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特許拒絶査定不服審判

2019-017130

コンタクトアナログヘッドアップディスプレイ(HUD)用の投影システム

審判番号
2019-017130
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-564071外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2019年12月19日
審決日
2021年03月19日
公報発行日
2021年09月24日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (G02B) / P18 .537-WZ (G02B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2017-564071「コンタクトアナログヘッドアップディスプレイ(HUD)用の投影システム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月15日国際公開、WO2016/198678、平成30年 7月12日国内公表、特表2018-518713〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 16項目
【理 由】

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2016年(平成28年)6月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年6月11日、欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成30年12月27日付け:拒絶理由通知書
令和 元年 6月 7日  :意見書、手続補正書の提出
令和 元年 8月13日付け:拒絶査定(令和元年 8月19日送達)
令和 元年12月19日  :審判請求書、手続補正書の提出
令和 2年 7月30日付け:拒絶理由通知書
令和 2年12月10日  :意見書、手続補正書の提出

第2 本願発明

本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和2年12月10日付け手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものである。

「【請求項1】
ヘッドアップディスプレイ(HUD)用の投影システムにおいて、
熱可塑性の中間層(4)を介して互いに結合された外側板材(2)および内側板材(3)を有する車両ウィンドシールド(1)であって、上部エッジ(O)と下部エッジ(U)とHUD領域(B)とを有し、前記上部エッジ(O)と前記下部エッジ(U)との間の垂直方向の延在線における前記熱可塑性の中間層(4)の厚さは、少なくとも前記HUD領域(B)においてウェッジ角(α)で変化し、当該車両ウィンドシールド(1)の組付角度は55°乃至75°の範囲内であり、前記外側板材(2)の厚さは最大5mmである、車両ウィンドシールド(1)と、
観察者(6)が知覚可能な虚像(7)を生成する、前記HUD領域(B)に向けられた少なくとも5mの投影距離(d)のプロジェクタ(5)と、
を少なくとも備えており、
前記ウィンドシールド(1)は、前記HUD領域(B)において少なくとも6mの垂直方向曲率半径(R)を有し、
前記ウェッジ角(α)は、前記上部エッジ(O)と前記下部エッジ(U)との間の前記垂直方向の延在線において非線形に変化し、
最大ウェッジ角(α)は、0.3mrad以下であり、
前記中間層(4)は、少なくとも1つの熱可塑性フィルムによって構成されており、当該熱可塑性フィルムには、延伸によって前記ウェッジ角(α)が形成されており、前記中間層(4)の厚さは、前記ウィンドシールド(1)の前記上部エッジ(O)および前記下部エッジ(U)に平行な水平方向断面において変化し、
前記内側板材(3)は、0.5mm乃至0.9mmの厚さを有し、前記外側板材(2)は、前記内側板材(3)より大きい厚さを有する、投影システム。」

第3 当審が通知した拒絶の理由

当審が通知した拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1、2に記載された発明に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

