特許拒絶査定不服審判
2016-012037
パスワード明示セレクタ
- 審判番号
- 2016-012037
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2014-529678外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年08月09日
- 審決日
- 2017年10月31日
- 公報発行日
- 2017年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】大貫 進介
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2014-529678「パスワード明示セレクタ」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 3月21日国際公開、WO2013/039524、平成26年10月 6日国内公表、特表2014-526730、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は,2011年10月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2011年9月12日,米国)を国際出願日とする出願であって,平成27年8月31日付けで拒絶理由通知がされ,平成27年12月7日付けで手続補正がされ,平成28年5月27日付けで拒絶査定(原査定)がされ,これに対し,平成28年8月9日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ,平成29年6月23日付けで拒絶理由通知(以下,「当審拒絶理由通知」という。)がされ,平成29年9月22日付けで手続補正がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成28年5月27日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-4,6-7に係る発明は,以下の引用文献A-Cに基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
A.特開2007-172385号公報
B.特表2002-536762号公報
C.米国特許第6747676号明細書
第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由の概要は次のとおりである。
[理由1]
本願請求項1,4-7に係る発明は,以下の引用文献1-2に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2007-172385号公報(拒絶査定時の引用文献A)
2.米国特許第6747676号明細書(拒絶査定時の引用文献C)
[理由2]
請求項1,6,及び7に係る発明は,「セレクタ表示条件」が具体的にどのような条件であるのかが特定されていないため,どのような条件にしたがって,パスワード明示セレクタを表示するのかが不明確であり,特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
第4 本願発明
本願請求項1-7に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明7」という。)は,平成29年9月22日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-7に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1-7は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップであって,前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する,ステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されている限り前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。
【請求項2】
コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップであって,前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する,ステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されている限り前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。
【請求項3】
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領したとき,前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示することがあるタイミング遅延後に行なわれる,請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
パスワードが前記タイミング遅延後に明示されることを示すメッセージを表示するステップを更に備える,請求項3に記載の方法。
【請求項5】
コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップであって,前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する,ステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領された後にある所定の時間にわたって前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を更に備える,方法。
【請求項6】
コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップであって,前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する,ステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領された後にある所定の時間にわたって前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を更に備える,方法。
【請求項7】
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示するように構成される表示デバイスと,
テキストボックス制御モジュールを実施するための少なくともメモリおよびプロセッサとを備えるコンピューティングデバイスであって,前記テキストボックス制御モジュールは,
前記パスワード入力ボックスに入力されたパスワードを明示することをユーザが選択するように構成されるパスワード明示セレクタを含む前記パスワード入力ボックスをインスタンス化するように構成され,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠され,
