特許拒絶査定不服審判
2018-001932
肌状態評価方法
- 審判番号
- 2018-001932
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-155983外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年02月13日
- 審決日
- 2018年11月05日
- 公報発行日
- 2018年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (A61B) / P18 .537-WY (A61B) / P18 .14 -WY (A61B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-155983「肌状態評価方法」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 2月 5日出願公開、特開2015- 24044、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年7月26日の出願であって、平成28年11月25日付けで拒絶理由が通知され、同年11月29日付けで手続補正書が提出され、平成29年4月27日付けで最後の拒絶理由が通知され、同年6月28日付けで意見書が提出され、同年11月10日付けで拒絶査定(以下、「原査定」という。)されたところ、平成30年2月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。その後当審において同年9月20日付けで拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年10月5日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は次のとおりである。
1 本願の発明の詳細な説明には、医療行為について何ら定義されておらず、本願請求項1-7に記載の「(医療行為を除く)」は、どのようなものを除くのかその範囲が明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
2 本願請求項1-7に係る発明は、以下の引用文献A-Cに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
A.特開平11-076206号公報
B.特開平10-042950号公報(周知技術を示す文献)
C.特開2005-097244号公報(周知技術を示す文献)
第3 当審拒絶理由の概要
審拒絶理由の概要は次のとおりである。
1 この出願は、特許請求の範囲の記載が以下の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
(1)請求項1、2、5及び6について
本願請求項1に記載された「予め定める規格に従う研磨面を備える研磨用工具群」に関し、「予め定める規格」とは、どのような規格であるか特定できないから、請求項1に係る発明及び該発明を引用する請求項2、5及び6に係る発明は明確でない。
(2)請求項1-7について
本願請求項1-7に記載された「(医療行為を除く)」は、本願請求項1~7に係る肌状態評価方法におけるどの行為を除くのか不明である。
2 本願請求項1、2、5及び6係る発明は、以下の引用文献1-3に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
引用文献1:特開平11-076206号公報(原査定の引用文献A)
引用文献2:特開平10-042950号公報(原査定の引用文献B)
引用文献3:特開2005-097244号公報(原査定の引用文献C)
第4 本願発明
本願請求項1-6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明6」という。)は、平成30年10月5日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-6は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
スキンケア化粧品の使用効果を肌状態で評価するために、評価対象肌の肌状態を評価する肌状態評価方法であって、
日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群を準備し、
評価対象肌を指で触ると共に、複数個の肌評価基準サンプルを指で触り、評価対象肌の触感と複数個の肌評価基準サンプルの触感とを比較して、評価対象肌の肌状態を評価することを特徴とする肌状態評価方法。
【請求項2】
前記研磨用工具群は、研磨紙、研磨布、及び研磨フィルムの3種類の研磨用工具からなることを特徴とする請求項1に記載の肌状態評価方法。
【請求項3】
前記日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格は、日本工業規格のJIS R 6010であり、
前記研磨用工具は、基材の表面に研磨剤を接着して形成されており、前記研磨剤の粒度が、前記JIS R 6010に従うことを特徴とする請求項1又は2に記載の肌状態評価方法。
【請求項4】
前記研磨剤の粒度は、40~15000であることを特徴とする請求項3に記載の肌状態評価方法。
【請求項5】
前記ポリマーは、シリコーン化合物であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の肌状態評価方法。
