特許拒絶査定不服審判
2019-001174
投影機器、投影制御システム及び投影制御方法
- 審判番号
- 2019-001174
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-540842
- 請求日
- 2019年01月29日
- 審決日
- 2020年04月30日
- 公報発行日
- 2020年11月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】深▲せん▼光峰科技股▲分▼有限公司
- 【請求人代理人】山田 卓二
- 【請求人代理人】岡部 博史
- 審判長/審判官
- 審判長 小林 紀史
- 審判官 梶田 真也
- 審判官 濱野 隆
- 分類
- P18 .575-WZ (G03B) / P18 .121-WZ (G03B) / P18 .537-WZ (G03B)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2017-540842「投影機器、投影制御システム及び投影制御方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 8月11日国際公開、WO2016/124094、平成30年 3月 1日国内公表、特表2018-506070〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成28年1月28日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 平成27年2月5日 (CN)中国)を国際出願日とする外国語特許出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成30年 5月25日付け:拒絶理由通知書
平成30年 8月23日 :意見書、手続補正書の提出
平成30年 9月27日付け:拒絶査定
(平成30年10月 2日 :査定の謄本の送達日)
平成31年 1月29日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 元年10月28日付け:補正の却下の決定、(最後の拒絶理由通知 である)拒絶理由通知書
令和 2年 1月29日 :意見書、手続補正書の提出
第2 令和2年1月29日にされた補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和2年1月29日にされた補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正の内容
平成31年1月29日にされた補正は却下されているため、本件補正は、平成30年8月23日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲についてなされたものと認められる。
本件補正後の請求項1は、本件補正前の請求項1について、請求項2、5、6に記載された内容を含むように限定し、さらに、請求項1に記載の「色光発生装置」の内容について「前記カラーセグメント領域から出射された前記投影用光線によってカラー画像の表示が完成可能である」と限定するものである。
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)
「 【請求項1】
投影画像を形成するように画像光を発生する画像光発生装置と、
前記画像光発生装置により発生される画像光の伝送光路に設けられ、状態切替により、状態切替前に画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像と、状態切替後に前記画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像とを画素シフトさせる画素シフト装置と、
それぞれ前記画像光発生装置及び前記画素シフト装置に接続され、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御するとともに、前記画素シフト装置による状態切替の期間において前記画像光発生装置が前記画像光を発生しないように制御する制御処理器と、
を含み、
前記画像光発生装置は、投影用光線を発生する発光装置を含み、
前記発光装置は、
光線を発生する光源と、
複数のカラーセグメント領域及び1つの変換領域を含む色光発生装置であって、前記カラーセグメント領域が、前記光源により発生された光線の照射の下で対応色の投影用光線を出射し、前記カラーセグメント領域から出射された前記投影用光線によってカラー画像の表示が完成可能である前記色光発生装置と、
前記色光発生装置に結合され、前記色光発生装置が前記光源により発生されて前記色光発生装置に照射された光線に対して周期的に運動するように前記色光発生装置を駆動し、前記色光発生装置における前記カラーセグメント領域及び前記変換領域を所定のタイミングに従って順次に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる駆動装置と、を含み、
前記画像光発生装置は、
前記発光装置により発光された前記投影用光線を受光し、入力画像信号に基づいて前記投影用光線を変調して画像光を出射する空間光変調器を更に含み、
