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特許拒絶査定不服審判

2020-009334

光導波路結合体

審判番号
2020-009334
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-015447外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年07月03日
審決日
2021年01月28日
公報発行日
2021年03月26日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G02B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-15447号「光導波路結合体」拒絶査定不服審判事件〔平成29年8月 3日出願公開、特開2017-134317号、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 12項目
【理 由】

1.手続の経緯

本願は、平成28年1月29日を出願日とするものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和元年 9月27日付け:拒絶理由通知書(同年10月1日発送)
令和元年11月29日  :意見書、手続補正書の提出
令和2年 4月15日付け:拒絶査定(謄本送達日 同年同月22日 以下「原査定」という。)
令和2年 7月 3日  :審判請求書、手続補正書の提出

2.本願発明

本願請求項1及び2に係る発明(以下「本願発明1」及び「本願発明2」とそれぞれいう。)は、令和2年7月3日付け手続補正書により補正がされた特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、本願発明1は次のとおりのものである(A~Fは、本願発明1を分説するために当審で付した。)。

「【請求項1】
A 長尺状のコア部と、前記コア部を囲むように配置されるクラッド層とを備え、
B 前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に前記コア部が露出している露出部、又は前記コア部の短手方向に存在する前記クラッド層の内の最も薄い薄厚部を備え、
C 前記薄厚部の厚みが、0.5μm以下である光導波路を2個備え、
D 一方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部と、他方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ、
E 一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、0.2μm以上0.5μm以下である
F ことを特徴とする光導波路結合体。」

3.引用文献及び引用発明

(1)引用文献1及び引用発明1

ア 原査定の拒絶の理由で引用文献1として引用された本願の出願前に頒布された引用文献である、特開2002-122750号公報(以下「引用文献1」という。)には、次の記載がある(下線は当審にて付した。以下同じ。)。

