商標取消審判
2019-300170
フクマイ、フクコメ、フク
- 審判番号
- 2019-300170
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2010-087076
- 登録番号
- 5436729
- 請求日
- 2019年03月01日
- 審決日
- 2022年02月22日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】山中 美奈子
- 【被請求人】望月 福男
- 【被請求人代理人】特許業務法人 日峯国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 大森 友子
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T131 .1 -Y (X30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第2条第3項第1号、商標法第2条第3項第2号、商標法第50条第1項、商標法第79条、商標法第2条第1項第1号、商標法第2条第3項、商標法第38条、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5436729号商標の商標登録取消審判事件についてされた令和3年3月5日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和3年(行ケ)第10047号、令和3年9月15日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5436729号商標(以下「本件商標」という。)は、「福米」の文字を標準文字で表してなり、平成22年11月9日に登録出願、第30類「米」を指定商品として、同23年9月9日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成31年3月18日であり、当該登録前3年以内の期間である平成28年3月18日から同31年3月17日までの間を、以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれの者によっても使用されていないものであるから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定に基づき、取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証ないし乙第4号証及び乙第6号証ないし乙第8号証
これら証拠は、本件商標権者が桂ヶ丘開発株式会社(以下「桂ヶ丘開発」という。)及び勝田環境株式会社(以下「勝田環境」という。)に商品「米、もち米」を平成28年・平成29年・平成30年に販売したことを一応示していることがうかがえるが、「福米」の標章は一切使用されておらず、故に、販売された「米、もち米」に本件商標が使用されていたことは認められない。
つまり、乙第1号証ないし乙第4号証及び乙第6号証ないし乙第8号証は、本件商標権者が米を販売したことを示すにすぎず、同人が本件商標を「米」に使用したことを示していない。
したがって、これらは、本件商標権者が要証期間内に本件商標を使用していた事実を裏付ける客観的な証拠とはなり得ない。
(2)乙第5号証
乙第5号証は、本件商標権者が「米」を販売した桂ヶ丘開発が運営するゴルフ場「桂ヶ丘カントリークラブ」(以下「本件ゴルフ場」という。)において撮影された写真とのことであるが、この写真が本件ゴルフ場で撮られた写真であることを示す証拠は一切提出されていないし、また、撮影年月日も明らかでない。
加えて、写真中の「米」と思われる商品に貼付されたラベルは、不鮮明であり、かつ、乙第14号証として提出されたステッカー(別掲、以下「本件ステッカー」という。)とも相違しているため、当該ラベルに本件商標が使用されているとは認められない。
なお、被請求人は乙第14号証について言及がないので、本件ステッカーがどこで、どのように使用されているものか不明である。
さらに、写真中の「福米(5kg)¥2,200」の表示について、仮に、当該写真が本件ゴルフ場で撮られた写真だとしたとしても、販売者である本件ゴルフ場が当該表示を作成し展示したものと考えるのが自然であり、本件商標権者によって作成・展示されたものとは認められない。
そして、本件ゴルフ場(桂ヶ丘開発)が本件商標を使用することについて、通常使用権を有している事実も認められない。
以上のことからすれば、乙第5号証も、本件商標権者が本件商標を「米」に使用したことを示していない。したがって、乙第5号証は、本件商標権者が要証期間内に本件商標を使用していた事実を裏付ける客観的な証拠とはなり得ない。
(3)乙第9号証