前記制御処理器は、前記入力画像信号に基づいて、前記空間光変調器が前記投影用光線を変調するように制御し、
前記制御処理器は、それぞれ前記駆動装置、前記空間光変調器及び前記画素シフト装置に接続されており、前記駆動装置の周期的運動頻度を制御し、前記制御処理器は、さらに、前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動期間において、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御し、
前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動操作と前記画素シフト装置の切替操作とは、同一の時間帯又は互いに近い時間帯に行われる、
ことを特徴とする投影機器。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載
平成30年8月23日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「 【請求項1】
投影画像を形成するように画像光を発生する画像光発生装置と、
前記画像光発生装置により発生される画像光の伝送光路に設けられ、状態切替により、状態切替前に画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像と、状態切替後に前記画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像とを画素シフトさせる画素シフト装置と、
それぞれ前記画像光発生装置及び前記画素シフト装置に接続され、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御するとともに、前記画素シフト装置による状態切替の期間において前記画像光発生装置が前記画像光を発生しないように制御する制御処理器と、
を含み、
前記画像光発生装置は、投影用光線を発生する発光装置を含み、
前記発光装置は、複数のカラーセグメント領域及び1つの変換領域を含む色光発生装置を含み、前記カラーセグメント領域は、前記光源により発生された光線の照射の下で対応色の投影用光線を出射することを特徴とする投影機器。」
2 補正の適否
本件補正後の請求項1は、本件補正前の請求項1について、請求項2、5、6に記載された内容を含むように限定し、さらに、請求項1に記載の「色光発生装置」の内容について「前記カラーセグメント領域から出射された前記投影用光線によってカラー画像の表示が完成可能である」と限定するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、この補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明1」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明1は、上記「1(1)」に記載したとおりのものである。
(2)引用文献、引用発明等
ア 引用文献
以下に掲げる引用文献1-3は、本願の優先権主張の日(以下、「優先日」という。)より前に発行された公開特許公報であり、令和元年10月28日付けの拒絶理由通知で引用した引用文献1-3である。
引用文献1:特開2004-180011号公報
引用文献2:特開2009-237302号公報(周知技術を示す文献)
引用文献3:特開2006-139062号公報(周知技術を示す文献)
イ 引用文献1
(ア)引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
「【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に従って光を制御可能な複数の画素を有する表示素子を備え、その表示素子に表示された画像をレンズで拡大し、画像を表示または観察する画像表示装置に関する。」
「【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、画素ずらし手段として、画素の重心移動後にも、所定の画素が表示されるまでに有限の安定期間を有する画素ずらし素子を使用した場合や、表示素子として、新たな表示を行う際には分極による残留電荷を中和する処理として補償電圧の印加を必要とする強誘電性液晶からなる空間光変調素子を用いた場合など、画質を低下させる要因がある場合に、画質の低下を起こす現象を最短時間内に集約し、その間の画像を表示しない制御を行うことにより、画質を低下させている要因を除去し、表示素子の解像度よりも高い解像度で、コントラスト等の画質が高品質な画像表示を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。」
「【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成、動作及び作用を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る画像表示装置の一例を示す概略構成図である。この画像表示装置は、照明用の光源1と、照明光学系2と、表示素子3と、画素ずらし手段である2つの画素ずらし素子4,5と、拡大レンズ(投射レンズ)6と、スクリーン等の投射面7を備えており、さらには、光源1のON-OFFを制御する駆動回路8と、画像情報に対応して表示素子3の駆動を制御する駆動回路10と、画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11と、これらの駆動回路の動作を制御する制御部9とを備えた構成となっている。