前記テキストボックス制御モジュールはさらに,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタの表示を開始し,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領し,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されている限り前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するように構成され,
前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,
前記テキストボックス制御モジュールは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示するよう構成されている,
コンピューティングデバイス。」
第5 引用文献,引用発明等
1.引用文献1について
平成29年6月23日付けの拒絶の理由に引用された引用文献1には,図面とともに次の事項が記載されている。
A 「【0013】
30は,各種の操作を行うための操作ボタンや数字を表す画像を表示するとともに,その画像の表示された領域が接触されたことを検知することによって,各種操作指示や複数の数字の組み合わせからなる暗証番号の入力を受け付けるタッチパネルである。
図2は,タッチパネル30の表示部に表示される画面の一例を示す図である。同図は暗証番号入力画面の一例であり,複数の数字の組み合わせからなる暗証番号を操作者が入力できるようになっている。図2に示すように,タッチパネル30の表示領域は,メッセージ表示領域31と,操作ボタン表示領域32とに分けられている。メッセージ表示領域3
1には,操作者に操作を促すメッセージや処理状況を示す情報等が表示される。操作ボタン表示領域32には,複数の文字(「0」から「9」)を表す画像(以下,数字キーとする)B0~B9や,OKボタンB11,キャンセルボタンB12など,操作者が各種操作を行うための操作ボタンが,予め定められた配色(例えば,白黒等)で表示される。操作者は,この操作ボタン表示領域32に表示される操作ボタンに触れることで各種操作を行うことができるようになっている。操作者がタッチパネル30の操作ボタン表示領域32に触れると,タッチパネル30は接触されたことを検知し,接触された操作ボタンに対応する操作指示や文字(暗証番号)の入力を受け付ける。具体的には,タッチパネル30は,操作ボタン表示領域32が接触されると,接触座標の位置状態により変化する電圧を,A/D変換部12を介してCPU11に座標として入力する。CPU11は,入力された座標に応じて接触された操作ボタンを特定する。」
B 「【0021】
図3は,表示装置1のCPU11が行う処理の流れを示すフローチャートである。CPU11は,暗証番号の入力画面を表示する旨の指示情報が入力されたことを検知すると,タッチパネル30を制御して,図2に例示するような,暗証番号の入力を促す画面をタッチパネル30に表示させる(ステップSA1)。
【0022】
このとき,操作者は,タッチパネル30の操作ボタン表示領域32に表示された数字キーB0~B9,または操作部40のテンキー42を押圧することによって,暗証番号を入力することができる。なお,このとき,CPU11は,図2に例示するように,入力された文字を,認識不可能な文字(例えば,「*(アスタリスク)」等)で表示するようにしてもよい。
暗証番号の入力を終えると,操作者は,操作ボタン表示領域32に表示されたOKボタンB11を押圧する。
【0023】
OKボタンB11が押圧されたことを検知すると,表示装置1のCPU11は,入力された暗証番号を入力された順番に記憶部20のRAM等に記憶する。そして,CPU11は,入力された暗証番号を表示するか否かを選択する画面を表示する。
図4は,タッチパネル30に表示される画面の一例を示す図である。図4に示す画面において,操作者は,自身が入力した暗証番号を確認したい場合には,ボタンB15を押圧し,逆に,確認しない場合にはボタンB16を押圧する。
【0024】
ボタンB15が押圧されたことを検知した場合,すなわち入力された暗証番号を表示すると選択された場合は(ステップSA2;YES),表示装置1のCPU11は,表示速度を指定するか否かを選択するための画面を表示する。表示速度を指定すると選択された場合は(ステップSA3;YES),CPU11は,暗証番号の表示速度を設定する(ステップSA31)。これは,例えば,「入力スピードと同じスピードで表示」,「ゆっくり表示」,「速く表示」等の表示速度を指定するための複数の操作ボタンをタッチパネル30に表示し,操作者にいずれかを選択させるようにする。または,数字キーB0~B9またはテンキー42を操作することによって暗証番号の表示速度を操作者が入力するようにしてもよい。
表示速度を指定しない旨が選択された場合は(ステップSA3;NO),表示装置1のCPU11は,予め定められた表示速度を用いて,ステップSA4に示す暗証番号の表示処理を実行する。」
したがって,上記引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「表示装置1のCPU11が行う方法であって,
メッセージ表示領域31と操作ボタン表示領域32からなる画面を暗証番号の入力を促すためにタッチパネル30に表示し,
タッチパネル30の操作ボタン表示領域32に表示された数字キーB0~B9によって暗証番号を入力させ,入力された文字を,認識不可能な文字,例えば,「*(アスタリスク)」等で表示し,
暗証番号の入力を終えた操作者が,操作ボタン表示領域32に表示されたOKボタンB11を押圧すると,操作ボタン表示領域32に,操作者が入力した暗証番号を確認するためのボタンB15を表示し,
ボタンB15が押圧されたことを検知すると,暗証番号の表示処理を実行する
方法。」
2.引用文献2について
平成29年6月23日付けの拒絶の理由に引用された引用文献2には,図面とともに次の事項が記載されている。
C 「Referring to FIG. 2 , there is shown an illustrative flow diagram of a password access program 30 . FIG. 2 is described with reference to FIG. 1 as is necessary. At event 22 , cursor object 19 is positioned in near proximity or over interface object 20 or field 18 . For clarity of explanation, it will be assumed that cursor object 19 is positioned over password field 18 using a mouse 15 . However, it will be apparent to those of ordinary skill that other embodiments disclosed herein may be used.
