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特許拒絶査定不服審判

2018-009832

現金管理装置、現金管理システム、及び現金管理方法

審判番号
2018-009832
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-267449外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年07月18日
審決日
2019年09月17日
公報発行日
2019年12月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (G07D)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-267449号「現金管理装置、現金管理システム、及び現金管理方法」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 7月 6日出願公開、特開2015-125474号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年12月25日の出願であって、平成29年9月29日付けで拒絶理由が通知され、同年11月24日に意見書及び手続補正書が提出され、平成30年4月18日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月18日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出され、その後当審において、令和1年6月11日付けで拒絶理由が通知され、同年8月5日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1~10に係る発明は、令和1年8月5日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~10に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「預り金の入金及び釣銭の出金を行う釣銭機を複数備えた店舗での現金を管理するための 現金管理装置であって、 各釣銭機を特定することができる釣銭機毎の固有の識別子を含む釣銭機情報を基に、その通知元の前記釣銭機を特定する釣銭機識別手段と、 前記店舗付近の気象のデータ、前記店舗の近隣施設で実施されるイベントのデータ、前記店舗の立地のデータのうち1以上のデータを含む状況データを取得する状況データ取得手段と、 釣銭機毎に予め設定された残置金額の設定値を基に、前記状況データ取得手段で取得した1以上の前記状況データを利用して、釣銭機毎の最適な残置金額の設定値を算出する最適設定値算出手段と、 釣銭機毎の現金在高情報を取得する現金在高取得手段と、 前記現金在高取得手段で取得した現金在高情報と前記最適設定値算出手段で算出した最適な残置金額の設定値とを基に、釣銭機毎の現金による補充金額データ又は回収金額データを演算する現金管理金額演算手段と、 を備え、 前記状況データ取得手段は、前記店舗の近隣施設で実施される前記イベントのデータを前記店舗を統括的に管理するサーバから取得することを特徴とする現金管理装置。」 第3 当審が通知した拒絶の理由 当審が通知した令和1年6月11日付けの拒絶の理由は、本願の請求項1に係る発明は、本願の出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載された発明及び技術常識(刊行物2、3)に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、という理由を含むものであり、以下の刊行物1~3が示されたものである。 刊行物1: 特開2008-197831号公報 刊行物2: 特開2009-86718号公報 刊行物3: 特開2013-228920号公報 第4 当審の判断 1 刊行物の記載事項 1-1 刊行物1の記載事項等 (1)刊行物1の記載事項 刊行物1には、以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同様。)。 (1a)「【請求項1】 客の商品購入代金等を入金すると共に釣銭を放出する少なくとも1台の釣銭機と、 前記釣銭機内に保有されている金種毎の釣銭用現金の有高枚数情報及び前記釣銭機における金種毎の釣銭必要枚数情報を管理する現金データ管理装置を備え、 前記現金データ管理装置は、前記釣銭機から現金の回収が行われるとき、前記釣銭機における金種毎の釣銭用現金の有高枚数と金種毎の釣銭必要枚数に従って回収する現金の金種と枚数を算出して前記釣銭機に通知することを特徴とする現金管理システム。」 (1b)「【0001】 本発明は、店舗内に設置される複数のPOSレジスタと、各POSレジスタの釣銭機にセットする釣銭資金や各POSレジスタから回収した売上金の入出金処理を行う現金処理機を備えた現金管理システムに関する。 ・・・ 【実施例】 【0010】 図1は実施例を示すシステム構成図である。 図において1は流通店舗で、この流通店舗1内には各売場に設置されたPOSレジスタ(以下単にレジスタと記す)2と1台の現金データ管理装置4及び現金処理装置6が配置され、レジスタ2と現金データ管理装置4及び現金処理装置6は店舗内に敷設されたLAN5により接続されている。 【0011】 尚、図では3台のレジスタ2を示しているが、この数に限定されるものではなく、また現金処理装置6も1台に限らず、売場が複数階に渡る大型店舗等の場合は各階に設置されていてもよい。 各レジスタ2の下部には客の商品購入代金の入金や釣銭の放出処理を行う釣銭機3が設けられていて、釣銭機3はレジスタ2に接続されている。 ・・・ 【0015】 この釣銭機3で処理された商品の売上高や釣銭放出額、預かり金額は、現金データとしてレジスタ2から現金データ管理装置4に送信され、蓄積される。 また、これとは別に釣銭機3に収納されている現金の内訳情報等がレジスタ2を介して現金データ管理装置4に通知される。 現金処理装置6は、各釣銭機3に補充するための紙幣及硬貨による釣銭用現金(以下、釣銭資金)の出金、各釣銭機3から回収した紙幣及び硬貨による売上金等の現金の入金処理を行う装置であり、釣銭資金の出金情報や、売上金の入金情報を現金データ管理装置4に送信する。 【0016】 現金データ管理装置4は、流通店舗1全体の現金の有高及び現金の移動を管理するコンピュータで、LCD等の表示部や、キー入力部、HD等の記憶部等を備えており、記憶部には後述する釣銭管理用テーブルや回収現金管理テーブル、入金額管理テーブル等が設定され、各釣銭機3に補充する釣銭資金を出金するときには、釣銭管理用テーブルを参照して各釣銭機3に残っている釣銭の量(有高)に従った釣銭資金の金種毎の補充枚数を現金処理装置6に通知する。 【0017】 また、現金データ管理装置4は、現金処理装置6への補充枚数の通知や、釣銭機3及びや現金処理装置6から送られてくる処理結果等を履歴として記憶部に記憶する他、釣銭機3や現金処理装置6から送られてくる金種毎の出金枚数や補充枚数等の現金データに基づいて店員毎に釣銭や売上高を集計管理したり、釣銭機3単位や、売場毎、更には流通店舗1全体の現金データの集計、管理を行うものとなっている。 ・・・ 【0055】 レジスタ2と釣銭機3は流通店舗1に複数台設置されているが、その設置されている売場や配置のしかた、あるいは営業日等により現金(紙幣及び硬貨)の取扱量が異なり、従って各釣銭機3に釣銭資金として用意すべき紙幣及び硬貨の必要量もおのずと異なってくる。 そこで、本実施例では各釣銭機3に補充すべき釣銭資金の必要量をそれまでの実績等を基に現金データ管理装置4の記憶部に設定しておき、現金データ管理装置4は設定した釣銭資金の必要量、営業の途中に等に釣銭機3から通知される収納現金の内訳等の現金データを基に釣銭資金を出金するときの金額、金種毎の枚数を現金処理装置6に通知する。 【0056】 この現金データ管理装置4による各釣銭機3の有高(釣銭収納量)に従った釣銭資金の管理は以下のように行われる。 図10は現金データ管理装置4の記憶部に設定した釣銭管理用テーブルの一例を示す図で、この釣銭管理用テーブルは、図10(a)に示す日時条件、図10(b)に示す釣銭機設置リスト、図10(c)に示す釣銭必要量設定表、図10(d)に示す釣銭機別釣銭有高表により構成されている。 【0057】 図10(a)に示す日時条件としては、日付や曜日、時間、営業時間内におけるレジスタ2を操作する店員の交代時間(レジ交代時間)、及び特別な催事があるかどうか等が設定されている。 例えば、この例では、本日日付及び曜日として「2006年1月18日」の平日の「水曜」、現在時刻として「12:30」、営業時間として「10:00(開店)~22:00(閉店)」、レジ交代時間として「13:00 16:00 19:00」の3回の時間、催事は「なし」の諸条件が設定されている。 【0058】 図10(b)に示す釣銭機設置リストには、その流通店舗1に設置してあるすべての釣銭機3について、どの売場に何番のレジスタが配置されているかが登録されており、この例では「号機番号103」の釣銭機3が、「食品売場」にレジ番号「7番」として配置されているものとして登録されていることを示しているが、他の釣銭機3についても同様の登録が行われている。 【0059】 図10(c)に示す釣銭必要量設定表には、各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されている。 