特許拒絶査定不服審判
2018-013341
遠隔サーバ
- 審判番号
- 2018-013341
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2014-206684
- 請求日
- 2018年10月05日
- 審決日
- 2019年12月23日
- 公報発行日
- 2020年02月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ヤンマー株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人あーく特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 田中 秀人
- 審判官 仲間 晃
- 審判官 山崎 慎一
- 分類
- P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2014-206684「遠隔サーバ」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 5月12日出願公開、特開2016- 76121、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は,平成26年10月7日を出願日とする出願であって,平成30年2月27日付けで審査官により拒絶理由通知がされ,平成30年4月23日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ,平成30年8月17日付けで拒絶査定(原査定)がされ,これに対し,平成30年10月5日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成30年8月17日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1ないし5に係る発明は,以下の引用文献1ないし6に基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1:特開2000-315980号公報
2:特開2003-67543号公報
3:特開平08-102796号公報
4:特開2006-146759号公報
5:特開2012-128586号公報
6:特開2013-117854号公報
第3 本願発明
本願請求項1ないし5に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明5」などという。)は,平成30年4月23日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定される発明であり,以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
作業機から、前記作業機の位置を示す位置情報と、前記作業機の不都合の内容である不都合内容の特定情報と、前記不都合の検出時の日時を示す検出時日時情報および/または前記作業機からの情報の送信時の日時を示す送信時日時情報とを前記作業機の固有の識別情報と共に受信する遠隔サーバであって、
前記固有の識別情報に基づいて、前記作業機の機種を示す機種情報と、前記作業機のオペレータの氏名を示すオペレータ氏名情報および/または前記作業機の所有者の氏名を示す所有者氏名情報と、前記作業機のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報とを特定し、
前記不都合内容の特定情報に基づいて、前記不都合内容を示す不都合内容情報と、前記不都合内容の想定原因を示す想定原因情報と、前記不都合内容の緊急度を示す緊急度情報とを特定し、
前記機種情報と前記不都合内容の特定情報とに基づいて前記不都合内容に対処するための対応マニュアルに関する情報を特定し、
特定した前記複数の連絡先情報の連絡先に対して、前記機種情報と、前記オペレータ氏名情報および/または前記所有者氏名情報と、前記検出時日時情報および/または前記送信時日時情報と、前記位置情報と、前記不都合内容情報と、前記想定原因情報と、前記緊急度情報とを含み、かつ、特定した前記対応マニュアルに関する情報を付加した送信情報を一斉に送信し、
前記複数の連絡先情報の連絡先のうち、何れか1つの連絡先から、前記不都合に対応する意思確認を示す不都合対応意思確認情報を受信したときに、他の連絡先に前記不都合対応意思確認情報を送信することを特徴とする遠隔サーバ。
【請求項2】
作業機から、前記作業機の位置を示す位置情報と、前記作業機の不都合の内容である不都合内容の特定情報と、前記不都合の検出時の日時を示す検出時日時情報および/または前記作業機からの情報の送信時の日時を示す送信時日時情報とを前記作業機の固有の識別情報と共に受信する遠隔サーバであって、
前記固有の識別情報に基づいて、前記作業機の機種を示す機種情報と、前記作業機のオペレータの氏名を示すオペレータ氏名情報および/または前記作業機の所有者の氏名を示す所有者氏名情報と、前記作業機のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報とを特定し、
前記不都合内容の特定情報に基づいて、前記不都合内容を示す不都合内容情報と、前記不都合内容の想定原因を示す想定原因情報と、前記不都合内容の緊急度を示す緊急度情報とを特定し、
前記複数の連絡先情報および日時情報毎に当該遠隔サーバにアクセスするための個別のアクセス情報を生成し、
前記機種情報と前記不都合内容の特定情報とに基づいて前記不都合内容に対処するための対応マニュアルに関する情報を特定し、
特定した前記複数の連絡先情報の連絡先に対して、前記機種情報と、前記オペレータ氏名情報および/または前記所有者氏名情報と、前記検出時日時情報および/または前記送信時日時情報と、前記位置情報と、前記不都合内容情報と、前記想定原因情報と、前記緊急度情報とを含み、かつ、生成した前記個別のアクセス情報を付加し、かつ、特定した前記対応マニュアルに関する情報を付加した送信情報を一斉に送信し、
前記複数の連絡先情報の連絡先のうち、何れか1つの連絡先から、前記不都合に対応する意思確認を示す不都合対応意思確認情報を受信したときに、他の連絡先に前記不都合対応意思確認情報を送信し、
前記不都合対応意思確認情報の受信は、前記個別のアクセス情報を介したアクセスであり、
前記複数の連絡先情報の連絡先のうちのアクセスされた前記アクセス情報に関連付けられた連絡先の担当者を示す担当者情報を前記不都合の対応に当たる不都合対応者を示す不都合対応者情報として認識し、かつ、前記アクセス情報がアクセスされたアクセス開始時の日時情報を前記不都合の対応開始時の日時情報として認識することを特徴とする遠隔サーバ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の遠隔サーバであって、
前記送信情報の送信後の予め定めた所定時間内に前記不都合対応意思確認情報を受信しないときには、前記複数の連絡先情報の連絡先に対して、前記送信情報の一斉送信を繰り返すことを特徴とする遠隔サーバ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までの何れか1つに記載の遠隔サーバであって、
前記何れか1つの連絡先からの前記不都合対応意思確認情報の受信に加えて、前記不都合内容を処置した不都合処置内容を示す不都合処置内容情報を追加受信して蓄積することを特徴とする遠隔サーバ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れか1つに記載の遠隔サーバであって、
前記固有の識別情報に基づいて前記オペレータの連絡先情報および/または前記所有者の連絡先情報を特定し、
特定した前記オペレータの連絡先情報および/または前記所有者の連絡先情報の連絡先に対して、前記送信情報に、前記作業機での受信確認を促す受信確認情報を付加して送信することを特徴とする遠隔サーバ。」
第4 引用文献,引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用文献1として引用された特開2000-315980号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審により付与。以下同様。)
A 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道の駅に設置された自動券売機、自動改札機、自動精算機などの駅務機器に状態を監視して制御し、各駅員が携帯している携帯端末との通信により種々の情報のやり取りを行う駅務無線システムにおける情報通信システムと情報通信システムの通報方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道の駅には、自動券売機、自動改札機、自動精算機などの駅務機器が設けられ、これらの駅務機器の状態を監視するとともに各駅務機器を制御する機器監視制御システムとしての駅務無線システムが設けられている。
