特許拒絶査定不服審判
2015-018054
疾患の処置のためのトリシクロ-DNAアンチセンスオリゴヌクレオチド、組成物及び方法
- 審判番号
- 2015-018054
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2012-504034
- 請求日
- 2015年10月02日
- 審決日
- 2016年10月04日
- 公報発行日
- 2017年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】アソシアシオン・アンスティテュ・ドゥ・ミオロジー
- 【請求人代理人】特許業務法人 津国
- 【請求人】ユニベルシテ・ピエール・エ・マリー・キユリー
- 【請求人代理人】特許業務法人 津国
- 【請求人】ウニヴェルズィテート・ベルン
- 【請求人代理人】特許業務法人 津国
- 【請求人】サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シャンティフィク
- 【請求人代理人】特許業務法人 津国
- 審判長/審判官
- 審判長 大宅 郁治
- 審判官 長井 啓子
- 審判官 三原 健治
- 分類
- P18 .121-Z (C12N)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2012-504034「疾患の処置のためのトリシクロ-DNAアンチセンスオリゴヌクレオチド、組成物及び方法」拒絶査定不服審判事件〔平成22年10月14日国際公開、WO2010/115993、平成24年10月 4日国内公表、特表2012-523225〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
1 手続の経緯
本願は、平成22年4月9日(パリ条約による優先権主張2009年4月10日 米国)を国際出願日とする出願であって、平成26年7月24日付けで拒絶理由通知がなされ、平成27年2月5日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、平成27年5月20日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成27年10月2日に拒絶査定不服審判請求がなされ、平成27年11月16日付け手続補正書により、審判請求の理由が補充されたものである。
2 本願発明
本願の請求項1~18に係る発明は、平成27年2月5日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~18に記載された事項により特定されるものであり、そのうち請求項2に係る発明は、次のとおりのものである。
「【請求項2】 神経筋疾患又は筋骨格疾患の処置に使用するためのtc-DNA AON。」(以下、「本願発明」という。)
3 引用文献の記載事項
(1)引用文献1
原査定の拒絶の理由で引用された、本願優先日前に頒布された刊行物である国際公開第2004/083446号(以下、「引用文献1」という。)には、次の事項が記載されている。なお、以下の日本語訳による摘記は、引用文献1に対応する日本語出願の公表公報である特表2006-523101号公報の記載に基づくものであり、その段落番号も便宜上そのまま記載した。
「【要約】 本発明は、mRNA前駆体のエクソンをスキップし、そこから産生されるmRNAから上記エクソンを排除するためのオリゴヌクレオチドの製造方法を提供する。さらに、mRNA二次構造を改変してスプライシング過程に干渉する方法、ならびに上記オリゴヌクレオチドおよび上記方法を用いた疾病の治療方法も提供する。また、mRNA前駆体中の複数のエクソンのスキッピングを誘導するための医薬組成物、方法および手段も提供する。」
「【請求項1】
オリゴヌクレオチドの製造方法であって、
エクソンから転写したRNAについて、RNAの一部分が該RNA中の他の部分にハイブリダイズしている領域からなるクローズド構造と、ハイブリダイズしていない領域からなるオープン構造とを該RNAの二次構造から決定し、そして
少なくとも一部が該RNAのクローズド構造に相補的であり、且つ他の少なくとも一部が該RNAのオープン構造に相補的であることを特徴とするオリゴヌクレオチドを製造することを包含する方法。」
「【請求項2】
該オリゴヌクレオチドが相補的なオープン構造とクローズド構造が、該RNAにおいて互いに隣接していることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。」
「【請求項3】
該オリゴヌクレオチドが、該RNAの連続した14~50ヌクレオチドからなる部分に相補的であることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。」
「【請求項6】
該エクソンを含むmRNA前駆体が、対象生物において望ましくないスプライシングを示すことを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。」
「【請求項8】