(ア)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を導波伝搬する光導波路同士を接続する光導波路接続構造に係り、特に、屈折率の異なる光導波路を互いに接続する場合に適した光導波路接続構造に関するものである。」
(イ)「【0014】図1(a),(b),(c)に示すように、第1光導波路aは、平面基板1と、この平面基板1の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド2と、このアンダークラッド2の一方面の中央に沿って形成される石英系素材よりなる光導波路コア3(第1コア)とを備えている。
【0015】また、第2光導波路bは、平面基板6と、この平面基板6の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド5と、このアンダークラッド5の一方面で中央に沿って形成されるシリコンよりなる光導波路コア4(第2コア)と、この光導波路コア4の端部に、その光導波路コア4の断面高さ(厚さ)を維持した状態で幅寸法を先端に向かうに従って細くなるように連続的に変化して形成されたテーパ部7とを備えている。
【0016】そして、第2光導波路bのテーパ部7は、第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置されている。なお、ここでは、第1光導波路aと、第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態としている。テーパ部7と光導波路コア3との位置関係は、軸線同士が一致していることが望ましいが、光導波路コア3の幅内で平行にズレる状態や、あるいは光導波路コア3の幅内にテーパ部7が収まる程度の状態であれば良く、厳密な整合性を必要とするものではない。また、平行な状態で光学的に近接するとは、伝搬する光が許容範囲の損失内で適切に一方から他方に伝わることができる状態である。
【0017】アンダークラッド2および光導波路コア3、アンダークラッド5の屈折率は、添加不純物および使用波長帯域により異なるが近赤外光の領域においては、いずれもおおむね1.4から1.5程度である。一方、光導波路コア4の屈折率は、おおむね3.4程度である。光導波路コア4の厚さは0.2μm程度、幅は0.4μm程度であり、光導波路コア3の厚さと幅はいずれも21μm~10μm程度である。
【0018】また、テーパ部7は、その幅が左端(光導波路コア4側)においては光導波路コア4の幅から右端(先端)に向かうにしたがって0.1μmあるいはそれ以下となるように形成されている。このテーパ部7の長さは数十μm程度から1mm程度に形成されている。このテーパ部7の幅および長さは、接続する側の光導波路コアに対して位置決めなどを行う場合に操作が容易となる寸法に形成されていれば、特に限定されるものではない。なお、前記した各構成の寸法は、ここで挙げた寸法以外であっても構わない。
【0019】つぎに、光導波路接続構造における光の伝搬状態を説明する。光導波路コア4の左端面から入射した光は、光導波路コア4を伝搬しテーパ部7の左端位置に到達する。光導波路コア3の左端において光導波路コア4のクラッドの役割をする空気と光導波路コア3の屈折率の違いにより、一部の光が反射するが、空気と光導波路コア3との屈折率の違いは、光導波路コア4と空気あるいはテーパ部7と光導波路コア3の屈折率の違いにくらべると相対的に小さいので、この反射光強度は弱い。
【0020】光がテーパ部7を図1における右方向に伝搬するにつれて、コア幅が徐々に狭まり光の閉じこめが弱くなりモードフィールドが周囲に広がろうとする。ところが、このときアンダークラッド2、5より屈折率の高い光導波路コア3が隣接して存在するため、光パワーの分布は光導波路コア4から光導波路コア3のみへ徐々に移っていく。
【0021】テーパ部7の右端部(先端)でも一部反射が起きるが、断面が十分小さく、有効屈折率が小さくなっているため、この場所で発生する反射光はわずかである。前記とは逆に光導波路コア3の右端部から入射した場合には、ちょうど逆に、右から左へ光が進行するにつれて光導波路コア3、テーパ部7を介して、光導波路コア4へ光の分布が移動する。このように、テーパ部7を介して光導波路コア3と光導波路コア4を接続することで屈折率のことなる光導波路を接続する場合に適した光導波路接続構造を構成することができる。
【0022】なお、テーパ部7は、長手方向の断面の高さをほぼ保ったまま幅のみを変化させているので、高さ方向の加工を必要としない。これによって、リソグラフィやエッチング等を用いた加工が容易にできるという利点がある。また、テーパ部7のテーパ部分は、その面状態が、その伝搬される波長に比して十分なめらかである必要があるが、作成上の必要に応じて、十分に微細な凹凸であれば存在しても構わない。また、図1ではテーパは直線で表しているが、なめらかな曲線であっても構わない。
【0023】さらに、テーパ部7の高さは、ほぼ一定としたが、加工の結果テーパ先端部で幅が細くなる部分において、高さが減少する方向で多少変化しても、これが連続的かつゆるやかであるなら構わない。また、ここでは導波路を構成する素材としてシリコンおよび石英を挙げたが、これは一つの例示に過ぎず、ガリウム砒素やインジウム燐等他の半導体材料やガラス素材、ポリマー素材等であっても構わない。」
(ウ)「【0042】
【発明の効果】本発明によれば、2つの光導波路の光結合を行う光導波路接続構造は、幅方向にテーパを形成するテーパ部を介して、入力側の光導波路の導波モードから出力側の光導波路の導波モードヘ徐々に変化するため、入力側の光導波路の導波モードが出力側の光導波路の導波モードに断続的に変換される。これによって、入力側及び出力側の光導波路のスポットサイズが整合しない場合においても損失の少ない接続が可能となり、また、光の伝搬方向において反射の要因となる急激な導波路構造の変化がないため、接続部分の結合部における反射戻り光を極めて少なくでき、反射減衰量を従来技術と比べてそれ以下まで小さくすることができる。そして、光導波路接続構造は、厚さ方向の変化を伴う構造を有しないためリソグラフィプロセス技術等による製造に適し、高精度加工や大量生産が容易となる。」

(エ)図1は次のものである。

【図1】

(オ)上記(ア)ないし(ウ)の記載を踏まえて、上記(エ)の図1を見ると、第1光導波路aの光導波路コア3(第1コア)及び第2光導波路bの光導波路コア4(第2コア)は、それぞれ、長尺状であって、前記第1コア及び前記第2コアの短手方向に前記第1コア及び前記第2コアが露出している露出部を備えていること、及び、第1光導波路aのアンダークラッド2は光導波路コア3(第1コア)を3方向から囲むように配置され、第2光導波路bのアンダークラッド5は光導波路コア4(第2コア)を3方向から囲むように配置されていることが見てとれる。

