審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2024-006756

太陽電池ストリング、変換器、及び太陽電池発電システムのためのパラメータ曲線スキャン方法

審判番号
2024-006756
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-544191
請求日
2024年04月19日
審決日
2025年08月27日
公報発行日
2026年02月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ファーウェイ デジタル パワー テクノロジーズ カンパニー リミテッド
  • 【請求人代理人】伊東 忠重
  • 【請求人代理人】伊東 忠彦
  • 【請求人代理人】宮崎 修
審判長/審判官
  • 審判長 波多江 進
  • 審判官 吉野 三寛
  • 審判官 小澤 尚由
分類
P18 .121-Z (H02S) / P18 .575-Z (H02S)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第159条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2022-544191「太陽電池ストリング、変換器、及び太陽電池発電システムのためのパラメータ曲線スキャン方法」拒絶査定不服審判事件〔令和3年10月7日国際公開、WO2021/195929、令和5年3月20日国内公表、特表2023-511565〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2020年(令和2年)3月31日を国際出願日とする外国語特許出願であって、その手続の経緯の概要は、次のとおりである。 令和5年 7月10日付け:拒絶理由通知書 同年10月10日 :意見書及び手続補正書の提出 同年12月 8日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) (同月19日 :原査定の謄本の送達) 令和6年 4月19日 :審判請求書及び手続補正書の提出 同年 5月30日付け:前置報告書 同年 9月 4日 :上申書の提出 第2 令和6年4月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和6年4月19日にされた手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 (1) 本件補正後の特許請求の範囲の記載 令和6年4月19日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)による補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである(下線部は、補正箇所である。)。 「太陽電池発電システムに適用される太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法であって、前記太陽電池発電システムは、変換器と、前記変換器に接続された少なくとも1つの太陽電池ストリングとを備え、前記スキャン方法は、 第1の予め設定された規則に従って、第1の電圧範囲の第1の終点電圧から第1の電圧範囲の第2の終点電圧に変化するように太陽電池ストリングの出力電圧を制御し、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち一方を取得して、第1のパラメータ曲線をスキャンすることと、 第2の予め設定された規則に従って、第2の電圧範囲の第3の終点電圧から第2の電圧範囲の第4の終点電圧に変化するように前記太陽電池ストリングの出力電圧を制御して、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方を取得して、第2のパラメータ曲線をスキャンすることであって、第1の電圧範囲と第2の電圧範囲との間には交差集合が存在する、こととを含み、 前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より大きく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より小さい、又は前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より小さく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より大きく、 前記第1のパラメータ曲線と前記第2のパラメータ曲線とは、時間と、電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方との間の関係を示す時間関連波形である、 パラメータ曲線スキャン方法。」 (2) 本件補正前の特許請求の範囲の記載 本件補正前の令和5年10月10日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。 