示部102に表示される実空間映像はタッチした時点のものに固定され,画面の明度は暗く変更される。同時に他のアイコン等は画面から消去され,集合アイコンαが画面中央に移動される(図8(a))。続いて,集合アイコンαとして表示されている拡張現実感情報の一つ一つを表示するために,各拡張現実感情報に対応したアイコンが表示される。ここでは集合アイコンαから各アイコンが回転しながら広がっていくように展開され(図8(b)),距離の近い位置情報コンテンツから順に所定数のアイコンが環状(リング状)に配置される(図8(c))。(中略)【0052】また,図8(c)または図9(a)に示した状態で,アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示される(図9(b))。この状態でも前記同様に画面をドラッグすることでアイコンをリングに沿って回転させることができる。ただし,図9(b)の画面は固定的なメニュー表示を行うものなので,前述のように回転させながらアイコンを入れ替えることはしない。メニューアイコンのセットは,画面中央にディスクとして表現されており,表示部102の表面を速くドラッグすることにより次または前のディスク(メニューアイコンのセット)へ画面は遷移する。このようにタッチパネル機能を利用した物理的な操作をともなう視覚性および認識性に優れたインターフェイスによって,本実施形態に係る端末装置は優れた拡張現実感をもたらすものである。」
エ 図5
[図:0001381357000001.jpg]
オ 図8
[図:0001381357000002.jpg]
カ 図9
[図:0001381357000003.jpg]
上記図9(b)において,利用可能なメニューアイコンとして,メールアイコン,電話アイコンなどとして一般的に使用されるアイコンが含まれ,メニューアイコンが円弧上に配置されていることが認められる。
(2)引用発明
上記(1)より,特に,下線部に着目すると,引用文献1には,以下の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「カメラでキャプチャーした実空間の映像に情報を表示する拡張現実感技術において,情報をアイコン等のグラフィックスオブジェクトとして表示する情報の量が多くなると画面は非常に煩雑となり,さらにグラフィックスオブジェクトが重なり合うようになると視認,ならびに操作対象としての選択も難しくなり,小型の表示装置が使用されている携帯電話やPDA等のモバイル端末の画面上にグラフィックスオブジェクトが密集している状態でタッチパネルを操作することは極めて困難であることから,表示する情報の量が多くなっても画面の煩雑化を抑制することができる端末画面表示方法であって,端末装置100は,端末の位置情報を取得する位置情報取得部101と,画面を表示する表示部102と,ユーザのキー操作による入力を受け付けるキー入力部103と,端末が向いている方位を検出する方位センサ104と,通信網150と接続して通信を行う通信部105と,実空間の映像を取得するカメラ部106と,所定のプログラムおよびデータを記憶する記憶部107と,各部の動作を制御するとともに所定の情報処理を実現する制御部108とから構成されており,端末装置100おいては,カメラ部106により取得した実空間の映像に拡張現実感サーバから取得した情報を付加して表示することによりユーザに拡張現実感を提供し,また表示機能およびタッチパネル機能によりユーザインターフェイスを提供しており,端末装置100の制御部108は,位置情報取得部101が取得した端末位置情報を送信してリクエストすることにより拡張現実感サーバ300から端末位置情報に応じた拡張現実感情報のレスポンスを受けて,拡張現実感をユーザに提供しており,前記カメラ部の撮影した実空間の映像を表示部102に表示させつつ,拡張現実感情報を実空間の映像に重畳する表示位置を決定し,当該表示位置に当該拡張現実感情報と対応したグラフィックスオブジェクトを重畳して描画する際に,重畳する表示位置が近接した複数の拡張現実感情報を1つの集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させる処理を行っており,画面上に表示される拡張現実感情報の量が多くなると,画面が煩雑となり,また,アイコンが重なり合って視認し難くなり,密集したアイコンをタッチして操作することは極めて困難であるところ,重畳する表示位置が近接するアイコン(アイコングループα,β,γ)については,個々のアイコンを表示することなく,アイコンが密集していることを示す集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させており,集合アイコンα上をユーザがタッチしたことを検出すると,集合アイコンαから各アイコンが回転しながら広がっていくように展開され,距離の近い位置情報コンテンツから順に所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され,アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され,利用可能なメニューアイコンとして,メールアイコン,電話アイコンなどが含まれ,メニューアイコンが円弧上に配置されている端末画面表示方法。」
2 引用文献2
(1)引用文献2の記載
引用文献2には,以下の記載がある。
