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特許拒絶査定不服審判

2020-005252

データ伝送方法、ネットワーク装置、及び端末装置

審判番号
2020-005252
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-522640外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2020年04月17日
審決日
2020年11月10日
公報発行日
2020年12月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H04L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2018-522640「データ伝送方法、ネットワーク装置、及び端末装置」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 5月11日国際公開、WO2017/075807、平成30年12月27日国内公表、特表2018-538729、請求項の数(24)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成27年11月6日を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯の概要は以下のとおりである。 平成30年 6月 1日   手続補正書 平成31年 2月28日付け 拒絶理由通知書 令和 元年 7月24日   意見書・手続補正書 12月12日付け 拒絶査定 令和 2年 4月17日   審判請求・手続補正書 第2 本願発明 本願の請求項1~24に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明24」といい、これらを総称して「本願発明」という。)は、令和2年4月17日付け手続補正書によって補正された特許請求の範囲に記載される以下のとおりのものであると認める。 「  【請求項1】 データ伝送方法であって、 第1のダウンリンク制御情報を第1の端末装置へネットワーク装置によって送信する段階であって、前記第1のダウンリンク制御情報は、第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第1の参照信号の前記構成情報は、前記第1の参照信号の伝送コム及び前記第1の参照信号の巡回シフトを含み、前記第1の参照信号の前記伝送コムは、偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す、段階と、 前記第1の端末装置によって送信される前記第1の参照信号及び第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)を前記ネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、段階と、 前記第1の参照信号に従って前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階とを備え、 前記データ伝送方法は、 第2の端末装置によって送信される第2の参照信号及び第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)を前記ネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第2の参照信号は前記スロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい前記正の整数であり、前記第3のPUSCHは前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3である、段階と、 前記第2の参照信号に従って前記第3のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階とをさらに備え、 前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルは、前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異なり、 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第2の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有するか、又は、 前記第2の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有する 方法。 【請求項2】 前記スロットは7個のシンボルを有し、iは4であり、前記第1のPUSCHは第1のシンボルセット又は第2のシンボルセットにあり、 前記第1のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 第2の端末装置によって送信される第2の参照信号及び第3のPUSCHを前記ネットワーク装置によって受信する前記段階の前に、 第2のダウンリンク制御情報を前記第2の端末装置へ前記ネットワーク装置によって送信する段階をさらに備え、前記第2のダウンリンク制御情報は、前記第2の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含む、請求項1又は2に記載の方法。 【請求項4】 前記第1の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第1のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しく、前記第2の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第3のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しい、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 【請求項5】 前記スロットが7個の前記シンボルを含み、iが4である場合、前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルが前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異なるということは、 前記第1のPUSCHが第1のシンボルセットにあり、前記第3のPUSCHが第2のシンボルセットにあるか、又は前記第1のPUSCHが前記第2のシンボルセットにあり、前記第3のPUSCHが前記第1のシンボルセットにあることを含み、 前記第1のシンボルセットは7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 【請求項6】 前記第1の参照信号に従って前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する前記段階は、 ベースシーケンスを前記ネットワーク装置によって生成する段階であって、前記ベースシーケンスの長さは、前記第1のPUSCHによって占有される前記サブキャリア数より大きい又はそれに等しい、段階と、 初期の参照信号シーケンスを取得するために、前記ベースシーケンスに対して巡回シフトを前記ネットワーク装置によって実行する段階と、 前記第1の参照信号のシーケンスを取得するために、前記初期の参照信号シーケンスを前記ネットワーク装置によって不連続にサンプリングする段階と、 前記第1の参照信号の前記シーケンスに従って前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階とを含む、請求項4に記載の方法。 