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特許拒絶査定不服審判

2020-007912

半導体発光素子組立体の駆動方法

審判番号
2020-007912
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-506033
請求日
2020年06月09日
審決日
2021年03月05日
公報発行日
2021年04月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】ソニー株式会社
  • 【請求人代理人】特許業務法人つばさ国際特許事務所
  • 【請求人代理人】山本 孝久
  • 【請求人代理人】吉井 正明
審判長/審判官
  • 審判長 瀬川 勝久
  • 審判官 近藤 幸浩
  • 審判官 吉野 三寛
分類
P18 .121-WY (H01S)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2017-506033「半導体発光素子組立体の駆動方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 9月22日国際公開、WO2016/147512、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2015年12月17日(優先権主張 2015年3月19日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。 令和元年 8月14日付け 拒絶理由通知(同年8月20日発送) 同年10月 2日   手続補正・意見書提出 令和2年 3月19日付け 拒絶査定(同年3月24日送達) 同年 6月 9日   審判請求 第2 本件発明 本件の請求項1~8に記載された発明は、特許請求の範囲の請求項1~8の記載により特定される、以下のとおりのもの(以下においては、請求項1~8に係る発明を、それぞれ「本件発明1」~「本件発明8」という。)である。 「【請求項1】 ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、 半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法であって、 ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、動作電流範囲を拡大する半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流を動作電流範囲の上限値とし、動作電流を増加していきレーザ発振が生じるときの動作電流の値を動作電流範囲の下限値とする。 【請求項2】 ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、 半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法であって、 ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、出射される最大光出力を増加させる半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流における光出力を最大光出力とする。 【請求項3】 サブマウントは、AlN、Si、SiC、Cu、W、Mo、Al、ダイヤモンド、又は、これらの材料を含む複合材料から成る請求項1又は請求項2に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。 【請求項4】 積層構造体は、共振器方向に発光領域と可飽和吸収領域とが並置された構造を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。 【請求項5】 可飽和吸収領域は、共振器方向の積層構造体の端部領域に配置されている請求項4に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。 【請求項6】 発光領域に流す電流を、発光領域の単位面積当たり1×102アンペア/cm2乃至1×105アンペア/cm2とする請求項4又は請求項5に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。 【請求項7】 積層構造体は複数の機能領域が集積された構造を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。 【請求項8】 複数の機能領域の内の少なくとも1つは可飽和吸収領域から成る請求項7に記載の半導体発光素子組立体の駆動方法。」 第3 原査定の拒絶の理由について 原査定の拒絶の理由は、本件発明1ないし8は、引用例1に記載された発明および引用例2~4に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。 引用例1 国際公開第2013/153999号 引用例2 特開2002-94189号公報(周知技術を示す文献) 引用例3 国際公開第2014/126164号(周知技術を示す文献) 引用例4 特開2003-324237号公報(周知技術を示す文献) 第4 検討1 引用例に記載された発明 (1)引用例1:国際公開第2013/153999号 ア 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に日本国内において頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、国際公開第2013/153999号(以下「引用例1」という。)には、図とともに、以下の記載がある。 