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特許拒絶査定不服審判

2019-002244

ゲームシステム

審判番号
2019-002244
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-028966外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2019年02月19日
審決日
2020年01月07日
公報発行日
2020年02月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (A63F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2017- 28966「ゲームシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 6月 1日出願公開、特開2017- 97923、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年2月14日に出願した特願2013-26718号の一部を平成29年2月20日に新たな特許出願としたものであって、平成30年2月26日付けで拒絶理由通知がされ、同年3月23日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がされ、同年8月30日付けで拒絶理由通知がされ、同年11月5日付けで意見書が提出されるとともに手続補正がされ、同年11月20日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成31年2月19日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成30年11月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1~4に係る発明は、以下の引用文献1、2及び周知例3、4に記載された周知技術に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.国際公開第2008/018173号 2.特開2000-135377号公報 3.特表2008-513185号公報 4.特開2006-93851号公報 第3 本願発明 本願請求項1~4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明4」という。)は、平成30年11月5日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定される、以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 店舗に配置されるゲームシステムであって、 複数のゲーム機と、 複数のゲーム機に接続されたプレイ制御装置と、 前記プレイ制御装置に接続され、複数のゲーム機間で対戦プレイするゲーム大会を管理するゲーム大会管理装置とを備え、 前記プレイ制御装置は、 複数タイトルのゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶部を備え、 各ゲーム機の操作部の操作に基づいてゲームプログラムを独立して実行することにより、各ゲーム機を他のゲーム機とは独立してプレイ進行し、 前記ゲーム大会管理装置は、 ゲーム大会の開催に関する操作を受け付ける大会操作部と、 対戦表を表示する表示部と、 管理装置制御部とを備え、 前記管理装置制御部は、 前記大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成し、 前記プレイ制御装置からプレイヤの対戦結果を受け取り、 前記対戦表を更新し、 前記プレイ制御装置は、 前記管理装置制御部が作成したスケジュールに基づいて、前記ゲームプログラム記憶部が記憶した複数のタイトルのうち1つの対戦タイトルに関して、複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保し、 トーナメント対戦が進むに従って、確保するゲーム機の数を少なくし、 トーナメント対戦に用いないゲーム機では、トーナメント対戦以外のプレイを受け付け、 トーナメント対戦に用いないゲーム機では、複数タイトルのゲームプログラムのなかからゲーム大会の対戦タイトル以外のゲームの選択も受け付けること、 を特徴とするゲームシステム。 【請求項2】 請求項1に記載のゲームシステムにおいて、 前記管理装置制御部は、 ゲーム大会に参加するプレイヤを受け付け、参加を受け付けたプレイヤ間の前記対戦表を作成すること、 を特徴とするゲームシステム。 