特許拒絶査定不服審判
2016-007994
手書き入力ボードおよび手書き入力ボードを用いた情報処理システム
- 審判番号
- 2016-007994
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2014-207383外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年06月01日
- 審決日
- 2017年06月21日
- 公報発行日
- 2017年08月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】グリッドマーク株式会社
- 分類
- P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2014-207383「手書き入力ボードおよび手書き入力ボードを用いた情報処理システム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 3月 5日出願公開、特開2015- 43224、請求項の数(29)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続きの経緯
本願は、平成22年7月13日(優先権主張平成22年4月13日)を出願日とする特願2010-159142号(以下、「原出願」という。)の一部を、平成26年10月8日に新たに特許出願したものであって、平成27年9月17日付けで拒絶理由が通知され、平成27年11月30日付けで手続補正され、平成28年2月19日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年6月1日付けで拒絶査定不服審判の請求がされるとともに手続補正され、平成29年1月17日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、平成29年3月27日付けで手続補正されたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成28年2月19日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-29に係る発明は、以下の引用文献1―7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特許第4385169号公報
2.特開2001-84087号公報
3.特開2008-293405号公報(周知技術を示す文献)
4.特開2009-251925号公報
5.特開2004-181792号公報(周知技術を示す文献)
6.登録実用新案第3047170号公報(周知技術を示す文献)
7.特開2009-122375号公報(周知技術を示す文献)
第3 当審拒絶理由の概要
本願請求項1-15、20、21、23-27に係る発明は、以下の引用文献1-6に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2008-293405号公報(拒絶査定時の引用文献3)
2.特許第4385169号公報(拒絶査定時の引用文献1)
3.登録実用新案第3047170号公報(拒絶査定時の引用文献6)
4.特開2009-122375号公報(拒絶査定時の引用文献7)
5.特開2009-80773号公報(当審において新たに引用した文献)
6.特開2009-251925号公報(拒絶査定時の引用文献4)
第4 本願発明
本願請求項1-29に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明29」という。)は、平成29年3月27日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-29に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-29は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
座標値および/またはコード値が繰り返し定義されたドットパターンが少なくとも一部領域に配置され、該一部領域の少なくとも一部に書き込み領域が設けられ、スキャナーペンでなぞるかまたはタッチした軌跡が可視的に表示される表示パネルと、
表示された該軌跡を消去するための消去手段と、
を備える手書き入力ボードであって、
前記表示パネルには、
透過シートの一面側に、赤外線を拡散反射する赤外線拡散反射層と、該赤外線拡散反射層の上部に赤外線を吸収するインクで印刷された前記ドットパターンが配置されたドットパターン層と、が設けられた情報入力補助シートが貼付されており、
前記スキャナーペンは、
前記ドットパターンを解析して座標値および/またはコード値を出力するドットコード解析手段と、
該ドットコード解析手段により解析された座標値または、座標値およびコード値から軌跡情報を生成する軌跡情報生成手段と、