「[0071] 実施例1は、本開示の第1の態様及び第2の態様に係る半導体レーザ装置組立体に関する。実施例1の半導体レーザ装置組立体の概念図を図1Aに示し、半導体レーザ素子と回折格子あるいは光学素子の配置状態を、模式的に、図2A、図2Bあるいは図2Cに示し、半導体レーザ素子の共振器の延びる方向に沿った模式的な端面図を図6に示し、半導体レーザ素子の共振器の延びる方向と直角方向に沿った模式的な断面図を図7に示す。 [0072] 実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4の半導体レーザ装置組立体は、 (A)半導体レーザ素子、及び、 (B)外部共振器を構成し、0次以外の回折光を半導体レーザ素子に戻し、0次回折光を外部に出力する回折格子101、 を備えている。あるいは又、実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4の半導体レーザ装置組立体は、 (A)半導体レーザ素子、及び、 (B)外部共振器を構成し、入射したレーザ光の一部を半導体レーザ素子に戻し、入射したレーザ光の残りを外部に出力する光学素子、 を備えている。 [0073] ここで、外部に出力されたレーザ光は、例えば、平面鏡201、光アイソレータを通過し、集光レンズによってマルチモード光ファイバに集光されるが、図1Aにおいて、これらの一部は図示していない。 [0074] また、実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4において、半導体レーザ素子は、具体的には、受動モード同期動作をするように駆動される。以下、このような半導体レーザ素子を、モード同期半導体レーザ素子10と呼ぶ。 [0075] 実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4において、モード同期半導体レーザ素子10は、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型を有する第1化合物半導体層30、 GaN系化合物半導体から成る第3化合物半導体層(活性層)40、及び、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型とは異なる第2導電型を有する第2化合物半導体層50、 が、順次、積層されて成る積層構造体を有する。 [0076] より具体的には、実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4において、モード同期半導体レーザ素子10は可飽和吸収領域を有する。具体的には、モード同期半導体レーザ素子10は、共振器方向に発光領域と可飽和吸収領域とを並置したバイ・セクション型のモード同期半導体レーザ素子10から成る。具体的には、発光波長405nm帯のバイ・セクション型のモード同期半導体レーザ素子10は、図6及び図7に示すように、 (a)第1導電型(各実施例においては、具体的には、n型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第1化合物半導体層30、GaN系化合物半導体から成る発光領域(利得領域)41及び可飽和吸収領域42を構成する第3化合物半導体層(活性層)40、並びに、第1導電型と異なる第2導電型(各実施例においては、具体的には、p型導電型)を有し、GaN系化合物半導体から成る第2化合物半導体層50が、順次、積層されて成る積層構造体、 (b)第2化合物半導体層50上に形成された帯状の第2電極62、並びに、 (c)第1化合物半導体層30に電気的に接続された第1電極61、 を備えている。 [0077] 図1Aに示すように、外部共振器は、回折格子101(光学素子)から構成されている。そして、回折格子101は、後述する実施例1A、実施例1B、実施例1Cにあっては、反射型であってブレーズ型の回折格子から成り、回折格子101はリトロー配置(リットマン配置とも呼ばれる)されている。あるいは又、回折格子101は、後述する実施例1D、実施例1E、実施例1Fにあっては、反射型であって刻線型の回折格子から成る。尚、後述する比較例1A、比較例1B、比較例1C、比較例1G1、比較例1G2、比較例1H1、比較例1H2にあっては反射型であってブレーズ型の回折格子から成り、回折格子はリトロー配置されている。一方、後述する比較例1D、比較例1E、比較例1Fにあっては反射型であって刻線型の回折格子から成る。 ・・・(中略)・・・ [0095] 実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4におけるモード同期半導体レーザ素子10は、具体的には、リッジストライプ型の分離閉じ込めヘテロ構造(SCH構造)を有する半導体レーザ素子である。より具体的には、このモード同期半導体レーザ素子10は、インデックスガイド型のAlGaInNから成るGaN系半導体レーザ素子であり、リッジストライプ構造を有する。そして、第1化合物半導体層30、第3化合物半導体層40、及び、第2化合物半導体層50は、具体的には、AlGaInN系化合物半導体から成り、より具体的には、以下の表2に示す層構成を有する。ここで、表2において、下方に記載した化合物半導体層ほど、n型GaN基板21に近い層である。第3化合物半導体層40における井戸層を構成する化合物半導体のバンドギャップは3.06eVである。実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4におけるモード同期半導体レーザ素子10は、n型GaN基板21の(0001)面上に設けられており、第3化合物半導体層40は量子井戸構造を有する。n型GaN基板21の(0001)面は、『C面』とも呼ばれ、極性を有する結晶面である。 [0096] [表2] 第2化合物半導体層50 p型GaNコンタクト層(Mgドープ)54 p型GaN(Mgドープ)/AlGaN超格子クラッド層53 p型AlGaN電子障壁層(Mgドープ)52 ノンドープGaInN光ガイド層51 第3化合物半導体層40 GaInN量子井戸活性層 (井戸層:Ga0.92In0.08N/障壁層:Ga0.98In0.02N) 第1化合物半導体層30 n型GaNクラッド層32 n型AlGaNクラッド層31 但し、 井戸層(2層)   8nm  ノン・ドープ 障壁層(3層)  14nm  Siドープ [0097] また、p型GaNコンタクト層54及びp型GaN/AlGaN超格子クラッド層53の一部は、RIE法にて除去されており、リッジストライプ構造55が形成されている。リッジストライプ構造55の両側にはSiO2/Siから成る積層絶縁膜56が形成されている。尚、SiO2層が下層であり、Si層が上層である。ここで、リッジストライプ構造55の有効屈折率と積層絶縁膜56の有効屈折率との差は、5×10-3乃至1×10-2、具体的には、7×10-3である。そして、リッジストライプ構造55の頂面に相当するp型GaNコンタクト層54上には、第2電極(p側オーミック電極)62が形成されている。一方、n型GaN基板21の裏面には、Ti/Pt/Auから成る第1電極(n側オーミック電極)61が形成されている。 ・・・(中略)・・・ [0099] そして、実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4におけるモード同期半導体レーザ素子10において、第2電極62は、発光領域(利得領域)41を経由して第1電極61に直流電流を流すことで順バイアス状態とするための第1部分62Aと、可飽和吸収領域42に電界を加えるための第2部分62B(可飽和吸収領域42に逆バイアス電圧Vsaを加えるための第2部分62B)とに、分離溝62Cによって分離されている。ここで、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値(『分離抵抗値』と呼ぶ場合がある)は、第2電極62と第1電極61との間の電気抵抗値の1×10倍以上、具体的には1.5×103倍である。また、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値(分離抵抗値)は、1×102Ω以上、具体的には、1.5×104Ωである。モード同期半導体レーザ素子10の共振器長を600μm、第2電極62の第1部分62A、第2部分62B、分離溝62Cのそれぞれの長さを、560μm、30μm、10μmとした。また、リッジストライプ構造55の幅を1.4μmとした。 [0100] 実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4におけるモード同期半導体レーザ素子10において、コリメート手段11と対向する光出射端面(第2端面)には、無反射コート層(AR)が形成されている。一方、モード同期半導体レーザ素子10における光出射端面(第2端面)と対向する端面(第1端面)には、高反射コート層(HR)が形成されている。可飽和吸収領域42は、モード同期半導体レーザ素子10における第1端面の側に設けられている。無反射コート層(低反射コート層)として、酸化チタン層、酸化タンタル層、酸化ジルコニア層、酸化シリコン層及び酸化アルミニウム層から成る群から選択された少なくとも2種類の層の積層構造を挙げることができる。 [0101] 実施例1あるいは後述する実施例2~実施例4におけるモード同期半導体レーザ素子10のパルス繰返し周波数を1GHzとした。尚、外部共振器長さX’(第1端面と反射鏡113との間の距離)によって光パルス列の繰り返し周波数fが決定され、次式で表される。ここで、cは光速であり、nは共振器の実効的な屈折率である。 f=c/(2n・X’)」 イ ここで、図1Aは次のものである。 ウ ここで、上記アの[0072]~[0074]の記載から、「半導体レーザ装置組立体」について、モード同期半導体レーザ素子10が受動モード同期動作をする駆動方法を採っていることがわかる。 エ 以上を総合すると、引用例1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「半導体レーザ装置組立体の駆動方法であって、(前記ウ) 半導体レーザ装置組立体は、 (A)半導体レーザ素子、及び、 (B)外部共振器を構成し、入射したレーザ光の一部を半導体レーザ素子に戻し、入射したレーザ光の残りを外部に出力する光学素子、 を備えており、[0072] 半導体レーザ素子は、受動モード同期動作をするように駆動されるモード同期半導体レーザ素子10であり、[0074] モード同期半導体レーザ素子10は、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型を有する第1化合物半導体層30、 GaN系化合物半導体から成る第3化合物半導体層(活性層)40、及び、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型とは異なる第2導電型を有する第2化合物半導体層50、が、順次、積層されて成る積層構造体を有し、[0075] モード同期半導体レーザ素子10は、共振器方向に発光領域と可飽和吸収領域とを並置したバイ・セクション型のモード同期半導体レーザ素子10から成るものであり、[0076] モード同期半導体レーザ素子10のパルス繰返し周波数は、1GHzとされ、外部共振器長さX’(第1端面と反射鏡113との間の距離)によって光パルス列の繰り返し周波数fが決定され、f=c/(2n・X’)で表されるものであり、ここで、cは光速であり、nは共振器の実効的な屈折率であり、[0101] モード同期半導体レーザ素子10が、受動モード同期動作をするように駆動する、(前記ウ) 半導体レーザ装置組立体の駆動方法。」 (2)引用例2:特開2002-94189号公報 ア 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に日本国内において頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、特開2002-94189号公報(以下「引用例2」という。)には、図とともに、以下の記載がある。 「【0055】図1に示す窒化物半導体レーザ素子は、C面(0001)n型GaN基板100、低温GaNバッファ層101、n型GaN層102、n型In0.07Ga0.93Nクラック防止層103、n型Al0.1Ga0.9Nクラッド層104、n型GaN光ガイド層105、発光層106、 p型Al0.2Ga0.8Nキャリアブロック層107、p型GaN光ガイド層108、p型Al0.1Ga0.9Nクラッド層109、p型GaNコンタクト層110、n電極111、p電極112、SiO2誘電体膜113から構成されている。このような構造のレーザ素子は、以下に示すような工程により製造される。 【0056】 ・・・(中略)・・・ 【0065】次いで、得られた半導体レーザチップ(素子)をパッケージに実装する。高密度記録用光ディスクに適した青紫色(380nm~420nm波長)高出力(30mW以上)レーザとして用いる場合、放熱対策に注意を払わなければならない。例えば、Inはんだ材を用いて、Junction upでパッケージ本体に接続すると好ましい。または、直接パッケージ本体やヒートシンク部に取り付けるのではなく、Si、AlN、ダイヤモンド、Mo、CuW、BN、Fe、Cu、またはAuのサブマウントを介して接続させても良い。以上のようにして窒化物半導体レーザ素子およびその装置が作製される。」 (3)引用例3:国際公開第2014/126164号 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に日本国内において頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、国際公開第2014/126164号(以下「引用例3」という。)には、図とともに、以下の記載がある。 「[0023] (実施の形態1) まず、本発明の実施の形態1に係る半導体光素子について説明する。本実施の形態1に係る半導体光素子は、半導体レーザ素子であって、リッジ構造を有しており、これによって光の幅方向の閉じ込めと電流狭窄構造とを実現するものである。 [0024] 図1は、本実施の形態1に係る半導体レーザ素子の模式的な斜視図である。以下では、図1に示すように、半導体の積層方向に垂直かつレーザ光の出射方向に垂直な方向をx軸、半導体の積層方向をy軸、レーザ光の出射方向をz軸とする。図1に示すように、この半導体レーザ素子100は、素子本体1の光出射端面側に形成された反射率が例えば10%以下の低反射率膜2と、光出射端面側と対向する後端面側に形成された反射率が例えば90%以上の高反射率膜3とを有している。そして、半導体レーザ素子100は低反射率膜2を介してレーザ光Lを出射する。 [0025] 図2Aは、図1に示す半導体レーザ素子のx-y面における断面図であり、図2Bは、図1に示す半導体レーザ素子のy-z面における断面図である。図2Aに示すように、この半導体レーザ素子100は、n側電極である下部電極4を底面に形成したn型のGaAsからなる基板5と、基板5上に順次形成された、n型バッファ層6、n型クラッド層7、n型ガイド層8を有するn型半導体層領域9と、活性層10と、p型ガイド層11、p型クラッド層12、p型コンタクト層13を有するp型半導体層領域14とからなる半導体積層部15とを備えている。ここで、p型コンタクト層13は、p型コンタクト層13aとp型コンタクト層13bとの2層からなる。また、p型コンタクト層13は断面が台形であり、z軸方向に延伸したストライプ形状を有している。これによって半導体レーザ素子100はリッジ構造となっている。また、半導体レーザ素子100は、p型半導体層領域14上に形成された絶縁膜16と、絶縁膜16が形成されていないリッジ構造の台形の上底を介してp型コンタクト層13に接触するp側電極である上部電極17とを備えている。 ・・・(中略)・・・ [0097] なお、上記実施の形態において説明した半導体レーザ素子を、制御装置や光学素子等とともにパッケージ上に搭載し、半導体レーザモジュールとすることができる。ここで、半導体レーザモジュールは、通常は半導体レーザ素子の温度を適正な温度に制御するための冷却または加熱を行う温度調整機構を備えている。しかしながら、上記実施の形態の半導体レーザ素子は、より大きいバンドギャップエネルギー差を備え、CODを抑制し、より高い信頼性を有する半導体レーザ素子であるため、温度を調整せずに安定して動作させることもできる。そのため、半導体レーザモジュールは必ずしも半導体レーザ素子の温度調整をするための温度調整機構を備える必要がない。このため、簡易な構成でありかつ低コストなアンクールの半導体レーザモジュールを実現できる。 ・・・(中略)・・・ [0144] 実施例6は、実施の形態8に係る半導体レーザ素子2100を、ヒートシンク上に半田で接合し、さらに、半導体レーザ素子2100を載置したヒートシンクをCuWからなるサブマウント上に、半田で接合した。半田は、Sn-Pb半田であってよく、Au-Sn半田であってもよい。ここに、下部電極4と上部電極17とから電流を注入し、注入した電流は電流計で、印加した電圧は電圧計で測定した。また、光出力は、フォトダイオードで検出した。なお、光出力は、CCD等で検出してもよい。」 (4)引用例4:特開2003-324237号公報 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に日本国内において頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、特開2003-324237号公報(以下「引用例4」という。)には、図とともに、以下の記載がある。 「【0092】図18は、実施の形態4にかかる半導体レーザモジュールの構成を示す縦断面図である。図18において、半導体レーザモジュール50は、上述した実施の形態1~3で示した半導体レーザ装置に対応する半導体レーザ装置51を有する。なお、この半導体レーザ装置51は、p側電極がヒートシンク57aに接合されるジャンクションダウン構成としている。半導体レーザモジュール50の筐体として、セラミックなどによって形成されたパッケージ59の内部底面上に、温度制御装置としてのペルチェ素子58が配置される。ペルチェ素子58上にはベース57が配置され、このベース57上にはヒートシンク57aが配置される。ペルチェ素子58には、図示しない電流が与えられ、その極性によって冷却および加熱を行なうが、主として冷却器として機能する。温度制御は、具体的に、ヒートシンク57a上であって、半導体レーザ装置51近傍に配置されたサーミスタ58aの検出値を基に制御され、図示しない制御装置は、通常、ヒートシンク57aの温度が一定に保たれるようにペルチェ素子58を制御する。 【0093】実施の形態1~3にかかる半導体レーザ装置では、回折格子により発振波長を選択しており、駆動電流による発振波長の変動が、回折格子のないファブリペロー(FP)レーザに比べて非常に小さい。しかし、それでも駆動電流が上昇するにしたがって、発光領域の温度が上昇し、発振波長が長波化する。そのような半導体レーザ装置51の温度による発振波長ずれを防止するようにペルチェ素子58を制御することもできる。すなわち、ペルチェ素子58は、レーザ光が所望の波長に比して長い波長である場合には、冷却して低い温度に制御し、レーザ光が所望の波長に比して短い波長である場合には、加熱して高い温度に制御する。本発明では、波長ずれの補正のためにペルチェ素子58に与える電流が、FPレーザに比べて小さくてすみ、消費電力の削減につながり好適である。 【0094】このような温度制御を行うことによって、半導体レーザ装置51の波長安定性を向上させることができ、歩留まりの向上にも有効となる。なお、ヒートシンク57aは、たとえばダイヤモンドなどの高熱伝導率をもつ材質によって形成することが望ましい。これは、ヒートシンク57aがダイヤモンドで形成されると、高電流印加時の発熱が抑制されるからである。」 2 本件発明1について (1)対比 引用発明と本件発明1とを対比する。 ア 引用発明の「モード同期半導体レーザ10」は、本件発明1の「半導体発光素子」に相当する。 イ 引用発明の「モード同期半導体レーザ素子10は、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型を有する第1化合物半導体層30、 GaN系化合物半導体から成る第3化合物半導体層(活性層)40、及び、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型とは異なる第2導電型を有する第2化合物半導体層50、が、順次、積層されて成る積層構造体を有」することは、 本件発明1の「半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する」ことに相当する。 ウ 引用発明の「半導体レーザ装置組立体」であって、「(A)半導体レーザ素子、及び、(B)外部共振器を構成し、入射したレーザ光の一部を半導体レーザ素子に戻し、入射したレーザ光の残りを外部に出力する光学素子、を備えて」いるものと、 本件発明1の「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体」とは、上記イも考慮すると、 「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体」 である点で一致する。 エ 引用発明においては、「モード同期半導体レーザ素子10のパルス繰返し周波数は、1GHzとされ、外部共振器長さX’(第1端面と反射鏡113との間の距離)によって光パルス列の繰り返し周波数fが決定され、f=c/(2n・X’)で表されるものであり、ここで、cは光速であり、nは共振器の実効的な屈折率であ」るところ、当該パルス繰り返し周波数における動作電流が一定の値を持つことは明らかであるから、当該引用発明の構成と、 本件発明1の「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流を動作電流範囲の上限値とし、動作電流を増加していきレーザ発振が生じるときの動作電流の値を動作電流範囲の下限値とする」こととは、 「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流が動作電流範囲にある。」点で一致する。 オ 引用発明の「半導体レーザ装置組立体の駆動方法」は、本件発明1の「半導体発光素子組立体の駆動方法」に相当する。 カ 一致点 よって、引用発明と本件発明1とは、 「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流が動作電流範囲にある。」 である点で一致する。 キ 相違点 一方、両者は以下の各点で相違する。 《相違点1》 本件発明1は、「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、 半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法」であるのに対し、引用発明は「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法」ではあるものの、「半導体発光素子組立体」が「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成」るものではない点。 