特許拒絶査定不服審判
2017-010138
トンネル管理システム、トンネル管理方法、およびトンネル管理プログラム
- 審判番号
- 2017-010138
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-005598外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年07月07日
- 審決日
- 2018年04月09日
- 公報発行日
- 2018年05月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社大林組
- 【請求人代理人】一色国際特許業務法人
- 分類
- P18 .121-WY (G01D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013- 5598「トンネル管理システム、トンネル管理方法、およびトンネル管理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 7月28日出願公開、特開2014-137270、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年1月16日の出願であって、平成28年11月7日付けで手続補正がなされ、平成28年11月22日付けで拒絶理由が通知され、平成29年1月24日付けで意見書が提出されたが、平成29年4月4日付けで、拒絶査定(謄本送達日平成29年4月11日)(以下、「原査定」という。)がなされ、これに対し、平成29年7月7日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。
第2 原査定の概要
原査定の概要は次の通りである。
この出願の請求項1-6に係る発明は、その出願日前に日本国内又は外国において、頒布された引用文献1-3に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2003-56277号公報
2.里優,土木分野における計測、リモートセンシング技術の高度化と自動化,土木技術,日本,土木技術社,2012年 4月 1日,P.36-41
3.特開平6-3145号公報
第3 本願発明
本願の請求項1-6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明6」という。)は、出願当初の特許請求の範囲の請求項1、2、5、6及び平成28年11月7日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項3、4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、5、6は以下のとおりのものである。
「【請求項1】
トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部と、
トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理と、
データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理とを実行する演算部と、
を備えることを特徴とするトンネル管理システム。」
「【請求項5】
トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部を備える情報処理装置が、
トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理と、
データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理と、
を実行することを特徴とするトンネル管理方法。
【請求項6】
トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部を備える情報処理装置に、
トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理と、
データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理と、
を実行させることを特徴とするトンネル管理プログラム。」
本願発明2-4は、本願発明1を減縮した発明である。
第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1(特開2003-56277号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている(下線は、当審で付与したものである。以下同様。)。
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計測管理、安定性評価、原価管理、切羽状況観察などの情報を一元的かつ統合的に管理し、トンネルの情報化施工を実現するための統合管理システムに関する。」
「【0010】本発明に係るトンネルの情報化施工統合管理システム1は、トンネル内から送られた計測データ、監視画像、施工情報などの各種情報に基づいて、かつこれら各種情報の選択や加工を伴って、真に必要なトンネル施工に関わる情報をモニタ上にトンネルの施工管理情報として表示するものであって、具体的には少なくとも、トンネル施工の進捗状況を表示する施工状況情報表示部2と、切羽映像を表示する切羽映像情報表示部3と、現在の内空変位計測値および予想最終変位量を表示する内空変位情報表示部4と、施工実績パラメータ表示および/またはこれら各パラメータに基づくコスト指標表示を行う原価管理情報表示部5とを有するものである。」
「【0013】先ず、前記施工状況情報表示部2には、日付、実績日掘進量、実績サイクルタイム、地盤状況図、設計支保パターン、実績支保パターンを含む情報が表示されるようになっている。入力は管理者がトンネル坑内から送られてきた施工情報に基づいて入力するようにしてもよいが、たとえばトンネル坑内にいる作業員が携帯用端末などを通じて施工情報を送り、これらの情報が自動的に入力されるようにしてもよい。これらの施工情報によって、管理技術者等はトンネル内に入坑しなくても、現時点での掘削進捗状況を一目で把握することが可能となる。また、サイクルタイムや設計支保パターン(CII、CI…等の支保ランク表示)、実績支保パターン(CII、CI…等の支保ランク表示)から現掘削地山の状況が分かるようになっている。なお、表中、TD(Total Distance)は切羽までの距離を表し、STAはStation番号で距離程を表し、評価点は岩盤判定資料の地山評価点を表している。」
ここで、図1から、施工状況情報表示部2に表示される「表」には、「日付」、「日進」、「TD」、「サイクル」、「STA」、「展開図 評価点」及び「断面」の項目があることがあることが見て取れるので、
上記記載より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「トンネル内から送られた計測データ、監視画像、施工情報などの各種情報に基づいて、トンネル施工に関わる情報をモニタ上にトンネルの施工管理情報として表示するトンネルの情報化施工統合管理システム1であって、