乙第9号証は、本件商標権者が商品「米」を販売した勝田環境が運営する「食事処 ななかまど」において貼り出されたアンケート景品を紹介するポスターとのことであり、当該ポスターには「福米」の標章が記載されていることがうかがえる。
しかしながら、このポスターについては、「当店のアンケートにご応募いただきありがとうございました」や「ご来店をお待ちしております(ななかまど従業員一同)等の表示からすれば、作成者は本件商標権者ではなく、「食事処 ななかまど」を運営する勝田環境であるというべきである。
そして、勝田環境は、本件商標を使用することについて、通常使用権を有している事実はない。
そのため、勝田環境が標章「福米」を乙第9号証のポスターに使用する行為は、商標法第50条第1項に規定する「商標権者、専用使用権者又は通常使用権者」の要件を満たさない。
加えて、このポスターには、本件商標を付した米の写真等は一切使用されておらず、故に、景品の米に本件商標が使用されていたことは、まったくもってうかがい知ることができない。
以上のことからすれば、乙第9号証も、本件商標権者が本件商標を「米」に使用したことを示していない。
したがって、乙第9号証は、本件商標権者が要証期間内に本件商標を使用していた事実を裏付ける客観的な証拠とはなり得ない。
(4)乙第10号証について
乙第10号証は、本件商標権者が代表取締役を務める勝田環境の平成29年10月5日付けの取締役会の議事録とのことであり、ここから勝田環境が商品「米」を本件商標権者から購入することを決議したことがうかがえる。
しかしながら、本件商標を付した「米」を購入する旨は一切記載されておらず、単に「米」を本件商標権者から購入することを決議したことを示すにすぎない。
加えて、本件商標権者が勝田環境の代表取締役であることを踏まえ得ると、証拠としての客観性を著しく欠いているといわざるを得ない。
以上のことからすれば、乙第10号証も、本件商標権者が本件商標を「米」に使用したことを示していない。
したがって、乙第10号証は、本件商標権者が要証期間内に本件商標を使用していた事実を裏付ける客観的な証拠とはなり得ない。
(5)乙第11号証及び乙第13号証について
乙第11号証は、本件商標を付した米を本件商標権者から購入したことを確認した旨が記載された勝田環境の取締役による証明書とのことであるが、上記のとおり、勝田環境の代表取締役は本件商標権者であることを踏まえると、乙第11号証は、証拠としての客観性を著しく欠いているといわざるを得ない。
また、乙第13号証は本件商標を付した米を本件商標権者から購入したことと、本件商標権者からポスターを掲示するよう依頼されたことを勝田環境の総務部総務課長が証明する形式であるが、ここにいう「ポスター」とは何か不明である。
そして、被請求人が、本件商標が付された米が存在することを証明する証拠を、一切提出していないことを考え合わせると、証明書の記載事項に真実性を認めることは困難である。
以上のことからすれば、乙第11号証及び乙第13号証も本件商標権者が本件商標を「米」に使用したことを示していない。
したがって、乙第11号証及び乙第13号証は、本件商標権者が要証期間内に本件商標を使用していた事実を裏付ける客観的な証拠とはなり得ない。
(6)乙第14号証について
答弁書によれば、乙第14号証は「福米ステッカー」とのことであるが、被請求人は、本件ステッカーについて答弁書においてまったく言及していない。
例えば、本件ステッカーが要証期間内に「米」に貼付されたかも示されていないし、また、いつ作成したのかも示されていない。
当然ながら、本件ステッカーを漫然と提出しただけでは、本件商標が要証期間内に本件商標権者によって「米」の出所標識として使用されていたことを何ら証明するものではない。
そして、被請求人は、本件ステッカーを付した商品「米」が要証期間内に存在することを示す証拠を一切提出していないことも考え合わせると、乙第14号証は、本件商標が、要証期間内に使用されていたことを何ら証明するものではない。
(7)乙第33号証について
被請求人は、本件商標を付した米をN氏に販売したことを示す証拠として、本件商標権者がN氏に宛てた2018年11月14日付け領収証2通(乙33)を提出しているが、これら領収証は、2018年11月14日付けで作成されたものでないことは明らかである。
まず、これら領収証の左下には、品番を示す「ウケ-1097」の文字が配されているところ、この領収証はコクヨ株式会社が製造販売する領収証用紙(甲5、甲6)であることが推察される。
ところで、我が国においては、2019年10月に消費増税が実施され、これに伴い、一定の品目については、消費税率が8%のままに据え置かれたこともあり、商品に関する一回の売買取引においては、消費税の税率が8%の商品と10%の商品とが混合することになった。