《相違点2》 本件発明1は、「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、動作電流範囲を拡大する半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流を動作電流範囲の上限値とし、動作電流を増加していきレーザ発振が生じるときの動作電流の値を動作電流範囲の下限値とする。」との構成を備えるのに対し、引用発明は「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流で動作する」構成は備えるものの、上記本件発明1に係る「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、動作電流範囲を拡大する半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流を動作電流範囲の上限値と」することは備えない点。 (2)判断 相違点1及び相違点2を併せて検討する。 ア 前記1(2)及び1(3)に摘記した引用例2及び3にも記載されているように、一般に、冷却のために半導体レーザ素子をサブマウントを介してヒートシンクに取り付けることは周知技術であるから、引用発明について、当該周知技術を適用して「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成」るものとすることは当業者が適宜になし得たこととはいえる。 イ 一方、前記1(3)及び1(4)にも記載されているように、半導体レーザ素子が実装されている半導体レーザモジュールにおいて、半導体レーザ素子の動作温度を適正に保つために加熱又は冷却を行う技術も示されてはいるところ、一般的には、引用例2に記載されているように「放熱対策」として冷却を行うことが通常であって、「加熱」を行うことは、例えば引用例4に記載されているように、発振波長のずれを防止するなどの要請からなされるものであり、半導体レーザ素子の実装において通常採用される技術とまではいえない。 そして、引用例1の記載を見ても、引用発明において、モード同期半導体レーザ素子10の駆動について、加熱も含めた温度設定の必要性の記載はないから、前記半導体レーザ素子の動作温度を適正に保つために加熱又は冷却を行う技術が周知技術であるとしても、当該「加熱」を含む温度制御を行う技術を、引用発明に適用する必然性はない。 ウ また、仮に、当該「加熱」を含む温度制御を行う技術を、引用発明に適用したとしても、以下のとおり、相違点2に係る構成を備えることを当業者が適宜になし得たとはいえない。 エ すなわち、引用発明に係るモード同期半導体レーザ素子10について、その動作電流範囲について、仮に「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流を動作電流範囲の上限値とし、動作電流を増加していきレーザ発振が生じるときの動作電流の値を動作電流範囲の下限値とする」とき、「活性層の温度を高くすることで、動作電流範囲を拡大する」との特性を、モード同期半導体レーザ素子10が備えることは、引用例1には記載も示唆もされていない。 それゆえ、前述の、「加熱」を含む温度制御を行う技術を引用発明に適用したとしても、動作電流範囲を拡大するべく加熱することまで当業者が容易に想到し得たとはいえないから、当該動作電流範囲の拡大作用を発現すべく「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、動作電流範囲を拡大する半導体発光素子組立体の駆動方法」とすることは、当業者が適宜になし得たこととはいえない。 オ 以上のとおりであるから、前記1(2)~(4)に摘示した、引用例2ないし引用例4の各記載を勘案しても、引用発明において相違点1及び相違点2に係る構成をともに備えることは、当業者が容易に想到することができないものである。 (3)よって、本件発明1は、引用例1に記載された発明および引用例2~4に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 3 本件発明2について (1)対比 引用発明と本件発明2とを対比する。 ア 引用発明の「モード同期半導体レーザ10」は、本件発明2の「半導体発光素子」に相当する。 イ 引用発明の「モード同期半導体レーザ素子10は、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型を有する第1化合物半導体層30、 GaN系化合物半導体から成る第3化合物半導体層(活性層)40、及び、 GaN系化合物半導体から成り、第1導電型とは異なる第2導電型を有する第2化合物半導体層50、が、順次、積層されて成る積層構造体を有」することは、 本件発明2の「半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する」ことに相当する。 ウ 引用発明の「半導体レーザ装置組立体」であって、「(A)半導体レーザ素子、及び、(B)外部共振器を構成し、入射したレーザ光の一部を半導体レーザ素子に戻し、入射したレーザ光の残りを外部に出力する光学素子、を備えて」いるものと、 本件発明2の「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体」とは、上記イも考慮すると、 「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体」 である点で一致する。 