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特許拒絶査定不服審判

2017-003813

基本ギアシステム構成

審判番号
2017-003813
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-138197外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年03月15日
審決日
2018年01月05日
公報発行日
2018年07月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (F01D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第1号、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-138197号「基本ギアシステム構成」拒絶査定不服審判事件〔平成27年4月9日出願公開、特開2015-63990号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成26年7月4日(パリ条約による優先権主張 2013年9月24日 米国)の出願であって、平成27年8月25日付けで拒絶理由が通知され、平成27年11月24日に意見書及び手続補正書が提出され、平成28年3月24日付けで拒絶理由(最後)が通知され、平成28年6月29日に意見書が提出されたが、平成28年11月8日付けで拒絶査定がされ、これに対して平成29年3月15日に拒絶査定不服審判が請求され、その審判の請求と同時に手続補正書が提出されたものである。 第2 平成29年3月15日付けの手続補正について 平成29年3月15日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲に関して、本件補正により補正される前の(すなわち、平成27年11月24日提出の手続補正書により補正された)請求項1ないし20から、請求項1、9及び15を削除し、それに伴って請求項2、10及び16を独立形式の記載に改め、さらに、請求項3ないし8を請求項2ないし7に、請求項11ないし14を請求項9ないし12に、請求項17ないし20を請求項14ないし17にそれぞれ繰り上げることにより、本件補正後の請求項1ないし17としたものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第1号に掲げる請求項の削除を目的とするものに該当する。そして、本件補正は新規事項を追加するものではない。 よって、本件補正は適法になされたものである。 第3 本願発明について 本願の請求項13に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、出願当初の明細書、平成29年3月15日に提出された手続補正書による補正された特許請求の範囲及び出願当初の図面からみて、次のとおりのものである。 「【請求項13】 軸線周りに回転可能な複数のファンブレードを備えるファンと、 圧縮機セクションと、 圧縮機セクションと流体連通する燃焼器と、 燃焼器と連通するファン駆動タービンと、 ファン駆動タービンと連通する第2のタービンと、 ファン駆動タービンと第2のタービンとの間に配置された、エンジンの静止構造の中間タービンフレームであって、一列に並んで周方向に配列された複数の空気そらせベーンと、中間タービンフレームおよびエンジンハウジング両方へ構造上の支持を提供するストラットとを備え、ストラットが、ベーン内に入れられた、中間タービンフレームと、 ファン駆動タービンとファンの間にある減速器を提供するように、かつ、98%より高くかつ100%より低い効率でファン駆動タービンからファンへ動力入力を伝達するように、構成されたギアシステムと、 ギアシステムの一部を可撓式に支持するマウントであって、ギアシステムと静止構造との間の少なくとも径方向の動きを吸収するように、エンジンの静止構造から延在するマウントと、 潤滑剤をギアシステムに供給するように、かつ、熱エネルギーをギアシステムから除去するように、構成された潤滑システムと、 を備え、 潤滑システムは、ガスタービンエンジンの作動中に、ギアシステム内へのエネルギー入力の2%より小さくかつ0より大きいエネルギーの量を除去する能力を有することを特徴とするガスタービンエンジン。」 第4 刊行物 1 刊行物1 (1)刊行物1に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、米国特許出願公開第2013/0192200号明細書(以下、「刊行物1」という。)には、「ギア付きターボファンガスタービンエンジン」に関して図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、括弧内の翻訳文は、刊行物1のパテントファミリーである特開2017-15090号公報を参考に当審において作成したものである。また、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 1a)"[0006] A gas turbine engine according to an exemplary embodiment of this disclosure, among other possible things includes a fan including a plurality of fan blades rotatable about an axis, a compressor section, a combustor in fluid communication with the compressor section, and a turbine section in fluid communication with the combustor. The turbine section includes a fan turbine and a second turbine. The second turbine is disposed forward of the fan drive turbine. ・・・"(段落[0006]) ([0006]本開示の例示的な実施形態によるガスタービンエンジンは、考えられる他のものの中でもとりわけ、エンジン軸を中心に回転可能な複数のファンブレードを含むファンと、圧縮機セクションと、圧縮機セクションと流体連通状態にある燃焼器と、燃焼器と流体連通状態にあるタービンセクションであって、ファン駆動タービン及び第2のタービンを含み、第2のタービンは、ファン駆動タービンの前方に配設される。