イ 以上アによれば、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されているものと認められる(a1~d1、f1は、構成A~D、Fに対応させて当審が付した。)。

「a1 第1光導波路aは、平面基板1と、この平面基板1の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド2と、このアンダークラッド2の一方面の中央に沿って形成される石英系素材よりなる光導波路コア3とを備え(【0014】)、第2光導波路bは、平面基板6と、この平面基板6の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド5と、このアンダークラッド5の一方面で中央に沿って形成されるシリコンよりなる光導波路コア4と、この光導波路コア4の端部に、その光導波路コア4の断面高さ(厚さ)を維持した状態で幅寸法を先端に向かうに従って細くなるように連続的に変化して形成されたテーパ部7とを備え(【0015】)、
b1 前記第1光導波路aの光導波路コア3及び前記第2光導波路bの光導波路コア4は、それぞれ、長尺状であって、前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4の短手方向に前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4が露出している露出部を備え、前記第1光導波路aのアンダークラッド2は光導波路コア3を3方向から囲むように配置され、前記第2光導波路bのアンダークラッド5は光導波路コア4を3方向から囲むように配置されていること(上記「イ」「(オ)」)、
c1 前記第2光導波路bのテーパ部7は、前記第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置され、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態とし(【0016】)、
d1 前記テーパ部7の長さは数十μm程度から1mm程度に形成されている(【0018】)、
f1 光導波路同士を接続する光導波路接続構造(【0001】)。」

(2)引用文献2及び引用発明2

ア 原査定の拒絶の理由で引用文献2として引用された本願の出願前に頒布された引用文献である、特開2014-191301号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。