【請求項7】 データ伝送方法であって、 ネットワーク装置によって送信される第1のダウンリンク制御情報を端末装置によって受信する段階であって、前記第1のダウンリンク制御情報は、第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第1の参照信号の前記構成情報は、前記第1の参照信号の伝送コム及び前記第1の参照信号の巡回シフトを含み、前記第1の参照信号の前記伝送コムは、偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す、段階と、 前記第1の参照信号及び第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)を前記端末装置によって構成する段階であって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、段階と、 前記第1の参照信号及び前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置へ前記端末装置によって送信する段階とを備え、 第2の参照信号は前記スロット内の前記i番目のシンボルにあり、 第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)は前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3であり、前記第3のPUSCHは前記第2の参照信号に従って前記ネットワーク装置によって復調され、 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第2の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有するか、又は、 前記第2の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有する 方法。 【請求項8】 前記スロットは7個のシンボルを有し、iは4であり、前記第1のPUSCHは第1のシンボルセット又は第2のシンボルセットにあり、 前記第1のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項7に記載の方法。 【請求項9】 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリア又は偶数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第1のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しい、請求項7又は8に記載の方法。 【請求項10】 第1の参照信号を端末装置によって構成する前記段階は、 前記第1の参照信号のシーケンスを前記端末装置によって生成する段階と、 前記第1の参照信号の前記シーケンスを偶数の前記サブキャリア又は奇数の前記サブキャリアに前記端末装置によってマッピングする段階とを有する、請求項9に記載の方法。 【請求項11】 前記第1の参照信号のシーケンスを前記端末装置によって生成する前記段階は、 ベースシーケンスを前記端末装置によって生成する段階であって、前記ベースシーケンスの長さは、前記第1のPUSCHによって占有される前記サブキャリア数より大きい又はそれに等しい、段階と、 初期の参照信号シーケンスを取得するために、前記ベースシーケンスに対して巡回シフトを前記端末装置によって実行する段階と、 前記第1の参照信号の前記シーケンスを取得するために、前記初期の参照信号シーケンスを前記端末装置によって不連続にサンプリングする段階とを有する、請求項10に記載の方法。 【請求項12】 ネットワーク装置であって、 第1のダウンリンク制御情報を第1の端末装置へ送信する第1の送信ユニットであって、前記第1のダウンリンク制御情報は、第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第1の参照信号の前記構成情報は、前記第1の参照信号の伝送コム及び前記第1の参照信号の巡回シフトを含み、前記第1の参照信号の前記伝送コムは、偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す、第1の送信ユニットと、 前記第1の端末装置によって送信される前記第1の参照信号及び第1の物理チャネル(第1のPUSCH)を受信する第1の受信ユニットであって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、第1の受信ユニットと、 前記第1の参照信号に従って前記第1のPUSCHを復調する第1の処理ユニットとを含み、 前記第1の受信ユニットはさらに、第2の端末装置によって送信される第2の参照信号及び第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)を受信し、前記第2の参照信号は前記スロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい前記正の整数であり、前記第3のPUSCHは前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3であり、 前記ネットワーク装置は、前記第2の参照信号に従って前記第3のPUSCHを復調し、 前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルは、前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異なり、 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第2の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有するか、又は、 前記第2の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有する ネットワーク装置。 【請求項13】 前記スロットは7個のシンボルを有し、iは4であり、前記第1のPUSCHは第1のシンボルセット又は第2のシンボルセットにあり、 前記第1のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項12に記載のネットワーク装置。 【請求項14】 前記第1の参照信号は周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアもしくは偶数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第1のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しい、請求項12又は13に記載のネットワーク装置。 【請求項15】 第1の送信ユニットはさらに、前記第2の端末装置によって送信される前記第2の参照信号及び前記第3のPUSCHを前記第1の受信ユニットが受信する前に、第2のダウンリンク制御情報を前記第2の端末装置へ送信し、前記第2のダウンリンク制御情報は、前記第2の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第2の参照信号の前記構成情報は、前記第2の参照信号の伝送コム及び前記第2の参照信号の巡回シフトを含む、請求項12又は13に記載のネットワーク装置。 【請求項16】 前記第1の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第1のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しく、前記第2の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第3のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しい、請求項12、13及び15のいずれか一項に記載のネットワーク装置。 【請求項17】 前記スロットが7個の前記シンボルを含み、iが4である場合、前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルが前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異なるということは、 前記第1のPUSCHが第1のシンボルセットにあり、前記第3のPUSCHが第2のシンボルセットにあるか、又は前記第1のPUSCHが前記第2のシンボルセットにあり、前記第3のPUSCHが前記第1のシンボルセットにあることを含み、 前記第1のシンボルセットは7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項12、13、15及び16のいずれか一項に記載のネットワーク装置。 【請求項18】 前記第1の処理ユニットはさらに、 長さが前記第1のPUSCHによって占有される前記サブキャリア数より大きい又はそれに等しいベースシーケンスを生成し、 初期の参照信号シーケンスを取得するために、前記ベースシーケンスに対して巡回シフトを実行し、 前記第1の参照信号のシーケンスを取得するために、前記初期の参照信号シーケンスを不連続にサンプリングし、 前記第1の参照信号の前記シーケンスに従って前記第1のPUSCHを復調する、請求項16に記載のネットワーク装置。 