・・・) 1b)"[0041] FIG. 1 schematically illustrates an example gas turbine engine 20 that includes a fan section 22, a compressor section 24, a combustor section 26 and a turbine section 28. Alternative engines might include an augmenter section (not shown) among other systems or features. The fan section 22 drives air along a bypass flow path B while the compressor section 24 draws air in along a core flow path C where air is compressed and communicated to a combustor section 26. In the combustor section 26, air is mixed with fuel and ignited to generate a high pressure exhaust gas stream that expands through the turbine section 28 where energy is extracted and utilized to drive the fan section 22 and the compressor section 24."(段落[0041]) ([0041]図1は、例示的なガスタービンエンジン20を概略的に示し、ガスタービンエンジン20は、ファンセクション22、圧縮機セクション24、燃焼器セクション26、及びタービンセクション28を含む。代替のエンジンは、他のシステムまたは特徴の中でもとりわけ、オーグメンタセクション(図示せず)を含むことが可能であろう。ファンセクション22は、バイパス流経路Bに沿って空気を押し流し、一方、圧縮機セクション24は、コア流経路Cに沿って空気を吸込み、そこで空気は、圧縮されて、燃焼器セクション26に伝達される。燃焼器セクション26において、空気は燃料と混合され、点火されて、高圧排気ガス流を生成し、高圧排気ガス流は、タービンセクション28を通って膨張し、そこでエネルギーが抽出されて、ファンセクション22及び圧縮機セクション24を駆動するために利用される。) 1c)"[0044] The low speed spool 30 generally includes an inner shaft 40 that connects a fan 42 and a low pressure (or first) compressor section 44 to a low pressure (or first) turbine section 46. The inner shaft 40 drives the fan 42 through a speed change device, such as a geared architecture 48, to drive the fan 42 at a lower speed than the low speed spool 30. The high-speed spool 32 includes an outer shaft 50 that interconnects a high pressure (or second) compressor section 52 and a high pressure (or second) turbine section 54. The inner shaft 40 and the outer shaft 50 are concentric and rotate via the bearing systems 38 about the engine central longitudinal axis A. [0045] A combustor 56 is arranged between the high pressure compressor 52 and the high pressure turbine 54. In one example, the high pressure turbine 54 includes at least two stages to provide a double stage high pressure turbine 54. In another example, the high pressure turbine 54 includes only a single stage. As used herein, a "high pressure" compressor or turbine experiences a higher pressure than a corresponding "low pressure" compressor or turbine. [0046] The example low pressure turbine 46 has a pressure ratio that is greater than about 5. The pressure ratio of the example low pressure turbine 46 is measured prior to an inlet of the low pressure turbine 46 as related to the pressure measured at the outlet of the low pressure turbine 46 prior to an exhaust nozzle. [0047] A mid-turbine frame 58 of the engine static structure 36 is arranged generally between the high pressure turbine 54 and the low pressure turbine 46. The mid-turbine frame 58 further supports bearing systems 38 in the turbine section 28 as