ア 「[0001] 1. Field of the Invention[0002] The invention relates to a method of displaying multiple points of interest on a personal navigation device, and more particularly, to a method for spreading out closely located points of interest to create a flower shape surrounding a selected position.[0003] 2. Description of the Prior Art[0004] Global Positioning System (GPS) based navigation devices are well known and are widely employed as in-car navigation devices. Common functions of a navigation device include providing a map database for generating navigation instructions that are then shown on a display of the navigation device. These navigation devices are often mounted on or in the dashboard of a vehicle using a suction mount or other mounting means.[0005] The term “navigation device” refers to a device that enables a user to navigate to a pre-defined destination. The device may have an internal system for receiving location data, such as a GPS receiver, or may merely be connectable to a receiver that can receive location data. The device may compute a route itself, or communicate with a remote server that computes the route and provides navigation information to the device, or a hybrid device in which the device itself and a remote server both play a role in the route computation process. Personal GPS navigation devices are not permanently integrated into a vehicle but instead are devices that can readily be mounted in or otherwise used inside a vehicle. Generally (but not necessarily), they are fully self-contained-i.e. include an internal GPS antenna, navigation software and maps and can hence plot and display a route to be taken.[0006] One useful feature of personal navigation devices is the ability to list nearby points of interest. In rural areas, points of interest may be spread out far from each other, and can easily be shown on the display of the personal navigation device. However, when traveling through cities or other areas where there are many points of interest in close proximity to one another, there can be tens of points of interest located very close together. It is difficult to clearly show multiple points of interest that are in very close proximity to each other on the display of a personal navigation device. To deal with this problem, the prior art has used several different approaches for presenting information about points of interest to users of personal navigation devices.」
(当審訳:
[0001] 1. 発明の分野
[0002] 本発明は,パーソナル・ナビゲーション・デバイス上に複数の関心点を表示する方法に関し,より詳細には,密接に配置された関心点を広げて,選択された位置を囲む花の形を作成する方法に関する。
[0003] 2. 先行技術の説明
[0004] 全地球測位システム(GPS)ベースのナビゲーションデバイスはよく知られており,車載用ナビゲーションデバイスとして広く採用されている。ナビゲーション装置の一般的な機能には,ナビゲーション装置のディスプレイに表示されるナビゲーション指示を生成するための地図データベースの提供が含まれる。これらのナビゲーションデバイスは,しばしば,吸引マウントまたは他の取り付け手段を使用して,車両のダッシュボードにまたはダッシュボード内に取り付けられる。
