特許拒絶査定不服審判
2020-009501
誘電性シロキサン粒子膜及びそれを有するデバイス
- 審判番号
- 2020-009501
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-518608外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年07月07日
- 審決日
- 2022年05月09日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】インクロン オサケユキチュア
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】加藤 正樹
- 分類
- P18 .113-WZF(G02F) / P18 .121-WZF(G02F) / P18 .536-WZF(G02F) / P18 .54 -WZF(G02F)
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2017-518608「誘電性シロキサン粒子膜及びそれを有するデバイス」拒絶査定不服審判事件〔平成27年12月23日国際公開、WO2015/193557、平成29年10月19日国内公表、特表2017-531210〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 主な手続の経緯
本願は、2015年(平成27年)6月22日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年6月19日、アメリカ合衆国、2014年6月19日、フィンランド)を国際出願日とする特願2017-518608号に係る特許出願であって、平成30年4月13日に誤訳訂正書が提出され、同年6月19日に手続補正書及び上申書が提出され、令和1年8月26日付けで拒絶理由が通知され、その指定期間内である令和2年2月28日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年3月5日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月7日に拒絶査定不服審判が請求され、当審から令和3年9月27日付けで拒絶理由が通知されたが、請求人からは何ら応答がなかったものである。
第2 本願発明
本願の請求項1ないし14に係る発明は、令和2年2月28日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
誘電体膜であって、
支持基板上に形成された、シロキサンポリマー及び当該シロキサンポリマー内の1ミクロン未満の平均粒子径を有する粒子を含む誘電体層を含み、
前記シロキサンポリマーは、第1の化合物と第2の化合物を、任意に第3の化合物と一緒に、重合することにより得られ、前記第1の化合物は、化学式SiR1aR24-aを有し、式中、aは1~3であり、R1は反応性基であり、R2はアルキル基又はアリール基であり、前記第2の化合物は、化学式SiR3bR4cR54-(b+c)を有し、式中、R3は架橋官能基であり、R4は反応性基であり、R5はアルキル又はアリール基であり、b=1~2であり、c=1~(4-b)であり、前記第3の化合物は、化学式SiR9fR10gを有し、式中、R9は反応性基であり、f=1~4であり、R10はアルキル基又はアリール基であり、g=4-fであり;
前記粒子が、ケイ素、亜鉛、アルミニウム、イットリウム、イッテルビウム、タングステン、チタンシリコン、チタン、アンチモン、サマリウム、ニッケル、ニッケルコバルト、モリブデン、マグネシウム、マンガン、ランタニド、鉄、インジウムスズ、銅、コバルトアルミニウム、クロム、セシウム、又はカルシウムの酸化物;窒化アルミニウム、窒化タンタル、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化銅、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化鉄、窒化ケイ素、窒化インジウム、窒化ガリウム又は窒化炭素から選択され、
前記シロキサンポリマーは、-OH基を有さず、かつ、前記シロキサンポリマー中にSiに直接結合した-H基を有さず、
前記誘電体層は、可視光に対して光学的に透過性であり、それに入射する光の少なくとも75%を透過し、
前記誘電体層は電気絶縁性であり、1000Ω/□以上のシート抵抗を有する、誘電体膜。
【請求項2】
前記シート抵抗が1×105Ω/□以上であり、特に前記シート抵抗が1×107Ω/□以上であり、および/または前記膜が、5%未満のヘイズを有し、特に2%未満のヘイズを有する、請求項1に記載の誘電体膜。
【請求項3】
1.5~2.0の屈折率を有する、請求項1または2に記載の誘電体膜。
【請求項4】
前記粒子がセラミック酸化物粒子またはセラミック窒化物粒子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項5】
粒子が400nm以下の平均粒子径、好ましくは、200nm以下の平均粒子径、例えば、50nm未満の平均粒子径または25nm以下の平均粒子径を有するナノ粒子である、請求項1~4のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項6】
前記粒子が、400nm未満の平均粒子径を有するナノ粒子であり、前記ナノ粒子が、チタン、タンタル、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、又はセレンの酸化物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項7】
前記粒子が、シリカ、中空シリカZrO2、ZrO、TiO2、アンチモンスズ酸化物、又はSnO2である、請求項1~6のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項8】
入射する可視光の少なくとも85%を透過し、好ましくは、入射する可視光の少なくとも90%を透過し、例えば、入射する可視光の少なくとも95%を透過する、請求項1~7のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項9】
前記基板が、ガラス、石英、サファイア、有機ポリマー、又はハイブリッド有機-無機ポリマーを含むか、または前記基板が、ポリエチレンテレフタレート又はポリメチルメタクリレートを含み、前記基板が任意に可撓性である、請求項1~8のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項10】
ディスプレイの一部であるか、またはタッチスクリーンディスプレイの一部であるか、またはOLEDデバイスの一部であるか、またはLCDディスプレイの一部である、請求項1~9のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項11】
前記シロキサンポリマーが有機アリール基を含み、例えば、前記アリール基がフェニル基である、請求項1~10のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項12】
1.6~1.9の屈折率を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項13】
前記膜が熱的に安定であり、少なくとも200℃に加熱された場合、質量損失が4%未満、好ましくは、2%未満、例えば、1%未満である、請求項1~12のいずれか一項に記載の誘電体膜。
【請求項14】
接着剤であり、例えば、タッチスクリーンディスプレイにおける接着剤である、請求項1~13のいずれか一項に記載の誘電体膜。」
第3 当審の判断
令和3年9月27日付けの当審からの拒絶理由は、再度検討しても妥当なものと認められるので、本願は、この拒絶理由によって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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