記

引用文献1.特表2011-505330号公報

引用文献2.特開平7-175007号公報

第4 引用文献の記載及び引用発明

1 引用文献1の記載

引用文献1には、図面とともに、以下の事項が記載されている(下線は、当審で付した)。

(1)「【請求項1】
外面と内面とを備え、干渉二重像を防ぐまたは低減するために1つ以上の領域で外面と内面とが互いにくさび角を形成する合わせガラスからなる車両用曲面フロントガラスであって、外面と内面とが連続的に変化するくさび角を有し、くさび角がそれぞれの局所光線入射角および車両用曲面フロントガラスのそれぞれの局所曲率半径によって決まる、車両用曲面フロントガラス。
【請求項2】
車両用曲面フロントガラスが、下縁および上縁を有し、垂直方向に湾曲し、連続的に変化するくさび角が、フロントガラスの下縁から上縁に向かって連続的に変化する、請求項1に記載の車両用曲面フロントガラス。
続きを表示(全14行)
【請求項3】
くさび角が、フロントガラスの下縁から上縁に向かって連続的に減少する、請求項2に記載の車両用曲面フロントガラス。
【請求項4】
連続的に変化するくさび角が、水平方向の曲率が高い領域では、水平方向に連続的に変化する、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用曲面フロントガラス。
【請求項5】
車両用曲面フロントガラスが、ヘッドアップディスプレイ(HUD)表示フィールドを有し、連続的に変化するくさび角が、HUD表示フィールドの領域では、下縁から上縁に向かって連続的に変化する、請求項1に記載の車両用曲面フロントガラス。
【請求項6】
連続的に変化するくさび角がさらに、HUD表示フィールドの領域では、水平方向に連続的に変化する、請求項5に記載の車両用曲面フロントガラス。
【請求項7】
連続的に変化するくさび角が、中間フィルムに組み込まれる、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用曲面フロントガラス。」
(2)「【0004】
特に、ヘッドアップディスプレイ(HUD)によって生じる二重像が厄介である。HUDでは、運転手にとって重要なデータを含む画像が、運転手側のダッシュボードの上部に配置された光学装置によってフロントガラス上に投影される。画像は運転手の方に向かってフロントガラス上に反射され、運転手は車両の前にあるかのように見える虚像を見ることになる。しかしながら、運転手は2つの別々の像、すなわち、1つはフロントガラスの内面に反射されることで生じる像と、フロントガラスの外面に反射されることで生じる、いわゆるゴースト像の別の像とを見る。」
(3)「【0018】
結局は、ガラス表面により形成されるくさび角の変化(progression)のみが二重像およびその補正に関与するので、原理としては、必要とされるくさび角変化を合わせガラスの製造に使用される個々のガラス板の一方に組み込む、または両方のガラス板に組み込むことが可能である。しかしながら、本発明は、必要とされる連続的に変化するくさび角がフロントガラスの製造に使用される熱可塑性中間フィルムに組み込まれる場合には、経済的に製造可能である。」
(4)「【0020】
水平方向、例えば、側方端部領域でも比較的急な曲面で、そのために、これらの領域で透過時に厄介な二重像を発生させるような複雑な曲面のフロントガラスは、フロントガラスの表面が水平方向でも連続的に変化するくさび角を有する本発明の適切な改良形態に区別される。このようなフロントガラス向けに、複雑な厚さプロファイルの中間フィルムが、例えば、2枚の交差したくさび形フィルムを積み重ねることで、またはその後の中間フィルムの表面被覆によっても得られる。」
(5)「【0034】
以下の表1では、フロントガラスの垂直中心線上の点は、その各々の点において二重像の角度の計算が行われるが、ボンネットの端部MKからのmm単位の距離で画定される。これらの測定点では、各々の場合に以下の値、つまり、一方では、曲面のガラス板上の接線の垂線によって決まる傾斜角度φと、他方では、ガラス板の曲率半径Rcとが決められる。これらのデータから、上述の式(1)を使用して、まず、二重像の角度ηが計算され、その後、式(3)を使用して、この位置で二重像を補正するのに必要なくさび角δが計算される。この計算の式では、ガラスの屈折率は1.52であり、フロントガラスの厚さtは4.96mmであると推定される。フィルムの厚さは、くさび角のために計算された値を使用して決められる。
【表1】
」
(6)「【0036】
このように二重像の角η、補正くさび角δ、フィルムの厚さのために計算された値は、図2から図4で対応表の形式で示されている。図2は、ボンネット端部MKからの距離の増加に伴う二重像の角度ηの変化(角度の分で)を示しているが、図3は、同様にボンネット端部MKからの距離の増加に伴う補正くさび角δの変化をmradで示している。最後に、図4は、個々のガラス板が熱や圧力を使用して中間フィルムで互いに接着されるときに、ガラスの表面間に必要とされるような一定に変化するくさび角となる中間フィルムの厚さプロファイルを示す。」

また、図3は次のとおりのものである。

表1からは、くさび角の最大値が0.535mradであること、また、曲率半径Rcの値が、2575mm~3464mmであることが読み取れる。

図3からは、ボンネット端部MKからの距離の増加に伴う補正くさび角δが非直線的に変化していることが読み取れる。

2 引用発明

上記の記載事項からみて、引用文献1には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

「画像が、運転手側のダッシュボードの上部に配置された光学装置によってフロントガラス上に投影されるヘッドアップディスプレイ(HUD)に用いられる車両用曲面フロントガラスであって、外面と内面とを備え、干渉二重像を防ぐまたは低減するために1つ以上の領域で外面と内面とが互いにくさび角を形成する合わせガラスからなり、下縁および上縁とヘッドアップディスプレイ(HUD)表示フィールドを有し、くさび角が、フロントガラスの下縁から上縁に向かって連続的に減少し、HUD表示フィールドの領域では、下縁から上縁に向かって連続的に変化するとともに、水平方向の曲率が高い領域では、水平方向に連続的に変化し、連続的に変化するくさび角が熱可塑性中間フィルムに組み込まれ、より具体的には、2枚の交差したくさび形フィルムが積み重ねられており、ガラス板の曲率半径Rcは2575mm~3464mmであり、フロントガラスの厚さtは4.96mm、くさび角の最大値が0.535mradであり、くさび角のボンネット端部MKからの距離の増加に伴う変化が非直線的である車両用曲面フロントガラス。」