「太陽電池発電システムに適用される太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法であって、前記太陽電池発電システムは、変換器と、前記変換器に接続された少なくとも1つの太陽電池ストリングとを備え、前記スキャン方法は、 第1の予め設定された規則に従って、第1の電圧範囲の第1の終点電圧から第1の電圧範囲の第2の終点電圧に変化するように太陽電池ストリングの出力電圧を制御し、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち一方を取得して、第1のパラメータ曲線をスキャンすることと、 第2の予め設定された規則に従って、第2の電圧範囲の第3の終点電圧から第2の電圧範囲の第4の終点電圧に変化するように前記太陽電池ストリングの出力電圧を制御して、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方を取得して、第2のパラメータ曲線をスキャンすることであって、第1の電圧範囲と第2の電圧範囲との間には交差集合が存在する、こととを含み、 前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より大きく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より小さい、又は前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より小さく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より大きい、 パラメータ曲線スキャン方法。」 2 本件補正の適否 本件補正で請求項1についてする補正は、本件補正前の請求項1における「第1のパラメータ曲線」及び「第2のパラメータ曲線」について、「時間と、電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方との間の関係を示す時間関連波形である」という限定を付加するものである。また、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正で請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下に検討する。 (1) 本件補正発明の認定 本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)は、前記1(1)に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。 (2) 各引用文献に記載された事項及び引用発明等の認定 ア 引用文献1の記載事項及び引用発明の認定 (ア) 引用文献1の記載 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に発行された文献である特開2015-177626号公報(以下「引用文献1」という。)には、次の記載がある(下線は当合議体が付した。以下同じ。)。 「【0002】 近年、地球環境問題が注目される中、クリーンなエネルギーである太陽光エネルギーを利用した太陽光発電システムの普及が進んでいる。この太陽光発電システムを構成する少なくとも一部の太陽電池モジュールが故障した場合には、発電量が低下する。即ち、太陽電池モジュールの故障の発生が発電量の低下として現れるので、発電量が低下した場合には、太陽電池モジュールの故障を確認して交換するといったメンテナンス作業を行うことになる。」 「【0013】 以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。 <実施例1> 図1は、太陽電池の説明図である。太陽電池2において、セル21は直列に複数接続され、このセル21の列と並行にバイパスダイオード22が接続されてクラスタ23が形成される。また、クラスタ23が、直列に複数接続されてモジュール24を形成し、モジュール24が、直列に複数接続されてストリング25を形成し、ストリング25が、並列に複数接続されてアレイ26を形成し、アレイ26が太陽電池2を形成している。」 「【0026】 図4は、本実施例1における太陽電池評価システム1の概略構成を示す図である。太陽電池評価システム1においては、太陽電池2が測定データ取得部5に接続されており、太陽電池2の出力が測定データ取得部5に入力されるようになっている。また、測定データ取得部5は、電圧設定部51と、測定部52と、タイマー53を有する。電圧設定部51は、太陽電池2の出力電圧値を変化(スイープ)させるように設定する。測定部52は、この出力電圧値を変化させたときの当該出力電圧値に対する出力電流値を測定する。タイマー53は、前記測定部52による測定を所定の測定タイミングで行わせる。例えば所定の時間間隔や所定の時刻に測定を行わせる。」 「【0031】 図5は、本実施例1における太陽電池評価システム1が実行する評価方法の説明図である。 【0032】 まず、タイマー53が、所定の測定タイミングに達したか否かを判定し(ステップS10)、所定の測定タイミングに達していなければ(ステップS10,No)、所定の測定タイミングに達するまで待機する。 【0033】 そして、所定の測定タイミングに達した場合には(ステップS10,Yes)、測定データ取得部5が、太陽電池2からI-Vカーブを取得する(ステップS20)。例えば、電圧設定部51が、アレイ26の出力電圧を最小値から開放電圧値まで所定時間内に複数回変化(スイープ)させて、測定部52が、このときの出力電圧値に対する出力電流値を測定してメモリ(不図示)に記憶する。ここで、複数回の変化は、例えば出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させた後、開放電圧値から最小値に戻す、或るいは出力電圧を開放電圧値から最小値まで低下させた後、最小値から開放電圧値へ戻すように双方向にスイープさせることでも良い。