そのため、従来使用されていた領収証・納品書・請求書といった伝票や帳票では、不便が生じることになり、コクヨ株式会社においては、2019年5月に領収証・納品書・請求書といった伝票や帳票の書式を軽減税率に対応させたものへの変更を行った(甲7~甲9)。
具体的には、税率を記入する欄を設けたり、税率とその金額を分けて記入できるように「税率と金額」の欄を追加したりする変更がなされていることがこれら証拠からうかがい知ることができる。
そして、領収証(乙33)は、税率8%の金額と税率10%の金額を分けて記入できる軽減税率に対応したものであることが明らかであるから、被請求人が2018年11月14日に入手することはできないものである。
このことからすれば、領収証(乙33)が2018年11月14日に作成されたことはあり得ない。
領収証の日付に信ぴょう性がない以上、作成時期が不明であるため、領収証(乙33)は、本件商標権者が本件商標を付した米をN氏に要証期間内に販売したことを証明するものではない。
よって、領収証(乙33)は本審判において考慮されるべきではない。
なお、領収証が2018年11月14日に作成されたものでないのにもかかわらず、日付を2018年11月14日と記入し、これを本件商標の使用を示す証拠として提出することは、本件商標の登録の取消しを免れるための使用証拠の捏造・偽造にあたる行為である。
このような証拠を用いて被請求人が自己に有利な登録維持審決を得る行為は、非常に悪質であるため当然に許されるべきでなく、商標法第79条に基づき、罰せられなければならない。
3 回答書(令和2年9月7日付け、令和2年11月4日付け)に対する弁駁
(1)本件商標を付した「米」の販売に関する主張について
ア 本件ゴルフ場及び勝田環境への譲渡(販売)について
答弁書において被請求人は、本件商標権者が本件商標を付した米を平成28年10月から現在に至るまでに本件ゴルフ場に卸売販売をし、勝田環境に譲渡した旨を主張し、本件商標権者発行の請求書(乙1~乙4、乙6~乙8)及び日乃出屋が発行する請求書を提出するが、令和2年7月28日付け審尋においてこれら証拠には本件商標の表示はないと認定された。
また、同審尋においては、本件商標を付した米を購入したことを内容とする証明書(乙11、乙12)についても信ぴょう性を欠くと認定された。
被請求人がその後提出した2通の回答書においては、本件ゴルフ場に本件商標を付した米の卸売を行った事実及び勝田環境に譲渡したことを示す客観的な証拠は一切提出されていない。
よって、本件商標を付した米が、要証期間内に本件ゴルフ場に販売された事実及び勝田環境に譲渡した事実は認められない。
イ 本件商標権者による本件ゴルフ場での一般客への販売について
一方、被請求人は、令和2年9月7日付け提出の回答書において、本件商標権者が本件ゴルフ場のクラブハウス内の空きスペースを利用して一般客に対して商品を販売しており、その場所で、商品「米」の包装に「ふくまい」等が付された本件ステッカーを付し(商標法第2条第3項第1号)、また商品「米」を譲渡のために展示し(商標法第2条第3項第2号)、さらに商品「米」の価格表に「福米」等を付して展示している(商標法第2条第3項第8号)旨を主張する。
そして、これを証するために、2018年11月14日N氏が、本件ゴルフ場内で本件商標権者が販売していた登録商標「福米」が付された商品「米」を購入したとしてN氏による証明書(乙28)を提出している。
これに対して、令和2年10月22日付け審尋においては、本件商標が付された商品「米」に関し、N氏からの注文書、領収証、物品受領書、本件ゴルフ場からの請求書、納品書等の「米」の売買(譲渡)に係る取引書類の提出はなく、N氏が「福米2018」を購入した事実は証明されていないと認定されている。
これを踏まえ被請求人は、令和2年11月4日付け提出の回答書において、本件商標権者がN氏に宛てた領収証(乙33)を提出し、N氏が「福米2018」を購入した事実が証明され、「商品に標章を付したものを譲渡のために展示する行為」があったことは明らかになった旨を主張している。また、同回答書においては、ゴルフコンペの賞品リスト(乙27)に福米(2kg)が掲載され、提供者として本件商標権者の氏名が掲載されていることをもって、本件商標を付した米が本件商標権者により販売された旨を主張する。
しかしながら、そもそも、領収証(乙33)は少なくとも2019年5月以降に作成されたものであり、本件商標の登録の取消しを免れるために偽造・捏造された合理的な疑いがある以上、証拠としての信用性及び客観性を明らかに欠くため考慮されるべきではなく、故に、本件商標権者が本件商標を付した「米」をN氏に販売した事実は未だ証明されてはいない。
