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特許拒絶査定不服審判

2024-012114

プログラム

審判番号
2024-012114
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-001907
請求日
2024年07月23日
審決日
2025年04月28日
公報発行日
2025年05月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】株式会社コロプラ
  • 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
審判長/審判官
  • 審判長 篠塚 隆
  • 審判官 野崎 大進
  • 審判官 村松 貴士
分類
P18 .113-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F) / P18 .65 -WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第37条、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021- 1907「プログラム」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 7月21日出願公開、特開2022-107152、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年1月8日の出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和6年 1月26日付け:拒絶理由通知 令和6年 3月27日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 4月16日付け:拒絶査定(原査定) 令和6年 7月23日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和7年 1月27日付け:拒絶理由通知(当審拒絶理由) 令和7年 3月17日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和6年4月16日付け)の概要は次のとおりである。 1 理由1(発明の単一性) (1)特別な技術的特徴に基づく審査対象の決定 請求項1ないし3に係る発明は、以下の引用文献Aにより新規性が欠如しており、特別な技術的特徴を有しない。 したがって、それまでに特別な技術的特徴の有無を判断した請求項1ないし3に係る発明を、審査対象とする。 (2)審査の効率性に基づく審査対象の決定 請求項4ないし8に係る発明は、特別な技術的特徴に基づいて審査対象となった発明と、まとめて審査を行うことが効率的である発明であり、審査対象に加える。 請求項9及び10に係る発明は、請求項1に係る発明の発明特定事項を全て含む同一カテゴリーの発明である。しかしながら、請求項1に係る発明に対して追加された請求項9に係る発明の技術的特徴は「オブジェクトに対する複数のコミュニケーションに関する複数の仮想空間の表示態様の変更操作」であり、請求項1に係る発明に対して追加された請求項10に係る発明の技術的特徴は「オブジェクトの表示サイズの変更操作」であるのに対し、請求項1に係る発明の技術的特徴は「仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させること」であるため、両者の技術的関連性は低い。 したがって、請求項9及び10に係る発明は、特許法第37条以外の要件についての審査対象としない。 2 理由2(新規性) 本願の請求項1ないし8に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 3 理由3(進歩性) 本願の請求項1ないし8に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.国際公開第2014/147668号 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和7年1月27日付けで通知した拒絶理由の概要は次のとおりである。 本願の請求項1ないし3及び7に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、本願の請求項8に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び以下の引用文献2に記載された技術事項に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.国際公開第2014/147668号(原査定の引用文献A) 2.特開2020-18568号公報 第4 本願発明 本願請求項1ないし7に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明7」という。)は、令和7年3月17日提出の手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1-7に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 コンピュータによって実行されるプログラムであって、 前記コンピュータを、 仮想空間の表示態様の変更操作の操作量に応じて異なる画像を表示させる手段、 前記変更操作の終了を検知した後、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる手段、 として機能させるためのプログラム。 【請求項2】 前記仮想空間の表示態様の変更操作は、前記仮想空間の表示範囲の変更操作を含み、 前記仮想空間の表示態様の変更操作の操作量に応じて異なる画像を表示させる手段は、前記仮想空間の表示範囲の変更操作に基づく前記仮想空間の表示範囲の画像を表示させる手段を含み、 前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴う前記オブジェクトを含む画像を表示させる手段は、前記仮想空間の表示範囲の変更操作に関連付けられた動きを伴う前記オブジェクトを含む画像を表示させる手段を含む、 請求項1に記載のプログラム。 【請求項3】 前記仮想空間の表示範囲の変更操作は、前記仮想空間から画像を得る仮想カメラの撮影態様の変更操作を含み、 前記仮想空間の表示範囲の画像を表示させる手段は、前記仮想カメラにより得られる画像を表示させる手段を含み、 前記仮想空間の表示範囲の変更操作に関連付けられた動きを伴う前記オブジェクトを含む画像を表示させる手段は、前記仮想カメラの撮影態様の変更操作に関連付けられた動きを伴う前記オブジェクトを含む画像を表示させる手段を含む、 請求項2に記載のプログラム。 