[0005] 「ナビゲーション・デバイス」という用語は,ユーザが事前に定義された目的地にナビゲートすることを可能にするデバイスを指す。この装置は,GPS受信機のような位置データを受信するための内部システムを有していてもよいし,単に位置データを受信できる受信機に接続可能であってもよい。デバイスは,自分でルートを計算したり,ルートを計算してデバイスにナビゲーション情報を提供するリモートサーバーと通信したり,デバイス自身とリモートサーバーの両方がルート計算プロセスの役割を果たすハイブリッドデバイスであったりする。パーソナルGPSナビゲーション・デバイスは,車両に恒久的に組み込まれているわけではなく,車両に容易に取り付けられるか,あるいは車両内で使用できる機器である。一般的に(必ずしもそうではありませんが),パーソナルGPSナビゲーション・デバイスは,完全な自己完結型-すなわち,内蔵のGPSアンテナ,ナビゲーション・ソフトウェア,地図を含む-であり,それゆえにルートをプロットして表示することができる。
[0006] パーソナル・ナビゲーション・デバイスの便利な機能の1つは,近くの関心点をリストアップする機能である。地方では,関心点が互いに遠くに広がっている場合があり,パーソナル・ナビゲーション・デバイスのディスプレイに簡単に表示することができる。しかし,都市部など多くの関心点が近接している場所を移動すると,数十個の関心点が非常に近い場所に存在することがある。パーソナル・ナビゲーション・デバイスのディスプレイに,互いに非常に近接した複数の関心点を明確に表示することは困難である。この問題に対処するために,先行技術では,パーソナル・ナビゲーション・デバイスのユーザに関心点に関する情報を提示するためのいくつかの異なるアプローチを使用してきた。)
イ 「[0012] After points of interest are displayed on the map, the user may find out more information about one of the points of interest by selecting it. However, if the point of interest that they are interested in is not shown as one of the displayed types of points of interest, they do not have this option. Instead, they may need to zoom in and move the map around in order to display the point of interest that they know is enabled. This may cause confusion as to why they are not able to find the specific point of interest on the map when they know that the point of interest is actually there.Another problem comes when the user touches a map at a specific location containing multiple points of interest. In this case, the personal navigation device cannot tell which point of interest the user is interested in, and cannot show them the correct location details.」
(当審訳:
[0012] 関心点が地図上に表示された後,ユーザは関心点の1つを選択することで,その関心点に関する詳細な情報を知ることができる。しかし,関心点が,表示されたタイプの関心のあるポイントの1つとして示されていない場合,ユーザはこのオプションを持っていない。代わりに,有効であることがわかっている関心点を表示するために,地図を拡大したり移動したりする必要がある。そのため,ユーザは,実際には関心点があることを知っているにもかかわらず,なぜ地図上でその関心点を見つけられないのかと混乱することがある。
また,複数の関心点を含む特定の場所で地図をタッチした場合にも問題が生じる。この場合,パーソナル・ナビゲーション・デバイスは,ユーザがどの関心点に興味を持っているのかを知ることができず,正しい位置情報を表示することができない。)
(2)引用文献2に記載の周知技術および周知の課題
上記(1)の特に下線部に着目すると,引用文献2には,2.先行技術の説明の欄に,以下の周知技術および周知の課題が記載されていると認められる。
ア 周知技術
「パーソナル・ナビゲーション・デバイスの便利な機能の1つは,近くの関心点をリストアップする機能であり,パーソナル・ナビゲーション・デバイスのディスプレイに,複数の関心点を表示することができ,関心点が地図上に表示された後,ユーザは関心点の1つを選択することで,その関心点に関する詳細な情報を知ることができるパーソナル・ナビゲーション・デバイス。」
イ 周知の課題
「都市部など多くの関心点が近接している場所を移動すると,数十個の関心点が非常に近い場所に存在することがあり,パーソナル・ナビゲーション・デバイスのディスプレイに,互いに非常に近接した複数の関心点を明確に表示することは困難であり,この問題に対処するために,先行技術では,パーソナル・ナビゲーション・デバイスのユーザに関心点に関する情報を提示するためのいくつかの異なるアプローチを使用してきており,また,関心点が地図上に表示された後,ユーザは関心点の1つを選択することで,その関心点に関する詳細な情報を知ることができるが,複数の関心点を含む特定の場所で地図をタッチした場合にも問題が生じ,パーソナル・ナビゲーション・デバイスは,ユーザがどの関心点に興味を持っているのかを知ることができず,正しい位置情報を表示することができない。」