該エクソンを含む該RNAが転写された遺伝子は、異常型のデュシェンヌ型筋ジストロフィー遺伝子(DMD)、コラーゲンVIα1遺伝子(COL6A1)、筋細管ミオパシー1遺伝子(MTM1)、ジスフェリン遺伝子(DYSF)、ラミニン-α2遺伝子(LAMA2)、エメリー-ドレイファス型筋ジストロフィー遺伝子(EMD)およびカルパイン3遺伝子(CAPN3)からなる群より選ばれる少なくとも1種をコードすることを特徴とする、請求項6または7に記載の製造方法。」
「【請求項9】
該遺伝子が、異常型のデュシェンヌ型筋ジストロフィーをコードする遺伝子であることを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。」
「【請求項15】
請求項1~14のいずれかの製造方法によって得られるオリゴヌクレオチドまたはその同等物。」
「【0011】
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)およびベッカー型筋ジストロフィー(BMD)はいずれも、X染色体に位置し、ジストロフィンをコードするDMD遺伝子の変異によってもたらされる(文献1~6)。」
「【0014】
本発明の要件を満たすいかなるオリゴヌクレオチドもDMD遺伝子のエクソンスキッピングの誘導に用いることができる。好ましい態様においては、オリゴヌクレオチドは、エクソンスキッピングにおいて活性を示す配列として表2に記載した配列またはその機能性同等物を含み、機能性同等物は上記の活性を有する配列と同種、好ましくは同じであるが、強度が必ずしも同等ではないハイブリダイゼーション能力を有する。オリゴヌクレオチドは、表2に記載の配列であって、エクソン2,40,41,42,43,44,45,46,48,49,50,51,53または55から誘導され、エクソンスキッピングにおいて活性を示す配列を含むことが好ましい。したがって、本発明はさらに、表2のオリゴヌクレオチドまたはその同等物を提供する。好ましくは、本発明は、表2に記載のエクソンスキッピングを誘導可能な、表に示したオリゴヌクレオチドを提供する。本発明はさらに、表2のオリゴヌクレオチドであって、ヒトDMD遺伝子のエクソン2,40,41,42,43,44,45,46,48,49,50,51,53または55に相補的なものを提供する。」
「【表2】
」
「【0015】
リーディングフレームの補正は、欠失に隣接する1個または2個のエクソンのスキッピング、ナンセンス変異を含むインフレームエクソンのスキッピング、または重複したエクソンのスキッピングによって達成される。これにより、種々のBMD患者に見られるタンパク質と類似のものが生じる(文献2、29)。ライデンDMD変異データベース(Leiden DMD mutation database)(www.dmd.nl;(文献30))の調査から、本発明者らは、DMDを引き起こす変異の75%超を補正できる(表4参照)ことがわかる。本発明者らは、7種の変異に対するエクソンスキッピングの実際の治療効果について開示する。すべての患者筋細胞培養物に関して、本発明者らは、75~80%の処置細胞でジストロフィン合成を修復することができた。」
「【0016】
本発明の方法で製造した相補的オリゴヌクレオチドは、本発明で用いるエクソンRNAの連続した13~50ヌクレオチドからなる部分に相補的であることが好ましい。他の1つの態様においては、本発明の方法で製造した相補的オリゴヌクレオチドは、本発明で用いるエクソンRNAの連続した16~50ヌクレオチドからなる部分に相補的である。オリゴヌクレオチドは、このようなエクソンRNAの連続した13~25ヌクレオチドからなる部分に相補的であることが好ましく、連続した14~25ヌクレオチドからなる部分に相補的であることがより好ましい。種々の核酸をオリゴヌクレオチドの製造に用いることができる。RNA/RNAハイブリッドは非常に安定なので、オリゴヌクレオチドはRNAを含むことが好ましい。エクソンスキッピング技術の目的の一つは対象生物においてスプライシングを促すことなので、オリゴヌクレオチドRNAは、RNAにさらなる特性、例えば、エンドヌクレアーゼやRNase Hに対する耐性、さらなるハイブリダイゼーション強度、(例えば体液中での)安定性の向上、柔軟性の向上または低減、毒性の低下、細胞内輸送性の向上、組織特異性などを付与する修飾を有することが好ましい。このような修飾は、2’-O-メチルホスホロチオエートオリゴリボヌクレオチド修飾を含むことが好ましい。また、このような修飾は、2’-O-メチルホスホロチオエートオリゴデオキシリボヌクレオチド修飾を含むことが好ましい。1つの態様においては、本発明は、2’-O-メチルホスホロチオエートオリゴ(デオキシ)リボヌクレオチド修飾と構造的にロックされた核酸とを有するオリゴヌクレオチドを含む、ハイブリッドオリゴヌクレオチドを提供する。このような特定の組み合わせは、構造的にロックされた核酸のみを有する同等物と比べて高い配列特異性を示し、2’-O-メチルホスホロチオエートオリゴ(デオキシ)リボヌクレオチド修飾のみを含むオリゴヌクレオチドと比べて効率が向上している。」
「【0017】