また、双方向に限らず、出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させた後、再度、出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させることでも良い。 【0034】 演算部6は、ステップS20で複数回測定したI-Vカーブを比較し、これらが一致するか否かによって、雲や鳥などの一時的な外乱要因の影響があるか否かを判定する(ステップS30)。ここで、一時的な外乱要因か否かの判定は、太陽の運行に応じて移動する影と、雲や鳥などの影とを区別するように、例えば数秒から数分といった比較的短い時間内に複数回測定したI-Vカーブが一致するか否かによって判定する。ここで、I-Vカーブが一致しない場合、即ち外乱要因の影響を受けていると判定する場合には(ステップS30、No)、ステップS20に戻ってI-Vカーブを取得し直す。 【0035】 また、ステップS30で、I-Vカーブが一致した場合、即ち外乱要因の影響を受けていないと判定する場合には(ステップS30、Yes)、ステップS40に移行し、I-Vカーブから特徴量を求める。例えば演算部6が、ステップS20で測定した出力電流値Iに対して出力電圧値Vで二階微分し、二階微分の結果Pdを求め、閾値記憶部7から閾値Taを取得して、二階微分の結果Pdと比較し、二階微分の結果Pdが閾値Taを超えているか否かを判定し、段数を求める。即ち、二階微分の結果Pdが閾値Taを超えていなければ段数を0とし、二階微分の結果Pdが閾値Taを超えていれば超えた回数を段数とし、この段数を測定タイミングと共にデータ記憶部4に記憶させる(ステップS50)。」 「【0092】 <実施例5> 次に、実施例5について説明する。本実施例5においては、太陽電池評価システムの構成の様々な態様について説明する。 【0093】 図10には、本実施例における太陽電池評価システム1Aの態様について示す。この態様における構成要素の太陽電池2、計測データ取得部5、演算部6、閾値記憶部7、評価部8、出力部9については、各々、図4の太陽電池評価システム1に示した構成と同等であり、計測データ取得部5、演算部6、閾値記憶部7、評価部8、出力部9が、本例の評価装置102を構成している。 【0094】 図10において、パワーコンディショナ74は、太陽電池2の出力を昇圧するDC/DCコンバータ74aや、この昇圧後の直流電力を交流電力に変換するインバータ74bを備えている。また、パワーコンディショナ74は、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出する電流電圧特性計測部73を備えている。電流電圧特性計測部73は、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出することで、I-Vカーブを取得する機能を有している。 【0095】 図10の態様においては、パワーコンディショナ74の電流電圧特性計測部73が、太陽電池2の出力電圧を変化させたときの出力電圧値と出力電流値を計測し、評価装置102は、この計測結果を計測データ取得部5で取得して前述の評価に用いる。 【0096】 このように太陽電池評価システム1Cは、パワーコンディショナ74のI-Vカーブトレース機能を利用して評価を行う構成とした。」 「【図1】 [図:0001431662000001.jpg] 」 「【図4】 [図:0001431662000002.jpg] 」 「【図5】 [図:0001431662000003.jpg] 」 「【図10】 [図:0001431662000004.jpg] 」 (イ) 引用文献1の記載から把握できる事項 a 実施例5に係る記載である【0094】の「電流電圧特性計測部73は、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出することで、I-Vカーブを取得する機能を有している」との記載、及び、【0095】の「パワーコンディショナ74の電流電圧特性計測部73が、太陽電池2の出力電圧を変化させたときの出力電圧値と出力電流値を計測し」との記載によれば、引用文献1には、実施例5における太陽電池評価システム1Aにおける太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法が記載されていると認められる。 b 【0002】に記載された従来技術を踏まえると、図10より、太陽電池2及びパワーコンディショナ74を備える太陽光発電システムを把握できる。 c 【0093】の記載によれば、図10に記載された実施例5における太陽電池評価システム1Aにおける構成要素の太陽電池2、計測データ取得部5、演算部6、閾値記憶部7、評価部8、出力部9については、各々、図4に記載された実施例1における太陽電池評価システム1に示した構成と同等である。他方、実施例1では、測定データ取得部5が、電圧設定部51、測定部52及びタイマー53により、太陽電池2からI-Vカーブを取得する(【0032】、【0033】及び図4)のに対し、実施例5では、電流電圧特性計測部73が、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出することで、(太陽電池2から)I-Vカーブを取得する機能を有している(【0094】)。