【請求項4】 前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きは、前記オブジェクトが前記仮想空間の表示範囲に入る動きである、請求項1から3の何れか一項に記載のプログラム。 【請求項5】 前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きは、前記オブジェクトの種類に応じて異なる、請求項1から4の何れか一項に記載のプログラム。 【請求項6】 前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きは、前記仮想空間の表示態様の変更操作の操作量に応じた異なる画像の表示の開始よりも後に開始する、請求項1から5の何れか一項に記載のプログラム。 【請求項7】 前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きの速さは、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きの開始前の前記オブジェクトの状態に応じて異なる、請求項1から6の何れか一項に記載のプログラム。」 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献1(引用文献A)、引用発明 (1)引用文献1(引用文献A) 当審拒絶理由に引用した上記引用文献1(原査定の引用文献A)には、次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。 「[0028] 図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理装置100は、ゲームプログラム読取部10、制御部11、記憶部12、表示部13、音声出力部14、およびプレイヤ操作受付部15と、通信部16とを含む。 [0029] プログラム読取部10は、各種ビデオゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵する記憶媒体から必要なビデオゲームプログラムを読み出す機能を有する。なお、本例においては、プログラム読取部10は、ビデオゲームプログラムが格納された着脱可能なゲームカートリッジ20を装着する装着部を有し、プレイヤ(ビデオゲーム処理装置100の操作者(ユーザ))により装着部に装着されたゲームカートリッジ20の記憶媒体からゲームプログラムを読み出し、記憶部12に格納する。なお、本例で用いられるビデオゲームプログラムに従って実行されるビデオゲームは、RPG、シミュレーションゲーム、バトルゲームなど、プレイヤによる操作入力に応じて仮想空間内に配置されたキャラクタが移動する様子が表示されるビデオゲームであればどのようなものであってもよい。すなわち、直接的又は間接的に、プレイヤが仮想カメラの位置を操作できるビデオゲームであればよい。 [0030] 制御部11は、プログラム読取部10により読み取られ記憶部12に格納されたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有する。」 「[0041] 表示部13は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。本例においては、制御部11によって、仮想カメラにより撮影された画像を含むゲーム画面を生成する処理(レンダリング)が実行される。表示部13は、例えば、液晶表示装置によって構成される。」 「[0043] プレイヤ操作受付部15は、プレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知する。本例においては、操作受付部15は、表示部13に設けられたタッチパネルを介してプレイヤの操作を受け付ける。」 「[0049] 表示処理において、先ず、制御部11は、プレイヤによるタッチ操作を受け付ける(ステップS101)。本例においては、制御部11は、移動フィールド表示画面における所定の領域(例えば、プレイヤキャラクタ上を含む表示画面全体)をタッチ操作受付領域とする。すなわち、制御部11は、移動フィールド表示画面における所定の領域に対してタッチ操作(例えば、タッチパネルにプレイヤの指が接触したこと)を検出すると、タッチ操作を受け付けたと判定する。なお、タッチ操作受付領域の構成はこれに限定されず、例えばゲーム画面に設けられた閉じた領域(例えば、仮想コントローラ)でプレイヤによる接触を検出する構成としてもよいし、プレイヤキャラクタPCを示す領域以外の領域でプレイヤによる接触を検出する構成としてもよい。」 「[0091] また、上述した実施の形態では特に言及していないが、ビデオゲーム処理装置100が、所定操作を受け付けたことに応じて、仮想カメラの位置を所定操作に応じて予め定義された移動方法で移動する構成としてもよい。すなわち、例えばビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップを受け付けたことに応じて、瞬時に仮想カメラを現在の向きのYaw180度判定した位置(当審注:「Yaw180度反転した位置」の誤記と認められる。)に切り替える(または、仮想空間におけるプレイヤキャラクタの位置を中心に高速で180度回転させる)構成としてもよい。また、このときビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタの向き(当審注:「プレイヤキャラクタの向きを」の誤記と認められる。)瞬時にまたは所定速度でカメラ方向へ向かせる構成としてもよい。」 「 [図:0001422270000001.jpg] 」 「 [図:0001422270000002.jpg] 」 (2)引用発明 上記(1)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「ゲームプログラム読取部10、制御部11、記憶部12、表示部13、プレイヤ操作受付部15とを含むビデオゲーム処理装置100において、プログラム読取部10により読み取られ記憶部12に格納され、制御部11により実行されるゲームプログラムであって、 制御部11は、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有し、 表示部13は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示し、制御部11によって、仮想カメラにより撮影された画像を含むゲーム画面を生成する処理(レンダリング)が実行され、 プレイヤ操作受付部15は、プレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知し、 制御部11は、移動フィールド表示画面における所定の領域(例えば、プレイヤキャラクタ上を含む表示画面全体)をタッチ操作受付領域とし、移動フィールド表示画面における所定の領域に対してタッチ操作(例えば、タッチパネルにプレイヤの指が接触したこと)を検出すると、タッチ操作を受け付けたと判定し、 ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップを受け付けたことに応じて、瞬時に仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え、プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせる、 ゲームプログラム。」 