(ア)「【技術分野】
【0001】
本発明は、スポットサイズ変換器、その製造方法及び光集積回路装置に関し、例えば、ボード間、チップ間或いはチップ内などのSi基板上光配線を用いた光インターコネクトに用いるスポットサイズ変換器、その製造方法及び光集積回路装置に関する。」
(イ)「【発明の効果】
【0016】
開示のスポットサイズ変換器、その製造方法及び光集積回路装置によれば、光ファイバとの結合が容易になるとともに、精度良く製造することが可能になる。・・・
【0019】
続きを表示(全15行)
図1及び図2(a)に示すように、第1の基板1上に光を入出力する第1の端部(第1の基板の左端)から第2の端部(第1の基板1の右端)に向かって延在する第1のコア2を形成する。この第1のコア2を石英クラッド3で覆い、この石英クラッド3の上に第1のアライメントマーク4を形成する。また、第1のコア2の第1の端部側の頂面に部分的に石英クラッド5を設ける。この場合の第1の基板1は、典型的には石英基板であり、また、第1のコア2は、典型的にはGeO2やTiO2を添加して屈折率を石英(SiO2)より高くした石英コアである。
【0020】
この第1のコア2と積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在する複数のコアからなる第2のコア16を設ける。この第2のコア16は第1のコア2より屈折率の大きなSiN等の誘電体膜で形成するものであり、第1のコア2との間にはSiO2膜からなる第1のクラッド17を介在させる。この第2のコア16は、典型的には2本であるが、3本以上でも良い。2本で構成する場合には、図2(c)に示すように、両端を幅細部とし、中央を最大幅部となる形状にする。
【0021】
この第2のコア16と積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在し、第1の端部から第2の端部に向かう方向において断面積が増加するテーパ部を有する第3のコア13を設ける。この第3のコア13は、典型的にはSOI基板を利用して形成した単結晶Siコアであり、SOI基板のBOX層が第3のクラッド12となり、また、第2のコア16との間には第2のクラッド15が設けられる。
【0022】
また、この第3のコア13は、光の移行をスムーズにするために、第1の端部から第2の端部に向かう方向において、断面積が漸増したテーパ部と、テーパ部に接続する幅が一定の一定幅部とを有するように形成することが望ましい。また、第3のコア13の幅が細いと伝播中の損失が大きくなるので、一定幅部の後端部に、幅が一定幅部より広い幅広部を設けるようにしても良い。また、第3のコア13は、第1の端部から第2の端部に向かう方向において、第2のコアの断面積が最大の位置を始点として、第2の端部へ向かう方向に延在することが望ましい。
【0023】
また、第3のコア13及び第2のコア16は典型的には、SOI基板等の第2の基板11の積層面上に形成されるものであり、第2のクラッド15の上には第2のアライメントマーク14が形成される。この第2のアライメントマーク14は、第3のコア13の形成時に同時に形成しても良いし、第3のコア13の出力側に光素子を形成する場合には、光素子に形成するコンタクト電極と同じ工程で形成しても良い。
【0024】
第1の基板1に対して第2の基板2の基板をフリップチップボンディングすることによって図1に示した構造が得られるが、その際には、第1のアライメントマーク4と第2のアライメントマーク14を利用して位置合わせを行う。また、携帯機器に搭載する場合に、薄層化が必要な場合には、フリップチップボンディング後に、第2の基板11を研磨或いはエッチングによって薄層化或いは除去しても良い。」
(ウ)「【0033】
まず、図4に示すように、石英基板21上に、厚さが10μmのTiドープのSiO2膜を堆積した後、エッチングすることによって、幅が10μmで長さが100μmの石英コア22を形成する。したがって、石英コア22の断面は10μm×10μmになる。
【0034】
次いで、全面にSiO2膜を堆積した後、平坦化することによって石英クラッド23を形成する。次いで、石英クラッド23上にAlパターンを形成してアライメントマーク24とする。次いで、石英コア22の入力端面側を石英クラッド25で被覆する。
【0035】
一方、Si基板21上にBOX層となる厚さが2μmのSiO2膜22を介して厚さが220nmの単結晶シリコン層を設けたSOI基板を用意し、単結晶シリコン層をエッチングすることによって、単結晶Siコア33を形成する。この時、アライメントマーク36も単結晶Si層によって同時に形成する。この第3のコアとなる単結晶Siコア33は、図5(c)に示すように、テーパ部34を有する幅w2が450nmの一定幅部25のコア形状であり、テーパ部34の先端部の幅w1は150nmとし、全体の長さを200μmとする。
【0036】
次いで、図6に示すように、単結晶Siコア33の上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とする。次いで、厚さが300nmのSiN膜を堆積したのち、エッチングすることによって、SiNコア38を形成する。
【0037】
このSiNコア38は先端部の幅w3が200nmで、中央部の最大幅部の幅w4が700nmの両側がテーパ状になった形状にし、2本のSiNコア38の間隔dは1μmとする。また、SiNコア38の最大幅部と単結晶Siコア33の先端部の位置が一致するように配置する。次いで、SiNコア38の上における厚さが1μmになるようにSiO2膜39を設けてクラッド層とする。」

(エ)図1、2、4及び6は次のものである。

【図1】

【図2】

【図4】

【図6】

(オ)上記(ア)ないし(ウ)の記載を踏まえて、上記(エ)の図6を見ると、単結晶Siコア33(第3のコア)の上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上にSiNコア38(第2のコア)が形成されていることが見てとれる。

イ 以上アによれば、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されているものと認められる(a2いしf2は、構成AないしFに対応させて当審が付した。)。

「a2 第1の基板上に光を入出力する第1の端部から第2の端部に向かって延在する第1のコアを形成し、前記第1のコアを石英クラッドで覆い、この石英クラッドの上に第1のアライメントマークを形成し、前記第1のコアの第1の端部側の頂面に部分的に石英クラッドを設け(【0019】)、前記第1のコアと積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在する複数のコアからなる第2のコアを設け、前記第1のコアとの間にはSiO2膜からなる第1のクラッドを介在させ(【0020】)、
b2 前記第2のコアと積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在し、第1の端部から第2の端部に向かう方向において断面積が増加するテーパ部を有する第3のコアを設け(【0021】)、前記第3のコアは、光の移行をスムーズにするために、第1の端部から第2の端部に向かう方向において、断面積が漸増したテーパ部と、テーパ部に接続する幅が一定の一定幅部とを有するように形成し(【0022】)、
c2 前記第1の基板に対して前記第2の基板の基板をフリップチップボンディングし(【0024】)
d2 前記第3のコアは、テーパ部を有し、全体の長さは200μmであり(【0035】)、
e2 前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている(上記「ア」「(オ)」)、
f2 スポットサイズ変換器(【0001】)。」