をさらに備え、
前記軌跡情報生成手段は、
前記書き込み領域以外の所定の領域が前記スキャナーペンでタッチされる場合には、タッチされる領域の座標値および/またはコード値に対応する情報をインデックスとして、該インデックスを付加した前記軌跡情報を生成する、手書き入力ボード。
【請求項2】
前記少なくとも一部領域に配置されたドットパターンには、
所定の領域または全領域に前記表示パネルを特定するためコード値および/または所定の書き込み領域を特定するコード値が定義されている、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項3】
前記少なくとも一部領域に配置されたドットパターンには、
所定の領域に指示命令および/または情報が関連付けられたコード値が定義されている、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項4】
前記スキャナーペンに備えられた光学読取手段は、
所定の波長の赤外線を照射する赤外線照射手段と、
所定の波長領域の赤外線のみを透過する赤外線フィルターと、
少なくとも透過した該赤外線を撮像できるセンサーを備え、
該表示パネルに形成された該ドットパターンを撮像する、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項5】
前記表示パネルには、該ドットパターンに赤外線を反射または透過するインクで文字や表、画像を重畳印刷する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項6】
前記ドットパターン層の上部に赤外線および可視光を透過する特性を有する保護層が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項7】
前記スキャナーペンは、先端部に磁石が設けられており、
前記表示パネルは、磁性粒子と分散媒とからなる分散流体を封入した磁気泳動表示パネルを設け、該磁気泳動表示パネルの少なくとも一部が前記書き込み領域であり、前記スキャナーペンでなぞった軌跡が該磁性粒子の泳動により表示され、
前記消去手段は、該磁気泳動表示パネルの裏側から磁化されたイレーザーでなぞって該書き込み領域に描かれた該軌跡を該磁性粒子の泳動により消去する、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項8】
前記磁気泳動表示パネルは、少なくとも1以上のマイクロカプセル磁気泳動表示シートで形成されている、
ことを特徴とする請求項7記載の手書き入力ボード。
【請求項9】
前記マイクロカプセル磁気泳動表示シートが、少なくとも2枚以上所定の方法で綴られている、
ことを特徴とする請求項8記載の手書き入力ボード。
【請求項10】
前記磁性粒子は、発光材で着色されている。
ことを特徴とする請求項7記載の手書き入力ボード。
【請求項11】
前記スキャナーペンは、先端部に電極が設けられており、
前記表示パネルは、顔料微粒子と分散媒とからなる分散流体を封入した電気泳動表示パネルを設け、該電気泳動表示パネルの少なくとも一部が前記書き込み領域であり、前記スキャナーペンでなぞるかまたはタッチした軌跡が該顔料微粒子の泳動により表示され、
前記消去手段は、電圧印加により該書き込み領域に描かれた該軌跡を該顔料微粒子の泳動により消去する、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項12】
前記電気泳動表示パネルは、少なくとも1以上のマイクロカプセル電気泳動表示シートで形成されている、
ことを特徴とする請求項11記載の手書き入力ボード。
【請求項13】
前記ドットコード解析手段は、前記スキャナーペンで前記表示パネルをなぞるかまたはタッチして軌跡を描いて読み取った座標値および/またはコード値を、前記書き込み領域をなぞるかまたはタッチした軌跡か、それ以外の領域をなぞるかまたはタッチした軌跡か、を区別して、
該書き込み領域の場合は、前記軌跡情報生成手段で軌跡情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項14】
前記スキャナーペンには、さらに記憶手段を備え、
前記軌跡情報を該記憶手段で記憶媒体に記憶する、
ことを特徴とする請求項1~13のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項15】
前記スキャナーペンには、さらに送信手段を備え、
前記軌跡情報を該送信手段で情報処理装置に対し送信する、
ことを特徴とする請求項1~14のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項16】
前記スキャナーペンは、さらに所定の音声を認識すると前記軌跡情報を前記送信手段で前記情報処理装置に対し送信する、音声認識手段を備え、
前記手書き入力ボードは、該軌跡情報に対応する前記軌跡を前記消去手段で消去する際に該所定の音声を発生する音声発生手段を備えている、