【0003】このような、駅務無線システムでは、駅務機器の監視機能を係員が携帯する無線携帯電話器等の携帯端末に持たせる事により、係員が監視業務に専念して一個所に駅員が固定されることがなくなり、並行して、他の業務を遂行しながらでも機器の監視が可能となるものが提案されている。
【0004】このような駅務無線システムでは、駅員に携帯電話などを用いて機能故障や緊急連絡などの情報を駅員に一斉同報した際、それに対する駅員からの返答通知に対応依頼を行う場合、駅員からの返答通知に先着順で依頼する場合があった。
【0005】しかし、一斉同報に対する返答通知の先着順で対応依頼をしてしまうと、故障機器の場所に近い者が選択されずに離れた場所にいる者が選択されてしまったり、女性対応に対して性別が判別されずに選択されてしまうことがあり、効率よく迅速に対応することができないなどの問題が発生する。一斉同報に対する返答通知の携帯端末への表示方法を複数の目的別にソート表示できるようにし、対応依頼者が目的に適合した該当者を選択依頼できる方法が望まれている。
【0006】また、駅務無線システムでは、各駅員の作業の回数については考慮されておらず、その作業の回数の偏りを無くし、業務の頻度を均等にすることができ、一部の駅員への作業の集中による疲労度を緩和し、作業量における不平等を減少させ、作業の効率化、迅速化を図ることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、一斉同報に対する返答通知の携帯端末への表示方法を複数の目的別にソート表示できるようにし、対応依頼者が目的に適合した該当者を選択依頼できる情報通信システムと情報通信システムの通報方法と携帯端末を提供することを目的とする。
【0008】また、この発明は、各駅員の作業の回数の偏りを無くし、業務の頻度を均等にすることができ、一部の駅員への作業の集中による疲労度を緩和し、作業量における不平等を減少させ、作業の効率化、迅速化を図ることができる情報通信システムと情報通信システムの通報方法と携帯端末を提供することを目的とする。」
B 「【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の第1の実施の形態について説明する。
【0015】図1は、鉄道の駅に設置された自動券売機、自動改札機、自動精算機などの駅務機器に状態を監視して制御する駅務無線システムとしての情報通信システムのシステム全体構成を示すブロック図である。
【0016】この駅務無線システムは、鉄道の各駅A~N毎に専用線(音声系)を扱う構内交換機Eとともに設置された複数の無線交換機1を介して比較的規模の大きい大・中規模駅(A駅)と、比較的規模の小さい小規模駅(B駅)を接続して構成されている。
【0017】各駅A~Nは、LAN(データ系)を介して駅管理センタ(ホストコンピュータ)7に接続されている。
【0018】駅構内外には利用者による金銭の投入をうけて乗車券を自動的に発券する自動券売機、普通乗車券や定期乗車券の投入を受けて利用者の通過を許可する自動改札機、乗車券の投入をうけて出改時に不足分の運賃精算をする自動精算機などの駅務機器5がそれぞれ所定台数づつ並設されている。
【0019】また、駅務機器5の近くには、駅務機器5のトラブル発生時などに利用者による通話を受けるためのインターホン6がそれぞれ設置されている。
【0020】携帯端末4はシステム内で勤務している駅員にそれぞれ1台ずつ割り当てられ、無線交換機1に接続された基地局3の通信エリア内にある全ての携帯端末4の位置が監視される。
【0021】システム内の全ての携帯端末4のID番号と各駅員の勤務時間帯、所属エリアとしての基地局ID、職種や担当機器や勤務エリア(担当エリア)などの担当データとしてのグループ分けは、駅務機器制御装置2のデータベースで管理され、書き換え可能に格納されている。また、再通知を行う際に用いる他のグループや近接基地局IDも、駅務機器制御装置2のデータベースで管理され、書き換え可能に格納されている。
【0022】図2は、駅務無線システムの駅単位のシステム構成を示すブロック図である。
【0023】自動券売機、自動改札機、自動精算機などの駅務機器5において券詰まりなどのトラブルが発生したり利用者によってインターホン6の呼出ボタンが押下されると、データ集計機9、駅務機器制御装置2、無線交換機1、基地局3を介して、駅員の携帯端末4に機器障害情報や呼出が通知される。
【0024】なお、自動改札機は、自動改札機制御機5aを介してデータ集計機9に接続され、自動改札機制御機5aに接続されている監視盤5bにより監視されている。
【0025】また、無線交換機1には、構内放送用のスピーカS、連絡用の電話Tが接続されている。
【0026】尚、駅務機器制御装置2と無線交換機1とは、コントロール(TCP/IP)、プッシュボタン回線、デジタルメール回線を介して接続されている。
【0027】これにより、駅員はトラブルの発生場所やトラブルに関する状況を把握し、携帯端末4を介してトラブルを解除するための操作入力をすると共に、インターホン6を介して音声通話により接客対応を行う。
【0028】また、自動券売機、自動精算機、自動改札機などの駅務機器5で、稼働中に各種の異常を発生した駅務機器5の状態情報、機種、号機等の情報は、その内容に応じてコード化されデータ集計機9を通し、駅務機器制御装置2に送られる。
【0029】図3は、この実施の形態に関するシステム全体のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0030】このブロック図での必須構成要素は、無線交換機1、駅務機器制御装置2、基地局3、携帯端末4、駅管理センタ7である。
【0031】ここで、無線交換機1は、各基地局(K1~K3)3、…、と接続されているデータ通信部(M1~M3)1a、…、駅務機器制御装置2と接続されているデータ通信部(E1)1a、制御プログラム等が記憶される不揮発性記憶部1b、無線交換機1の全体を制御する制御部1d、データ記憶用の記憶部1cとを有している。
【0032】図4は、駅務機器制御装置2および駅務無線システムに関する駅単位のシステム構成を示すブロック図である。
【0033】ここで、駅務機器制御装置2は、無線交換機1と接続されているデータ通信部(B)2e、駅管理センタ7と接続されているデータ通信部(A)2a、データ集計機9と接続されているデータ通信部(C)2p、制御プログラム等が記憶されるとともに上述したデータベースとしての二次記憶部2b、駅務機器制御装置2の全体を制御する制御部2d、データ記憶用の記憶部2c、管理している各駅務機器5の状態等を表示する表示部2m、管理している各駅務機器5等に対する指示等を入力する入力部2nを有している。
【0034】二次記憶部2bには、システム内の全ての携帯端末4に付与されるID番号としての端末IDに基づいて一斉同報メンバ、電話番号、対応可否、位置(基地局ID)、性別等が登録されるとともに、一斉同報依頼者の端末IDが登録されるようになっている。
【0035】二次記憶部2bには、一斉同報メンバとしての複数の携帯端末4の端末IDが登録されている一斉同報メンバテーブル11、携帯端末4ごとの電話番号が登録されている電話番号テーブル12、携帯端末4ごとの対応が可能か否かが登録される対応可否テーブル13、携帯端末4ごとの位置(基地局ID)が登録されている位置情報テーブル14、携帯端末4ごとの駅員の性別が登録されている性別テーブル15、一斉同報を依頼した依頼者の端末IDが登録される一斉同報依頼者テーブル16を格納したデータベースが備えられている。」
C 「【0043】上記駅務機器制御装置2の二次記憶部2bに記憶される各テーブルの記憶内容について、図9と図10の(a)から(f)を用いて説明する。図9は、A駅における種々のエリアに分散して配置される基地局を説明するものであり、A駅が9つの基地局B1、~B9が配置されるようになっている。
【0044】このような条件に基づく、各テーブルの記憶例を、図10の(a)から(f)を用いて説明する。
【0045】すなわち、図10の(a)は、上記一斉同報メンバテーブル11を示し、一斉同報メンバの名前に対して携帯端末4、…として、端末ID「T1、T2、T3、T4、…」が格納されている。
【0046】また、図10の(b)は、上記電話番号テーブル12を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する電話番号が格納されている。
【0047】また、図10の(c)は、上記対応可否テーブル13を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対してそれぞれ対応が可能か否かが格納されている。
【0048】また、図10の(d)は、上記位置情報テーブル14を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する位置情報としての基地局ID(B1、B2、B3、B4、…)が格納されている。