3 引用文献B
(1)引用文献Bの記載
引用文献Bには,以下の記載がある。
ア 「【0035】グラフィックス部114は,ユーザーが画像データをタッチダウンした場所を中心とし,タッチダウンした場所が内側となる円弧状303にメニューが並ぶようにグラフィックスを生成する。合成部112は,インデックスとグラフィックスを合成してタッチパネル部120に表示する(図3(3))。【0036】表示したメニューのうち,再生のメニューが選択される例を説明する。ユーザーは,タッチパネル部120上に表示したメニューに対して,ムーブする(図3(4))。その後,再生のメニュー上でタッチアップすると,再生が指示されたとして,全体制御部111が動作する。全体制御部111は,タッチアップされた画像データを再生する処理を行う。このとき,全体制御部111は該当する画像データを記録媒体130から読み込むように指示する。さらに読み込んだ画像データを符号/復号部113の復号機能によって復号するように指示する。【0037】復号した画像データは,合成部112を通してタッチパネル部120に表示する。全体制御部111は,ユーザーが再生の操作を確定させると,円弧状に表示したメニュー画面を消去するようにグラフィックス部114に指示する。また,全体制御部111は,動画を再生中であることをユーザーに知らせるために,「PLAY」304というグラフィックスを生成するようにグラフィックス部114に指示する。」
イ 図3(3)
[図:0001381357000004.jpg]
ウ 図3(4)
[図:0001381357000005.jpg]
(2)引用文献Bに記載の技術的事項
上記(1)の特に下線部に着目すると,引用文献Bには,以下の技術的事項が開示されていると認められる。
「メニューが選択の際に,接触が維持される間,メニューを提供し,接触が中止された場合にメニューの項目の選択を決定すること」
4 引用文献C
(1)引用文献Cの記載
引用文献Cには,以下の記載がある。
ア 「【0045】[引き出し表示ユニット]図2は,密集している施設の位置から当該施設のデータを引き出し表示する引き出し表示ユニット200の機能ブロック図である。引き出し表示ユニット200は,実態的には,ナビゲーション装置100の構成要素により構成される。【0046】続きを表示(全34行)図2に示すように,引き出し表示ユニット200は,情報記憶部201,地図表示部202,ブロック分割部203,密集判定部204,密集ブロック特定部205,表示施設特定部206,表示ブロック特定部207,引き出し表示部208及び選択判定部209を備える。【0047】情報記憶部201は,地図情報及び施設情報を記憶する。情報記憶部201は,図1に示すデータ記憶ユニット36により構成され,本発明における施設情報記憶手段として機能する。【0048】地図情報は,ディスプレイ44の表示画面に地図を表示するために使用される情報であり,主として地図に対応する画像データを含む。【0049】施設情報は,図3に示すように,施設ID,施設名,施設位置データ,ロゴマーク,ジャンル,連絡先,駐車場,お酒等の項目から構成されている。図3は,施設情報のデータ構造を模式的に示す図である。施設IDは,施設の識別情報であり,施設名は,施設の名称である。施設位置データは,施設の位置を示す緯度及び経度である。ロゴマークは,施設を示すマークであり,支店が異なっても同系列の施設であれば同一のロゴマークが適用される。ジャンルは,施設の種類であって,例えばコンビニエンスストア(以下,「コンビニ」と呼ぶ。)やファミリーレストラン(以下,「ファミレス」と呼ぶ。)等が挙げられる。連絡先は,施設の電話番号や住所である。駐車場は,施設に付属された駐車場の有無を示すデータであり,お酒は,施設におけるお酒の取り扱いの有無を示すデータである。このように,施設情報は,施設ID,施設名,施設位置データ,ロゴマーク及びジャンルに対応付けて,連絡先,駐車場の有無,お酒の取り扱いの有無といった施設の詳細なデータを記憶している。なお,本実施例における施設情報は,詳細なデータとして連絡先,駐車場の有無及びお酒の取り扱いの有無を有することとしているが,本発明はこれに限定されるものではなく,詳細なデータに含めるデータは任意に設定することができる。【0050】地図表示部202は,情報記憶部201に記憶されている地図情報に基づいてディスプレイ44の表示画面に地図を表示する。地図表示部202は,本発明における地図表示手段として機能する。【0051】ブロック分割部203は,情報記憶部201に記憶されている地図情報に基づいて表示画面に表示される地図を所定のブロックに分割する。図4は,表示画面に表示される地図の例である。また,図5は,表示画面に表示される地図を9つのブロックに分割した例である。なお,説明の便宜上,図面の地図上には施設の位置に四角形を記載しているが,実際の表示画面には施設を示す四角形は表示されない。また,説明の便宜上,図面には地図を分割する線を記載しているが,実際の表示画面には地図を分割する線は表示されない。具体的に,ブロック分割部203は,表示画面に表示される図4に示すような地図を,図5に示すようにブロックA01乃至ブロックA09の9つのブロックに分割する。ブロック分割部203は,本発明におけるブロック分割手段として機能する。【0052】密集判定部204は,ブロック分割部203により分割された9つの各ブロック内で施設が密集しているか否かを判定する。具体的に,密集判定部204は,情報記憶部201により記憶されている施設情報が有する施設位置データに基づいて,各ブロック内に存在する施設の数を算出する。さらに,密集判定部204は,各ブロック内の施設の数が閾値以上であるか否かを判定する。閾値とは,予め設定可能な任意の数であり,本実施例では「4つ」であるとする。