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のゲームシステムにおいて、 前記ゲーム機は、副表示部を備え、 前記副表示部を制御する副表示部制御装置を備え、 前記管理装置制御部は、対戦組み合わせの情報を、前記副表示部制御装置に送信し、 前記副表示部制御装置は、受信した対戦組み合わせの情報に基づいて、プレイヤの呼び出しを、前記副表示部に表示すること、 を特徴とするゲームシステム。 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、 店舗に配置され、前記ゲーム大会管理装置に接続され、前記対戦表を表示する告知表示部を備えること、 を特徴とするゲームシステム。」 第4 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(国際公開第2008/018173号)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。また、改行は一部省略している。以下同じ。)。 (1) 「技術分野 [0001] 本発明は、複数のゲーム装置がネットワークを介して接続されたゲームシステムおよびその制御方法に関する。 背景技術 [0002] ゲームシステムにおいて、複数のゲーム装置によるユーザ相互の対戦のイベント、例えばトーナメント等を実施することがあり、遊技機の売り上げを向上する上で重要な要素である。 [0003] 従来、設置店舗内でユーザを集めてトーナメント戦(勝ち抜き対戦)等のイベントを行う場合、店員が人手で対戦組み合わせや順番を把握・管理しており、店員の負担が多大であり、イベントを効率的かつ円滑に実施することが容易でなく、イベントに使用するゲーム装置とその他のゲーム装置の振り分けも極めて煩雑であった。 そこで、特許文献1、2記載のゲームシステムでは、勝敗結果に基づいて対戦の組合せを自動設定している。」 (2) 「発明が解決しようとする課題 [0006] 特許文献1、2のゲームシステムでは、イベントに使用するゲーム装置とその他のゲームに使用するゲーム装置の振り分けを店員が人手で行っており、処理、管理が極めて煩雑であった。このため、充分な売上げ向上を期待することができなかった。 [0007] 本発明はこのような従来の問題点を解消すべく創案されたもので、店員の負担を軽減しつつ、イベントを効率的かつ円滑に実施し、またイベントに使用するゲーム装置とその他のゲーム装置の振り分けを容易にすることを目的とする。」 (3) 「[0017] [ゲームシステム] 図1は、本発明に係るゲームシステムの一実施例を示すブロック図、図2は、図1のゲーム装置を示すブロック図、図3は、図1の店舗サーバを示すブロック図である。 [0018] 図1において、複数の装置GM1、GM2、GM3、GM4、GM5、GM6(6台に限定されるものではない。)に、ネットワークNWを介して、店舗サーバSSV、ターミナルTMおよびライブテレビ(ライブTV)LTMが接続されている。 [0019] 店舗サーバSSVは必要に応じて、インテーネット等のネットワークを介して、外部の管理サーバMSVに接続されている。 [0020] 各ゲーム装置GM1~GM6には、ユーザが保有するICカードIC1を読み書きし得るカードリーダ・ライタRW1が設けられ、ターミナルTMにはICカードIC1および店舗の店員のための店員専用カードIC2を読み書きし得るカードリーダ・ライタRW2が設けれられている。 [0021] 店舗サーバSSVは各ゲーム装置GM1~GM6を制御、管理し、かつカードリーダ・ライタRW1、RW2から読み込まれたICカードIC1の情報を管理する。 [0022] ターミナルTMは、ICカードIC1、IC2の情報を店舗サーバSSVに送信し、またタッチパネル付ディスプレイTMD等の操作入力部からの入力によって、店舗サーバSSVを操作する。 [0023] ライブテレビLTVは、店舗サーバSSVの制御によって種々の映像、音響を出力し、種々の情報を提供するとともに、店舗全体の雰囲気を醸成する演出を行う、またイベントに際しては、ユーザへの参加呼びかけ、参加ユーザに対する情報提供を行う。 [0024] 管理サーバMSVはICカードIC1の情報に基づいてユーザの情報、および複数の店舗の情報を管理する。」 (4) 「[0042] [イベント実施のための操作] [新規大会設定] 図1のゲームシステムによってトーメントのイベントを実施する際には、まずターミナルTMのディスプレイTMDによってイベント(新規大会)の登録(設定)を行う。登録に際しては、店員専用ICカードIC2をカードリーダ・ライタRW2に挿入しつつ、図4、図5の新規大会設定の画面を表示する。 図4は、図1のターミナルにおける、新規大会設定の第1の画面IM4を示す図、図5は、図1のターミナルにおける、新規大会設定の第2の画面IM5を示す図である。」 (5) 「[0059] [エントリー] 図13は、図1のターミナルにおける、エントリー開始の画面を示す図、図14は、図1のターミナルにおける、エントリー開始時の大会規約の画面を示す図、図15は、図1のライブTVにおける、エントリー受付中の画面を示す図、図16は、図1のターミナルにおける、エントリーのためのユーザカードによる操作時の画面を示す図、図17は、図1のターミナルにおける、エントリーのための店員専用カードによる操作時の画面を示す図、図18は、図1のターミナルにおける、エントリー完了時の画面を示す図である。」 (6) 「[0064] エントリー完了操作を実行すると、図18の画面IM19に移行する。画面IM19にはトーナメント表発表のためのボタン1900が表示される。 [0065] [トーナメント表] 図19は、図1のターミナルにおける、トーナメント表の画面を示す図、図20は、図1のライブTVにおける、トーナメント表発表の画面を示す図である。 [0066] ボタン1900を押すと、図19のトーナメント表の画面IM20がターミナルTMに表示される。トーナメント表は店舗サーバSSVが乱数処理により自動生成する。一方、ライブテレビLTVでは、トーナメント表発表を告知し、(図20)、トーナメント表を発表する(図示省略)。 [0067] [試合] 図21は、図1のターミナルにおける、大会開始の第1の画面を示す図、図22は、図1のターミナルにおける、大会開始の第2の画面を示す図、図23は、図1のターミナルにおける、ゲーム装置指定の第1の画面を示す図、図24は、図1のライブTVにおける、大会開始の画面を示す図、図25は、図1のターミナルにおける、ゲーム装置指定の第2の画面を示す図、図26は、図1のゲーム装置でイベント以外のゲームの実行を制限するメッセージを示す図である。 [0068] エントリーが完了すると、大会は準備が完了し、図21の画面IM22が表示される。画面IM22には、表示欄400に「準備完了」の表示2200が付され、大会詳細ボタン602が設けられる。ここで大会詳細ボタン602を押すと大会実施される。 [0069] 画面IM22で大会詳細ボタン602を押すと図22の画面IM23に移行する。画面IM23には、大会スケジュール設定ボックス502とともに、大会開始ボタン2300が設けられる。ここで大会開始ボタン2300を押すと、図23の画面IM24に移行する。 [0070] 画面IM24には、対戦台A(GM1~GM6のいずれかのゲーム装置)おとび(審決注:「および」の誤記と認める。)対戦台B(対戦台A以外のいずれかのゲーム装置)の設定をそれぞれ示す、対戦台ボックス2400、2402、対戦台Aのゲーム装置を指定するサテライトID入力ボックス2404、対戦台Bのゲーム装置を指定するサテライトID入力ボックス2406が設けられる。 [0071] 画面IM24には、対戦台Aの試合の結果についての処理を設定するボタン2408、2410、2412、2414、2416、対戦台Bの試合の結果についての処理を設定するボタン2418、2420、2422、2424、2426が設けられる。 さらに画面IM24には、大会の進行を示すインジケータ2428が設けられる。 [0072] 大会は開催されると、ライブテレビLTVには図24の画面が表示され、大会開催を喧伝する。 [0073] 図25に示すように、画面IM24において、サテライトID入力ボックス2404にゲーム装置の番号(図25では「01」)を入力すると、店舗サーバSSVは、ゲーム装置(例えばGM1)をイベント用に確保するための処理を実行する。このとき、対戦台ボックス2400には準備中のメッセージが表示される。」 (7) 「[0081] [試合結果処理] 図35は、図1のゲーム装置における、試合結果が審査中であることをを示す画面の図、図36は、図1のターミナルにおける、承認待ちの状況を示す画面の図、図37は、図1のゲーム装置における、試合結果が確定したことをを示す画面の図、図38は、図1のライブTVにおける、試合結果の速報を示す画面の図、図39は、図1のゲーム装置における、不戦勝が確定したことを示す画面の図、図40は、図1のライブTVにおける、不戦勝が確定したことをを示す画面の図、図41は、図1のゲーム装置における、両者失格を示す画面の図、図42は、図1のライブTVにおける、両者失格を示す画面の図、図43は、図1のゲーム装置における、無効試合を示す画面の図、図44は、図1のライブTVにおける、無効試合を示す画面の図である。 [0082] 1回の試合が終了したときには、ターミナルにおける店員の操作に試合結果が確定し、確定前には、図35に示すように、ゲーム装置では、勝者のキャラクタCH1を表示する画面に「審査中」の表示3600が付される。 [0083] 図36に示すように、試合終了時には画面IM24のボタン2416、2426には対戦台A、Bの試合結果を承認のためにそれぞれ設けられ、ボタン2408、2418は対戦台A、Bの試合を両者失格とするためにそれぞれ設けられ、ボタン2412、2422は対戦台A、Bの試合を再試合とするためにそれぞれ設けられる。店員がボタン2408、2418によって承認したときには、図37に示すようにゲーム装置には確定の表示3800が表示される。 [0084] 図38に示すように、試合結果が確定するごとに、ライブテレビLTVにはトーナメント表による結果速報が表示される。」 (8) 「[0109] [ゲームシステム制御方法] 次に、前記ゲームシステムのための制御方法の一実施例を、1回の大会について、図面に基づいて説明する。 図52は、ゲームシステムによるトーナメント実施状況を示すUML図である。 [0110] 店舗サーバSSVにおいて、当該大会の当日であると判定したときは、ターミナルTMにおいて、ステートを「大会当日」に変化させ、図12の画面を表示する。 [0111] ここで、ターミナルTMは、ライブテレビLTVによってエントリー開始のメッセージを表示する。 [0112] 次に、ターミナルTMにおけるエントリーの情報を店舗サーバSSVに送信し、店舗サーバSSVにおいて、エントリーされたユーザの情報を管理する。このとき、必要に応じて、管理サーバ(外部サーバ)MSVにおいてユーザの認証等行ってもよい。 [0113] 次に、エントリーが完了したときに、ターミナルTMはステートを「準備完了」に変化させ、ライブテレビLTVによって準備完了を発表する。ここで店舗サーバSSVによってトーナメント表が、作成、管理される。 [0114] このとき、ターミナルTMにおいて大会を開始し、ターミナルTMのステートを「大会中」に変化させる。またターミナルTMはライブテレビLTVによって大会開始を発表させる。 [0115] 次に、ターミナルTMからの対戦台設定により適宜ゲーム装置を使用制限し、必要なゲーム装置の確保が完了したときに、大会を開始する。ここでターミナルTMはライブテレビLTVによって大会開始の発表する(図24)。 [0116] 次に、店舗サーバSSVは生成したトーナメント表に基づき、組み合わせをターミナルTMに送信する。これに対して、ターミナルTMにおいて店員が試合を承認したときに、ターミナルTMは対戦台のゲーム装置におけるユーザカード受付を開始させる。さらに、ターミナルTMは、ライブテレビLTVによって1回戦開始を表示する(図28)。 [0117] 対戦台のゲーム装置におけるユーザカードを読み取ったときには、ゲーム装置から店舗サーバSSVに対してユーザの情報が送信され、店舗サーバSSVは、認証したユーザの情報をターミナルTMに送信する。これによって、ターミナルTMはエントリーユーザが対戦台ついたことを知ることができる。 [0118] 次に、ターミナルTMにおいて店員が、両者失格、無効試合等の試合不成立を判断し、ボタン2408、2412、2418、2422等のボタンを押したときは(図36)、処理結果が店舗サーバSSVに送信される。店舗サーバSSVはゲーム装置に対して試合不成立を通知し、ライブテレビLTVによって試合不成立を発表する。ここで対戦組合せの状態に戻る。 [0119] 次に、対戦台のゲーム装置が試合を開始したときは、その旨を店舗サーバSSVに通知し、店舗サーバSSVは、ターミナルTMにおいて「試合中」を表示し、ライブテレビLTVによって「試合中」を表示する。 [0120] 次に、対戦台のゲーム装置が試合を終了したときは、その旨をターミナルTMに通知する。ここで、ターミナルTMにおいて店員が結果を承認したときは、その旨を店舗サーバSSVに通知する。これに対して店舗サーバSSVは、承認された試合結果をゲーム装置に表示させ、同時に、ライブテレビLTVによって試合結果を表示する。 [0121] 以上の処理により、1試合の処理が実行され、これを繰り返すことにより、1回戦の全ての試合が完了する。さらに1回戦ごとの処理を繰り返すことにより、所定回戦(例えば4回戦+準決勝+決勝で6回戦)の処理(一般化してn回戦という)が行われ、店舗サーバSSVは所定回線が終了したか否か判断する。 [0122] 店舗サーバSSVは所定回線終了と判断したときは、その旨をターミナルTMに通知し、ターミナルTMにおいて、店員がこれを承認するか否か判断する。店員が承認したときは、その旨が店舗サーバSSVに通知され、店舗サーバSSVは、ライブテレビLTVによって大会結果を表示する。 [0123] 次に、店舗サーバSSVは、大会終了をライブテレビLTVによって発表し、対戦台のゲーム装置を通常営業に解放する。さらに、店舗サーバSSVは、ターミナルTMのステートを結果準備中に変化させ、ライブテレビLTVによって、通常営業に解放されたことを発表する。」 (9) 上記(1)には、複数のゲーム装置の設置店舗内でトーナメント等を実施することが背景技術として記載されているから、当該背景技術を勘案すれば、「複数のゲーム装置GM1~GM6」、「店舗サーバSSV」、「ターミナルTM」を有する「ゲームシステム」が店舗に配置されるものであることは明らかである。 (10) 上記(4)より、[0042]には、「図1のゲームシステムによってトーメントのイベントを実施する際には、まずターミナルTMのディスプレイTMDによってイベント(新規大会)の登録(設定)を行う」ことが記載されており、上記(6)より、[0066]には、「図19のトーナメント表の画面IM20がターミナルTMに表示される」ことが記載されているから、これらの記載を考慮すれば、ターミナルTMのディスプレイTMDが、トーナメント表を表示していることは明らかである。 (11) ターミナルにおける、エントリー開始時の大会規約の画面を示す図である図14より、「大会エントリー」との文言とともに、「大会へ参加するための手続を行います。参加者は「大会規約」に同意した上で、ユーザカードを挿入してください」との文言がターミナルに表示されることが看取できる。 よって、ターミナルにおいて大会参加者のエントリーを受け付けていることは明らかである。 したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 「店舗に配置されるゲームシステムであって、 複数のゲーム装置GM1~GM6と、 店舗サーバSSVと、 ターミナルTMとを備え、 前記ターミナルTMは、 イベント(新規大会)の登録(設定)を行うためのタッチパネル付ディスプレイTMD等の操作入力部と、 トーナメント表を表示するディスプレイTMDとを備え、 大会参加者のエントリーを受け付け、 受け付けられたエントリーの情報を店舗サーバSSVに送信し、 エントリー完了後、イベント用に使用する対戦台の設定を受け付け、 対戦台のゲーム装置が試合を終了し、店員が試合結果を承認したときは、その旨を店舗サーバSSVに通知し、 前記店舗サーバSSVは、 エントリーされたユーザの情報に基づいてトーナメント表を自動生成し、 ターミナルTMにおける対戦台の設定に基づいて、ゲーム装置(例えばGM1)をイベント用に確保するための処理を実行し、 ターミナルTMからの試合結果の通知に基づいて、ライブテレビLTVにトーナメント表による結果速報を表示させる、 ゲームシステム。」 2 引用文献2について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2(特開2000-135377号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 (1) 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ホスト装置と複数のゲーム装置とを含むゲームシステム及び該ゲームシステムに用いられる情報記憶媒体に関する。 【0002】 【背景技術及び発明が解決しようとする課題】従来より、ゲーム施設に設置され、表示部から出力されるゲーム画像を見ながらプレーヤが操作部を操作して楽しむゲーム装置が公知である。そして、これまでは、このようなゲーム施設に設置されるタイプ(アーケードタイプ)のゲーム装置は、1種類のゲームだけをプレイできる専用機が主流であった。 【0003】しかしながら、このような専用機を使用すると、ゲーム施設において複数のゲームを提供するためには、複数のゲーム装置が必要になる。従って、ゲーム施設でのゲーム装置の稼働率を高めるためには、各ゲームの人気の変化に応じて、人気の無いゲーム装置を最新のゲーム装置に入れ替える等の作業が必要になる。 【0004】このような問題を解決する従来技術として、例えば特開平7-163756号公報に開示される技術がある。この従来技術では、各々が各種のゲームプログラムを実行可能な複数の汎用型のゲーム装置を用意し、複数のゲームプログラムをホスト装置により集中的に管理する。そして、ホスト装置が、各ゲーム装置の稼働状況データを収集し、収集した稼働状況データに基づいて、ゲームプログラムの転送先のゲーム装置を決定する。より具体的には、空きゲーム装置があるか否かを判断し、あると判断された場合には、管理用データに基づいて選択されたゲームプログラムを、その空きゲーム装置に転送する。この従来技術によれば、ゲーム装置側からの転送要求がない場合にも、ゲームプログラムの転送先をホスト装置側で自動的にコントロール可能になる。これにより、ゲーム施設の稼働率を向上させることを目指している。 【0005】しかしながら、この従来技術では、ゲーム施設におけるゲーム装置の配置がゲーム施設の稼働率に与える影響度の重要性や、時間帯に応じて、ゲームに対する来客プレーヤの嗜好が異なることなどを、全く考慮していない。そして、この従来技術では、ゲームプログラムの配信先を、稼働状況データ等によって画一的に判断している。このため、実際には、期待されるほど稼働率を向上できないということが判明した。 