【0020】
照明光学系2は光源1からの光を均一な照明光にして表示素子3の全面を均一照明するための光学系であり、拡散板とコンデンサーレンズの組み合わせや、光学フィルタとフライアイレンズアレイの組み合わせ等、種々の構成がある。表示素子3としては、例えば液晶表示素子等の空間光変調素子が用いられる。画素ずらし素子4,5は、光軸Oをシフトして画素の位置を光学的に変位させるものであり、液晶素子等の電気光学素子と複屈折材料を組み合わせて使用するものや、平行平板等の光学部材をアクチュエータなどによって変位させるものなど、種々のものがある。
【0021】
この画像表示装置は、光源1からの光を照明光学系2で均一な照明光にして表示素子3の全面を均一照明し、画像情報に従って表示素子3の複数の画素から発せられる光線に対して、画素ずらし素子4,5により光軸をシフトすることにより画素ずらしを行い、拡大レンズ(投射レンズ)6で投射面7に投射して、表示素子3の解像度よりも高い解像度の画像を表示するものである。
・・・<略>・・・
【0025】
本発明は、図1または図2に示すような、画像情報に従って光を制御可能な複数の画素から構成される表示素子3と、画素の位置を変位させ、1つの画素のフィールドを複数のサブフィールドに分割する画素ずらし素子4,5を備えた画像表示装置であり、さらには画像表示の有無を制御する手段を備えたものである。より詳しくは、画素ずらし手段として、画素の重心移動後にも、所定の画素が表示されるまでに有限の安定期間を有する画素ずらし素子を使用した場合や、表示素子として、新たな表示を行う際には分極による残留電荷を中和する処理として補償電圧の印加を必要とする強誘電性液晶からなる空間光変調素子を用いた場合など、画質を低下させる要因がある場合に、画質の低下を起こす現象を最短時間内に集約し、その間の画像を表示しない制御を行うことにより、画質を低下させている要因を除去し、表示素子の解像度よりも高い解像度で、コントラスト等の画質が高品質な画像表示を行うことができるようにするものである。以下、本発明の具体的な実施例を説明する。」
「【0026】
(実施例1)
本実施例の画像表示装置の基本的な構成は、図1または図2と同様である。図3、図4は本発明の画像表示装置の動作の一例を示す図であり、図3は1つの画素のフィールドと画素ずらしによる画素の位置の一例を示す図、図4は1つの画素を2つの画素ずらし素子4,5を使用して、4つの画素を表示する際の、画像データの表示と、画素の位置の関係を示したタイミングチャートである。表示装置3で表示される1つのフィールド内の画素Pに着目した場合、図3に示すように、画素PのX位置は、例えば画素ずらし素子4によりフィールド内でX1とX2の2つの位置をとり、Y位置は、画素ずらし素子5によりY1とY2の2つの位置をとる。従ってX,Y位置の組み合わせにより、画素の重心の(X,Y)位置が、1フィールドの期間内に、(X1,Y1),(X1,Y2),(X2,Y2),(X2,Y1)の位置に順に変位し、それぞれの位置で4つのサブフィールドSF1~SF4を形成させる。この画素ずらしにより、表示素子3の1つの画素で見かけ上4つの画素を表示でき、解像度を4倍にすることができる。
【0027】
ここで、画素ずらし素子4,5として、画素の重心移動後にも、所定の画素が表示されるまでに有限の安定期間を有する画素ずらし素子を使用した場合を想定する。この場合、図4に示すように、表示中の時間をT1、画素ずらし素子4,5の光軸シフト時間をT2、画素ずらし素子4,5による光軸シフト終了時より過渡散乱現象が収まるまでの時間をT3、非表示の時間をT4としたとき、ここでは一例としてT4=T2+T3とした。つまり画素ずらし素子4,5による光軸シフト時間T2中は、シフト前後のどちらの画素位置にも画素の中心がなく、表示を行うと、所定の位置以外の場所に画素が表示されてしまい、画質劣化の原因となるため、ここでは非表示とする。また、画素の散乱現象が収まるまでの時間T3中は、画素の重心は所定の位置にあるが、画素が散乱するために画像がボケてしまい、画質劣化の原因となるため非表示とする。そして、散乱現象が終了した後に、画像の表示を行うと、所定の位置に所定の画素の大きさで表示が行われる。非表示の具体的な方法としては、光源1(またはバックライト12)にLED等の応答性の高い物を使用して、制御部9で駆動回路8(13)を制御し、図4に示すように、光源1(またはバックライト12)自体のON/OFFをこの表示/非表示に同期させて照明光のON/OFFを制御すると、非表示の時間に照明光を送ることがなくなり、画素ずらし素子4,5による画素ずらし動作中と安定期間中の散乱による画質を低下させている要因を除去することができ、コントラスト等の画質の高品質化を実現できる。」
「【0028】
(実施例2)