ことを特徴とする請求項15記載の手書き入力ボード。
【請求項17】
前記手書き入力ボードは、摺動機構を備えており、
当該摺動機構の作動により、前記スキャナーペンの軌跡を可視的に消去可能にするとともに、前記摺動機構の所定周波数の動作音を発生させる手段を備えており、
前記スキャナーペンは、前記所定周波数の動作音を検出することによって、前記軌跡情報を前記送信手段を経由して前記情報処理装置に対して送信することにより、
手書き入力ボード側に電子機構を備えることなく可視的な軌跡の消去と同時にスキャナーペンからの軌跡情報の送信を可能にしたことを特徴とする請求項15記載の手書き入力ボード。
【請求項18】
前記手書き入力ボードは、摺動機構を備えており、
前記音声発生手段は、前記摺動機構の衝突音を発生させるか、またはさせないための物理的なボタンを備えている、
ことを特徴とする請求項16記載の手書き入力ボード。
【請求項19】
前記手書き入力ボードは、摺動機構および前記摺動機構に対する物理的な係合部を備え、
前記音声発生手段は、前記消去手段で消去する前記軌跡が表示された領域に連動する所定の音声を発生させ、
前記音声認識手段は、該所定の音声を認識し、該音声に連動した領域に表示されていた該軌跡に対応する前記軌跡情報を前記送信手段で前記情報処理装置に対し送信する、
ことを特徴とする請求項16記載の手書き入力ボード。
【請求項20】
前記スキャナーペンには、さらに出力手段を備え、
前記ドットコード解析手段は、該スキャナーペンで前記表示パネルをなぞるかまたはタッチして軌跡を描いて読み取った座標値および/またはコード値を、前記書き込み領域をなぞるかまたはタッチした軌跡か、それ以外の領域をなぞるかまたはタッチした軌跡か、
を区別して、
該書き込み領域以外の場合は、該座標値および/またはコード値に対応する音声および/または画像を出力手段で出力・表示する、
ことを特徴とする請求項1~19のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項21】
前記スキャナーペンには、さらに軌跡情報解析手段を備え、
前記書き込み領域の場合は、前記軌跡情報生成手段で軌跡情報を生成し、該軌跡情報を該軌跡情報解析手段で解析し、対応する音声および/または画像を出力手段で出力・表示する、
ことを特徴とする請求項1~20のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項22】
前記軌跡情報生成手段は、
前記書き込み領域以外の所定の領域を前記スキャナーペンでタッチした後、前記書き込み領域に任意の数字および/または記号をなぞって描き、前記消去手段で消去し、続けて該書き込み領域になぞって描いた軌跡と該所定の数字および/または記号をインデックスとして前記軌跡情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1~21のいずれかに記載の手書き入力ボード。
【請求項23】
前記スキャナーペンは、手書き入力ボードに備えられた前記消去手段に替えて、
前記表示パネルに表示された軌跡を消去するための消去手段を設け、該軌跡の一部または全部を消去できる、
ことを特徴とする請求項1記載の手書き入力ボード。
【請求項24】
請求項1~23のいずれかに記載の手書き入力ボードと、
前記表示パネルに設けられた前記ドットパターンを光学的に読み取る光学読取手段と、
該ドットパターンを解析して座標値および/またはコード値を出力するドットコード解析手段と、該ドットコード解析手段により解析された座標値または、座標値およびコード値から軌跡情報を生成する軌跡情報生成手段と、該軌跡情報または、座標値および/またはコード値を送信する送信手段と、を備えたスキャナーペンと、
該スキャナーペンと有線または無線で接続された、該軌跡情報を解析する軌跡情報解析手段を備えた情報処理装置と、
を備えた手書き入力ボードを用いた情報処理システムであって、
該光学読取手段は、該スキャナーペンで該表示パネルをなぞるかまたはタッチして軌跡を描いて該表示パネルに設けられたドットパターンを連続して撮像し、
該ドットコード解析手段は、該ドットパターンを解析して、座標値および/またはコード値を出力し、
該表示パネルは、該軌跡を表示し、
該軌跡情報生成手段は、該書き込み領域に描かれた座標値および/またはコード値から該軌跡情報を生成し、
該送信手段は、該軌跡情報または、座標値および/またはコード値を該情報処理装置に送信し、
該情報処理装置は、該軌跡情報を該軌跡情報解析手段で認識し、該認識または、該座標値および/またはコード値に対応した指示命令の実行および/または関連付けられた情報の出力を行うことを特徴とする、手書き入力ボードを用いた情報処理システム。
【請求項25】
前記情報処理装置は、記憶装置が装着されると、前記座標値および/またはコード値に対応した指示命令の実行またはマルチメディア情報の出力を行う、