well as setting airflow entering the low pressure turbine 46 . [0048] The core airflow C is compressed by the low pressure compressor 44 then by the high pressure compressor 52 mixed with fuel and ignited in the combustor 56 to produce high speed exhaust gases that are then expanded through the high pressure turbine 54 and low pressure turbine 46. The mid-turbine frame 58 includes vanes 60, which are in the core airflow path and function as an inlet guide vane for the low pressure turbine 46. Utilizing the vane 60 of the mid-turbine frame 58 as the inlet guide vane for low pressure turbine 46 decreases the length of the low pressure turbine 46 without increasing the axial length of the mid-turbine frame 58. Reducing or eliminating the number of vanes in the low pressure turbine 46 shortens the axial length of the turbine section 28. Thus, the compactness of the gas turbine engine 20 is increased and a higher power density may be achieved. [0049] The disclosed gas turbine engine 20 in one example is a high-bypass geared aircraft engine. In a further example, the gas turbine engine 20 includes a bypass ratio greater than about six (6), with an example embodiment being greater than about ten (10). The example geared architecture 48 is an epicyclical gear train, such as a planetary gear system, star gear system or other known gear system, with a gear reduction ratio of greater than about 2.3."(段落[0044]ないし[0049]) ([0044]低速スプール30は一般に、ファン42及び低圧(または第1の)圧縮機セクション44を低圧(または第1の)タービンセクション46に接続する内側シャフト40を含む。内側シャフト40は、ギア付きアーキテクチャ48等の変速デバイスを通してファン42を駆動して、低速スプール30より低い速度でファン42を駆動する。高速スプール32は、高圧(または第2の)圧縮機セクション52及び高圧(または第2の)タービンセクション54を相互接続する外側シャフト50を含む。内側シャフト40及び外側シャフト50は、同心であり、エンジン中心長手軸Aを中心に軸受システム38を介して回転する。 [0045]燃焼器56は、高圧圧縮機52と高圧タービン54の間に配置される。一実施例では、高圧タービン54は、少なくとも2つの段を含んで、二段高圧タービン54を提供する。別の実施例では、高圧タービン54は、単一段だけを含む。本願で使用するとき、「高圧(high pressure)」圧縮機またはタービンは、対応する「低圧(low pressure)」圧縮機またはタービンより高い圧力を受ける。 [0046]例示的な低圧タービン46は、約5より大きな圧力比を有する。例示的な低圧タービン46の圧力比は、排気ノズルより前の低圧タービン46の出口で測定される圧力に関連させて低圧タービン46の入口より前で測定される。 [0047]エンジン静止構造36の中間タービンフレーム58は一般に、高圧タービン54と低圧タービン46との間に配置される。中間タービンフレーム58は更に、タービンセクション28内の軸受システム38を支持すると共に、低圧タービン46に入る空気流を設定する。 [0048]コア空気流Cは、低圧圧縮機44によって、次に高圧圧縮機52によって圧縮され、燃焼器56内で燃料と混合され、点火されて、高速排気ガスを生成し、高速排気ガスは次に高圧タービン54及び低圧タービン46を通って膨張する。中間タービンフレーム58は、ベーン60を含み、ベーン60は、コア空気流経路内にあり、低圧タービン46用の入口ガイドベーンとして機能する。低圧タービン46用の入口ガイドベーンとして中間タービンフレーム58のベーン60を使用することは、中間タービンフレーム58の軸方向長さを増加させることなく低圧タービン46の長さを減少させる。低圧タービン46内のベーンの数を低減または削除することは、タービンセクション28の軸方向長さを短縮させる。そのため、ガスタービンエンジン20の小型さが向上し、より高い出力密度を達成することができる。 [0049] 開示されるガスタービンエンジン20は、一実施例において、高バイパスギア付き航空機エンジンである。更なる実施例において、ガスタービンエンジン20は、約6より大きなバイパス比を含み、例示的な実施形態は約10より大きい。例示的なギア付きアーキテクチャ48は、プラネタリギアシステム、スターギアシステム、または他の知られているギアシステム等のエピサイクリックギアトレインであり、約2.3より大きなギア減速比を有する。) 