【請求項19】 端末装置であって ネットワーク装置によって送信される第1のダウンリンク制御情報を受信する第2の受信ユニットであって、前記第1のダウンリンク制御情報は、第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第1の参照信号の前記構成情報は、前記第1の参照信号の伝送コム及び前記第1の参照信号の巡回シフトを含み、前記第1の参照信号の前記伝送コムは、偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す、第2の受信ユニットと、 前記第1の参照信号及び第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)を構成する第2の処理ユニットであって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、第2の処理ユニットと、 前記第1の参照信号及び前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置へ送信する第2の送信ユニットとを含み、 第2の参照信号は前記スロット内の前記i番目のシンボルにあり、 第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)は前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3であり、前記第3のPUSCHは前記第2の参照信号に従って前記ネットワーク装置によって復調され、 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第2の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有するか、又は、 前記第2の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有する 端末装置。 【請求項20】 前記スロットは7個のシンボルを有し、iは4であり、前記第1のPUSCHは第1のシンボルセット又は第2のシンボルセットにあり、前記第1のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち最初の3個を含み、 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル、6番目のシンボル、及び7番目のシンボルを含むか、又は 前記第2のシンボルセットは、7個の前記シンボルのうち5番目のシンボル及び6番目のシンボルを含む、請求項19に記載の端末装置。 【請求項21】 前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリア又は偶数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号によって占有されるサブキャリア数の2倍が、前記第1のPUSCHによって占有されるサブキャリア数より大きい又はそれに等しい、請求項19又は20に記載の端末装置。 【請求項22】 前記第2の処理ユニットはさらに、 前記第1の参照信号のシーケンスを生成し、 前記第1の参照信号の前記シーケンスを偶数の前記サブキャリア又は奇数の前記サブキャリアにマッピングする、請求項21に記載の端末装置。 【請求項23】 前記第2の処理ユニットはさらに、 長さが前記第1のPUSCHによって占有される前記サブキャリア数より大きい又はそれに等しいベースシーケンスを生成し、 初期の参照信号シーケンスを取得するために、前記ベースシーケンスに対して巡回シフトを実行し、 前記第1の参照信号の前記シーケンスを取得するために、前記初期の参照信号シーケンスを不連続にサンプリングする、請求項22に記載の端末装置。 【請求項24】 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるための、コンピュータプログラム。」 第3 引用文献 1 引用文献1の記載事項 令和元年12月12日付け拒絶査定(以下、単に「拒絶査定」という。)で引用された米国特許出願公開第2013/0135984号明細書(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。 (1)「[0003] Example embodiments of the present invention relate in general to machine type communication (MTC), and more specifically, to an apparatus and a method for transmitting uplink data of machine type communication user equipment (MTC UE) that uses a bandwidth of 1.4 MHz (or 3 MHz or 5 MHz) in an MTC system based on 3rd generation partnership project long term evolution (3GPP LTE).」 (当審訳:【0003】本発明の実施例は、一般に、マシンタイプコミュニケーション(MTC)に関し、より具体的には、第3世代パートナーシッププロジェクトロングタームエボリューション(3GPP LTE)に基づくMTCシステムで1.4MHz(又は3MHz又は5MHz)の帯域幅を用いるマシンタイプコミュニケーションユーザイクイップメント(MTC UE)のアップリンクデータの伝送のための装置又は方法に関する。) (2)「[0051] Hereinafter, a machine type communication user equipment (MTC UE) or a long term evolution (LTE) terminal may be fixed or have mobility, and may be referred to as other terms such as a mobile station (MS), a user terminal (UT), a subscriber station (SS), a wireless device, and the like. In general, the base station denotes a fixed or moved point that communicates with a terminal, and may be a collective term including a base station, a node-B, an eNode-B, a base transceiver system (BTS), an access point (AP), a relay, a femto-cell, and the like.」 (当審訳:【0051】以下では、マシンタイプコミュニケーションユーザイクイップメント(MTC UE)又はロングタームエボリューション(LTE)端末は、固定又は可動であり得、移動局(MS)、ユーザ端末(UT)、加入者局(SS)、無線装置等と呼ばれ得る。一般に、基地局は、端末と通信する固定又は移動点を意味し、基地局、node-B、eNode-B、基地送受信システム(BTS)、アクセスポイント、中継局、フェムトセル等を含む総称であり得る。) (3)「[0053] FIG. 1 is a drawing showing a structure of a physical uplink shared channel (PUSCH) that transmits data of a long term evolution (LTE) terminal, and FIG. 2 is a drawing showing the number of LTE terminals that may be multiplexed in a single resource block (RB) in a case of multi-user multi-input multi-output (MU-MIMO).」 (当審訳:【0053】図1はロングタームエボリューション(LTE)端末のデータを伝送する物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)の構造を示す図であり、図2はマルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)の場合に単一リソースブロック(RB)内で多重化され得るLTE端末の数を示す図である。) (4)「[0058] When transmitting the PUSCH in MU-MIMO, the DMRS uses eight cyclic shifts (CSs) at a maximum, and orthogonality between the DMRS and other DMRSs is ensured by the CS to thereby reduce interference. Therefore, in the case of the MU-MIMO, eight LTE terminals may be multiplexed in the same RB.」 (当審訳:【0058】MU-MIMOにおいてPUSCHを伝送するとき、DMRSは最大で8つの巡回シフト(CS)を用い、DMRSと他のDMRSとの間の直交性はCSによって保証され、これにより干渉を低減する。ゆえに、MU-MIMOの場合は、8つのLTE端末が同一のRBに多重化され得る。) (5)「[0059] Here, the DMRS is a reference signal for estimating a channel, and is required for coherent-demodulation of a PUSCH in which an uplink-shared channel (UL-SCH) transmission channel is mapped. In addition, the DMRS is also required for coherent-demodulation of a physical uplink control channel (PUCCH) that transmits various types of L1/L2 control signaling.」 (当審訳)【0059】ここで、DMRSはチャネル推定のための参照信号であり、PUSCHのコヒーレント復調のために必要とされ、該PUSCH内にアップリンク共有チャネル(UL-SCH)の伝送チャネルがマッピングされる。加えて、DMRSは様々なタイプのL1/L2制御信号を伝送する物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のコヒーレント復調のためにも必要とされる。) (6)「[0067] FIG. 4 is a drawing showing a structure of a PUSCH with respect to two MTC UE that may be multiplexed in a single RB by performing time division in a case of SU-MIMO according to another embodiment of the present invention.」 (当審訳:【0067】図4は、本発明の別の実施例に従ってSU-MIMOの場合に時分割を行うことで単一RBに多重化され得る2つのMTC UEに関するPUSCHの構造を示す図である。) (7)「[0068] Referring to FIG. 4, when a single RB is time-divided by two MTC UE (UE1 and UE2) to thereby map resources, positions where each MTC UE maps the resources in a single RB may be differently allocated.」 (当審訳:【0068】図4を参照すると、単一RBが2つのMTC UE(UE1及びUE2)に時分割され、それによりリソースをマッピングし、各MTC UEが単一RB中でリソースをマッピングする位置は異なって割り当てられる。) (8)「[0069] Specifically, the first MTC UE (UE1) maps the resources in symbols 0, 1, and 2 of a slot 0, and the second MTC UE (UE2) maps the resources in symbols 4, 5, and 6 of a slot 1.」 (当審訳:【0069】具体的には、第1のMTC UE(UE1)はスロット0のシンボル0、1及び2にリソースをマッピングし、第2のMTC UE(UE2)はスロット1のシンボル4、5及び6にリソースをマッピングする。) (9)「[0070] In order to distinguish the first MTC UE (UE1) and the second MTC UE (UE2), the DMRSs (DMRS 1 and DMRS 2) that are defined by mutually different CSs may be used.」 (当審訳:【0070】第1のMTC UE(UE1)と第2のMTC UE(UE2)とを区別するために、互いに異なるCSによって定義されるDMRS(DMRS 1及びDMRS 2)が使用され得る。) (10)「[0071] In the related art, a single UE is allocated with at least one RB, resources are mapped in the allocated at least one RB, and then the RB in which the resource is mapped is transmitted to a base station. However, according to an embodiment of the present invention, a single RB is time-divided by the two MTC UE, resources are mapped in a part of the RB, and then the RB in which the resources are mapped is transmitted to the base station.」 (当審訳:【0071】関連技術において、単一のUEは少なくとも1つのRBに割り当てられ、リソースは、割り当てられた少なくとも1つのRBにマッピングされ、そして、リソースがマッピングされたRBは基地局に伝送される。しかしながら、本発明の実施例に従うと、単一RBは2つのMTC UEに時分割され、リソースはRBの一部分にマッピングされ、そして、リソースがマッピングされたRBは基地局に伝送される。) (11)図4 (12)上記図4及び【0069】の記載によれば、引用文献1には、第1のMTC UE(UE1)はスロット0及び1のシンボル0、1及び2にリソースをマッピングし、第2のMTC UE(UE2)はスロット0及び1のシンボル4、5及び6にリソースをマッピングすること、及び、DMRS 1及びDMRS 2は共にスロット0及び1のシンボル3にあることが開示されている。 (13)引用発明 前記(1)~(12)によれば、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「マシンタイプコミュニケーションユーザイクイップメント(MTC UE)のアップリンクデータの伝送のための方法であって(【0003】)、 単一RBは2つのMTC UEに時分割され、リソースはRBの一部分にマッピングされ、そして、リソースがマッピングされたRBは基地局に伝送され(【0071】)、 時分割を行うことで単一RBに多重化され得る2つのMTC UEに関するPUSCHの構造は(【0067】)、 第1のMTC UE(UE1)はスロット0及び1のシンボル0、1及び2にリソースをマッピングし、第2のMTC UE(UE2)はスロット0及び1のシンボル4、5及び6にリソースをマッピングし(前記(12))、 第1のMTC UE(UE1)と第2のMTC UE(UE2)とを区別するために、互いに異なるCSによって定義されるDMRS(DMRS 1及びDMRS 2)が使用され(【0070】)、 DMRS 1及びDMRS 2は共にスロット0及び1のシンボル3にあり(前記(12))、 RBはリソースブロックのことであり(【0053】)、 PUSCHは物理アップリンク共有チャネルのことであり(【0053】)、 CSは巡回シフトのことであり(【0058】)、 DMRSはチャネル推定のための参照信号であり、PUSCHのコヒーレント復調のために必要とされるものである(【0059】) 方法。」 2 引用文献2の記載事項 拒絶査定で引用された米国特許出願公開第2013/0114756号明細書(以下、「引用文献2」という。)には、以下の事項が記載されている。 (1)「[0030] A high Doppler frequency can occur in a signal transmitted between two entities when one of the entities is moving at a high speed relative to the other. More specifically, when a UE is moving at a high speed relative to an eNB, a high Doppler frequency can occur in the signals transmitted between the UE and the eNB. In such cases, the communication channel changes rapidly, and more reference signals may be needed in the time domain to enable accurate channel interpolation and estimation. However, the uplink reference signal design in current LTE systems does not provide sufficient reference signal density for high Doppler frequency situations, and therefore the data throughput may be degraded in such situations due to inaccurate channel estimation. Embodiments of the present disclosure provide new DMRS formats that significantly increase the reference signal density in the time domain and enhance the channel estimation which in turn improve the data throughput. In these embodiments, the same reference signal overhead is maintained as in the legacy reference signals, and the increase in peak-to-average power ratio (PAPR) is minimized.」 (当審訳:【0030】高いドップラー周波数は、一方のエンティティが他方に対して高速で移動しているときに2つのエンティティ間で伝送される信号に生じる。より具体的には、UEがeNBに対して高速で移動しているとき、高いドップラー周波数がUEとeNBとの間で伝送される信号に生じる。このような場合、通信チャネルは急激に変化し、チャネルの補間及び推定を正確にするために、時間領域でより多くの参照信号が必要となり得る。しかしながら、現行のLTEシステムでのアップリンク参照信号の設計はドップラー周波数が高い状況に対して十分な参照信号密度を提供しておらず、ゆえに、このような状況では不正確なチャネル推定に起因してデータスループットが低下し得る。本開示の実施例は、時間領域にて参照信号密度を大いに向上させ、チャネル推定を強化し、データスループットをも改善する新しいDMRSフォーマットを提供する。これらの実施例では、参照信号のオーバーヘッドが既存の参照信号と同程度に維持され、かつ、ピーク対平均電力比(PAPR)の増加が最小化される。) (2)「[0037] To facilitate channel estimation and data decoding, a demodulation reference signal (DMRS) is inserted into the PUSCH. Due to the DFT-precoded OFDM transmission scheme, the DMRS occupies an entire OFDM symbol within the PUSCH resource allocation. As shown in FIG. 2, the DMRS 210 occupies the third OFDM symbol in a slot for a normal CP and the second OFDM symbol in a slot for an extended CP. (Herein, the term “zeroth OFDM symbol in a slot” refers to OFDM symbol #0, the term “first OFDM symbol in a slot” refers to OFDM symbol #1, and so on.)」 (当審訳:【0037】チャネル推定及びデータ復号を円滑に進めるため、復調参照信号(DMRS)がPUSCHに挿入される。DFTプリコード化OFDM伝送スキームに起因して、DMRSはPUSCHリソース割り当て内の全OFDMシンボルを占める。図2に示されるように、DMRS 210はノーマルCPのスロット内の第3OFDMシンボル及び拡張CPのスロット内の第2OFDMシンボルを占める。(ここで、「スロット内の第0OFDMシンボル」との用語はOFDMシンボル#0を参照し、「スロット内の第1OFDMシンボル」との用語はOFDMシンボル#1を参照する、等々。)) (3)「[0050] FIG. 5 shows an example of one of the new DMRS formats. In the case of normal CP, the DMRS occupies the even subcarriers of the first OFDM symbol and the odd subcarriers of the fifth OFDM symbol in the slot. In the case of extended CP, the DMRS occupies the even subcarriers of the first OFDM symbol and the odd subcarriers of the fourth OFDM symbol. The REs that are not used for the DMRS in these OFDM symbols are used for data transmission. In the case of uplink spatial multiplexing, the RSs of multiple layers are multiplexed by CDM on the RS REs as in the current LTE system. The same RS pattern is repeated in the second slot of a subframe. This new DMRS format has the same amount of overhead as the current DMRS but with twice the density in the time domain. In addition, the new DMRS symbol has the same numerology as the data symbol.」 (当審訳:【0050】図5は新しいDMRSフォーマットの一例を示す。ノーマルCPの場合、DMRSは該当スロットの第1OFDMシンボルの偶数サブキャリア及び第5OFDMシンボルの奇数サブキャリアを占める。拡張CPの場合、DMRSは第1OFDMシンボルの偶数サブキャリア及び第4OFDMシンボルの奇数サブキャリアを占める。これらのOFDMシンボルでDMRSに用いられないREはデータ伝送に用いられる。アップリンク空間多重の場合、多数レイヤーのRSは、現行のLTEシステムと同様に、RS REにCDMで多重化される。同一のRSパターンがサブフレームの第2スロットで繰り返される。この新しいDMRSフォーマットは、現行のDMRSと同一のオーバーヘッド量を持つが、時間領域で2倍の密度を持つ。