2020-003417
リソースコンフィギュレーション方法および装置
- 審判番号
- 2020-003417
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-520419外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年03月12日
- 審決日
- 2021年04月13日
- 公報発行日
- 2021年06月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
- 【請求人代理人】龍華国際特許業務法人
- 分類
- P18 .121-WY (H04L)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 13項目
第1 手続の経緯
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本願は、2016年(平成28年)10月19日(パリ条約による優先権主張:2015年10月23日(以下、「優先日」という。)、中国)を国際出願日とする出願であって、平成30年6月1日に手続補正書が提出され、平成31年3月19日付けで拒絶理由通知がされ、令和元年6月26日に意見書及び手続補正書が提出され、令和元年10月30日付けで拒絶査定がされ、これに対し、令和2年3月12日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(令和元年10月30日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-15に係る発明は、以下の引用文献1に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特表2002-525973号公報
第3 本願発明
本願請求項1-15に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明15」という。)は、令和2年3月12日になされた手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-15に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-15は以下のとおりの発明である(下線部は補正箇所を示す。)。
「 【請求項1】リソースコンフィギュレーション方法であって、リソース要求をサーバサイドが取得する段階であって、前記リソース要求は、前記リソース要求に示されるリソースについての情報を備える、段階と、ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、前記リソース要求をクライアントに前記サーバサイドが送信する段階と、続きを表示(全84行)前記クライアントから送信されたリソース応答を前記サーバサイドが受信する段階であって、前記リソース応答は、前記サーバサイドに割り当てられるリソースについての情報を備える、段階とを備える方法であって、リソース要求をサーバサイドが取得する前記段階の前に、前記サーバサイドによって使用されるリソースが条件を満たすかを前記サーバサイドが判断する段階であって、前記条件は、前記サーバサイドのリソース使用量を表すために使用される、段階をさらに備え、リソース要求をサーバサイドが取得する前記段階は、前記サーバサイドによって使用される前記リソースが前記条件を満たすと判断したとき、前記サーバサイドによって使用される前記リソースと前記条件とにしたがって、前記リソース要求を前記サーバサイドが生成する段階を有する、方法。【請求項2】ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、前記リソース要求をクライアントに前記サーバサイドが送信する前記段階の前に、前記サーバサイドとアクティブクライアントとの間の通信が異常であると判断したとき、対応関係と前記アクティブクライアントとにしたがって、スタンバイクライアントを前記クライアントとして前記サーバサイドが選択する段階であって、前記対応関係は、前記アクティブクライアントについての情報および前記スタンバイクライアントについての情報を含む、段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。【請求項3】前記リソース要求は、取得メッセージを備え、前記取得メッセージは、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記リソース応答は、応答メッセージを備え、前記応答メッセージは、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記応答メッセージは、前記取得メッセージに応答するために使用される、請求項1または2に記載の方法。【請求項4】前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。【請求項5】前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。