【請求項6】
前記ポリマーは、肌用レプリカ剤であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の肌状態評価方法。」
第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
(1)引用文献1に記載された事項
平成30年9月20日付けの拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。
(引1a)「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品の選択を行うために、各人の肌の状態を客観的に評価するために用いる肌の表面状態評価装置、肌の表面状態評価方法及び化粧品選択方法に関する。」
(引1a)「【0010】異なる種類の肌の表面形状にそれぞれ対応する表面形状を有する複数の肌表面評価用模擬面と、異なる種類の肌の弾性にそれぞれ対応する弾性を有する複数の肌弾性評価用模擬体を用意し、前記肌表面評価用模擬面の各々と肌の表面形状とを手指で摩擦して比較し、かつ、前記肌弾性評価用模擬体の各々と肌の弾性とを手指で押圧して比較することにより、肌の表面状態を評価することを特徴とする、肌の表面状態評価方法である。」
(引1b)「【0013】上記布片は、肌の表面形状を転写したシリコーン樹脂に代えることもできる。この場合、異なる複数の種類の肌表面を先ずシリコーン樹脂等の型取り材で型取りし、この型をシリコーン樹脂に転写する。肌表面評価用模擬面として使用するシリコーン樹脂表面の凹凸を基となる肌の表面形状に合致させるためである。」
(引1c)「【0019】
【表1】
「ツルツル肌」 : 非常に滑らかで、肌理の細かい肌
「スベスベ肌」 : 滑らかで、肌理が整った肌
「サラサラ肌」 : 或る程度滑らかで、肌理の不揃いが若干ある肌
「かさついた肌」: 角層が剥離しており、肌理の不揃いがある肌
「がさついた肌」: ひっかかりがある程角層が剥離しており、肌理が乱れている肌」
(引1d)「【0026】
【実施例6】 上記布片を、異なる複数の肌の表面形状を転写したシリコーン樹脂に代える場合には、シリコーン樹脂に転写する人間の肌も、上記表1で示した基準に沿って選定する。」
(2)引用文献1に記載された発明
上記(引1d)には、「シリコーン樹脂に転写する人間の肌も、上記表1で示した基準に沿って選定する」と記載されている。そして、【表1】には、「ツルツル肌」、「スベスベ肌」、「サラサラ肌」、「かさついた肌」、「がさついた肌」という基準が、その選定条件と共に記載され(上記(引1c)参照)、この【表1】に記載の基準は、予め定めた基準であるといえる。そうすると、上記(引1d)の「異なる複数の肌」は、「予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌」であるから、引用文献1の「シリコーン樹脂」は、「予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌の表面形状を転写した」ものであるといえる。
したがって、上記(引1a)~(引1d)より、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「化粧品の選択を行うために、
異なる種類の肌の表面形状にそれぞれ対応する表面形状を有する複数の肌表面評価用模擬面を用意し、前記肌表面評価用模擬面の各々と肌の表面形状とを手指で摩擦して比較し、肌の表面状態を評価する肌の表面状態評価方法において、
異なる複数の種類の肌表面を先ずシリコーン樹脂等の型取り材で型取りし、この型をシリコーン樹脂に転写し、
肌表面評価用模擬面としてシリコーン樹脂表面の凹凸を基となる肌の表面形状に合致させ、
異なる複数の肌の表面形状を転写したシリコーン樹脂は、予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌の表面形状を転写したものである
肌の表面状態評価方法。」
2 引用文献2について
平成30年9月20日付けの拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0035】これらの素材を用いて本発明の化粧料塗布下地を製造する際、その化粧料塗布面となる表面には、適当な凹凸テクスチャを付与するのが好ましい。かかる凹凸テクスチャとしては特に限定されるものではないが、例えば1~30(cycle/mm)の範囲に周波数成分のピークを有し、中心線平均粗さ(JIS B 0601-1982)Ra=1~1000(μm)であるものが好適なものとして挙げられる。また凹凸テクスチャ形成のための型も特に限定されず、例えば粗さ標準盤のような規則的なパターン、あるいはサンドペーパー、人間の肌のレプリカ等の不規則的なパターンなど、様々なものを用いることができる。」
「【0039】実施例1 シリコーン化粧料塗布下地
パレット上で、ラバーベースとアクセラレータからなるポリサルファイド系合成ゴム歯科印象材(GC Surflex,ジーシー社製)を、ラバーベース:アクセラレータ(重量比)が2:3となるようにスパチュラでよく練った。次にその混練物をサンドペーパー(#100)に塗布し、自然乾燥させた。乾燥後、サンドペーパーから歯科印象材を引き剥がし、6×4cmの大きさにカットして鋳型を作製した。そして、その鋳型をプラスチック容器の底部に、その凹凸面が上になるように密着させることにより、鋳型容器を作製した。透明シリコーンラバー前駆体(KE-108,信越シリコーン社製)100重量部及び硬化触媒(CAT-108,信越シリコーン社製)5重量部に対し、表1に示す成分を混合したもの0.5重量部を均一に混合した(混合物A)。次に、混合物Aを皮膚鋳型容器上に深さ0.3~1cmとなるように流し込んだ。これを24時間放置して硬化させた後、鋳型容器から取り出し、化粧料塗布下地を得た。」