さらに、ゴルフコンペ開催の案内チラシ(乙26)及びゴルフコンペの商品目録(乙27)についても、作成時期や作成者等が不明であり、ゴルフコンペのパーティー会場の写真(乙24)についても、当該ゴルフコンペとの関連性も不明であるから、そもそも当該ゴルフコンペ自体が開催されたかも不明である。よって、これら証拠も客観性及び信ぴょう性を欠いている。
加えて、福米販売場所の写真、福米販売場所の看板の写真(乙18~乙20)からは、本件ゴルフ場において標章「福米」等の展示を行った者が本件商標権者であること、又は、当該展示が本件商標について通常使用権を有する者によって行われたのかも明らかでない。
これについて被請求人は本件ゴルフ場を運営する桂ケ丘開発の取締役会の議事録(乙34)を提出し、本件商標権者が個人事業主として米(福米2018)を本件ゴルフ場で販売することを承認された旨が記載されているものの、販売期間は示されておらず、故に、本件商標権者によって、米(福米2018)が販売のために展示されたことは依然として明らかではない。そもそも、取締役会の承認のみによって、米(福米2018)の販売の事実が肯定されるものではない。
なお、福米販売場所の写真(乙18)に表示される「福米2018」の価格は、5kgが2,200円、2kgが700円と表示されているのに対して、領収証(乙33)においては、「福米20kg×15」の価格が10,500円、「福米20kg」の価格が700円となっており、価格表に対応した金額ではない。そして、この価格の違いを被請求人は何ら説明していない。
よって、本件ゴルフ場においては、本件商標権者によって、本件商標が商品「米」について商標法第2条第3項第8号の態様で要証期間内に使用されたとは認められない。
(2)「ななかまど」における本件商標と同一の標章「福米」の使用について
令和2年7月28日付け審尋においては、ポスター(乙9)には「ななかまど」、「新米 福米2018」の表示があるものの作成者、作成日、使用場所、使用時期が不明であること、及び、乙第13号証として提出したK氏による証明書は信ぴょう性に欠けると認定された。
これに対し、被請求人は、令和2年9月7日付け提出の回答書において、食堂ななかまどの業務内容、アンケート募集のポスター、アンケート当選者へ福米を手渡したときの写真及び当選者の手元に福米が届いた旨の証明書(乙29~乙32)を提出し、本件商標権者が、「ななかまど」において商標「福米」を付した米を景品としたアンケートを「ななかまど」の利用客に対して募集し、当該アンケートを2018年9月から10月頃に掲示し、アンケート当選者にお礼状(乙9のポスター文面)を発する行為が、商標法2条第3項第8号に規定する商品に関する広告への商標の使用に該当する旨を主張する。
しかしながら、ポスター(乙9)の作成者、作成日、使用場所、使用時期も依然として不明であるし、被請求人は「ななかまど」において当該アンケートが実施されたことを示す客観的な証拠を一切提出していないため、そもそも、要証期間内に当該アンケートが実施されたかも明らかではない。
例えば、アンケートの告知・募集のポスター(乙30)が、「ななかまど」において、どのように使用されたのかは未だ明らかでない。
さらに、アンケート当選者へ福米を手渡したときの写真(乙31)については、撮影場所、撮影日時、撮影者が不明であり、かつ、写真中にある景品と思われる物品も米かどうかは不明である。
加えて、当選者の手元に福米が届いた旨の証明書(乙32)についても、景品の発送を示す証拠等の提出がなく信ぴょう性に欠けるといわざるを得ない。
仮に被請求人が主張するとおりに「ななかまど」利用者に対してアンケートが実施されたとしても、それは商品「米」に関する広告には当たらない。
そもそも、甲第10号証に記載された「広告」の定義を踏まえると、商標法第2条第3項第8号に規定する「商品に関する広告」とは、「商品やサービスなどに関する情報を世間の多くの人に知らせ・興味を抱かせ・購入その他の行動を促す、そのために行われる情報伝達もしくは情報伝達の媒体や伝達内容のことである」と解すべきであり、商品の購入等の行動を促すために、「商品に関する広告」には、最低でも商品の販売場所、販売方法、価格、販売者等、実際に当該商品の購入等をすることができる情報が掲載されていなければならないというべきである。
そして、被請求人の提出するアンケート募集のポスター及びお礼状には、本件商標を付した「米」の購入等の行動を促す要素は一切ないため、これらは、商品に関する広告としての体を有していない。
そのため、アンケート募集のポスターや商品のお礼状に標章を付すことのみでは、商品の購入等の行動を促すことはできず、故に、アンケートやお礼状への標章「福米」の使用は、商標法第2条第3項第8号に規定する態様での本件商標の使用には該当しない。