【請求項6】リソースコンフィギュレーション方法であって、ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、サーバサイドによって送信されたリソース要求をクライアントが受信する段階であって、前記リソース要求は、前記リソース要求に示されるリソースについての情報を備える、段階と前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報にしたがって、前記サーバサイドに割り当てられるリソースについての情報を前記クライアントが取得する段階と、リソース応答を前記サーバサイドに前記クライアントが送信する段階であって、前記リソース応答は、前記サーバサイドに割り当てられる前記リソースについての前記情報を備える、段階とを備え、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している、方法。【請求項7】前記リソース要求は、取得メッセージを備え、前記取得メッセージは、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記リソース応答は、応答メッセージを備え、前記応答メッセージは、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記応答メッセージは、前記取得メッセージに応答するために使用される、請求項6に記載の方法。【請求項8】サーバサイドとして動作する装置であって、リソース要求を取得する取得モジュールであって、前記リソース要求は、サーバサイドとして動作する前記装置によって前記リソース要求に示されるリソースについての情報を含む、取得モジュールと、ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、クライアントとして動作する装置に前記リソース要求を送信する送信モジュールと、クライアントとして動作する前記装置によって送信されたリソース応答を受信する受信モジュールであって、前記リソース応答は、サーバサイドとして動作する前記装置に割り当てられるリソースについての情報を含む、受信モジュールと、サーバサイドとして動作する前記装置によって使用されるリソースが条件を満たすかを判断する判断モジュールであって、前記条件は、サーバサイドとして動作する前記装置のリソース使用量を表すために使用される、判断モジュールとを備え、前記取得モジュールは具体的に、サーバサイドとして動作する前記装置によって使用される前記リソースが前記条件を満たすと判断したとき、サーバサイドとして動作する前記装置によって使用される前記リソースと前記条件とにしたがって、前記リソース要求を生成する、装置。【請求項9】クライアントとして動作する前記装置に前記リソース要求を前記送信モジュールが送信する前に、サーバサイドとして動作する前記装置と、クライアントとして動作するアクティブ装置との間の通信が正常であると判断したとき、クライアントとして動作する前記アクティブ装置をクライアントとして動作する前記装置として選択する第1の選択モジュールをさらに備える、請求項8に記載の装置。【請求項10】クライアントとして動作する前記装置に前記リソース要求を前記送信モジュールが送信する前に、サーバサイドとして動作する前記装置と、クライアントとして動作するアクティブ装置との間の通信が異常であると判断したとき、対応関係と、クライアントとして動作する前記アクティブ装置とにしたがって、クライアントとして動作するスタンバイ装置をクライアントとして動作する前記装置として選択する第2の選択モジュールであって、前記対応関係は、クライアントとして動作する前記アクティブ装置についての情報と、クライアントとして動作する前記スタンバイ装置についての情報とを含む、第2の選択モジュールをさらに備える、請求項8または9に記載の装置。【請求項11】前記リソース要求は、取得メッセージを備え、前記取得メッセージは、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記リソース応答は、応答メッセージを備え、前記応答メッセージは、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記応答メッセージは、前記取得メッセージに応答するために使用される、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。【請求項12】前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用される、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。【請求項13】前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している、請求項8から10のいずれか一項に記載の装置。【請求項14】クライアントとして動作する装置であって、ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、サーバサイドとして動作する装置によって送信されたリソース要求を受信する受信モジュールであって、前記リソース要求は、サーバサイドとして動作する前記装置によって前記リソース要求に示されるリソースについての情報を含む、受信モジュールと、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報にしたがって、サーバサイドとして動作する前記装置に割り当てられるリソースについての情報を取得する取得モジュールと、サーバサイドとして動作する前記装置にリソース応答を送信する送信モジュールであって、前記リソース応答は、サーバサイドとして動作する前記装置に割り当てられる前記リソースについての前記情報を含む、送信モジュールとを備え、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している、装置。【請求項15】前記リソース要求は、取得メッセージを備え、前記取得メッセージは、前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記リソース応答は、応答メッセージを備え、前記応答メッセージは、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報を有し、前記応答メッセージは、前記取得メッセージに応答するために使用される、請求項14に記載の装置。」