1d)"[0056] Referring to FIGS. 2 and 3 , an example disclosed speed change device is an epicyclical gearbox of a planet type, where the input is to the center "sun" gear 62. Planet gears 64 (only one shown) around the sun gear 62 rotate and are spaced apart by a carrier 68 that rotates in a direction common to the sun gear 62. A ring gear 66, which is non-rotatably fixed to the engine static casing 36 (shown in FIG. 1 ), contains the entire gear assembly. The fan 42 is attached to and driven by the carrier 68 such that the direction of rotation of the fan 42 is the same as the direction of rotation of the carrier 68 that, in turn, is the same as the direction of rotation of the input sun gear 62."(段落[0056]) ([0056] 図2及び3を参照すると、開示される例示的な変速デバイスは、入力が中央「サン(sun)」ギア62に対するものであるプラネット型のエピサイクリックギアボックスである。サンギア62の周りのプラネットギア64(1つだけが示される)は、回転し、サンギア62と共通の方向に回転するキャリア68によって離間される。エンジン静止ケーシング36(図1に示す)に回転しないように固定されるリングギア66は、ギアアセンブリ全体を含む。ファン42は、キャリア68に取付けられ、キャリア68によって駆動され、それにより、ファン42の回転方向は、キャリア68の回転方向と同じになり、キャリア68の回転方向は、次に、入力サンギア62の回転方向と同じになる。) 1e)"[0072] Referring to FIG. 10, a portion of the example turbine section 28 is shown and includes the low pressure turbine 46 and the high pressure turbine 54 with the mid turbine frame 58 disposed between an outlet of the high pressure turbine and the low pressure turbine. The mid turbine frame 58 and vane 60 are positioned to be upstream of the first stage 98 of the low pressure turbine 46. While a single vane 60 is illustrated, it should be understood these would be plural vanes 60 spaced circumferentially. The vane 60 redirects the flow downstream of the high pressure turbine 54 as it approaches the first stage 98 of the low pressure turbine 46. As can be appreciated, it is desirable to improve efficiency to have flow between the high pressure turbine 54 and the low pressure turbine 46 redirected by the vane 60 such that the flow of expanding gases is aligned as desired when entering the low pressure turbine 46. Therefore vane 60 may be an actual airfoil with camber and turning, that aligns the airflow as desired into the low pressure turbine 46."(段落[0072]) ([0072] 図10を参照すると、例示的なタービンセクション28の一部分が示され、低圧タービン46及び高圧タービン54を含み、中間タービンフレーム58が高圧タービンの出口と低圧タービンとの間に配設された状態にある。中間タービンフレーム58及びベーン60は、低圧タービン46の第1段98の上流になるように位置決めされる。単一ベーン60が示されるが、円周方向に離間した複数のベーン60が存在することが理解されるべきである。ベーン60は、高圧タービン54の下流の流れが低圧タービン46の第1段98に近づくに従い、その流れを方向転換させる。認識できるように、膨張ガス流が低圧タービン46に入るときに所望に応じて整列するよう、高圧タービン54と低圧タービン46との間の流れをベーン60によって方向転換させるように効率を改善することが望ましい。したがって、ベーン60は、空気流を所望に応じて低圧タービン46に入るように整列させる、キャンバ及び転回部を有する実際のエーロフォイルであってもよい。) (2)上記(1)及び図面から分かること 1f)上記(1)1c)段落[0044]及びFig.1ないしFig.9の記載からみて、低圧タービン46は低速スプール30及びギア付きアーキテクチャ48を通してファン42を駆動するものであることから、ギア付きアーキテクチャ48は、低圧タービン46とファン42との間にあることが分かる。 1g)上記(1)1e)及びFig.10の記載から、中間タービンフレーム58は、一列に並んで円周方向に離間した流れを方向転換させる複数のベーン60を備えることが分かる。 (3)引用発明 上記(1)及び(2)並びに図面の記載から、刊行物1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「エンジン軸を中心に回転可能な複数のファンブレードを含むファン42と、 圧縮機セクション24と、 圧縮機セクション24と流体連通状態である燃焼器56と、 燃焼器56と流体連通状態である低圧タービン46と、 低圧タービン46と流体連通状態である高圧タービン54と、 低圧タービン46と高圧タービン54との間に配置された、エンジン静止構造36の中間タービンフレーム58であって、一列に並んで円周方向に離間した流れを方向転換させる複数のベーン60を備える中間タービンフレーム58と、 低圧タービン46とファン42との間にあるギア付きアーキテクチャ48と、 を備えるガスタービンエンジン20。」 