【0049】また、図10の(e)は、上記性別テーブル15を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する性別が格納されている。
【0050】また、図10の(f)は、上記一斉同報依頼者テーブル16を示し、一斉同報依頼者の端末ID(Tx)が格納されている。
【0051】上記一斉同報メンバテーブル11、電話番号テーブル12の内容は、あらかじめ格納されているものであり、上記位置情報テーブル14の内容は、携帯端末4を所持する駅員の移動に伴って変更されるようになっている。上記対応可否テーブル13の内容、性別テーブル15の内容は、携帯端末4からの応答に基づいて設定されるようになっている。」
D 「【0054】次に、基地局B1に位置する携帯端末(端末ID「Tx」)4を所持する駅員が、緊急連絡としての一斉同報を通知(事故通知)した際の処理について、図12に示すフローチャートを参照しつつ説明する。端末ID「Tx」は、端末ID(T1からT5)以外の携帯端末である。
【0055】すなわち、事故が発生し(ST11)、この事故を駅員が発見した際に、手元の携帯端末(端末ID「Tx」)4からの事故通知は、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知(発行)される(ST12)。
【0056】この事故通知を受けた駅務機器制御装置2は、一斉同報依頼者テーブル(当審注:「一斉同報メンバテーブル」の誤記と解される。)11に登録されたメンバに一斉同報を発行する(ST13)。すなわち、一斉同報依頼者テーブル11に登録された各メンバごとの端末IDを検索し、この検索した端末ID「T1、T2、T3、T4、T5」の携帯端末4に対する回線接続要求を無線交換機1に通知する(電話番号テーブル12参照)。
【0057】また、駅務機器制御装置2は事故通知をしてきた携帯端末(端末ID「Tx」)4の電話番号から端末IDを求め(電話番号テーブル12参照)、この求めた端末IDを一斉同報依頼者テーブル16に登録する(ST13)。
【0058】ついで、各駅員が所持する携帯端末4、…に一斉同報の通知が届き、携帯端末4、…が一斉同報の通知を受けたことを知らせる(携帯端末4の表示部4aに表示)(ST14)。
【0059】一斉通知を受けた各駅員は発生した事故に現在対応可能か不可能か、携帯端末4の入力部4cから入力することにより駅務機器制御装置2へ返信する(ST15)。
【0060】駅務機器制御装置2は、一斉同報した各駅員の携帯端末(端末ID「T1、T2、T3、T4、T5」)4から返信されてきた情報(対応可/不可)を対応可/否テーブル13に登録する(ST16)。
【0061】すなわち、駅務機器制御装置2は、緊急連絡などの一斉同報に対する返答事象が発生した際、該当する端末IDを基に各駅員の携帯端末4から返信されてきた情報(対応可/不可)を対応可/否テーブル13に登録する。たとえば、端末ID(T1、T3、T4)に対して対応可が登録され、端末ID(T2、T5)に対して対応不可が登録される。
【0062】駅務機器制御装置2は、一斉情報依頼者テーブル16に登録されている端末IDを基に電話番号テーブル12を検索し携帯端末(端末ID「Tx」)4の電話番号を取り出し、その電話番号(事故通知者)に応答者の表示リストを送信する(ST17)。
【0063】事故通知を発信した携帯端末(端末ID「Tx」)4に送られてきたデータ(応答者表示リスト)を、その携帯端末4の表示部4aに表示する(図7参照)(ST18)。
【0064】表示内容を目的別に表示し、さらに目的(現在位置や性別等)を選択することにより、その目的内容でソート表示(例えば事故発生現場から一番近い人を探し出す)することができる(ST19)。
【0065】表示されたリストの中から目的にあった該当者を見つけ、その該当者を選択する(ST20)。
【0066】携帯端末(端末ID「Tx」)4から選択された該当者の端末IDを駅務機器制御装置2に送信する(ST21)。
【0067】駅務機器制御装置2は、該当者の端末IDを受け取り、その端末IDを元に、電話番号テーブル12から該当者に当たる電話番号を見つけ、その電話番号先に依頼通知を発行する(ST22)。
【0068】依頼通知が該当者の携帯端末4に通知表示される(ST23)。
【0069】該当者が事故現場に駆けつける(ST24)。
【0070】たとえば、一番近い駅員として、基地局B1の駅員メンバ「A」が選択されて通報されたり、女性対応で、基地局B4の駅員メンバ「C」が選択されて通報される。」
E 「【0081】次に、第2の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0082】この場合、図1から図6、図8、図9については、ほぼ同一のため、同一符号を付し説明を省略する。ただし、図4の二次記憶部2bに記憶されるテーブルの内容が異なっており、図15、図16を用いて説明する。
【0083】二次記憶部2bには、システム内の全ての携帯端末4に付与されるID番号としての端末IDに基づいて、担当業務や担当機器や担当エリア(持ち場)などの担当データごとのグループ分け、電話番号、作業記録、位置(基地局ID)等が登録されるようになっている。
【0084】二次記憶部2bには、複数の携帯端末4ごとのグループが登録されているグループテーブル21、携帯端末4ごとの電話番号が登録されている電話番号テーブル22、作業時間に対する端末IDと作業レベルが登録される作業記録テーブル23、携帯端末4ごとの位置(基地局ID)が登録されている位置情報テーブル24を格納したデータベースが備えられている。
【0085】上記駅務機器制御装置2の二次記憶部2bに記憶される各テーブルの記憶内容について、図9、図16を用いて説明する。
【0086】たとえば、各携帯端末4のグループ分けが担当エリア(持ち場)ごとに行われる場合、上記グループテーブル21は図16の(a)に示すように、グループAとして、端末ID(T1、T2、T3、T4)が格納され、グループBとして、端末ID(T2、T3、T5、T6)が格納されている。
【0087】また、図16の(b)は、上記電話番号テーブル22を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する電話番号が格納されている。
【0088】また、図16の(c)は、上記作業記録テーブル23を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する作業時刻と作業レベルが格納されている。
【0089】また、図16の(d)は、上記位置情報テーブル24を示し、各端末ID(T1、T2、T3、T4、T5、T6、…)に対応する位置情報としての基地局ID(B1、B2、B3、B4、…)が格納されている。
【0090】上記作業レベルは、1~5の5段階であり、徐々に高度の作業を意味しており、各作業毎に割り振られた作業の難易度である。たとえば、自動券売機において、作業レベル1は、ロール(用紙)補充、作業レベル2は、紙幣の補充、作業レベル3は、硬貨不足の対応、作業レベル4は、紙づまりの解除、作業レベル5は、誤発行による取り消し再発行処理となっている。
・・・(中略)・・・
【0095】次に、図9に示す基地局ID「B1」の基地局3の電波範囲内における自動券売機等の駅務機器5の機器障害(機器故障、事故発生)の連絡が通知された際の処理について、図18、図19、図20に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0096】すなわち、基地局ID「B1」の基地局3の電波範囲内における自動改札機としての駅務機器5において券詰まりなどのトラブルが発生したり利用者によってインターホン6の呼出ボタンが押下されると、機器障害情報がデータ集計機9を介して、駅務機器制御装置2に通知される。この通知により、駅務機器制御装置2は機器障害連絡(緊急連絡)などの情報通知事象の発生を判断し(ST61)、連絡のあった駅務機器5(自動改札機)が設置されている基地局(B1)3を担当エリア(持ち場)とするグループつまりグループAを通知先グループとして選択し(ST62)、グループテーブル11(図16の(a))から該当する端末IDを検索し(T1、T2、T3、T4)(ST63)、それらの各端末IDの位置する基地局IDを位置情報テーブル14から取得する(ST64)。ついで、駅務機器制御装置2はこの検索した端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4に対する回線接続要求を無線交換機1に通知する(電話番号テーブル12参照)(ST65)。
【0097】また、無線交換機1、基地局ID「B1、B2、B3」の基地局3、端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4は、それぞれ回線接続待ち状態となっている(ST66、67、68)。