In response to positioning cursor object 19 over password field 18 , computer 10 begins timing using a clock (not shown) of processor 11 . At step 23 , if cursor object 19 has not been positioned over password field 18 for a sufficient time, then program 30 exits at step 38 . However, at step 23 , if cursor object 19 is positioned over password field 18 for a sufficient time, illustratively approximately one or two seconds, then program 30 proceeds to step 24 .
At step 24 , it is determined whether a portion of password 17 greater than one character is to be displayed at some instant of time. Accordingly, it should be understood that whether one, two, three, four, or more characters are displayed in an unmasked form at a time may be a function of level of security. For example, a more secure site may only allow a single character to be displayed in an undisguised form at a time in comparison to a site allowing more than a single character to be displayed. Such a portion may be two or more characters, and may be the entire password 17 . If more than one character is to be undisguised for display, then program 30 proceeds to a pre-password check 25 A, which is described in more detail with reference to FIG. 3 . Examples of displaying an entire password 17 or a portion thereof are illustratively shown in FIGS. 4A and 4C , respectively.
In FIG. 4A , a floating password field 18 F is shown for providing password in an undisguised form, namely undisguised password 17 U as compared to disguised password 17 D. A ruler 99 may be employed to aid a user in determining character position.
In FIG. 4C , a five-character portion of password 17 is shown. Notably, a starting location of such a portion is determined by relative position of cursor object 19 to a character of password 17 .
If a portion of password 17 equal to or greater than two characters is not to be displayed, then program 30 proceeds from step 24 to step 31 . Accordingly, it should be understood that a portion of password 17 greater than two characters may be accessed for display in a unmasked form; however, for purposes of clarity of explanation, it will be assumed that all of password 17 is to be displayed with respect to subroutine 97 . Moreover, it should be understood that display of all characters of password 17 in an undisguised form may be limited in time, for example to approximately 5 to 60 seconds. It should be further understood if cursor object 19 is move away from being over password field 18 , then all characters of password 17 are re-displayed in a disguised form. 」(第3欄45行-第4欄23行)
(当審仮訳:図2を参照すると,パスワードアクセスプログラム30を説明するフローチャートが示されている。必要に応じて,図2は図1を参照して記述される。イベント22で,カーソルオブジェクト19は,インタフェース・オブジェクト20あるいはフィールド18の近く又は上に置かれる。説明の明快さのために,カーソルオブジェクト19はマウス15を使ってパスワードフィールド18の上に置かれると想定される。しかしながら,ここに明らかにされた他の実施形態が使われるかもしれないことは当業者には明らかであろう。
パスワードフィールド18上に配置されたカーソルオブジェクト19に応えて,コンピュータ10はプロセッサ11の(示されていない)クロックを使ったタイミングを開始する。ステップ23において,もしカーソルオブジェクト19が十分な時間パスワードフィールド18の上に置かれなかったなら,プログラム30は,ステップ38において終了する。しかしながら,ステップ23において,もしカーソルオブジェクト19が,十分な時間,実例としておよそ1秒あるいは2秒,パスワードフィールド18の上に置かれるなら,プログラム30はステップ24に進む。
ステップ24において,1文字以上のパスワード17の部分が,ある瞬間において表示されるべきであるかどうかが決定される。したがって,一度に,1,2,3,4,あるいはそれ以上の文字が,マスクを解除された形式で表示されるかどうかは,セキュリティレベルの関数であろうことは理解されるべきである。例えば,よりセキュアなサイトは,1文字以上が表示されることを許容しているサイトと比較して,一度に,ただ1文字だけあからさまな形式で表示されることを許容するかもしれない。そのような部分は,2文字かそれ以上の文字かもしれないし,あるいは,パスワード17全体であるかもしれない。もし1文字以上が表示のためにあからさまであるなら,プログラム30は事前パスワードチェック25Aに進み,そしてそれは図3を参照してより詳細に記述される。パスワード17全体あるいはその部分を表示する例はそれぞれ図4Aと図4Cに例示されている。
図4Aに,あからさまな形式で,すなわち,隠されたパスワード17Dと比較してあからさまなパスワード17Uでパスワードを提供するためのフローティングパスワードフィールド18Fが示される。ルーラー99は,ユーザーが文字位置を決定するのを手伝うために使われるかもしれない。
図4Cでは,パスワード17の5文字の部分が表示される。注目すべきことに,このような部分のスタート位置は,パスワード17の文字へのカーソルオブジェクト19の相対位置によって決定される。