即ち,本実施例における密集判定部204は,各ブロック内の施設の数が4つ以上であるか否かを判定する。密集判定部204は,本発明における密集判定手段及び閾値判定手段として機能する。【0053】密集ブロック特定部205は,密集判定部204による判定結果に基づいて,施設が密集している密集ブロックを特定する。例えば図5に示す場合,密集判定部204によりブロックA05内に存在する施設の数「4つ」は閾値「4つ」以上であると判定されるため,密集ブロック特定部205は,ブロックA05を密集ブロックに特定する。一方,密集判定部204によりブロックA07内に存在する施設の数「1つ」は閾値「4つ」未満であると判定されるため,密集ブロック特定部205は,ブロックA07を密集ブロックに特定することはない。密集ブロック特定部205は,本発明における密集ブロック特定手段として機能する。【0054】表示施設特定部206は,密集ブロック特定部205により特定された密集ブロック内において中央地点から最も近い施設であって,且つ,後述する引き出し表示部208により施設名が引き出し表示されていない施設を表示施設に特定する。図6は,表示施設及び表示ブロックを説明する図である。例えば図6に示す場合,施設名が表示された施設がないため,表示施設特定部206は,密集ブロックA05内において中央地点Pから最も近い施設71を表示施設に特定する。表示施設特定部206は,本発明における表示施設特定手段として機能する。【0055】表示ブロック特定部207は,表示施設特定部206により特定された表示施設から最も近いブロックであって,且つ,後述する引き出し表示部208による引き出し表示に使用されていないブロックを表示ブロックに特定する。例えば図6に示す場合,引き出し表示に使用されたブロックがないため,表示ブロック特定部207は,施設71から最も近いブロックであるブロックA06を表示ブロックに特定する。表示ブロック特定部206は,本発明における表示ブロック特定手段として機能する。【0056】なお,表示ブロックの特定の際に,施設が存在するブロックを除外するか否かは任意に設定できる。例えば,図6に示す場合,施設72に最も近いブロックは,ブロックA08である。しかし,ブロックA04内には施設が存在しないが,ブロックA08内には施設77が存在する。そのため,本実施例において表示ブロック特定部207は,ブロックA08を除外し,ブロックA08を除いて施設72に最も近いブロックA04を表示ブロックに特定する。このように本実施例では,表示ブロックの特定の際に,施設が存在するブロックを除外することとしているが,除外するか否かは任意に設定できるため,図6に示す場合にブロックA08を表示ブロックに特定することとしてもよい。【0057】引き出し表示部208は,情報記憶部201に記憶されている施設情報に基づいて,表示施設特定部206が特定した表示施設の施設名を,表示ブロック特定部207が特定した表示ブロックを使用して,当該表示施設の位置を示す引き出しにより表示する。表示施設に関するデータを,当該表示施設の位置を示す引き出しにより,別の位置に表示することを「引き出し表示」と呼ぶ。図7は,引き出し表示の例である。具体的に,引き出し表示部208は,施設位置データに基づいて施設情報から表示施設71の施設名「ファミレスγ(Z支店)」を抽出する。そして,引き出し表示部208は,図7に示すように,表示施設71の施設名「ファミレスγ(Z支店)」を,表示ブロックA06を使用して,表示施設71の位置を示す引き出し80により引き出し表示する。つまり,引き出し表示部208は,まず,おおまかなデータである表示施設71の施設名「ファミレスγ(Z支店)」を引き出し表示する。「引き出し」は,図示のような吹き出しに限らず,引き出し線,引き出し線と四角形の組み合わせである引き出しボックス等を含む概念とする。【0058】利用者は,おおまかなデータである施設名以外の詳細なデータを引き出し表示させたい場合,ナビゲーション装置100において所定の操作をすることにより,引き出しを選択する。図8は,密集ブロック内の全ての施設が引き出し表示された表示画面例である。図8に示す例において,施設名「コンビニα(X支店)」の詳細なデータを引き出し表示させたい場合,ディスプレイ44がタッチパネルであれば,利用者は引き出し82をタッチすることで選択する。選択判定部209は,引き出し表示部208により表示された引き出しが利用者により選択されたか否かを判定する。選択判定部209は,本発明における選択判定手段として機能する。【0059】引き出し表示部208は,選択判定部209により引き出しが選択されたと判定された場合,選択された引き出しにより,対応する施設の詳細なデータを表示する。具体的に,選択判定部209により引き出し82が選択されたと判定された場合,引き出し表示部208は,引き出し82が示す位置の施設位置データに基づいて施設情報から,図6に示す施設73の詳細なデータを抽出する。本実施例において施設73の施設位置データが「(x1,y1)」とすると,引き出し表示部208は,図3に示す施設情報から施設74の連絡先「03-1111-11××」,駐車場「あり」,お酒「あり」という詳細なデータを抽出する。そして,引き出し表示部208は,図9に示すように,選択された引き出し82により,施設73の詳細なデータを表示する。図9は,詳細なデータを引き出し表示した表示画面例である。引き出し表示部208は,本発明における引き出し表示手段,第1引き出し表示手段及び第2引き出し表示手段として機能する。【0060】このように引き出し表示部208は,まず,おおまかなデータである施設名を引き出しにより引き出し表示し,さらに当該引き出しが選択された場合に,詳細なデータである駐車場の有無等を当該引き出しにより引き出し表示する。なお,引き出し表示するおおまかなデータ及び詳細なデータは,利用者が指定することとしてもよい。例えば利用者が,ナビゲーション装置100において所定の操作をすることにより,詳細なデータとして施設の連絡先,駐車場,お酒等の項目を指定したとする。すると,引き出し表示部208は,利用者により指定された項目を特定し,施設情報に基づいて指定された項目から構成される詳細表示データを作成する。そして,引き出し表示部208は,作成した詳細表示データを引き出し表示する。この場合,引き出し表示部208は,本発明における項目特定手段及び詳細表示データ作成手段として機能する。」