むしろ、当該アンケートが「飲食物の提供」の役務の提供を行う「ななかまど」にて行われ、乙第9号証として提出する礼状に「ご来店お待ちしております(ななかまど従業員一同)」といった記載があることを踏まえると、「ななかまど」における役務「飲食物の提供」の提供の促進のために行われた企画であると考えるのが自然である。
よって、「ななかまど」においては、本件商標権者によって、本件商標が商品「米」について商標法第2条第3項第8号の態様で要証期間内に使用されたとは認められない。
(3)通常使用権の存在について
令和2年10月22日付け審尋によれば、本件ゴルフ場を経営している桂ケ丘開発が本件商標の通常使用権者であると認められないと認定されているのにもかかわらず、被請求人は、令和2年11月4日付け提出の回答書において、この者が通常使用権を有する根拠となる証拠及び主張を一切行っていない。
よって、本件商標について要証期間内に通常使用権を有するものは存在しないというべきである。
(4)本件ステッカーについて
令和2年7月28日付け審尋においては、乙第14号証として提出された本件商標と同一の標章等の表示がある本件ステッカーの作成者、作成日、使用場所及び使用時期が不明であると認定されたのに対し、被請求人は同年9月7日付け提出の回答書において、K氏に作成を指示し、Y氏に原画の作成を依頼した旨を主張し、両氏による証明書(乙21、乙22)を提出した。
しかしながら、本件ステッカーの依頼を裏付ける発注書、受領書、請求書といった客観的な証拠の提出は一切提出されておらず、故に、本件ステッカーの作成者や作成日等が不明であるとの上記認定のとおり、これらの情報は未だ不明である。
4 まとめ
以上のことを踏まえると、本件商標権者若しくは通常使用権者が本件商標を付した「米」を要証期間内に商標法第2条第3項各号に規定する態様で使用したとは認められず、故に、本件商標は取り消されるべきである。
また、被請求人が提出する証拠及びこれに基づく主張には虚偽の疑いがあり、商標法第79条の罰則の対象となる可能性がある以上、このような証拠及び主張は考慮してはならない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第92号証(枝番号を含む。)を提出した。なお、令和3年12月7日付け証拠説明書における乙第35号証ないし乙第44号証は、請求人が提出した甲第1号証ないし甲第10号証を引用するものであり、同証拠説明書における乙第45号証ないし乙79号証は、被請求人が提出した乙第1号証ないし乙第34号証を引用するものであるから、本審決では、被請求人の提出した証拠のうち乙第1号証ないし乙第34号証及び乙第80号証ないし乙第92号証を採用する。
1 答弁の理由
(1)本件商標権者について
本件商標権者は、業として茨城県水戸市の米店「有限会社日乃出屋」から商品「米」を仕入れ、それを他に販売する個人事業主であり(乙7)、米を販売しているほか、勝田環境(乙15)、本件ゴルフ場の運営会社である桂ヶ丘開発(乙16)及び食堂(食事処)ななかまどの運営会社であるカツタアグリ株式会社(乙17、以下「カツタアグリ社」という。)などの代表取締役である。
本件商標権者は、商品「米」に本件商標を付して、平成28年(2016年)10月から現在に至るまで継続的に、茨城県東茨城郡城里町の本件ゴルフ場(桂ヶ丘開発)に卸売販売している(乙1~乙4)。本件ゴルフ場では、本件商標がクラブハウス内で一般販売されたり、ゴルフコンペの商品として利用されたりしている(乙5)。また、本件商標権者は、当該商品に本件商標を付して、平成28年(2016年)10月から現在に至るまで継続的に、本件商標権者が個人事業主とは別に代表を努めている茨城県ひたちなか市の企業である勝田環境に有償で譲渡している(乙3、乙6~乙8)。乙第3号証に「ななかまど使用」と記載があり、茨城県ひたちなか市の飲食店「食事処ななかまど」において、アンケート景品として使用されている。乙第9号証のポスターに、平成30年度(2018年度)の新米に本件商標が使用されていることが示されている(新米の時期は9月~10月である。)。なお、本件商標と社会通念上同一と認められる態様で使用されている。
(2)商標の使用許諾について
本件商標権者は、桂ヶ丘開発(乙16)及びカツタアグリ社(乙17)などの経営者であり、本件ゴルフ場のレストラン及び食堂ななかまど等に自己の米を提供している。
そのため、本件ゴルフ場のクラブハウス又は食堂ななかまどの空きスペースを利用して、一般客に対して米を販売することができる立場にあったといえる。
また、桂ヶ丘開発及びカツタアグリ社に対して、自己の商標を使用することの黙示の許諾があったと推認することができる。
(3)商標の使用について
ア 米の販売
本件商標権者は、勝田環境の取締役会(乙10)でも承認されているように、勝田環境の社員食堂で使用する米、本件ゴルフ場のレストランで使用する米、食堂ななかまどで使用する米を販売しており、納品書の写し(乙3)に示すように、反復継続して商品「米」を販売している(商標法第2条第1項第1号)。