必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるものとなっている。この例では営業条件が平日日中、土日祝日、平日夜間の三者に分けられ、それぞれに各金種毎の枚数が設定されていて、図10(a)の日時条件が三者のうちのどれに該当するかにより必要量が選択される。 【0060】 例えば、図10(a)の日時条件で設定された「平日12:30、催事なし」の場合には、平日日中に該当する枚数が選択される。」 尚、営業条件の数は任意に追加してもよい。 図10(d)に示す釣銭機別釣銭有高表には、釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定されている。 【0061】 例えば、この例では「号機番号103」の釣銭機3について、その釣銭機3から報告された現在収納されている金種別の釣銭枚数が有高として書込まれ、また営業中に釣銭の収納枚数が減って緊急に釣銭を補充する必要があると判断するための基準枚数となる警報設定枚数、更に釣銭機3に補充する補充資金の金種別の補充枚数、及びレジ交代等の直前には釣銭が警報設定枚数以下になっていても警報を行わないための警報禁止時間が設定されている。 【0062】 尚、警報設定枚数は、釣銭が釣銭必要量設定表で今回選択された平日日中に設定されている枚数の20%としているが、金種毎に任意に設定してもよい。 また、補充枚数は、図10(c)の釣銭必要量設定表から今回選択された平日日中に設定されている枚数と有高との差であり、負の値はその金種が過剰に収納されていることを示している。 【0063】 ところで、図10(d)の例では「十円」の有高が14枚、「十円」の警報設定16枚であるので、現金データ管理装置4は残量不足として警報を発するが、警報が発せられた場合の処理は以下のように行われる。 現金データ管理装置4は、釣銭機3から報告された金種毎の釣銭収納枚数である有高と警報設定枚数とを比較して、有高の枚数が少ないと判断すると、現金データ管理装置4に設けられている表示部に「号機番号103」の釣銭機3で「十円」が不足している旨のメッセージを表示すると共にその表示画面を点滅させたり、現金データ管理装置4に内蔵されているブザーにより警報音を出力することで店舗管理者等に対して警報を発する。 【0064】 店舗管理者はこの警報を確認すると、現金処理装置6から補充用の現金を出金させる。 すなわち、店舗管理者は現金処理装置6のところに行き、自分が保有しているIDカードをカード口64に挿入し、キー入力部66を操作して補充用現金の出金処理を行うことを指定すると共に、釣銭機3の「号機番号103」を指定する。 現金処理装置6はカード口64から挿入されたカードの情報をカード読取部73で読取り、そのカード情報と店舗管理者が入力した釣銭機3の号機番号を基に現金データ管理装置4に対して払出し枚数を問い合わせ、これにより現金データ管理装置4は、図10(d)の釣銭機有高管理表に従って払出し枚数を現金処理装置6に通知する。 【0065】 この場合、今回不足の警報を発生した十円硬貨はもちろんのこと、他の金種についても釣銭有高表に設定された補充枚数に従って必要であれば補充の指示が通知される。 例えば、図10(d)の釣銭機別釣銭有高表の場合、収納量が過剰である千円紙幣と一円硬貨以外の金種の紙幣及び硬貨の補充枚数を通知する。 現金処理装置6は、現金データ管理装置4から金種とその補充枚数が通知されると、それに従って前述の紙幣処理機76および硬貨処理機77により釣銭資金として紙幣及び硬貨の出金を行う。 ・・・ 【0097】 例えば、釣銭機3の有高が図10(d)の釣銭機別釣銭有高管理表の場合、図10(c)の釣銭必要量設定表に設定されている金種毎の必要枚数と、図10(d)の釣銭機別釣銭有高表に書込まれている金種毎の有高枚数を比較して、有高枚数が必要枚数を越える金種について余剰枚数を判断する。 すなわち、図10(c)と図10(d)とを比較すると、現在が平日日中に該当すれば、平日日中の千円紙幣の必要枚数は20枚であるのに対し、有高枚数は50枚であるので30枚が余剰枚数であると判断する。 【0098】 この余剰と判断された千円紙幣30枚を収納部44から紙幣回収カセット26に移動するものと決定する。 同様に一円硬貨は3枚が余剰枚数であると判断し、3枚の一円硬貨を金種別ホッパ56aから硬貨回収カセット27に移動するものと決定する。 この結果は金種別の回収枚数として現金データ管理装置4から回収枚数の要求を送ってきた「号機番号103」の釣銭機3に通知され(S22)、釣銭機3はこの通知に従って千円紙幣30枚を収納部40から紙幣回収カセット26に移動し、また一円硬貨3枚も金種別ホッパ56aから硬貨回収カセット27に移動して回収処理を行う。」 (1c)刊行物1には、以下の図が示されている。 (2)刊行物1に記載された発明 ア 刊行物1(摘示(1a)~(1c))には、「現金管理システム」に係る技術について開示されているところ(【0001】)、その請求項1(摘示(1a))には、次のとおり記載されている。 「【請求項1】 客の商品購入代金等を入金すると共に釣銭を放出する少なくとも1台の釣銭機と、 前記釣銭機内に保有されている金種毎の釣銭用現金の有高枚数情報及び前記釣銭機における金種毎の釣銭必要枚数情報を管理する現金データ管理装置を備え、 前記現金データ管理装置は、前記釣銭機から現金の回収が行われるとき、前記釣銭機における金種毎の釣銭用現金の有高枚数と金種毎の釣銭必要枚数に従って回収する現金の金種と枚数を算出して前記釣銭機に通知することを特徴とする現金管理システム。」 イ また、上記「現金管理システム」の実施態様について、以下の事項が認定できる。 ・釣銭機3は流通店舗1に複数台設置されていること(【0055】) ・現金データ管理装置4は、その記憶部に釣銭管理用テーブルが設置され、この釣銭管理用テーブルは、日時条件、釣銭機設置リスト、釣銭必要量設定表、釣銭機別釣銭有高表により構成されていること(【0056】) ・釣銭機設置リストには、その流通店舗1に設置してあるすべての釣銭機3について、どの売場に何番のレジスタが配置されているかが登録されていること(【0058】) ・釣銭必要量設定表には、各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されており、必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるものとなっていること(【0059】) ・釣銭機別釣銭有高表には、釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定されていること(【0060】) ・釣銭機3から報告された現在収納されている金種別の釣銭枚数が有高として書込まれるとともに、釣銭機3に補充する補充資金の金種別の補充枚数が設定されていること(【0061】) ・補充枚数は、釣銭必要量設定表から今回選択され設定されている枚数と有高との差であり、負の値はその金種が過剰に収納されていることを示していること(【0062】) ・現金データ管理装置4は、釣銭機3から報告された金種毎の釣銭収納枚数である有高と警報設定枚数とを比較して、有高の枚数が少ないと判断すること(【0063】) ・釣銭有高表に設定された補充枚数に従って必要であれば補充の指示が通知されること(【0065】) ・釣銭必要量設定表に設定されている金種毎の必要枚数と、釣銭機別釣銭有高表に書込まれている金種毎の有高枚数を比較して、有高枚数が必要枚数を越える金種について余剰枚数を判断し(【0097】)、この余剰と判断された紙幣を収納部44から紙幣回収カセット26に移動するものと決定し回収処理を行うこと(【0098】) ウ 以上によれば、刊行物1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 「客の商品購入代金等を入金すると共に釣銭を放出する釣銭機3と、 前記釣銭機内に保有されている金種毎の釣銭用現金の有高枚数情報及び前記釣銭機における金種毎の釣銭必要枚数情報を管理する現金データ管理装置4を備え、 前記現金データ管理装置4は、前記釣銭機から現金の回収が行われるとき、前記釣銭機3における金種毎の釣銭用現金の有高枚数と金種毎の釣銭必要枚数に従って回収する現金の金種と枚数を算出して前記釣銭機3に通知する現金管理システムであって、 釣銭機3は流通店舗1に複数台設置され、 現金データ管理装置4は、その記憶部に釣銭管理用テーブルが設置され、この釣銭管理用テーブルは、日時条件、釣銭機設置リスト、釣銭必要量設定表、釣銭機別釣銭有高表により構成され、 釣銭機設置リストには、その流通店舗1に設置してあるすべての釣銭機3について、どの売場に何番のレジスタが配置されているかが登録され、 釣銭必要量設定表には、各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されており、必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるものとなっており、 釣銭機別釣銭有高表には、釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定され、 釣銭機3から報告された現在収納されている金種別の釣銭枚数が有高として書込まれるとともに、釣銭機3に補充する補充資金の金種別の補充枚数が設定され、 補充枚数は、釣銭必要量設定表から今回選択され設定されている枚数と有高との差であり、負の値はその金種が過剰に収納されていることを示しており、 現金データ管理装置4は、釣銭機3から報告された金種毎の釣銭収納枚数である有高と警報設定枚数とを比較して、有高の枚数が少ないと判断し、 釣銭有高表に設定された補充枚数に従って必要であれば補充の指示が通知され、 釣銭必要量設定表に設定されている金種毎の必要枚数と、釣銭機別釣銭有高表に書込まれている金種毎の有高枚数を比較して、有高枚数が必要枚数を越える金種について余剰枚数を判断し、この余剰と判断された紙幣を収納部44から紙幣回収カセット26に移動するものと決定し回収処理を行う、 現金管理システム。」 