イ 図8
[図:0001381357000006.jpg]
(2)引用文献Cに記載の周知技術
上記(1)の特に下線部に着目すると,引用文献Cには,以下の周知技術が開示されていると認められる。
「地図情報に基づいてディスプレイの表示画面に地図を表示する際に,注釈を表示すること。」
5 引用文献D
(1)引用文献Dの記載
引用文献Dには,以下の記載がある。
ア 「【0057】まず,グラフィック操作パネル1のディスプレイ14には,図6(c)に示す設定用ウインドウ61が表示されている。設定値表示領域としての設定用表示ウインドウ61には,設定値表示器としての設定ボックス62,63が含まれている。この状態で,例えば,操作者が設定ボックス62をタッチすると,設定値入力部P2によって,図6(a)に示すように,設定用表示ウインドウ61の手前にポップアップキーボードとしてのテンキーパッド71が表示される。【0058】このテンキーパッド71は,図6(b)に示すように,0ないし9の数字を入力するための数字キー71a…,小数点キー71b,アップキー71c,ダウンキー71d,戻りキー71e,送りキー71f,消去キー(図中,DEL)71g,マイナスキー71h,クリアキー(図中,CLR)71iおよびエンターキー(図中,ENT)71jからなっている。【0059】テンキーパッド71が表示されるとき,表示制御システムプログラムにおいて,設定ボックス62のタッチ状態がタッチパネル16によって検出されると,設定値入力部P2は,ユーザ画面データのキーボードデータを読み出して表示するとともに,透過表示制御部P4に設定用表示ウインドウ61の透過表示のための処理を実行するように指示する。【0060】透過表示制御部P4は,これを受けて,アルファブレンディング演算装置20に透過率のデータを与えてアルファブレンディング演算を実行させる。そして,表示制御部P4は,その演算結果としての画素データをアルファブレンディング演算装置20から受け取ると,それを設定値入力部P2に渡す。設定値入力部P2は,その画素データに基づいて,表示のための描画を行うことにより,設定用表示ウインドウ61がテンキーパッド71と重なる描画部分は,上記の画素データによって,透過しているように見える状態で表示される。【0061】この状態で,操作者が,上記のテンキーパッド71を用いて数値を入力すると,設定ボックス62にその数値が表示される。また,この状態では,設定用表示ウインドウ61への入力操作は,設定値入力部P2によって受け付けられない。数値の入力が完了して,操作者がエンターキー71jを押すと,テンキーパッド71が閉じて(消滅して),設定ボックス62に表示された数値が設定値として決定される。」
イ 図6
[図:0001381357000007.jpg]
(2)引用文献Dに記載の周知技術
上記(1)の特に下線部に着目すると,引用文献Dには,以下の周知技術が開示されていると認められる。
「GUIの技術分野において,アクティブなオブジェクト以外への入力を受け付けないようにすること。」
第6 当審拒絶理由についての判断
1 サポート要件について
令和3年11月16日提出の手続補正書により,補正後の請求項1ないし5は,いずれも,サポート要件を満たしている。
2 進歩性について
(1)本願発明1
ア 対比
本願発明1と引用発明を対比すると,以下のとおりとなる。
(ア)引用発明は,「カメラでキャプチャーした実空間の映像に情報を表示する拡張現実感技術において,情報をアイコン等のグラフィックスオブジェクトとして表示する情報の量が多くなると画面は非常に煩雑となり,さらにグラフィックスオブジェクトが重なり合うようになると視認,ならびに操作対象としての選択も難しくなり,小型の表示装置が使用されている携帯電話やPDA等のモバイル端末の画面上にグラフィックスオブジェクトが密集している状態でタッチパネルを操作することは極めて困難であることから,表示する情報の量が多くなっても画面の煩雑化を抑制することができる端末画面表示方法であって,」「端末装置100おいては,カメラ部106により取得した実空間の映像に拡張現実感サーバから取得した情報を付加して表示することによりユーザに拡張現実感を提供し,また表示機能およびタッチパネル機能によりユーザインターフェイスを提供しており,」「アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され,利用可能なメニューアイコンとして,メールアイコン,電話アイコンなどが含まれる」とされている。
ここで,引用発明の「携帯電話やPDA等のモバイル端末」は,本願発明1と同様に,「コンピューティングデバイス」であるといえる。
引用発明では,「表示機能およびタッチパネル機能によりユーザインターフェイスを提供しており,」「アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され,利用可能なメニューアイコンとして,メールアイコン,電話アイコンなどが含まれる」から,「利用可能なメニューアイコン」をユーザによる「アイコンの1つをタッチする」操作に対応して提供しており,ユーザの操作に対応して提供されるメニューはインタラクティブなメニューであるといえるから,引用発明も,本願発明1と同様に,「ユーザインターフェイスを介してインタラクティブメニューを提供するための方法であ」るといえる。
したがって,本願発明1と引用発明とは,「コンピューティングデバイスにおいて,ユーザインターフェイスを介してインタラクティブメニューを提供するための方法であ」る点で共通するといえる。