もし,2文字あるいはそれ以上のパスワード17の1部が表示されるべきでない場合には,プログラム30は,ステップ24からステップ31へ進む。したがって,2文字より大きいパスワード17の1部は,マスクを解除されたフォームで表示されてアクセスされるかもしれないことは理解されるべきである;しかしながら,説明の明快さの目的で,パスワード17のすべてがサブルーチン97に関して表示されるはずであると想定されるであろう。さらに,パスワード17のすべての文字のあからさまな形式での表示が,例えばおよそ5秒から60秒に限定されているかもしれないことは理解されるべきである。もしカーソルオブジェクト19が,パスワードフィールド18上から離れると,パスワード17のすべての文字は隠された形式で再度表示されることは,さらに理解されるべきである。)
第6 対比・判断
1.理由1について
(1)本願発明1について
ア 対比
本願発明1と引用発明とを対比すると,次のことがいえる。
引用発明の「表示装置1」は,CPU11を含んでおり,コンピューティング装置であるといえるから,本願発明1の「コンピューティングデバイス」に相当し,引用発明の「CPU11」は本願発明1の「制御モジュール」に相当するので,引用発明と本願発明1とは,「コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法」である点で一致し,
引用発明の「暗証番号」は本願発明1の「パスワード」の概念に包含される概念であり,引用発明の「メッセージ表示領域31と操作ボタン表示領域32からなる画面」は,暗証番号の入力を促すために表示されるものであって,暗証番号を入力することができるものであるから,本願発明1の「パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックス」に相当するといえるので,引用発明と本願発明1とは,「パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示する」点で一致し,
引用発明の「操作者が入力した暗証番号を確認するためのボタンB15」は,本願発明1の「パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタ」に相当し,当該「ボタンB15」は,「メッセージ表示領域31と操作ボタン表示領域32からなる画面」(パスワード入力ボックス)内の「操作ボタン表示領域32」に表示されるものであるから,引用発明と本願発明1とは,「パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含」む点で一致し,
引用発明の「ボタンB15」は,「暗証番号の入力を終えた操作者が,操作ボタン表示領域32に表示されたOKボタンB11を押圧すると,操作ボタン表示領域32に」,「表示」されるものであり,言い換えれば,暗証番号を入力している間,つまり,「最初」は,表示されないものであるから,引用発明と本願発明1とは,「前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される」点で一致し,
引用発明は,「タッチパネル30の操作ボタン表示領域32に表示された数字キーB0~B9によって暗証番号を入力させ,入力された文字を,認識不可能な文字,例えば,「*(アスタリスク)」等で表示」するものであるから,引用発明と本願発明1とは,「前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領」し,「前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される」点で一致し,
引用発明は,「操作ボタン表示領域32に表示されたOKボタンB11を押圧すると,操作ボタン表示領域32に,操作者が入力した暗証番号を確認するためのボタンB15を表示」するものであり,「操作ボタン表示領域32に表示されたOKボタンB11を押圧する」ことは,本願発明1の「セレクタ表示条件」に相当するといえるので,引用発明と本願発明1とは,「セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示する」点で一致し,
引用発明は,「操作者が入力した暗証番号を確認するためのボタンB15を表示し,ボタンB15が押圧されたことを検知する」ものであるから,引用発明と本願発明1とは,「前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領する」点で一致し,
引用発明は,「ボタンB15が押圧されたことを検知すると,暗証番号の表示処理を実行する」ものであるので,引用発明と本願発明1とは,後記する点で相違するものの,「前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されると,前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示する」点で共通する。
したがって,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。
[一致点]
「コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されると前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。」
[相違点1]
本願発明1では,「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」のに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
[相違点2]
本願発明1では,パスワード明示セレクタのユーザ選択が「受領されている限り」,パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するのに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
イ 相違点についての判断
上記相違点1について検討すると,相違点1に係る本願発明1の「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」という構成は,上記引用文献1-2には記載されておらず,本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明1は,当業者であっても引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
(2)本願発明2について
ア 対比
上記「本願発明1について」の「ア 対比」における検討から,本願発明2と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。
[一致点]
「コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されると前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。」
[相違点3]
本願発明2では,「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」のに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
[相違点4]
本願発明2では,パスワード明示セレクタのユーザ選択が「受領されている限り」,パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するのに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
イ 相違点についての判断
上記相違点3について検討すると,相違点3に係る本願発明2の「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」という構成は,上記引用文献1-2には記載されておらず,本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明2は,当業者であっても引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
(3)本願発明3,4について