加えて、新しいDMRSシンボルはデータシンボルと同様の無線パラメータを持つ。) (4)「[0051] FIG. 6 shows another example of the new DMRS format in which the RS REs occupy the same set of subcarriers in the two DMRS symbols in a slot. Another example of the new DMRS format is shown in FIG. 7, where the RS REs are placed in every third RE on OFDM symbols 1, 3, and 5. As in FIG. 5, the RS REs on different OFDM symbols are offset by one subcarrier in FIG. 7, but such an offset is not necessarily the case, as can be seen in FIG. 6. FIG. 8 and FIG. 9 show another two examples of the new DMRS format. The DMRS patterns in FIG. 7, FIG. 8, and FIG. 9 have high RS densities in the time domain but at the cost of slightly higher PAPRs than the patterns in FIG. 5 and FIG. 6.」 (当審訳:【0051】図6は、新しいDMRSフォーマットの他の例を示すものであり、このフォーマットでは、RS REが1スロットにおける2つのDMRSシンボルで同じサブキャリアの集合を占める。新しいDMRSフォーマットの別の例が図7に示され、ここではRS REがOFDMシンボル1、3及び5において3つのREごとに配置される。図5と同様に、図7では異なるOFDMシンボルにおけるRS REは1サブキャリアずつオフセットされるが、そのようなオフセットは、図6に示されるような場合には、必ずしも当てはまらない。図8及び図9は新しいDMRSフォーマットの別の2つの例を示す。図7、図8及び図9のDMRSパターンは、時間領域におけるRS密度が高いが図5及び図6のパターンに比べてPAPRのコストがわずかに高い。) (5)「[0071] The new DMRS format may be semi-statically enabled by higher layer radio resource control (RRC) signaling. For example, as shown by the underlined portion of FIG. 14, a one-bit parameter, referred to in the figure as dmrs-HighDoppler-Activated, may be introduced in the PUSCH-ConfigDedicated information element (IE) to specify the UE-specific PUSCH configuration. For high-Doppler UEs or mobile relays, the eNB enables the dmrs-HighDoppler-Activated parameter, and the new DMRS format is used for PUSCH transmission. If multiple possible DMRS patterns are available for different levels of trade-off between channel estimation accuracy and PAPR, then a multiple-bit version of the dmrs-HighDoppler-Activated parameter is possible as well. In this case, the dmrs-HighDoppler-Activated parameter indicates which pattern is to be used. The eNB may also disable the utilization of the new DMRS format. That is, the eNB may estimate the Doppler frequency, based on CP for example, and determine whether the new DMRS format is needed. If the Doppler frequency is increased or reduced and the new DMRS format needs to be turned on or off, the eNB sends an RRCConnectionReconfiguration message which includes the PUSCH-ConfigDedicated IE to enable or disable the dmrs-HighDoppler-Activated parameter.」 (当審訳:「【0071】新しいDMRSフォーマットは、高次レイヤーの無線リソース制御(RRC)信号伝送によって半静的に有効化され得る。例えば、図14の下線部分で示されるように、該図でdmrs-HighDoppler-Activatedとして参照される1ビットのパラメータがPUSCH-ConfigDedicated情報要素(IE)中に導入されることで、UE固有のPUSCHコンフィギュレーションを特定し得る。高ドップラーUE又は移動中継局に対して、eNBはdmrs-HighDoppler-Activatedパラメータを有効化し、新しいDMRSフォーマットはPUSCH伝送のために用いられる。チャネル推定の正確性とPAPRとのトレードオフの種々のレベルに対して多数のDMRSパターンを取り得るならば、多数ビットバージョンのdmrs-HighDoppler-Avtivatedパラメータが同様に利用できる。この場合、dmrs-HighDoppler-Activatedパラメータはどのパターンが用いられているかを示す。eNBは新しいDMRSフォーマットの利用の無効化もし得る。すなわち、eNBは、例えばCPに基づいてドップラー周波数を推定し、新しいDMRSフォーマットが必要であるかを決定し得る。ドップラー周波数が増大又は減少し、新しいDMRSフォーマットをオン又はオフに変える必要があるならば、eNBはPUSCH-ConfigDedicated IEを含むRRCConnectionReconfigurationメッセージを送信し、dmrs-HighDoppler-Activatedパラメータを有効化又は無効化する。」 (6)「[0075] For fast enablement and disablement, a DMRS format indicator may also be signaled in Layer 1 UL grants in a way similar to the signaling of a DMRS cyclic shift. One additional bit may be added in downlink control information (DCI) format 0 or DCI format 4 to indicate whether the new DMRS format is enabled or disabled. Alternatively, multiple bits may be signaled to indicate which DMRS format is to be used.」 (当審訳:【0075】素早い有効化及び無効化のために、DMRSフォーマット指示子も、DMRS巡回シフトの信号伝送と同様の方法で、レイヤー1ULグラントで送信され得る。追加の1ビットがダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0又はDCIフォーマット4に付加されることで、新しいDMRSフォーマットが有効化されているか又は無効化されているかを示し得る。代替として、多数ビットが送信されることで、どのDMRSフォーマットが用いられるべきかを示し得る。) (7)図2 (8)図5 (9)図6 (10)図7 (11)図8 (12)図9 第4 本願発明1と引用発明との対比 1 引用発明は「アップリンクデータの伝送のための方法」であるから、本願発明1と引用発明とは、「データ伝送方法」である点で共通する。 2 本願明細書の「端末装置は、ユーザ機器(User Equipment、略して「UE」)、移動局(Mobile Station、略して「MS」)、移動端末(Mobile Terminal)などとも呼ばれることがある。」