核酸模倣技術の出現とともに、核酸と同種、好ましくは同じであるが、強度が必ずしも同等ではないハイブリダイゼーション特性を有する分子を製造することが可能となった。当然のことながら、このような同等物も本発明の一部である。このような模倣同等物の例としては、ペプチド核酸、構造的にロックされた核酸および/またはモルフォリノ-ホスホロジアミデートが挙げられる。本発明のオリゴヌクレオチドの同等物として適切なものは以下の文献に挙げられているが、これらに限定されるものではない: Wahlestedt, C. et al., Potent and non-toxic antisense oligonucleotides containing locked nucleic acids. Proc Natl Acad Sci USA 97, 5633-8. (2000); Elayadi, A.N. & Corey, D.R. Application of PNA and LNA oligomers to chemotherapy. Curr Opin Investig Drugs 2, 558-61. (2001); Larsen, H.J., Bentin, T. & Nielsen, P.E. Antisense properties of peptide nucleic acid. Biochim Biophys Acta 1489, 159-66. (1999); Braasch, D.A. & Corey, D.R. Novel antisense and peptide nucleic acid strategies for controlling gene expression. Biochemistry 41, 4503-10. (2002); および Summerton, J. & Weller, D. Morpholino antisense oligomers: design, preparation, and properties. Antisense Nucleic Acid Drug Dev 7, 187-95 (1997)。1個以上の同等物どうしのハイブリッド、および/または同等物と核酸とのハイブリッドも、当然のことながら本発明の一部である。好ましい態様においては、同等物は構造的にロックされた核酸を含み、これは構造的にロックされた核酸が高い標的親和性と低い毒性を示し、故にエクソンスキッピングの効率が高いからである。」
(2)引用文献2
原査定の拒絶の理由で引用された、本願優先日前に頒布された刊行物であるNucleic Acids Research, vol.32, pp.346-353 (2004)(以下、「引用文献2」という。)は、「シクロフィリンA mRNA前駆体スプライシングにおけるオリゴヌクレオチドによる核アンチセンス効果:tcDNAとLNAの比較」と題する学術論文であって、次の事項が記載されている。
ア 「要約 シクロフィリンA(CyPA)mRNA前駆体のエクソン4の3’及び5’スプライスサイトを標的とする、9~15merの一連のtcDNAオリゴヌクレオチドの核アンチセンスとしての性質をHeLa細胞内で評価し、対応するLNAオリゴヌクレオチドの性質と比較した。9merは有意なアンチセンス効果は示さないが、11~15merは、リポフェクタミン媒介導入で、エクソン4スキッピング及びエクソン3及び4二重スキッピングを同程度に、配列及び量依存的に誘導することが、RT-PCRアッセイで明らかになった。tcオリゴヌクレオチドのアンチセンス効果は、LNAオリゴヌクレオチドよりもすべてのケースで少なくとも4~5倍優れることが見出された。・・・蛍光標識したtc15merの蛍光顕微鏡観察により、リポフェクタミン媒介導入後、この骨格タイプは均質に核に局在する強い傾向があることがわかった。それに対して、対応するLNA15merは、それほど明瞭でない細胞内分布パターンを示した。・・・得られた結果は、核アンチセンス適用におけるtcDNAの優れた能力を裏付けた。」(第346頁左欄第1~29行)
イ 「序論 核酸分解に対して安定で、相補的mRNAのRNaseH触媒性加水分解を誘導しないアンチセンスオリゴヌクレオチドは、mRNA前駆体スプライシングの強力な調節剤であることが、インビトロ及びインビボにおいて示された。このようなオリゴヌクレオチドは、既に、CFTR、IL-5R、c-myc、tau、SMN-2、bcl-x、βグロビン及びジストロフィンのmRNA前駆体のスプライシングを変更するのに用いることに成功している。」(第346頁左欄第33行~右欄第6行)
ウ 「トランスフェクション試薬無しで高い用量で適用されたtcオリゴヌクレオチドについて有意な取り込みが観察されなかったことは、2’-O-アルキルRNAやLNAについての報告と同列である。しかし、我々は、以前、弱いアンチセンス効果を与えるには十分な、少量のtcDNAがこれらの条件において細胞に侵入し得ることを示した。」(第351頁右欄第22行~第352頁左欄第5行)
4 引用発明
上記3(1)によれば、引用文献1には、次のとおりの発明が記載されているといえる。
「異常型DMD遺伝子のエクソンから転写したRNAの、隣接したオープン構造とクローズド構造に相補的な、連続する14~50塩基からなり、当該異常型DMD遺伝子のmRNA前駆体のエクソンをスキップしてジストロフィン合成を修復し、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に治療効果を有するオリゴヌクレオチド。」(以下、「引用発明」という。)
5 対比