4.対比・判断

4-1 引用発明1を主引例とした場合

(1)本願発明1について

ア 本願発明1と引用発明1とを対比する。

(ア)引用発明1の「第1光導波路a」が、「平面基板1と、この平面基板1の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド2と、このアンダークラッド2の一方面の中央に沿って形成される石英系素材よりなる光導波路コア3とを備え」(構成a)ること、「第2光導波路b」が「平面基板6と、この平面基板6の一方面に形成される石英系素材よりなるアンダークラッド5と、このアンダークラッド5の一方面で中央に沿って形成されるシリコンよりなる光導波路コア4と、この光導波路コア4の端部に、その光導波路コア4の断面高さ(厚さ)を維持した状態で幅寸法を先端に向かうに従って細くなるように連続的に変化して形成されたテーパ部7とを備え」(構成a1)ること、及び、「前記第1光導波路aの光導波路コア3及び前記第2光導波路bの光導波路コア4は、それぞれ、長尺状であって、前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4の短手方向に前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4が露出している露出部を備え、前記第1光導波路aのアンダークラッド2は光導波路コア3を3方向から囲むように配置され、前記第2光導波路bのアンダークラッド5は光導波路コア4を3方向から囲むように配置されていること」(構成b1)からは、「第1光導波路a」は長尺状の光導波路コア3と、前記光導波路コア3を囲むように配置されるアンダークラッド2とを備え、前記光導波路コア3の短手方向に前記光導波路コア3が露出している露出部を備え、また、「第2光導波路b」は長尺状の光導波路コア4と、前記光導波路コア4を囲むように配置されるアンダークラッド5とを備え、前記光導波路コア4の短手方向に前記光導波路コア4が露出している露出部を備えるといえる。

したがって、引用発明1の上記構成a1およびb1は、本願発明1の「長尺状のコア部と、前記コア部を囲むように配置されるクラッド層とを備え」(構成A)ることに相当するとともに、「前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に前記コア部が露出している露出部、又は前記コア部の短手方向に存在する前記クラッド層の内の最も薄い薄厚部を備え」(構成B)ることと、「前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に前記コア部が露出している露出部」「を備え」(構成B′)ることの点で一致する。

(イ)引用発明1の「前記第2光導波路bのテーパ部7は、前記第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置され、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態とし」(構成c1)ていることは、「前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4の短手方向に前記光導波路コア3及び前記光導波路コア4が露出している露出部を備え」(構成b1)を踏まえると、光導波路コア3及び光導波路コア4の露出部において、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを接触、または、平行な状態で光学的に近接するように配置した上で、光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態としていることであるから、薄厚部の厚みが0である光導波路を2個(第1光導波路a、第2光導波路b)備えることであるといえる。

したがって、引用発明1の上記構成b1およびc1は、本願発明1の「前記薄厚部の厚みが、0.5μm以下である光導波路を2個備え」(構成C)ることと、「前記薄厚部の厚みが0μmである光導波路を2個備え」(構成C′)ることの点で一致する。

(ウ)引用発明1の「前記テーパ部7の長さは数十μm程度から1mm程度に形成されている」(構成d1)は、上記(ア)及び(イ)での検討を踏まえると、第1光導波路aの露出部と、第2光導波路bの露出部とを、光導波路コア3及び光導波路コア4の長手方向に沿った距離で数十μm程度から1mm程度以下接触させていることであるといえる。

したがって、引用発明1の上記構成d1は、本願発明1の「一方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部と、他方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ」(構成D)ることと、「一方の前記光導波路の前記露出部と、他方の前記光導波路の前記露出部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で接触させ」(構成D′)ることの点で一致する。