1-2 刊行物2の記載事項 刊行物2には、以下の事項が記載されている。 (2a)「【0001】 本発明は、百貨店やスーパーマーケット、コンビニエンスストア等の小売業の店舗や、鉄道の駅等の営業施設に設置され、営業施設に設置されたレジスタや発券機等の自動処理端末への釣銭用の現金の出金や、自動処理端末から回収する現金の入金、および売上金の締上等を行う現金管理装置に関する。 ・・・ 【0032】 更に、記憶部12には、営業施設の売上の規模や自動処理装置2の種類や台数、釣銭収納庫への定期的な補充間隔、近隣のイベントの開催等の外部要因による釣銭準備金の一時的な増加等を考慮して釣銭金種別に紙幣釣銭収納庫24および硬貨釣銭収納庫35に標準的に収納する各金種のそれぞれの上限額である保管基準額が登録されている。 本実施例の現金管理装置1が設置された営業施設(本実施例では、駅)の管理者(駅長や助役)や従業員(駅員)および集配担当者等の操作担当者には、IDカードの所持者を個別に識別するための個人ID等のIDカード情報を記録したIDカードが、予め支給されている。」 1-3 刊行物3の記載事項 刊行物3には、以下の事項が記載されている。 (3a)「【0001】 本発明は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、ガソリンスタンドなど、多数の営業店を展開する店舗会社から委託されて店舗の売上金を回収する現金集配会社が売上金のほか店舗内外に在庫する店舗運用資金を効率よく調整管理する店舗内外現金在庫管理システムに関する。 ・・・ 【0037】 現金有高の基準値は、有高履歴データテーブルに格納された有高履歴データから算出される店舗の過去の金種別現金有高を、配金日の天候・セール時期・立地条件を含む変動要素を加えて補正することにより設定する。新規開店する店舗に配金する店舗運用資金の金種別金額は、現金集配会社Nが過去に店舗運用資金の管理を委託された店舗会社の店舗の現金有高実績から算出して設定する。」 3 対比・判断 (1)対比 本願発明と引用発明とを対比する。 ア 引用発明の「客の商品購入代金等を入金すると共に釣銭を放出する釣銭機3」は、本願発明の「預り金の入金及び釣銭の出金を行う釣銭機」に相当する。 イ 引用発明の「釣銭機3」は「流通店舗1に複数台設置され」るものであるところ、引用発明の「現金データ管理装置4」は、「前記釣銭機内に保有されている金種毎の釣銭用現金の有高枚数情報及び前記釣銭機における金種毎の釣銭必要枚数情報を管理する」ものであるから、かかる「現金データ管理装置4」は、上記アをも踏まえると、本願発明の「預り金の入金及び釣銭の出金を行う釣銭機を複数備えた店舗での現金を管理するための現金管理装置」に相当するものといえる。 ウ 引用発明の「現金データ管理装置4」は、「その記憶部に釣銭管理用テーブルが設置され、この釣銭管理用テーブルは、日時条件、釣銭機設置リスト、釣銭必要量設定表、釣銭機別釣銭有高表により構成され」るものであるところ、上記「釣銭機設置リスト」には、「その流通店舗1に設置してあるすべての釣銭機3について、どの売場に何番のレジスタが配置されているかが登録され」ている。 ここで、刊行物1(摘示(1b))には、上記「登録」の具体例として、「『号機番号103』の釣銭機3が、『食品売場』にレジ番号『7番』として配置されているものとして登録されていることを示しているが、他の釣銭機3についても同様の登録が行われている」(【0058】)と記載されているから、各釣銭機3を特定することができる釣銭機3毎の固有の識別子(「号機番号103」)を含む釣銭機3の情報を基に、その管理がなされていることが明らかである。 さらに、上記「釣銭機別釣銭有高表」には、「釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定され」、「釣銭機3から報告された現在収納されている金種別の釣銭枚数が有高として書込まれる」ものであるから、引用発明の「現金データ管理装置4」が、上記固有の識別子(「号機番号103」)を含む釣銭機3の情報を基に、その通知元の釣銭機(「報告」した「釣銭機3」)を特定する釣銭機3の識別手段を備えることも技術的に明らかである。 したがって、引用発明の「現金データ管理装置4」は、本願発明の「各釣銭機を特定することができる釣銭機毎の固有の識別子を含む釣銭機情報を基に、その通知元の前記釣銭機を特定する釣銭機識別手段」に相当する構成を具備したものということができる。 