意匠拒絶査定不服審判
2018-010734
金属板
- 審判番号
- 2018-010734
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2017-025033外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年08月06日
- 審決日
- 2018年10月15日
- 公報発行日
- 2018年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- D18 .113-WY (C3-2)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
意願2017-25033「金属板」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は,平成29年(2017年)11月9日の意匠登録出願であって,平成30年3月29日付けの拒絶理由の通知に対し,同年4月13日に意見書が提出されたが,同年7月13日付けで拒絶査定がなされ,これに対して,同年8月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 本願意匠
本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面(図面代用写真)によれば,意匠に係る物品を「金属板」とし,その形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(「形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合」を,以下「形態」という。)を願書の記載及び願書に添付した図面代用写真に現されたとおりとしたものである(別紙第1参照)。
第3 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用された意匠(以下「引用意匠」といい,本願意匠と併せて「両意匠」という。)は,下記のとおりである(別紙第2参照)。
引用意匠
特許庁発行の公開特許公報記載
特開2017-104332
(発明の名称,金属生地およびそれを利用した金属タワシ)の【図1】に表された金属生地の意匠
第4 対比
1.意匠に係る物品の対比
本願意匠の意匠に係る物品は「金属板」であり,引用意匠の意匠に係る物品は「金属生地」である。
2.両意匠の形態の対比
両意匠の形態を対比すると,以下に示す主な共通点と相違点が認められる。
(1)共通点について
両意匠は共に,
ア.螺旋状の金属線を織り成して,
イ.全体を,略四角形の平板状としたものである。
(2)相違点について
ア.螺旋状金属線につき,本願意匠は,引用意匠と比べて相対的に幅の広い帯状のものであるのに対して,引用意匠は,本願意匠と比べて相対的に細いものである点。
イ.螺旋状金属線につき,本願意匠は,ランダムに絡みあっているのに対して,引用意匠は,四角形である外形の4辺と平行に,縦横に交差して走っている点。
ウ.全体の厚さにつき,本願意匠は,引用意匠と比べて相対的に厚いものであるのに対して,引用意匠は,本願意匠と比べて相対的に薄いものである点。
第5 判断
1.意匠に係る物品に対する判断
本願意匠の意匠に係る物品は「金属板」であり,引用意匠の意匠に係る物品は「金属生地」であるが,本願の願書の記載及び引用意匠に係る特許出願明細書の記載によれば,両者は共にタワシとして使用できるものであるから,両意匠の意匠に係る物品は,共通している。
2.両意匠における形態の評価
(1)共通点
共通点ア.及び同イ.については,螺旋状金属線で構成したものや,全体が略四角形の平板状という構成は,いわゆる金属タワシの分野においては,ありふれたものであって,需要者の注意を強く引くことはないと認められ,両意匠の類否判断に与える影響はほとんどないといえる。
(2)相違点について
相違点ア.ないしウ.が相まって,本願意匠は,ゴワゴワとした弾力性のある印象を醸し出すが,引用意匠は,柔らかい印象を醸し出すものであって,両意匠の類否判断に与える影響は大きい。
(3)両意匠における形態の類否判断
以上のとおり,共通点ア.及び同イ.は,両意匠の類否判断に与える影響はほとんどなく,これらの共通点によっては,両意匠の類否判断を決するものといえないのに対して,相違点ア.は,相違点イ.と相まって,需要者に別異の印象を起こさせるものであるから,両意匠の類否判断を決するものといえる。
よって,本願意匠の形態と引用意匠の形態は,類似しないと認められる。
3.両意匠における類否判断
したがって,両意匠は,意匠に係る物品は共通するが,上記のとおり本願意匠と引用意匠の形態は類似するものではないから,本願意匠と引用意匠とは類似しない。
第6 結び
以上のとおりであって,本願意匠は,引用意匠に類似せず,原査定の引用意匠をもって,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできず,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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