2020-011631
車両ベースのマルチモーダルインターフェース
- 審判番号
- 2020-011631
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-520927外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年08月21日
- 審決日
- 2022年05月10日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 分類
- P18 .537-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 20項目
第1 手続の経緯
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本願は、2015年(平成27年)11月16日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年11月20日 米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
出
第2 原査定の概要
原査定(令和元年2年4月23日付け拒絶査定)の概要は、次のとおりである。
この出願の請求項1,3~9に係る発明は、以下の引用文献A~Cに記載された発明に基いて、請求項2に係る発明は、以下の引用文献A~Eに記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第3 当審拒絶理由の概要
1 当審拒絶理由A
当審が令和3年8月3日付けで通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由A」という。)の概要は次のとおりである。
(1)理由1
この出願の請求項1,3~7に係る発明は、以下の引用文献1~5に記載された発明に基いて、請求項2,9に係る発明は、以下の引用文献1~7に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
(2)理由2
この出願は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
請求項8の「異なるタスクに関連付けられる実行可能なアクションが実行のために使用可能であることをユーザのコンテキストが示すとき」とは、どのような場合(条件)であるのか、不明である。
また、同じく「1つの特定のタスクに関連付けられるアクションを中断できるように構成されている」との記載における「1つの特定のタスク」が、請求項1に記載されている「音楽再生のタスク」又は「異なるタスク」と、どのような関係にあるのかも不明である。
また、請求項9は、請求項8を引用しているため同様に不明である。
2 当審拒絶理由B
当審が令和4年1月6日付けで通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由B」という。)の概要は次のとおりである。
この出願は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
また、この出願は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
請求項1の記載によれば、「前記タスクを中断」することについては、「ユーザのコンテキストが・・・示す」こととは無関係に行われることになる。しかしながら、「ユーザのコンテキストが・・・示す」こととは無関係に「前記タスクを中断」することについては記載も示唆もなく、本願優先日前の技術常識を参酌しても自明とはいえない。よって、請求項1の上記記載は、発明の詳細な説明に記載も示唆もされていない。
また、請求項1の記載は、「異なるタスクに関連付けられる実行可能なアクション」における「関連付け」がどのような「関連付け」であるのか、具体的に記載されていない(あらゆる「関連付け」を含む)ため、「実行可能なアクションが実行のために使用可能」であることと、「前記異なるタスク」が「実施」されることとの関係が不明である。
第4 本願発明
本願請求項1~8に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明8」という。)は、令和4年4月1日に提出された誤訳訂正書により誤訳訂正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定される発明であり、それらのうちの本願発明1は、以下のとおりの発明である(下線は誤訳訂正書により記載が変更された箇所を示す。)。
「【請求項1】モバイルデバイスと車載情報/エンターテインメントシステムとの間の接続を確立することと、前記モバイルデバイスから通信を受信することであって、前記通信が、前記モバイルデバイスによって受信された、音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力に関連付けられ、前記入力が、クエリを含み、音楽再生のタスクを達成することに関連付けられる、受信することと、前記クエリを満たす複数の歌曲をリストすることと、前記第1のモダリティタイプとは異なる第2のモダリティタイプの入力を受信することであって、前記クエリを満たす複数の歌曲から歌曲を選択する前記第2のモダリティタイプの前記入力が、音楽再生の前記タスクを実施することに関連付けられる、受信することと、音楽再生の前記タスクを実施することであって、前記タスクは、前記歌曲を再生することを含む、音楽再生の前記タスクを実施することと、ユーザのコンテキストが異なるタスクに含まれる実行可能なアクションが実行のために使用可能であることを示すとき、音楽再生の前記タスクを実施中に当該タスクを中断し、前記異なるタスクに関連付けられる前記車載情報/エンターテインメントシステムの前記第1及び第2のモダリティタイプとは異なる、タッチを含む第3のモダリティタイプを介して選択可能なオプションを含むユーザインターフェースを提示することと、タッチを含む前記第3のモダリティタイプを介して前記オプションの選択を受信することに応答して、前記異なるタスクを実施することと、を含み、3つの異なるモダリティタイプが、前記モバイルデバイスを介して前記車載情報/エンターテインメントシステムに関与するために使用され、前記3つの異なるモダリティタイプは、前記第1のモダリティタイプ、前記第2のモダリティタイプ、及び、前記第1及び第2のモダリティタイプとは異なる前記第3のモダリティタイプを含み、前記音楽再生の前記タスクを実施することは、前記異なるタスクが実施された後、前記音楽再生の前記タスクが中断されたところから当該タスクを再開することを含む、コンピュータ実装方法。」
また、本願発明2~8は、本願発明1を減縮した発明である。
第5 引用文献の記載、引用発明等
1 引用文献1、引用発明1
(1)当審拒絶理由Aにて引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。
「【0016】以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、無線通信端末として、自動車に搭載される車載型のナビゲーション装置(いわゆる、カーナビゲーション装置)について例示する。また、操作システムとして、音声によりアプリケーションを操作する音声操作システムについて例示する。図1は、本実施の形態に係る音声操作システムの機能的構成を示すブロック図である。音声操作システム1は、サーバ10と、自動車2に搭載されるナビゲーション装置20とを備えて構成され、サーバ10とナビゲーション装置20はインターネット等のネットワーク3を介して相互に通信可能である。【0017】サーバ10は、サーバ通信部11と、音声認識部12と、サーバ記憶部13と、サーバ制御部14とを備えている。サーバ通信部11は、サーバ制御部14の制御の下、ナビゲーション装置20から音声データを受信し、サーバ制御部14に出力する。音声認識部12は、サーバ制御部14の制御の下、サーバ通信部11により受信した音声データに対して音声認識処理(所定処理)を施し、認識結果(サーバ処理結果)をサーバ制御部14に出力する。サーバ記憶部13には、サーバ制御部14の制御の下、ナビゲーション装置20から受信した音声データ及び音声認識部12から出力された認識結果等が記憶される。上記サーバ通信部11は、サーバ制御部14の制御の下、認識結果をナビゲーション装置20に送信する。【0018】ナビゲーション装置20は、位置検出部21と、車速検出部22と、制御部(制御手段)23と、表示部24と、操作部(入力手段)25と、記憶部26と、音声入力部(入力手段)27と、通信部(通信手段)28と、音声再生部29と、スピーカ30とを備えている。位置検出部21は、例えばGPS(Global Positioning System)を利用して現在位置の絶対位置(経度、緯度)を検出し、ジャイロセンサ等を使って現在位置の相対的な方位を検出する。車速検出部22は、自動車2より得られる車速パルスを処理して、自動車2の速度を制御部23に出力する。」