【0098】したがって、駅務機器制御装置2からの回線接続要求が、無線交換機1、基地局ID「B1」の基地局3を介して端末ID「T1、T4」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B2」の基地局3を介して端末ID「T2」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B3」の基地局3を介して端末ID「T3」の携帯端末4に通知される(ST69、70、71、72、73)。
【0099】また、駅務機器制御装置2、無線交換機1、基地局ID「B1、B2、B3」の基地局3、端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4は、それぞれ完了通知待ち状態となっている(ST74、75、76)。
【0100】そして、端末ID「T1、T4」の携帯端末4による接続完了通知は、基地局ID「B1」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知され、端末ID「T2」の携帯端末4による接続完了通知は、基地局ID「B2」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知され、端末ID「T3」の携帯端末4による接続完了通知は、基地局ID「B3」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知される(ST77、78、79、80、81、82)。
【0101】この接続完了通知により、駅務機器制御装置2からの緊急連絡の内容としての機器障害の連絡が、無線交換機1、基地局ID「B1」の基地局3を介して端末ID「T1、T4」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B2」の基地局3を介して端末ID「T2」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B3」の基地局3を介して端末ID「T3」の携帯端末4に通知される(ST83、84、85、86)。
【0102】この通知が、各携帯端末4の表示部4aに表示されるとともに、ブザー部4hにより通知を報知する。この表示に基づいて、端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4を所持する駅員は対応可能な場合、入力部4cにより応答を入力する(ST87)。
【0103】これにより、端末ID「T1、T4」の携帯端末4からの応答が、基地局ID「B1」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知され、端末ID「T2」の携帯端末4による接続完了通知は、基地局ID「B2」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知され、端末ID「T3」の携帯端末4による接続完了通知は、基地局ID「B3」の基地局3、無線交換機1を介して駅務機器制御装置2に通知される(ST88、89、90、91)。
【0104】したがって、駅務機器制御装置2はステップ83による通知を行った後、端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4からの応答待ち状態となり(ST92)、所定時間内に応答が来た際に(ST91)、この応答が対応可能な場合に(ST93)、対応候補者リスト17に登録する(ST94)。駅務機器制御装置2は、対応候補者リスト17に登録した端末IDに対応する分単位の作業レベルを作業記録テーブル23から読取り、上述した式に基づいて点数を計算し対応候補者リスト17に登録する(ST95)。
【0105】そして、駅務機器制御装置2はステップ83による通知を行ってから所定時間経過した際に、応答の受付を終了し、上記対応候補者リスト17の登録内容を点数の小さい順にソートし(ST96)、点数の小さなものから選出する(ST97)。
【0106】ついで、駅務機器制御装置2は、選出した端末IDの携帯端末4に対応処理の依頼通知を発行する。
【0107】たとえば、対応候補者リスト25に点数の小さい順に端末ID「T1、T3、T4、T2」が登録されている場合、駅務機器制御装置2は、一人を選出する場合、端末ID「T1」の携帯端末4に依頼通知を発行し、二人を選出する場合、端末ID「T1、T3」の携帯端末4に依頼通知を発行し、3人を選出する場合、端末ID「T1、T3、T4」の携帯端末4に依頼通知を発行し、4人を選出する場合、端末ID「T1、T3、T4、T2」の携帯端末4に依頼通知を発行する。
【0108】この対応処理に選出されたことが無線交換機1、基地局ID「B1」の基地局3を介して端末ID「T1、T4」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B2」の基地局3を介して端末ID「T2」の携帯端末4に通知され、無線交換機1、基地局ID「B3」の基地局3を介して端末ID「T3」の携帯端末4に通知される(ST98、99、100、101)。
【0109】これにより、上記端末ID「T1、T2、T3、T4」の携帯端末4に対して対応処理に選出されたことが通知される。
【0110】この依頼通知が該当者の携帯端末4に通知されて表示される。
【0111】この表示に基づいて該当者が事故現場に駆けつける。
【0112】上記したように、駅務無線システムにおいて、駅員に携帯電話などを用いて機器障害の連絡などの情報を通知する場合、駅員の作業頻度(回数)に基づいて、その頻度が少ない駅員から対応を選出するようにしたものである。」
以上,上記AないしEの記載から,上記引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「鉄道の駅に設置された自動券売機,自動改札機,自動精算機などの駅務機器に状態を監視して制御し,各駅員が携帯している携帯端末との通信により種々の情報のやり取りを行う駅務無線システムにおける情報通信システムにおいて,システム内の全ての携帯端末のID番号と各駅員の勤務時間帯,所属エリアとしての基地局ID,職種や担当機器や勤務エリア(担当エリア)などの担当データとしてのグループ分けをデータベースで管理し,書き換え可能に格納している,駅務機器制御装置であって,
自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報は,その内容に応じてコード化されデータ集計機を通し,駅務機器制御装置に送られるよう構成されており,
上記駅務機器制御装置は,無線交換機と接続されているデータ通信部,駅管理センタと接続されているデータ通信部,データ集計機と接続されているデータ通信部,制御プログラム等が記憶されるとともに上述したデータベースとしての二次記憶部,駅務機器制御装置の全体を制御する制御部,データ記憶用の記憶部,管理している各駅務機器の状態等を表示する表示部,管理している各駅務機器等に対する指示等を入力する入力部を有しており,
上記二次記憶部には,システム内の全ての携帯端末に付与されるID番号としての端末IDに基づいて一斉同報メンバ,電話番号,対応可否,位置(基地局ID),性別等が登録されるとともに,一斉同報依頼者の端末IDが登録されるようになっており,
上記二次記憶部には,一斉同報メンバとしての複数の携帯端末の端末IDが登録されている一斉同報メンバテーブル,携帯端末ごとの電話番号が登録されている電話番号テーブル,携帯端末ごとの対応が可能か否かが登録される対応可否テーブル,携帯端末ごとの位置(基地局ID)が登録されている位置情報テーブル,携帯端末ごとの駅員の性別が登録されている性別テーブル,一斉同報を依頼した依頼者の端末IDが登録される一斉同報依頼者テーブルを格納したデータベースが備えられており,
上記駅務機器制御装置の二次記憶部に記憶される各テーブルとして,
上記一斉同報メンバテーブルは,一斉同報メンバの名前に対して携帯端末として,端末ID「T1,T2,T3,T4,…」が格納されており,
上記電話番号テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する電話番号が格納されており,
上記対応可否テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対してそれぞれ対応が可能か否かが格納されており,
上記位置情報テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する位置情報としての基地局ID(B1,B2,B3,B4,…)が格納されており,
上記性別テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する性別が格納されており,
上記一斉同報依頼者テーブルは,一斉同報依頼者の端末ID(Tx)が格納されており,