(【0066】)との記載によれば、本願発明1の「端末装置」は、移動局を包含するものである。 そして、引用発明の「MTC UE」(マシンタイプコミュニケーションユーザイクイップメント)は、「マシンタイプコミュニケーションユーザイクイップメント(MTC UE)又はロングタームエボリューション(LTE)端末は、固定又は可動であり得、移動局(MS)、ユーザ端末(UT)、加入者局(SS)、無線装置等と呼ばれ得る。」(【0051】)との記載によれば、移動局である。 そうすると、引用発明の「第1のMTC UE(UE1)」及び「第2のMTC UE(UE2)」は、それぞれ本願発明1の「第1の端末装置」及び「第2の端末装置」に相当する。 3 本願明細書の「ネットワーク装置は、GSM(登録商標)又はCDMAの無線基地局装置(Base Transceiver Station、略して「BTS」)であってよく、WCDMA(登録商標)のNodeB(NodeB、略して「NB」)であってよく、又は、LTEの進化型ノードB(Evolved NodeB、略して「eNB又はeNodeB」)であってもよい。」(【0066】)との記載、及び、引用文献1の「基地局、node-B、eNode-B、基地送受信システム(BTS)、アクセスポイント、中継局、フェムトセル等を含む総称であり得る。」(【0051】)によれば、引用発明の「基地局」は本願発明1の「ネットワーク装置」に相当する。 4 引用発明の「DMRS」は「チャネル推定のための参照信号」であり、「DMRS 1」及び「DMRS 2」は「第1のMTC UE(UE1)と第2のMTC UEとを区別するため」に使用されるから、引用発明の「DMRS 1」及び「DMRS 2」は、それぞれ本願発明1の「第1の端末装置によって送信される前記第1の参照信号」及び「第2の端末装置によって送信される第2の参照信号」に相当する。 5 引用発明の「データの伝送のための方法」に用いられる「時分割を行うことで単一RBに多重化され得る2つのMTC UEに関するPUSCHの構造」は「第1のMTC UE(UE1)はスロット0及び1のシンボル0、1及び2にリソースをマッピングし、第2のMTC UE(UE2)はスロット0及び1のシンボル4、5及び6にリソースをマッピング」することを含み、かつ、「リソースがマッピングされたRBは基地局に伝送され」るのであるから、引用発明の「スロット0及び1のシンボル0、1及び2」は本願発明1の第1の端末装置によって送信される「第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)」に相当し、引用発明の「スロット0及び1のシンボル4、5及び6」は本願発明1の第2の端末装置によって送信される「第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)」に相当する。 そして、引用発明では、「DMRS 1」及び「DMRS 2」が存在する「スロット0及び1のシンボル3」、「第1のMTC UE(UE1)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル0、1及び2」、並びに、「第2のMTC UE(UE2)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル4、5及び6」からなる「RB」が基地局に伝送されるのであるから、該基地局は該「RB」を受信する。そうすると、本願発明1と引用発明とは、「前記第1の端末装置によって送信される前記第1の参照信号及び第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)を前記ネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、段階」及び「第2の端末装置によって送信される第2の参照信号及び第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)を前記ネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第2の参照信号は前記スロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい前記正の整数であり、前記第3のPUSCHは前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3である、段階」を備える点で一致する。 6 引用発明の「DMRS」は「PUSCHのコヒーレント復調のために必要とされるもの」であり、「DMRS 1」及び「DMRS 2」は「第1のMTC UE(UE1)と第2のMTC UE(UE2)とを区別するために」使用されるのであるから、「DMRS 1」は「第1のMTC UE(UE1)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル0、1及び2」を復調するためのものであり、「DMRS 2」は「第2のMTC UE(UE2)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル4、5及び6」を復調するためのものである。 そして、これらの復調は、RBを受信した基地局で行われることが明らかである。 そうすると、本願発明1と引用発明とは、「前記第1の参照信号に従って前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階」及び「前記第2の参照信号に従って前記第3のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階」を備える点で一致する。 7 引用発明の「第1のMTC UE(UE1)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル0、1及び2」と「第2のMTC UE(UE2)」のリソースがマッピングされた「スロット0及び1のシンボル4、5及び6」とはシンボル番号が相異なるから、本願発明1と引用発明とは、「前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルは、前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異な」る点で一致する。 8 前記1~7によれば、本願発明1と引用発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 〈一致点〉 「 データ伝送方法であって、 第1の端末装置によって送信される第1の参照信号及び第1の物理アップリンク共有チャネル(第1のPUSCH)をネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第1の参照信号はスロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい正の整数であり、前記第1のPUSCHは前記スロット内のn個のシンボルを占有し、nは1、2、又は3である、段階と、 前記第1の参照信号に従って前記第1のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階とを備え、 前記データ伝送方法は、 第2の端末装置によって送信される第2の参照信号及び第3の物理アップリンク共有チャネル(第3のPUSCH)を前記ネットワーク装置によって受信する段階であって、前記第2の参照信号は前記スロット内のi番目のシンボルにあり、iは7より小さい前記正の整数であり、前記第3のPUSCHは前記スロット内のp個のシンボルを占有し、pは1、2、又は3である、段階と、 前記第2の参照信号に従って前記第3のPUSCHを前記ネットワーク装置によって復調する段階とをさらに備え、 前記第1のPUSCHによって占有される前記シンボルは、前記第3のPUSCHによって占有される前記シンボルと異なる 方法。」である点。 〈相違点〉 本願発明1は、「第1のダウンリンク制御情報を第1の端末装置へネットワーク装置によって送信する段階であって、前記第1のダウンリンク制御情報は、第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報を含み、前記第1の参照信号の前記構成情報は、前記第1の参照信号の伝送コム及び前記第1の参照信号の巡回シフトを含み、前記第1の参照信号の前記伝送コムは、偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す、段階」を備え、「前記第1の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第2の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有するか」又は「前記第2の参照信号は、周波数ドメインにおいて奇数のサブキャリアを占有し、前記第1の参照信号は、前記周波数ドメインにおいて偶数のサブキャリアを占有する」のに対し、引用発明は「ダウンリンク制御情報」を送信するものではなく、これに伴い「構成情報」を備えておらず、加えて、「DMRS 1」及び「DMRS 2」は、それぞれが偶数及び奇数のサブキャリアを占有又は奇数及び偶数のサブキャリアを占有するものではなく、どちらも全てのサブキャリアを占有している点。 