【0006】本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、稼働率の向上や、ゲーム施設の効果的な運営を実現できるゲームシステム及び情報記憶媒体を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、その各々が少なくとも操作手段と表示手段を有しその各々において各プレーヤが各ゲームをプレイする複数のゲーム装置と、該複数のゲーム装置との間でデータ転送を行うホスト装置とを含むゲームシステムであって、前記ホスト装置が、現在の時刻及び現在の日付の少なくとも一方を検出するための時計手段と、検出された現在の時刻及び現在の日付の少なくとも一方に基づいて、複数のゲーム装置に対する複数のゲームの割り当て配置を設定するための手段と、各ゲーム装置において各プレーヤが各ゲームをプレイするための転送データを、設定された割り当て配置にしたがって各ゲーム装置に転送するための手段とを含むことを特徴とする。 【0008】本発明によれば、検出された現在の時刻や日付に基づいて、複数のゲーム装置に対する複数のゲームの割り当て配置が設定される。従って、ゲーム装置の入れ替え作業等を行うことなく、ゲームの割り当て配置を、時間帯や日付に応じて変化させること等が可能になる。この結果、時間帯、日付、客層等に応じた最適なゲーム配置を実現できるようになる。」 (2) 「【0018】1.構成 図1に本実施形態のゲームシステムの構成例を示す。 【0019】ホスト装置10は、処理部20、操作部30、表示部32、時計部34、記憶部36、情報記憶媒体42、データ転送制御部44を含む。 【0020】ここで、処理部20は、ホスト装置10全体の制御、ホスト装置10内の各ブロックへの命令の指示、ホスト装置10に接続されるゲーム装置50-1~50-Nの管理などの各種の処理を行うものである。処理部20の機能は、CPU(CISC型、RISC型)、DSP、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや所与のプログラムにより実現できる。」 (3) 「【0024】記憶部36が含むスケジュールデータ記憶部38は、各時刻や各日付においてどのように割り当て配置を行うかを示すスケジュールデータを記憶するものである。また、記憶部36が含むゲームプログラム記憶部40は、ゲーム装置50-1~50-Nで実行される複数のゲームプログラムを記憶するものである。」 (4) 「【0037】なお、ゲームシステムの構成は図1に示すものが望ましいが、これに限定されるものではない。例えば、ホスト装置、ゲーム装置の接続形態を、図2(A)、(B)、(C)に示すようなリング型、ツリー型、スター型にしてもよい。例えばIEEE1394やUSBの規格でホスト装置、ゲーム装置を接続する場合には、図2(B)に示すようなツリー型の接続形態が望ましい。なお、接続されるゲーム装置の中の1つをホスト装置として機能させるようにしてもよい。 【0038】更に、図2(D)に示すようにホスト装置に画像生成部や音生成部を設け、これらの画像生成部、音生成部により生成された画像や音を、ゲーム装置に転送するようにしてもよい。この場合には、ゲーム装置は、単なるゲーム端末として機能するようになる。 【0039】2.本実施形態の特徴 本実施形態の特徴は、時計部34で検出された現在の時刻或いは現在の日付に基づいて、ゲーム装置50-1~50-Nに対するゲームの割り当て配置を設定する点にある。この割り当て配置の設定は、例えば、処理部20が含む割り当て配置設定部22が行う。各ゲーム装置50-1~50-Nにおいて各プレーヤが各ゲームをプレイするための転送データ(例えばゲームプログラム)は、この設定された割り当て配置にしたがって、データ転送制御部44により各ゲーム装置50-1~50-Nに転送されることになる。これにより、ゲーム装置50-1~50-Nの入れ替え作業を行うことなく、ゲーム装置50-1~50-Nに対するゲームの割り当て配置を、時間帯や日付に応じて変化させること等が可能になる。これにより、時間帯、日付、客層に応じた最適なゲーム配置を実現でき、ゲーム施設の稼働率の向上を図れる。」 (5) 「【0069】例えば、本実施形態では、ホスト装置がゲーム装置にゲームプログラムを転送し、ゲーム装置がそのゲームプログラムを実行する構成のゲームシステムについて説明した。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されない。例えば、図2(D)に示すように、ゲームプログラムをホスト装置に実行させ、ゲーム装置を、画像、音を出力する単なるゲーム端末として機能させることも可能である。」 (6) 「【0071】また、ホスト装置とゲーム装置とを同一のゲーム施設内に配置せずに、ホスト装置とゲーム装置との間のデータ転送を、遠隔地通信により行うようにしてもよい。」 したがって、上記引用文献2には次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。 