第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審において付与した。)。
ア 「 【請求項13】 インターネットプロトコル(IP)アドレスを割り当てる方法において、a)ポイントツーポイントプロトコルを使用してワイヤレスリンクを通してアドレス要求メッセージをネットワークリモートサーバに送信し、b)ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信し、c)有線ブロードキャスト媒体を通して端末装置ユニットからIPアドレスに対する要求を受信し、d)有線ブロードキャスト媒体を通して端末装置ユニットに送信するための割当可能なIPアドレスを含む応答IPアドレス割当メッセージをローカル的に発生させるステップを含む方法。」
イ 「 【0001】【発明の属する技術分野】本発明はワイヤレス通信システムに関する。特に本発明はデータ端末装置をワイヤレスデータネットワークにインターフェイスさせる技術に関する。」
ウ 「 【0013】スペクトルリソースの限定された利用可能性のために、ワイヤレスリンクの容量は非常に貴重なリソースである。単一メッセージを非常に多くのステーションにブロードキャストすると著しいリソースを消費する。この理由のために、イーサネットタイプのブロードキャストメッセージングを使用してワイヤレスリンクを動作させることは実用的ではない。【0014】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述べたように、ワイヤレスリンクをデジタルデータネットワークに導入する際に標準端末装置ユニットインターフェイスメカニズムを使用することは重要である。したがって、工業界には標準端末装置ユニットと高速ワイヤレスリンクとの間のインターフェイスを提供する必要性が存在している。【0015】【課題を解決するための手段】ワイヤレスモデムを使用して、ワイヤレスリンクを通してイーサネットユニットのような有線ブロードキャスト媒体端末装置ユニットをネットワークユニットに接続する。ワイヤレスリンクを通してネットワークユニットからのブロードキャストメッセージの送信を避けるために、ローカルサーバがワイヤレスモデム内に組み込まれる。端末装置ユニットがアドレスに対する要求をネットワークユニットに送信するとき、ワイヤレスモデムがメッセージを傍受する。ローカルサーバはIPアドレスを端末装置ユニットに割り当て、端末装置ユニットに応答する。この方法では、端末装置ユニットを何らかの方法で修正する必要はない。」
エ 「 【0018】図3はワイヤレスリンク56を含むデータシステムを示しているブロック図である。標準端末装置ユニット40がイーサネット接続を通してワイヤレスモデム42に接続されている。イーサネットは有線物理レイヤと、2つ以上の端末装置ユニットを接続するのに使用されるリンクレイヤプロトコルとを規定する。物理レイヤはネットワーク上の2つ以上のステーション間の物理リンクを作動、維持、および不作動させるための電気的、機械的、手続的、および機能的仕様を規定している。電圧レベル、電圧レベル遷移のタイミング、物理データレート、最大送信距離、物理コネクタタイプ、および他の同様な属性のようなこのような特性は物理レイヤ仕様により規定される。リンクレイヤは物理リンクを通るデータの信頼性ある送信を提供する。そのように行う際に、リンクレイヤは物理アドレッシング、ネットワークトポロジー、エラー通知、フレームの順序付け配信およびフロー制御に関係している。【0019】先に言及したように、イーサネットはブロードキャストメッセージを使用して動作する。ブロードキャストシステムでは、ネットワーク中の各ステーションは各データフレームを調査してフレームがそのステーションに向けられているか否かを決定する。ブロードキャストシステムでは各メッセージはネットワーク上のすべてのステーションに送られるかもしれないので、ブロードキャストシステムはメッセージが向けられていないステーションに対してメッセージの送信を要求するかもしれないことから、ブロードキャストシステムはワイヤレスリンクリソースの有効な使用をもたらさない。【0020】したがって、図3中のワイヤレスモデム42は、端末装置ユニット40とワイヤレスモデム42とを接続するイーサネットシステムと、ワイヤレスリンク56を通してワイヤレスモデム42とネットワークユニット58とを接続する標準インターネットプロトコル(IP)スイートシステムとの間のゲートウェイとして機能する。IPスイートは多様な範囲のローカルエリアネットワーク(LAN)とワイドエリアネットワーク(WAN)をインターネットワークするのに使用される。例えば、最近20年では、ネットワークはイーサネット、トークンリング、X.25、フレームリレー、統合サービスデジタルネットワーク(ISDN)、および非同期転送モード(ATM)にしたがって動作するように実現されてきた。IPスイートはこれらのネットワークのそれぞれを他の任意のネットワークと相互接続させる手段を提供する。」