2 引用文献2 当審拒絶理由に引用した上記引用文献2には、次の事項が記載されている。 「【0031】 ルーム画面50では、待機キャラを特定するための特定指示が実行された場合には、その待機キャラは特定指示が実行されたことを示す特定行動を実行する。これは、その待機キャラが待機行動として単独行動を実行している場合も、共同行動を実行している場合も同様である。具体的には、このような特定指示として待機キャラクタ画像43Bにタッチ操作が実行された場合に、このタッチ操作が実行された待機キャラクタ画像43Bは仮想カメラの方に視線を向けるような動作(行動)を実行する。つまり、タッチ操作(例えばユーザの視線を示す操作の一例)に伴い、そのタッチ操作(視線)に反応する行動を特定行動として実行する。 【0032】 図5は、ルーム画面50における特定行動を説明するための説明図である。また、図5の例は、図4の例のルーム画面50において待機キャラクタ画像43Bの一方がタッチ操作された場合を示している。図5に示すように、例えば図4の例の二つの待機キャラクタ画像43Bのうち左側の待機キャラクタ画像43B1にタッチ操作が実行された場合、この左側の待機キャラクタ画像43B1は、右側の待機キャラクタ画像43B2との間の談笑(共同行動)を中止し、仮想カメラの方に視線を向ける(振り向く)特定行動を実行する。一方、右側の待機キャラクタ画像43B2は、左側の待機キャラクタ画像43B1による特定行動の開始に伴い、単独行動に移行している。つまり、現実における人の行動と同様な自然な行動を実行するように、右側の待機キャラクタ画像43B2も共同行動の中止し、一人で実行可能な単独行動を開始している。より具体的には、右側の待機キャラクタ画像43B2は、単独行動として、一人で携帯電話を見る(或いは触る)動作を実行している。このように二人の待機キャラクタのうち、一方への特定指示に伴い、その一方は共同行動から特定行動に、他方(残りの待機キャラクタ)は共同行動から単独行動に、それぞれ行動が変化する。また、図5の例は、ナビキャラクタ画像43Aも待機キャラクタ画像43Bと同様に待機行動を実行している場合を示している。この場合、ナビキャラクタ画像43Aに対する特定指示に伴い、待機キャラクタ画像43Bと同様にナビキャラクタ画像43Aも特定行動を実行する。つまり、待機行動中はナビキャラも待機キャラと同様に扱われる。なお、特定行動は、仮想カメラの方に視線を向ける行動に限定されない。ユーザによるタッチ操作(特定指示)の実行が認識できる限り、適宜の行動が特定行動として実行されてよい。」 「【0038】 特定行動は、各待機キャラ(待機行動中のナビキャラを含む)に移動行動を実行させるための前提条件として機能する。また、このような移動行動は、特定行動中の待機キャラに移動指示が実行された場合に実行される。このような移動指示は、例えば特定行動中の待機キャラへのさらなるタッチ操作によって実現される。つまり、タッチ操作によって視線をユーザに向けている待機キャラに対して更にタッチ操作が実行された場合に、その待機キャラは移動行動を実行する。そして、そのような移動指示に伴い、待機キャラはナビキャラと並ぶように仮想カメラの近くまで移動する行動を移動行動として実行する。」 「【図4】 [図:0001422270000003.jpg] 」 「【図5】 [図:0001422270000004.jpg] 」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「ビデオゲーム処理装置100」は、「ゲームプログラム」を実行する「制御部11」及び「記憶部12」を備えているから、コンピュータであるといえる。したがって、引用発明の「ビデオゲーム処理装置100」は、本願発明1の「コンピュータ」に相当する。また、引用発明の「ゲームプログラム」は、「ビデオゲーム処理装置100」の「制御部11により実行される」ものであるから、後述する相違点を除き、本願発明1の「コンピュータによって実行されるプログラム」に相当する。 イ 引用発明では「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップを受け付けたことに応じて、瞬時に仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え」ているから、仮想カメラの位置を切り替えると仮想空間の表示態様が変更されることを考慮すると、引用発明の「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップ」は、本願発明1の「仮想空間の表示態様の変更操作」に相当する。そして、引用発明の「仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え」た状態の画像と、本願発明1の「仮想空間の表示態様の変更操作の操作量に応じ」た「異なる画像」とは、「仮想空間の表示態様の変更操作に応じた画像」である点で共通する。 さらに、引用発明では「表示部13は、制御部11の制御に従って、ビデオゲームの進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示し、制御部11によって、仮想カメラにより撮影された画像を含むゲーム画面を生成する処理(レンダリング)が実行され」ているから、引用発明の「仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え」た状態の画像は「制御部11」の制御により表示されることは自明である。 したがって、引用発明の「制御部11」を含む「ビデオゲーム処理装置100」と、本願発明1の「コンピュータ」とは、「仮想空間の表示態様の変更操作に応じた画像を表示させる手段」として機能している点で共通する。 ウ 引用発明の「プレイヤキャラクタ」は、本願発明1の「オブジェクト」に相当する。