(エ)引用発明1の「光導波路同士を接続する光導波路接続構造」(構成f1)は、本願発明1の「光導波路結合体」(構成F)に相当する。

(オ)以上(ア)ないし(エ)によれば、引用発明1と本願発明1は、

「A 長尺状のコア部と、前記コア部を囲むように配置されるクラッド層とを備え、
B′ 前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に前記コア部が露出している露出部を備え、
C′ 前記薄厚部の厚みが0μmである光導波路を2個備え、
D′ 一方の前記光導波路の前記露出部と、他方の前記光導波路の前記露出部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で接触させる
F 光導波路結合体。」

である点で一致し、下記各点で相違する。

(相違点1)

本願発明1は、「一方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部と、他方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ」るのに対して、引用発明1は「一方の前記光導波路の前記露出部と、他方の前記光導波路の前記露出部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で接触させる」ものであって、当該接触させる距離は実体的には「数十μm程度から1mm程度以下」である点。

(相違点2)

本願発明1は、「一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、0.2μm以上0.5μm以下である」のに対して、引用発明1は、上記(イ)で検討したとおり、「光導波路コア3及び光導波路コア4の露出部において、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態としていることであるから」、「一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が0μmである」点。

イ 上記相違点について検討する。

事案に鑑みて相違点1及び2をまとめて検討する。

引用発明1は、「光導波路コア4の端部に、その光導波路コア4の断面高さ(厚さ)を維持した状態で幅寸法を先端に向かうに従って細くなるように連続的に変化して形成されたテーパ部7とを備え」(構成a1)、「前記第2光導波路bのテーパ部7は、前記第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置され、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態とし」(構成c1)、「前記テーパ部7の長さは数十μm程度から1mm程度に形成されている」(構成d1)発明であって、このような「テーパ部7」を備えることで、「本発明によれば、2つの光導波路の光結合を行う光導波路接続構造は、幅方向にテーパを形成するテーパ部を介して、入力側の光導波路の導波モードから出力側の光導波路の導波モードヘ徐々に変化するため、入力側の光導波路の導波モードが出力側の光導波路の導波モードに断続的に変換される。これによって、入力側及び出力側の光導波路のスポットサイズが整合しない場合においても損失の少ない接続が可能となり、また、光の伝搬方向において反射の要因となる急激な導波路構造の変化がないため、接続部分の結合部における反射戻り光を極めて少なくでき、反射減衰量を従来技術と比べてそれ以下まで小さくすることができる。」(上記「3.」「(1)」「ア」「(ウ)」【0042】)という効果(以下「効果1」という。)を奏するものである。

そうすると、引用発明1は、第2光導波路bが「テーパ部7とを備え」、「前記第2光導波路bのテーパ部7は、前記第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置され、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態とし」、「前記テーパ部7の長さは数十μm程度から1mm程度に形成」することで、上記効果1の効果を奏するものであるにもかかわらず、あえて、数十μm程度から1mm程度である当該テーパ部7の長さを5mm以上30mm以下の長さとする動機はなくまた想定し得えない。

また、「前記第2光導波路bのテーパ部7は、前記第1光導波路aの光導波路コア3と長手方向に接触または平行な状態で光学的に近接するように配置された状態で配置され、前記第1光導波路aと、前記第2光導波路bとを光硬化樹脂などの接続部材を介して結合させた状態」である第2光導波路bのテーパ部7と第1光導波路aの光導波路コア3の間に、あえて、アンダークラッド2またはアンダークラッド5のいずれか、あるいはその両方に、第2光導波路bのテーパ部7と第1光導波路aの光導波路コア3の間の距離が、「0.2μm以上0.5μm以下」の厚さとなる「薄厚部」を設ける動機はなくまた想定し得えない。