3 引用文献3について
平成30年9月20日付けの拒絶の理由に引用された引用文献3引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0182】
シリコーンゴム表面の準備(Siflo)
Silfloシリコーンゴム材料(Flexico Developments,Englans)は着品自体を使用した。付着試験用Silfloレプリカ表面を皮膚の表面粗さとほぼ同じ表面粗さに処理した。約5mlのSilflo材料を貯蔵ビンからワックスペーパーに絞り出した。2-3滴の触媒材料(Silfloから提供)の添加後、ステンレススチールのスパチュラで撹拌するうちに液体材料が増粘するであろう(約30秒)。#100-grit(粒度)の紙やすりを4cm×4cmの正方形片に裁断し、約2.5cm×2.5cmの表面部分が露出するように表面にテープを貼り付けた。増粘した材料を紙やすりの上に均一に塗り拡げて、乾燥させた(約10分間)。固化した後、固形Silfloレプリカを紙やすりから剥ぎ取ることによって分離し、露出したテープ接着面を新しいテープ片で覆った。レプリカ表面は紙やすり表面の陰型であり、従って、凹凸がある。皮膚の表面粗さに近い値にするために#100-gritを選択した。」
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明における「表面状態を評価する」「肌」及び「肌の表面状態」は、それぞれ本願発明1における「評価対象肌」及び「肌状態」に相当する。
イ 引用発明の「異なる種類の肌の表面形状にそれぞれ対応する表面形状を有する複数の肌表面評価用模擬面」は、「前記肌表面評価用模擬面の各々と肌の表面形状とを手指で摩擦して比較し、肌の表面状態を評価する」ためのものであるから、本願発明1の「複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」に相当する。
ウ 引用発明の「予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌の表面」と、本願発明1の「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群」の「研磨面」とは、「予め定めた規格に従う面」である点で共通する。また、引用発明の「予め定めた基準」は、「ツルツル肌」、「スベスベ肌」、「サラサラ肌」、「かさついた肌」、「がさついた肌」という基準であるから、これら基準における「人間の肌の表面」は、互いに面の粗度が異なるから、引用発明の「予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌の表面」と、本願発明1の「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群」の「研磨面」とは、「面の粗度が互いに異なる」点で共通する。
エ 引用発明の「肌表面評価用模擬面」は、「異なる複数の種類の肌表面を先ずシリコーン樹脂等の型取り材で型取りし、この型をシリコーン樹脂に転写し、肌表面評価用模擬面としてシリコーン樹脂表面の凹凸を基となる肌の表面形状に合致させ」たものであって、「異なる複数の肌の表面形状を転写したシリコーン樹脂は、予め定めた基準に沿って選定された異なる複数の人間の肌の表面形状を転写したものである」。
すると、引用発明の「異なる種類の肌の表面形状にそれぞれ対応する表面形状を有する複数の肌表面評価用模擬面」と、本願発明1の「複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」とは、「予め定めた規格に従う面を備えるものの中から面の粗度が互いに異なる複数個のものを選び、選ばれた複数個のものの面をそれぞれポリマーに型取りして作製した」点で共通する。
オ 引用発明の「前記肌表面評価用模擬面の各々と肌の表面形状とを手指で摩擦して比較し、肌の表面状態を評価する」ことは、本願発明1の「評価対象肌を指で触ると共に、複数個の肌評価基準サンプルを指で触り、評価対象肌の触感と複数個の肌評価基準サンプルの触感とを比較して、評価対象肌の肌状態を評価すること」に相当する。
カ 以上ア~オより、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点がある。
(一致点)
「評価対象肌の肌状態を評価する肌状態評価方法であって、
予め定めた規格に従う面を備えるものの中から面の粗度が互いに異なる複数個のものを選び、選ばれた複数個のものの面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群を準備し、
評価対象肌を指で触ると共に、複数個の肌評価基準サンプルを指で触り、評価対象肌の触感と複数個の肌評価基準サンプルの触感とを比較して、評価対象肌の肌状態を評価することを特徴とする肌状態評価方法。」
(相違点)
(相違点1)肌状態評価方法が、本願発明1は、「スキンケア化粧品の使用効果を肌状態で評価するため」のものであるのに対し、引用発明は「化粧品の選択を行うためのものである点。
