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特許拒絶査定不服審判

2017-016206

清掃ロボット

審判番号
2017-016206
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-084605
請求日
2017年11月01日
審決日
2019年05月24日
公報発行日
2019年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】アイロボット コーポレイション
  • 【請求人代理人】松岡 修平
審判長/審判官
  • 審判長 佐々木 芳枝
  • 審判官 堀川 一郎
  • 審判官 長馬 望
分類
P18 .536-WZ (A47L) / P18 .537-WZ (A47L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法36条4項1号特許法36条6項2号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第4項第1号、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 84605「清掃ロボット」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 7月16日出願公開、特開2015-128733〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 1.手続の経緯 本願は、2006年2月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2005年2月18日:米国、2005年5月21日:米国、2005年5月21日:米国、2005年5月21日:米国、2005年8月19日:米国、2005年8月19日:米国、2005年8月19日:米国)を国際出願日とする特願2007-556430号の一部を平成23年7月15日に新たな出願とした特願2011-156589号の一部を平成24年12月14日に新たな出願とした特願2012-272957号の一部を平成26年5月26日に新たな出願とした特願2014-108102号の一部を平成27年4月17日に新たな出願としたものであって、平成29年6月29日付で拒絶査定がなされ(発送日:平成29年7月3日)、これに対し、平成29年11月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされ、当審により平成30年10月29日付で拒絶の理由が通知され(発送日:平成30年10月30日)、これに対し、平成31年1月28日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 2.特許請求の範囲 平成31年1月28日の手続補正で特許請求の範囲は以下のように補正された。 「【請求項1】 表面処理ロボットであって、 外周上に最大幅の位置を有するロボット筐体と、 前記ロボット筐体を前進駆動し、前記ロボット筐体を操縦する少なくとも2つの駆動部材と、 前記ロボットによって投与される流体を保持する投与液体区画と、 最大幅の線に実質的に沿って、投与流体を用いて清掃するために、前記ロボット筐体の全横幅にわたって伸びて清掃表面と接触して保持される1つのスクラブパッドを駆動する電動スクラバと、を備え、 前記少なくとも2つの循環駆動部材は、前記ロボットの幅が前記最大幅未満である線に沿って設置され、 前記電動スクラバは、前記スクラブパッドを振動させる振動要素を含む、表面処理ロボット。 【請求項2】 前記スクラブパッドが投与流体を用いて清掃した後に投与流体を拾得する湿式真空発生器と、 前記湿式真空発生器ユニットによって拾得される流体を保持する廃液区画と、を更に備え、 前記廃液区画および投与流体区画は、前記ロボット本体からモジュールとしてすぐに取り外し可能である、同じ流体タンクモジュール内の一体形区画である、請求項1に記載の表面処理ロボット。 【請求項3】 前記ロボット筐体は円形の外周を有する、請求項1又は2に記載の表面処理ロボット。 【請求項4】 前記ロボット筐体はルーロー三角形または幅が一定の多角形の外周を有する、請求項1又は2に記載の表面処理ロボット。 