基地局B1に位置する携帯端末(端末ID「Tx」)を所持する駅員が,緊急連絡としての一斉同報を通知(事故通知)した際の処理として,
事故が発生し,この事故を駅員が発見した際に,手元の携帯端末(端末ID「Tx」)からの事故通知は,無線交換機を介して駅務機器制御装置に通知(発行)され,
この事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行し,
また,駅務機器制御装置は事故通知をしてきた携帯端末(端末ID「Tx」)の電話番号から端末IDを求め,この求めた端末IDを一斉同報依頼者テーブルに登録し,
ついで,各駅員が所持する携帯端末に一斉同報の通知が届き,携帯端末が一斉同報の通知を受けたことを知らせ,
一斉通知を受けた各駅員は発生した事故に現在対応可能か不可能か,携帯端末の入力部から入力することにより駅務機器制御装置へ返信し,
駅務機器制御装置は,一斉同報した各駅員の携帯端末(端末ID「T1,T2,T3,T4,T5」)から返信されてきた情報(対応可/不可)を対応可/否テーブルに登録し,
駅務機器制御装置は,一斉情報依頼者テーブルに登録されている端末IDを基に電話番号テーブルを検索し携帯端末(端末ID「Tx」)の電話番号を取り出し,その電話番号(事故通知者)に応答者の表示リストを送信し,
事故通知を発信した携帯端末(端末ID「Tx」)に送られてきたデータ(応答者表示リスト)を,その携帯端末の表示部に表示し,表示内容を目的別に表示し,さらに目的(現在位置や性別等)を選択することにより,その目的内容でソート表示(例えば事故発生現場から一番近い人を探し出す)することができ,表示されたリストの中から目的にあった該当者を見つけ,その該当者を選択し,携帯端末(端末ID「Tx」)から選択された該当者の端末IDを駅務機器制御装置に送信し,
駅務機器制御装置は,該当者の端末IDを受け取り,その端末IDを元に,電話番号テーブルから該当者に当たる電話番号を見つけ,その電話番号先に依頼通知を発行し,
依頼通知が該当者の携帯端末に通知表示され,該当者が事故現場に駆けつける,ものであり,
さらに,上記二次記憶部のデータベースには,作業時間に対する端末IDと作業レベルが登録される作業記録テーブル,携帯端末ごとの位置(基地局ID)が登録されている位置情報テーブルを含むことができ,作業記録テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する作業時刻と作業レベルが格納されており,上記位置情報テーブルは,各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する位置情報としての基地局ID(B1,B2,B3,B4,…)が格納されており,
上記作業レベルは,1~5の5段階であり,徐々に高度の作業を意味しており,各作業毎に割り振られた作業の難易度であり,たとえば,自動券売機において,作業レベル1は,ロール(用紙)補充,作業レベル2は,紙幣の補充,作業レベル3は,硬貨不足の対応,作業レベル4は,紙づまりの解除,作業レベル5は,誤発行による取り消し再発行処理となっており,
その際の,基地局ID「B1」の基地局の電波範囲内における自動券売機等の駅務機器の機器障害(機器故障,事故発生)の連絡が通知された際の処理として,
基地局ID「B1」の基地局の電波範囲内における自動改札機としての駅務機器において券詰まりなどのトラブルが発生したり利用者によってインターホンの呼出ボタンが押下されると,機器障害情報がデータ集計機を介して,駅務機器制御装置に通知され,この通知により,駅務機器制御装置は機器障害連絡(緊急連絡)などの情報通知事象の発生を判断し,連絡のあった駅務機器(自動改札機)が設置されている基地局(B1)を担当エリア(持ち場)とするグループを通知先グループとして選択し,該当する端末IDを検索し,ついで,駅務機器制御装置はこの検索した端末ID「T1,T2,T3,T4」の携帯端末に対する回線接続要求を無線交換機に通知し,
接続完了通知により,駅務機器制御装置からの緊急連絡の内容としての機器障害の連絡が,無線交換機,基地局ID「B1」の基地局を介して端末IDの携帯端末に通知され,
この通知が,各携帯端末の表示部に表示されるとともに,ブザー部により通知を報知され,この表示に基づいて,端末IDの携帯端末を所持する駅員は対応可能な場合,入力部により応答を入力し,
端末IDの携帯端末からの応答が,基地局ID「B1」の基地局,無線交換機を介して駅務機器制御装置に通知され,この応答が対応可能な場合に,対応候補者リストに登録され,駅務機器制御装置は,対応候補者リストに登録した端末IDに対応する分単位の作業レベルを作業記録テーブルから読取り,点数を計算し対応候補者リストに登録し,
そして,駅務機器制御装置は,上記対応候補者リストの登録内容を点数の小さい順にソートし,点数の小さなものから選出する,ものである,
駅務機器制御装置。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用文献2として引用された特開2003-67543号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。
F 「【0049】この補充要員募集処理を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0050】まず、制御部10が、従業員情報データベース50の当該店舗のレコードから、ステップS204で抽出した従業員以外の従業員情報を抽出する(ステップS301)。
【0051】制御部10は、抽出した従業員情報に記録されているメールアドレス情報をメールサーバ部40に引き渡すとともに、当該メールアドレス宛に募集メールを送信するよう指示する。メールサーバ部40は、記憶部から募集メール用の定型文ファイルを取得して、図11に示すような募集メールを作成し、制御部10から引き渡されたメールアドレス宛に送信する(ステップS302)。図示するように、募集メールには、図6に示す予定入力ページにリンクしたURL情報が配置されており、受信した非常勤従業員が、募集に応募する場合は、このURLにアクセスすることで、図4に示す勤務予定登録処理を行う。
【0052】ステップS302でメール送信してから所定時間経過後、制御部10はステップS203で受信した条件情報に基づいた従業員情報の抽出(ステップS204)を再度実行することで、募集に対する応募があったか否かを判別する(ステップS303)。
【0053】ここで、応募がなかった場合、つまり、前回の抽出された従業員数と今回抽出された従業員数に変化がない場合(ステップS303:No)、制御部10は、メールサーバ部40に指示し、当該店舗の担当者の従業員端末300(あるいは店舗端末400)宛に、応募者がなかった旨を示す電子メールの送信する(ステップS306)。
【0054】一方、応募があった場合(ステップS303:Yes)、制御部10は、応募者を含めた出勤可能者数が、ステップS204で受信した条件情報に示される希望人数の最大人数を超過しているか否かを判別する(ステップS304)。
【0055】ここで、出勤可能者数が希望人数を超過していない場合(ステップS304:No)、制御部10は、従業員情報データベース50の応募者のレコードからメールアドレス情報を取得してメールサーバ部40に引き渡し、当該メールアドレス宛に出勤要請通知のメールを送信する(ステップS305)とともに、担当者の従業員端末300(あるいは店舗端末400)宛に応募者の氏名等を示した電子メールを送信する(ステップS306)。
【0056】一方ステップS304で、出勤可能者数が希望人数を超過したと判別された場合(ステップS304:Yes)、制御部10は、応募者から所定人数を選抜する応募者選抜処理(ステップS400)を実行する。
【0057】この応募者選抜処理を図12のフローチャートを参照して説明する。
【0058】まず、制御部10が、従業員情報データベース50の当該店舗のレコードから、応募者の従業員情報を抽出する(ステップS401)。
【0059】制御部10は、抽出した従業員情報から信頼ポイントを参照し(ステップS402)、この信頼ポイントによって抽出した従業員情報をソートする(ステップS403)。
【0060】ここで、信頼ポイントとは、従業員の出勤状況により加減算されるポイントであり、図13(a)、(b)に示すような信頼ポイントテーブルが、センタ100の図示しない記憶部に記録されている。図13(a)は、後述する各処理に応じて、自動的に加減算される信頼ポイントの例を示し、図13(b)は、店舗の担当者などが店舗端末400などを操作することで手入力する信頼ポイントの例を示している。