2 刊行物2 (1)刊行物2に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、米国特許第8297916号明細書(以下、「刊行物2」という。)には、「ガスタービンエンジンにおけるギア付きアーキテクチャのための可撓性支持構造」に関して図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、括弧内の翻訳文は、刊行物2のパテントファミリーである特表2014-530325号公報を参考に当審において作成したものである。また、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 2a)"With reference to FIG. 3, a flexible support 78 supports the planet carrier 72 to at least partially support the FDGS 60A with respect to the static structure 36 such as a front center body which facilitates the segregation of vibrations and other transients therebetween. It should be understood that various gas turbine engine case structures may alternatively or additionally provide the static structure and flexible support 78. It should be understood that lateral as defined herein is generally transverse to the axis of rotation A which typically absorbs transverse deflection which may be otherwise applied to the FDGS 60. The static structure 36 may further include a number 1 and 1.5 bearing support static structure 82 which is commonly referred to as a "K-frame" which supports the number 1 and number 1.5 bearing systems 38 A, 38 B. Notably, the K-frame bearing support defines a lateral stiffness as the referenced factor in this non-limiting embodiment."(公報第4欄第38ないし54行) (図3を参照すると、可撓性支持部78が、静止構造体36に対してファン駆動歯車装置60Aを少なくとも部分的に支持するように遊星キャリア72を支持している。ここで、静止構造体36は、例えば、ファン駆動歯車装置60Aと静止構造体36との間の振動および他の過渡物の分離を容易にすることができる前方側中央ボディである。種々のガスタービンエンジンケース構造体が、代替的または付加的に、静止構造体および可撓性支持部78を提供することができることを理解されたい。本明細書で用いられる「横方向」という用語は、回転軸Aに対して垂直方向を説明するものであり、「横断方向」という用語は、ファン駆動歯車装置60にかかり得る変形を吸収するための回転軸Aに対する曲げによる回動移動を説明するものである。静止構造体36は、「K-フレーム」と一般に呼ばれる第1および第1.5の軸受支持静止構造体82をさらに備えることができ、K-フレームは、第1番目の軸受装置38Aおよび第1.5番目の軸受装置38Bを支持する。特に、K-フレーム軸受支持部は、これに限定されない実施例において、参照される要素として(図3でKフレームとして示した)横方向剛性と、(図3でKフレーム曲げとして示した)横断方向剛性とを画定する。) 2b)"In this disclosed non-limiting embodiment, the lateral stiffness (KFS; KIC) of both the flexible support 78 and the input coupling 62 are each less than about 11% of the lateral stiffness (Kframe). That is, the lateral stiffness of the entire FDGS 60 is controlled by this relationship."(公報第4欄第55ないし59行) (これに限定されない本発明の実施例において、可撓性支持部78および入力カップリング62の双方の横方向剛性(KFS、KIC)は、横方向剛性(Kフレーム)の約11%よりもそれぞれ小さい。つまり、ファン駆動歯車装置60全体の横方向剛性は、上記横方向剛性の関係によって制御される。) (2)刊行物2技術 上記(1)及び図面の記載から、刊行物2には次の技術(以下、「刊行物2技術」という。)が記載されている。 「ガスタービンエンジンケース構造体の静止構造体36から延びる可撓性支持部78によってファン駆動歯車装置60Aの遊星キャリア72を支持することにより、ファン駆動歯車装置60Aと静止構造体36との間に生ずる回転軸に対して垂直方向の変形を吸収する技術。」 3 刊行物3 (1)刊行物3に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2010-48251号公報(以下、「刊行物3」という。)には、「ガスタービンエンジンファン抽気熱交換システム」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 3a)「【0002】 ガスタービンエンジンは、通常、軸受、ギアボックス、及び同様のものなどの種々のエンジン構成部品を潤滑及び冷却するための循環オイルシステムを備えている。