エ 引用発明の「現金データ管理装置4」が備える「釣銭必要量設定表」は、「各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されており、必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるものと」して構成されるものであるところ、当然のことながら、上記「釣銭必要量設定表」に「レジ別に釣銭の必要量」を「設定」するために、店舗に係る「催事の有無」といった「営業条件」を取得すること、言い換えれば、店舗に係る1以上のデータを含む状況データを取得する状況データ取得手段を備えることは技術的に明らかである。 したがって、引用発明の「現金データ管理装置4」が備える上記構成と、本願発明の「前記店舗付近の気象のデータ、前記店舗の近隣施設で実施されるイベントのデータ、前記店舗の立地のデータのうち1以上のデータを含む状況データを取得する状況データ取得手段」とは、「前記店舗に係る1以上のデータを含む状況データを取得する状況データ取得手段」の限度で共通するものといえる。 オ 引用発明の「現金データ管理装置4」が備える「釣銭必要量設定表」には、「各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定され」るものであって、その「必要量」は「五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるもの」であるから、上記「現金データ管理装置4」が、「催事の有無」といった「営業条件」を利用して、釣銭機3毎の「釣銭の必要量」を設定する手段を備えること、言い換えれば、状況データ取得手段で取得した1以上の状況データを利用して、釣銭機毎の最適な残置金額の設定値を算出する最適設定値算出手段を備えることも技術的に明らかである。 したがって、引用発明の「現金データ管理装置4」が備える上記構成と、本願発明の「釣銭機毎に予め設定された残置金額の設定値を基に、前記状況データ取得手段で取得した1以上の前記状況データを利用して、釣銭機毎の最適な残置金額の設定値を算出する最適設定値算出手段」とは、「前記状況データ取得手段で取得した1以上の前記状況データを利用して、釣銭機毎の最適な残置金額の設定値を算出する最適設定値算出手段」の限度で共通するものといえる。 カ 引用発明の「現金データ管理装置4」が備える「釣銭機別釣銭有高表」には、「釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定され」るものであり、また、「釣銭機3から報告された現在収納されている金種別の釣銭枚数が有高として書込まれる」ものであるから、上記「現金データ管理装置4」が、釣銭機3毎の現金在高情報(有高)を取得する手段を備えることは技術的に明らかである。 したがって、引用発明の「現金データ管理装置4」は、本願発明の「釣銭機毎の現金在高情報を取得する現金在高取得手段」に相当する構成を具備したものということができる。 キ 引用発明の「現金データ管理装置4」が備える「釣銭機別釣銭有高表」には、「釣銭機3毎の金種別の釣銭資金の有高と警報設定枚数、補充枚数等が設定され」るものであって、「補充枚数は、釣銭必要量設定表から今回選択され設定されている枚数と有高との差であり、負の値はその金種が過剰に収納されていることを示」すものであるところ、「現金データ管理装置4」は、「釣銭機3から報告された金種毎の釣銭収納枚数である有高と警報設定枚数とを比較して、有高の枚数が少ないと判断し、釣銭有高表に設定された補充枚数に従って必要であれば補充の指示が通知され、釣銭必要量設定表に設定されている金種毎の必要枚数と、釣銭機別釣銭有高表に書込まれている金種毎の有高枚数を比較して、有高枚数が必要枚数を越える金種について余剰枚数を判断し、この余剰と判断された紙幣を収納部44から紙幣回収カセット26に移動するものと決定し回収処理を行う」ものであるから、上記「現金データ管理装置4」が、現金在高取得手段で取得した現金在高情報(上記カを参照)と最適設定値算出手段で算出した最適な残置金額の設定値(上記オを参照)とを基に、釣銭機3毎の現金による補充金額データ(補充枚数)又は回収金額データ(余剰枚数)を演算する手段を備えることは技術的に明らかである。 したがって、引用発明の「現金データ管理装置4」は、本願発明の「前記現金在高取得手段で取得した現金在高情報と前記最適設定値算出手段で算出した最適な残置金額の設定値とを基に、釣銭機毎の現金による補充金額データ又は回収金額データを演算する現金管理金額演算手段」に相当する構成を具備したものということができる。 