図5は本発明に係る画像表示装置の別の例を示す概略構成図である。この画像表示装置は、基本的には実施例1の図1の構成と同様であるが、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する遮光手段14と、その遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15を設けたものである。図6は遮光手段14を構成する遮光部材の一例を示す図で、(a)は遮光部材の正面図、(b)は遮光部材の側面図であり、円盤状の部材に遮光部と開口部(透過部)を設けたものである。また、図7は遮光手段14を構成する遮光部材の別の例を示す図で、(a)は遮光部材の正面図、(b)は遮光部材の側面図であり、図6よりも遮光部の面積を大きくし、遮光部と透過部の面積を同程度にしたものである。
【0029】
本実施例では、光路上の光を物理的に遮光する円盤状の遮光部材14を回転させる手段(例えばステッピングモータ等)を備えており、遮光部材14の遮光する部分以外は光を透過する構造となっている。また、光を遮光する部分と透過する部分の光路上に存在する時間の比により、図6や図7に示すように、光路上に存在する部分の比(遮光部と透過部の比)を決める。ここでは遮光する部分が2つの例であるが、1つ以上存在し、遮光する部分も光を極力反射しない物性を持つものが望ましい。さらに遮光部材14の遮光部に熱伝導率が高い物質を用いると、遮光した光の熱の影響を少なくすることができる。また、この遮光を行う他の手段としては、液晶シャッタ、機械的シャッタ等、1/30sec以下という周期で遮光の制御を実現できるものがある。
【0030】
本実施例では、図4に示すタイミングチャートの照明光のON/OFFの代わりに、制御部9で画素ずらし素子の動作に合わせて遮光部材14の駆動回路15を制御し、遮光部材14の遮光する部分と透過する部分の光路を横切るタイミングを、図4の非表示のタイミングT4に同期させて回転させることにより、表示、非表示のタイミングを制御することができ、非表示の時間T4に光を送ることがなくなることで、画素ずらし素子4,5による画素ずらし動作中と安定期間中の散乱による画質を低下させている要因を除去することができ、コントラスト等の画質の高品質化を実現できる。尚、本実施例の物理的遮光手段は、光路上の何処で行ってもよいが、光の集光する場所ほど副作用が少ない。」
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
(イ)上記「(ア)」から、引用文献1には、以下のことが記載されているものと認められる。
a 「実施例2の画像表示装置は、実施例1の構成に対して、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する円盤状の遮光手段14と、その遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15を設けたものであること」(【0028】、【図5】)
b 「実施例2の画像表示装置は、遮光手段14を回転させる手段を備えており、遮光手段14は、光を遮光する部分と光を透過する部分を含んだ構造となっており、遮光する部分は1つ以上存在すること」(【0028】、【0029】、【図6】)
c 「実施例2の画像表示装置は、図4に示すタイミングチャートの照明光のON/OFFの代わりに、制御部9で画素ずらし素子の動作に合わせて遮光手段14の駆動回路15を制御し、遮光手段14の光を遮光する部分と光を透過する部分の光路を横切るタイミングを、図4の非表示のタイミングT4に同期させて遮光手段14を回転させることにより、表示、非表示のタイミングを制御することができ、非表示の時間T4に光を送ることがなくなること」(【0030】、【図4】)
d 「実施例1の画像表示装置は、照明用の光源1と、照明光学系2と、表示素子3と、画素ずらし手段である2つの画素ずらし素子4,5と、スクリーン等の投射面7と、光源1のON-OFFを制御する駆動回路8と、表示素子3の駆動を制御する駆動回路10と、画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11と、これらの駆動回路の動作を制御する制御部9とを備えた構成となっていること」(【0019】、【0026】、【図1】)
e 「実施例1の画像表示装置は、光源1からの光を照明光学系2で均一な照明光にして表示素子3の全面を均一照明し、画像情報に従って表示素子3の複数の画素から発せられる光線に対して、画素ずらし素子4,5により光軸をシフトすることにより画素ずらしを行い、投射面7に投射して、画像を表示するものであること」(【0021】)
f 「画素ずらし素子4,5は、表示素子3の複数の画素から発せられる光線の光路に設けられ、該光線の光軸をシフトすることにより画素ずらしを行うこと」(【0021】、【図5】)
g 「画素ずらしは、表示装置3で表示される画素Pの重心の(X,Y)位置を変位するものであること」(【0026】、【図3】)
h 「実施例1の画像表示装置は、表示中の時間をT1、画素ずらし素子4,5の光軸シフト時間をT2、画素ずらし素子4,5による光軸シフト終了時より過渡散乱現象が収まるまでの時間をT3、非表示の時間をT4としたとき、T4=T2+T3として、制御部9で駆動回路8(13)を制御し、光源1(またはバックライト12)自体のON/OFFをこの表示/非表示に同期させて照明光のON/OFFを制御すること」(【0027】、【図4】)
i 「表示中の時間T1と非表示の時間T4からなる周期で照明光のON/OFFが繰り返すように制御されること」(【図4】)