イ 本件ゴルフ場における商標の使用
また、本件商標権者は、本件ゴルフ場のクラブハウス内の空きスペースを利用して一般客に対して商品「米」の販売を行っている(乙5、乙18)。
なお、乙第5号証は、2019年に撮影したもので、袋に「お米」と表示されていることから米袋であることが分かる。
乙第18号証は、2018年11月14日に同じ場所を撮影したものであることが分かる。
なお、2020年8月現在(乙19)は新米の時期(9月~10月頃)には早いため、商品「米」の販売はまだ行っていないが、左端に写っている立て看板の下部に本件ゴルフ場(乙19-1)と表示されており、またクラブハウスのカウンターの写真(乙20)にも同じ場所が写っており、乙第5号証及び乙第18号証が本件ゴルフ場で撮影されたもので、現在においてもクラブハウス内の空きスペースを利用して一般客に対して商品の販売が行われていることが分かる。
乙第5号証と乙第18号証とは、商品「米」の包装に付したステッカーが異なっており、年ごと(新米の時期)にステッカーのデザインを作り直していることも分かる。
本件商標権者は、業として(反復継続して)、商品「米」の包装に「ふくまい」等が付された本件ステッカーを付し(商標法第2条第3項第1号)、また商品「米」を譲渡のために展示し(商標法第2条第3項第2号)、さらに商品「米」の価格表に「福米」等を付して展示している(商標法第2条第3項第8号)。
ウ 本件ステッカーについて
2018年の新米の時期には、乙第18号証に写っている本件ステッカー(乙14)が商品「米」の包装に付されている。
本件ステッカーには、「ふくまい」「福米」「2018」「本件商標権者の似顔絵」「商標登録証(本件商標権者)」等が表示されている。
なお、平仮名「ふくまい」及び書体を変更した「福米」は、本件商標と社会通念上同一(商標法第38条5項、同法第50条)と認められる商標である。
本件ステッカーは、本件商標権者が勝田環境及びカツタアグリ社の代表取締役であったことから、2018年9月25日に勝田環境の総務部総務課課長兼ななかまど責任者であるKに指示して作成したものである(乙21)。
また、「福」と表示された帽子を被った本件商標権者の似顔絵については、勝田環境の関係者ではないY氏に原画(乙22)の制作を依頼している(乙23)。
すなわち、本件ステッカーは、本件商標権者が自己の商品「米」を譲渡するにあたり、その商品の包装に登録商標を付すために作成したものであり(商標法第2条第1項第1号)、実際に一般客に提供する目的で米袋に貼付されている(商標法第2条第3項第1号)。
エ 商品の購入者(撮影者)
乙第18号証に記載の商品「米」は、ゴルフコンペの賞品として購入されている。
なお、ゴルフコンペの表彰式及びパーティの会場(乙24)において、写真左端に米袋が陳列されており、それを拡大した乙第25号証により本件ステッカー(乙14)が貼付されていることが分かる。
このゴルフコンペは、2018年11月15日に本件ゴルフ場で開催されたものであり(乙26)、賞品目録(乙27)に品物「福米(2kg)」、提供・購入「本件商標権者」と記載されている。
ゴルフコンペの幹事であるN氏は、2018年11月14日にゴルフコンペの賞品を選定するにあたり、本件ゴルフ場のクラブハウス内で販売されている銘柄「福米2018」(以下、単に「福米2018」という場合がある。)の2枚の写真(乙18。以下「本件各写真」という。)を撮影している。
その上で、本件ゴルフ場内で本件商標権者が販売していた登録商標「福米」が付された商品「米」を購入している(乙28)。
N氏は、ゴルフコンペの賞品として「福米2018」を購入した際に、個人的にも「福米2018」を購入しており、本件商標権者から発行された領収証を保有していた。
N氏が「福米2018」を購入した事実が証明され、「商品に標章を付したものを譲渡のために展示する行為」があったことが明らかになった。
オ 商標の使用者
桂ヶ丘開発の取締役会議事録(乙34)には、本件ゴルフ場のクラブハウスのロビー内に設けた物販コーナーにおいて、取締役被請求人が個人事業主として生産している米(福米2018)を販売することについて承認された旨が記載されている。
そのため、本件商標権者は、本件ゴルフ場の空きスペース(物販コーナー)を利用して、一般客に対して米(福米2018)を販売することができる立場にあり、N氏に発行された領収書(乙33)及びゴルフコンペ賞品目録(乙27)にも本件商標権者が販売したことが示されている。
カ 食堂ななかまどにおける商標の使用
「ななかまど」は、茨城県ひたちなか市の食堂であり(乙29)、勝田環境の総務部総務課課長であるKが責任者を務めている。