「ゲーム施設内に配置されるゲームシステムであって、 複数のゲーム装置50-1~50-Nと、 複数のゲーム装置50-1~50-Nに接続されたホスト装置10とを備え、 前記ホスト装置10は、 複数のゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶部40と、 ゲーム装置50-1~50-Nに対するゲームの割り当て配置を設定する割り当て配置設定部22とを備えることにより、時間帯、日付、客層等に応じた最適なゲーム配置を実現させ、 前記ホスト装置がゲームプログラムを実行することにより、ゲーム装置を画像、音を出力する単なるゲーム端末として機能させるようにした ゲームシステム。」 第5 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明1とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明1の「ゲームシステム」、「複数のゲーム装置GM1~GM6」、「トーナメント表」は、それぞれ、本願発明1の「ゲームシステム」、「複数のゲーム機」、「対戦表」に相当する。 イ 引用発明1の「ターミナルTM」は、イベント(新規大会)の登録(設定)、大会参加者のエントリー受付、イベント用に使用する対戦台の設定、試合結果の承認、通知を行っているものであることから、本願発明1の対戦プレイするゲーム大会を管理する「ゲーム大会管理装置」に相当する。 ウ 引用発明1の「イベント(新規大会)の登録(設定)を行うためのタッチパネル付ディスプレイTMD等の操作入力部」は、本願発明1の「ゲーム大会の開催に関する操作を受け付ける大会操作部」に相当する。 エ 引用発明1の「トーナメント表を表示するディスプレイTMD」は、本願発明1の「トーナメント表を表示する表示部」に相当する。 オ 引用発明1の「エントリー」は、ターミナルTMの操作によって行われるものであるところ、引用発明1の「エントリーされたユーザの情報に基づ」くことは、本願発明1の「大会操作部の操作に基づ」くことに相当する。また、引用発明1の「エントリーされたユーザ」は、本願発明1の「ゲーム大会に参加するプレイヤ」に相当する。そして、引用発明1の「トーナメント表」は、「エントリーされたユーザの情報に基づいて」作成されているものであるから、「ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表」であるといえる。 したがって、引用発明1の「エントリーされたユーザの情報に基づいてトーナメント表を自動生成」することは、本願発明1の「大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成」することに相当する。 カ 引用発明1の「店舗サーバSSV」は、「ターミナルTMからの試合結果の通知に基づいて、ライブテレビLTVにトーナメント表による結果速報を表示させ」ていることから、ターミナルTMから「プレイヤの対戦結果を受け取り、前記対戦表を更新し」ているといえる。 キ 引用発明1の「ゲーム装置(例えばGM1)をイベント用に確保するための処理を実行する」ことは、本願発明1の「複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保」することに相当する。 ク 上記オ~キを勘案すると、本願発明1は、「ゲーム大会管理装置」が「管理装置制御部」を備え、「前記管理装置制御部は、前記大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成し、前記プレイ制御装置からプレイヤの対戦結果を受け取り、前記対戦表を更新し」ているところ、引用発明1においては、「店舗サーバSSV」が、「ターミナルTMからの試合結果の通知に基づいて、ライブテレビLTVにトーナメント表による結果速報を表示させ」ていることから、当該「店舗サーバSSV」が、「大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成し、プレイヤの対戦結果を受け取り、前記対戦表を更新し」ているといえる。 また、本願発明1は、「プレイ制御装置」が、「複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保」しているところ、引用発明1においては、「店舗サーバSSV」が、「複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保」しているといえる。 よって、本願発明1と引用発明1とは、ゲームシステムを構成する装置が、「大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成し、プレイヤの対戦結果を受け取り、対戦表を更新し、複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保する」点で共通する。 ケ したがって、本願発明1と引用発明1とは、以下の一致点で一致し、以下の相違点で相違する。 <一致点> 「店舗に配置されるゲームシステムであって、 複数のゲーム機と、 対戦プレイするゲーム大会を管理するゲーム大会管理装置とを備え、 前記ゲーム大会管理装置は、 ゲーム大会の開催に関する操作を受け付ける大会操作部と、 対戦表を表示する表示部とを備え、 前記ゲームシステムを構成する装置は、 前記大会操作部の操作に基づいて、ゲーム大会に参加するプレイヤのトーナメントの対戦表を作成し、 プレイヤの対戦結果を受け取り、 前記対戦表を更新し、 複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保すること、 を特徴とするゲームシステム。」 <相違点> (相違点1) 本願発明1は、「複数のゲーム機に接続されたプレイ制御装置」を備え、ゲーム大会管理装置が、「前記プレイ制御装置に接続され」ており、「前記プレイ制御装置は、複数タイトルのゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶部を備え、各ゲーム機の操作部の操作に基づいてゲームプログラムを独立して実行することにより、各ゲーム機を他のゲーム機とは独立してプレイ進行」しており、また、「前記プレイ制御装置」は、「トーナメント対戦に用いないゲーム機では、トーナメント対戦以外のプレイを受け付け、トーナメント対戦に用いないゲーム機では、複数タイトルのゲームプログラムのなかからゲーム大会の対戦タイトル以外のゲームの選択も受け付け」ているのに対し、引用発明1は、そのようなプレイ制御装置を有していない点。 (相違点2) 本願発明1では、「プレイ制御装置」が、「前記管理装置制御部が作成したスケジュールに基づいて、前記ゲームプログラム記憶部が記憶した複数のタイトルのうち1つの対戦タイトルに関して、複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保し、トーナメント対戦が進むに従って、確保するゲーム機の数を少なくし」ているのに対し、引用発明1では、「店舗サーバSSV」が、複数のゲーム機のうちトーナメント対戦に用いるゲーム機を確保している点。 (相違点3) ゲーム大会管理装置が、本願発明1では、「複数のゲーム機間で対戦プレイするゲーム大会を管理する」のに対し、引用発明1では、対戦プレイするゲーム大会を管理しているものの、当該対戦プレイが複数のゲーム機間で行われているか否か不明である点。 (相違点4) 対戦表の作成、プレイヤの対戦結果の受取、対戦表の更新を、本願発明1は、「ゲーム大会管理装置」に備えられた「管理装置制御部」が行っているのに対し、引用発明1では、「店舗サーバSSV」が行っている点。 (相違点5) プレイヤの対戦結果を、本願発明1は、「プレイ制御装置」から受け取っているのに対し、引用発明1では、「ターミナルTM」から受け取っている点。 (2)相違点についての判断 上記相違点1について検討すると、店舗に配置されるゲームシステムにおいて、複数のゲーム機に接続されたプレイ制御装置を備え、前記プレイ制御装置は、複数タイトルのゲームプログラムを記憶するゲームプログラム記憶部を備え、各ゲーム機の操作部の操作に基づいてゲームプログラムを独立して実行することにより、各ゲーム機を他のゲーム機とは独立してプレイ進行し、トーナメント対戦に用いないゲーム機では、トーナメント対戦以外のプレイを受け付け、トーナメント対戦に用いないゲーム機では、複数タイトルのゲームプログラムのなかからゲーム大会の対戦タイトル以外のゲームの選択も受け付ける点が、本願の出願前に当業者に知られていたことを示す証拠は見当たらない。 すなわち、引用文献2には、「第4 引用文献、引用発明等」の「2 引用文献2について」に示したとおりの引用発明2が記載されているが、引用発明2のゲームシステムは、ゲーム装置に対するゲームの割り当て配置を設定する割り当て配置設定部を備えるものであって、複数タイトルのゲームプログラムのなかから所定のゲームの選択を受け付けるものとはなっていない。また、周知例3、4を参酌しても、本願発明1の上記相違点1に係る構成が、本願出願時に周知技術であったとはいえず、この点が設計的事項であるといえる理由もない。 したがって、上記相違点2~5について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明1及び2、並びに周知例3及び4に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 2 本願発明2~4について 本願発明2~4は、本願発明1の発明特定事項にさらなる発明特定事項を追加して限定を付したものであるから、上記1(2)と同じ理由により、当業者であっても、引用発明1及び2、並びに周知例3及び4に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明1~4は、引用発明1及び2、並びに周知例3及び4に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2019-002244

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