第5 対比

本願発明1と引用発明とを対比すると、

1 引用発明の「熱可塑性中間フィルム」、「車両用曲面フロントガラス」、「上縁」、「下縁」、「ヘッドアップディスプレイ(HUD)表示フィールド」、「くさび角」、「光学装置」は、本願発明1の「熱可塑性の中間層(4)」、「車両ウインドシールド(1)」、「上部エッジ(0)」、「下部エッジ(U)」、「HUD領域(B)」、「ウェッジ角(α)」、「プロジェクタ(5)」にそれぞれ相当する。

2 引用発明は、「画像が、運転手側のダッシュボードの上部に配置された光学装置によってフロントガラス上に投影されるヘッドアップディスプレイ(HUD)」なのであるから、本願発明1と同様に「ヘッドアップディスプレイ(HUD)用の投影システム」であるといえる。

3 引用発明は、「互いにくさび角を形成する合わせガラスから」なっており、「連続的に変化するくさび角が熱可塑性中間フィルムに組み込まれ」ているのであるから、引用発明における「車両用曲面フロントガラス」は、本願発明1と同様に「熱可塑性中間フィルムを介して互いに結合された外側板材(2)および内側板材(3)を有し」ているといえる。

4 引用発明は、「くさび角が、・・・HUD表示フィールドの領域では、下縁から上縁に向かって連続的に変化」しており、「連続的に変化するくさび角が熱可塑性中間フィルムに組み込まれ」ているのであるから、本願発明1と同様に「上縁と下縁との間の垂直方向の延在線における熱可塑性中間フィルムの厚さは、少なくともHUD表示フィールドの領域においてくさび角で変化し」ているのは明らかであるといえる。

5 引用発明は、「フロントガラスの厚さtは4.96mm」となっているのであるから、本願発明1と同様、「外側板材(2)の厚さは最大5mmである」といえる。

6 引用発明は、「画像が、運転手側のダッシュボードの上部に配置された光学装置によってフロントガラス上に投影される」のであるから、本願発明1と同様に「観察者が知覚可能な虚像を生成するヘッドアップディスプレイ(HUD)表示フィールドに向けられた光学装置」を備えているといえる。

7 引用発明は、「くさび角のボンネット端部MKからの距離の増加に伴う変化が非直線的である」から、本願発明1と同様、「くさび角は、上縁と下縁との間の垂直方向の延在線において非線形に変化し」ているといえる。

8 引用発明は、「熱可塑性中間フィルム」を有しているから、本願発明1と同様に「中間層は、少なくとも1つの熱可塑性フィルムによって構成されて」いるといえる。

9 引用発明は、「くさび角が・・・水平方向の曲率が高い領域では、水平方向に連続的に変化」し、「連続的に変化するくさび角が熱可塑性中間フィルムに組み込まれ」ているのであるから、本願発明1と同様に、「熱可塑性中間フィルムの厚さは、車両用曲面フロントガラスの上縁および下縁に平行な水平方向断面において変化し得る」ことは明らかであるといえる。

以上のことから、本願発明1と引用発明1との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「ヘッドアップディスプレイ(HUD)用の投影システムにおいて、
熱可塑性の中間層(4)を介して互いに結合された外側板材(2)および内側板材(3)を有する車両ウィンドシールド(1)であって、上部エッジ(O)と下部エッジ(U)とHUD領域(B)とを有し、前記上部エッジ(O)と前記下部エッジ(U)との間の垂直方向の延在線における前記熱可塑性の中間層(4)の厚さは、少なくとも前記HUD領域(B)においてウェッジ角(α)で変化し、外側板材(2)の厚さは最大5mmである、車両ウィンドシールド(1)と、
観察者(6)が知覚可能な虚像(7)を生成する、前記HUD領域(B)に向けられたプロジェクタ(5)と、
を少なくとも備えており、
前記ウェッジ角(α)は、前記上部エッジ(O)と前記下部エッジ(U)との間の前記垂直方向の延在線において非線形に変化し、
前記中間層(4)は、少なくとも1つの熱可塑性フィルムによって構成されており、前記中間層(4)の厚さは、前記ウィンドシールド(1)の前記上部エッジ(O)および前記下部エッジ(U)に平行な水平方向断面において変化する、
投影システム。」