(イ)引用発明では,「表示機能およびタッチパネル機能によりユーザインターフェイスを提供しており,端末装置100の制御部108は,位置情報取得部101が取得した端末位置情報を送信してリクエストすることにより拡張現実感サーバ300から端末位置情報に応じた拡張現実感情報のレスポンスを受けて,拡張現実感をユーザに提供しており,前記カメラ部の撮影した実空間の映像を表示部102に表示させつつ,拡張現実感情報を実空間の映像に重畳する表示位置を決定し,当該表示位置に当該拡張現実感情報と対応したグラフィックスオブジェクトを重畳して描画する際に,重畳する表示位置が近接した複数の拡張現実感情報を1つの集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させる処理を行っており,画面上に表示される拡張現実感情報の量が多くなると,画面が煩雑となり,また,アイコンが重なり合って視認し難くなり,密集したアイコンをタッチして操作することは極めて困難であるところ,重畳する表示位置が近接するアイコン(アイコングループα,β,γ)については,個々のアイコンを表示することなく,アイコンが密集していることを示す集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させており,集合アイコンα上をユーザがタッチしたことを検出すると,集合アイコンαから各アイコンが回転しながら広がっていくように展開され,距離の近い位置情報コンテンツから順に所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され」るとされている。
ここで,引用発明の「アイコン」および「集合アイコン」は,ユーザがタッチすることにより,選択可能であるといえ,本願発明1の「複数の個々に選択可能なアイテム」に対応するから,引用発明も,本願発明1と同様に,「前記ユーザインターフェイスを介して,複数の個々に選択可能なアイテムを」「提供」しているといえる。
したがって,本願発明1と引用発明とは,「前記ユーザインターフェイスを介して,複数の個々に選択可能なアイテムを」「提供するステップ」「を含む」点で共通するといえる。
しかし,本願発明1では,「複数の個々に選択可能なアイテムを」「地理的マップ上に」提供しているのに対し,引用発明では,「実空間の映像に重畳する表示位置」に提供している点で相違している。
(ウ)引用発明では,「所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され,アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され,利用可能なメニューアイコンとして,メールアイコン,電話アイコンなどが含まれ」るとされている。
ここで,引用発明の「アイコンの1つ」が,本願発明1の「単一のアイテム」に相当する。
また,引用発明において,「アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され」ており,引用発明では,「アイコンの1つをタッチ」すなわちアイコン選択に対して「アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセット」の表示処理を行うという対応を行うことを決定しているといえるから,引用発明も,本願発明1と同様に,「接触が,単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定」しているといえる。
したがって,本願発明1と引用発明とは,「前記複数の個々に選択可能なアイテムのいくつかが提供される」「領域との接触を検出するステップと,前記接触が,単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するステップと」「を含む」点で共通するといえる。
しかし,上述したように,本願発明1では,「複数の個々に選択可能なアイテムを」「地理的マップ上に」提供しているのに対し,引用発明では,「実空間の映像に重畳する表示位置」に提供している点で相違している。
(エ)引用発明では,「画面上に表示される拡張現実感情報の量が多くなると,画面が煩雑となり,また,アイコンが重なり合って視認し難くなり,密集したアイコンをタッチして操作することは極めて困難であるところ,重畳する表示位置が近接するアイコン(アイコングループα,β,γ)については,個々のアイコンを表示することなく,アイコンが密集していることを示す集合グラフィックスオブジェクトとして表示部102に表示させており,集合アイコンα上をユーザがタッチしたことを検出すると,集合アイコンαから各アイコンが回転しながら広がっていくように展開され,距離の近い位置情報コンテンツから順に所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され,アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され」るとされる。
ここで,引用発明の「表示位置が近接するアイコン」および「環状(リング状)に配置され」た「所定数のアイコン」が,それぞれ,本願発明1の「領域に位置する複数のアイテム」および「マーカとして配置」された「複数のアイテム」に対応する。
また,引用発明の「表示位置が近接するアイコン」「が密集していることを示す集合グラフィックスオブジェクト」である「集合アイコンα上をユーザがタッチしたことを検出すると,集合アイコンαから各アイコンが回転しながら広がっていくように展開され,距離の近い位置情報コンテンツから順に所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され」たものは,当該環状(リング状)に配置された「アイコンの1つをタッチすると,アイコンで表示された拡張現実感情報について利用可能なメニューアイコンのセットがリング状に表示され」るから,本願発明1の「接触の領域に位置する複数のアイテムからアイテムを選択するためのメニュー」に対応するといえる。