j 上記「c」、「i」より、実施例2の画像表示装置においては、「駆動回路15が、遮光手段14の光を遮光する部分と光を透過する部分の光路を横切るタイミングを、非表示の時間T4と表示中の時間T1に同期させて、表示中の時間T1と非表示の時間T4からなる周期で遮光手段14による光の遮光と光の透過が繰り返すように、遮光手段14を回転する」ものと認められる。
k 「光源1からの光を表示素子3が受光すること」(【図5】)
l 「表示素子3として、空間光変調素子が用いられること」(【0020】)
m 上記「d」、「e」より、「制御部9は、画像情報に従って表示素子3が複数の画素から発せられる光線を制御する」ものであると認められる。
したがって、引用文献1には、実施例2の画像表示装置の発明として次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「画像情報に従って表示素子3の複数の画素から光線を発して、投射面7に画像を表示する画像表示装置であって(上記「a」、「e」参照)、
光源1と、光源1からの光を均一な照明光にする照明光学系2と、光源1からの光を遮光する部分と光を透過する部分を含み、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する円盤状の遮光手段14と、照明光学系2の均一な照明光が照明される表示素子3と(上記「a」、「b」、「d」、「e」参照)、
光源1のON-OFFを制御する駆動回路8と、遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15と、表示素子3の駆動を制御する駆動回路10と(上記「a」、「d」参照)、
表示素子3の複数の画素から発せられる光線の光路に設けられ、該光線の光軸をシフトすることにより表示装置3で表示される画素Pの重心の(X,Y)位置を変位する画素ずらしを行う画素ずらし素子4,5と(上記「e」~「g」参照)、
画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11と(上記「d」参照)、
前記駆動回路8、前記駆動回路15、前記駆動回路10、及び、前記駆動回路11の動作を制御する制御部9であって、画素ずらし素子の動作に合わせて、画素ずらし素子4,5の光軸シフト時間T2と、画素ずらし素子4,5による光軸シフト終了時より過渡散乱現象が収まるまでの時間T3との和である非表示の時間T4に光を送ることがないように、遮光手段14の駆動回路15を制御する制御部9と(上記「c」、「d」、「h」参照)、
を含み、
遮光手段14は回転するものであり、光を遮光する部分は1つ以上存在し(上記「b」参照)、
駆動回路15が、遮光手段14の光を遮光する部分と光を透過する部分の光路を横切るタイミングを、非表示の時間T4と表示中の時間T1に同期させて、表示中の時間T1と非表示の時間T4からなる周期で遮光手段14による光の遮光と光の透過が繰り返すように、遮光手段14を回転し(上記「i」参照)、
光源1からの光を表示素子3が受光し(上記「k」参照)、
表示素子3として、空間光変調素子が用いられ(上記「l」参照)、
制御部9は、画像情報に従って表示素子3が複数の画素から発せられる光線を制御する(上記「m」参照)、
画像表示装置(上記「a」参照)。」
ウ 引用文献2、3
引用文献2の【0018】-【0020】、【図1】、及び、引用文献3の【0003】-【0005】、【図5】、【図6】に見られるように、画像投影装置に関する技術分野において、カラー画像を投影できるようにするために、複数のカラーセグメント領域によって構成された回転型のカラーフィルタを設けるという技術は、本願の優先日前に周知技術である。
(3)本件補正発明1についての対比・判断
ア 対比
本件補正発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明の「光源1と、光源1からの光を均一な照明光にする照明光学系2と、光源1からの光を遮光する部分と光を透過する部分を含み、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する円盤状の遮光手段14と、照明光学系2の均一な照明光が照明される表示素子3と、光源1のON-OFFを制御する駆動回路8と、遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15と、表示素子3の駆動を制御する駆動回路10と」からなる部分(以下、「部分A」という。)は、「画像表示装置」において「画像情報に従った表示素子3の複数の画素からの光線を発して、投射面7に画像を表示する」ための装置として機能する部分であるから、本件補正発明1の「投影画像を形成するように画像光を発生する画像光発生装置」に相当する。