オ 「 【0026】端末装置ユニット40がワイヤレスリンク56を通してIPデータグラムを送信または受信できる前に、それぞれがシステム内で独立してアドレス指定されるように、端末装置ユニット40にはワイヤレスモデム42とともにIPアドレスが割り当てられなければならない。さらに、独立したIPアドレスを使用すると、端末装置ユニット40とワイヤレスモデム42は相互に向けられるIPメッセージを交換することができる。図3では、ネットワークユニット58はネットワークリモートサーバ60と関係しており、ネットワークリモートサーバ60は、数ある機能の中で、標準ネットワーク情報センタープロトコルにしたがってネットワークユニット58に接続された有線端末装置ユニットからのブロードキャストメッセージを監視する。IPアドレスをネットワーク上のステーションに割り当てるプロセスはネットワーク管理の一部である。ネットワーク管理は、ネットワーク自体を通信および構成の媒体として使用して中央位置からその自己のリソースを取り扱うネットワーク能力に関係している。ネットワーク管理の1つの領域はネットワーク初期設定である。IPシステムでは、設定をステーション内で固定させるかあるいは人間のユーザによりプログラムさせるよりむしろ、ネットワークに各ステーションのネットワーク設定を決定させることが有効である。この方法では、例えばIPアドレスナンバリング方式を変更することは、ネットワーク中の各ステーション上での人によるIPアドレス変更よりむしろ、少ないサーバ上での変更しか必要としない。またIPアドレスの割り当てをネットワークリモートサーバ60に割り振ることにより、ユーザ自体はIPアドレスの割当プロセスを理解する必要がない。【0027】IPスイートにしたがって動作している標準有線ネットワークでは、端末装置ユニットに最初に電源が投入されるとき、端末装置ユニットはネットワークリモートサーバ60に向けられたメッセージをブロードキャストする。ブロードキャストメッセージは端末装置ユニットの永久的なハードウェアアドレスと、IPアドレスに対する端末装置ユニットの要求を指定する。BootPやDHCPのような、いくつかの標準ネットワーク情報センタープロトコルが開発されてきた。BootPはイーサネットアドレスに基づいてIPアドレスを割り当てる簡単な方法である。BootPに関する付加的な情報は“ブートストラッププロトコル(BootP)”と題するRFC-951で見出すことができる。DHCPはBootPに対する拡張として構成されており、付加的な情報を要求ユニットに通信することができ、付加的な情報はこれをローカルエリアネットワークホストの初期設定に対するポピュラーな解決方法にしている。DHCPに対する付加的な情報は“ダイナミックホスト構成プロトコル”と題するRFC-2131で見出すことができる。【0028】端末装置ユニットからのブロードキャスト要求に応答して、ネットワークリモートサーバ60は返答メッセージをブロードキャストする。一般的に、返答メッセージはブロードキャストされる。その理由は、要求ユニットがそのIPアドレスをまだ知らず、したがってIPプロトコルを使用して直接的にアドレス指定されることができないためである。返答メッセージは要求ユニットのハードウェアアドレスと、そのユニットに割り当てられているIPアドレスを含む。先に言及したように、図3に示されているシステムへのワイヤレスリンク56の導入では、ワイヤレスリンク56の帯域幅と容量を節約して使用するためにメッセージをブロードキャストするのを避けることは有用である。」
カ 「 【0031】本発明の1つの実施形態では、ワイヤレスモデム42にはその自己の使用のためにIPアドレスが事前割り当てされ、端末装置ユニット40への割り当てのためのIPアドレスが供給される。割り当て可能なアドレスはローカルサーバ52内に記憶される。典型的な実施形態では、ローカルサーバ52はワイヤレスモデム42を有する共通構造およびハウジングと一体化される。図5は一連の2つのプロトコルスタック図であり、それぞれ図3で示されている対応した機能ブロックの動作を図示している。図5のプロトコルスタックは、端末装置ユニット40とローカルサーバ52がBootPアプリケーションレイヤを使用して通信しているときのシステム動作を図示している。電源投入時、端末装置ユニット40中のBootPクライアントプロトコルレイヤ96はブロードキャストメッセージを生成し、それをIPレイヤ70に渡す。このブロードキャストメッセージはIPアドレスを要求し、それ自体のハードウェアアドレスを指定する。IPレイヤ70は要求メッセージをイーサネットレイヤ72に渡す。イーサネットレイヤ72はIPアドレス要求メッセージを1つ以上のブロードキャストイーサネットフレームにカプセル化し、周知の手順にしたがいイーサネット接続によりそれらをブロードキャストする。【0032】ワイヤレスモデム42中のイーサネットレイヤ74はブロードキャストイーサネットフレームを受信する。イーサネットレイヤ74はブロードキャストイーサネットフレームからIPアドレス要求メッセージを取り出し、それをIPレイヤ78に渡す。IPアドレス要求メッセージをリモートサーバ60に転送するのではなく、IPレイヤ78はそれをBootPサーバアプリケーションレイヤ98に渡す。BootPアプリケーションサーバレイヤ98は次に要求メッセージを、IPアドレスを提供するローカルサーバ内のアプリケーション100に渡す。ローカルサーバ52は記憶されているIPアドレスの1つを端末装置ユニット40に割り当てる。