作動中、オイルは、許容可能な温度にオイルを維持するために環境に排出される必要のある相当な量の熱を吸収する。一般に、オイルはオイル-燃料熱交換器を通じて循環され、該熱交換器でオイルからの熱が燃料に排出され、ヒートシンク放熱として機能する。その後、燃料は、エンジンの燃焼器に排出されて燃焼される。」(段落【0002】) (2)刊行物3技術 上記(1)及び図面の記載から、刊行物3には次の技術(以下、「刊行物3技術」という。)が記載されている。 「ガスタービンエンジンの軸受、ギアボックスなどを潤滑及び冷却するために、循環オイルシステムを設ける技術。」 4 刊行物4 (1)刊行物4に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2008-14308号公報(以下、「刊行物4」という。)には、「熱交換システムおよび潤滑油の冷却方法」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 4a)「【0002】 ターボファンエンジンなどのタービンエンジン用、ならびに一体型駆動発電機などの関連する装置用の潤滑システムは、エンジンの主ベアリング、ギヤボックスのギヤなどを潤滑、冷却、および清浄するために、また一方で、そのようなタービンエンジンに関連する装置のベアリングおよび他の部品を潤滑するために、加圧した潤滑剤(オイル)を供給する。このような潤滑時に、潤滑される装置での機械的エネルギ損失によって潤滑剤が加熱される。このような潤滑剤を熱管理することは、潤滑される装置内で潤滑システムを良好な状態で連続稼働させるために非常に重要である。」(段落【0002】) (2)刊行物4技術 上記(1)及び図面の記載から、刊行物4には次の技術(以下、「刊行物4技術」という。)が記載されている。 「ターボファンエンジンなどのタービンエンジン用、ならびに一体型駆動発電機などの関連する装置用の潤滑システムにおいて、エンジンの主ベアリング、ギヤボックスのギヤなどを潤滑、冷却、および清浄するために加圧した潤滑剤を供給するとともに、潤滑される装置での機械的エネルギ損失によって加熱された潤滑剤を熱管理する技術。」 5 刊行物5 (1)刊行物5に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2006-342802号公報(以下、「刊行物5」という。)には、「二重反転ターボファンエンジン」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 5a)「【0029】 図2は、HPT22とLPT24との間に軸方向に配置され、その間で空力効率よく燃焼ガスを移動するための環状の移行ダクト50を示す。移行ダクト50は、半径方向外側に傾斜した外側バンド及び内側バンド又は外側プラットフォーム54及び内側プラットフォーム56の間のスパンに半径方向に延出するエーロフォイル又はフェアリング52の列を含む。フェアリングは周方向で離間し、プラットフォームの間に流路を規定する。この流路を通って、燃焼ガスはHPT22の最終段ブレード46及びLPT24の第1段目から直接誘導される。移行ダクト50は、タービンの効率を向上しながら、燃焼ガスを対応する鋭角渦巻を伴ってHPTからLPTへ誘導するよう構成される。」(段落【0029】) 5b)「【0041】 移行ダクト50のフェアリング52は、燃焼ガスが移行ダクトを通過し第1段目LPノズル58へ流れる際に、燃焼ガスの渦巻を維持し、好ましくは渦巻を多少増加するために選択された鋭角のねじり角度Bを有する。フェアリング52は、圧力損失を減少するために対称であることが好ましいため、フェアリングス52がガスの流れの向きを変える能力には限界がある。」(段落【0041】) 5c)「【0058】 図2に示される移行ダクト50は、HPT22とLPT24との間に配置される中間フレーム68を導入するのに都合がよい位置を提供する。中間フレーム68は回転子軸を装着するための軸受の支持に使用されるのに都合がよい。中間フレーム68は、複数の中空支柱70を有する。中空支柱70の各々は、図3に更に示されるように、フェアリング52のうちの対応するフェアリングを貫通して半径方向に延出する。」(段落【0058】) 5d)図2の記載において、中空支柱70がフェアリング52を貫通して、中間フレーム68とエンジンハウジング(図2のエンジンにおける最外部のシェル)とを支持することが看取できる。 (2)刊行物5技術 上記(1)及び図面の記載から、刊行物5には次の技術(以下、「刊行物5技術」という。)が記載されている。 「HPT22とLPT24との間に軸方向に配置された、フェアリング52を備える環状の移行ダクト50において、中空支柱70がフェアリング52を貫通して、中間フレーム68とエンジンハウジングとを支持するように設けられる技術。」 6 刊行物6 (1)刊行物6に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2006-342798号公報(以下、「刊行物6」という。)には、「一体形二重反転ターボファン」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 6a)「【0071】 図5は、複数の支柱78を有する中間フレーム76を含む第1段LPノズルの別の実施形態を示す。第1の回転子26の後端部を支持し、HPT22の回転子ブレード46を支持するために、支柱78は、図中符号80により示されるいくつかの第1段LP羽根を貫通する。 【0072】 この実施形態においては、LP羽根80のうちのいくつかでは、その外側端部と内側端部との間の幅N、Mが軸方向に広くなっており、また、半径方向にそれらの羽根を貫通する支柱78を受け入れるために、周囲部分が厚くなっている。図5は、羽根80及びそれらを貫通する支柱78を重ね合わせて示す横断面図である。この場合も、羽根は、ノズルを通る排気流れの方向を転換するために、弓形のキャンバ及び鋭角であるねじり角度を有する。 【0073】 支柱78が貫通装着された羽根80のおよその公称軸方向幅又は平均軸方向幅より狭い間隔Sで、HPブレード46を羽根52から前方へ離間させるために、一体形の中間ダクト68は軸方向に延出する。しかし、中間フレームにおいて必要とされる支柱の数は、通常、空力荷重及び方向転換に要求される羽根の数より少ないので、LPノズルの周囲に沿って、幅の広い羽根80と図4に示される狭い羽根52とを交互に配列してもよい。 