(イ)引用発明の「画素ずらし」は、本件補正発明1の「画素シフト」に相当し、引用発明において「画素ずらし」により「表示装置3で表示される画素Pの重心の(X,Y)位置を変位する」ことは、本件補正発明1の「状態切替」に相当している。引用発明の「表示素子3の複数の画素から発せられる光線の光路に設けられ、該光線の光軸をシフトすることにより表示装置3で表示される画素Pの重心の(X,Y)位置を変位する画素ずらしを行う画素ずらし素子4,5」、及び、「画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11」は、「画素ずらし」を行うための装置として機能するものであるから、本件補正発明1の「前記画像光発生装置により発生される画像光の伝送光路に設けられ、状態切替により、状態切替前に画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像と、状態切替後に前記画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像とを画素シフトさせる画素シフト装置」に相当する。
(ウ)一般に駆動回路の動作を制御する制御部は、その駆動回路と接続関係にあるから、引用発明の「光源1のON-OFFを制御する駆動回路8」、「遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15」、「表示素子3の駆動を制御する駆動回路10」、及び、「画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11」「の動作を制御する制御部9」は、本件補正発明1の「それぞれ前記画像光発生装置及び前記画素シフト装置に接続され」た「制御処理器」に相当する。
(エ)上記「(イ)」で述べた事項を考慮すると、引用発明の「画素ずらし素子の動作に合わせて、画素ずらし素子4,5の光軸シフト時間T2と、画素ずらし素子4,5による光軸シフト終了時より過渡散乱現象が収まるまでの時間T3との和である非表示の時間T4に光を送ることがないように、遮光手段14の駆動回路15を制御する制御部9」は、本件補正発明1の「前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御するとともに、前記画素シフト装置による状態切替の期間において前記画像光発生装置が前記画像光を発生しないように制御する制御処理器」に相当する。
(オ)引用発明の「光源1と、光源1からの光を均一な照明光にする照明光学系2と、光源1からの光を遮光する部分と光を透過する部分を含み、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する円盤状の遮光手段14と、」「光源1のON-OFFを制御する駆動回路8と、遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15と」からなる部分(以下、「部分B」という。)は、「照明光」を発生するための装置として機能する部分であるから、本件補正発明1の「投影用光線を発生する発光装置」に相当する。それゆえ、引用発明において、上記部分Aが上記部分Bを含むことは、本件補正発明1の「前記画像光発生装置は、投影用光線を発生する発光装置を含む」ことに相当する。
(カ)引用発明においては、「光源1からの光」が「遮光手段14」の「光を透過する部分」で透過して「投射面7」に投射することにより、「画像情報に従って表示素子3の複数の画素から光線を発して、投射面7に画像を表示」することを可能にしているものと認められる。
(キ)上記「(オ)」、「(カ)」で述べた事項を考慮すると、引用発明において、上記部分B(本件補正発明1の「発生装置」に相当。)が、「光源1」と、「光源1からの光を遮光する部分と光を透過する部分を含み、光源1からの光を非表示のタイミングに同期させて、物理的に遮光する円盤状の遮光手段14」であって、「光源1からの光」が「遮光手段14」の「光を透過する部分」で透過して、「画像情報に従って表示素子3の複数の画素から光線を発して、投射面7に画像を表示」することを可能にする「遮光手段14」と、「遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15」であって、「遮光手段14の光を遮光する部分と光を透過する部分の光路を横切るタイミングを、非表示の時間T4と表示中の時間T1に同期させて、表示中の時間T1と非表示の時間T4からなる周期で遮光手段14による光の遮光と光の透過が繰り返すように、遮光手段14を回転」する「駆動回路15」とを含むことは、本件補正発明1の、「前記発光装置は、光線を発生する光源と、複数のカラーセグメント領域及び1つの変換領域を含む色光発生装置であって、前記カラーセグメント領域が、前記光源により発生された光線の照射の下で対応色の投影用光線を出射し、前記カラーセグメント領域から出射された前記投影用光線によってカラー画像の表示が完成可能である前記色光発生装置と、前記色光発生装置に結合され、前記色光発生装置が前記光源により発生されて前記色光発生装置に照射された光線に対して周期的に運動するように前記色光発生装置を駆動し、前記色光発生装置における前記カラーセグメント領域及び前記変換領域を所定のタイミングに従って順次に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる駆動装置と、を含」む点と、「前記発光装置は、光線を発生する光源と、セグメント領域及び変換領域を含む光発生装置であって、前記セグメント領域が、前記光源により発生された光線の照射の下で投影用光線を出射し、前記セグメント領域から出射された前記投影用光線によって画像の表示が完成可能である前記光発生装置と、前記光発生装置に結合され、前記光発生装置が前記光源により発生されて前記光発生装置に照射された光線に対して周期的に運動するように前記光発生装置を駆動し、前記光発生装置における前記セグメント領域及び前記変換領域を所定のタイミングに従って順次に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる駆動装置と、を含」む点で共通する。