アプリケーション100は応答メッセージを生成し、この応答メッセージはリバースプロトコルスタック動作により、アプリケーション100からBootPクライアントプロトコルレイヤ96に渡される。この方法では、ワイヤレスリンクリソースは、IPアドレス応答メッセージ用のブロードキャストメッセージを端末装置ユニット40に伝えるのに使用されない。したがって、リモートサーバ60のこの機能は端末装置ユニット40のために、ローカルサーバ52に割り当てられている。代わりに、端末装置ユニット40は電源投入時に事前割り当てされるIPアドレスを持っていてもよい。【0033】ローカルサーバ52はさまざまな方法の1つで端末装置ユニット40に対するIPアドレスを獲得してもよい。例えば、1つの実施形態では、ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求する。カスタムIPアドレス要求メッセージはより低いレイヤプロトコルではなくアプリケーションから発信され、この方法では、このような標準的なより低いレイヤプロトコルの修正を避ける。ワイヤレスモデム42で利用可能な機能のライブラリへのカスタムIPアドレス要求メッセージの追加は大きな負担とならない。その理由はワイヤレスモデム42はカスタムアプリケーションレイヤソフトウェアを実行させる新しいエンティティであるからである。ワイヤレスモデム42を修正して端末装置ユニット40のために、そしておそらく自己のためにも1つ以上のIPアドレスを取得させることにより、端末装置ユニット40の修正は避けることができる。」
キ 「 【0038】ワイヤレスリンク接続は複数の周知あるいは後で開発された動作プロトコルの1つのもとで動作させてもよい。例えば、ワイヤレスリンクは時分割多元接続、符号分割多元接続、あるいはポイントツーポイント接続をサポートする他のインターフェイスを使用して動作させてもよい。」
ク 「【図3】」
以上ア~クより、特に下線部に着目すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「ワイヤレスリンク56を含むデータシステムにおいて、標準端末装置ユニット40がイーサネット接続を通してワイヤレスモデム42に接続されており、ローカルサーバがワイヤレスモデム内に組み込まれ、ワイヤレスモデム42は、端末装置ユニット40とワイヤレスモデム42とを接続するイーサネットシステムと、ワイヤレスリンク56を通してワイヤレスモデム42とネットワークユニット58とを接続する標準インターネットプロトコル(IP)スイートシステムとの間のゲートウェイとして機能し、ネットワークユニット58はネットワークリモートサーバ60と関係しており、ワイヤレスモデム42にはその自己の使用のためにIPアドレスが事前割り当てされ、端末装置ユニット40への割り当てのためのIPアドレスが供給され、割り当て可能なアドレスはローカルサーバ52内に記憶され、ローカルサーバ52はさまざまな方法の1つで端末装置ユニット40に対するIPアドレスを獲得してもよく、ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求し、ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する、方法。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「ローカルサーバ」が組み込まれた「ワイヤレスモデム42」は、サーバとしての機能を有しているから、本願発明1の「サーバサイド」に相当する。
イ 引用発明の「IPアドレス」と、本願発明1の「リソース」とは、「通信資源」である点で共通する。
ウ 引用発明の「カスタムIPアドレス要求メッセージ」と、本願発明1の「リソース要求」とは、「通信資源の要求」である点で共通する。そして、引用発明の「カスタムIPアドレス要求メッセージ」が、要求する「IPアドレス」についての情報を備えていることは明らかであるから、引用発明の「ワイヤレスモデム42」が「カスタムIPアドレス要求メッセージを生成」することと、本願発明1の「リソース要求をサーバサイドが取得する段階であって、前記リソース要求は、前記リソース要求に示されるリソースについての情報を備える、段階」とは、「通信資源の要求をサーバサイドが取得する段階であって、前記通信資源の要求は、前記通信資源の要求に示される通信資源についての情報を備える、段階」である点で共通する。
エ 引用発明の「リモートサーバ60」と、本願発明1の「クライアント」とは、「通信装置」である点で共通する。
オ 引用発明の「ワイヤレスモデム42」が「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を「送信」して「リモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求」することと、本願発明1の「ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、前記リソース要求をクライアントに前記サーバサイドが送信する段階」とは、「前記通信資源の要求を通信装置に前記サーバサイドが送信する段階」である点で共通する。
カ 引用発明は、「ワイヤレスモデム42」が「リモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求」し、「ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する」との構成を備えるものであり、引用発明の「リモートサーバ60」が応答する「割当可能なIPアドレス」が、「ワイヤレスモデム42」に割り当てられる「IPアドレス」についての情報を備えていることは明らかである。