トンネル施工の進捗状況を表示する施工状況情報表示部2と、切羽映像を表示する切羽映像情報表示部3と、現在の内空変位計測値および予想最終変位量を表示する内空変位情報表示部4と、施工実績パラメータ表示および/またはこれら各パラメータに基づくコスト指標表示を行う原価管理情報表示部5とを有し、
前記施工状況情報表示部2には、日付、実績日掘進量、実績サイクルタイム、地盤状況図、設計支保パターン、実績支保パターンを含む情報が表示されるようになっており、表中、TD(Total Distance)は切羽までの距離を表し、STAはStation番号で距離程を表し、評価点は岩盤判定資料の地山評価点を表し、
入力は管理者がトンネル坑内から送られてきた施工情報に基づいて入力する、
トンネルの情報化施工統合管理システム1」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2(里優,土木分野における計測、リモートセンシング技術の高度化と自動化,土木技術,日本,土木技術社,2012年 4月 1日,P.36-41)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「地中のトモグラフィでは、複数本のボーリングの間で弾性波(微少地震動)や電流などを相互に透過させて、この間の弾性波速度や比抵抗などを計測する。これを多数の側線で実施することで、地下におけるこれらの分布を詳細に求めることができる。最近のコンピュータ技術の進歩により、2次元断面だけでなく、3次元での弾性波速度分布や比抵抗分布などを求めることができるようになってきた(図-8)。」(第38頁第23-30行)
「TSP(Tunnel Seismic Prediction)と呼ばれる手法では、トンネル側壁部に複数設けられた発破孔によって弾性波を発生させて、トンネル前方からの反射波を捉え、トンネル切羽の前方100m程度の岩盤の状況を推定する(図-10)。」(第39頁左欄第4-8行)
「車両などの移動体からレーザスキャニングによって、変位の計測を行う方法が用いられるようになってきている。・・・これによって点群の計測精度を向上させ、道路面やトンネル壁面の変位計測に供されている(図-12)」(第39頁左欄第19-27行)
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特開平6-3145号公報)には、図面とともに、次の事項が記載されている。
「【0011】次に、ステップ2における処理について説明する。メモリカードに記録されたデータは、前述したようにメモリカードプロセッサにかけてデータ形式を変換し、パーソナルコンピュータに読み込ませて以下のように画像処理する。・・・」
「【0013】ビデオデータの入力画面を選択すると、図8に示すような画面が表示される。この画面においては既存、新規という項目があり、新しく切羽画面を入力するときは新規、既に光磁気ディスクに保存されているものは既存である。従って、メモリカードから新しく画像データを入力するときにはマウスで新規を指定し、撮影年月日、時刻、ステーション名(掘削位置)等を入力する。入力された画像データは、図示するように一覧表示される。」
「【0021】出力制御画面を選択すると、図15に示すような画面となり、観察記録表の出力、切羽画像の出力、観察記録表と切羽画像の出力のメニューが表示され、マウスでヒットすると対応する出力を得ることができる。・・・図15において、「切羽画像の出力」を選択すると、例えば図17に示すようなトンネル形状とともに解説が付与された切羽画像、ステーションNo、撮影年月日が出力される。
【0022】また、図15において、「観察記録表と切羽画像の出力」を選択すると、図16に示す観察記録シートに図17に示す切羽画像が貼付され、図3(b)で説明したような切羽観察記録が作成されることになる。なお、例えば図18(a)に示すように各ステーションにおいて得られた岩種についての切羽画像を順番に並べて表示することもでき、疑似的に三次元表示に代用することも可能である。また、図18(b)に示すように、特定の岩種のみ選択して表示することも可能である。」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明を対比する。
ア 引用発明の「施工状況情報表示部2」には、「施工情報に基づいて入力」された「日付、実績日掘進量、実績サイクルタイム、地盤状況図、設計支保パターン、実績支保パターンを含む情報が表示され」、「施工状況情報表示部2」に「表示」される「表中」の「TD(Total Distance)は切羽までの距離を表し、STAはStation番号で距離程を表し、評価点は岩盤判定資料の地山評価点を表」したものであるから、
引用発明の「施工状況情報表示部2」に表示される「施工情報」は、本願発明1の「トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータ」に相当する。
また、引用発明の「トンネルの情報化施工統合管理システム1」は、「施工状況情報表示部2」に管理者により入力された「施工情報」を「表示」するものであるから、「施工情報」が記憶部に格納されていることは明らかである。
そして、引用発明の「管理者がトンネル坑内から送られてきた施工情報に基づいて入力する」際に、「施工情報」を「トンネルの情報化施工統合管理システム1」の入力部で受け付けていることは明らかである。
よって、引用発明の「管理者がトンネル坑内から送られてきた施工情報に基づいて入力する」ことと、本願発明1の「トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理」とは、「トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、データを記憶部に格納する処理」である点で共通する。
イ 前述のように、引用発明の「トンネルの情報化施工統合管理システム1」の「施工状況情報表示部2」は、記憶部に格納されている「施工情報」を「表示」するものであり、その際に、記憶部に格納されている「施工情報」を読み出し「施工状況情報表示部2」に「表示」する処理を、「トンネルの情報化施工統合管理システム1」の演算部で実行していることは明らかである。
よって、引用発明の「施工情報」を「施工状況情報表示部2」に「表示」する「トンネルの情報化施工統合管理システム1」と、本願発明1の「データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理とを実行する演算部」とは、「データを読み出して出力部に表示する処理とを実行する演算部」である点で共通する。
ウ 引用発明の「トンネルの情報化施工統合管理システム1」は、本願発明1の「トンネル管理システム」に相当する。
すると、本願発明1と引用発明とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「トンネルに関する各種情報とその発生位置情報を含むデータを入力部で受け付け、データを記憶部に格納する処理と、