「【0023】制御部23は、ナビゲーション装置20を楽曲再生モード或いはナビゲーションモードで動作させる。楽曲再生モードの場合には、制御部23は、楽曲再生操作用の各種画面を表示させ、ユーザ指示に応じて記憶部26内の楽曲データを再生する。ナビゲーションモードの場合には、制御部23は、位置検出部21により車両の現在地および進行方向を特定し、表示部24に現在地周辺の地図を表示させる。また、目的地が設定された場合には、目的地までの最適経路を計算し、地図中に表示して目的地まで経路を案内する。続きを表示(全16行)【0024】本実施の形態のナビゲーション装置20は、音声により操作するアプリケーションとして、例えば、楽曲再生モード時に楽曲を検索する楽曲検索操作アプリケーションと、周辺の施設を検索する、或いはナビゲーションモード時に目的地として施設を検索する施設検索(周辺検索)操作アプリケーションと、楽曲検索操作アプリケーション及び施設検索操作アプリケーション以外の場合にナビゲーション装置20を音声操作する装置操作アプリケーションとを備えている。【0025】本実施の形態のサーバ10とナビゲーション装置20との通信は、1回の操作に対して1回の通信で終わる場合に限られるものではなく、1回の操作に対して複数回の通信が発生する場合も想定される。具体的な通信の流れを、施設検索操作アプリケーションの動作を例に説明する。【0026】図3は、施設名の決定に至るまで、サーバ10での音声認識が複数回行われる場合の施設検索操作アプリケーションの動作を示すフローチャートである。最初に、ナビゲーション装置20では、制御部23は、ガイド音声の再生又は画面表示を行い、ユーザに発話を促す(ステップS301)。ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれると(ステップS302)、制御部23は、取り込まれた音声データをサーバ10へ送信する(ステップS303)。【0027】サーバ10では、まず、ナビゲーション装置20から送信された音声データを受信すると(ステップS401)、サーバ制御部14は、この音声データに対して音声認識を実行し、文字列へ変換する(ステップS402)。ここで、音声認識対象とする語彙は、施設名に限定することとする。また、音声認識では認識誤りが発生することがあるため、本実施の形態では、認識結果として複数の施設名候補を得て、その候補の中からユーザに選択させることとする。サーバ制御部14は、認識結果である施設名候補のリストをナビゲーション装置20へ送信する(ステップS403)。【0028】ナビゲーション装置20では、施設名候補のリストをサーバ10から受信すると(ステップS304)、制御部23は、施設名候補のリストを画面へ表示し(ステップS305)、ガイド音声を再生し、ユーザに施設名候補のリストから希望する施設名を選択するように促す(ステップS306)。この選択も、音声認識で行うこととするが、タッチパネル等を用いた手操作で行ってもよい。また、画面にキャンセルボタン等を表示し、ユーザに訂正させる手段を用意してもよい。ユーザが発話した音声が取り込まれると(ステップS307)、制御部23は、取り込まれた音声データをサーバ10へ送信する(ステップS308)。」
「【0069】また、上記実施の形態では、図1に記載したナビゲーション装置の構成を前提にしていたが、図1の構成でなくてもよい。例えば、通信部は、ナビゲーション装置に備わっている必要は無く、携帯電話に備わっていてもよい。携帯電話に通信部を置く場合には、ナビゲーション装置と携帯電話の間の通信を、広く知られているUSBケーブルによる有線での通信や、Bluetooth(登録商標)による無線での通信によって実現し、ナビゲーション装置から携帯電話の通信機能を制御するようにすればよい。また、携帯電話で実行する機能は、通信部だけではなく、他のナビゲーション装置の構成要素の機能も携帯電話上で実行する構成でもよい。とくに、近年市場に広まっている高機能携帯電話(スマートフォン)を用いる場合には、スマートフォンの高い計算処理性能を生かして、ナビゲーションの機能の一部をスマートフォン上で実行してもよい。」
「【図1】[図:0001384622000001.jpg]」
(2)引用文献1の段落【0024】には、「ナビゲーション装置20」が「施設検索(周辺検索)操作アプリケーション」を備えることが記載され、段落【0025】~【0028】には、「施設検索操作アプリケーションの動作」について記載されており、当該動作は、「ナビゲーション装置20」に実装された方法であるといえる。この点も踏まえると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
「音声操作システム1が、サーバ10と、自動車2に搭載されるナビゲーション装置20とを備えて構成され、(【0016】)ナビゲーション装置20は、表示部24と、操作部(入力手段)25と、音声入力部(入力手段)27と、通信部(通信手段)28と、音声再生部29と、スピーカ30とを備え、(【0018】)ナビゲーション装置20を楽曲再生モード或いはナビゲーションモードで動作させ、楽曲再生モードの場合には、ユーザ指示に応じて楽曲データを再生し、(【0023】)ナビゲーション装置20は、音声により操作するアプリケーションとして、楽曲再生モード時に楽曲を検索する楽曲検索操作アプリケーションと、ナビゲーションモード時に目的地として施設を検索する施設検索(周辺検索)操作アプリケーションとを備え、(【0024】)施設検索操作アプリケーションの動作では、ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれると、取り込まれた音声データをサーバ10へ送信し、(【0026】)サーバ10では、ナビゲーション装置20から送信された音声データを受信すると、この音声データに対して音声認識を実行し、認識結果として複数の施設名候補を得て、認識結果である施設名候補のリストをナビゲーション装置20へ送信し、(【0027】)ナビゲーション装置20では、施設名候補のリストをサーバ10から受信すると、施設名候補のリストを画面へ表示し、ユーザに施設名候補のリストから希望する施設名を選択するように促し、この選択は、タッチパネル等を用いた手操作で行ってもよく、(【0028】)通信部は、ナビゲーション装置に備わっている必要は無く、携帯電話に備わっていてもよく、携帯電話に通信部を置く場合には、ナビゲーション装置と携帯電話の間の通信を、有線での通信や、無線での通信によって実現し、ナビゲーション装置から携帯電話の通信機能を制御するようにすればよく、また、携帯電話で実行する機能は、通信部だけではなく、他のナビゲーション装置の構成要素の機能も携帯電話上で実行する構成でもよい、(【0069】)ナビゲーション装置20に実装された方法。」
2 引用文献2、引用発明2
当審拒絶理由Aにて引用された引用文献2には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「携帯端末装置10aと、車載装置20と、音声認識サーバ装置30とから構成される音声作動システム1aであって、(【0049】)携帯端末装置14は、音声送信部14aaおよび認識結果受信部14abを備え、(【0050】)音声送信部14aaは、マイク11から入力された音声波形を通信部16経由で音声認識サーバ装置30へ向けて送信する処理を行い、(【0051】)認識結果受信部14abは、音声認識サーバ装置30による音声認識結果を通信部16経由で受け取り、受け取った認識結果(音声認識結果)を認識結果送信部14bへ出力する処理を行い、(【0052】)携帯端末装置10aへ、マイク11経由で音声入力がなされると、音声送信部14aaは、入力された音声波形を音声認識サーバ装置30へ向けて送信し、(【0054】)かかる音声波形を受信した音声認識サーバ装置30は、音声認識処理を実行し、認識結果(音声認識結果)を携帯端末装置10aへ向けて送信し、そして、携帯端末装置10aの認識結果受信部14abは、音声認識サーバ装置30から受け取った認識結果を認識結果送信部14bへ出力して、つづいて、携帯端末装置10a/車載装置20間の通信が行われる、(【0055】)音声作動システム1a。」
3 周知技術1
(1)当審拒絶理由Aにて引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。
「[0055] FIG. 4 illustrates an exemplary embodiment of a process for alerting a user to a traffic incident on a route. In some embodiments, some of the following steps could be accomplished by OBU on motor vehicle 102. In other embodiments, some of the following steps could be accomplished by service provider 150. In addition, in other embodiments, some of the steps could be performed by other components of motor vehicle 102. For purposes of clarity, navigation system 100 may be used to refer collectively to OBU and/or service provider 150. In other words, steps performed by navigation system 100 may be performed by either OBU or service provider 150 in the following embodiments. It will be understood that in other embodiments one or more of the following steps may be optional.[0056] In some embodiments, navigation system 100 may be used to perform a process 400 for alerting a user to a traffic incident on a predictive route. During step 402, navigation system 100 may determine a predictive route for the motor vehicle, as described above. In some cases, this step may be performed by OBU on motor vehicle 102. For example, in some cases, motor vehicle information obtained from one or more sensors may be used to determine the predictive route of motor vehicle 102. In other cases, a user may input a desired destination into interface 114 to determine the predictive route. In other embodiments, any other type of information associated with the future location and/or heading of motor vehicle 102 may be used to determine the predictive route in step 402.