よって、引用発明の「割当可能なIPアドレス」と、本願発明1の「前記サーバサイドに割り当てられるリソースについての情報を備える」「リソース応答」とは、「前記サーバサイドに割り当てられる通信資源についての情報を備える」「通信資源の応答」である点で共通し、引用発明の「ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する」ことと、本願発明1の「前記クライアントから送信されたリソース応答を前記サーバサイドが受信する段階であって、前記リソース応答は、前記サーバサイドに割り当てられるリソースについての情報を備える、段階」とは、「前記通信装置から送信された通信資源の応答を前記サーバサイドが受信する段階であって、前記通信資源の応答は、前記サーバサイドに割り当てられる通信資源についての情報を備える、段階」である点で共通する。
キ 引用発明は、「ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求」し、「ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する」との構成を備えるものであり、「ワイヤレスモデム42」は「IPアドレス要求メッセージ」を送信することで「IPアドレス」の設定を行うものであるから、「ワイヤレスモデム42」が実施する一連の処理の方法と、本願発明1の「リソースコンフィギュレーション方法」とは、「通信資源のコンフィギュレーション方法」である点で共通する。
(2)一致点・相違点
以上から、本願発明1と引用発明とは、以下の点において一致ないし相違する。
[一致点]
「通信資源のコンフィギュレーション方法であって、通信資源の要求をサーバサイドが取得する段階であって、前記通信資源の要求は、前記通信資源の要求に示される通信資源についての情報を備える、段階と、前記通信資源の要求を通信装置に前記サーバサイドが送信する段階と、前記通信装置から送信された通信資源の応答を前記サーバサイドが受信する段階であって、前記通信資源の応答は、前記サーバサイドに割り当てられる通信資源についての情報を備える、段階とを備える方法。」
[相違点]
<相違点1>
本願発明1は、「通信資源」が「リソース」であり、それに伴い、「通信資源の要求」及び「通信資源の応答」が、それぞれ「リソース要求」及び「リソース応答」であるのに対し、引用発明では、「通信資源」は「IPアドレス」であり、「通信資源の要求」及び「通信資源の応答」についても、それぞれ「リソース要求」及び「リソース応答」と特定されるものではない点。
<相違点2>
本願発明1は、通信資源の要求を受信して通信資源の応答を送信する動作の主体が「クライアント」であるのに対し、引用発明では、当該動作の主体が「ネットワークリモートサーバ」である点。
<相違点3>
本願発明1は、リソース要求の送信が「NETCONF」又は「RESTCONF」に基づいて行われ、「リソース要求をサーバサイドが取得する前記段階の前に、前記サーバサイドによって使用されるリソースが条件を満たすかを前記サーバサイドが判断する段階であって、前記条件は、前記サーバサイドのリソース使用量を表すために使用される、段階をさらに備え、リソース要求をサーバサイドが取得する前記段階は、前記サーバサイドによって使用される前記リソースが前記条件を満たすと判断したとき、前記サーバサイドによって使用される前記リソースと前記条件とにしたがって、前記リソース要求を前記サーバサイドが生成する段階を有する」のに対し、引用発明は、「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を「送信」するものではあるが、「NETCONF」又は「RESTCONF」を使用することは特定されておらず、「前記サーバサイドによって使用されるリソースが条件を満たすかを前記サーバサイドが判断する段階であって、前記条件は、前記サーバサイドのリソース使用量を表すために使用される、段階」及び「前記サーバサイドによって使用される前記リソースが前記条件を満たすと判断したとき、前記サーバサイドによって使用される前記リソースと前記条件とにしたがって、前記リソース要求を前記サーバサイドが生成する段階」を備えることも特定されていない点。
(3)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点3について先に検討する。
引用文献1には、「カスタムIPアドレス要求メッセージ」の送信を「NETCONF」又は「RESTCONF」に基づいて行うこと、及び「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を「生成」する前に、「前記サーバサイドによって使用されるリソース」が「前記サーバサイドのリソース使用量を表すために使用される」「条件」を満たすかを「判断」し、「前記サーバサイドによって使用される前記リソースが前記条件を満たすと判断したとき、前記サーバサイドによって使用される前記リソースと前記条件とにしたがって、前記リソース要求を前記サーバサイドが生成」することは記載も示唆もされておらず、これらの構成は本願の優先日前において周知技術であるともいえない。