ことを特徴とする、請求項24記載の手書き入力ボードを用いた情報処理システム。
【請求項26】
前記スキャナーペンは、複数であり、
前記情報処理装置は、
前記複数のスキャナーペンと有線または無線で接続され、該軌跡情報を解析する軌跡情報解析手段を備えた1または複数であり、
該情報処理装置は、いずれかのスキャナーペンの送信手段から送信された該軌跡情報およびスキャナーペンのIDを認識し、該軌跡情報の認識または、該座標値および/またはコード値に対応した指示命令の実行および/または関連付けられた情報の出力を行う、ことを特徴とする、請求項24記載の手書き入力ボードを用いた情報処理システム。
【請求項27】
前記スキャナーペンおよび前記手書き入力ボードは、複数であり、
前記ドットパターンには、少なくとも、前記表示パネルを特定するためコード値が定義されており、
前記情報処理装置は、
前記複数のスキャナーペンと有線または無線で接続され、該軌跡情報を解析する軌跡情報解析手段を備えた1または複数であり、
該情報処理装置は、いずれかのスキャナーペンの送信手段から送信された該軌跡情報および前記表示パネルを特定するためコード値を認識し、該軌跡情報の認識または、該座標値および/またはコード値に対応した指示命令の実行および/または関連付けられた情報の出力を行う、ことを特徴とする、請求項24記載の手書き入力ボードを用いた情報処理システム。
【請求項28】
前記ドットパターンは、所定の規則にしたがって線状に連続して複数の基準ドットを配置する工程と、該複数の基準ドットを結ぶ、直線、折れ線および/または曲線からなる第一の仮想基準線を設ける工程と、該基準ドットおよび/または該第一の仮想基準線から所定の位置に定義される、直線および/または曲線からなる少なくとも1以上の第二の仮想基準線を設ける工程と、該第二の仮想基準線上の所定の位置に複数の仮想基準点を設ける工程と、該仮想基準点を始点としてベクトルにより表現した終点に、該仮想基準点からの距離と方向とでXY座標値および/またはコード値が定義される情報ドットを配置する工程に従って配列した、ストリームドットパターンを複数並べて形成される請求項1~23のいずれかに記載の手書き入力ボード、または請求項24~27のいずれかに記載の手書き入力ボードを用いた情報処理システム。
【請求項29】
前記ストリームドットパターンは、
第二の仮想基準線を定義するために、および/または前記ドットパターンの方向と1つのXY座標値および/またはコード値を定義するために、さらに基準となる基準ドットを所定の位置に設けた
ことを特徴とする請求項28記載の手書き入力ボードまたは手書き入力ボードを用いた情報処理システム。」
第5 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
平成29年1月17日付けの拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審において付与した。以下、同様。)
「【0025】
<データ入力システム>
図1は本発明の実施の形態に係るデータ入力システムの構成を示す概略図である。このデータ入力システムは、画像を表示する矩形シート状の電子ペーパ10と、電子ペーパ10に表示画像を手書き入力するペン型書込装置12と、を備えている。ペン型書込装置12により、電子ペーパ10に表示された画像上に、手書き入力を行うこともできる。また、電子ペーパ10に表示された画像を消去して、何度でも新たな画像を書き込むことができる。なお、電子ペーパ10の詳細な構成については後述する。
【0026】
電子ペーパ10の画像を表示する表示面には、位置情報を表す符号パターンが多数形成されている。例えば、表示面をXY座標等の二次元座標系で表した場合には、符号パターンはX座標とY座標とを表す。一方、ペン型書込装置12には、手書き入力を行う間に、所定時間毎にペン先近傍の表示面の画像を撮像して、撮像範囲にある符号パターンを光学的に読み取る光学センサ18が設けられている。ペン型書込装置12では、光学センサ18により読み取った符号パターンを復号して、ペン先の位置情報(軌跡)を次々に取得する。これにより、手書き入力データを取得することができる。
【0027】
ペン型書込装置12は、コンピュータ14に接続されている。コンピュータ14は、文書データや手書き入力データの管理、文書画像と手書き入力画像の合成等の画像処理、印刷指示などを行う。ペン型書込装置12により取得された手書き入力データは、コンピュータ14に入力されて、図示しない記憶装置に記憶される。電子ペーパ10に表示された文書画像上に手書き入力が行われた場合には、手書き入力データは文書データに関連付けて記憶される。コンピュータ14には、コンピュータ14からの印刷指示に応じて電子ペーパ10に表示画像を書き込むプリンタ型書込装置16が接続されている。また、プリンタ型書込装置16では、電子ペーパ10の表示画像を一括消去することもできる。
【0028】