そして、引用文献2に、「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」ことが記載されていることをもって、引用発明1における第2光導波路bのテーパ部7と第1光導波路aの光導波路コア3の間の距離を1μmとすべき格別の必要性はなく、また、引用発明1に引用文献2に記載された事項を適用しても、引用発明1における第2光導波路bのテーパ部7と第1光導波路aの光導波路コア3の間の距離を「0.2μm以上0.5μm以下」の厚さとなる「薄厚部」を設けることが容易に想到し得たとは認められないし、さらに、引用発明1の「数十μm程度から1mm程度に形成されている」「テーパ部7の長さ」を5mm以上30mmとすることが容易に想到し得たとも認められない。

よって、本願発明1は、当業者であっても引用発明1及び引用文献2に記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(2)本願発明2について

本願発明2は本願発明1を減縮した発明であるから、本願発明1と同じ理由により、本願発明2は、当業者であっても引用発明1及び引用文献2記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

4-2 引用発明2を主引例とした場合

(1)本願発明1について

ア 本願発明1と引用発明2とを対比する。

(ア)引用発明2の「第1の基板上に光を入出力する第1の端部から第2の端部に向かって延在する第1のコア」及び「第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在する複数のコアからなる第2のコア」(構成a2)は、本願発明1の「長尺状のコア部」(構成A)に相当する。

また、引用発明2の「前記第1のコアを石英クラッドで覆い」、「前記第1のコアの第1の端部側の頂面に部分的に石英クラッドを設け」、「前記第1のコアとの間にはSiO2膜からなる第1のクラッドを介在させ」(構成a2)る「クラッド」は、本願発明1の「前記コア部を囲むように配置されるクラッド層」(構成A)に相当する。

したがって、引用発明2の上記構成a2は、本願発明1の「長尺状のコア部と、前記コア部を囲むように配置されるクラッド層とを備え」ることに相当する。

(イ)引用発明2の「前記第1のコアと積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在する複数のコアからなる第2のコアを設け、前記第1のコアとの間にはSiO2膜からなる第1のクラッドを介在させ」(構成a2)、「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」(構成e2)ことから、第2のコアと第1のコアの間に介在しているSiO2膜からなる第1のクラッドはクラッドの薄厚部であるということができ、また、第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている当該クラッド層もクラッドの薄厚部であるということができる。

したがって、引用発明2の上記構成a2及びe2は、本願発明1の「前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に前記コア部が露出している露出部、又は前記コア部の短手方向に存在する前記クラッド層の内の最も薄い薄厚部を備え」(構成B)ることと、「前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に存在する前記クラッド層の内の最も薄い薄厚部を備え」(構成B′)る点で一致する。

(ウ)引用発明2の「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」(構成e2)ものであって、「前記第1の基板に対して前記第2の基板の基板をフリップチップボンディングし」(構成c2)ているものは、上記(イ)での検討を踏まえると、本願発明1の「前記薄厚部の厚みが、0.5μm以下である光導波路を2個備え」(構成C)ること、「前記薄厚部の厚みが、所定値以下である光導波路を2個備え」(構成C′)ることの点で一致する。

(エ)引用発明2の「前記第3のコアは、テーパ部を有し、全体の長さは200μmである」(構成d2)ことは、上記(イ)及び(ウ)での検討を踏まえると、本願発明1の「一方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部と、他方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ」(構成D)ることと、「一方の前記光導波路の前記薄厚部と、他方の前記光導波路のは前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で所定距離で接触させ」(構成D′)ることの点で一致する。

(オ)引用発明2の「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」(構成e2)ことは、上記(イ)及び(ウ)での検討を踏まえると、本願発明1の「一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、0.2μm以上0.5μm以下である」(構成E)ことと、「一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、所定値以下である」(構成E′)ことの点で一致する。

(カ)引用発明2の「スポットサイズ変換器」(構成f2)は、本願発明1の「光導波路結合体」(構成F)に相当する。

(キ)以上(ア)ないし(カ)によれば、引用発明2と本願発明1は、

「A 長尺状のコア部と、前記コア部を囲むように配置されるクラッド層とを備え、
B′ 前記クラッド層には、前記コア部の短手方向に存在する前記クラッド層の内の最も薄い薄厚部を備え、
C′ 前記薄厚部の厚みが、所定値以下である光導波路を2個備え、
D′ 一方の前記光導波路の前記薄厚部と、他方の前記光導波路のは前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で所定距離で接触させ、
E′ 一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、所定値以下である
F 光導波路結合体。」