そうすると、実施例5における太陽電池評価システム1Aにおける電流電圧特性計測部73は、実施例1における太陽電池評価システム1の測定データ取得部5と同等の機能を有するものと理解できるから、電流電圧特性計測部73は、実質的に「電圧設定部51と、測定部52と、タイマー53を有する」(【0026】)ことを把握できる。 d 前記cで説示したように、実施例5における太陽電池評価システム1Aにおける電流電圧特性計測部73は、実施例1における太陽電池評価システム1の測定データ取得部5と同等に、太陽電池2からI-Vカーブを取得する機能を有していることからみて、実施例5における太陽電池評価システム1Aが実行する電流電圧特性計測部73がI-Vカーブを取得する方法は、実施例1における太陽電池評価システム1が実行する測定データ取得部5がI-Vカーブを取得する方法と同じ方法であることを把握できる。したがって、実施例5における電流電圧特性計測部73が太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法は、【0033】に記載された実施例1におけるI-Vカーブを取得する方法であるステップS20と同等であることを把握できる。 (ウ) 引用発明の認定 前記(ア)及び(イ)によれば、引用文献1には、図10に記載された実施例5における太陽電池評価システム1Aにおける太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法について、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(引用発明の認定に用いた段落番号等を参考までに括弧内に付してある。以下同じ。)。 <引用発明> 「太陽電池評価システム1Aにおける太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法であって、(前記(イ)a) 太陽光発電システムは、太陽電池2及びパワーコンディショナ74を備え、(前記(イ)b) 太陽電池2において、モジュール24が、直列に複数接続されてストリング25を形成し、ストリング25が、並列に複数接続されてアレイ26を形成し、アレイ26が太陽電池2を形成し、(【0013】) 計測データ取得部5、演算部6、閾値記憶部7、評価部8、出力部9が、評価装置102を構成し、(【0093】) パワーコンディショナ74は、太陽電池2の出力を昇圧するDC/DCコンバータ74aや、この昇圧後の直流電力を交流電力に変換するインバータ74bを備え、 パワーコンディショナ74は、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出する電流電圧特性計測部73を備え、 電流電圧特性計測部73は、太陽電池2の出力電圧及び出力電流を検出することで、I-Vカーブを取得する機能を有し、(【0094】) 電流電圧特性計測部73は、電圧設定部51と、測定部52と、タイマー53を有し、(前記(イ)c) 電圧設定部51は、太陽電池2の出力電圧値を変化(スイープ)させるように設定し、測定部52は、この出力電圧値を変化させたときの当該出力電圧値に対する出力電流値を測定し、タイマー53は、前記測定部52による測定を所定の測定タイミング、例えば所定の時間間隔や所定の時刻に測定を行わせ、(【0026】) パワーコンディショナ74の電流電圧特性計測部73が、太陽電池2の出力電圧を変化させたときの出力電圧値と出力電流値を計測し、評価装置102は、この計測結果を計測データ取得部5で取得して評価に用い、(【0095】) 太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法は、電流電圧特性計測部73が、太陽電池2からI-Vカーブを取得し(ステップS20)、例えば、電圧設定部51が、アレイ26の出力電圧を最小値から開放電圧値まで所定時間内に複数回変化(スイープ)させて、測定部52が、このときの出力電圧値に対する出力電流値を測定してメモリに記憶し、ここで、複数回の変化は、例えば出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させた後、開放電圧値から最小値に戻す、或るいは出力電圧を開放電圧値から最小値まで低下させた後、最小値から開放電圧値へ戻すように双方向にスイープさせる、(【0033】・前記(イ)d) 太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法。」 イ 引用文献2に記載された事項及び周知技術の認定 (ア) 引用文献2に記載された事項 本審決において新たに引用する、本願の出願前に発行された文献である特開平10-31052号(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ソーラーパネル(太陽電池パネル)の電流-電圧特性曲線を測定するための方法に関する。本発明は、また、ソーラーパネルの電流-電圧特性曲線を測定するための装置にも関する。」 「【0024】図1の測定機器によって記録された電流のグラフ15、及び、電圧のグラフ14が、図4に示されている。これらのグラフは、調節可能な負荷5を用いて、制御回路4によって制御される測定機器2、8によって記録されている。 【0025】代表的なテストにおいては、最大電流は、約3Aであり、最大電圧は約22Vである。これらの測定値は、直列に接続された36個の電池を有するパネルから得られている。全測定サイクルの持続時間は、一般的に、400μsであり、負荷は、電圧14の変化率が実質的に直線的になるように調節されている。 