本件商標権者から購入した商品「米」を使用して一般客に定食などの料理を提供しているが、店や料理の評価を得る目的と、本件ゴルフ場等でも商標「福米」を付した商品を一般販売していることからその宣伝をする目的も兼ねて、商標「福米」を付した商品を景品としたアンケートを「ななかまど」の利用客に対して募集している(乙30)。当該アンケートは、2018年9月ないし10月頃に店内に掲示されたものであるが、毎年新米の時期に実施されている。
なお、当該アンケートの当選者にはお礼状(乙9)を付けて、商標「福米」を付した商品を渡している。
なお、2018年11月16日に店内での受け取りを希望して来店された際に、スタッフが撮影して当選者が保有していた写真(乙31)が残っていた(乙32)。
当該アンケート及びお礼状は、商品「米」に関する広告に商標「福米」を付したものを展示又は頒布により提供する行為と解される(商標法第2条第3項第8号)。
2 回答書(令和3年12月7日付け)の要旨
(1)本件商標権者及び桂ヶ丘開発による本件商標の使用
ア 本件商標権者は、平成28年10月から、桂ヶ丘開発に対し、商品「米」を卸売販売していた。
桂ヶ丘開発は、平成30年10月1日から同年11月末日までの間、本件ゴルフ場のクラブハウスにおいて、ゴルフ場の利用者に対し、本件ステッカー(乙14)が米袋に貼付された新米(福米2018)を販売した(乙80)。
桂ヶ丘開発は、上記販売に先立ち、本件商標権者から、福米2018を購入した。
イ(ア)本件ステッカーは、本件商標権者又は桂ヶ丘開発によって、「福米2018」の米袋に貼付されたものである。
本件ステッカーには、「ふくまい」、「福(『福』の文字を丸で囲んでなる)米」及び「登録商標 福米2018」の各文字、「本件商標権者の似顔絵」等が表示されている。撮影日2018年11月14日の本件各写真(乙18、乙90はその画像データ)は、本件ゴルフ場のクラブハウスのロビーにおいて本件ステッカーが米袋に貼付された「福米2018」が販売のため展示されている様子を撮影したものである。本件各写真から、遅くとも同日時点までに、本件ステッカーが作成されていたことは明らかである。
(イ)本件ステッカーに表示された「ふくまい」及び「福(『福』の文字を丸で囲んでなる)米」の各文字は、「福米」の文字を標準文字で表してなる本件商標と社会通念上同一の商標である。
(ウ)前記アのとおり、本件商標権者が桂ヶ丘開発に対して本件ステッカーが米袋に貼付された「福米2018」を販売した行為及び桂ヶ丘開発が本件ゴルフ場の利用者に対して本件ステッカーが米袋に貼付された「福米2018」を販売した行為は、それぞれ本件商標と社会通念上同一の商標を「商品の包装」に付し、「商品の包装に標章を付したもの」を譲渡し又は引き渡す行為(商標法第2条第3項第1号、同項第2号)に該当するから、本件商標の使用に当たる。
(2)桂ヶ丘開発が本件商標の通常使用権者であること
桂ヶ丘開発の代表取締役である本件商標権者は、桂ヶ丘開発に対し、本件商標の使用を黙示的に許諾していたから、桂ヶ丘開発は、本件商標の通常使用権者である。
(3)小括
以上によれば、被請求人は、要証期間内に、日本国内において、本件商標権者及び通常使用権者である桂ヶ丘開発が、本件審判の請求に係る指定商品に含まれる商品(「福米2018」)について、本件商標を使用していたことを証明したといえる。
第4 当審の判断
1 認定事実
(1)証拠及び当事者の主張によれば、以下の事実が認められる。
ア(ア)本件商標権者は、茨城県内で、米の販売をする個人事業者である。
(イ)桂ヶ丘開発は、昭和60年に設立された、ゴルフ場の造成、経営等を目的とする株式会社であり、茨城県内で、本件ゴルフ場を経営している。
本件商標権者は、平成24年9月18日に桂ヶ丘開発の代表取締役に就任し、平成30年3月2日に辞任した後、令和2年3月13日、再び就任し、同日以降、その代表取締役の地位にある(乙16)。
また、本件商標権者は、一般廃棄物収集、運搬及び処理等を目的とする株式会社である勝田環境の代表取締役である(乙15)。
イ 本件商標権者は、平成28年10月頃から、桂ヶ丘開発及び勝田環境に対し、本件商標権者が生産した米や自家用野菜を販売するようになった(乙6~乙8、乙81、乙82)。
ウ(ア)本件商標権者は、平成30年10月1日、桂ヶ丘開発に対し、「2018年の新米」を「数量」30、「単価」4200円、代金合計12万6000円(乙4)で販売し、これを納品した(乙4、乙83)。
(イ)桂ヶ丘開発は、本件ゴルフ場のクラブハウスにおいて、平成30年10月4日、本件ゴルフ場の利用者のAに対し、「福米」(5kg)1袋を代金2200円で、同月8日、同利用者のBに対し、「福米」(5kg)2袋を代金4400円で、同月15日、同利用者のCに対し、「福米」(5kg)1袋を代金2200円で、同月21日、同利用者のDに対し、「福米」(5kg)1袋を代金2200円で、同月28日、同利用者のEに対し、「福米」(5kg)2袋を代金4400円で、同年11月18日、同利用者のFに対し、「福米」(5kg)2袋を代金4400円で、それぞれ販売した(乙80)。