【0061】ここで、加減算される信頼ポイントは、出勤に伴う行為に対応付けられている。つまり、無遅刻や無欠勤などのプラス評価となる行為に対してはポイントが加算され、遅刻や欠勤などのマイナス評価となる行為に対してはポイントが減算される。これらの行為は、後述する各処理において自動的に検出され、ポイントの加減算が行われる。また、図13(b)に示すようなシステム上の処理では検出できない行為については、店舗の担当者(店長など)による手入力によりポイントを加減算する。つまり、従業員情報データベース50に記録されている累積信頼ポイントが大きい従業員ほど信頼性が高い従業員であることを示している。
【0062】次に制御部10は、ステップS403でソートした従業員情報から、累積信頼ポイントの高い順に所定数抽出する(ステップS404)。つまり、応募者の中から、より信頼度の高い従業員を選抜する。
【0063】制御部10はメールサーバ部40を制御し、ステップS404で選抜された応募者には出勤要請通知のメールを、選抜されなかった応募者にはその旨を示すメールを送信し(ステップS305)、店舗に対しては、決定した応募者の氏名等を示したメールを送信する(ステップS306)。」
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用文献3として引用された特開平08-102796号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。
G 「【0040】[通信内容の説明]各端末装置10は、電源がオンされて稼動状態になった時、端末を識別する号機番号と共に、端末の現在の状態(運用モード等)を監視装置14に通知する。
【0041】また、端末装置10は状態が変化したとき(例えば、運用モードの変更、障害の発生等)も監視装置14に通知する。
【0042】また、上述の各種通知には監視装置14から各端末装置10に通知を要求することもでき、さらに、監視装置14から端末装置10に対して電源のオン・オフ、リセット、運用モードの変更等を指示することもできる。
【0043】さらに、監視装置14は、各端末装置10に対して、動作プログラムや動作時の設定データ等が書き込まれたファイルの更新処理を実行するための指示をすることができる。
【0044】また、端末装置10は上述のようにファイルが更新されたとき、このファイルを用いてテスト運転を行ない、その動作確認を監視装置14に通知することができる。
【0045】端末装置10は障害が発生したとき、これをエラーコードと共に、監視装置14に通知することができる。また、監視装置14は端末装置10に必要なデータを要求することができ、各データはメモリ21の対応するテーブルに記憶し、障害の解析や復旧に必要なファイルを作成することができる。
【0046】端末装置10が発生した障害を復旧させるには、メンテナンス員を現場に派遣して行なうことができる。この場合、メンテナンス員が携帯する携帯端末装置17を使用して、監視装置14と情報交換を行なう。
【0047】すなわち、監視装置14から携帯端末装置17に出動要請の通知、出動可であれば、障害内容、障害解析に必要なファイル、保守マニュアル、機歴等の必要なデータの送信を行なう。」
4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用文献4として引用された特開2006-146759号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。
H 「【0030】
図3は本実施例の主として監視センタ16、管理者22、社員14の三者間の情報の授受を表したフローであり、上記(B)の場合に適用されるものである。
【0031】
[不具合検出段階(S1)]
この段階は、監視対象施設12の異常を検出するための各種設備により検出した検出信号Pを、監視対象施設を管理する監視センタ16の監視サーバ18に送信する段階である。
電気所や送電線等の監視対象施設12の各種設備には、設備の異常振動や異常電圧、設備の動作不良などを検知するための各種センサが取り付けられており、センサによって異常が検出された場合には、その検出信号Pは検出信号送信装置に集められてから有線または無線の通信回線によって監視センタ16に転送される。
・・・(中略)・・・
【0034】
[選定結果連絡段階(S4)]
この段階は、管理者22が受信した社員リストLの中から出動を要請したい社員14を選定し、その結果を監視サーバ18に連絡する段階である。
上記不具合・社員情報送信段階S3で不具合情報Tおよび社員リストLを記載したホームページを参照した管理者22は、最適と思われる社員名の横に設けられたチェックボックスにチェックマークを入れた後に、同じページ上にある「送信」ボタンを押すことで、出動を要請したい社員14の選定結果を監視サーバ18に送信する。なお2人以上の出動が必要な場合には、必要な人数分のチェックマークがチェックボックスに付けられてその結果が監視サーバに送信される。
【0035】
[出動要請段階(S5)]
この段階は、監視サーバ18が、選定された社員14の携帯電話に出動要請の電子メールを送信する段階である。
上記選定結果連絡段階S4の管理者22からの社員14の選定結果の連絡を受信した監視サーバ18は、電子メール作成・処理プログラムを実行して、人事情報データベース41に記録されているその選定された社員の携帯電話のメールアドレスを抽出し、そのメールアドレスに宛てて出動要請があった旨および出動してもらいたい監視対象施設12の名前および住所を記載した電子メールを送信する。
【0036】
[返信連絡段階(S6)]
この段階は、電子メールを受信した社員14が、予め付与された暗証番号の入力を伴って出動可能な旨の返信連絡を監視サーバ18に行う段階である。
出動要請の電子メールを自動受信した社員14は、出動可能である場合には返信の電子メールを監視サーバ18に送信する。この返信の電子メールの本文部分にはその社員14の入力による4桁の暗証番号Nが記載される。ここで正しい暗証番号Nを記載した返信連絡は、出動可能である旨の連絡であることが社員との取り決めにより予め定められている。
なおその社員が出動不可能である場合には、返信連絡を行わないでおくこともできるが、暗証番号Nを記載しない電子メールを監視サーバ18に返信することが好ましい。これは後述するように管理者が出動可能な社員14を再選定して、できるだけ迅速に不具合発生施設に出動させるためである。」
5 引用文献5について
原査定の拒絶の理由に引用文献5として引用された特開2012-128586号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。
J 「【0008】
上記課題を解決すべく、一つの実施形態に係るシステムは、通信ネットワーク上の情報資源へのアクセスを解析するためのアクセス解析システムであって、各ユーザの電子メールアドレスと、各ユーザが通信端末を用いて情報資源にアクセスするための資源アクセス情報であって各ユーザ毎に用意される資源アクセス情報と、各ユーザを識別するためのユーザ識別情報とを対応づけて管理する管理情報と、管理情報を用いて、資源アクセス情報を含む電子メールを各ユーザ毎に生成して送信させる電子メール生成部と、資源アクセス情報に基づいて各ユーザが通信端末を用いて情報資源にアクセスした場合、管理情報を用いて、各ユーザのうちアクセス元のユーザを識別するアクセス解析部と、を備える。」
6 引用文献6について
原査定の拒絶の理由に引用文献6として引用された特開2013-117854号公報には,図面とともに次の事項が記載されている。
K 「【0012】
[遠隔監視システムの全体構成について]
図1は、農業機械110,…を遠隔監視する遠隔監視システム100を模式的に示す概略構成図である。図2は、遠隔監視端末装置200を備えた農業機械110,…の概略構成を示すブロック図である。また、図3は、農業機械110における遠隔監視端末装置200の概略構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、遠隔監視システム100は、1つ又は複数(ここでは複数)の農業機械(走行作業機械の一例)110,…と、農業機械110,…にそれぞれ設けられた遠隔監視端末装置200と、遠隔監視端末装置200に通信網140を介して接続される遠隔監視装置130(管理サーバの一例)とを備えている。
【0014】
遠隔監視装置130は、農業機械110,…に対して遠く離れた位置にある遠隔監視センター120に配置されており、農業機械110の稼動状態に関するデータを収集して蓄積するようになっている。そして、遠隔監視装置130は、LAN(Local Area Network)やインターネット等のネットワーク150を介してパーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータや携帯端末機等の端末装置160,…に接続され、蓄積したデータが端末装置160,…に取り込まれることで、農業機械110のユーザやディーラ等の利用者によって利用されるようになっている。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「駅務機器制御装置」は「鉄道の駅に設置された自動券売機,自動改札機,自動精算機などの駅務機器」の「状態を監視して制御」するものであり,複数の「所属エリアとしての基地局ID」,「職種や担当機器や勤務エリア(担当エリア)」などの複数のエリアに対して管理を行うものであって,上記「駅務機器」に対して遠隔管理を行う装置であるといえるから,本願発明1の「遠隔サーバ」と引用発明の「駅務機器制御装置」とは,“遠隔装置”である点で共通し,また,本願発明1の「作業機」と引用発明の「駅務機器」とは,“稼働機器”である点で共通するといえる。