【請求項5】 前記スクラブパッドは、前記ロボット筐体、空の状態の投与物区画、前記水洗いヘッド、および前記ロボットによって拾得される廃液で満ちた状態の廃棄物区画から成る全ロボット質量に関して、全ロボット質量の1キログラムにつき3センチメートル以上の清掃幅を有する、請求項2に記載の表面処理ロボット。 【請求項6】 前記電動水洗いヘッドは、投与流体を用いて前記ロボットの清掃幅に沿って清掃表面を磨く電動循環スクラバを含む、請求項5に記載の表面処理ロボット。 【請求項7】 前記流体タンクモジュールを受ける架台と、 前記流体タンクモジュールと前記ロボット筐体との間の流体接続と、 前記流体タンクモジュールと前記ロボット筐体との間の真空接続と、 前記流体タンクモジュールを前記ロボット筐体に機械的に係合させる継ぎ手であって、 該継ぎ手の係合によって前記流体接続および前記真空接続の両方を同時に密封する継ぎ手と、を更に備える、請求項2に記載の表面処理ロボット。 【請求項8】 前記流体タンクモジュールは前記ロボットの外形の少なくとも4分の1を形成し、 前記継ぎ手の係合が前記ロボットの実質的に滑らかな外形を完成する、請求項7に記載の表面処理ロボット。 【請求項9】 前記ロボットは一定幅の形状を有し、 前記流体タンクモジュールは、一定幅の形状の外周の一部を含む、前記ロボットの外形の少なくとも4分の1を形成し、 前記継ぎ手の係合が前記ロボットの実質的に滑らかな外形を完成する、請求項7に記載の表面処理ロボット。」 3.拒絶の理由 平成30年10月29日付の当審の拒絶の理由の概要は以下のとおりである。 「この出願は、明細書、特許請求の範囲及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 記 (1)この出願の発明の構成が不明である。例えば、請求項1に「少なくとも2つの循環駆動部材」との訳語があるが、循環駆動部材は一般的な用語ではないため、どの様な構成であるのか特定できず不明(何を循環させるのか日本語として不明)である。 更に、請求項1に「外周上に最大幅の位置を有するロボット筐体」との訳語があるが、筐体は最大幅を有する形状であれば如何なる形状でも良いのか否か不明(長方形でも良いのか。図1に示されるものしか具体的開示がない。)である。 更に、請求項1に「最大幅の線に実質的に沿って、投与流体を用いて清掃するために、前記ロボット筐体の全横幅にわたって伸びて清掃表面と接触して保持される1つのスクラブパッドを駆動する電動スクラバ」との訳語があるが、電動スクラバは最大幅の線上に存在するのか、最大幅の線に実質的に沿っていれば(平行であれば)最大幅の線上でなくても良いのか、それ以外か、特定できず不明であり、又、「1つのスクラブパッド」に関し明細書【0116】、【0117】に請求項と同様の記載があるのみで、どの様な構成であるのか図面さえ示されておらず不明(図10~図12Bの様な図を示されたい。清掃ロボットの筐体は同じものを用いるならば、電動スクラバは図3符号602の空洞部に収まらなければならないが、どの様な形状となるのか。しかも、図22符号608のモータが電動スクラバの駆動源であるが、どの様な構成を採用してスクラブパッドを駆動するのか。)である。 更に、請求項1に「前記ロボットの幅が前記最大幅以下」との訳語があるが、「以下」とあるから最大幅でも良いこととなるが、清掃ロボットは何故駆動できるのか不明である。 更に、請求項1に「前記電動スクラバは、前記スクラブパッドを振動させる能動振動要素を含む」との訳語があるが、スクラブパッドをどの様に振動させるのか何ら開示が無く全く不明[スクラブパッドをどの方向に振動させるのか。幅方向か前後方向か斜め方向か垂直(上下)方向かそれ以外か。振動はどの様に発生させてスクラブパッドに振動をどの様に伝えるのか。]であり、又、「能動振動要素」と訳語があるが、一般的な用語ではないため構成を特定できず不明(能動とはアクティブのことであるが、能動振動要素とはどの様な定義か。能動でない振動装置とはどの様な構成か。受動振動要素が存在すると考えるがどの様な構成か。)である。 更に、請求項4に「前記ロボット筐体はルーロー三角形または幅が一定の多角形の外周を有する」との訳語があるが、ルーロー三角形の場合請求項1の記載に基づいて電動スクラバを三角形の底辺部分に設けると循環駆動部材は電動スクラバより三角形の頂点側に設けるのか否か不明であり、請求項2を引用する請求項4では湿式真空発生器は三角形のどの部分に設けるのか不明であり、又、幅が一定の多角形とはどの部分の幅のことを意味するのか不明である。 