(ウ)平成30年11月14日に撮影した2枚の本件各写真(乙18、乙90)は、本件ゴルフ場のクラブハウスのロビー内に設置された台の上に、本件ステッカー(乙14)が貼付された米袋が陳列された状況、その台及び壁に「期間限定」、「福米2018」、「5kg・2kg」、「2,200円 700円」及び「2018年11月末日までの限定価格。」との記載のある3枚の価格表が掲示された状況を撮影した写真である。
(2)前記(1)の認定事実を総合すれば、桂ヶ丘開発は、平成30年10月1日に本件商標権者から新米を購入した後、同月4日、8日、15日、21日、28日及び同年11月18日の6回にわたり、本件ゴルフ場のクラブハウスにおいて、本件ゴルフ場の利用者(A、B、C、D、E及びF)に対し、本件ステッカーが米袋の包装に貼付された5kg入りの「福米2018」(乙80の「精算書控」及び「御精算書」に「福米」と表示されたもの)を1袋当たり代金2200円で販売したことが認められる。
2 本件商標の通常使用権者による本件商標の「使用」について
(1)本件商標は、「福米」の文字を標準文字で表してなる商標である。
本件ステッカー(乙14)には、左部から右部にかけて順に、毛筆風の書体で「ふくまい」の文字を縦書きしてなる標章、似顔絵の図形、赤地に毛筆風の書体で「福(『福』の文字を丸で囲んでなる)米」の白抜き文字を縦書きしてなる標章、本件商標の商標登録証が、下部に赤地に「登録商標 福米2018」の白抜き文字を横書きしてなる標章が表示されていることが認められる。
本件商標と本件ステッカーに表示された「福(「福」の文字を丸で囲んでなる)米」の白抜き文字を縦書きしてなる標章(以下「本件標章」という。)を対比すると、本件標章は、本件商標と書体及び外観は異なるが、構成文字は「福米」の2文字である点で共通し、「ふくまい」の称呼を生じる点においても同一であるから、本件商標と社会通念上同一の商標であるものと認められる。
そして、前記1(2)認定の桂ヶ丘開発が平成30年10月4日、8日、15日、21日、28日及び同年11月18日の6回にわたり、本件ゴルフ場のクラブハウスにおいて、本件ゴルフ場の利用者に対し、本件ステッカーが米袋の包装に貼付された5kg入りの「福米2018」を1袋当たり代金2200円で販売した行為は、本件商標の指定商品に含まれる「福米2018」の包装に本件標章を付したものを譲渡したものとして、商標法第2条第3項第2号の「譲渡」に該当するものと認められる。
(2)前記1(1)の認定事実によれば、本件商標権者は、桂ヶ丘開発の代表取締役に在任中の平成28年10月頃から、桂ヶ丘開発に対し、本件商標権者が生産した米や自家用野菜を販売していたこと、桂ヶ丘開発が平成30年10月4日、8日、15日、21日、28日及び同年11月18日に本件ゴルフ場の利用者に対して販売した本件ステッカーが米袋の包装に貼付された「福米2018」は、同年10月1日に桂ヶ丘開発が本件商標権者から購入した新米を「5kg」入りの米袋に小分けして販売されたものであることが認められる。
また、本件ステッカーには、本件標章、「登録商標 福米2018」の白抜き文字を横書きしてなる標章及び本件商標の商標登録証が表示されていることからすると、本件商標権者は、本件ステッカーの作成に関与し、本件ステッカーが米袋の包装に貼付された「福米2018」を桂ヶ丘開発が販売することを承知していたものと認められる。
これらの事実を総合すると、本件商標権者は、桂ヶ丘開発による上記販売前に、桂ヶ丘開発に対し、本件商標の使用を黙示的に許諾していたものと認めるのが相当である。
したがって、桂ヶ丘開発は、上記販売当時、本件商標の通常使用権者であったものと認められる。
(3)前記(1)及び(2)によれば、本件商標の通常使用権者である桂ヶ丘開発は、要証期間内である平成30年10月4日、8日、15日、21日、28日及び同年11月18日、日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品「米」に本件商標と社会通念上同一の商標の使用をしていたものと認められる。
3 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者がその請求に係る指定商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したものといえる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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2019-300170