図2(A)~(D)は電子ペーパ10に表示された画像を示す概略図である。以下では、電子ペーパ10に表示された文書画像上に、ペン型書込装置12で手書き入力を行う場合について説明する。
【0029】
まず、プリンタ型書込装置16により、電子ペーパ10に文書画像を書き込む。電子ペーパ10には、図2(A)に示す文書画像が表示される。次に、ペン型書込装置12により、表示画像上に手書き入力を行う。手書き入力された画像は、図2(B)に示すように「A」という文字を表す画像である。このとき、電子ペーパ10には、図2(C)に示す上書き画像が表示される。上書き画像は、図2(A)に示す文書画像に、図2(B)に示す手書き入力画像が合成された画像である。
【0030】
次に、プリンタ型書込装置16で、電子ペーパ10の表示画像を一括消去する。図2(D)に示すように、電子ペーパ10は白紙(無表示状態)に戻る。記憶装置と一体化されていない電子ペーパ10では、通常、無電源で、図2(C)に示す上書き画像を再度表示することはできない。しかしながら、本実施の形態では、手書き入力データは文書データと関連付けて記憶されているので、コンピュータ14で、文書画像と手書き入力画像とを合成する画像処理を行って、プリンタ型書込装置16により、電子ペーパ10に合成された画像を書き込むことができる。このとき、電子ペーパ10には、図2(C)に示す上書き画像が再び表示される。」
「【0031】
<符号パターン>
図3は電子ペーパ10の表示面の部分拡大図である。電子ペーパ10の表示面には、位置情報を表す符号パターンが多数形成されている。これらの符号パターンは、可視のインクやトナーで形成されていても良いが、表示画像の画質を損なわないように、赤外や紫外に吸収を持つ不可視のインクやトナーで形成することが好ましい。」
「【0060】
<符号パターンの復号方法>
次に、符号パターンの復号方法について説明する。
ペン型書込装置12の光学センサ18は、手書き入力を行う間に、所定時間毎にペン先48近傍の表示面の画像を撮像して、予め設定された撮像範囲にある符号パターンを光学的に読み取る。光学センサ18により読み取られた画像データは、マイクロプロセッサ52に入力される。マイクロプロセッサ52は、以下の手順で符号パターンを復号して、ペン先の位置情報を取得する。
・・・中略・・・
【0064】
次に、ブロックフレーム内の符号パターンから符号パターンを復号して、ペン先の位置情報を取得する。図19はブロックフレーム内での符号パターンの配置の一例を示す図である。ブロックフレーム内には、同期符号の符号パターンと、電子ペーパ10の表示面での座標値を示す符号パターンとが埋め込まれている。図19には、これらの符号パターンの基本となる配置の例が示されている。ページ上のX座標を示す符号パターンは、同期符号を含むラインであって、X軸方向に並行するブロックに記録される。同様に、Y座標を示す符号パターンは、同期符号を含むラインであって、Y軸方向に並行するブロックに記録される。この基本構成を、電子ペーパ10の表示面全体に配置する。
【0065】
X座標とY座標には、電子ペーパ10の表示面全体に渡るM系列と呼ばれる数列を使う。M系列はある長さの周期を持つ数列であり、その部分数列をとると、他の部分数列と一致することがない。この性質を利用して、全数列の中での部分数列の位置を特定できる。部分数列の長さをnとするとき、全数列の長さは、2n-1となる。このとき、全数列は表示面全体を表現し、部分数列は、基本構成のブロック数で表現される数列を選択する。
【0066】
X座標の復号では、同期符号を含む行のブロックを、同期符号をスキップして読み出す。また、Y座標の復号では、同期符号を含む列のブロックを、同期符号をスキップして読み出す。この順番に読み出すことで、X座標、Y座標の復号が可能となる。
【0067】
<ペン型書込装置の復号処理機能>
図20はペン型書込装置12に搭載されたマイクロプロセッサ52の構成を示す機能ブロック図である。マイクロプロセッサ52は、ドット配列検出部70、ブロックフレーム検出部72、同期符号検出部74、ペンダウン検出部76、画像回転判定部78、ビット情報回転変換部80、X座標符号検出部82、X座標復号部84、Y座標符号検出部86、Y座標復号部88、座標情報バッファ90、及び座標情報出力部92を備えている。
【0068】
ペン型書込装置12の光学センサ18により読み取られた画像データは、マイクロプロセッサ52のドット配列検出部70に入力される。また、ペン型書込装置12の圧力センサ56によりペンダウンが検出されると、マイクロプロセッサ52のペンダウン検出部76にペンダウン信号が入力される。ペンダウン検出部76はペンダウン信号の入力を確認する。ペンダウン信号の入力が確認されると、ドット配列検出部70は、読み取られた画像データからドットを検出し、ドットの座標値をRAM等のメモリに記録する。メモリには、ドットの配置情報であるドット配列が記録される。
【0069】