そして、本願発明1は、これらの構成を備えることで、「サーバサイドのリソース要求にしたがってクライアントによってサーバサイドに割り当てられるリソースは、サーバサイドの実際の要件をより良く満たすことができ、それによって、リソースを浪費する可能性の低減を助ける」という有利な効果を奏するものである。
したがって、本願発明1は、他の相違点について検討するまでもなく、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2 本願発明2-5、8-13について
本願発明2-5、8-13も、上記相違点3に係る本願発明1の構成と同様の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
3 本願発明6について
(1)対比
本願発明6と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「ローカルサーバ」が組み込まれた「ワイヤレスモデム42」は、サーバとしての機能を有しているから、本願発明6の「サーバサイド」に相当する。
イ 引用発明の「IPアドレス」と、本願発明6の「リソース」とは、「通信資源」である点で共通する。
ウ 引用発明の「カスタムIPアドレス要求メッセージ」と、本願発明6の「リソース要求」とは、「通信資源の要求」である点で共通する。
エ 引用発明は、「ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求し」との構成を備えるものであるから、引用発明の「リモートサーバ60」が、「ワイヤレスモデム42」から送信される「IPアドレス要求メッセージ」を受信することは明らかである。
また、引用発明の「カスタムIPアドレス要求メッセージ」が、要求する「IPアドレス」についての情報を備えていることは明らかである。
よって、引用発明の「リモートサーバ60」と、本願発明6の「クライアント」とは、「通信装置」である点で共通し、引用発明の「ワイヤレスモデム42」が「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を「送信」して「リモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求」することと、本願発明6の「ネットワークコンフィギュレーションプロトコル(NETCONF)またはリプレゼンテーショナルステートトランスファーコンフィギュレーションプロトコル(RESTCONF)に基づいて、サーバサイドによって送信されたリソース要求をクライアントが受信する段階であって、前記リソース要求は、前記リソース要求に示されるリソースについての情報を備える、段階」とは、「サーバサイドによって送信された通信資源の要求を通信装置が受信する段階であって、前記通信資源の要求は、前記通信資源の要求に示される通信資源についての情報を備える、段階」である点で共通する。
オ 引用発明は、「ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求し、ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する」との構成を備えるものであるから、引用発明の「リモートサーバ60」が、「ワイヤレスモデム42」から送信される「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を受け、応答としての「割当可能なIPアドレス」を取得して「ワイヤレスモデム42」に対して送信するものであることは明らかである。
また、引用発明の「リモートサーバ60」が応答する「割当可能なIPアドレス」は、「ワイヤレスモデム42」に割り当てられる「IPアドレス」についての情報を備えていることは明らかであるから、本願発明6の「前記サーバサイドに割り当てられる前記リソースについての前記情報を備える」「リソース応答」とは、「前記サーバサイドに割り当てられる前記通信資源についての前記情報を備える」「通信資源の応答」である点で共通する。
よって、引用発明の「リモートサーバ60」が、「ワイヤレスモデム42」から送信される「アドレス要求メッセージ」を受けて、応答としての「割当可能なIPアドレス」を取得して「ワイヤレスモデム42」に対して送信することと、本願発明6の「前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報にしたがって、前記サーバサイドに割り当てられるリソースについての情報を前記クライアントが取得する段階と、リソース応答を前記サーバサイドに前記クライアントが送信する段階であって、前記リソース応答は、前記サーバサイドに割り当てられる前記リソースについての前記情報を備える、段階」とは、「前記通信資源の要求に示される前記通信資源についての前記情報にしたがって、前記サーバサイドに割り当てられる通信資源についての情報を前記通信装置が取得する段階と、通信資源の応答を前記サーバサイドに前記通信装置が送信する段階であって、前記通信資源の応答は、前記サーバサイドに割り当てられる前記通信資源についての前記情報を備える、段階」である点で共通する。
カ 引用発明は、「ワイヤレスモデム42はカスタムIPアドレス要求メッセージを生成して送信してもよく、このIPアドレス要求メッセージはリモートサーバ60からの1つ以上のIPアドレスを要求し、ワイヤレスリンクを通してのアドレス要求メッセージに応答したネットワークリモートサーバから割当可能なIPアドレスを受信する」との構成を備えるものであり、「リモートサーバ60」は「IPアドレス要求メッセージ」に応答して「割当可能なIPアドレス」を送信することで「IPアドレス」の設定を行うものであるから、「リモートサーバ60」が実施する一連の処理の方法と、本願発明6の「リソースコンフィギュレーション方法」とは、「通信資源のコンフィギュレーション方法」である点で共通する。