【0026】測定すべき間隔が短いということにより生ずる技術的な制約のために、測定の開始時16においては、電圧14が直線的に変化する場合よりも若干緩やかに上昇するように、負荷5を減少させる(その抵抗を増大させることにより)ことによって、電圧の測定を行う。 【0027】実際の回路においては、そのような電圧測定は、例えば、負荷の制御と電圧測定との間にフィードバックループが確立されるように、プログラム制御の下で行うことができる。 【0028】図5は、遅延させ減少させたそのような負荷を詳細に示している。 【0029】図6は、本発明に従って測定されたソーラーパネルの電流-電圧特性曲線の代表的な例を示している。」 「【図4】 [図:0001431662000005.jpg] 【図5】 [図:0001431662000006.jpg] 【図6】 [図:0001431662000007.jpg] 」 (イ) 周知技術の認定 前記(ア)に摘記した事項によれば、引用文献2の図4には、調節可能な負荷5を用いて記録された電圧-時間のグラフ14及び電流-時間のグラフ15が記載されていると理解でき、当該電圧-時間のグラフ14及び電流-時間のグラフ15により、ソーラーパネル(太陽電池パネル)の電流-電圧特性曲線(図6)が得られることを把握できるから、引用文献2の摘記事項に例示されるように、次の技術事項は、当業者にとって周知技術(以下「周知技術」という。)であったと認められる。 <周知技術> 「ソーラーパネル(太陽電池パネル)の電流-電圧特性(I-V特性)を示す曲線を得るために、調節可能な負荷を用いて記録された電圧-時間のグラフ及び電流-時間のグラフを得ること。」 (3) 本件補正発明と引用発明の対比 ア 本件補正発明と引用発明を対比すると、以下のとおりである。 (ア) 本件補正発明の「太陽電池発電システムに適用される太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法であって、」との特定事項について a 引用発明の「太陽光発電システム」は、本件補正発明の「太陽電池発電システム」に相当する。また、本件補正発明の「太陽電池ストリング」は、本件の発明の詳細な説明の記載を参酌すると、直列に又は/及び並列に結合された複数の太陽電池モジュールを含むもの(【0002】)であるところ、引用発明の「太陽電池2」は、「モジュール24が、直列に複数接続されてストリング25を形成し、ストリング25が、並列に複数接続されてアレイ26を形成し、アレイ26が太陽電池2を形成し」たものであり、複数の「モジュール24」が、直列及び並列に接続されたものと理解できるから、本件補正発明の「太陽電池ストリング」に相当するといえる。 b(a) 引用発明の「I-Vカーブ」において、「I」(電流)は、太陽電池2の特性パラメータであり、当該「I-Vカーブ」は、V(電圧)に対するI(電流)のカーブ(曲線)である。そうすると、引用発明の「I-Vカーブ」は、本件補正発明の「パラメータ曲線」に相当するといえる。 (b) 引用発明の「I-Vカーブ」は、「太陽電池2」の特性カーブである。 (c) 引用発明の「太陽電池2からI-Vカーブを取得[する]」ステップS20は、「電圧設定部51が、アレイ26の出力電圧を最小値から開放電圧値まで所定時間内に複数回変化(スイープ)させて」いるところ、このようなスイープさせる作動は、いわゆるスキャンする作動と理解できるから、引用発明の「I-Vカーブを取得する方法」は、本件補正発明でいう「スキャン方法」に相当するといえる。 (d) 以上により、引用発明の「太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法」は、本件補正発明でいう「太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法」といえる。 c そして、引用発明の「太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法」は、「太陽光発電システム」が備える「太陽電池2」の「I-Vカーブを取得する方法」であるから、前記aも踏まえると、本件補正発明でいう「太陽電池発電システムに適用される」ものといえる。 d したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (イ) 本件補正発明の「前記太陽電池発電システムは、変換器と、前記変換器に接続された少なくとも1つの太陽電池ストリングとを備え、」との特定事項について 引用発明の「パワーコンディショナ74」は、「太陽電池2の出力を昇圧するDC/DCコンバータ74aや、この昇圧後の直流電力を交流電力に変換するインバータ74bを備え」ており、本件補正発明の「変換器」に相当するといえる。そして、引用発明の「パワーコンディショナ74」は、「太陽電池2の出力を昇圧するDC/DCコンバータ74a」を備えているから、「太陽電池2」の出力に接続されたものと理解できる。 したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (ウ) 本件補正発明の「前記スキャン方法は、第1の予め設定された規則に従って、第1の電圧範囲の第1の終点電圧から第1の電圧範囲の第2の終点電圧に変化するように太陽電池ストリングの出力電圧を制御し、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち一方を取得して、第1のパラメータ曲線をスキャンすることと、」との特定事項について a 引用発明の「太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法」は、「アレイ26の出力電圧を最小値から開放電圧値まで所定時間内に複数回変化(スイープ)させて、測定部52が、このときの出力電圧値に対する出力電流値を測定してメモリに記憶し」ており、当該「複数回変化」には、「出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させ[る]」過程(以下「出力電圧上昇過程」という。)