ブロックフレーム検出部72は、メモリに展開されたドット配列にブロックフレームを重ね合わせ、各ブロック内のドット数が2となるようにブロックフレームの位置を調整する。同期符号検出部74は、同期符号を検出する。画像回転判定部78は、画像の回転を判定する。ビット情報回転変換部80は、画像回転判定部78で検出された回転角度だけ符号パターンを回転させて、符号パターンを正しい向きに設定する。
【0070】
X座標符号検出部82は、X座標を表す符号パターンを検出する。X座標復号部84は、X座標の符号パターンを復号する。Y座標符号検出部86は、Y座標を表す符号パターンを検出する。Y座標復号部88は、Y座標の符号パターンを復号する。座標情報バッファ90は、復号されたX座標、Y座標のデータ(座標情報)をRAM等のメモリに一時的に記憶する。座標情報出力部92は、座標情報バッファ90に記憶された座標情報を、手書き入力データとして、コンピュータ14に出力する。」
「【0085】
<符号パターンの変形例>
上記の実施の形態では、図4に示すように、サイズが12×12ピクセルのブロック内に9つのドット(印字領域)を設けて、この9つのドットの中からいずれか2つを選択して情報を表示する符号パターン(9C2パターン)を用いる例について説明したが、ペン先の位置情報を光学的に読み取ることが可能な符号パターンであればよく、この符号パターンには限定されない。同様に、情報単位となるブロック内に、一定数の複数ドットを選択的に配置した符号パターンであっても、ブロックのサイズ、ドット(印字領域)の配置、選択するドット(印字ドット)の数は、適宜変更することができる。」
上記下線部の記載によれば、上記引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「画像を表示する矩形シート状の電子ペーパ10と、電子ペーパ10に表示画像を手書き入力するペン型書込装置12とを備えたデータ入力システムであって、
ペン型書込装置12により、電子ペーパ10に表示された画像上に、手書き入力を行うこともでき、電子ペーパ10に表示された画像を消去して何度でも新たな画像を書き込むことができ、
電子ペーパ10の画像を表示する表示面には、位置情報を表す符号パターンが多数形成されており、例えば、表示面をXY座標等の二次元座標系で表した場合には、符号パターンはX座標とY座標とを表し、
ペン型書込装置12には、手書き入力を行う間に、所定時間毎にペン先近傍の表示面の画像を撮像して、撮像範囲にある符号パターンを光学的に読み取る光学センサ18が設けられ、光学センサ18により読み取った符号パターンを復号して、ペン先の位置情報(軌跡)を次々に取得し、手書き入力データを取得することができ、
ペン型書込装置12に搭載されたマイクロプロセッサ52は、ドット配列検出部70、ブロックフレーム検出部72、同期符号検出部74、ペンダウン検出部76、画像回転判定部78、ビット情報回転変換部80、X座標符号検出部82、X座標復号部84、Y座標符号検出部86、Y座標復号部88、座標情報バッファ90、及び座標情報出力部92を備え、
X座標符号検出部82は、X座標を表す符号パターンを検出し、X座標復号部84は、X座標の符号パターンを復号し、Y座標符号検出部86は、Y座標を表す符号パターンを検出し、Y座標復号部88は、Y座標の符号パターンを復号し、座標情報バッファ90は、復号されたX座標、Y座標のデータ(座標情報)をRAM等のメモリに一時的に記憶し、座標情報出力部92は、座標情報バッファ90に記憶された座標情報を、手書き入力データとして、コンピュータ14に出力する、データ入力システム。」
2.引用文献2~6について
平成29年1月17日付けの拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0010】
<手書き入出力システム>
本発明にかかる手書き入出力システムは、少なくとも一部、または複数の領域に座標情報および、コード情報が繰り返し定義されたドットパターンが形成された書き込み領域を備えた媒体と、該書き込み領域の該ドットパターンを撮像して、送信する撮像手段と、該撮像手段により撮像・送信された該ドットパターンの画像データを記憶して、該画像データをコード解析することにより、該座標情報および該コード情報からなる軌跡情報を求めるドットパターン解析手段と、解析された該座標情報の変化に基づき、該書き込み領域面においてトレースされた、文字および/または図形の該軌跡情報を認識する軌跡認識手段と、認識された認識情報に基づいた処理命令と該軌跡情報を情報処理手段に対し送信する処理命令手段とを備えたことを特徴とする。」
「【0106】
本発明にかかる入力補助シートは、それぞれの面へ入射した赤外線を反射すると共に、可視光を透過する特性を有する赤外線反射層と、該赤外線反射層の両面に設けられ、赤外線を吸収する特性を有する材料からなる、前記ドットパターンのドットが配置されたドットパターン層と、前記ドットパターン層のそれぞれのさらに外側に設けられ、それぞれの方向から入射した赤外線および可視光を透過する特性を有する保護層と、が積層されており、前記ドットパターン層のそれぞれに配置された前記ドットパターンにパターン化された座標情報および/またはコード情報は、互いに同一であるかまたは互いに異なることを特徴する。」