【0074】 後部フレーム70と同様に、中間フレーム76は、2つの回転子26、28と、それらの回転子から外側へ延出する回転子ブレードとを個別に支持するための適切な軸受を含むよう従来通りに構成されてもよい。この実施形態においては、中間フレーム76は、HPTとLPTとの間に軸方向に配置されるので、HPTの効率を向上し且つ一体形第1段LPノズル50から得られる効率向上を調整するために、中間フレーム76は、HPブレードのブレード先端部間隙をできる限り狭く正確に維持するように支持する。また、その場合、後部フレームは、LPブレード及びその狭い先端部間隙を個別に支持するために使用されてもよい。」(段落【0071】ないし【0074】) 6b)図5の記載において、支柱78がLP羽根80を貫通して、中間フレーム76とエンジンハウジング(図5のエンジンにおける最外部のシェル)とを支持することが看取できる。 (2)刊行物6技術 上記(1)及び図面の記載から、刊行物6には次の技術(以下、「刊行物6技術」という。)が記載されている。 「HPTとLPTとの間に軸方向に配置されるLP羽根80を備える中間フレーム76において、支柱78がLP羽根80を貫通して、中間フレーム76とエンジンハウジングとを支持するように設けられる技術。」 7 刊行物7 (1)刊行物7に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2007-139160号公報(以下、「刊行物7」という。)には、「無段変速装置」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 7a)「【0048】 これに対して、上記トロイダル型無段変速ユニット27並びに差動ユニット28の効率を考慮した場合には、これらトロイダル型無段変速ユニット27の効率をηv とし、差動ユニット28の効率(第一遊星歯車式変速ユニット29の効率)をηpgとすると、上記トロイダル型無段変速ユニット27(=トロイダル型無段変速機7a)に入力されるトルクTvin は、次の式で表せる。 Tvin =-ηpg・ηv ・ev/{(i-1)-ηpg・ηv ・ev}・Te ここで、例えば上記差動ユニット28(第一遊星歯車式変速ユニット29)の効率ηpgを98%とし、上記トロイダル型無段変速ユニット27の効率ηv を98%とし、上記第一遊星歯車式変速ユニット29の減速比iを2.7とした場合の、ギヤードニュートラルポイントに於ける上記入力トルクTvin は、24.3Te となり、この入力トルクTvin が正確に求められる事が分かる。」(段落【0048】) (2)刊行物7技術 上記(1)から、刊行物7には次の技術(以下、「刊行物7技術」という。)が記載されている。 「第一遊星歯車式変速ユニット29の効率を98%とする技術。」 8 刊行物8 (1)刊行物8に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である、特開2003-97669号公報(以下、「刊行物8」という。)には、「トルクスプリット式変速比無限大無段変速機」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。) 8a)「【0042】一般に、無段変速機2の伝達効率は、遊星歯車などの歯車機構に比較して、低いという問題があった。例えば無段変速機2の伝達効率を92%、減速機40の伝達効率を97%、 トルクスプリットモード減速機13の伝達効率を98.5%、遊星歯車機構5の伝達効率を99%とすると、直結モードにおけるユニット入力軸1からユニット出力軸6までの総伝達効率は0.92×0.97=89.2%となる。・・・」(段落【0042】) (2)刊行物8技術 上記(1)から、刊行物8には次の技術(以下、「刊行物8技術」という。)が記載されている。 「遊星歯車機構5の伝達効率を99%とする技術。」 第5 対比・判断 本願発明と引用発明とを対比する。 引用発明における「エンジン軸を中心に回転可能」であることは、その機能、構成及び技術的意義からみて、本願発明における「軸線周りに回転可能」であることに相当し、以下同様に、「含む」ことは「備える」ことに、「ファン42」は「ファン」に、「圧縮機セクション24」は「圧縮機セクション」に、「流体連通状態である」ことは、「流体連通する」あるいは「連通する」ことに、「燃焼器56」は「燃焼器」に、「低圧タービン46」は「ファン駆動タービン」に、「高圧タービン54」は「第2のタービン」に、「エンジン静止構造36」は「エンジンの静止構造」に、「中間タービンフレーム58」は「中間タービンフレーム」に、「一列に並んで円周方向に離間した流れを方向転換させる複数のベーン60」は「一列に並んで周方向に配列された複数の空気そらせベーン」に、「低圧タービン46とファン42との間にあるギア付きアーキテクチャ48」は「ファン駆動タービンとファンの間にある減速器を提供するように、」「構成されたギアシステム」に、「ガスタービンエンジン20」は「ガスタービンエンジン」に、それぞれ相当する。 したがって、両者の一致点、相違点は以下のとおりである。 [一致点] 「軸線周りに回転可能な複数のファンブレードを備えるファンと、 圧縮機セクションと、 圧縮機セクションと流体連通する燃焼器と、 燃焼器と連通するファン駆動タービンと、 ファン駆動タービンと連通する第2のタービンと、 ファン駆動タービンと第2のタービンとの間に配置された、エンジンの静止構造の中間タービンフレームであって、一列に並んで周方向に配列された複数の空気そらせベーンとを備えた、中間タービンフレームと、 ファン駆動タービンとファンの間にある減速器を提供するように構成されたギアシステムと、 を備えるガスタービンエンジン。」 [相違点1] 本願発明においては、中間タービンフレームが、「中間タービンフレームおよびエンジンハウジング両方へ構造上の支持を提供するストラット」を備え、「ストラットが、ベーン内に入れられた」ものであるのに対して、引用発明においては、複数のベーン60を備える中間タービンフレーム58が、ストラットを備えるか不明な点(以下、[相違点1]という。)。 [相違点2] 本願発明においては、ギアシステムが、「98%より高くかつ100%より低い効率でファン駆動タービンからファンへ動力入力を伝達する」ように構成されるのに対して、引用発明においては、低圧タービン46とファン42との間にあるギア付きアーキテクチャ48の効率について不明な点(以下、[相違点2]という。)。 [相違点3] 本願発明においては、「ギアシステムの一部を可撓式に支持するマウントであって、ギアシステムと静止構造との間の少なくとも径方向の動きを吸収するように、エンジンの静止構造から延在するマウント」を備えるのに対して、引用発明においては、マウントを備えるか不明である点(以下、[相違点3]という。)