が含まれているところ、当該出力電圧上昇過程における、「出力電圧」の「最小値」及び「開放電圧値」は、それぞれ本件補正発明の「第1の終点電圧」及び「第2の終点電圧」に相当し、「出力電圧」の「最小値」から「開放電圧値」までの電圧範囲は、本件補正発明の「第1の電圧範囲」に相当するといえる。また、引用発明の出力電圧上昇過程は、本件補正発明でいう「第1の電圧範囲の第1の終点電圧から第1の電圧範囲の第2の終点電圧に変化するように太陽電池ストリングの出力電圧を制御し、」との特定事項を満たしている。さらに、引用発明の出力電圧上昇過程は、「出力電圧を最小値から開放電圧値まで上昇させ[る]」ものであるから、本件補正発明でいう「第1の予め設定された規則に従って、」太陽電池ストリングの出力電圧を制御するものであるといえる。 b 引用発明は、出力電圧上昇過程において、「このときの出力電圧値に対する出力電流値を計測し」、太陽電池2のI-Vカーブを取得しているから、引用発明の出力電圧上昇過程で取得されたI-Vカーブは、本件補正発明の「第1のパラメータ曲線」に相当し、引用発明は、本件補正発明でいう「前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータ」「を取得して、第1のパラメータ曲線をスキャンする」との特定事項を満たしている。 c したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (エ) 本件補正発明の「第2の予め設定された規則に従って、第2の電圧範囲の第3の終点電圧から第2の電圧範囲の第4の終点電圧に変化するように前記太陽電池ストリングの出力電圧を制御して、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方を取得して、第2のパラメータ曲線をスキャンすることであって、」との特定事項について a 引用発明の「太陽電池2のI-Vカーブを取得する方法」は、出力電圧上昇過程の後に、「開放電圧値から最小値に戻[し]」ているところ、この過程は、出力電圧を開放電圧値から最小値まで低下させる過程(以下「出力電圧低下過程」という。)が含まれていることが理解でき、当該出力電圧低下過程における、「開放電圧値」及び「出力電圧」の「最小値」は、それぞれ本願補正発明の「第3の終点電圧」及び「第4の終点電圧」に相当し、「開放電圧値」から「出力電圧」の「最小値」までの電圧範囲は、本件補正発明の「第2の電圧範囲」に相当するといえる。また、引用発明の出力電圧低下過程は、本件補正発明でいう「第2の電圧範囲の第3の終点電圧から第2の電圧範囲の第4の終点電圧に変化するように前記太陽電池ストリングの出力電圧を制御して、」との特定事項を満たしている。さらに、引用発明の出力電圧低下過程は、「開放電圧値から最小値に戻す」ものであるから、本件補正発明でいう「第2の予め設定された規則に従って、」太陽電池ストリングの出力電圧を制御するものであるといえる。 b 引用発明は、出力電圧低下過程において、「このときの出力電圧値に対する出力電流値を計測し」、太陽電池2のI-Vカーブを取得しているから、引用発明の出力電圧低下過程で取得されたI-Vカーブは、本件補正発明の「第2のパラメータ曲線」に相当し、引用発明は、本件補正発明でいう「前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータ」「を取得して、第2のパラメータ曲線をスキャンする」との特定事項を満たしている。 c したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (オ) 本件補正発明の「第1の電圧範囲と第2の電圧範囲との間には交差集合が存在する、こととを含み、」との特定事項について 前記(ウ)及び(エ)を踏まえると、出力電圧上昇過程と出力電圧低下過程は、同じ電圧範囲(出力電圧の最小値から開放電圧値までの範囲)であるから、本件補正発明でいう「第1の電圧範囲と第2の電圧範囲との間には交差集合が存在する」との特定事項を満たしている。 したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (カ) 本件補正発明の「前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より大きく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より小さい、又は前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より小さく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より大きく、」との特定事項について 前記(ウ)及び(エ)によれば、引用発明の出力電圧上昇過程における「出力電圧」の「最小値」は「開放電圧値」より小さく、出力電圧低下過程における「開放電圧値」は「出力電圧」の「最小値」より大きいことは明らかであるから、引用発明は、本件補正発明の「前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より小さく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より大きく、」との特定事項を満たしている。 