意匠拒絶査定不服審判
2017-008008
軒天ドレン用継手
- 審判番号
- 2017-008008
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2016-014737外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月05日
- 審決日
- 2017年09月07日
- 公報発行日
- 2017年11月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】積水化学工業株式会社
- 【請求人代理人】川越 弘
- 【請求人代理人】原田 雅美
- 分類
- D18 .113-WY (L4-2)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
意願2016-14737「軒天ドレン用継手」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする,平成28年(2016年)7月11日の意匠登録出願であって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「軒天ドレン用継手」とし,形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであって,「実線で表された部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。端面図及び部分拡大図を含めて,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を特定している。」としたものである(以下,本願について意匠登録を受けようとする部分を「本願実線部分」という。)。(別紙第1参照)
第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用した意匠及び部分は,特許庁発行の意匠公報記載 意匠登録第1326232号(意匠に係る物品,樋用落とし口接続具)の意匠(以下「引用意匠」といい,本願意匠と合わせて「両意匠」という。)における本願実線部分に相当する部分であって,その形態は,同公報の図面に記載されたとおりのものである(以下,引用意匠において,本願実線部分に相当する部分を「引用相当部分」といい,本願実線部分と合わせて「両意匠部分」という。)。(別紙第2参照)
第3 当審の判断
1.両意匠の対比
(1)両意匠に係る物品
本願意匠に係る物品は「軒天ドレン用継手」であり,引用意匠に係る物品は「樋用落とし口接続具」であって,いずれも排水を竪樋に導くための継手という点で,意匠に係る物品が共通する。
(2)両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲
両意匠部分は,継手本体上方のフランジ部と,下方の竪樋接続部を除いた,略円筒状の部分であるから,両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲は一致する。
(3)両意匠部分の形態
両意匠部分の形態については,主として,以下のとおりの共通点及び相違点がある。
<共通点>
両意匠部分は,底面を有する略円筒状であって,底面の中央を意匠登録を受けようとする部分から除いている点。
<相違点>
円筒部の外周側面について,本願実線部分は多数の縦溝が設けられているのに対して,引用相当部分は滑らかである点。
2.両意匠の類否判断
以上の一致点,共通点及び相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価及び総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断する。
両意匠は,意匠に係る物品が共通し,両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲が一致するところ,形態に関する共通点は,両意匠の形態を概括的に捉えた場合の共通点にすぎないものであって,この点が両意匠部分の類否判断を決定付けるまでには至らないものであるのに対して,形態に関する相違点は,円筒部の外周側面の全体にわたって観察でき,非常に目に付き易い部位に係るものであって,縦溝の有無は,両意匠部分が大きく相違する印象を与えるというべきであるから,相違点の印象は,共通点の印象を凌駕して,両意匠部分は視覚的印象を異にするというほかない。
したがって,両意匠は,意匠に係る物品が共通し,両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲が一致するが,形態においては,共通点が未だ両意匠部分の類否判断を決定付けるまでには至らないものであるのに対して,相違点が両意匠部分の類否判断に及ぼす影響は共通点のそれを凌駕しており,両意匠は視覚的印象を異にするというべきであるから,本願意匠は,引用意匠に類似するということはできない。
第4 むすび
以上のとおりであって,原査定の引用意匠をもって,本願意匠は,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するものとすることはできないから,原査定の拒絶の理由によって,本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審において,更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
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