「【0377】
<グリッドシート>
図68~図72は、本発明にかかる手書き入出力システム1において、情報入力補助シートであるグリッドシートをディスプレイに装着して用いる実施例について示した説明図である。このグリッドシートは、透明なシート上にドットパターンが形成されたものであって、モニタ面上に重ねて貼り付けることでタッチパネルとしての機能を発揮するものである。
・・・中略・・・
【0380】
図68~図69は、グリッドシートをディスプレイ6に装着して用いる実施例について示した説明図である。
【0381】
図68は、情報処理装置である汎用的なコンピュータシステムに、グリッドシートを用いた図である。本実施例では、パソコン等の液晶ディスプレイ(LCD)やCRT(ブラウン管)などのディスプレイ画面上に、グリッドシートを貼付する。グリッドシートは、透明フィルムで形成されており、ドットパターンが印刷されている。このドットパターンは、詳細は後述するが、XY座標値および/またはコード値を所定のアルゴリズムでパターン化したものである。コンピュータ本体には、ドットパターン読取手段であるスキャナが接続されている。ユーザは、透視した画面の指示に従って、スキャナでグリッドシートをタッチする。スキャナは、ドットパターンを読み込み、USBケーブルを介してパーソナルコンピュータに送信し、パーソナルコンピュータの中央処理装置(CPU)は、ドットパターンを解析しグリッドシート上のXY座標値を求め、更にディスプレイ上のxy座標値に変換し、座標値の情報からタッチパネル形式の入力が可能となる。
・・・中略・・・
【0383】
なお、図68では情報処理装置としてパーソナルコンピュータを用いたが、本発明はこれに限らず、情報処理装置は、パーソナルコンピュータ、PDA、テレビ受信装置、フロントおよびリアプロジェクタ、ゲーム装置、カラオケ装置、携帯電話端末装置、POS端末装置、ATM、KIOSK端末、カーナビ、パチンコ、時計、スマートフォン等であってもよい。これらにおいては、タッチパネル形式の入力デバイスとしてディスプレイまたはスクリーンの表示画面上にグリッドシートが配置される。」
平成29年1月17日付けの拒絶の理由に引用された引用文献3には、段落【0004】-【0006】の記載からみて、「先端部に磁石が設けられたペンと磁気泳動表示パネルと消去用磁石を設けた手書き入力装置」という技術的事項が記載されていると認められる。
平成29年1月17日付けの拒絶の理由に引用された引用文献4の段落【0002】には、「電気泳動パネルを用いた手書き入力装置」という技術的事項が記載されていると認められる。
また、平成29年1月17日付けの拒絶の理由に引用された引用文献5(当審において新たに引用した文献)の段落【0086】、【0096】、引用文献6の段落【0014】、【0036】-【0038】には、「スキャナーペンのIDを認識し、情報の認識または指示命令の実行および/または関連付けられた情報の出力を行う。」という技術的事項が記載されていると認められる。
第6 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明は、「ペン型書込装置12により、電子ペーパ10に表示された画像上に、手書き入力を行うこともでき、電子ペーパ10に表示された画像を消去して何度でも新たな画像を書き込むことができ」るから、引用発明の「ペン型書込装置12」は、本願発明1の「スキャナーペン」に相当し、引用発明の「電子ペーパ10の画像を表示する表示面」は、本願発明の「スキャナーペンでなぞるかまたはタッチした軌跡が可視的に表示される表示パネル」に相当するといえる。
そして、引用発明の「手書き入力システム」は、「電子ペーパ10に表示された画像を消去して何度でも新たな画像を書き込むことができ」るから、手書き入力して表示された画像を消去するための消去手段を備えることは明かであり、当該消去手段は、本願発明1の「表示された該軌跡を消去するための消去手段」に相当するといえる。
イ また、引用発明の「電子ペーパ10の画像を表示する表示面には、位置情報を表す符号パターンが多数形成されており、例えば、表示面をXY座標等の二次元座標系で表した場合には、符号パターンはX座標とY座標とを表」しており、「符号パターン」はドットパターンであることは明らかであるから、引用発明の「電子ペーパ10の画像を表示する表示面」は、本願発明1の「座標値および/またはコード値が繰り返し定義されたドットパターンが少なくとも一部領域に配置され、該一部領域の少なくとも一部に書き込み領域」が設けられた「表示パネル」と、「座標値が繰り返し定義されたドットパターンが少なくとも一部領域に配置され、該一部領域の少なくとも一部に書き込み領域」が設けられた「表示パネル」である点では共通するといえる。