また、引用発明では「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップを受け付けたことに応じて、瞬時に仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え、プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせ」ているから、引用発明の「プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせ」る動きは、「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップ」に関連付けられたものであるといえる。よって、上記イを踏まえると、引用発明の「プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせ」た状態の画像は、本願発明1の「前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像」に相当する。 さらに、上記イと同様に、引用発明の「プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせ」た状態の画像は「制御部11」の制御により表示されることは自明であるから、引用発明の「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップを受け付けたことに応じて、瞬時に仮想カメラを現在の向きのYaw180度反転した位置に切り替え、プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせ」ることと、本願発明1の「前記変更操作の終了を検知した後、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる」こととは、「前記変更操作を検知すると、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる」点で共通する。 したがって、引用発明の「制御部11」を含む「ビデオゲーム処理装置100」と、本願発明1の「コンピュータ」とは、「前記変更操作を検知すると、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる手段」として機能している点で共通する。 エ 引用発明では、「ゲームプログラム」は「制御部11により実行され」、「制御部11は、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有し」ているから、引用発明の「ゲームプログラム」が、「制御部11」を含む「ビデオゲーム処理装置100」を各種手段として機能させていることは自明である。したがって、上記アを踏まえると、引用発明の「ゲームプログラム」は、本願発明1の「プログラム」と同様に、「前記コンピュータを」「手段」「として機能させる」ものであるといえる。 オ したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「コンピュータによって実行されるプログラムであって、 前記コンピュータを、 仮想空間の表示態様の変更操作に応じた画像を表示させる手段、 前記変更操作を検知すると、前記仮想空間の表示態様の変更操作に関連付けられた動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる手段、 として機能させるためのプログラム。」 (相違点) (相違点1) 本願発明1では、「仮想空間の表示態様の変更操作の操作量に応じて異なる画像を表示させ」ているのに対し、引用発明では、「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップ」に応じた画像を表示している点。 (相違点2) 本願発明1では、「動きを伴うオブジェクトを含む画像を表示させる」のが、「前記変更操作の終了を検知した後」であるのに対し、引用発明では、「プレイヤキャラクタの向きを所定速度でカメラ方向へ向かせる」のが、「プレイヤキャラクタPCが表示された領域に対するダブルタップ」の終了を検知した後であるか不明である点。 (2)相違点についての判断 まず、上記相違点1について検討する。 本願発明1の上記相違点1に係る構成について、引用文献2には記載も示唆もない。 また、本願発明1の上記相違点1に係る構成は、本願の出願日前において周知技術であったともいえない。 したがって、当業者といえども、引用発明から、上記相違点1に係る構成を容易に想到することはできない。 よって、相違点2について検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明、及び、引用文献2に記載された技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2-7について 本願発明2-7は、本願発明1を減縮した発明である。したがって、本願発明1の上記相違点1に係る構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、及び、引用文献2に記載された技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 第7 原査定について 1 理由1(発明の単一性)について 拒絶査定時の請求項9-10は審判請求時の補正により削除されており、本願は発明の単一性の要件を満たしているから、原査定の理由1を維持することはできない。 2 理由2(新規性)について 上記第6の相違点1は実質的な相違点であり、本願発明1-7は引用文献A(引用文献1)に記載された発明ではないから、原査定の理由2を維持することはできない。 3 理由3(進歩性)ついて 上記第6で説示したとおり、本願発明1-7は、当業者が引用文献A(引用文献1)に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものではないから、原査定の理由3を維持することはできない。 第8 当審拒絶理由について 上記第6で説示したとおり、本願発明1-3、6は、当業者が引用文献1に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものではなく、本願発明7は、当業者が引用文献1に記載された発明、及び、引用文献2に記載された技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものではないから、当審拒絶理由通知における進歩性欠如の拒絶の理由は解消した。 第9 むすび 以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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