[0057] Next, during step 404, navigation system 100 may determine whether a traffic incident exists on the predictive route. In some embodiments, navigation system 100 may receive traffic information from a service provider. Navigation system 100 may use the received traffic information to determine whether any portion of a roadway or roadway segment associated with the predictive route includes at least one traffic incident. If, at step 404, no traffic incident is determined to be on the predictive route, then the process may return to step 402 and end or repeat. If, however, at step 404 a traffic incident is determined to be on the predictive route, then the process alerts a user to the traffic incident at step 406. During step 406, navigation system 100 may provide a visual and/or audio signal to alert the user to a traffic incident on the predictive route.[0058] In an exemplary embodiment, navigation system 100 may provide an alert to a user about any traffic information affecting the predictive route. For example, in situations where one or more roadways along a predictive route are congested, navigation system 100 may provide an alert to the user that the calculated travel time on the predictive route will be increased accordingly. With this arrangement, a user may be alerted to traffic incidents or other traffic information on the predictive route that will affect the travel of motor vehicle 102.[0059] In different embodiments, navigation system 100 may provide alerts to the user of any roadway information affecting the predictive route. For example, roadway information may include, but is not limited to: traffic information, weather information, carpool lane information, energy consumption information, intersection information, road closure or construction information, as well as any other kind of information that may affect a travel route between two geographic locations.[0060] FIGS. 5 and 6 illustrate exemplary embodiments of alerts that may be displayed to a user. Referring now to FIG. 5, a traffic alert 510 may be displayed on map portion 300 associated with display screen 240 of interface 114 on motor vehicle 102. In this embodiment, a traffic incident 500 is located on a portion of roadway along predictive route 312 on map portion 300. As shown in FIG. 5, traffic incident 500 may be represented by a graphical icon on map portion 300 of display screen 240. In some embodiments, traffic alert 510 may present incident information to the user, including text and/or graphics. In an exemplary embodiment, traffic alert 510 may be represented by a pop-up box or icon. In some cases, traffic alert 510 may further include text that describes the incident information. In this embodiment, traffic alert 510 includes a header 512 that identifies the type of alert, as well as detailed incident information 514 that may describe the location and/or type of disruption on the travel route.[0061] In some embodiments, traffic alert 510 may present options to the user to take in response to the traffic incident. As shown in FIG. 5, in an exemplary embodiment, traffic alert 510 may include a dismiss option 516 and/or a suggest reroute option 518 to the user. The user may select dismiss option 516 to ignore or take no response to traffic incident 500 that prompted traffic alert 510. Alternatively, the user may select suggest reroute option 518 to request that navigation system 100 calculate an alternative route around traffic incident 500. In some cases, a user may select one of dismiss option 516 and suggest reroute option 518 using an input device, including, buttons 242 and/or switches 246. In other cases, a user may make a selection using a touch screen associated with interface 114.[0062] In some embodiments, a traffic alert may be displayed on an interface associated with another component or system of motor vehicle 102. In an exemplary embodiment, a traffic alert may be configured to be displayed on a multi-function unit that is configured to communicate or control an audio system, a climate control system and/or a navigation system. In one embodiment, a traffic alert may interrupt a display screen associated with another system via a pop up or overlay. Referring now to FIG. 6, a traffic alert 610 may be displayed on entertainment portion 600 associated with display screen 240 of interface 114 on motor vehicle 102.」
(当審訳: [0055]図4は、経路上の交通事象をユーザに警告するための方法の例示的な実施形態を示す図である。いくつかの実施形態では、以下のステップのいくつかは、自動車102のOBUによって遂行され得る。他の実施形態では、以下のステップのいくつかは、サービスプロバイダ150によって遂行され得る。加えて、他の実施形態では、ステップのうちのいくつかは、自動車102の他の構成要素により遂行され得る。明確にするために、ナビゲーションシステム100は、OBU及び/又はサービスプロバイダ150を集合的に指すために使用することができる。換言すれば、以下の実施の形態において、ナビゲーションシステム100によって実行されるステップは、車載器又はサービスプロバイダ150のいずれによって実行されてもよい。他の実施形態では、以下のステップの一つ以上は任意であってもよいことが理解されるであろう。