以上によれば、本願発明と引用発明とは、 「預り金の入金及び釣銭の出金を行う釣銭機を複数備えた店舗での現金を管理するための現金管理装置であって、 各釣銭機を特定することができる釣銭機毎の固有の識別子を含む釣銭機情報を基に、その通知元の前記釣銭機を特定する釣銭機識別手段と、 前記店舗に係る1以上のデータを含む状況データを取得する状況データ取得手段と、 前記状況データ取得手段で取得した1以上の前記状況データを利用して、釣銭機毎の最適な残置金額の設定値を算出する最適設定値算出手段と、 釣銭機毎の現金在高情報を取得する現金在高取得手段と、 前記現金在高取得手段で取得した現金在高情報と前記最適設定値算出手段で算出した最適な残置金額の設定値とを基に、釣銭機毎の現金による補充金額データ又は回収金額データを演算する現金管理金額演算手段と、 を備える現金管理装置。」の点で一致し、以下の点で相違している。 <相違点1> 「状況データ取得手段」が取得する「状況データ」の内容、及びかかるデータの取得の態様について、本願発明は、「状況データ」が「前記店舗付近の気象のデータ、前記店舗の近隣施設で実施されるイベントのデータ、前記店舗の立地のデータのうち1以上のデータを含む状況データ」であって、かかるデータの取得の態様が「前記店舗の近隣施設で実施される前記イベントのデータを前記店舗を統括的に管理するサーバから取得する」ものであるのに対し、引用発明は、「状況データ」が「曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件」であって、かかるデータの取得の態様が明らかでない点。 <相違点2> 「最適設定値算出手段」における「釣銭機毎の最適な残置金額の設定値」の算出態様について、本願発明は、「釣銭機毎に予め設定された残置金額の設定値を基に」しているのに対し、引用発明は、そのように特定されていない点。 (2) 判断 ア 相違点1について (ア)「状況データ取得手段」取得する「状況データ」の内容について 本願発明は、「状況データ取得手段」が取得する「状況データ」について、「前記店舗付近の気象のデータ、前記店舗の近隣施設で実施されるイベントのデータ、前記店舗の立地のデータのうち1以上のデータを含む状況データ」として特定されるものであるところ、上記「イベント」とは、字義的に「催し。行事。」(広辞苑第六版)を意味するものであるから、本願発明は、上記「状況データ」として、少なくとも、「店舗の近隣施設で実施される」「催し」のデータを取得すれば足りるものである。 他方、引用発明は、「状況データ取得手段」が取得する「状況データ」について、「曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件」として特定されるものであるところ、上記「催事」とは、字義的に「特別に行う催しごと。」(広辞苑第六版)を意味するものであるから、引用発明は、上記「状況データ」として、少なくとも、店舗に係る「催し」のデータを取得するものとして特定することができる。 そうすると、本願発明が特定する上記「イベント」と、引用発明が特定する上記「催事」とは、いずれも「催し」の点で同義ということができ、さらに、引用発明が取得する店舗に係る「催事」のデータとして、「店舗の近隣施設で実施されるイベント(催し)」を含み得ることも商習慣上の技術常識ということもできるから(例えば、刊行物2(摘示(2a))には、現金管理装置に関し、「近隣のイベントの開催」等の外部要因による釣銭準備金の一時的な増加等を考慮して保管基準額を登録することが記載されている。)、引用発明における「催事の有無等の営業条件」として、「店舗の近隣施設で実施される」「催し」のデータを取得することは想定の範囲ということもでき、そのようなデータを取得することは当業者にとって格別困難なことではない。 さらに、上記「状況データ」が、仮に、「店舗の近隣施設で実施されるイベント」のデータに加え、「気象のデータ」や「立地のデータ」をも取得するものとして特定されたとしても、刊行物3(摘示(3a))には、店舗内外現金在庫管理システムに関し、現金有高の基準値を、「配金日の天候・セール時期・立地条件を含む変動要素」を加えて補正することにより設定することが記載されているように、「気象のデータ」や「立地のデータ」が現金取扱量に影響することも商習慣上の技術常識といえるから、「状況データ」としてそれら「気象のデータ」や「立地のデータ」をも取得するものとして構成することは、当業者が必要に応じ適宜設定する設計事項というべきである。 (イ)「状況データ」の取得の態様について 引用発明は、「現金データ管理装置4」が備える「釣銭必要量設定表」は、「各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されており、必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるものと」して構成されるものであって、上記「営業条件」として「催事」に係る情報を設定する場合には、当然のことながら、かかる情報を取得するための何らかの取得手段が必要となる。 