(相違点2)「複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」が、本願発明1は「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した」ものであるのに対し、引用発明は「予め定めた基準に沿って選定された」「異なる複数の種類の肌表面を先ずシリコーン樹脂等の型取り材で型取りし、この型をシリコーン樹脂に転写し」、「シリコーン樹脂表面の凹凸を基となる肌の表面形状に合致させ」ることにより、「異なる複数の人間の肌の表面形状を転写したものである」点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討すると、引用文献2及び3には、肌の表面形状を模するために「サンドペーパー」や「紙やすり」などの「研磨用工具」の研磨面をシリコーン樹脂等の「ポリマー」に転写することは記載されているものの、相違点2に係る本願発明1の「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」という構成は、上記引用文献1-3には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
そして、「研磨面」の「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格」は、物品を研磨する際の規格であり、この規格によって「人間の」「肌の表面状態」を「評価」しようとすることは当業者といえども想起し得ないことである。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2~6について
本願発明2~6も、本願発明1の「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」という構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2及び3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第7 原査定についての判断
1 特許法第36条第6項第2号について
原査定では、同年11月29日付けで手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-7の「(医療行為は除く)」という記載の意味が不明確であるとの理由は、平成30年10月5日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-6において、「(医療行為は除く)」という記載が削除され、本願請求項1に係る発明の「肌状態評価方法」が「スキンケア化粧品の使用効果を肌状態で評価するために、評価対象肌の肌状態を評価する肌状態評価方法であ」ると補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
2 特許法第29条第2項について
平成30年10月5日付けの補正により、補正後の請求項1は、「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」という技術的事項を有するものとなった。当該「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格に従う研磨面を備える研磨用工具群の中から研磨面の粗度が互いに異なる複数個の研磨用工具を選び、選ばれた複数個の研磨用工具の研磨面をそれぞれポリマーに型取りして作製した複数個の肌評価基準サンプルで構成されるサンプル群」は、原査定における引用文献A-C(当審拒絶理由における引用文献1-3)には記載されておらず、本願出願前における周知技術でもないので、本願発明1-6は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Cに基づいて容易に発明できたものではないことは、上記第6で述べたとおりである。
したがって、この点において原査定を維持することはできない。
第8 当審拒絶理由(特許法第36条第6項第2号)について
1 当審では、請求項1の「予め定める規格に従う研磨面を備える研磨用工具群」に関し、「予め定める規格」とは、どのような規格であるか特定できないから、請求項1に係る発明は不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが、平成30年10月5日付けの補正において、「予め定める規格」は「日本工業規格及び/又は国際標準化機構が定めた規格」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
2 当審では、請求項1-7の「(医療行為は除く)」という記載の意味が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが、平成30年10月5日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-6において、「(医療行為は除く)」という記載が削除され、本願請求項1に係る発明の「肌状態評価方法」が「スキンケア化粧品の使用効果を肌状態で評価するために、評価対象肌の肌状態を評価する肌状態評価方法であ」ると補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
第9 むすび
以上のとおり、原査定及び当審の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2018-001932