(ク)引用発明において、上記部分A(本件補正発明1の「画像光発生装置」に相当。)が、「光源1からの光を表示素子3が受光し、」「画像情報に従って」「複数の画素から光線を発」し、「空間光変調素子が用いられ」る「表示素子3」を含み、「制御部9は、画像情報に従って表示素子3が複数の画素から発せられる光線を制御する」構成は、本件補正発明1の「前記画像光発生装置は、前記発光装置により発光された前記投影用光線を受光し、入力画像信号に基づいて前記投影用光線を変調して画像光を出射する空間光変調器を更に含み、前記制御処理器は、前記入力画像信号に基づいて、前記空間光変調器が前記投影用光線を変調するように制御」する構成に相当する。
(ケ)駆動回路の動作を制御部が制御する場合、駆動回路と制御部とは接続関係にあることから、引用発明において、「制御部9」は「遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15」、「表示素子3の駆動を制御する駆動回路10」、及び、「画素ずらし素子4,5の駆動を制御する駆動回路11」「の動作を制御する」ことは、本件補正発明1の「前記制御処理器は、それぞれ前記駆動装置、前記空間光変調器及び前記画素シフト装置に接続されて」いることに相当する。
(コ)引用発明において、「駆動回路15が、遮光手段14の光を遮光する部分と光を透過する部分の光路を横切るタイミングを、非表示の時間T4と表示中の時間T1に同期させて、表示中の時間T1と非表示の時間T4からなる周期で遮光手段14による光の遮光と光の透過が繰り返すように、遮光手段14を回転」するように、「制御部9」が「遮光手段14の駆動を制御する駆動回路15」の「動作を制御」することは、本件補正発明1の「前記制御処理器は、」「前記駆動装置の周期的運動頻度を制御」することに相当する。
(サ)引用発明において、「制御部9」が「画素ずらし素子の動作に合わせて、画素ずらし素子4,5の光軸シフト時間T2と、画素ずらし素子4,5による光軸シフト終了時より過渡散乱現象が収まるまでの時間T3との和である非表示の時間T4に光を送ることがないように、遮光手段14の駆動回路15を制御」することは、本件補正発明1の「前記制御処理器は、さらに、前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動期間において、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御し、前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動操作と前記画素シフト装置の切替操作とは、同一の時間帯又は互いに近い時間帯に行われる」ことに相当する。
(シ)引用発明の「画像表示装置」は、本件補正発明1の「投影機器」に相当する。
してみると、本件補正発明1と引用発明との間における一致点及び相違点は次のとおりである。
[一致点]
「投影画像を形成するように画像光を発生する画像光発生装置と、
前記画像光発生装置により発生される画像光の伝送光路に設けられ、状態切替により、状態切替前に画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像と、状態切替後に前記画素シフト装置を通過した画像光により形成された投影画像とを画素シフトさせる画素シフト装置と、
それぞれ前記画像光発生装置及び前記画素シフト装置に接続され、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御するとともに、前記画素シフト装置による状態切替の期間において前記画像光発生装置が前記画像光を発生しないように制御する制御処理器と、
を含み、
前記画像光発生装置は、投影用光線を発生する発光装置を含み、
前記発光装置は、
光線を発生する光源と、
セグメント領域及び変換領域を含む光発生装置であって、前記セグメント領域が、前記光源により発生された光線の照射の下で投影用光線を出射し、前記セグメント領域から出射された前記投影用光線によって画像の表示が完成可能である前記光発生装置と、
前記光発生装置に結合され、前記光発生装置が前記光源により発生されて前記光発生装置に照射された光線に対して周期的に運動するように前記光発生装置を駆動し、前記光発生装置における前記セグメント領域及び前記変換領域を所定のタイミングに従って順次に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる駆動装置と、を含み、
前記画像光発生装置は、
前記発光装置により発光された前記投影用光線を受光し、入力画像信号に基づいて前記投影用光線を変調して画像光を出射する空間光変調器を更に含み、
前記制御処理器は、前記入力画像信号に基づいて、前記空間光変調器が前記投影用光線を変調するように制御し、