そこで、そのような「催事」に係る情報の取得手段について検討するに、例えば、特開2001-195613号公報(【0011】~【0013】)には、中央装置2を用いて自動券売機aや自動精算機bを管理する技術として、上記中央装置2から自動券売機aや自動精算機bに対してイベント情報等の情報を配信することが記載されているように、イベント情報等の情報を、中央装置2から配信すること、要するに、イベントのデータを被管理部を統括的に管理するサーバから取得するように構成ことは、管理装置構成上の周知技術ということができる。 してみると、少なくとも「催事」に係る情報を設定するものとして構成される引用発明において、上記管理装置構成上の周知技術をも参考として、イベントのデータを店舗を統括的に管理するサーバから取得するように構成することは、当業者にとって格別困難なことではない。 (ウ)以上によれば、上記相違点1に係る本願発明の構成は、引用発明、上記商習慣上の技術常識及び上記周知技術に基いて、当業者が容易に想到し得たものといえる。 イ 相違点2について (ア)本願明細書の「最適設定値算出部(最適設定値算出手段)54は、予め設定され、記憶部48に記憶された釣銭機14毎の現金管理に関する設定値(例えば、残置金額)を基に、上記した1又は複数の状況データを利用して、そのときの釣銭機14毎の最適な設定値(最適設定値)を算出し決定するものである。・・・最適設定値算出部54は、例えば、店舗16付近の天気がよく客足の伸びや売上向上が見込まれる場合に、釣銭機14でより多くの釣銭が必要となると判断し、予め設定された釣銭機14毎の設定値を基に売上向上や取引回数増加を見込んで残置金額を増加させる最適設定値を算出する。」(【0042】)、及び「図4は、状況データとして気象データを用いた場合の現金管理装置10の最適設定値算出方法の一例を示す説明図である。・・・図4に示すように、天気が晴れのときは釣銭機Aの残置金額を予め設定された設定値より多い残置金額(1)とし、天気が雨のときは釣銭機Aの残置金額を予め設定された設定値より少ない残置金額(3)とし、天気が曇りのときは釣銭機Aの残置金額を予め設定された設定値と同じ残置金額(2)とする、といった内容である。」(【0052】)等の記載によれば、上記相違点2に係る本願発明の「釣銭機毎に予め設定された残置金額の設定値を基に」した「釣銭機毎の最適な残置金額の設定値」の算出態様は、「予め設定された残置金額の設定値」を基準として、「状況データ」に応じて、上記基準となる設定値よりも多い残置金額と少ない残置金額をもそれぞれ設定可能に算出することと理解することができる。 (イ)以上を踏まえて検討すると、引用発明は、「釣銭必要量設定表には、各売場と、レジ別に釣銭の必要量が設定されており、必要量は五千から一円まで金種毎に枚数が曜日、祝祭日、催事の有無等の営業条件に応じて複数設定され、その中から該当する営業条件に応じて必要量が自動的に選択されるもの」である。 ここで、刊行物1の図10(C)には、上記「釣銭必要量設定表」の具体例として「催事なし」の条件下、「平日日中」、「土日祝日」及び「平日夜間」の釣銭必要量の設定値が示されている。当然のことながら、「催事なし」を基準とするならば、「催事あり」の場合に釣銭の必要量を多く設定すべきことは、商習慣上明らかであるし、また、「平日日中」を基準とするならば、「土日祝日」の場合に釣銭の必要量を多く設定することも、あるいは「平日夜間」の場合に釣銭の必要量を少なく設定することも図10(C)に示されているとおりである。 してみると、引用発明において、「釣銭機毎の最適な残置金額の設定値」を算出するに際し、「釣銭機毎に予め設定された残置金額の設定値を基に」することは、当業者にとって格別困難なことではない。 ウ そして、本願発明の作用効果も、引用発明、上記商習慣上の技術常識及び上記周知技術から当業者が予測し得る範囲のものといえる。 エ まとめ 以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明、上記商習慣上の技術常識及び上記周知技術から当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 第5 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許を受けることができないものであるから、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-009832

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