したがって、引用発明は本件補正発明の前記特定事項を満たしている。 (キ) 本件補正発明の「前記第1のパラメータ曲線と前記第2のパラメータ曲線とは、時間と、電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方との間の関係を示す時間関連波形である、」との特定事項について 引用発明の出力電圧上昇過程で取得されたI-Vカーブ及び出力電圧低下過程で取得されたI-Vカーブはいずれも、I(電流)とV(電圧)との間の関係を示し、本件補正発明でいう「波形」であるといえるから、前記(ウ)及び(エ)によれば、本件補正発明の前記特定事項と引用発明は、「前記第1のパラメータ曲線と前記第2のパラメータ曲線とは、」所定のパラメータと、「電流パラメータ」「との間の関係を示す」「波形である、」点で共通する。 イ 前記アより、本件補正発明と引用発明の一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「太陽電池発電システムに適用される太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法であって、前記太陽電池発電システムは、変換器と、前記変換器に接続された少なくとも1つの太陽電池ストリングとを備え、前記スキャン方法は、 第1の予め設定された規則に従って、第1の電圧範囲の第1の終点電圧から第1の電圧範囲の第2の終点電圧に変化するように太陽電池ストリングの出力電圧を制御し、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータを取得して、第1のパラメータ曲線をスキャンすることと、 第2の予め設定された規則に従って、第2の電圧範囲の第3の終点電圧から第2の電圧範囲の第4の終点電圧に変化するように前記太陽電池ストリングの出力電圧を制御して、前記太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおいて、前記太陽電池ストリングの電流パラメータを取得して、第2のパラメータ曲線をスキャンすることであって、第1の電圧範囲と第2の電圧範囲との間には交差集合が存在する、こととを含み、 前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より大きく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より小さい、又は前記第1の終点電圧が前記第2の終点電圧より小さく、前記第3の終点電圧が前記第4の終点電圧より大きく、 前記第1のパラメータ曲線と前記第2のパラメータ曲線とは、所定のパラメータと、電流パラメータとの間の関係を示す波形である、 パラメータ曲線スキャン方法。」 <相違点> 「第1のパラメータ曲線」及び「第2のパラメータ曲線」について、本件補正発明は、「時間と、電流パラメータ」「との間の関係を示す時間関連波形である」のに対し、引用発明は、I(電流)とV(電圧)との間の関係を示す「I-Vカーブ」である点。 (4) 相違点の検討 太陽電池の電流-電圧特性(I-V特性)を示す曲線を得るために、調節可能な負荷を用いて記録された電圧-時間のグラフ及び電流-時間のグラフを得ることは、前記(2)イ(イ)のとおり周知技術であるところ、引用発明も「太陽電池2のI-Vカーブを取得する」ものであるから、引用発明に前記周知技術を適用する動機はあるといえる。そうすると、引用発明において前記周知技術を採用して、「太陽電池2」の「I-Vカーブを取得する」ために、調節可能な負荷を用いて「アレイ26の出力電圧」を所定時間内に複数回変化(スイープ)させて記録された電圧-時間のカーブ及び電流-時間のカーブを得ることは、当業者が容易になし得たことといえる。そして、当該「電流-時間のカーブ」は、相違点に係る本件補正発明の「時間と、電流パラメータ」「との間の関係を示す時間関連波形」に他ならないから、当業者は、引用発明において前記周知技術を採用することにより、相違点に係る本件補正発明の構成に至ることとなる。 (5) 本件補正発明の効果について 前記(4)のとおり、相違点に係る本件補正発明の構成は当業者が容易になし得たものであり、当該相違点を備える本件補正発明の効果は、本件補正発明の構成が奏するものとして、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 (6) 請求人の主張について ア 請求人は、前記相違点に係る事項はいずれの引用文献にも記載されていないこと、及び、前記相違点に係る事項により、第1のパラメータ曲線と第2のパラメータ曲線とが対称となり、従来のI-Vカーブを用いる方法と比較して、太陽電池ストリングのパラメータ曲線スキャン方法を効率化できる旨を主張している。 しかしながら、前記相違点に係る事項が周知技術であり、これを引用発明に適用することが容易であることは前記(2)イ(イ)及び前記(4)のとおりである。また、請求人の主張する効果は、第1の予め設定された規則と第2の予め設定された規則において、例えば、太陽電池ストリングの出力電圧が変化するプロセスにおける出力電圧の時間に対する変化率など、幾つかの両者のパラメータが同じである前提に基づく効果であるところ、本件補正発明にそのような事項は特定されていないから、請求人の前記主張は、本件補正発明に基づく主張とは認められず、採用することはできない。 