第5 相違点についての判断 1 引用文献2には、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0又はDCIフォーマット4にDMRSフォーマット指示子として追加の1ビットを付加して、新しいDMRSフォーマットが有効化されているか又は無効化されているかを示し、代替として、DMRSフォーマット指示子を多数ビットとすることで、どのDMRSフォーマットが用いられるべきかを示すこと(【0075】)が開示されており、新しいDMRSフォーマットとして、ノーマルCPの場合の第5OFDMシンボルのDMRSが奇数サブキャリアを占めるもの(【0050】、図5)や、ノーマルCPの場合の第5OFDMシンボルのDMRSが偶数サブキャリアを占めるもの(図6、【0051】)等が開示されている。 引用文献2に記載された「DCIフォーマット0」及び「DCIフォーマット4」は「ダウンリンク制御情報」であるから、本願発明1の「第1のダウンリンク制御情報」に対応するものであり、引用文献2に記載された「DMRSフォーマット指示子」は、本願発明1の「第1の参照信号を示すのに用いられる構成情報」に対応するものである。 2 しかしながら、引用文献2に記載された「DMRSフォーマット指示子」は、DMRSが偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを占めること(すなわち、本願発明1の「伝送コム」)を示すものではない。 引用文献2に記載された「DMRSフォーマット指示子」は、(i)新しいDMRSフォーマットが有効化されているか又は無効化されているかを示すものであるか、(ii) どのDMRSフォーマットが用いられるべきかを示すものである。 (i)の場合、「DMRSフォーマット指示子」は新しいDMRSフォーマット(図5~図9に示されるフォーマットのいずれか)が有効化されているか、無効化されていることを示すものであって、無効化されている場合は、従来のDMRSフォーマット(図2に示されるフォーマット)が使用されるものと認められ、従来のDMRSフォーマットは、DMRSが全てのサブキャリアを占有するものである。そうすると、(i)の「DMRSフォーマット指示子」は、DMRSが全てのサブキャリアを占有するか否かを示すものであって、「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」ような「伝送コム」とは異なる。 (ii)の場合、「DMRSフォーマット指示子は」どのDMRSフォーマットを用いるのかを示すものであり、この場合のDMRSフォーマットには、全サブキャリアを占有する図2に示される従来のDMRSフォーマットに加え、1つおきのサブキャリアを占有する新しいDMRSフォーマット(図5、図6)、2つおきのサブキャリアを占有する新しいDMRSフォーマット(図7)及び3つおきのサブキャリアを占有する新しいDMRSフォーマット(図8、図9)が含まれると認められる。そうすると、(ii)の「DMRSフォーマット指示子」は、DMRSが何個おきのサブキャリアを占有するかを示すものであって、「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」ような「伝送コム」とは異なる。 3 仮に、引用文献2に記載された技術において、図5に示される新しいDMRSフォーマット及び図6に示される新しいDMRSフォーマットのみを採用し、それ以外のDMRSフォーマットを採用しないならば、「DMRSフォーマット指示子」は、第5OFDMシンボルのDMRSに関して「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」ものとなるが、前記2つのDMRSフォーマットのみを採用することは、引用文献2に開示される技術的思想に反する。 引用文献2には、従来のLTEシステムのDMRSフォーマットはドップラー周波数が高い状況に対して十分な参照信号密度を提供しておらずチャネル推定が不正確になるため、参照信号密度が大きい新しいDMRSフォーマットを提供するものであるが(【0030】)、新しいDMRSフォーマットはピーク対平均電力比(PAPR)がわずかに増加するものである(【0030】、【0051】)から、DMRSフォーマットは、チャネル推定の正確性とPAPRとのトレードオフを考慮して選択すべき(【0071】)との技術的思想が開示されている。 図5に示される新しいDMRSフォーマットと図6に示される新しいDMRSフォーマットとは、時間領域におけるDMRS密度が同じであるため、チャネル推定の正確性とPAPRとのトレードオフが生じない。そうすると、この2つのフォーマットのみを選択可能とすることは、前記技術的思想に反する。 4 前記1~3によれば、引用発明に引用文献2に記載された技術を適用したとしても、本願発明1でいう「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」「伝送コム」は得られない。 以上によれば、本願発明1は、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。 第6 本願発明2~24についての判断 本願発明2~6は、いずれも、本願発明1の「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」「伝送コム」を発明特定事項として含むため、前記第5に示したとおり、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。 本願発明7は、本願発明1に対応する端末側のデータ伝送方法であり、本願発明1と同様に「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」「伝送コム」を発明特定事項として含むため、前記第5と同様に、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。本願発明8~11も同様である。 本願発明12は、本願発明1のカテゴリ違いの発明であるから、前記5と同様に、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。本願発明13~18も同様である。 本願発明19は、本願発明12のカテゴリ違いの発明であるから、前記5と同様に、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。本願発明20~23も同様である。 本願発明24は、本願発明1又は本願発明7の「偶数のサブキャリア又は奇数のサブキャリアを示す」「伝送コム」を発明特定事項として含むため、前記第5と同様に、引用発明及び引用文献2に記載された技術から容易になし得るものではない。 第7 原査定の概要及び原査定についての判断 原査定の理由は、請求項1~39に係る発明は、引用文献1に記載された発明に引用文献2に記載された発明を適用することで、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 しかしながら、前記第4~6のとおりであるから、原査定を維持することはできない。 なお、原査定は、引用文献1に記載された発明として、図3に記載されたものを認定しているが、図3に記載された発明では、「第1のMTC UE(UE1)」のリソースがマッピングされるのはスロット0であるが、「第2のMTC UE(UE2)」のリソースがマッピングされるのはスロット1であり、スロットが異なるため、前記第4、8に示した相違点に加えて本願発明1の「第3のPUSCHは前記スロット内のp個のシンボルを占有」する(下線は強調のため当審で付した。)点も相違点となる。 第8 むすび 前記第5及び第6のとおり、本願発明は、当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 前記第7のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2020-005252

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