さらに,引用発明で「所定数のアイコンが環状(リング状)に配置され」ているから,引用発明も,本願発明1と同様に「弧に沿って,前記メニューにおいて前記複数のアイテムをマーカとして配置」しているといえる。
したがって,本願発明1と引用発明とは,「前記接触の領域に位置する複数のアイテムからアイテムを選択するためのメニューを提供するステップであって,」「弧に沿って,前記メニューにおいて前記複数のアイテムをマーカとして配置するステップ」「を含む」点で共通するといえる。
しかし,上述したように,本願発明1では,「複数のアイテムを」「地理的マップ上」の「領域に位置」しているのに対し,引用発明では,「実空間の映像に重畳する表示位置」に配置している点で相違している。
また,本願発明1では,「弧」が「前記接触が検出された前記領域の中心を概ね中心とする」ものであるのに対し,引用発明では,「弧」の中心が画面の概ね中心とするものである点で相違している。
さらに,本願発明1では,「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」ものであり,「ユーザが前記領域との接触を維持する間のみ,前記メニューを提供するステップとを含む,前記メニューを提供するステップと,前記ユーザが前記領域との接触を中止する場合,前記複数のアイテムのうち,どのアイテムが選択されたかを決定するステップとを含」んでいるのに対し,引用発明では,「メニューを提供するステップ」がそのようなものではない点で相違している。
イ 一致点
本願発明1と,引用発明とは,以下の点で一致する。
「コンピューティングデバイスにおいて,ユーザインターフェイスを介してインタラクティブメニューを提供するための方法であって, 前記ユーザインターフェイスを介して,複数の個々に選択可能なアイテムを提供するステップと, 前記複数の個々に選択可能なアイテムのいくつかが提供される領域との接触を検出するステップと, 前記接触が,単一のアイテムの試みられた選択に対応することを決定するステップと,前記接触の領域に位置する複数のアイテムからアイテムを選択するためのメニューを提供するステップであって,弧に沿って,前記メニューにおいて前記複数のアイテムをマーカとして配置するステップを含む,方法。」
ウ 相違点
本願発明と,引用発明とは,以下の点で相違する。
(ア)<相違点1>
本願発明1では,「複数の個々に選択可能なアイテムを」「地理的マップ上に」提供しているのに対し,引用発明では,「実空間の映像に重畳する表示位置」に提供している点。
(イ)<相違点2>
本願発明1では,「弧」が「前記接触が検出された前記領域の中心を概ね中心とする」ものであるのに対し,引用発明では,「弧」の中心が画面の概ね中心とするものである点。
(ウ)<相違点3>
本願発明1では,「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」「マーカ」を「配置するステップ」と,「ユーザが前記領域との接触を維持する間のみ,前記メニューを提供するステップとを含む,前記メニューを提供するステップと,前記ユーザが前記領域との接触を中止する場合,前記複数のアイテムのうち,どのアイテムが選択されたかを決定するステップとを含」んでいるのに対し,引用発明では,「メニューを提供するステップ」がそのようなものではない点。
エ 相違点について
事案に鑑みて,上記<相違点3>について,先に検討する。
上記<相違点3>の,特に,「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」「マーカ」を「配置」する点に関して,引用文献1および2には,いずれも,記載も示唆も無い。
したがって,引用発明および引用文献2記載の技術事項に基づいて,本願発明1の<相違点3>に係る「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」「マーカ」を「配置するステップ」という構成は,当業者が想到し得たものではない。
オ 小括
以上から,他の相違点について検討するまでもなく,本願発明1は,引用発明および引用文献2に記載された技術的事項に基づいて,当業者が容易に想到し得たものではない。
(2)本願発明2ないし5について
本願発明2ないし5も,本願発明1の<相違点3>に係る「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」「マーカ」を「配置するステップ」という構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明および引用文献2記載の技術事項に基づいて,容易に発明できたものとはいえない。
第7 原査定についての判断
令和3年11月16日提出の手続補正書により,補正後の請求項1ないし5は,「メニューを提供するステップ」が「前記マーカの相対的位置は,前記地理的マップ上での前記選択可能なアイテムの相対位置に依存しない」「マーカ」を「配置するステップ」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は,原査定における引用文献AないしD(当審拒絶理由における引用文献2を含む)には記載されておらず,本願優先日前における周知技術でもないので,本願発明1-5は,当業者であっても,原査定における引用文献AないしDに基づいて容易に発明できたものではない。
したがって,原査定を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり,原査定の理由によって,本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
2020-013380