イ 仮に、本件補正発明がそのような効果を奏するとしても、引用発明において、その出力電圧上昇過程にかかる時間と出力電圧低下過程にかかる時間とを異ならせる理由はなく、同じ時間とすることが自然といえ、このとき、引用発明により得られるパラメータ曲線であるI-Vカーブは対称になるものと理解できる。このように、第1のパラメータ曲線と第2のパラメータ曲線とが対称となることは、パラメータ曲線がI-V曲線であるか、電流-時間曲線であるかとは本質的に無関係であるから、請求人の主張する前記効果の主張を採用することはできない。 ウ なお、請求人は、令和6年6月4日に提出された上申書において、本件補正発明を本件補正後の請求項2及び3に記載された事項で限定する用意がある旨を述べている。しかしながら、本件補正後の請求項2で追加的に特定された事項は、前記(3)ア(ウ)~(エ)のとおり、引用発明が既に満たしている事項であるし、本件補正後の請求項3で追加的に特定された事項は、前記イで述べたとおりであるから、当業者が容易になし得たこといえる。したがって、本件補正発明を本件補正後の請求項2及び3に記載された事項で限定しても、本審決の結論に影響はない。 (7) 小括 以上のとおり、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものである。 3 本件補正についてのむすび 以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明の認定 本件補正は、前記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1~15に係る発明は、令和5年10月10日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~15に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2の[理由]1(2)において本件補正前の請求項1として記載された事項により特定されるとおりのものである。 2 原査定における拒絶の理由の概要 原査定の本願発明に対する拒絶の理由である理由3(新規性の欠如)及び理由4(進歩性の欠如)の概要は、次のとおりである。 理由3(新規性の欠如) 本願発明は、その出願前に発行された下記の引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 理由4(進歩性の欠如) 本願発明は、その出願前に発行された下記の引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献1.特開2015-177626号公報 3 引用文献に記載された事項及び引用発明の認定 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1に記載された事項及び引用発明の認定は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「第1のパラメータ曲線」及び「第2のパラメータ曲線」について、「時間と、電流パラメータまたは電力パラメータのうち前記一方との間の関係を示す時間関連波形である」という限定事項を削除したものである。 そして、削除された前記限定事項は、前記第2の2(3)イの相違点に係る事項であるから、本願発明と引用発明の相違点は、存在しないこととなる。 したがって、本願発明は、引用発明と同一である。また、本願発明は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえる。 第4 むすび 以上検討のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当するため、又は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2024-006756

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ論点・分野の審決(審決分類)26件(121・H02S、575・H02S)
  • 2023-012465拒絶査定不服審判 / 2024-07-08 / 請求不成立太陽電池用熱交換器及びこの太陽電池用熱交換器を備えた太陽電池、並びに熱交換システ…
    共通の審決分類: 121・H02S、575・H02S
  • 2019-015541拒絶査定不服審判 / 2020-10-07 / 請求不成立二次電池を備えた発電装置
    共通の審決分類: 121・H02S、575・H02S
  • 2018-015317拒絶査定不服審判 / 2019-09-24 / 請求不成立太陽光モジュール及びこれを備えた太陽光システム
    共通の審決分類: 121・H02S、575・H02S
  • 2023-020455拒絶査定不服審判 / 2025-07-23 / 請求不成立太陽光発電パネルの診断モジュール
    共通の審決分類: 121・H02S
  • 2023-015116拒絶査定不服審判 / 2025-03-13 / 原査定取消(特許/登録すべき)光起電力モジュール及び光起電力モジュールの製造方法
    共通の審決分類: 121・H02S

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存