更に、請求項5に「少なくとも1つの水洗い部材を採用して、投与流体を用いて前記ロボットの清掃幅に沿って清掃幅を清掃する電動水洗いヘッドを更に備え」との訳語があり、請求項1の投与液体区画、電動スクラバに加えて電動水洗いヘッドを備えることになるが、湿式の清掃部を2つ備えることは明細書の何処に記載があるのか不明である。 更に、請求項7に「前記廃液を拾得する電動湿式真空発生器を含む」との訳語があるが、請求項2の湿式真空発生器に加えて電動湿式真空発生器を備えることは明細書の何処に記載があるのか不明である。 更に、請求項8記載の事項はどの実施例に対応するのか不明(請求項8記載の単語の後に括弧書きで対応する図面の符号を記載されたい)である。 更に、請求項9に「前記流体タンクモジュールは前記ロボットの外形の少なくとも4分の1を形成」とあるが、外形の何を基準(例えば表面積・体積等)としているのか明細書に何ら開示が無いため特定できず不明(分数は比を表すから100%が何のどの状態であるのか解らなければ構成を特定できない)である。請求項10も同様である。 更に、請求項9に「前記継ぎ手の係合が前記ロボットの実質的に滑らかな外形を完成」との訳語があるが、継ぎ手の係合と滑らかな外形は何ら関連性が無く何故継ぎ手によって滑らかな外形ができるのか明細書を参照しても不明である。請求項10も同様である。 更に、請求項10に「前記流体タンクモジュールは、一定幅の形状の外周の一部を含む」との訳語があるが、一定幅の形状とはどの部分の幅のことであるのか不明であり、一部でも一定幅の形状の外周があればそれ以外の部分は請求項1記載の構成を満たせば任意の形状で良いのか否か不明である。」 4.拒絶の理由に対する当審の判断 (1)請求項1に「前記少なくとも2つの循環駆動部材は」とあるが、「循環駆動部材」は一般的な用語ではないため、何を循環させているのか明細書を参照しても特定できず不明であり、ひいてはどの様な構成であるのか特定できず不明である。 (2-1)請求項1に「最大幅の線に実質的に沿って、投与流体を用いて清掃するために、前記ロボット筐体の全横幅にわたって伸びて清掃表面と接触して保持される1つのスクラブパッドを駆動する電動スクラバ」とあるが、電動スクラバは最大幅の線上に存在するのか、最大幅の線に実質的に沿っていれば(平行であれば)最大幅の線上でなくても良いのか、それ以外か、明細書を参照しても特定できず不明である。請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「しかしながら、段落[0049]には「前記スクラバを円筒型などの一定幅形状の最大幅の線に沿って設置することによって、清掃区域の端を前記ロボットの端へ持っていくことができ、前記ロボットが壁の1cm以内で縁に沿って隅を清掃できるようにする」という効果が記載されており、このような効果が得られるように最大幅の線に実質的に沿っていれば、厳密に最大幅の線上でなくても良いことは、当業者であれば当然理解することができます。」と主張するが、「沿う」とは、近距離を保って離れずにいるものを意味する場合と、離れないようにするものを意味する場合が含まれるから、構成が特定できず、請求人の上記主張は採用できない。 (2-2)「1つのスクラブパッド」に関し、図1に示される様な清掃ロボットに清掃のための1つのスクラブパッドを収めなければ使用することはできないが、明細書【0116】、【0117】に請求項と同様の記載があるのみで、1つのスクラブパッドがどの様な構成でどの様に清掃ロボットに収納されているのか明細書・図面を参照しても不明(清掃ロボットの筐体に同じものを用いるならば、電動スクラバは図3符号602の空洞部に収まらなければならないが、どの様な形状となるのか図面さえ示されておらず不明である。しかも、図22符号608のモータが電動スクラバの駆動源であるが、どの様な構成を採用してスクラブパッドを駆動するのか何等開示が無く不明である。)である。請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「しかしながら、段落[0117]には、「各可動スクラブ要素は、同じく前記筐体200に取り付けられる駆動モジュールによって、前記筐体200に対する動きについて推進される。能動スクラブ要素はまた、前記清掃表面と接触して保持されるスクラブパッドまたはシート材質、またはスポンジなどの柔軟固形要素、または前記清掃表面と接触して保泡要素を備え得る。