[0056]いくつかの実施形態において、ナビゲーションシステム100は、予測経路上の交通事象をユーザに警告するための方法400を実行するために使用することができる。ステップ402において、ナビゲーションシステム100は、自動車のための予測経路を上述したように決定してもよい。ある場合では、このステップは、自動車102のOBUによって実行されてもよい。例えば、ある場合では、1つ以上のセンサから得られた自動車の情報は、自動車102の予測経路を決定するために使用されてもよい。他の場合では、ユーザは、予測経路を決定するために、インタフェース114に所望の目的地を入力してもよい。他の実施形態では、将来の位置及び/又は自動車102の進行方向に関連する任意の他のタイプの情報が、ステップ402において予測経路を決定するために使用されてもよい。
[0057]次に、ステップ404において、ナビゲーションシステム100は、予測経路上の交通事象が存在するかどうかを決定してもよい。いくつかの実施形態において、ナビゲーションシステム100は、サービス・プロバイダから交通情報を受信してもよい。ナビゲーションシステム100は、予測経路に関連する道路または道路セグメントのいずれかの部分が、少なくとも1つの交通事象を含むかどうかを決定するために、受信された交通情報を使用してもよい。ステップ404において、交通事象が予測経路上に存在すると判定されなかった場合、プロセスはステップ402に戻り、終了又は繰り返してもよい。しかしながら、ステップ404において、交通事象が予測経路上に存在すると判定された場合、処理は、ステップ406で交通事象をユーザに警告する。ステップ406において、ナビゲーションシステム100は、予測経路上の交通事象をユーザに警告するために視覚及び/又は音声信号を提供してもよい。
[0058]例示的な実施形態において、ナビゲーションシステム100は、予測経路に影響する交通情報についてユーザに警告を提供することができる。例えば、予測経路に沿った1つ又はそれ以上の道路が混雑している状況では、ナビゲーションシステム100は、予測経路上の計算された走行時間が増加するだろうという警告をユーザに提供してもよい。これにより、ユーザには、自動車102の走行に影響するであろう予測経路上の交通事象やその他の交通情報が警告され得る。
[0059]異なる実施形態では、ナビゲーションシステム100は、予測経路に影響を与える任意の道路情報についてのユーザへの警告を提供してもよい。例えば、道路情報は、限定されないものの、交通情報、気象情報、カープールレーンの情報、エネルギー消費情報、交差点情報、道路閉鎖又は工事情報を、2つの地理的位置間の移動経路に影響を与え得る任意の他の種類の情報と同様に、含んでいてもよい。
[0060]図5および図6はユーザに表示される警告の例示的な実施形態を示す。ここで図5を参照すると、交通警告510は、自動車102のインターフェース114の表示画面240に関連付けられた地図部分300に表示されてもよい。この実施形態では、交通事象500は、地図部300の予測経路312に沿った道路部分の上に位置している。図5に示すように、交通事象500は、表示画面240の地図部分300上のグラフィカルアイコンによって表されてもよい。いくつかの実施形態において、警告510は、テキスト及び/又はグラフィックスを含む事象情報をユーザに提示してもよい。例示的な実施形態では、交通警告510は、ポップアップボックス又はアイコンによって表現されてもよい。ある場合では、交通警告510は、事象情報を記述するテキストを含んでいてもよい。この実施形態では、警告510は、走行経路上の障害の位置及び/又はタイプを記述し得る詳細な事象情報514とともに、警告のタイプを識別するヘッダ512を含む。
[0061]いくつかの実施形態では、交通警告510は、交通事象に応答してユーザが取るオプションを提示してもよい。図5に示すように、例示的な実施形態では、交通警告510は、却下オプション516及び/又はユーザへの経路変更提案オプション518を含んでいてもよい。ユーザは無視するために却下オプション516を選択してもよく、又はトラフィック警報510を引き起こした交通事象500に応答しなくてもよい。代替的に、ユーザは、ナビゲーションシステム100が交通事象500を迂回する代替経路を計算することを要求するための、経路変更提案オプション518を選択してもよい。場合によっては、ユーザは、ボタン242及び/又はスイッチ246を含む、入力装置を用いて、却下オプション516及び経路変更提案オプション518の1つを選択してもよい。他の場合では、ユーザはインタフェース114に関連付けられたタッチスクリーンを使用して選択を行ってもよい。
[0062]いくつかの実施形態において、交通警告は、自動車102の他の構成要素又はシステムに関連するインタフェース上で表示されてもよい。例示的な実施形態では、交通警告は、オーディオシステム、環境制御システム及び/又はナビゲーションシステムと通信又は制御するように構成された多機能ユニット上に表示されるように構成されてもよい。一実施形態では、警告は、ポップアップ又はオーバレイを介して他のシステムと関連付けられた表示画面を中断してもよい。ここで図6を参照すると、交通警告610は、自動車102のインターフェース114の表示画面240と関連付けられたエンターテインメント部分600上に表示されてもよい。)
(図5)
「[図:0001384622000002.jpg]」
(2)上記(1)から、引用文献3には、次の事項(以下、「引用文献3記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「ナビゲーションシステム100が実行する、予測経路上の交通事象をユーザに警告するための方法400であって、ナビゲーションシステム100が、自動車のための予測経路を決定するステップであって、自動車102のOBUによって実行されてもよい、ステップと、ナビゲーションシステム100が、予測経路上の交通事象が存在するかどうかを決定するステップと、交通事象が予測経路上に存在すると判定された場合、処理は、交通事象をユーザに警告するステップと、を含み、交通警告510は、交通事象に応答してユーザが取るオプションを提示してもよく、ユーザへの経路変更提案オプション518を含んでいてもよく、ユーザは、ナビゲーションシステム100が交通事象500を迂回する代替経路を計算することを要求するための、経路変更提案オプション518を選択してもよく、ユーザはインタフェース114に関連付けられたタッチスクリーンを使用して選択を行ってもよく、交通警告は、オーディオシステム及び/又はナビゲーションシステムと通信又は制御するように構成された多機能ユニット上に表示されるように構成されてもよく、警告は、ポップアップ又はオーバレイを介して他のシステムと関連付けられた表示画面を中断してもよく、自動車102のインターフェース114の表示画面240と関連付けられたエンターテインメント部分600上に表示されてもよい、方法。」
(3)当審拒絶理由Aにて引用された引用文献4には、次の事項(以下、「引用文献4記載事項」という。)が記載されていると認められる。
「走行中の自動車11に搭載されている車両用ナビゲーション装置31のCPU55は、ディスプレイ43の画面43a上に、自動車11の現在位置を含む地域の地図43bを表示し、(【0060】)1つ又は複数の事故多発位置情報TAIを受信すると、(【0067】)自動車11の走行速度が一定速度以上である場合には、ディスプレイ43に報知表示43gを表示し、(【0070】)ユーザーが画面上において、ボタン43dに触れ、タッチスイッチ41を入力させるか、キースイッチ42を操作すると、画面がディスプレイ43に表示され、そして、ボタンが選択されると、情報記憶装置35に新しいレベル情報データが記憶される(【0074】)こと。」
(4)引用文献3記載事項の
折りたたみ中(クリックで表示)
「交通警告510は、交通事象に応答してユーザが取るオプションを提示してもよく、ユーザへの経路変更提案オプション518を含んでいてもよく、ユーザは、ナビゲーションシステム100が交通事象500を迂回する代替経路を計算することを要求するための、経路変更提案オプション518を選択してもよく、ユーザはインタフェース114に関連付けられたタッチスクリーンを使用して選択を行ってもよく」
との構成において、「タッチスクリーンを使用して」、「経路変更提案オプション518を選択」することは、「ナビゲーションシステム100が交通事象500を迂回する代替経路を計算する」とのタスクに関連付けられる選択可能なオプションを含む提示されたユーザインターフェースに対するタッチを含むモダリティタイプを介したオプションの選択であり、それを受信することに応答して、「ナビゲーションシステム100が交通事象500を迂回する代替経路を計算する」とのタスクが実施されるといえる。
また、同じく
「交通警告は、オーディオシステム及び/又はナビゲーションシステムと通信又は制御するように構成された多機能ユニット上に表示されるように構成されてもよく、警告は、ポップアップ又はオーバレイを介して他のシステムと関連付けられた表示画面を中断してもよく、自動車102のインターフェース114の表示画面240と関連付けられたエンターテインメント部分600上に表示されてもよい」
との構成において、「交通警告」を表示することは、「他のシステムと関連付けられた表示画面」を表示するタスクの実施中に行われるといえる。
(5)引用文献4記載事項は、「ディスプレイ43の画面43a上に、自動車11の現在位置を含む地域の地図43bを表示」するタスクの実施中に、「ユーザーが画面上において、ボタン43dに触れ」ることが可能な「報知表示43g」を「ディスプレイ43」に「表示」するものであるといえる。
また、ここで、「表示」された「報知表示43g」の「ボタン43dに触れ」ることは、引用文献4記載事項の「タッチスイッチ41を入力させるか、キースイッチ42を操作すると、画面がディスプレイ43に表示され」る処理を実行するタスクに関連付けられる選択可能なオプションを含む提示されたユーザインターフェースに対するタッチを含むモダリティタイプを介したオプションの選択であり、それを受信することに応答して、当該処理を実行するタスクが実施されるといえる。