データを読み出して出力部に表示する処理とを実行する演算部と、
を備えるトンネル管理システム。」
(相違点1)
本願発明1は、「トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部」を備えるのに対して、引用発明は、そのような特定がない点。
(相違点2)
データを記憶部に格納する処理が、本願発明1は、「各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理」であるのに対して、引用発明は、「管理者がトンネル坑内から送られてきた施工情報に基づいて入力」しているが、そのような特定がない点。
(相違点3)
データを読み出して出力部に表示する処理が、本願発明1は、「データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理」であるのに対して、引用発明は、そのような特定がない点。
(2)判断
ア 相違点1、2について
事案に鑑み、まず、上記相違点1、2についてまとめて検討する。
引用発明の、切羽までの距離を表す「TD(Total Distance)」又はStation番号で距離程を表す「STA」は、本願発明1の「発生位置情報」に相当するといえるが、引用文献1には、「TD(Total Distance)」又は「STA」を、トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報に照合し、「TD(Total Distance)」又は「STA」が位置範囲に含まれて「施工情報」を関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当「施工情報」を関連付けて記憶部に格納することは記載されていない。
そして、引用文献3には、画像データを入力するときには、撮影年月日、時刻、ステーション名(掘削位置)等を入力することが記載されているが(上記「第4 3【0013】」)、「ステーション名(掘削位置)」を、トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報に照合し、「ステーション名(掘削位置)」が位置範囲に含まれて「画像データ」を関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当「画像データ」を関連付けて記憶部に格納することは、記載されていない。
また、引用文献2には、発生位置情報を、トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納することは、記載されていない。
したがって、上記相違点1、2に係る本願発明1の構成は、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。
イ 相違点1、3について
次に、相違点1、3についてまとめて検討する。
引用発明の「トンネルの情報化施工統合管理システム1」は、「施工状況情報表示部2」に「日付、実績日掘進量、実績サイクルタイム、地盤状況図、設計支保パターン、実績支保パターン」、「TD(Total Distance)」、「ST」を「表示」するものであるが、引用文献1には、指定位置情報をともなうデータ表示要求を受け付け、指定位置情報に応じた、トンネル軸線が所定間隔で区分された要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示することは記載されていない。
そして、引用文献3には、「切羽画像の出力」を選択すると、切羽画像、ステーションNo、撮影年月日が出力されること(上記「第4 3【0021】」)、各ステーションにおいて得られた岩種についての切羽画像を順番に並べて表示すること(上記「第4 3【0022】」)は記載されているが、指定位置情報をともなうデータ表示要求を受け付け、指定位置情報に応じた、トンネル軸線が所定間隔で区分された要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示することは記載されていない。
また、引用文献2にも、指定位置情報をともなうデータ表示要求を受け付け、指定位置情報に応じた、トンネル軸線が所定間隔で区分された要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示することは記載されていない。
したがって、上記相違点1、3に係る本願発明1の構成は、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。
よって、本願発明1は、引用発明、引用文献2、3に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
2 本願発明2-4について
本願発明2-4も、上記相違点1-3に係る本願発明1の「トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部」、「各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理」及び「データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理」と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
3 本願発明5について
本願発明5は、本願発明1に対応する方法の発明であり、上記相違点1-3に係る本願発明1の「トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部」、「各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理」及び「データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
4 本願発明6について
本願発明6は、本願発明1に対応するプログラムの発明であり、上記相違点1-3に係る本願発明1の「トンネル軸線が所定間隔で区分された各要素の位置範囲情報を格納した記憶部」、「各データが示す発生位置情報を、記憶部における各要素の位置範囲情報に照合し、発生位置が位置範囲に含まれて該当データを関連付けるべき要素を特定し、当該特定した要素に該当データを関連付けて記憶部に格納する処理」及び「データ表示要求を入力部で受け付け、当該データ表示要求が示すトンネル軸線上の指定位置情報に応じた要素を記憶部にて特定し、該当要素に関連付けられたデータを読み出して出力部に表示する処理」に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明1-6は、引用発明、引用文献2、3に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の拒絶の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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