(2)一致点・相違点
以上から、本願発明6と引用発明とは、以下の点において一致ないし相違する。
[一致点]
「通信資源のコンフィギュレーション方法であって、サーバサイドによって送信された通信資源の要求を通信装置が受信する段階であって、前記通信資源の要求は、前記通信資源の要求に示される通信資源についての情報を備える、段階と前記通信資源の要求に示される前記通信資源についての前記情報にしたがって、前記サーバサイドに割り当てられる通信資源についての情報を前記通信装置が取得する段階と、通信資源の応答を前記サーバサイドに前記通信装置が送信する段階であって、前記通信資源の応答は、前記サーバサイドに割り当てられる前記通信資源についての前記情報を備える、段階とを備える方法。」
[相違点]
<相違点4>
本願発明6は、「通信資源」が「リソース」であり、それに伴い、「通信資源の要求」及び「通信資源の応答」が、それぞれ「リソース要求」及び「リソース応答」であるのに対し、引用発明では、「通信資源」は「IPアドレス」であり、「通信資源の要求」及び「通信資源の応答」についても、それぞれ「リソース要求」及び「リソース応答」と特定されるものではない点。
<相違点5>
本願発明6は、通信資源の要求を受信して通信資源の応答を送信する動作の主体が「クライアント」であるのに対し、引用発明では、当該動作の主体が「ネットワークリモートサーバ」である点。
<相違点6>
本願発明6は、リソース要求の送信が「NETCONF」又は「RESTCONF」に基づいて行われ、「前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している」のに対し、引用発明は、「カスタムIPアドレス要求メッセージ」を受けて、応答としての「割当可能なIPアドレス」を送信するものではあるが、「NETCONF」又は「RESTCONF」を使用することは特定されておらず、「通信資源の要求」及び「通信資源の応答」のそれぞれが含む情報の内容についても具体的に特定されていない点。
(3)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点6について先に検討する。
引用文献1には、「カスタムIPアドレス要求メッセージ」の送信を「NETCONF」又は「RESTCONF」に基づいて行うこと、及び「前記リソース要求に示される前記リソースについての前記情報は、第1のアクションタイプと、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第1のアクションタイプと、第1の識別子と、前記リソース要求に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第1のアクションタイプは、前記リソース要求に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第1の識別子は、前記リソース要求のシーケンスを表すために使用され、前記リソース応答に示される前記リソースについての前記情報は、第2のアクションタイプと、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含む、または、第2の識別子と、前記リソース応答に示される前記リソースのパラメータとを含み、前記第2のアクションタイプは、前記リソース応答に示される前記リソースに対して実行される操作を表すために使用され、前記第2の識別子は、前記リソース応答のシーケンスを表すために使用され、前記第2の識別子は、前記第1の識別子に対応している」ことは記載も示唆もされておらず、これらの構成は本願の優先日前において周知技術であるともいえない。
そして、本願発明6は、これらの構成を備えることで、「サーバサイドのリソース要求にしたがってクライアントによってサーバサイドに割り当てられるリソースは、サーバサイドの実際の要件をより良く満たすことができ、それによって、リソースを浪費する可能性の低減を助ける」という有利な効果を奏するものである。
したがって、本願発明6は、他の相違点について検討するまでもなく、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
4 本願発明7、14-15について
本願発明7、14-15も、上記相違点6に係る本願発明6の構成と同様の構成を備えるものであるから、本願発明6と同じ理由により、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
第6 原査定について
令和2年3月12日に提出された手続補正書による補正により、補正後の請求項1-5、8-13は、上記相違点3に係る本願発明1の構成と同一又は同様の構成を有するものとなり、補正後の請求項6-7、14-15は、上記相違点6に係る本願発明6の構成と同一又は同様の構成を有するものとなった。
これらの構成は、原査定における引用文献1には記載されておらず、本願の優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-15は、当業者であっても、原査定における引用文献1に基づいて容易に発明できたものではない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-003417