(6)上記(4)、(5)を踏まえると、引用文献3記載事項及び引用文献4記載事項は次の事項である点で共通しているといえ、当該事項は周知技術である(以下、「周知技術1」という。)。
「車載システムにおいて、特定のタスクの実施中に、異なるタスクに関連付けられるタッチを含むモダリティタイプを介して選択可能なオプションを含むユーザインターフェースを提示し、前記特定のモダリティタイプを介して前記オプションの選択を受信することに応答して、前記異なるタスクを実施すること。」
4 周知技術2
当審拒絶理由Aにて引用された引用文献5には、
「車載表示システム1において、ユーザの音声を取得し、その音声を示す音声データをサーバ7に送信すること(【0028】)、「楽曲の検索結果」のリストを表示し、表示された検索結果のリストの項目の一つを選択することで、当該項目の楽曲をオーディオ機能の再生対象にすることができること(【0034】)、車載表示システム1はメインディスプレイ31を備え、メインディスプレイ31は、タッチパネル機能を備えていること(【0047】)、ユーザは、ホイールボタン33aを回転することで、リストの項目のいずれかをカーソルLCで仮選択し、そして、ホイールボタン33aを押圧することで、カーソルLCで仮選択した項目の選択を確定すること(【0092】)、及び、ユーザが、楽曲に係る検索結果のリストLの項目の一つを選択した場合は、オーディオ制御部21eが、当該項目の楽曲をオーディオ機能の再生対象に設定し、以降、オーディオ部24が、この楽曲を再生すること(【0102】)」
が記載されていると認められる。
ここで、選択を確定するためのホイールボタン33aの回転や押圧による操作は、ユーザの音声を取得すること及びタッチパネル機能、すなわち「音声通信」を含むモダリティタイプ及び「タッチ」を含むモダリティタイプのいずれとも異なるモダリティタイプであって、このように、車載システムが備える3つのモダリティタイプのうちの当該異なるモダリティタイプを音楽再生のタスクに関連付けることは周知技術である(以下、「周知技術2」という。)。
5 周知技術3
当審拒絶理由Aにて引用された引用文献6には、車載機器を制御するコントローラ(control apparatus)として、押しボタン(a push button)、タッチボタン(a touch button)、ホイールボタン(a wheel button)、ジョグとシャトルボタン(a jog and shuttle button)が例示されている(図13及び段落[0130]を参照)。
また、同じく引用文献7には、「図3に示すように、本例の入力デバイス10は、第1入力デバイスとしてファンクションスイッチ101と、第2入力デバイスとしてジョグダイアル102とを少なくとも有し、さらにトップメニュスイッチ1031及びバックスイッチ1032とを含む階層操作スイッチ103とを有している。特に限定されないが、本例では図2に示すようにステアリング上に配置される。」(段落【0013】)との記載がある。
このように、車載機器を制御するコントローラとして、ジョグダイヤルは周知技術である(以下、「周知技術3」という。)。
6 引用文献A
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献Aには、図面とともに次の事項が記載されている。
「FIELD OF THE INVENTIONThis application relates to gesture and voice recognition systems and more particularly to gesture and voice command recognition in a vehicle.」(1欄5~9行)
(当審訳: 発明の分野
本出願は、ジェスチャ及び音声認識システムに関し、特に、車両におけるジェスチャ及び音声コマンドの認識に関する。)
「FIG. 1 illustrates an exemplary operating environment 100 for various embodiments. Operating environment 100 may include an in-vehicle communications system, one example of such a system is an in-vehicle hands free telephone (HFT) controller 113 which will be used as an example herein for ease of discussion. The operating environment 100 may also include a wireless mobile communication device (MCD) 102, a communication link 105 for communications between the in-vehicle system 112 and a network 120, a short-range communication link 109 for communication between the in-vehicle system 112 and wireless mobile communication device 102, a wireless networking communication link 107 between wireless mobile communication device 102 and network 120, and a processing device, such as a server 122 connected to network 120. The communication links described herein can directly or indirectly connect these devices. The network 120 can be a wireless communication network such as a cellular network comprised of multiple base stations, controllers, and a core network that typically includes multiple switching entities and gateways, for example.The vehicle 112 can include a camera 136, a microphone 138, a voice recognition (VR) module 132 and/or a gesture recognition (GR) module 134. The camera 136 and/or microphone can be in the vehicle 112 or can be in the MCD 102 (not shown), for example. In an embodiment the camera 136 can be any optical sensing device, for example, a sensor that captures signals from within the vehicle, e.g., a time of flight camera, an infrared sensor, a traditional camera, CMOS type sensor cameras, etc. The camera 136 is positioned to receive signals from a user such as hand signals from a driver or passenger. In various embodiments, the signals received by the camera 136 represent gestures by a driver/passenger. The camera 136 can include multiple cameras 136 positioned to receive signals from various positions in the vehicle, e.g., driver seat, front passenger seat, second row seats, etc. Alternatively a single camera can be used which is focused on one position, e.g., the driver, has a wide field of view and can receive signals from more than one occupant of the vehicle, or can change its field of view to receive signals from different occupant positions. In another embodiment, the camera 136 is positioned in the MCD 102, e.g., a camera incorporated into a smart phone, and the camera can be positioned to capture the gestures by the occupant. For example, the camera 136 can be mounted so that it faces the driver and can capture gestures by the driver. The camera 136 may be positioned in the cabin or pointing toward the cabin and can be mounted on the ceiling, headrest, dashboard or other locations in/on the vehicle 112 or MCD 102.The vehicle can include a microphone 138 that receives audio signals from inside the vehicle. In an embodiment the microphone can be positioned such that it is more sensitive to sound emanating from a particular position, e.g., the position of the driver, than other positions, e.g., other occupants. The microphone 138 can be standard microphone that is incorporated into a vehicle or can be a microphone incorporated into a MCD 102. The microphone 138 can be mounted so that it receives voice signals from the driver. For example, the microphone 138 may be positioned in the cabin or pointing toward the cabin and can be mounted on the ceiling, headrest, dashboard or other locations in/on the vehicle 112 or MCD 102.」(2欄8行~3欄3行)