また,引用発明は,「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報は,その内容に応じてコード化されデータ集計機を通し,駅務機器制御装置に送られるよう構成されて」いることから,「駅務機器制御装置」は「駅務機器」から「稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報」を受信しており,この場合の引用発明の「稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報」及び「機種,号機等の情報」は,駅務機器の不都合の内容である不都合内容の特定情報,及び,駅務機器の識別情報といえるから,それぞれ本願発明1の「作業機の不都合の内容である不都合内容の特定情報」,「作業機の固有の識別情報」と,“稼働機器の不都合の内容である不都合内容の特定情報”,“稼働機器の識別情報”である点で共通するといえる。
また,引用発明は,「基地局ID「B1」の基地局の電波範囲内における自動改札機としての駅務機器において券詰まりなどのトラブルが発生したり利用者によってインターホンの呼出ボタンが押下されると,機器障害情報がデータ集計機を介して,駅務機器制御装置に通知され,この通知により,駅務機器制御装置は機器障害連絡(緊急連絡)などの情報通知事象の発生を判断し,連絡のあった駅務機器(自動改札機)が設置されている基地局(B1)を担当エリア(持ち場)とするグループを通知先グループとして選択」するものであり,「連絡のあった駅務機器(自動改札機)が設置されている基地局(B1)」を特定する上で「連絡のあった駅務機器(自動改札機)」の設置位置に係る情報を「駅務機器制御装置」が受信していることは明らかであるから,本願発明1の「作業機の位置を示す位置情報」と,引用発明の当該「連絡のあった駅務機器(自動改札機)」の設置位置に係る情報とは,“稼働機器の位置を示す位置情報”である点で共通するといえる。
イ 上記アの検討から,後記する点で相違するものの,本願発明1である「作業機から、前記作業機の位置を示す位置情報と、前記作業機の不都合の内容である不都合内容の特定情報と、前記不都合の検出時の日時を示す検出時日時情報および/または前記作業機からの情報の送信時の日時を示す送信時日時情報とを前記作業機の固有の識別情報と共に受信する遠隔サーバ」と,引用発明である「鉄道の駅に設置された自動券売機,自動改札機,自動精算機などの駅務機器に状態を監視して制御し」,「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報は,その内容に応じてコード化されデータ集計機を通し,駅務機器制御装置に送られるよう構成されており」「連絡のあった駅務機器(自動改札機)が設置されている基地局(B1)を担当エリア(持ち場)とするグループを通知先グループとして選択」するための「駅務機器制御装置」とは,“稼働機器から,前記稼働機器の位置を示す位置情報と,前記稼働機器の不都合の内容である不都合内容の特定情報とを前記稼働機器の識別情報と受信する遠隔装置”である点で共通するといえる。
ウ 引用発明は「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報は,その内容に応じてコード化されデータ集計機を通し,駅務機器制御装置に送られるよう構成」することを有し,それをもとに「事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行」するものであり,この場合の「一斉同報メンバテーブル」は「一斉同報メンバの名前に対して携帯端末として,端末ID「T1,T2,T3,T4,…」が格納されており」,また「電話番号テーブル」には上記「各端末ID(T1,T2,T3,T4,T5,T6,…)に対応する電話番号が格納されて」いることから,一斉同報のために,本願発明1の「作業機のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報」に対応する,引用発明の「事故現場に駆けつけ」うる「各駅員が携帯している携帯端末」の「電話番号」すなわちメンテナンス対応側の連絡先情報を特定していることは明らかである。
そうすると,上記イの検討も踏まえると,後記する点で相違するものの,本願発明1の「前記固有の識別情報に基づいて、前記作業機の機種を示す機種情報と、前記作業機のオペレータの氏名を示すオペレータ氏名情報および/または前記作業機の所有者の氏名を示す所有者氏名情報と、前記作業機のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報とを特定」することと,引用発明の「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報は,その内容に応じてコード化されデータ集計機を通し,駅務機器制御装置に送られるよう構成」し,それをもとに「事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行」するために「一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバ」である「各駅員が携帯している携帯端末」の「電話番号」を特定することとは,“前記識別情報に基づいて,前記稼働機器のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報とを特定”することである点で共通するといえる。
エ 引用発明は「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報」が「駅務機器制御装置に送られるよう構成」され,それをもとに「事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行」し,さらに,「駅務機器制御装置」は「作業時間に対する端末IDと作業レベルが登録される作業記録テーブル」を有し,「駅務機器制御装置からの緊急連絡の内容としての機器障害の連絡が」,「携帯端末に通知され」,「各携帯端末の表示部に表示され」て,「この表示に基づいて」,「端末IDの携帯端末を所持する駅員は対応可能な場合,入力部により応答を入力し」,当該「端末IDの携帯端末からの応答が」,「対応可能な場合に,対応候補者リストに登録され,駅務機器制御装置は,対応候補者リストに登録した端末IDに対応する分単位の作業レベルを作業記録テーブルから読取り,点数を計算し対応候補者リストに登録し」,「上記対応候補者リストの登録内容を点数の小さい順にソートし,点数の小さなものから選出する」ものであって,通知された「駅務機器の機器障害」を「作業レベル」から見て「点数の小さな」「対応候補者」に割り当てるよう選出していることから,「駅務機器の機器障害」の「機器障害」内容や「作業レベル」を特定していることは明らかであって,引用発明の当該「機器障害」内容が,本願発明1の「不都合内容を示す不都合内容情報」に相当するといえる。また,引用発明の当該「作業レベル」は,「1~5の5段階であり,徐々に高度の作業を意味して」いて,例えば「作業レベル1は,ロール(用紙)補充」,「作業レベル2は,紙幣の補充」,「作業レベル3は,硬貨不足の対応」,「作業レベル4は,紙づまりの解除」,及び,「作業レベル5は,誤発行による取り消し再発行処理」の各作業の間には緊急度において差があるのは明らかであるから,本願発明1の「不都合内容の緊急度」に相当する事象に対する作業であるといえる。
そうすると,上記イの検討も踏まえると,後記する点で相違するものの,本願発明1の「前記不都合内容の特定情報に基づいて、前記不都合内容を示す不都合内容情報と、前記不都合内容の想定原因を示す想定原因情報と、前記不都合内容の緊急度を示す緊急度情報とを特定」することと,引用発明の「自動券売機,自動精算機,自動改札機などの駅務機器で,稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報,機種,号機等の情報」が「駅務機器制御装置に送られるよう構成」され,それをもとに「事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行」し,さらに,「駅務機器制御装置」は「作業時間に対する端末IDと作業レベルが登録される作業記録テーブル」を有し,「駅務機器制御装置からの緊急連絡の内容としての機器障害の連絡が」,「携帯端末に通知され」,「各携帯端末の表示部に表示され」て,「この表示に基づいて」,「端末IDの携帯端末を所持する駅員は対応可能な場合,入力部により応答を入力し」,当該「端末IDの携帯端末からの応答が」,「対応可能な場合に,対応候補者リストに登録され,駅務機器制御装置は,対応候補者リストに登録した端末IDに対応する分単位の作業レベルを作業記録テーブルから読取り,点数を計算し対応候補者リストに登録し」,「上記対応候補者リストの登録内容を点数の小さい順にソートし,点数の小さなものから選出する」ものであることとは,“前記不都合内容の特定情報に基づいて,前記不都合内容を示す不都合内容情報と,前記不都合内容の緊急度を示す緊急度情報とを特定”することである点で共通するといえる。