ウ 引用発明の「ペン型書込装置12に搭載されたマイクロプロセッサ52」が「X座標復号部84」及び「Y座標復号部88」を備える構成は、「X座標復号部84は、X座標の符号パターンを復号し、Y座標符号検出部86は、Y座標を表す符号パターンを検出し、Y座標復号部88は、Y座標の符号パターンを復号」しているから、本願発明1の「前記スキャナーペン」は、「前記ドットパターンを解析して座標値を出力するドットコード解析手段」を備える構成に相当するといえる。
エ 引用発明の「ペン型書込装置12に搭載されたマイクロプロセッサ52」の「座標情報バッファ90は、復号されたX座標、Y座標のデータ(座標情報)をRAM等のメモリに一時的に記憶し、座標情報出力部92は、座標情報バッファ90に記憶された座標情報を、手書き入力データとして、コンピュータ14に出力する」構成は、本願発明1の「前記スキャナーペン」は、「該ドットコード解析手段により解析された座標値から軌跡情報を生成する軌跡情報生成手段と、をさらに備える」点に相当するといえる。
オ 引用発明の「手書き入力システム」は、本願発明1と同様の「手書き入力ボード」といいえるものである。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「座標値が繰り返し定義されたドットパターンが少なくとも一部領域に配置され、該一部領域の少なくとも一部に書き込み領域が設けられ、スキャナーペンでなぞるかまたはタッチした軌跡が可視的に表示される表示パネルと、
表示された該軌跡を消去するための消去手段と、
を備える手書き入力ボードであって、
前記スキャナーペンは、
前記ドットパターンを解析して座標値を出力するドットコード解析手段と、
該ドットコード解析手段により解析された座標値から軌跡情報を生成する軌跡情報生成手段と、
をさらに備える、手書き入力ボード」
(相違点1)ドットパターンが、本願発明1では、座標値および/またはコード値が繰り返し定義されたものであるのに対し、引用発明では、コード値が繰り返し定義されていることは特定されていない点。
(相違点2)本願発明1では、「表示パネル」に、「透過シートの一面側に、赤外線を拡散反射する赤外線拡散反射層と、該赤外線拡散反射層の上部に赤外線を吸収するインクで印刷された前記ドットパターンが配置されたドットパターン層と、が設けられた情報入力補助シートが貼付されて」いるのに対し、引用発明では、電子ペーパ10の画像を表示する表示面に、上記のような情報入力補助シートが貼付される構成ではない点。
(相違点3)軌跡情報生成手段は、本願発明1では、「前記書き込み領域以外の所定の領域が前記スキャナーペンでタッチされる場合には、タッチされる領域の座標値および/またはコード値に対応する情報をインデックスとして、該インデックスを付加した前記軌跡情報を生成する」のに対し、引用発明では、そのような構成ではない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点3について先に検討すると、相違点3に係る本願発明1の「書き込み領域以外の所定の領域が前記スキャナーペンでタッチされる場合には、タッチされる領域の座標値および/またはコード値に対応する情報をインデックスとして、該インデックスを付加した前記軌跡情報を生成する」という構成は、上記引用文献1-6には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2.本願発明2-29について
本願発明2-29も本願発明1の「書き込み領域以外の所定の領域が前記スキャナーペンでタッチされる場合には、タッチされる領域の座標値および/またはコード値に対応する情報をインデックスとして、該インデックスを付加した前記軌跡情報を生成する」構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用発明、引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第7 原査定についての判断
平成29年3月27日付けの補正により、本願発明1-29は、「書き込み領域以外の所定の領域が前記スキャナーペンでタッチされる場合には、タッチされる領域の座標値および/またはコード値に対応する情報をインデックスとして、該インデックスを付加した前記軌跡情報を生成する」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献1(当審拒絶理由における引用文献2)、引用文献2、引用文献3(当審拒絶理由における引用文献1)、引用文献4(当審拒絶理由における引用文献6)、引用文献5、引用文献6(当審拒絶理由における引用文献3)、引用文献7(当審拒絶理由における引用文献4)には記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-29は、当業者であっても原査定における引用文献1-7に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2016-007994