(当審訳: 図1は、様々な実施形態のための例示的な動作環境100を示す。動作環境100は、車載通信システムを含むことができるが、そのようなシステムの一例は、説明を簡単にするためにここで例として使用することができる車内ハンズフリー電話(HFT)コントローラ113である。また、動作環境100は、無線モバイル通信デバイス(MCD)102、車載システム112とネットワーク120との間の通信のための通信リンク105、車載システム112とワイヤレスモバイル通信デバイス102との間の通信のための近距離通信リンク109、無線通信装置102とネットワーク120との間の無線ネットワーク通信リンク107、及び、ネットワーク120に接続されたサーバ122のような処理装置を含むことができる。ここに記述される通信リンクは、直接的又は間接的にこれらの装置を接続することができる。ネットワーク120は、複数の基地局、コントローラ、ならびに一般に複数のスイッチングエンティティ及びゲートウェイを有するコアネットワークと、例えばセルラーネットワークのような無線通信ネットワークとすることができる。
車両112は、カメラ136、マイク138、音声認識(VR)モジュール132及び/又はジェスチャー認識(GR)モジュール134を含むことができる。カメラ136及び/又はマイクロフォンは、車両112内に存在し得るか、又はMCD102(図示せず)に存在し得る。本実施形態のカメラ136は、任意の光検出装置、例えば車両内からの信号を捕捉するセンサ、たとえば、飛行時間カメラ、赤外線センサ、カメラ、CMOSセンサカメラ等を挙げることができる。カメラ136は、運転手や同乗者の手信号などのユーザから信号を受信するように配置されている。様々な実施形態では、カメラ136によって受信された信号は、運転者/同乗者によるジェスチャを表す。カメラ136は、車両内の様々な位置、例えば、運転席シート、助手席シート、2列目シート等からの信号を受信するように配置された複数のカメラ136を含むことができ、あるいは単一のカメラは、1つの位置、例えばドライバ上にフォーカスされ、広い視野を有し、車両の複数の乗員から信号を受信することができ、又は異なる乗員位置から信号を受信するためにその視野を変更するのに使用することができる。別の実施形態では、カメラ136は、コンピューティング装置102、例えば、スマートフォンに組み込まれたカメラであり、カメラは、乗員によってジェスチャを捕捉するように配置することができる。例えば、カメラ136は、運転者の方を向いており、運転者によるジェスチャを取り込むことができるように取り付けることができる。カメラ136は、車室内にあるか車室の方向に向いていることができ、天井、ヘッドレスト、ダッシュボード、若しくは、車両112又はMCD102内/上の他の場所に取り付けることができる。
車両は、車両内部からの音声信号を受信するマイクロフォン138を含むことができる。一実施形態では、マイクロフォンは、特定の位置、例えば、運転者の位置から発生する音に対して、他の位置、例えば、他の乗員よりも敏感であるように配置することができる。マイクロフォン138は、車両に組み込まれた標準的なマイクロフォンであってもよいし、コンピューティング装置102に組み込まれたマイクロフォンであってもよい。マイクロフォン138は、運転者からの音声信号を受信するように取り付けられ得る。例えば、マイクロフォン138は、車室内にあるか車室の方向に向いていることができ、天井、ヘッドレスト、ダッシュボード、若しくは、車両112又はMCD102内/上の他の場所に取り付けられ得る。)
「In-vehicle system 112 may send information to wireless mobile communication device 102. Wireless mobile communication device 102 may send information to in-vehicle system 112 via short-range communication link 109. Wireless mobile communication device 102 may store information received from in-vehicle system 112, and/or may provide the information (such as voice and/or gesture signals) to a remote processing device, such as, for example, server 122, via network 120. Remote server 122 can include a communications unit 126 to connect to the network 120, for example, a memory/storage unit 124 and a processor 128.」(4欄29~39行)
(当審訳: 車載システム112は、無線携帯通信装置102に情報を送信することができる。無線携帯通信装置102は、短距離通信リンク109を介して車載システム112に情報を送信することができる。無線携帯通信装置102は、車載システム112から受信した情報を記憶し、及び/又は、情報(音声及び/又はジェスチャ信号など)を、ネットワーク120を介して例えばサーバ122のような遠隔処理装置に提供することができる。リモートサーバ122は、例えば、メモリ/記憶装置124及びプロセッサ128をネットワーク120に接続するための通信ユニット126を含むことができる。)
「In an embodiment, the user, e.g., a vehicle driver or passenger, interacts 202 with the gesture recognition (GR) module 134 independently of the voice recognition module 136. In this embodiment, the gesture recognition module 134 enables the driver to enter into different modes, such as, navigation, hands-free calling, music search, etc.In another embodiment, the driver (or passenger) interacts 204 with the voice recognition (VR) module 136 independently of the gesture recognition module 134. In this embodiment the user may, for example, say a command which takes the voice recognition system into a particular mode or context, such as, navigation, web search, hands-free calling, music search, etc. The system may require the pressing of a talk switch or some other method of waking up/activating the voice recognition module 132 and/or microphone 138 (together the voice recognition system). In some embodiments, the voice recognition system supports an open microphone in which the system wakes-up when the user uses a specific word.」(4欄59行~5欄10行)
(当審訳: 一実施形態において、ユーザ、例えば、自動車運転者又は同乗者は、音声認識モジュール136とは独立してジェスチャ認識(GR)モジュール134と相互作用202する。この実施形態では、ジェスチャ認識モジュール134は、運転者に、例えばナビゲーション、ハンズフリー通話、音楽検索などの、異なるモードに入ることを可能にする。
別の実施形態では、運転者(又は同乗者)が、ジェスチャー認識モジュール134とは独立して音声認識(VR)モジュール136と相互作用204する。この実施形態では、ユーザは、例えば、ナビゲーション、ウェブ検索、ハンズフリー通話、音楽検索等の、音声認識システムを特定のモード又はコンテキストに入らせるコマンドを言ってもよい。システムは、トークスイッチを押すこと、又は音声認識モジュール132及び/又はマイクロフォン138(共に音声認識システム)を目覚めさせる/作動させる他の方法を必要とし得る。いくつかの実施形態では、音声認識システムは、ユーザが特定の単語を使用するときにシステムがウェイクアップするオープンマイクロフォンをサポートする。)