本願発明3,4は,本願発明1又は2を直接又は間接に引用するものであり,本願発明1の「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」,又は,本願発明2の「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」と同一の構成を備えるものであるから,本願発明1又は本願発明2と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
(4)本願発明5について
ア 対比
上記「本願発明1について」の「ア 対比」における検討から,本願発明5と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。
[一致点]
「コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されると前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。」
[相違点5]
本願発明5では,「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」のに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
[相違点6]
本願発明5では,パスワード明示セレクタのユーザ選択が「受領された後にある所定の時間にわたって」,パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するのに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
イ 相違点についての判断
上記相違点5について検討すると,相違点5に係る本願発明5の「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」という構成は,上記引用文献1-2には記載されておらず,本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明5は,当業者であっても引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
(5)本願発明6について
ア 対比
上記「本願発明1について」の「ア 対比」における検討から,本願発明6と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。
[一致点]
「コンピューティングデバイスの制御モジュールが実行する方法であって,
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示手段を介して表示するステップであって,前記パスワード入力ボックスは,パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み,前記パスワード明示セレクタは,前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される,ステップと,
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領手段を介して受領するステップであって,前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される,ステップと,
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを前記表示手段を介して表示するステップと,
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を前記受領手段を介して受領するステップと,
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されると前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと,
を備える方法。」
[相違点7]
本願発明6では,「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」のに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
[相違点8]
本願発明6では,パスワード明示セレクタのユーザ選択が「受領された後にある所定の時間にわたって」,パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するのに対して,引用発明は,そのようになっていない点。
イ 相違点についての判断
上記相違点7について検討すると,相違点7に係る本願発明6の「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」という構成は,上記引用文献1-2には記載されておらず,本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明6は,当業者であっても引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
(6)本願発明7について
本願発明7は,本願発明1の「方法」の発明を「コンピューティングデバイス」の発明として記載したものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
2.理由2について
(1)本願発明1,2,5,6,7について
当審では,平成28年8月9日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1,6,7に対して,「セレクタ表示条件」の意味が不明確であるとの拒絶の理由を通知しているが,平成29年9月22日付けの手続補正により,請求項1,5,7は,「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」と補正され,また,請求項2,6は,「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」と補正された結果,この拒絶の理由は解消した。
(2)本願発明3,4について
本願発明3,4は,本願発明1又は本願発明2を直接又は間接に引用するものであるから,上記(1)と同じ理由により,拒絶の理由は解消した。
第7 原査定についての判断
平成29年9月22日付けの補正により,補正後の請求項1,2,5,6,7は,「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」,又は「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」という技術的事項を有し,また,請求項3,4は,請求項1又は2を直接又は間接に引用するものであるから,実質的に,「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」,又は「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」という技術的事項を内包するものである。
そして,当該「前記セレクタ表示条件は,前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パラメータが少なくともある最小数であれば,前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する」,又は「前記セレクタ表示条件は,受領されている前記パスワード文字の数に基づき,前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは,前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する」は,原査定における引用文献A-C(引用文献A,Cは,当審拒絶理由における引用文献1,2に対応)には記載されておらず,本願優先日前における周知技術でもないので,本願発明1-7は,当業者であっても,原査定における引用文献A-Cに基づいて容易に発明できたものではない。したがって,原査定を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり,原査定の理由によって,本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
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2016-012037