である点で一致し、下記各点で相違する。

(相違点3)

本願発明1は、「一方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部と、他方の前記光導波路の前記露出部又は前記薄厚部とを、前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ」るのに対して、引用発明2は、「前記第3のコアは、テーパ部を有し、全体の長さは200μmであ」って、当該接触させる距離は実体的には「200μm」以下である点。

(相違点4)

本願発明1は、「一方の前記光導波路と他方の前記光導波路との2つのコア部の間の最短距離が、0.2μm以上0.5μm以下である」のに対して、引用発明2は、「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されてい」て、当該厚さは「1μm」以下である点。

イ 上記相違点について検討する。

事案に鑑みて相違点3及び4をまとめて検討する。

引用発明2は、「前記第2のコアと積層方向においてエバネッセント結合する位置に形成されて第1の端部から第2の端部に向かう方向に沿って延在し、第1の端部から第2の端部に向かう方向において断面積が増加するテーパ部を有する第3のコアを設け」(構成b2)、「前記第3のコアは、光の移行をスムーズにするために、第1の端部から第2の端部に向かう方向において、断面積が漸増したテーパ部と、テーパ部に接続する幅が一定の一定幅部とを有するように形成し」(構成b2)、「前記第3のコアは、テーパ部を有し、全体の長さは200μmであ」(構成d2)る発明であって、このような「テーパ部」を備えることで、「開示のスポットサイズ変換器、その製造方法及び光集積回路装置によれば、光ファイバとの結合が容易になるとともに、精度良く製造することが可能になる。」(上記「3.」「(2)」「ア」「(イ)」【0016】)という効果を奏するものである。

そうすると、引用発明2は、「第3のコア」が、「テーパ部を有し、全体の長さは200μmであ」って、「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」ことで、「開示のスポットサイズ変換器、その製造方法及び光集積回路装置によれば、光ファイバとの結合が容易になるとともに、精度良く製造することが可能になる」という効果を奏するものであるにもかかわらず、あえて、200μmである当該テーパ部の長さを5mm以上30mm以下の長さとする動機はなくまた想定し得えない。

また、「前記第3のコアの上における厚さが1μmになるようにSiO2膜37を形成してクラッド層とし、その上に前記第2のコアが形成されている」(構成e2)、第3のコアの上に形成されている厚さが1μmのクラッド層の厚さを「0.2μm以上0.5μm以下」の厚さとする動機はなくまた想定し得えない。

そして、引用文献1にも、第3のコアの上に形成されているクラッド層の厚さを「0.2μm以上0.5μm以下」の厚さとすることは記載も示唆もされていない。

よって、本願発明1は、当業者であっても引用発明2及び引用文献1に記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

(2)本願発明2について

本願発明2は本願発明1を減縮した発明であるから、本願発明1と同じ理由により、本願発明2は、当業者であっても引用発明2及び引用文献1に記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

5.原査定の概要及び原査定についての判断

原査定は、(令和元年11月29日付けの手続補正により補正された)請求項1及び2に係る発明は、引用発明1ないし引用発明2に基いて、その出願日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

これに対して、上記4.で検討した本願発明1及び2は、上記(令和元年11月29日付けの手続補正により補正された)請求項1及び2に係る発明に、「前記コア部の長手方向に沿った距離で5mm以上30mm以下接触させ」るとの発明特定事項を付加して限縮したものである。

そうすると、上記発明特定事項を付加する補正をした本願発明1及び2は、上記4.で検討したとおり、当業者であっても引用発明1及び引用文献2記載された事項、あるいは、引用発明2及び引用文献1記載された事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえないものであるから、同様の理由により原査定を維持することはできない。

6.むすび

以上のとおり、本願発明1及び2は、引用発明1及び引用文献2に記載された事項、あるいは、引用発明2及び引用文献1に記載された事項に基づいて容易に発明できたものではない。

したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2020-009334

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