前記制御処理器は、それぞれ前記駆動装置、前記空間光変調器及び前記画素シフト装置に接続されており、前記駆動装置の周期的運動頻度を制御し、前記制御処理器は、さらに、前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動期間において、前記画素シフト装置が状態切替を行うように制御し、
前記変換領域に移動させて前記光源により発生された光線の照射位置を通過させる前記駆動装置の駆動操作と前記画素シフト装置の切替操作とは、同一の時間帯又は互いに近い時間帯に行われる、
ことを特徴とする投影機器。」
[相違点]
[相違点1]
「セグメント領域及び変換領域を含む光発生装置であって、前記セグメント領域が、前記光源により発生された光線の照射の下で投影用光線を出射し、前記セグメント領域から出射された前記投影用光線によって画像の表示が完成可能である前記光発生装置」に関し、本件補正発明1では、「セグメント領域」が「複数のカラーセグメント領域」であり、「光発生装置」が「色光発生装置」であり、「カラー画像の表示が完成可能である」という構成を有しているのに対して、引用発明では、「セグメント領域」が、単なる「光を透過する部分」であって「カラーセグメント領域」ではなく、また、カラー画像の表示が完成可能ではない点。
[相違点2]
「セグメント領域及び変換領域を含む光発生装置」に関し、本件補正発明1では、「変換領域」が「1つのみ」であるのに対して、引用発明では、「変換領域」は「1つ以上」であって「1つのみ」とは限定していない点。
イ 相違点についての判断
(ア)相違点1について
上記「(2)ウ」で述べたように、画像投影装置に関する技術分野において、カラー画像を投影できるようにするために、複数のカラーセグメント領域によって構成された回転型のカラーフィルタを設けるという技術は、本願の優先日前に周知技術である。
また、引用発明において、「遮光手段14」は、「光を遮光する部分と光を透過する部分を含」んで「回転するもの」であるから、「遮光手段14」は回転型のフィルタに相当するものである。
ここで、引用発明と当該周知技術は共に、回転型のフィルタを用いた画像投影装置に関する技術分野で共通しているから、引用発明においてカラー画像を投影できるようにするために、引用発明における「遮光手段14」の「光を透過する部分」に対して、当該周知技術の「複数のカラーセグメント領域」を採用し、カラー画像の投影(表示)を可能とすることで、上記相違点1に係る構成を設けることは、当業者にとって格別困難なことではない。
(イ)相違点2について
引用発明の「遮光手段14」において、「光を遮光する部分(本件補正発明1の「変換領域」に相当。)は1つ以上存在する」が、該「光を遮光する部分」の個数は、製造コスト、製造のし易さ、及び、「光を遮光する部分と光を透過する部分」による遮光・透過の周期などを考慮して、当業者が適宜選択し得たことである。
そして、本件補正発明1の作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。
したがって、本件補正発明1は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 補正の却下の決定のむすび
以上より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1-16に係る発明は、平成30年8月23日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1-16に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記「第2[理由]1(2)」の【請求項1】に記載された事項により特定されるとおりのものである。
2 当審が通知した拒絶の理由
当審が令和元年10月28日付けで通知した拒絶の理由のうち本願発明についての理由2(進歩性)は、概略以下のとおりである。
本願発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術(引用文献2、3)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特開2004-180011号公報
引用文献2:特開2009-237302号公報(周知技術を示す文献)
引用文献3:特開2006-139062号公報(周知技術を示す文献)
3 当審の判断
(1)引用文献、引用発明等
ア 引用文献1
上記引用文献1の記載事項、及び、引用発明は、上記「第2[理由]2(2)イ」に記載したとおりである。
イ 引用文献2、3
上記引用文献2、3は、上記「第2[理由]2(2)ウ」に記載した周知技術を示すものである。
(2)判断
本願発明は、上記「第2[理由]2」で検討した本件補正発明1から、本件補正により限定された事項(請求項2、5、6に記載された内容と、請求項1の「色光発生装置」の内容について「前記カラーセグメント領域から出射された前記投影用光線によってカラー画像の表示が完成可能である」と限定された事項)を省いたものである。
そして、本願発明の構成を全て含み、さらに、前記の限定された事項を含む本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
そうすると、本願発明も、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2019-001174