「In another embodiment, the driver (or passenger) interacts 208 with the voice recognition (VR) module 136 to trigger the gesture recognition module 134. In one example of this embodiment the user may speak a trigger word or phrase, e.g., "music." The system can then go into a music mode and the user can scroll through album covers displayed in a vehicle's display device by performing a gesture interpreted to mean "scroll." In an alternate embodiment, a voice prompt (informative or confirmative) may occur before enabling the gesture recognition system.」(5欄24~33行)
(当審訳: 別の実施形態では、運転者(又は同乗者)が、ジェスチャ認識モジュール134をトリガするために、音声認識(VR)モジュール136と相互作用する208。この実施形態の1つの例では、ユーザは、起動する語又は句、例えば、「音楽」と話してもよい。すると、システムは音楽モードに入ることができ、ユーザは、「スクロール」を意味すると解釈されるジェスチャを実行することにより、車両の表示装置に表示されているアルバムカバーを、スクロールすることができる。別の実施形態では、ジェスチャ認識システムを使用可能にする前に音声プロンプト(情報的に又は確認的に)が発生してもよい。)
「In an embodiment, the gesture score and voice scores may be weighted. , the system and method may use trained action units that are capable of defining the relationship itself. Ideally, a learning system will choose between the two modalities, or choose combining them, as well as combining other modalities such as touch.」(6欄4~9行)
(当審訳:別一実施形態では、ジェスチャスコア及び音声スコアが重み付けされてもよい。代替として、システムおよび方法は、その関係自体を定義することができる訓練された動作単位を使用してもよい。理想的には、学習システムは、2つのモダリティの間で、又はそれらを組み合わせることを、タッチのような他のモダリティを組み合わせることと同様に、選択するだろう。)
(図1)「
[図:0001384622000003.jpg]
」
上記記載から、引用文献Aには、次の発明が記載されていると認められる。
「動作環境100が、無線モバイル通信デバイス(MCD)102、車載システム112とネットワーク120との間の通信のための通信リンク105、車載システム112とワイヤレスモバイル通信デバイス102との間の通信のための近距離通信リンク109、無線通信装置102とネットワーク120との間の無線ネットワーク通信リンク107、及び、ネットワーク120に接続されたサーバ122のような処理装置を含み、車両112は、カメラ136、マイク138、音声認識(VR)モジュール132及び/又はジェスチャー認識(GR)モジュール134を含み、カメラ136及び/又はマイクロフォンはMCD102に存在し、カメラ136によって受信された信号は、運転者/同乗者によるジェスチャを表し、マイクロフォン138は、運転者からの音声信号を受信するように取り付けられ、車載システム112は、無線携帯通信装置102に情報を送信することができ、無線携帯通信装置102は、短距離通信リンク109を介して車載システム112に情報を送信することができる、ジェスチャ及び音声認識システムの方法であって、ユーザ、例えば、自動車運転者又は同乗者は、音声認識モジュール136とは独立してジェスチャ認識(GR)モジュール134と相互作用202し、ジェスチャ認識モジュール134は、運転者に、例えばナビゲーション、ハンズフリー通話、音楽検索などの、異なるモードに入ることを可能にし、運転者(又は同乗者)が、ジェスチャー認識モジュール134とは独立して音声認識(VR)モジュール136と相互作用204し、ユーザは、例えば、ナビゲーション、ウェブ検索、ハンズフリー通話、音楽検索等の、音声認識システムを特定のモード又はコンテキストに入らせるコマンドを言ってもよく、運転者(又は同乗者)が、ジェスチャ認識モジュール134をトリガするために、音声認識(VR)モジュール136と相互作用し、ユーザは、起動する語又は句、例えば、「音楽」と話すと、システムは音楽モードに入ることができ、ユーザは、「スクロール」を意味すると解釈されるジェスチャを実行することにより、車両の表示装置に表示されているアルバムカバーを、スクロールすることができ、ジェスチャスコア及び音声スコアが重み付けされ、代替として、2つのモダリティに対してタッチのような他のモダリティを組み合わせる、方法。」
第6 当審拒絶理由Aの理由1について(引用発明1との対比・判断)
1 本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明1とを対比すると、以下のことがいえる。
(ア)引用発明1の「自動車2に搭載されるナビゲーション装置20」は、「通信部(通信手段)28」を備えるものであるが、「通信部は、ナビゲーション装置に備わっている必要は無く、携帯電話に備わっていてもよく、携帯電話に通信部を置く場合には、ナビゲーション装置と携帯電話の間の通信を、有線での通信や、無線での通信によって実現」してもよいものである。
したがって、「ナビゲーション装置20」の「通信部(通信手段)28」が「携帯電話に備わって」いるものとした場合は、「ナビゲーション装置20」と「携帯電話」との間で「有線」又は「無線」による接続が確立されるものとなり、ここで、「携帯電話」は、本願発明1の「モバイルデバイス」に相当する。
また、引用発明1の「ナビゲーション装置20」は、「楽曲再生モード或いはナビゲーションモードで動作させ」るものであるから、本願発明1の「車載情報/エンターテインメントシステム」に相当する。
以上のことから、本願発明1と引用発明1とは、
「モバイルデバイスと車載情報/エンターテインメントシステムとの間の接続を確立すること」
を含む点で一致している。
(イ)引用発明1の
「ナビゲーション装置20は、音声により操作するアプリケーションとして、楽曲再生モード時に楽曲を検索する楽曲検索操作アプリケーションと、ナビゲーションモード時に目的地として施設を検索する施設検索(周辺検索)操作アプリケーションとを備え、施設検索操作アプリケーションの動作では、ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれると、取り込まれた音声データをサーバ10へ送信し、サーバ10では、ナビゲーション装置20から送信された音声データを受信すると、この音声データに対して音声認識を実行し、認識結果として複数の施設名候補を得て、認識結果である施設名候補のリストをナビゲーション装置20へ送信し、ナビゲーション装置20では、施設名候補のリストをサーバ10から受信すると、施設名候補のリストを画面へ表示し、ユーザに施設名候補のリストから希望する施設名を選択するように促し、この選択は、タッチパネル等を用いた手操作で行ってもよ」い
との構成において、「楽曲再生モード時に楽曲を検索する楽曲検索操作アプリケーション」の動作では、「施設検索操作アプリケーション」と同様に「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれ」ることが明らかであり、また、「ユーザが発話した音声」には検索条件となる「クエリ」が含まれること、及び、「認識結果」として複数の楽曲名候補を得て、楽曲名候補のリストを「ナビゲーション装置20」へ送信し、「ナビゲーション装置20」では、楽曲名候補のリストを「画面へ表示」し、「ユーザ」に楽曲名候補のリストから希望する楽曲名を「タッチパネル等を用いた手操作」により「選択するように促」すものとなることも、それぞれ明らかである。
ここで、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれ」ることは、本願発明1の「音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力」に相当する。
また、引用発明1は、「楽曲再生モードの場合には、ユーザ指示に応じて楽曲データを再生」するものであることから明らかなように、「楽曲を検索する」ことは、「楽曲データを再生」するため、すなわち「音楽再生のタスクを達成する」ためであるから、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれ」ることは、「音楽再生のタスクを達成することに関連付けられ」たものであるといえる。
(ウ)「ナビゲーション装置20」の「通信部(通信手段)28」が、上記(ア)で述べたように「携帯電話に備わって」いるものとした場合、上記(イ)の楽曲名候補のリストは、「携帯電話」からの通信として「ナビゲーション装置20」が受信するものとなり、ここで、当該通信は、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれ」ることと「関連付けられ」たものであるといえる。
(エ)上記(イ)、(ウ)について、上記(ア)も踏まえると、本願発明1の
「前記モバイルデバイスから通信を受信することであって、前記通信が、前記モバイルデバイスによって受信された、音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力に関連付けられ、前記入力が、クエリを含み、音楽再生のタスクを達成することに関連付けられる、受信すること」
に関して、引用発明1と本願発明1とは、
「前記モバイルデバイスから通信を受信することであって、前記通信が、音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力に関連付けられ、前記入力が、クエリを含み、音楽再生のタスクを達成することに関連付けられる、受信すること」