オ 引用発明において「駅務機器制御装置からの緊急連絡の内容としての機器障害の連絡」に対して「端末IDの携帯端末を所持する駅員」が「対応可能」か否かを判断する上で,「稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報」から特定される「機器障害」内容が送信されていることは明らかである。
そうすると,上記ア,イ,及び,エの検討も踏まえると,後記する点で相違するものの,本願発明1の「特定した前記複数の連絡先情報の連絡先に対して、前記機種情報と、前記オペレータ氏名情報および/または前記所有者氏名情報と、前記検出時日時情報および/または前記送信時日時情報と、前記位置情報と、前記不都合内容情報と、前記想定原因情報と、前記緊急度情報とを含み、かつ、特定した前記対応マニュアルに関する情報を付加した送信情報を一斉に送信」することと,引用発明の「事故通知を受けた駅務機器制御装置は,一斉同報メンバテーブルに登録されたメンバに一斉同報を発行」することであり,同報内容に「稼働中に各種の異常を発生した駅務機器の状態情報」から特定される「機器障害」内容が含まれることとは,“特定した前記複数の連絡先情報の連絡先に対して,前記不都合内容情報を含む送信情報を一斉に送信”することである点で共通するといえる。
上記アないしオの対比によれば,本願発明1と引用発明とは,次の点で一致し,そして相違する。
(一致点)
稼働機器から,前記稼働機器の位置を示す位置情報と,前記稼働機器の不都合の内容である不都合内容の特定情報とを前記稼働機器の識別情報と受信する遠隔装置であって,
前記識別情報に基づいて,前記稼働機器のメンテナンス対応側の複数の連絡先をそれぞれ示す複数の連絡先情報とを特定し,
前記不都合内容の特定情報に基づいて,前記不都合内容を示す不都合内容情報と,前記不都合内容の緊急度を示す緊急度情報とを特定し,
特定した前記複数の連絡先情報の連絡先に対して,前記不都合内容情報を含む送信情報を一斉に送信することを特徴とする遠隔装置。
(相違点1)
本願発明1は,遠隔「サーバ」であるのに対して,
引用発明は,「駅務機器制御装置」がサーバであるとまでは特定されていない点。
(相違点2)
稼働機器について
本願発明1は,「作業機」であるのに対して,
引用発明は,「駅務機器」であって,「作業機」であるとまでは特定されていない点。
(相違点3)
遠隔装置が受信する情報について
本願発明1は,「不都合の検出時の日時を示す検出時日時情報および/または前記作業機からの情報の送信時の日時を示す送信時日時情報とを前記作業機の固有の識別情報と共に」受信するのに対して,
引用発明は,上記情報に相当する情報の受信についてまでは特定されていない点。
(相違点4)
遠隔装置が識別情報に基づいて特定する情報について
本願発明1は,「固有の」識別情報に基づいて,「作業機の機種を示す機種情報と,前記作業機のオペレータの氏名を示すオペレータ氏名情報および/または前記作業機の所有者の氏名を示す所有者氏名情報」とを特定するのに対して,
引用発明は,上記情報に相当する情報を特定することまでは言及されていない点。
(相違点5)
遠隔装置が不都合内容の特定情報に基づいて特定する情報について
本願発明1は,「不都合内容の想定原因を示す想定原因情報」を含むのに対して,
引用発明は,上記情報に相当する情報を含むことまでは特定されていない点。
(相違点6)
本願発明1は,「機種情報と前記不都合内容の特定情報とに基づいて前記不都合内容に対処するための対応マニュアルに関する情報を特定」するのに対して,
引用発明は,上記情報に相当する情報を特定することは言及されていない点。
(相違点7)
遠隔装置が複数の連絡先情報の連絡先に一斉に送信する送信情報について
本願発明1は,「機種情報」,「オペレータ氏名情報および/または前記所有者氏名情報」,「検出時日時情報および/または前記送信時日時情報」,「位置情報」,「想定原因情報」,及び,「緊急度情報」とを含み,かつ,「特定した前記対応マニュアルに関する情報」を含むのに対して,
引用発明は,上記情報に相当する情報を含むことまでは特定されていない点。
(相違点8)
本願発明1は,「複数の連絡先情報の連絡先のうち,何れか1つの連絡先から,前記不都合に対応する意思確認を示す不都合対応意思確認情報を受信したときに,他の連絡先に前記不都合対応意思確認情報を送信する」のに対して,
引用発明は,そのような処理を含んでいない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑み,相違点7及び8について,先に検討する。
上記相違点7に係る本願発明1の構成のうち,「特定した前記対応マニュアルに関する情報」を複数の連絡先情報の連絡先に一斉に送信することとは,「複数の連絡先情報の連絡先のうち,何れか1つの連絡先から,前記不都合に対応する意思確認を示す」前に行うことを意味し,この点については,上記引用文献2ないし6のいずれにも記載も示唆もされておらず,また,本願出願日前において周知技術であるともいえない。
また,上記相違点8に係る本願発明1の構成である,「複数の連絡先情報の連絡先のうち,何れか1つの連絡先から,前記不都合に対応する意思確認を示す不都合対応意思確認情報を受信したときに,他の連絡先に前記不都合対応意思確認情報を送信する」点については,引用発明は,「一斉通知を受けた各駅員は発生した事故に現在対応可能か不可能か,携帯端末の入力部から入力することにより駅務機器制御装置へ返信し」,「事故通知を発信した携帯端末(端末ID「Tx」)に送られてきたデータ(応答者表示リスト)を,その携帯端末の表示部に表示し」「表示されたリストの中から目的にあった該当者を見つけ,その該当者を選択し,携帯端末(端末ID「Tx」)から選択された該当者の端末IDを駅務機器制御装置に送信し」,「駅務機器制御装置は,該当者の端末IDを受け取り,その端末IDを元に,電話番号テーブルから該当者に当たる電話番号を見つけ,その電話番号先に依頼通知を発行し,依頼通知が該当者の携帯端末に通知表示され,該当者が事故現場に駆けつける」ものであり,すなわち,一斉通知を受けた駅員が事故に対応可能であると返信しても,事故通知を発信した者によって目的にあった該当者を選択されることで上記駅員は初めて事故対応を依頼されて担当者となることから,引用発明において,特定の駅員が事故に対応可能であると返信した意思表示を,そのまま他の駅員に送信するよう変更する動機づけは認められず,また,上記相違点8に係る構成についても,上記引用文献2ないし6のいずれにも記載も示唆もされておらず,また,本願出願日前において周知技術であるともいえない。
そうすると,引用発明に基づいて,相違点7及び8に係る本願発明1の構成とすることは,当業者が容易になし得ることであるとはいえない。
したがって,本願発明1は,他の相違点を検討するまでもなく,当業者であっても引用発明,引用文献2ないし6に記載された技術的事項,及び,周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2 本願発明2ないし5について
本願発明2は,本願発明1の相違点7及び8に係る構成と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1と同様の理由により,引用発明,引用文献2ないし6に記載された技術的事項,及び,周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
本願発明3ないし5は,本願発明1を更に限定したものであるので,本願発明1と同様の理由により,引用発明,引用文献2ないし6に記載された技術的事項,及び,周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり,本願発明1ないし5は,当業者が引用発明,引用文献2ないし6に記載された技術的事項,及び,周知技術に基づいて容易に発明することができたものではない。
したがって,原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
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2018-013341