エ 引用発明においては、「モード同期半導体レーザ素子10のパルス繰返し周波数は、1GHzとされ、外部共振器長さX’(第1端面と反射鏡113との間の距離)によって光パルス列の繰り返し周波数fが決定され、f=c/(2n・X’)で表されるものであり、ここで、cは光速であり、nは共振器の実効的な屈折率であ」るところ、当該パルス繰り返し周波数における動作電流により光出力が得られることは明らかであるから、当該引用発明の構成と、 本件発明2の「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流における光出力を最大光出力とする」こととは、 「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流により光出力が得られる」点で共通する。 オ 引用発明の「半導体レーザ装置組立体の駆動方法」は、本件発明2の「半導体発光素子組立体の駆動方法」に相当する。 カ 一致点 よって、引用発明と本件発明2とは、次の点で一致する。 「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流により光出力が得られる。」 である点で一致する。 キ 相違点 一方、両者は以下の各点で相違する。 《相違点3》 本件発明2は、「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成り、 半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法」であるのに対し、引用発明は「半導体発光素子を備え、半導体発光素子は、第1化合物半導体層、活性層及び第2化合物半導体層が積層された積層構造体を有する半導体発光素子組立体の駆動方法」ではあるものの、「半導体発光素子組立体」が「ヒートシンク、サブマウント及び半導体発光素子が、順次、積層されて成」るものではない点。 《相違点4》 本件発明2は、「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、出射される最大光出力を増加させる半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流における光出力を最大光出力とする。」との構成を備えるのに対し、引用発明は「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数における動作電流により光出力が得られる」構成は備えるものの、上記本件発明2に係る「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、出射される最大光出力を増加させる半導体発光素子組立体の駆動方法。 ここで、光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流における光出力を最大光出力とする」構成は備えない点。 (2)判断 相違点3及び相違点4を併せて検討する。 ア 前記2(2)ア、イでの検討と同じく、引用発明において、モード同期半導体レーザ素子10の駆動について、加熱も含めた温度設定の必要性の記載はないから、前記半導体レーザ素子の動作温度を適正に保つために加熱又は冷却を行う技術が周知技術であるとしても、当該「加熱」を含む温度制御を行う技術を、引用発明に適用する必然性はない。 イ また、仮に、当該「加熱」を含む温度制御を行う技術を、引用発明に適用したとしても、以下のとおり、相違点4に係る構成を備えることを当業者が適宜になし得たとはいえない。 ウ すなわち、引用発明に係るモード同期半導体レーザ素子10について、その最大光出力について、仮に「光パルスの繰り返し周波数が光学系の距離で決定される基本周波数から基本周波数の2倍の周波数に変化するときの動作電流における光出力を最大光出力とする」とき、「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、出射される最大光出力」が「増加」するとの特性を、モード同期半導体レーザ素子10が備えることは、引用例1には記載も示唆もされていない。 それゆえ、前述の、「加熱」を含む温度制御を行う技術を引用発明に適用したとしても、最大光出力を増加させるべく加熱することまで当業者が容易に想到し得たとはいえないから、当該最大光出力の増加作用を発現すべく「ヒートシンクを加熱することによって活性層の温度を高くすることで、出射される最大光出力を増加させる半導体発光素子組立体の駆動方法」とすることは、当業者が適宜になし得たこととはいえない。 エ 以上のとおりであるから、前記1(2)~(4)に摘示した、引用例2ないし引用例4の各記載を勘案しても、引用発明において相違点3及び相違点4に係る構成をともに備えることは、当業者が容易に想到することができないものである。 (3)よって、本件発明2は、引用例1に記載された発明および引用例2~4に記載された周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 4 本件発明3~8について 本件発明1又は本件発明2を引用する本件発明3、4及び7、本件発明4を引用する本件発明5及び6、並びに本件発明7を引用する本件発明8は、いずれも本件発明1又は本件発明2に係る構成を全て含むものであるから、上記2(2)または3(2)での検討と同様に、引用発明及び引用例2ないし引用例4に記載された事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 5 まとめ よって、本件発明1~8は、引用発明及び引用例2ないし引用例4に記載された事項から当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2020-007912

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