その他の能動スクラブ要素はまた、磨くための複数のスクラブ剛毛、および/または移動可能に支持された従来のスクラブブラシ、スポンジ、またはスクラブパッドを含み得、または超音波放射器を使用して磨き作用を発生させることもできる。能動スクラブ要素と前記筐体との間の相対運動は直線または回転運動を備え得、前記能動スクラブ要素は、使用者によって交換できるよう、または清掃できるよう構成され得る。」と記載されており、この記載は、電動スクラバをどのように構成するべきかを示しています。当業者であれば、この記載及び技術常識に基づいて電動スクラバを容易に構成することができます。」と主張するが、【0117】の記載は、請求項の記載と同程度のもので、スクラブパッドが駆動装置によって駆動される程度のことが示されるのみであり、しかも技術常識と主張しながらその根拠を何等示していないから、請求人の上記主張は採用できない。また、請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「なお、請求項1に記載の発明における電動スクラバは、特定の形状を有するものに限定されません。当業者であれば、容易に、図3符号602の空洞部に収まる駆動モジュールを設計し、スクラブパッドを駆動するために一以上のベルトやギアを用いて駆動モジュールの動作を直線運動や回転運動に変換することができます。なお、図3符号602の空洞部も一例に過ぎず、請求項1に記載の発明は図3符号602の空洞部を利用する構成に限定されません。電動スクラバは他の形状を有しても良く、ロボットも電動スクラバを収容するための異なる形状の空洞を有しても良いことも、当業者であれば当然理解することができます。」と主張するが、家庭用の自律清掃ロボットである以上小型であることが要求されることは明らかであり、限られたスペースにスクラブパッドと駆動装置を配置できる具体的な開示が一切なく、請求人の上記主張は採用できない。 (3)請求項1に「前記少なくとも2つの循環駆動部材は、前記ロボットの幅が前記最大幅未満である線に沿って設置」とあるから、少なくとも2つの循環駆動部材は最大幅未満である線に沿っていれば良いこととなる。「(2-1)」の請求人の主張に示される様に、電動スクラバも最大幅の線に実質的に沿って、即ち最大幅未満で全横幅にわたって伸びて清掃表面と接触するものが含まれるから、電動スクラバと少なくとも2つの循環駆動部材が配置される箇所が共にロボットの幅の最大幅未満である同じ線に沿って設置することが含まれるが、全横幅にわたって電動スクラバを配置すると少なくとも2つの循環駆動部材を配置する余裕がなくなり、どの様にして両者を配置するのか明細書を参照しても不明である。 (4)請求項1に「前記電動スクラバは、前記スクラブパッドを振動させる振動要素を含む」とあるが、振動要素が振動をどの様に発生させてスクラブパッドをどの方向にどの様に振動させるのか明細書に何ら開示が無く全く不明である。 (5)請求項4に「前記ロボット筐体はルーロー三角形または幅が一定の多角形の外周を有する」とあるが、幅が一定の多角形とはどの部分の幅のことを意味するのか明細書を参照しても特定できず不明である。請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「しかしながら、「幅が一定の多角形」の一例としてルーロー三角形が挙げられているため、当業者であれば、ルーロー三角形以外の「幅が一定の多角形」は、例えばルーロー五角形やルーロー七角形等のルーローの多角形、すなわちどの部分で測定しても最大幅が一定の形状であることは当然理解できます。」と主張するが、請求項4には「幅が一定」とあって「最大幅が一定」とは記載が無いから、請求項の記載に基づかない主張であり、請求人の上記主張は採用できない。 (6)請求項5に「前記スクラブパッドは、前記ロボット筐体、空の状態の投与物区画、前記水洗いヘッド、および前記ロボットによって拾得される廃液で満ちた状態の廃棄物区画から成る全ロボット質量」とあり、請求項1の投与液体区画、電動スクラバに加えて水洗いヘッドを備えることになるが、明細書には湿式の清掃部を1つ備えるものしか記載がなく、湿式の清掃部を2つ備える表面処理ロボットは明細書に何等記載がないためどの様な構成となるのか明細書を参照しても不明(明細書の何処に記載があるのか)であり、「前記水洗いヘッド」に対応する記載がどれであるのか不明である。 (7)請求項8に「前記流体タンクモジュールは前記ロボットの外形の少なくとも4分の1を形成」とあり、分数は比を表すから100%が何のどの状態であるのか解らなければ構成を特定できないが、外形とは外から見た形のことであるから、外形の何を基準としているのか明細書に何ら開示が無いため特定できず不明である。請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「しかしながら、段落[0056]には、「前記タンクは前記ロボットの外形の少なくとも4分の1を形成し、前記継ぎ手の係合が前記ロボットの実質的に滑らかな外形を完成する。あるいは、前記タンクは一定幅の形状の外周の一部を含む前記ロボットの外周面の少なくとも4分の1を形成し、前記継ぎ手の係合が一定幅の形状の外周を実質的に完成する。いずれの場合でも、前記ロボットは外形の長所によって自律的に向きを変えて密閉区間および隅を脱出することができ、前記ロボット本体内に前記タンクを収容するための二重および三重壁の使用を避けることによって、空間的効率が最大化される。」と記載されています。これは、「外形」がロボットの「外周」の形状を意味していることを示しています。」と主張するが、請求項8には「外形」とあって「外周」とは記載が無いから、請求項の記載に基づかない主張であり、請求人の上記主張は採用できない。請求項9も同様である。 (8)請求項8に「前記継ぎ手の係合が前記ロボットの実質的に滑らかな外形を完成」とあるが、継ぎ手の係合と滑らかな外形は何ら関連性が無く何故継ぎ手によって滑らかな外形ができるのか明細書を参照しても不明である。請求人は、平成31年1月28日に提出された意見書で「しかしながら、下記[図21](説明のために矢印A、Bを追加)に示すように、タンク800は、タンク800がロボット筐体200に連結されている状態、すなわち継ぎ手が係合した状態においてロボットの外面の一部を形成する外面を有します。タンク800の外面の一部(矢印Aで示した部分)及びロボット筐体200の外面の一部(矢印Bで示した部分)によって、ロボットの実質滑らかな外周(外形)が形成されることは、当業者であれば当然理解することができます。なお、タンクの脱着の様子は[図37]及び[図41]に示されています。」と主張するが、継ぎ手とは、木材・鉄材の接合部や機械である軸から他の軸へ動力を伝達する部分のことであって、継ぎ手が筐体の外面を形成して当該外面が滑らかであることを意味せず、しかも請求項8の当該記載は単なる希望であって図21記載の継ぎ手の構成を特定できるものではないので、請求項の記載に基づかない主張であり、請求人の上記主張は採用できない。請求項9も同様である。 (9)請求項9に「前記ロボットは一定幅の形状を有し、前記流体タンクモジュールは、一定幅の形状の外周の一部を含む」とあるが、「前記一定幅の形状の外周」と記載は無いから、ロボットの一定幅の形状が流体タンクモジュールの一定幅の形状と異なるものを含み、流体タンクモジュールの一定幅の形状とはどの部分の幅のことであるのか明細書を参照しても不明であり、一部でも一定幅の形状の外周があればそれ以外の部分は請求項1記載の構成を満たせば任意の形状で良いのか否か明細書を参照しても不明である。 (10)以上のように、明細書を参照しても請求項記載の発明は不明であるから、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないから、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしておらず、特許請求の範囲の記載は発明が明確ではないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 5.むすび したがって、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載したものではないから、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしておらず、特許請求の範囲の記載は発明が明確ではないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 そうすると、本願を拒絶すべきであるとした原査定は維持すべきである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-016206

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