を含む点で共通している。
(オ)上記(イ)で述べた「楽曲再生モード時に楽曲を検索する楽曲検索操作アプリケーション」の動作において、「ユーザが発話した音声」には、検索条件となる「クエリ」が含まれること、及び、「ナビゲーション装置20」で楽曲名候補のリストを「画面へ表示」し、「ユーザ」に楽曲名候補のリストから希望する楽曲名を「タッチパネル等を用いた手操作」により「選択するように促」すことに関し、楽曲名候補のリストは「クエリ」を満たすものであることが明らかである。また、楽曲名候補のリストを「画面へ表示」することは、本願発明1の「複数の歌曲をリストする」ことに相当する。
また、「タッチパネル等を用いた手操作」がなされることは、引用発明1の「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれる」ことに関する「モダリティタイプ」とは異なる「モダリティタイプ」の「入力」を「受信する」ことであるとともに、当該「手操作」は、引用発明1において「ユーザ指示に応じて楽曲データを再生」するためのもの、すなわち「音楽再生の前記タスクを実施する」ことに「関連付けられ」たものであるといえ、それにより希望する楽曲名を選択することは、本願発明1の「前記クエリを満たす複数の歌曲から歌曲を選択する」ことに相当する。
以上のことから、引用発明1と本願発明1とは、
「前記クエリを満たす複数の歌曲をリストすることと、前記第1のモダリティタイプとは異なる第2のモダリティタイプの入力を受信することであって、前記クエリを満たす複数の歌曲から歌曲を選択する前記第2のモダリティタイプの前記入力が、音楽再生の前記タスクを実施することに関連付けられる、受信することと、音楽再生の前記タスクを実施することであって、前記タスクは、前記歌曲を再生することを含む、音楽再生の前記タスクを実施することと、」
を含む点で一致している。
(カ)上記(オ)で述べた、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれる」こと、及び「タッチパネル等を用いた手操作」がなされることは、互いに「異なるモダリティタイプ」であって、「ナビゲーション装置20」に関与するために使用されるといえる。
したがって、本願発明1の
「3つの異なるモダリティタイプが、前記モバイルデバイスを介して前記車載情報/エンターテインメントシステムに関与するために使用され、前記3つの異なるモダリティタイプは、前記第1のモダリティタイプ、前記第2のモダリティタイプ、及び、前記第1及び第2のモダリティタイプとは異なる前記第3のモダリティタイプを含」む
ことに関して、引用発明1と本願発明1とは、
「異なるモダリティタイプが、前記車載情報/エンターテインメントシステムに関与するために使用され、前記異なるモダリティタイプは、前記第1のモダリティタイプ、前記第2のモダリティタイプを含」む
という点で共通している。
(キ)引用発明1の「ナビゲーション装置20に実装された方法」は、コンピュータとしての「ナビゲーション装置20」が実行するものであって、後述する相違点を別にすれば、本願発明1の「コンピュータ実装方法」に相当する。
イ 上記アから、本願発明1と引用発明1とは、以下の点で一致する。
(一致点)
「モバイルデバイスと車載情報/エンターテインメントシステムとの間の接続を確立することと、前記モバイルデバイスから通信を受信することであって、前記通信が、音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力に関連付けられ、前記入力が、クエリを含み、音楽再生のタスクを達成することに関連付けられる、受信することと、前記クエリを満たす複数の歌曲をリストすることと、前記第1のモダリティタイプとは異なる第2のモダリティタイプの入力を受信することであって、前記クエリを満たす複数の歌曲から歌曲を選択する前記第2のモダリティタイプの前記入力が、音楽再生の前記タスクを実施することに関連付けられる、受信することと、音楽再生の前記タスクを実施することであって、前記タスクは、前記歌曲を再生することを含む、音楽再生の前記タスクを実施することと、を含み、異なるモダリティタイプが、前記モバイルデバイスを介して前記車載情報/エンターテインメントシステムに関与するために使用され、前記異なるモダリティタイプは、前記第1のモダリティタイプ、前記第2のモダリティタイプを含む、コンピュータ実装方法。」
ウ また、本願発明1と引用発明1とは、以下の点で相違する。
(相違点1)
本願発明1では、「音声通信を含む第1のモダリティタイプの入力」が、「前記モバイルデバイスによって受信された」ものであるのに対し、引用発明1では、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれる」ことが、「ナビゲーション装置20」によってなされるものである点。
(相違点2)
本願発明1は、
「ユーザのコンテキストが異なるタスクに含まれる実行可能なアクションが実行のために使用可能であることを示すとき、音楽再生の前記タスクを実施中に当該タスクを中断し、前記異なるタスクに関連付けられる前記車載情報/エンターテインメントシステムの前記第1及び第2のモダリティタイプとは異なる、タッチを含む第3のモダリティタイプを介して選択可能なオプションを含むユーザインターフェースを提示することと、タッチを含む前記第3のモダリティタイプを介して前記オプションの選択を受信することに応答して、前記異なるタスクを実施することと、」
を含むとともに、
「前記音楽再生の前記タスクを実施することは、前記異なるタスクが実施された後、前記音楽再生の前記タスクが中断されたところから当該タスクを再開することを含む」
ものであり、また、本願発明1では、使用される「異なるモダリティタイプ」が「3つ」であって、「前記3つの異なるモダリティタイプは、前記第1のモダリティタイプ、前記第2のモダリティタイプ、及び、前記第1及び第2のモダリティタイプとは異なる前記第3のモダリティタイプを含」むものであるのに対し、引用発明1は、「楽曲データを再生」することの実施中にこれを「中断し」た上で何らかの「ユーザインターフェースを提示する」と特定されるものではなく、「楽曲データを再生」することと「異なるタスク」を、当該「ユーザインターフェース」と関連して「実施する」と特定されるものでもなく、また、使用されるモダリティタイプが、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれる」こと及び「タッチパネル等を用いた手操作」の2つであって、3つではない点。
(相違点3)
本願発明1では、「3つの異なるモダリティタイプ」が、「前記モバイルデバイスを介して前記車載情報/エンターテインメントシステムに関与するために使用される」のに対し、引用発明1では、「ユーザが発話した音声が音声入力部27から取り込まれる」こと及び「タッチパネル等を用いた手操作」は、「ナビゲーション装置20」に対する操作、すなわちそれに「関与する」ために使用されるものであるものの、「携帯電話」を「介して」、「ナビゲーション装置20」に「関与する」ために使用されるものではない点。
(2)判断
事案に鑑みて、相違点2について先に検討する。
上記第5の3(6)のとおり、
「車載システムにおいて、特定のタスクの実施中に、異なるタスクに関連付けられるタッチを含むモダリティタイプを介して選択可能なオプションを含むユーザインターフェースを提示し、前記特定のモダリティタイプを介して前記オプションの選択を受信することに応答して、前記異なるタスクを実施すること。」
は周知技術(周知技術1)であり、引用発明1に当該周知技術を適用することは当業者が容易に想到し得るとしても、「ユーザのコンテキストが異なるタスクに含まれる実行可能なアクションが実行のために使用可能であることを示す」ことを条件として、引用発明1の「楽曲データを再生」することの実施中にこれを「中断し」た上で、上記周知技術に係る「異なるタスクに関連付けられるタッチを含むモダリティタイプを介して選択可能なオプションを含むユーザインターフェースを提示する」ものとすることについてまで、当業者が容易に想到し得ると認めるに足りる根拠は見出せない。引用発明2(上記第5の2)や周知技術2,3(同4,5)がその根拠を示すものではないことは明らかである。
また、相違点2に係る本願発明1の構成が、本願の優先日前において周知技術であったとも認められない。
よって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1~7に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2~8について
本願発明2~8は、本願発明1を減縮した発明であるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1~7に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 小括
以上のとおりであるから、当審拒絶理由Aの理由1(上記第3の1(1))は解消した。
第7 当審拒絶理由Aの理由2及び当審拒絶理由Bについて
令和4年4月1日に提出された誤訳訂正書により誤訳訂正された特許請求の範囲の請求項1には、「ユーザのコンテキストが異なるタスクに含まれる実行可能なアクションが実行のために使用可能であることを示すとき、音楽再生の前記タスクを実施中に当該タスクを中断し、」と記載されており、当該記載は、「ユーザのコンテキストが異なるタスクに含まれる実行可能なアクションが実行のために使用可能であること」を条件に「音楽再生の前記タスクを実施中に当該タスクを中断」することであると理解でき、また、発明の詳細な説明の段落【0040】の記載により裏付けられているといえる。
したがって、当審拒絶理由Aの理由2及び当審拒絶理由Bはいずれも解消した。
第8 原査定について
令和4年4月1日に提出された誤訳訂正書により、請求項1~8は、上記第6の1(2)で検討した相違点2に係る技術的事項を含むものとなった。
そして、当該技術的事項は、原査定における引用文献A~Eには記載されておらず、本願出願日前における周知技術でもないので、本願発明1~8は、当業者であっても、原査定における引用文献A~Eに基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第9 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2020-011631