本願明細書の記載に照らすと、本願発明の「神経筋疾患又は筋骨格疾患」はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を含む(本願明細書段落【0002】~【0006】、【0034】)。また、本願発明の「AON」とは、相補的ヌクレオチド配列を有するプレ-mRNA又はmRNAと相互作用及び/又はハイブリダイズし、それによって遺伝子発現を改変することができるオリゴヌクレオチドを指す(本願明細書段落【0066】)ところ、引用発明のオリゴヌクレオチドも、「異常型DMD遺伝子のエクソンから転写したRNAの、隣接したオープン構造とクローズド構造に相補的」であって、「当該異常型DMD遺伝子のmRNA前駆体のエクソンをスキップしてジストロフィン合成を修復」、すなわちジストロフィン発現を改変するものであるから、AONであるといえる。また、引用発明の「ジストロフィン合成を修復し、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に治療効果を有するオリゴヌクレオチド。」が、DMDの処置に使用できることは自明である。
これらをふまえて本願発明と引用発明とを対比すると、両者の一致点及び相違点は次のとおりのものとなる。
一致点: 神経筋疾患又は筋骨格疾患の処置に使用するためのAON。
相違点: AONが、本願発明ではtcDNAであるのに対して、引用発明ではオリゴヌクレオチドである点。
6 判断
上記相違点について検討するに、引用文献1には、引用発明のオリゴヌクレオチドとして、種々の核酸構造を用いることができ、ハイブリダイゼーション強度、エンドヌクレアーゼやRNase Hに対する耐性、(例えば体液中での)安定性の向上、柔軟性の向上または低減、毒性の低下、細胞内輸送性の向上、組織特異性などを付与する修飾を有するものが好ましい旨記載され、2’-O-メチルホスホロチオエートオリゴ(デオキシ)リボヌクレオチド、構造的にロックされた核酸、ペプチド核酸、モルフォリノ-ホスホロジアミデートといった、引用文献1が記載された時点で知られていたものが例示されている(上記3(1)【0016】、【0017】)。
一方、引用文献2は、引用文献1と同様のエクソン・スキップ技術に関する文献であって、AONとしてtcDNAとLNAを比較し、tcDNAが核への強い局在性を示し、LNAの4~5倍のアンチセンス効果を発揮する、優れた核酸であることを報告するものである(上記3(2)ア)。引用文献2は、シクロフィリンA遺伝子を標的とした実験結果を報告するものの、その序論にも記載されているとおり、エクソン・スキップ技術は、既にジストロフィン、すなわちDMD遺伝子にも適用されていた(上記3(2)イ)のだから、引用発明のAONとして、引用文献2にその優位性が記載されたtcDNAを採用することは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、本願明細書をみても、本願発明全体が引用文献1及び2からは予期し得ない顕著な効果を有するとは認めることができない。
したがって、本願発明は、引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
7 審判請求人の主張について
(1)審判請求人の主張
審判請求人は、平成27年11月16日付け手続補正書により補正された審判請求書において、次の点を主張する。
本願発明は、tcDNAオリゴヌクレオチドがインビボで有効であり、リポフェクタミンのようなトランスフェクション試薬を使用する必要がないことを示したものである。それに対して、引用文献2に記載された実験は、インビトロで行われ、しかも、リポフェクタミンが必要であることを示すものである。インビボで、アンチセンスオリゴヌクレオチドは標的の細胞/組織に到達する前に血液や体液など複雑な環境に投与されることから、たとえtcDNAがインビトロで有効であったとしても、インビボでの取り込みがうまくいくと予測することはできない。
(2)判断
引用文献2には、トランスフェクション試薬無しでも、少量のtcDNAが細胞に取り込まれ、弱いとはいえアンチセンス効果を発揮したという報告があることが記載されている(上記3(2)ウ)。また、本願優先日当時、DMD遺伝子を標的としたエクソン・スキップに限ってみても、各種核酸構造のAONのインビボでの効果が検討されており、少なくとも、モルフォリノ、2’-O-メチルホスホロチオエート、及びペプチド核酸のAONがトランスフェクション試薬なしでインビボの細胞に取り込まれ、効果を発揮したことが報告されていた(J.Gene Medicine, vol.8, pp.207-216 (2006)、Molecular Therapy, vol.16, pp.38-45(2008)、J.Gene Medicine, vol.11, pp.257-266 (12 Jan.2009))。
このような本願優先日当時の技術水準において、引用文献2の上記記載も考慮すると、本願発明がインビボでトランスフェクション試薬なしで効果を発揮したことが、予想外の格別顕著な効果であるとまでは認めることができない。
したがって、審判請求人の上記主張は採用することができない。
8 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その余の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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