。 [相違点4] 本願発明においては、「潤滑剤をギアシステムに供給するように、かつ、熱エネルギーをギアシステムから除去するように、構成された潤滑システム」を備え、「潤滑システムは、ガスタービンエンジンの作動中に、ギアシステム内へのエネルギー入力の2%より小さくかつ0より大きいエネルギーの量を除去する能力を有する」のに対して、引用発明においては、潤滑システムを備えるか不明な点(以下、[相違点4]という。)。 以下、相違点について検討する。 [相違点1について] 上記刊行物5技術は、「HPT22とLPT24との間に軸方向に配置された、フェアリング52を備える環状の移行ダクト50において、中空支柱70がフェアリング52を貫通して、中間フレーム68とエンジンハウジングとを支持するように設けられる技術」であり、上記刊行物6技術は、「HPTとLPTとの間に軸方向に配置されるLP羽根80を備える中間フレーム76において、支柱78がLP羽根80を貫通して、中間フレーム76とエンジンハウジングとを支持するように設けられる技術」であるから、「高圧タービンと低圧タービンとの間に配置されたベーンを備える中間タービンフレームにおいて、ベーンの内部に支柱を貫通するように設けることにより、中間タービンフレームとエンジンハウジングとを支持する」ことは、周知の技術(以下、「周知技術1」という。)である。 そうすると、引用発明に、ガスタービンエンジンの中間タービンフレームの分野における周知技術1を適用して、ベーン60内にストラットを貫通するように設け、中間タービンフレーム60およびエンジンハウジング両方への構造上の支持を提供するものとして、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。 [相違点2について] 刊行物7技術は、「第1遊星歯車式変速ユニット29の効率を98%とする技術」であり、刊行物8技術は、「遊星歯車機構5の伝達効率を99%とする技術」であるから、「遊星歯車機構の伝達効率を98%ないし99%程度とすること」は周知の技術(以下、「周知技術2」という。)である。 そして、引用発明におけるギア付きアーキテクチャ48に関して、上記第4、1、(1)1c)段落[0049]及び1d)[0056]における刊行物1の記載においては、プラネタリギアシステム、すなわち遊星歯車機構であることが例示されている。 そうすると、引用発明のギア付きアーキテクチャ48に、遊星歯車機構に関する技術である周知技術2を適用して、その伝達効率を98%より高くかつ100%より低いものとすることにより、上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項とすることは当業者であれば容易になし得たことである。 [相違点3について] 刊行物2技術は、「ガスタービンエンジンケース構造体の静止構造体36から延びる可撓性支持部78によってファン駆動歯車装置60Aの遊星キャリア72を支持することにより、ファン駆動歯車装置60Aと静止構造体36との間に生ずる回転軸に対して垂直方向の変形を吸収する技術」であって、ファン駆動歯車装置60Aの一部である遊星キャリア72を可撓式に支持する可撓性支持部78を設けて、ファン駆動歯車装置60Aと静止構造体36との間の回転軸に対して垂直方向の変形、すなわち径方向の動きを吸収するものであるから、引用発明に刊行物2技術を適用して、ギア付きアーキテクチャ48の一部を可撓式に支持するためのエンジン静止構造36から延びる支持部を設け、ギア付きアーキテクチャ48とエンジン静止構造36との間の径方向の動きを吸収するものとして上記相違点3に係る本願発明の発明特定事項とすることは当業者であれば容易になし得ることである。 [相違点4について] 刊行物3技術は、「ガスタービンエンジンの軸受、ギアボックスなどを潤滑及び冷却するために、循環オイルシステムを設ける技術」であり、刊行物4技術は、「ターボファンエンジンなどのタービンエンジン用、ならびに一体型駆動発電機などの関連する装置用の潤滑システムにおいて、エンジンの主ベアリング、ギヤボックスのギヤなどを潤滑、冷却、および清浄するために加圧した潤滑剤を供給するとともに、潤滑される装置での機械的エネルギ損失によって加熱された潤滑剤を熱管理する技術」であるから、「ガスタービンエンジンにおいて、軸受、ギアボックスなどを潤滑及び冷却するための潤滑剤を供給する潤滑システムを設けること」は周知の技術(以下、「周知技術3」という。)であって、刊行物4技術においては、「潤滑される装置での機械的エネルギ損失によって加熱された潤滑剤を熱管理する」ことも示されている。 そうすると、引用発明において、ギア付きアーキテクチャ48の冷却及び潤滑のために周知技術3を適用して、潤滑剤をギア付きアーキテクチャ48に供給して、潤滑とともに冷却を行うための潤滑システムを設けることには格別の困難性は認められない。 さらに、引用発明におけるギア付きアーキテクチャ48に関して、上記第4、1、(1)1c)段落[0049]及び1d)[0056]における刊行物1の記載においては、プラネタリギアシステム、すなわち遊星歯車機構であることが例示されており、上記周知技術2によると、「遊星歯車機構の伝達効率は98%ないし99%程度」であるから、遊星歯車機構に入力されるエネルギーのうちの1ないし2%程度は熱損失となることは当業者にとって明らかである。 そうすると、潤滑システムにより潤滑剤をギア付きアーキテクチャ48に供給して冷却するにあたり、熱バランスを考慮して熱損失となった遊星歯車機構に入力されるエネルギーのうちの1ないし2%程度を除去することにより、ギア付きアーキテクチャ48の温度上昇を防止することは、当業者であれば容易になし得ることである。 そして、本願発明は、全体としてみても引用発明、刊行物2技術及び周知技術1ないし3から予測される以上の格別の効果を奏するものではない。 したがって、本願発明は、引用発明、刊行物2技術及び周知技術1ないし3から当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明、刊行物2技術及び周知技術1ないし3から当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願のその他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-003813

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