[相違点1]

車両ウィンドシールド(1)の組付角度につき、本願発明1が55°乃至75°の範囲内としたのに対し、引用発明では、どのような角度であるのかが不明である点。

[相違点2]

プロジェクタ(5)につき、本願発明1が少なくとも5mの投影距離(d)としたのに対し、引用発明では、投影距離につき明示がない点。

[相違点3]

ウィンドシールド(1)につき、本願発明1がHUD領域(B)において少なくとも6mの垂直方向曲率半径(R)を有するようにしたのに対し、引用発明では、ガラス板の曲率半径Rcを2575mm~3464mmとした点。

[相違点4]

最大ウェッジ角(α)につき、本願発明1が0.3mrad以下としたのに対し、引用発明では、0.535mradとした点。

[相違点5]

熱可塑性フィルムのウェッジ角(α)につき、本願発明1が延伸によって形成したのに対し、引用発明では、どのように形成したのか不明である点。

[相違点6]

板材の厚さにつき、本願発明1が内側板材(3)を0.5mm乃至0.9mmとし、外側板材(2)は、内側板材(3)より大きい厚さを有するようにしたのに対し、引用発明では、そのような構成を採用しているかが不明である点。

第6 判断

1 相違点1について、

車両に組み込まれるヘッドアップディスプレイの技術分野において、組付角度を最適化・好適化することは当業者の通常の創作能力の発揮に過ぎず、また、組付角度として、55°乃至75°はごくありふれた値であることも考慮すると、引用発明において、組付角度を55°乃至75°とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

2 相違点2について

車両に組み込まれるヘッドアップディスプレイの技術分野において、虚像の投影位置を比較的遠くに設定することは従来周知の技術であり(このことを証左するものとして、特開平7-175007号公報(引用文献2)の【0022】の記載がある。)、当該周知技術を、引用発明に適用し、相違点2に係る本願発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

3 相違点3、4について

相違点3、4についてまとめて検討すると、ウィンドシールドの曲率半径やウェッジ角の値を好適化することは、当業者の通常の創作能力の発揮に過ぎず、また、ウィンドシールドのHUD領域(B)における垂直方向曲率半径(R)として6mという値、最大ウェッジ角(α)として0.3mradという値自体は何ら格別のものとは認められないから、引用発明において、相違点3、4に係る本願発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

4 相違点5について

引用発明における、熱可塑性中間フィルムに組み込まれくさび角は最大でも0.535mradと非常に小さな値であり、このような小さな角度を付与するのに施す加工として、「延伸」を用いることは、当業者が適宜選択可能な設計上の事項に過ぎない。

5 相違点6について

板材の厚さを好適化することは、当業者の通常の創作能力の発揮に過ぎず、また、板材の厚さとして、0.5mm乃至0.9mmという値自体は、特別なものともいえず、内側板材を0.5mm乃至0.9mmとし、外側板材は、内側板材より大きい厚さを有するようにすることは、当業者が適宜選択可能な設計上の事項に過ぎない。

6 小括

相違点1~6については、1~5における検討のとおり、いずれも格別のものとは認められず、本願発明1は、引用発明と上記周知技術に基づいて、当業者が容易になし得たものである。

7 効果について

本願発明の奏する効果は、「ゴースト像の問題を効果的に緩和できる」(令和2年12月10日付け意見書の第2ページ)という、この技術分野における従来周知の技術課題を解決できるということに過ぎず、光学系等のサイズ等を好適化することにより、普通に得られたものであって、引用発明及び上記周知技術の奏する効果から予測される範囲のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

8 審判請求人の主張について

審判請求人は、令和2年12月10日付け意見書において「本願発明が備える「内側板材(3)は、0.5mm乃至0.9mmの厚さを有し、前記外側板材(2)は、前記内側板材(3)より大きい厚さを有する」という発明特定事項は、引用文献1乃至2には開示も示唆もないため、本願発明は引用文献1に記載された発明に基づいて容易に発明することが出来たものではない」旨主張する(3ページ30~31行)。

確かに、引用発明には上記の発明特定事項についての開示はないものの、第6 5 で述べたとおり、サイズの好適化は、当業者の通常の創作能力の発揮に過ぎないから、審判請求人の主張には理由がない。

第7 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2019-017130

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